JP4026154B2 - ダイセットのガイドポスト位置決め構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイセットの上型と下型の相対位置精度を確保するためのガイドポスト位置決め構造に係り、特に異形の成形品を成形する際においても上記の相対位置を高精度に確保することができるダイセットのガイドポスト位置決め構造に関する。
従来のダイセットの構造について、図8を参照しながら説明する。この図において、ダイセット50の上型51と下型52とには、夫々の金型(不図示)を保持するクランパ53が所定位置に設けられ、ダイセット50の後側の左右両端(図8には代表して片側のみが図示してある)には、上型51にブッシュホルダ54と、下型52にガイドポスト55が設けられ、上型51が下型52に対向して上下動する際、ブッシュホルダ54に設けられたガイドブッシュ56にガイドポスト55が嵌入して摺動することにより、上型51と下型52の相対位置精度が確保される構造とされている。
このような構造においては、成形精度の良好な成形品を得るために、上型と下型の相対位置を高精度に保つことが極めて重要であり、そのためにガイドブッシュとガイドポストの摺動動作が左右にぶれることなく直線状に行われることが要求される。
ところが、例えば自動車部品には、ナックルスピンドル或いは前輪の車軸アーム等、形状が対称ではない異形の成形品が多数存在する。そのような成形品をプレス成形する際には、プレス開始後、金型が成形品に当り始めてから下死点に至るまでの間に、下型に対して上型が振られてしまい、ガイドブッシュとガイドポストとの摺動中に横方向からの荷重が作用する結果、これらのガイドブッシュとガイドポストにガタが生じ、成形精度の悪い不良品が生じるという不都合があった。
そこで、上記のようなガイドポストの位置決め構造に関連する文献を参照すると、特許文献1には、図9(a)、(b)に示すように、略円柱状のガイドポスト63の中心軸に平行で、その半径に直交する少なくとも2個の走行面64を中心軸のまわりに対称的に配置したガイドポスト63と、ガイドブッシュ61の内面に板状の摺動部材62を取付けた中空円筒状のガイドブッシュ61とを備え、ガイドポスト63の走行面とガイドブッシュ61の摺動部材62の摺動面が対面し、当接した状態で摺動する構成のプレス金型用ダイセットが開示されている。
このような特許文献1の発明は、従来、ガイドポストとガイドブッシュとの摺動性を向上するために用いられていたリテーナが多数のボールリテーナによって構成されていたため、このボールリテーナがガイドポスト或いはガイドブッシュと点接触する合計面積は小さく、そのため、個々のボールリテーナに大きな圧力がかかり、ガイドポストに線状の傷が付いたり、潤滑膜が切れたり、摩擦熱が生じ、最悪の場合には、焼付きが発生するという問題を解消すべくなされたものである。そのため、特許文献1においては、ガイドブッシュ61の内面に複数の板状の摺動部材62が固設され、この板状の摺動部材62がガイドポスト63の外周に形成された走行面64に摺動することによって、従来のボールリテーナでは不足していた摺動時の接触面圧を確保するようにしたものである。
ところが、上記の特許文献1に開示された構成においては、ガイドポスト63の外周に均等間隔で複数個所に長尺の縦状走行面64が形成され(特許文献1においては、実施例として1個のガイドポストの外周6箇所に走行面が形成されている)、また夫々の走行面64に対面する摺動部材62をガイドブッシュ61の内面に固設する構成とされているため、ガイドポスト63に多数の走行面64を加工する手間や、ガイドブッシュ61の内面に複数の摺動部材62を取付ける手間等が必要となる。
また、上記の従来のボールリテーナ、或いは特許文献1の摺動部材においても、ガイドポストの外周全体にボールリテーナ又は摺動部材がほぼ均等な間隔をあけて多数設けられた構成とされ、この点では、個々のガイドポストごとに摺動時の接触面圧を確保するという効果を有するだけであって、ダイセットの数本のガイドポスト同士が作用しあって、ダイセット全体の位置合せを行う構造とはされていない。従って、夫々のガイドポストにおいて独立した状態でガイドポストの摺動精度を確保する必要があるため、夫々のガイドポストの構造が複雑な構成にならざるを得ないという不都合があった。
特開平10−43823号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、複雑な構成とすることなく、製作加工も簡単であり、成形品が異形であっても、その成形時において、ダイセットの左右の方向、前後の方向のみならず、あらゆる横方向への荷重に対して均等に抵抗することによってガイドポストの摺動性能を確保することにより、精度の良好な成形品を得るようにしたダイセットのガイドポスト位置決め構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1のダイセットのガイドポスト位置決め構造は、下型と該下型に対向して上下動する上型を備え、該上型の下降に伴って前記下型又は前記上型の一方に固定されたガイドポストが他方に設けられたブッシュホルダのガイドブッシュ内に嵌入して前記下型と前記上型との相対位置精度を確保するようにしたダイセットのガイドポスト位置決め構造において、
上型又は下型の左右に配置して固定されたガイドポストの外周にはガイドポストホルダよりもやや大径にされた大径部が形成され、この大径部の外側に互いに直角を成す平面状の取付面が形成され、各取付面に固定する一対のプレートの夫々にガイドライナを形成し、各プレートのガイドライナを各取付面に形成されたガイド溝に嵌合した状態で固定することにより、ガイドポストの外側に沿って互いに直角を成す一対のプレートが垂直状に取付けられると共に、
前記左右のガイドポストの固定位置に対応して上型又は下型の左右に配置して固定されたブッシュホルダの立上部には内側に互いに直角を成す平面状の立上面が形成され、夫々の立上面に固定する一対のプレートの夫々にガイドライナを形成し、各プレートのガイドライナを各立上面に形成されたガイド溝に嵌合した状態で固定することにより、ブッシュホルダの内側に沿って互いに直角を成す一対のプレートが垂直状に取付けられ、
前記上型と前記下型とに設けられた金型の当り始めから下死点に至るまでの間、前記ガイドポストの一対のプレートと前記ブッシュホルダの一対のプレートとが互いに面接触状態で摺動する構成であることを特徴とする。
また、本発明の請求項は、請求項において、前記ガイドポストの一対のプレートと前記ブッシュホルダの一対のプレートとの互いの摺動面側に潤滑油が充填される油溝が設けられ、前記ブッシュホルダの各プレートの油溝の下端部に設けられた油孔を介して前記ブッシュホルダの立上面に貫通された油流通孔から前記ブッシュホルダの各プレートの油溝内に潤滑油を流入するようにしたことを特徴とする。
以上のように、本発明のダイセットのガイドポスト位置決め構造によれば、上型又は下型の左右に固定されたガイドポストの固定箇所近傍であって互いに対向する位置に取付けられた一対のプレートは、左右方向、前後方向、又はあらゆる横方向からの押圧力が作用しても移動のない状態を保つことができる。本発明は、このような左右のガイドポストに固設された一対のプレートを利用してガイドブッシュのガタを防止する。
即ち、互いに面接触状態で摺動する関係にあるガイドポストの一対のプレートとブッシュホルダの一対のプレートとが面接触で摺動する構成が、ダイセットの左右にて対向する位置で共働し合う結果、異形の成形品を成形する際のように、ダイセットの下型に対する上型を左右方向、前後方向、又はあらゆる横方向に振ろうとする押圧力に対して、左右のガイドポストの一対のプレートとブッシュホルダの一対のプレートとが夫々の面圧で相互に抵抗し合うことにより、夫々のガイドポストとガイドブッシュとの摺動動作をぶれのない直線状態に維持することが可能となり、下型に対する上型の位置合わせを高精度に保った状態で成形することが可能となる。
なお、本発明において、ダイセットの片側のみにブッシュホルダの一対のプレートとガイドポストの一対のプレートとの組み合わせが構成されているだけでは、上記のように左右側で抵抗し合う相乗効果を発揮することができないが、本発明は、ダイセットの下型に対する上型を左右方向、前後方向、又はあらゆる横方向に振ろうとする押圧力に抵抗し得る一対のプレートをダイセットの左右に無駄なく配置することによって、少ない部品点数で効果的なガイドポスト位置決め構造を達成したものである。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
本発明によるダイセットのガイドポスト位置決め構造は、図1又は図2に示すように、下型2と該下型2に対向して上下動する上型3を備え、該上型3の下降に伴って下型2又は上型3の一方に固定されたガイドポスト4が他方に設けられたブッシュホルダ5のガイドブッシュ6内に嵌入して下型2と上型3との相対位置精度を確保するようにしたダイセットのガイドポスト位置決め構造において、上型3又は下型2の左右に配置して固定されたガイドポスト4、4の固定箇所近傍であって互いに対向する位置に取付けられた一対のプレート8PF、8PRが所定角度を成して垂直状に設けられると共に、左右のガイドポスト4、4の固定位置に対応して上型3又は下型2の左右に配置して固定されたブッシュホルダ5、5の立上面7の内側に一対のプレート8BF、8BRが所定角度を成して垂直状に取付けられ、ダイセットの上型3と下型2とに設けられた金型(不図示)の当り始めから下死点に至るまでの間、ガイドポスト4、4の一対のプレートとブッシュホルダ5、5の一対のプレートとが互いに面接触状態で摺動する構成とされたものである。
なお、図1は下型2の上面を見下げた状態で図示した平面図であり、図2は上型3の下面を上方へひっくり返した状態で図示した平面図である。本実施例においては、これらの図に示すように、1台のダイセットにおいて3本のガイドポスト4を用いたタイプを例として挙げてあるが、本発明は、少なくとも左右に2本のガイドポスト4、4と2本のブッシュホルダ5、5及びガイドブッシュ6、6を備えたダイセットであれば適用可能である。
また、本実施例においては、ガイドポスト4とブッシュホルダ5との組み合わせは、上型3にブッシュホルダ5が設けられ、下型2にガイドポスト4が設けられた構成としてあるが、本発明は、これらのガイドポスト4とブッシュホルダ5とが上下逆に設けられたものであっても適用可能である。
図1に示す下型2は、不図示の金型を前後方向でクランプする手段として、後側に横長の固定クランパ9と前側に油圧シリンダ10で可動する複数の可動クランパ11、11…が設けられている。また、金型を左右方向でクランプする手段として、図示の右側に固定クランパ12と図示の左側に油圧シリンダ13で可動する可動クランパ14が設けられている。夫々のクランパに設けられたツメ9a、11aで金型の下端部を挟持し、油圧シリンダ10、13の押圧によって金型を確実に保持することができる。これらのクランパは、上記の下型2に設けられたものに対応して、図2に示す上型3にも同様に設けられている。
また、図1に示す下型2において、前側の端部1箇所に設けられたガイドポスト4Fは通常の構成であり、これに対応して、図2の上型3に設けられた前側1箇所のガイドブッシュ6Fもまた通常の構成である。
さらに、図1に示す下型2において、後側の左右両端に設けられたガイドポスト4、4は、左右対称の構成とされている。このガイドポスト4について図3及び図4を参照しながら説明すると、図3(a)に示すように、ガイドポスト4の下部には下型2の隅部に設けられたポスト取付孔26(図4参照)に固定する円柱状のガイドポストホルダ27が形成されている。このガイドポスト4の上端外周にはテーパ形状28が形成されると共に、ガイドポストホルダ27の近傍にはガイドポストホルダ27よりもやや大径にされた大径部29が形成され、この大径部29の外側には互いに直角を成す平面状の取付け面30、30が形成されている。
また、夫々の取付面30、30には横方向にガイド溝29aが形成され、夫々のガイド溝29a、29aに上記と同様のプレート8に設けられたガイドライナ8bを嵌合してプレート8の四隅に形成されたネジ穴8c及びガイドポスト4の取付面30、30のネジ穴30aにネジ8aを螺締することによって、図3(b)に示すように一対のプレート8、8が互いに直角に固定された状態となる(図1参照)。
図4に示すように、上記のようなガイドポスト4のガイドポストホルダ27を下型2の左右のポスト取付孔26に挿着すると、左右のガイドポスト4、4は堅固に固定されると共に、一対のプレート8、8の固定箇所がポスト取付孔26の近傍に位置することとなり、一対のプレート8、8は、あらゆる横方向からの押圧力が作用しても移動のない状態を保つことができる。本発明は、このように下型2の左右に固定したガイドポスト4、4に固設された一対のプレート8、8を利用してガイドブッシュ6、6のガタを防止するようにしている。
また、図3(b)に示すように、このガイドポスト4の夫々のプレート8には、V字形の油溝22が設けられ、その下端部には油孔23が設けられているが、ガイドポスト4には、後述するブッシュホルダ5に設けられている油流通孔24は形成されてなく、ブッシュホルダ5側から供給される潤滑油をガイドポスト4の各プレート8の油溝22で受けるようにしている。
また、図2に示す上型3において、後側の左右両端に設けられたガイドブッシュ6、6は、左右対称形状を有するブッシュホルダ5、5に形成されている。夫々のブッシュホルダ5、5は、内側に立上部5aを有し、その立上部5aのガイドブッシュ6側には互いに直角を成す平面状の立上面7、7が形成され、夫々の立上面7、7には一対のプレート8、8が夫々の四隅に配したネジ8aで取付けられている。
このブッシュホルダ5について図5又は図6を参照しながら説明すると、ブッシュホルダ5の下部には円柱形状のガイドブッシュホルダ15が形成され、このガイドブッシュホルダ15の内部には上下方向に中空円筒状のガイドブッシュ6が設けられ、さらにブッシュホルダ5の上端には立上部5aが形成されている。この立上部5aのガイドブッシュ6側には互いに所定角度α(図6(a)参照)を成す平面状の立上面7、7が形成され、夫々の立上面7、7には上下位置の略中央に横方向にガイド溝7a、7aが形成されている。
本実施例において、上記のブッシュホルダ5の立上面7、7及びそれに固定される一対のプレート8、8の所定角度αは直角とするのが好ましい。こうすることよって、後述するように、ダイセットの下型2に対する上型3を前後方向、左右方向、又はいずれかの横方向に振ろうとする押圧力に対して均等な抵抗力が発揮される。
このようなブッシュホルダ5は、図4に示すように、ガイドブッシュホルダ15の内周側に形成された内周段部16に係止するフランジ17を有するガイドブッシュ取付用スリーブ18が挿着された状態で、ガイドブッシュホルダ15が上型3の隅部に設けられたブッシュ取付孔19に挿着されると共に、ブッシュ取付用スリーブ18の上端外周に設けられた雌ネジ18aを上型3の上端凹部に露出した状態にして、該雌ネジ18aに大径のナット20を螺締することによって上型3に固定される。また、図5、図6に示すブッシュホルダ5の四隅に設けられたボルト孔5bにボルト5c(図1参照)を挿入して、上型3の所定のネジ孔に螺入することによって固定される。
一方、図5(a)、(b)に示すように、プレート8は四角形状の鋼板からなり、このプレート8の背面中央には横幅に渡るガイドライナ8bが突出状に形成され、このプレート8を上記のブッシュホルダ5の互いに直角をなす立上面7、7の夫々に固定する際、プレート8のガイドライナ8bをブッシュホルダ5のガイド溝7aに嵌合してプレート8の四方に形成されたネジ穴8cにネジ8aを螺入し、対応する位置に形成されたブッシュホルダ5の立上面7、7のネジ穴7cにねじ込むことによって固定する。
また、夫々のプレート8にはV字形状の油溝22が設けられ、油溝22の下端部に貫通された油孔23を介してブッシュホルダ5の立上面7に連通形成された油流通孔24(図6(a)参照)から油溝22にグリース等の潤滑油を流入する。なお、図6(a)に示すように、上記の油流通孔24はブッシュホルダ5に貫通され、この油流通孔24に接続された管路(不図示)を介して潤滑油が供給される。
図7(a)、(b)、(c)は上記のように構成されたブッシュホルダ5のガイドブッシュ6内にガイドポスト4を嵌入する前の状態と、嵌入中の状態と、嵌入した状態を示す斜視図である。ダイセットの上型3が下型2に対向して下降すると、ブッシュホルダ5の一対のプレート8BF、8BRがガイドポスト4の一対のプレート8PF、8PRと位置を合わせた状態にして摺動を始め(図7(a)の状態)、上型3と下型2の金型(不図示)の当り始め(図7(b)の状態)から下死点に至るまで(図7(c)の状態)の間、即ち、成形品の押圧開始から押圧終了までの間、ブッシュホルダ5の一対のプレート8BF、8BRとガイドポスト4の一対のプレート8PF、8PRとの面同士が接触状態で摺動する。
なお、このように対面するブッシュホルダ5のプレート8PFと8BF、ガイドポスト4のプレート8PRと8BR同士が接触する際、ブッシュホルダ5のプレート8BF、8BRに設けられた油溝22の潤滑油がガイドポスト4のプレート8PF、8PRに設けられた油溝22に移行し、また互いに摺動するプレート8PFと8BF、プレート8PRと8BR同士の接触面に浸入して、その摺動を円滑に行うことが可能となる。
上記のガイドポスト4及びブッシュホルダ5に取付けるプレート8(8PF、8PR、8BF、8BR)の高さ及び縦幅hは、上記のように、上型3と下型2の金型の当り始めから下死点に至るまでの間に、ブッシュホルダ5の一対のプレート8BF、8BRとガイドポスト4の一対のプレート8PF、8PRとの面同士が接触状態で摺動する関係を満たすものとする必要がある。即ち、各プレート8PF、8PR、8BF、8BRの縦幅は、上型3と下型2の金型の当り始めから下死点に至るまでの幅に略一致するものとする。
上記構成のように、互いに面接触状態で摺動する関係にあるブッシュホルダ5の一対のプレート8BF、8BRとガイドポスト4の一対のプレート8PF、8PRとの組み合わせが、ダイセットの左右間にて対向する位置に設けられているため、左右のブッシュホルダ5の一対のプレート8BF、8BRとガイドポスト4の一対のプレート8PF、8PRとの組み合わせが互いに作用しあって夫々のガイドポスト4とガイドブッシュ6との摺動動作をぶれのない直線状の状態に確保することが可能となる。
この作用効果をより詳細に述べると、金型による成形時に、図2の上型3を左方向に押圧する振れが生じると、図1において、左側のブッシュホルダ5の一対のプレート8BF、8BRがガイドポスト4の一対のプレート8PF、8PRを押圧するが、このガイドポスト4の一対のプレート8PF、8PRが抵抗力を発揮することによって、上型3はぶれることなくは左右のガイドポスト4、4左右のガイドブッシュ6、6内を直線状に摺動する。また、反対に、図2の上型3を右方向に押圧する振れが生じると、右側のブッシュホルダ5の一対のプレート8BF、8BRが右方向に作用する押圧力に対しては、図1におけるガイドポスト4の一対のプレート8PF、8PRが抵抗することにより、上型3はぶれることなく左右のガイドポスト4、4は左右のガイドブッシュ6、6内を直線状に摺動する。
さらに、ダイセットの上型3(図2参照)を後方向に押圧する振れが生じた場合は、左右のブッシュホルダ5、5の前側のプレート8BF、8BFが作用する押圧力を左右のガイドポスト4、4の前側のプレート8PF、8PFが抵抗することによって、上型3はぶれることなく左右のガイドポスト4、4は左右のガイドブッシュ6、6内を直線状に摺動する。また、反対に、ダイセットの上型3(図2参照)を前方向に押圧する振れが生じた場合は、左右のブッシュホルダ5、5の後側のプレート8BR、8BRが作用する押圧力をガイドポスト4、4の後側のプレート8PR、8PRが抵抗することによって、上型3はぶれることなく左右のガイドポスト4、4は左右のガイドブッシュ6、6内を直線状に摺動する。
さらにまた、ダイセットの上型3を斜め方向等のあらゆる横方向に押圧する振れが生じた場合でも、左右のガイドポスト4、4の一対のプレート8PF、8PRとブッシュホルダ5の一対のプレート8BF、8BRとが互いに直角を成して固定されていることで、あらゆる横方向への抵抗力を発揮することにより、上型3はぶれることなく左右のガイドポスト4、4は左右のガイドブッシュ6、6内を直線状に摺動する。
本発明のダイセットのガイドポスト位置決め構造は、異形の成形品を押圧成形する場合のように、ダイセットを左右方向、前後方向、又はあらゆる横方向に振ろうとする押圧力に抵抗し得るプレートを無駄なく配することによって、少ない部品点数で、下型に対する上型の位置決めを高精度に行うことができるガイドポスト位置決め構造として利用することが可能である。
本発明による実施例に係る下型の上面を示す平面図である。 本発明による実施例に係る上型の下面を示す平面図である。 (a)は本発明による実施例に係るガイドポストの分解斜視図であり、(b)はその組立て斜視図である。 本発明による実施例に係るガイドポストとブッシュホルダを組み合わせた状態を示す断面図である。 (a)は本発明による実施例に係るブッシュホルダの分解斜視図であり、(b)はその組立て斜視図である。 (a)は本発明による実施例に係るブッシュホルダの上面図であり、(b)はそのブッシュホルダの側面図である。 (a)〜(c)は、本発明による実施例に係るガイドポストをガイドブッシュ内に嵌入している状態、嵌入中の状態、嵌入後の状態を示す斜視図である。 従来のダイセットの上型と下型の組み合わせを示す断面図である。 (a)は特許文献1のガイドポストとガイドブッシュの組み合わせを示す端面図、(b)はガイドポストの側面図である。
符号の説明
2 下型
3 上型
4 ガイドポスト
4F 前側のガイドポスト
5 ブッシュホルダ
5a 立上部
5c ボルト
6 ガイドブッシュ
6F 前側のガイドブッシュ
7 立上面
7a ガイド溝
7c ネジ穴
8BF ブッシュホルダの前側プレート
8BR ブッシュホルダの後側プレート
8PF ガイドポストの前側プレート
8PR ガイドポストの後側プレート
8a ネジ
8b ガイドライナ
8c ネジ穴
9 固定クランパ
10 油圧シリンダ
11 可動クランパ
12 固定クランパ
13 油圧シリンダ
14 可動クランパ
15 ガイドブッシュホルダ
16 内周段部
17 フランジ
18 ガイドブッシュ取付用スリーブ
18a 雌ネジ
19 ブッシュ取付孔
20 ナット
22 油溝
23 油孔
24 油流通孔
26 ポスト取付孔
27 ガイドポストホルダ
28 テーパ形状
29 大径部
29a ガイド溝
30 取付け面
30a ネジ穴

Claims (2)

  1. 下型と該下型に対向して上下動する上型を備え、該上型の下降に伴って前記下型又は前記上型の一方に固定されたガイドポストが他方に設けられたブッシュホルダのガイドブッシュ内に嵌入して前記下型と前記上型との相対位置精度を確保するようにしたダイセットのガイドポスト位置決め構造において、
    上型又は下型の左右に配置して固定されたガイドポストの外周にはガイドポストホルダよりもやや大径にされた大径部が形成され、この大径部の外側に互いに直角を成す平面状の取付面が形成され、各取付面に固定する一対のプレートの夫々にガイドライナを形成し、各プレートのガイドライナを各取付面に形成されたガイド溝に嵌合した状態で固定することにより、ガイドポストの外側に沿って互いに直角を成す一対のプレートが垂直状に取付けられると共に、
    前記左右のガイドポストの固定位置に対応して上型又は下型の左右に配置して固定されたブッシュホルダの立上部には内側に互いに直角を成す平面状の立上面が形成され、夫々の立上面に固定する一対のプレートの夫々にガイドライナを形成し、各プレートのガイドライナを各立上面に形成されたガイド溝に嵌合した状態で固定することにより、ブッシュホルダの内側に沿って互いに直角を成す一対のプレートが垂直状に取付けられ、
    前記上型と前記下型とに設けられた金型の当り始めから下死点に至るまでの間、前記ガイドポストの一対のプレートと前記ブッシュホルダの一対のプレートとが互いに面接触状態で摺動する構成であることを特徴とするダイセットのガイドポスト位置決め構造。
  2. 前記ガイドポストの一対のプレートと前記ブッシュホルダの一対のプレートとの互いの摺動面側に潤滑油が充填される油溝が設けられ、前記ブッシュホルダの各プレートの油溝の下端部に設けられた油孔を介して前記ブッシュホルダの立上面に貫通された油流通孔から前記ブッシュホルダの各プレートの油溝内に潤滑油を流入するようにしたことを特徴とする請求項記載のダイセットのガイドポスト位置決め構造。
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