JP4024625B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技を制御する制御手段と、前記制御手段に対して前記遊技に関する各種制御情報を記憶手段に記憶保持させるためのバックアップ処理及び前記制御手段に対して起動処理の実行を指示する指示手段とを備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機では、遊技領域に発射された遊技球が所定の入賞口(始動入賞口など)に入賞すると、複数列(例えば、3列)の図柄による図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。そして、この図柄組み合わせゲームの結果、遊技者は、表示された図柄の組み合わせから大当り状態、リーチ状態、はずれ状態などの各種状態を認識できるようになっている。このとき、複数列の図柄が同一種類の図柄からなる組み合わせで表示された場合には、大当り状態が形成され、多数の遊技球を獲得できるチャンスが付与されるようになっている。
【0003】
そして、この図柄組み合わせゲームは、遊技者の遊技に対する興趣を高めるために図柄の組み合わせを表示する演出であり、遊技者に対して大当り状態を付与するか否かはパチンコ機の内部処理において判定されている。具体的に言えば、パチンコ機では、大当り判定用乱数(以下、「大当り乱数」という。)の値に基づき、大当りか否かを判定(大当り判定)している。この大当り乱数は、予め定めた数値範囲内(例えば、「0」〜「630」までの全631通りの整数)の数値を主制御基板のメインCPUが所定時間(例えば、2ms)毎に+1ずつ更新するようになっている。また、大当り乱数には、大当り状態と判定するための大当り値(例えば、「7」と「511」)が予め定められている。そして、メインCPUは、遊技球が始動入賞口に入賞したタイミングで大当り乱数の値を読み出し、読み出した値が大当り値と一致する場合、図柄組み合わせゲームにおいて大当り状態を形成する図柄の組み合わせ(例えば、「7,7,7」)を図柄表示装置に表示させ、遊技者に大当り状態を付与するようになっている。
【0004】
また、近時のパチンコ機の中には、遊技中の各種制御情報を記憶手段(RAM)に記憶させるバックアップ機能を搭載したものがある。このバックアップ機能は、パチンコ機に供給される電源電圧(例えば、AC24V)が営業時間中の停電などの理由により遮断されると、その遮断時点における各種制御情報を記憶保持させる機能となっている。前記パチンコ機は、前記電源電圧値が予め定められた所定の電圧値に降下したか否かを監視する電源監視回路を備えている。前記電源監視回路は、監視の結果を電源状態信号(ハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号)としてメインCPUに出力している。そして、メインCPUは、前記電源状態信号の入力状態が、ハイレベル状態からローレベル状態に遷移すると(電源監視回路において、電源電圧値が降下したと判別されると)、バックアップ処理を実行し、大当り乱数の値などの各種制御情報をRAMに記憶させるようになっている。このバックアップ機能を搭載すれば、電源電圧が遮断されても電源復旧時には、RAMに記憶保持された制御情報に基づき遊技を再開させることができるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、メインCPUは、パチンコ機の電源投入時、リセット信号(ハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号)の入力状態に基づき遊技の制御を開始するようになっている。また、パチンコ機には、メインCPUに対してリセット信号を出力するリセット信号回路が備えられている。
【0006】
以下、図6に基づきメインCPUが遊技の制御を開始する態様を説明する。
パチンコ機の電源が投入されると、メインCPUにおけるリセット信号の入力状態は、一定時間(図示する時間T1)、ローレベル状態となるので、メインCPUは、制御を開始する前の状態(制御を停止した状態)である規制状態となっている。そして、メインCPUは、リセット信号の入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移した場合、制御を開始するようになっている。
【0007】
そして、制御を開始したメインCPUは、最初に初期設定(初期コマンドの設定など)を実行し(一定時間T2)、その後、各種制御コマンドの演算処理などを行う通常処理に移行するようになっている。また、メインCPUは、通常処理に移行したタイミングで大当り乱数の値を「0」から更新を開始するようになっている。このとき、メインCPUが大当り乱数の更新を開始し、該大当り乱数の値が大当り値である「7」に更新されるまでの時間は、図6に示す時間T3=2ms(更新周期)×7=14msとなる。また、同様に、大当り乱数の値が大当り値である「511」に更新されるまでの時間は、図6に示す時間T4=2ms(更新周期)×511=1022msとなる。そのため、図6に示すように、電源投入後、メインCPUにおいて、リセット信号の入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移してから大当り値である「7」又は「511」に更新するまでの時間(T2+T3又はT2+T4)は常に一定となっている。
【0008】
従って、遊技者の中には、このようなメインCPUの特性を利用して、意図的に大当りを狙う不正行為を行う者がいる。この不正行為は、例えば、パチンコ機の機裏側に、メインCPUに対して前記リセット信号と同様の機能(役割)を果たす類似リセット信号(以下、「不正リセット信号」)を強制的に入力することによって制御の開始を指示する不正基板(ぶら下げ基板とも言われる。)を取り付けることにより行われている。そして、メインCPUに対する不正リセット信号の入力状態が、所定時間、ローレベル状態となり、制御を開始する前の状態(制御を停止した状態)である規制状態となる。そして、メインCPUは、所定時間経過後、不正リセット信号の入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移したことを契機として制御を開始することになる。即ち、この状態において、メインCPUは、前述した初期設定によってRAMがクリアされ、その状態で制御を開始することになる。
【0009】
従って、遊技者は、メインCPUに対する不正リセット信号の入力状態をローレベル状態からハイレベル状態とした時点からメインCPUが大当り乱数の値を大当り値に更新するまでの時間を計時し、そのタイミングで不正な器具により大当り値を読み出させることが可能となる。その結果、不正行為を行った遊技者に対して大当り状態を付与することになり、遊技店側は不利益を得る虞があった。
【0010】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、遊技者の不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することができる遊技機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定するための大当り乱数の値を予め定めた一定の周期毎に更新する乱数更新処理を含む各種処理を実行する制御手段、及び前記乱数更新処理により前記制御手段が更新した更新後の前記大当り乱数の値を含み、遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種制御情報を記憶する記憶手段を有する制御基板と、機本体に供給される電源電圧値が予め定めた所定の電圧値に降下したか否かを示す電源状態信号を出力する電源監視回路と、機本体に供給される電源電圧の遮断後も前記記憶手段の記憶内容を保持するための電源電圧を前記記憶手段に供給するバックアップ用電源と、前記制御手段の動作を停止させるリセット信号を出力するリセット信号回路と、を備え、前記電源監視回路は、前記電源電圧値が予め定めた所定の電圧値を維持している場合には前記電源状態信号の出力状態を第1状態とし、前記電源電圧値が予め定めた所定の電圧値に降下した場合には前記電源状態信号の出力状態を前記第1状態から第2状態へ遷移させ、前記制御手段は、前記電源状態信号の出力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移した場合には前記記憶手段の記憶内容を電源遮断後も記憶保持させるためのバックアップ処理を実行し、前記バックアップ処理に係る処理時間の経過後に前記リセット信号の出力状態が動作の停止を示す第1状態になることによって動作を停止し、前記電源状態信号の出力状態が前記第1状態であって、前記リセット信号の出力状態が前記第1状態から動作の開始を示す第2状態へ遷移した場合には制御を開始し、当該制御の開始時に前記記憶手段に前記バックアップ処理によって記憶されるバックアップ情報が記憶されていないときには前記記憶手段の記憶内容を初期化し、前記大当り乱数の更新を予め定めた初期値から開始させる一方で、前記制御の開始時に前記記憶手段に前記バックアップ処理によって記憶されるバックアップ情報が記憶されていたときには前記記憶手段の記憶内容に基づき制御を開始し、前記大当り乱数の更新を前記バックアップ処理により前記記憶手段に記憶保持された値から開始させる遊技機において、前記制御手段には該制御手段に対して指示信号を出力する指示手段が接続されているとともに、前記電源監視回路及び前記リセット信号回路は前記指示手段に接続され、前記電源状態信号及び前記リセット信号を前記指示手段に対して出力し、前記指示手段は、前記電源状態信号の入力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移した場合には、前記制御手段に対して前記バックアップ処理の実行を指示する指示信号を出力し、前記バックアップ処理の指示後に前記リセット信号の入力状態が前記第1状態へ遷移した場合には前記制御手段に対して前記動作の停止を指示する指示信号を出力し、その後に前記リセット信号の入力状態が前記第2状態へ遷移することにより前記制御手段に対して前記動作の開始を指示する指示信号を出力する一方で、前記電源状態信号の入力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移しておらず、前記バックアップ処理の実行を指示していない状態で前記リセット信号の入力状態が前記第1状態へ遷移した場合には、前記制御手段に対して前記バックアップ処理の実行を指示する指示信号を出力した後に、前記動作の停止を指示する指示信号を出力し、その後に前記リセット信号の入力状態が前記第2状態へ遷移することにより前記制御手段に対して前記動作の開始を指示する指示信号を出力することを要旨とする。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記指示手段は、前記制御基板に設けられていることを要旨とする。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記記憶手段の記憶内容の初期化を指示する初期化手段を備え、前記制御手段は、前記制御の開始時に前記初期化手段により前記記憶手段の記憶内容の初期化が指示されているとき、及び前記バックアップ情報が記憶されていないときには前記記憶手段の記憶内容を初期化し、前記大当り乱数の更新を予め定めた初期値から開始させる一方で、前記制御の開始時に前記初期化手段により前記記憶手段の記憶内容の初期化が指示されておらず、かつ前記バックアップ情報が記憶されていたときには前記記憶手段の記憶内容に基づき制御を開始し、前記大当り乱数の更新を前記バックアップ処理により前記記憶手段に記憶保持された値から開始させることを要旨とする。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記電源監視回路及び前記リセット信号回路は、遊技場の電源が供給されるとともにその電源を遊技機への供給電圧に変換処理し、変換後の電源電圧を前記制御基板に供給する電源基板に設けられていることを要旨とする。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記指示手段は、前記電源状態信号の入力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移しておらず、前記バックアップ処理の実行を指示していない状態で前記リセット信号の入力状態が前記第1状態へ遷移した場合には、報知開始信号を報知手段に出力し、前記報知手段に不正行為が行われたことを報知させることを要旨とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という。)に具体化した一実施形態を図1〜図6に基づき説明する。
【0017】
図1にはパチンコ機10の機表側が略示されており、パチンコ機10において機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部の遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を有した前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組付け整合されている。そして、前枠14の周囲前面側及び遊技盤13の遊技領域の両側方には、パチンコ機10の各種遊技状態(図柄変動、大当り状態、リーチ状態など)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光装飾を行う各種ランプ16が設けられている。さらに、上球皿15の両側方には、前記遊技状態に応じて各種音声(効果音など)を出力するスピーカ17が設けられている。そして、中枠12の下部には下球皿18、打球発射装置19などが装着されている。また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、複数列(例えば、3列)の図柄による図柄組み合わせゲームを行う図柄表示装置20が配設されている。そして、この図柄組み合わせゲームの結果、遊技者は、表示された図柄の組み合わせから大当り状態、リーチ状態、はずれ状態などの各種状態を認識できるようになっている。
【0018】
また、図柄表示装置20の下方には、始動入賞口21が配設されており、該始動入賞口21の奥方には始動入賞口21に入賞した遊技球を検知するための入賞検知センサSS(図2に示す。)が配設されている。また、始動入賞口21の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口22が配設されている。そして、打球発射装置19の操作により遊技盤13の遊技領域13aに発射された遊技球が始動入賞口21へ入賞すると、図柄表示装置20では図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。この図柄組み合わせゲームの結果、全列の図柄が同一種類の図柄からなる組み合わせとして形成された場合、大入賞口22の開閉により、多数の遊技球(賞球)を獲得できるチャンス(大当り)が遊技者に付与されるようになっている。
【0019】
一方、パチンコ機10の機裏側には、該パチンコ機10の主電源となる遊技場の電源AC(例えば、24V)が供給される電源基板23(図2に示す。)が装着されている。また、電源基板23には、パチンコ機10の遊技全体を制御するために各種制御信号を出力する主制御基板(以下、「主基板」という。)24(図2に示す。)が接続されている。この主基板24は、例えば、該主基板24を保護する保護ケースなどに収容され、外部からの主基板24に対する直接的な不正行為(例えば、ROMの交換)を抑制することができるようになっている。また、電源基板23には、主基板24とも接続され、該主基板24が出力した前記各種制御信号を入力し、該制御信号に基づき所定の制御を実行するサブ制御基板(以下、「サブ基板」という。)25(図2に示す。)が接続されている。このサブ基板25は、図柄表示装置20に対して図柄制御を実行する図柄制御基板、各種ランプ16(図1に示す。)に対してランプ制御を実行するランプ制御基板及びスピーカ17(図1に示す。)に対して音声制御を実行する音声制御基板などから構成されている。
【0020】
以下、電源基板23、主基板24及びサブ基板25の具体的な構成及び接続態様を図2に基づき説明する。
前記電源基板23は、遊技場の電源ACをパチンコ機10への供給電圧として電源電圧V1(例えば、DC30V)に変換処理する電源回路26を備えている。また、電源回路26には、主基板24及びサブ基板25が接続されている。そして、電源回路26は、変換処理された後の電源電圧V1を前記各基板24,25に各別に対応する供給すべき所定の電源電圧V2,V3にさらに変換処理し、その変換後の電源電圧V2,V3を前記各基板24,25に供給するようになっている。
【0021】
また、電源回路26には電源監視手段としての電源監視回路27が接続されており、該電源監視回路27は、機本体に供給される電源電圧値を監視するようになっている。即ち、電源監視回路27は、機本体に供給される電源電圧値が予め定められた所定の電圧値に降下したか否かを判別するようになっている。具体的には、前記電源監視回路27は、電源回路26から供給された電源電圧V1の電圧値V1aを監視し、該電圧値V1aが予め定められた電圧値V(例えば、DC20V)に降下したか否かを判別している。なお、この電圧値Vは、遊技に支障をきたすことなくパチンコ機10を動作させるために最低限必要な電圧とされている。
【0022】
また、電源監視回路27には、後述するリセット信号回路28が接続されている。前記電源監視回路27は、機本体に供給される電源電圧値(電源電圧V1の電圧値V1a)が予め定められた電圧値Vに降下したか否かを示す電源状態信号Sを出力するようになっている。この電源状態信号Sは、その信号レベルとしてハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号となっている。前記電源監視回路27は、その判別結果が否定である場合に、主基板24及びリセット信号回路28に対する電源状態信号Sの出力状態をハイレベル状態とするようになっている。この状態において、電源監視回路27は、電源電圧V1の電圧値V1aが電圧値Vに降下していないことを示すようになっている。
【0023】
一方、電源監視回路27は、その判別結果が肯定である場合に、主基板24及びリセット信号回路28に対する電源状態信号Sの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるようになっている。この状態において、電源監視回路27は、電源電圧V1の電圧値V1aが電圧値Vに降下したことを示すようになっている。そして、電源監視回路27は、電源状態信号Sのローレベル状態を所定時間(図5に示す時間T5)の間継続した後、電源状態信号Sの出力状態をローレベル状態からハイレベル状態に遷移させるようになっている。
【0024】
また、リセット信号回路28は、主基板24及びサブ基板25に対してリセット信号Reを出力するようになっている。このリセット信号Reは、その信号レベルとしてハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号となっている。そして、リセット信号回路28は、電源供給の開始時(初期電源投入時)に、主基板24及びサブ基板25に対するリセット信号Reの出力状態をローレベル状態とするようになっており、所定時間(図5に示す時間T1)の経過後に、ローレベル状態からハイレベル状態に遷移させるようになっている。一方、リセット信号回路28は、電源状態信号Sの入力状態がローレベル状態となってから所定時間(図5に示す時間T6)の経過後に、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるようになっている。換言すると、リセット信号回路28は、電源監視回路27において、電源電圧V1の電圧値V1aが、予め定められた電圧値Vに降下したと判別されてから所定時間(図5に示す時間T6)の経過後に、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるようになっている。
【0025】
また、電源基板23は、主基板24(RAM24c)に記憶保持され、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種制御情報の消去(クリア)を指示するRAMクリアスイッチ29を備えている。このRAMクリアスイッチ29は、遊技店の店員のみの操作が許容されるように機裏側に設けられている。そして、RAMクリアスイッチ29には、該RAMクリアスイッチ29からの消去指示を受けて、主基板24(RAM24c)に記憶保持された記憶内容(各種制御情報)の初期化を実行するRAMクリアスイッチ回路30が接続されている。
【0026】
前記主基板24は、パチンコ機10全体を制御する制御手段としてのメインCPU24aを備えている。また、メインCPU24aにはROM24b及び記憶手段としてのRAM24cが接続されている。また、メインCPU24aは、大当り判定用乱数(以下、「大当り乱数」という。)などの各種乱数の値を所定時間毎(例えば2ms毎)に更新するようになっている。そして、メインCPU24aは、大当り乱数に基づき遊技者に大当り状態を付与するか否かを判別(決定)している。また、ROM24bには、パチンコ機10を制御するための各種制御プログラム(メイン処理プログラム、割込み処理プログラム、電源断処理プログラムなど)が記憶保持されている。また、RAM24cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種制御情報(大当り乱数の値など)が記憶保持されるようになっている。そして、RAM24cには、図示しないバックアップ用電源が接続されており、電源電圧V1(電源AC)の遮断時(電圧値Vへの降下時)においてバックアップ用電源から供給された電源電圧に基づき遊技に関する各種制御情報を記憶保持するようになっている。
【0027】
ここで、前記大当り乱数について説明する。
前記大当り乱数は、予め定められた数値範囲内(例えば、「0」〜「630」の全631通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU24aが割込み処理プログラムを実行する毎(2ms毎)に数値を+1ずつ更新するようになっている。そして、メインCPU24aは、更新後の値を大当り乱数の値としてRAM24cに記憶し、既に記憶されている大当り乱数の値を書き換えることで大当り乱数の値を順次更新するようになっている。
【0028】
より詳しく言えば、メインCPU24aは、更新を開始する際の値(初期値)を最小値である「0」とし、該初期値から順に「0」→「1」→・・・→「629」→「630」というように数値を+1ずつ更新するようになっている。そして、メインCPU24aは、大当り乱数の値として更新された数値が最後に更新される数値(終期値)である「630(最大値)」に達すると、再び「0」〜「630」までの数値を+1ずつ更新するようになっている。即ち、本実施形態のパチンコ機10では、大当り乱数の値を「0」〜「630」に更新するまでを大当り乱数の1周期として大当り乱数の値を順次更新し、この1周期の更新処理をパチンコ機10の動作中、繰り返し実行するようになっている。
【0029】
また、メインCPU24aには、入賞検知センサSSが接続されている。そして、メインCPU24aは、入賞検知センサSSからの入賞検知信号を入力すると、そのタイミングでRAM24cに記憶されている大当り乱数の値を読み出すようになっている。また、メインCPU24aは、読み出した大当り乱数の値がROM24bに記憶されている所定の大当り値(例えば、「7」と「511」)と一致するか否かを判別するようになっている。そして、メインCPU24aは、該判別結果が肯定(一致)の場合に大当り状態を付与するようになっている。なお、大当り乱数の数値が「0」〜「630」(全631通り)であって、前記大当り値を「7」と「511」に定めた場合、パチンコ機10の大当り確率は、315.5分の1(=631分の2)となる。
【0030】
また、前記サブ基板25は、パチンコ機10の各種構成部材(図柄表示装置20、各種ランプ16、スピーカ17)に対して所定の制御(図柄制御、ランプ制御、音声制御)を実行するCPU25aを備えており、該CPU25aにはROM25b及びRAM25cが接続されている。そして、ROM25bには前述した所定の制御を実行するための制御プログラムなどが記憶保持されていると共に、RAM25cにはパチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種制御情報が記憶保持されるようになっている。
【0031】
また、CPU25aには、電源基板23のリセット信号回路28が接続されている。そして、CPU25aは、電源投入時において、電源基板23のリセット信号回路28からのリセット信号Reの入力状態が、所定時間(図5に示す時間T1)、ローレベル状態となるので、制御を停止した状態である規制状態となる。また、CPU25aは、所定時間(図5に示す時間T1)の経過後、リセット信号回路28からのリセット信号Reの入力状態が、ローレベル状態からハイレベル状態になったことを契機に起動を開始し、所定の初期設定後、メインCPU24aからの制御信号を入力する迄の間、待機するようになっている。
【0032】
そして、本実施形態のパチンコ機10は、主基板24のメインCPU24aに対して、遊技に関する各種制御情報をRAM24cに記憶させるためのバックアップ処理、及び規制状態とさせてから制御を開始させるための起動処理の実行を指示する指示手段としての指示部Iを備えている。この指示部Iは、主基板24に設けられており、メインCPU24aに対して所定の信号(開始信号St、バックアップ信号Ba)を出力可能な状態でメインCPU24aに接続されている。また、指示部Iは、前記電源基板23の電源監視回路27とリセット信号回路28に接続されており、電源監視回路27から電源状態信号Sを、リセット信号回路28からリセット信号Reの入力が可能となっている。
【0033】
前記指示部Iは、前記電源監視回路27からの電源状態信号Sの入力状態に基づき、メインCPU24aに対しバックアップ信号Baを用いてバックアップ処理の実行を指示するようになっている。このバックアップ信号Baは、その信号レベルとしてハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号となっている。そして、指示部Iは、電源状態信号Sの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移すると、バックアップ信号Baの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させることにより、メインCPU24aに対してバックアップ処理の実行を指示するようになっている。
【0034】
そして、メインCPU24aは、バックアップ信号Baの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したことを契機に、ROM24bに記憶保持された電源断処理プログラムに基づいてバックアップ処理を実行するようになっている。即ち、メインCPU24aは、RAM24cに記憶保持されている制御情報(例えば、大当り乱数の値)に加えて、新たにレジスタ及びスタックポインタなどの制御情報をRAM24cに記憶保持する。また、メインCPU24aは、パチンコ機10を構成する各種構成部材の処理を停止、例えば、始動入賞口21や大入賞口22などを開閉させるための各種ソレノイドの作動処理を停止する。また、メインCPU24aは、サブ基板25(ランプ制御基板)に対して各種ランプ16(図1参照)の消灯を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力する。また、メインCPU24aは、サブ基板25(音声制御基板)に対してスピーカ17(図1参照)の音声出力の停止を指示する制御コマンドからなる制御信号を出力する。
【0035】
また、メインCPU24aは、RAM24cにバックアップフラグ(メインCPU24aの後述する制御開始時に、RAM24cに記憶保持されている制御情報が正しいか否かを判別するためのフラグ)を設定した後、該RAM24cへのアクセスを禁止する。なお、メインCPU24aは、後述の初期設定時、RAMクリアスイッチ29がOFF状態である場合、RAM24cにバックアップフラグが設定されているか否かを確認するようになっている。そして、バックアップフラグが設定されている場合には、RAM24cに記憶保持された各種制御情報に基づいて各種設定を行う。一方で、バックアップフラグが設定されていない場合には、初期設定を行う。即ち、RAM24cの記憶内容は初期化され、初期値が設定されるようになっている。また、RAMクリアスイッチ29がON状態である場合は、同様に初期設定を行う。そして、バックアップフラグは、前述のように、バックアップ処理が行われた場合のみにRAM24cに設定されるようになっている。
【0036】
このバックアップ処理によって、RAM24cには、電源電圧V1の電圧値V1aが電圧値Vに降下した時(バックアップ信号Baの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移した時)の各種制御情報が記憶保持されるようになっている。そのため、営業時間中の停電などの理由により、電源ACが遮断(電源電圧V1の電圧値V1aが電圧値Vに降下)した場合でも、電源復旧後、RAMクリアスイッチ29がOFF状態でメインCPU24aが後述する起動処理を実行すると、遊技者は、電源遮断時の状態から遊技を再開することが可能となる。
【0037】
前記指示部Iは、前記リセット信号回路28からのリセット信号Reの入力状態に基づき、メインCPU24aに対し開始信号Stを用いて起動処理の実行を指示するようになっている。この開始信号Stは、その信号レベルとしてハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号となっている。また、指示部Iは、起動処理の実行を指示する際、即ち、リセット信号Reの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したとき、起動条件が満たされているか否かを判別するようになっている。この起動条件が満たされているとは、前記電源監視回路27からの電源状態信号Sの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移している場合である。換言すれば、電源状態信号Sの入力状態が電源電圧V1の電圧値V1aが予め定められた電圧値Vに降下したことを示している場合である。さらに、指示部IがメインCPU24aに対して前記バックアップ処理の実行を指示している場合であるとも言える。
【0038】
そして、指示部Iは、リセット信号Reの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移すると、起動条件が満たされているか否かを判別する。起動条件が満たされていると判別した場合、開始信号Stの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させることにより、メインCPU24aに対して起動処理の実行を指示するようになっている。また、起動条件が満たされていないと判別した場合、指示部Iは、前記バックアップ信号Baの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させて、メインCPU24aに対して前記バックアップ処理の実行を指示する。また、指示部Iは、所定時間経過後(バックアップ処理の実行終了後)、開始信号Stの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させることにより、メインCPU24aに対して起動処理の実行を指示するようになっている。
【0039】
そして、メインCPU24aは、指示部Iからの起動処理の実行指示により、開始信号Stの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移すると、制御を停止した状態である規制状態となる。さらに、所定時間経過後、開始信号Stの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移すると、制御が開始される。このように、メインCPU24aは、起動処理の実行が指示されると、制御を停止した状態である規制状態を経て制御を開始する動作状態となる。なお、メインCPU24aは、初期電源投入時において、指示部Iからの開始信号Stの入力状態がローレベル状態となるので、制御を停止した状態である規制状態となっている。そして、電源を投入してから一定時間T1(図5参照)経過後、開始信号Stの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移するので、制御が開始される。
【0040】
この制御の開始により、メインCPU24aは、ROM24bに記憶保持されたメイン処理プログラムに基づき、初期設定を実行するようになっている。この初期設定は、一定時間T2(図6参照)の間に行われる。まず、メインCPU24aは、遊技中、所定周期毎に実行される割込み処理プログラムの割込みを禁止に設定する。この割込み処理プログラムにより、メインCPU24aは、各種信号(入賞検知センサSSからの入賞検知信号など)の入力処理を実行する。また、メインCPU24aは、サブ基板25のCPU25aに対して所定の制御を実行させるための制御コマンドを制御信号として出力する出力処理や、大入賞口22などを開閉動作させるための設定を行う役物処理などを実行する。
【0041】
そして、メインCPU24aは、メイン処理プログラムに基づき、遊技を開始するための各種設定を行う。この各種設定は、電源基板23のRAMクリアスイッチ29の設定状態(ON状態/OFF状態)に応じて、次のように行われる。制御の開始時に前記RAMクリアスイッチ29がON状態である場合、メインCPU24aは、前記バックアップ処理によりRAM24cに記憶保持されている各種制御情報を消去し、RAM24cの記憶内容を初期化(RAM24cの全作業領域をクリア)する。この初期化により、RAM24cに記憶されている大当り乱数の値などは、「0」クリアされる。そして、メインCPU24aは、初期化されたRAM24cに対して遊技を開始させるための初期値を設定する。この初期値の設定によって、メインCPU24aは、大当り乱数の値として「0」をRAM24cに設定する。
【0042】
このようにRAM24cの記憶内容が初期化された場合、メインCPU24aは、RAM24cに設定された初期値に基づいて、各種制御コマンドの演算処理などを行う通常処理を開始する(図6参照)。そのため、メインCPU24aは、通常処理に移行したタイミング(制御を開始してから一定時間T2の経過後)で、大当り乱数の値の更新を「0」から開始する。その結果、メインCPU24aが大当り乱数の値の更新を開始してから、該大当り乱数の値が大当り値である「7」に更新されるまでの時間T3は、2ms(更新周期)×7=14msとなる。また、同様に、メインCPU24aが大当り乱数の値の更新を開始してから、該大当り乱数の値が大当たり値である「511」に更新されるまでの時間T4は、2ms(更新周期)×511=1022msとなる。従って、制御を開始してから大当り乱数の値が大当り値である「7」に更新されるまでの時間は、T2+T3となり、この時間は常に一定となる。また、同様に、制御を開始してから大当り乱数の値が大当り値である「511」に更新されるまでの時間は、T2+T4となり、この時間は一定となる。
【0043】
一方、制御の開始時にRAMクリアスイッチ29がOFF状態である場合、メインCPU24aは、前記バックアップ処理によりRAM24cに記憶保持された各種制御情報に基づき、遊技を開始するための各種設定を行う。このように初期設定が行われた場合、メインCPU24aは、図6に示す通常処理に移行したタイミングで、初期設定時に設定された戻り番地から割込処理プログラムの実行を再開する。また、メインCPU24aは、サブ基板25に対して、RAM24cに記憶保持された各種制御情報に基づいて制御コマンドを制御信号として出力し、サブ基板25では、該制御コマンドに基づき所定の制御を再開する。また、メインCPU24aは、RAM24cの記憶内容が初期化されていないため、大当り乱数の値の更新をRAM24cに記憶保持されている大当り乱数の値から開始する。
【0044】
ところで、前記指示部Iは、前述のように、リセット信号Reの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移すると、前記起動条件が満たされているか否かを判別するようになっている。従って、不正基板により、リセット信号Reと同様の機能(役割)を果たす信号(以下、この信号を「不正リセット信号ReX」と示す)が強制的に入力され、不正リセット信号ReXの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移しても、指示部Iは、同様に前記起動条件が満たされているか否かを判別する。この場合、前記電源監視回路27からの電源状態信号Sの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移していない。従って、指示部Iは、起動条件が満たされていないと判別し、前記バックアップ信号Baの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させて、メインCPU24aに対して前記バックアップ処理の実行を指示する。
【0045】
そして、メインCPU24aは、バックアップ処理を実行することにより、その時点(バックアップ信号Baの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移した時)におけるRAM24cに記憶されている各種制御情報を記憶保持させる。そして、所定時間経過後(バックアップ処理の実行終了後)、前記指示部Iは、メインCPU24aに対し前記開始信号Stを用いて起動処理の実行を指示する。従って、メインCPU24aは、バックアップ処理によりRAM24cに記憶保持されている各種制御情報に基づき、制御を開始するようになっている。即ち、不正リセット信号ReXが入力されたとしても、RAM24cは初期化(記憶されている各種制御情報が消去)されることはない。
【0046】
前記指示部Iは、サブ基板25(ランプ基板及び音声基板)のCPU25aとも接続され、サブ基板25のCPU25aに対して所定の報知を行うための報知開始信号HSを出力するようになっている。前記報知開始信号HSは、その信号レベルとしてハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号である。前記指示部Iは、メインCPU24aに対して起動処理の実行を指示する際に、起動条件が満たされていない場合(即ち、不正リセット信号ReXが入力された場合)は、報知開始信号HSの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるようになっている。そして、報知開始信号HSの入力状態がローレベル状態に遷移すると、サブ基板25(ランプ基板)は報知手段としての各種ランプ16に対して、ランプ制御を実行する。また、報知開始信号HSの入力状態がローレベル状態に遷移すると、サブ基板25(音声基板)は報知手段としてのスピーカ17に対して音声制御を実行する。このランプ制御及び音声制御により、各種ランプ16及びスピーカ17からは、不正行為に対する警告(所定パターンの発光、所定パターンの音)がなされるようになっている。
【0047】
以下、パチンコ機10の動作中における指示部IのメインCPU24aに対する制御態様を図3に示すフローチャート及び図5に示すタイムチャートに基づき説明する。なお、図3のフローチャートにおいて、「H」は、ハイレベル状態の信号レベルを示し、「L」は、ローレベル状態の信号レベルを示している。
【0048】
前記指示部Iは、前記電源監視回路27からの電源状態信号Sの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したか否かを判別する(ステップS10)。この判別結果が否定、即ち、電源状態信号Sの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移していない場合、指示部Iは、ステップS12の処理に移行する。一方、前記ステップS10の判別結果が肯定、即ち、電源状態信号Sの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移した場合、指示部Iは、バックアップ信号Baの出力状態をローレベル状態とする(ステップS11)。そして、メインCPU24aは、バックアップ信号Baの入力状態がローレベル状態になったことにより、前述した電源断処理プログラムに基づいてバックアップ処理を実行する。
【0049】
次に、指示部Iは、リセット信号回路28からのリセット信号Reの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したか否かを判別する(ステップS12)。この判別結果が否定、即ち、リセット信号Reの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移していない場合、再び、前記ステップS10の処理に移行する。
【0050】
前記ステップS12の判別結果が肯定、即ち、リセット信号Reの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移した場合、指示部Iは、電源状態信号Sの入力状態がローレベル状態になっているか否かを判別する(ステップS13)。この判別結果が肯定、即ち、電源状態信号Sの入力状態がローレベル状態になっている場合、指示部Iは、開始信号Stの出力状態をローレベル状態とする(ステップS14)。そして、メインCPU24aは、開始信号Stの入力状態がローレベル状態になったことにより、規制状態となる。
【0051】
次に、指示部Iは、電源状態信号Sの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移したか否かを判別する(ステップS15)。この判別結果が否定、即ち、電源状態信号Sの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移していない場合、再び、前記ステップS15の処理を実行する。そして、指示部Iは、ステップS15の判別結果が肯定となるまで、該ステップS15の処理を繰り返し実行する。前記ステップS15の判別結果が肯定、即ち、電源状態信号Sの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移した場合、指示部Iは、バックアップ信号Baの出力状態をハイレベル状態とする(ステップS16)。
【0052】
次に、指示部Iは、リセット信号Reの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移したか否かを判別する(ステップS17)。この判別結果が否定、即ち、リセット信号Reの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移していない場合、再び、前記ステップS17の処理を実行する。そして、指示部Iは、ステップS17の判別結果が肯定となるまで、該ステップS17の処理を繰り返し実行する。前記ステップS17の判別結果が肯定、即ち、リセット信号Reの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移した場合、指示部Iは、開始信号Stの出力状態をハイレベル状態とする(ステップS18)。そして、メインCPU24aは、開始信号Stの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移したことにより、前述したメイン処理プログラムに基づいて制御を開始する。前記ステップS14及びステップS18の処理により、指示部Iは、メインCPU24aに対して起動処理の実行を指示することになる。なお、前記ステップS10〜S13→ステップS14〜S18のように処理が行われた場合には、電源電圧V1の電圧値V1aが電圧値Vに一瞬降下し、再び、電源電圧V1が復帰した場合の処理(瞬停時の処理(図5に示すA部分))となる。
【0053】
一方で、ステップS17の処理を繰り返し実行し、ステップS18の処理に移行しなかった場合、即ち、ステップS17の判別結果が否定となる場合(リセット信号Reの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移しない場合)には、機本体に対する電源ACの供給が完全に遮断されたことになる。この場合には、指示部I及びメインCPU24aを含むパチンコ機10全体の処理が完全に停止する。即ち、前記ステップS10〜S13→ステップS14〜S16までの処理が行われ、ステップS17でリセット信号Reの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移しない場合には、電源ACの供給が遮断された場合の処理(図5に示すC部分)となる。
【0054】
前記ステップS10→ステップS12→ステップS13のように処理が行われた場合、即ち、電源状態信号Sの入力状態がハイレベル状態になっている場合、ステップS13の判別結果が否定となり、指示部Iは、バックアップ信号Baの出力状態をローレベル状態とする(ステップS19)。そして、メインCPU24aは、バックアップ信号Baの入力状態がローレベル状態になったことにより、前述した電源断処理プログラムに基づいてバックアップ処理を実行する。
【0055】
そして、ステップS19でバックアップ信号Baの出力状態をローレベル状態にした指示部Iは、報知開始信号HSの出力状態をローレベル状態とする(ステップS20)。前記サブ基板25(ランプ基板、音声基板)は、報知開始信号HSの入力状態がローレベル状態になったことにより、所定の報知を行うための制御を実行する。そして、不正行為(不正基板による不正リセット信号ReXの出力)が行われたことを外部に報知する。
【0056】
続いて、指示部Iは、バックアップ信号Baの出力状態をローレベル状態にしてから所定時間(図5に示す時間T8)が経過したか否かを判別する(ステップS21)。この判別結果が否定、即ち、時間T8が経過していない場合、再び、前記ステップS21の処理を実行する。そして、指示部Iは、ステップS21の判別結果が肯定となるまで、該ステップS21の処理を繰り返し実行する。なお、時間T8は、メインCPU24aが、バックアップ処理を実行し、該バックアップ処理を確実に終了させるまでに十分な時間であり、この時間T8は指示部Iに予め設定されている。
【0057】
前記ステップS21の判別結果が肯定、即ち、時間T8が経過した場合、指示部Iは、開始信号Stの出力状態をローレベル状態とする(ステップS22)。そして、メインCPU24aは、開始信号Stの入力状態がローレベル状態になったことにより、規制状態となる。次に、指示部Iは、バックアップ信号Baの出力状態をハイレベル状態とする(ステップS23)。そして、指示部Iは、前記ステップS17の処理に移行し、前述同様に、ステップS17及びステップS18の処理を実行する。前記ステップS22及びステップS18の処理により、指示部Iは、メインCPU24aに対して起動処理の実行を指示することになる。このように、前記ステップS10→ステップS12→ステップS13→ステップS19〜S23→ステップS17→ステップS18の処理が行われた場合、指示部Iは、不正行為に対する処理(図5に示すB部分)を行ったことになる。この一連の処理では、メインCPU24aに対して起動処理の実行を指示する前に、バックアップ処理の実行が指示されている。そして、指示部Iは、バックアップ処理の実行を指示し、時間T8の経過後に、メインCPU24aに対して起動処理の実行を指示している。
【0058】
そのため、RAM24cには、バックアップ処理によりバックアップフラグが設定されるため、メイン処理プログラムに基づく初期設定時には、RAM24cに記憶保持された各種制御情報に基づき各種設定が行われることになる。その結果、前述のように、不正行為が行われた場合でも、メインCPU24aは、初期設定後の通常処理に移行したタイミングで、大当り乱数の値の更新をRAM24cに記憶保持された大当り乱数の値から開始する。そして、不正行為を行った遊技者は、何時、大当り乱数の値が、大当り値である「7」または「511」に更新されているのかを知ることができなくなる。従って、遊技者の不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することが可能となる。
【0059】
前記指示部Iは、パチンコ機10の動作中、前記ステップS10においてバックアップ処理の実行を指示するか否かの条件となる電源状態信号S(第1条件信号)の入力状態を判別している。また、指示部Iは、ステップS12において起動処理の実行を指示するか否かの条件となるリセット信号Re(所定の条件信号、第2条件信号)の入力状態を判別している。そして、指示部Iは、ステップS14において、メインCPU24aに起動処理の実行を指示する際、ステップS13において電源状態信号Sの入力状態がローレベル状態になっているか否かを判別することにより、メインCPU24aに対してバックアップ処理の実行を指示したか否かを判別している。即ち、指示部Iは、ステップS13においてメインCPU24aに対してバックアップ処理の実行を指示したか否かを判別し、該判別結果に基づきメインCPU24aの起動条件が満たされているか否かを判別している。
【0060】
本実施形態において、前述の起動処理の実行を指示する際の判別結果(ステップS13の判別結果)が肯定となる場合は次の場合が対応する。即ち、電源状態信号Sの入力状態がバックアップ処理の実行を指示する条件となるON状態となった後、リセット信号Re(又は不正リセット信号ReX)の入力状態が起動処理の実行を指示する条件となるON状態になる場合である。なお、不正リセット信号ReXは、本実施形態において所定の条件信号、及び第2条件信号となる。また、「ON状態」とは、電源状態信号Sの入力状態、及びリセット信号Reの入力状態が、夫々の処理を指示するための条件を満たしている状態にあることを示している。また、本実施形態では、指示部Iにおける電源状態信号Sの入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したことが、バックアップ処理の実行を指示する条件となる。また、本実施形態では、指示部Iにおけるリセット信号Re(又は不正リセット信号ReX)の入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移したことが、起動処理の実行を指示する条件となる。従って、この判別結果が肯定となる場合は、ステップS10の処理が肯定されて、ステップS11でバックアップ処理の実行が指示された後、ステップS12の処理が肯定されることになる。この一連の処理は、パチンコ機10の動作中に、停電などの理由で電源電圧V1の電圧値V1aが電圧値Vに降下した場合に行われる。
【0061】
一方で、本実施形態において、前述の起動処理の実行を指示する際の判別結果(ステップS13の判別結果)が否定となる場合は次の場合が対応する。即ち、電源状態信号Sの入力状態がバックアップ処理の実行を指示する条件となるON状態となることなく、リセット信号Re(又は不正リセット信号ReX)の入力状態が起動処理の実行を指示する条件となるON状態になる場合である。従って、前述の起動処理の実行を指示する際の判別結果が否定となる場合は、ステップS10の処理が否定されて、ステップS12の処理が肯定されたときである。この場合、電源電圧V1の電圧値V1aが電圧値Vに降下していないにも拘わらず、起動処理の実行を指示する条件が満たされた状態となるため、不正基板からは、ハイレベル状態からローレベル状態に遷移する不正リセット信号ReXが出力されていることになる。そのため、指示部Iは、このような不正行為を回避するために、前記ステップS12の処理が肯定され、バックアップ処理の実行が指示されていない場合、ステップS19においてバックアップ信号Baの出力状態をローレベル状態とし、メインCPU24aに対してバックアップ処理の実行を指示している。
【0062】
以上説明した指示部Iは、例えば、図4に示す回路構成で実現することが可能である。以下、指示部Iの回路構成について、図4及び図5に基づき説明する。前記指示部Iは、ワンショットマルチバイブレータ(以下、「ワンショットマルチ」という。)Zを備えている。このワンショットマルチZは、CLR入力端子への信号の入力状態がハイレベル状態で、且つA入力端子への信号の入力状態がハイレベル状態からローレベル状態に遷移すると、予め設定された所定時間の間、/Q出力端子(”/”は、バーを示す。)からの出力信号ZOUTの出力状態がローレベル状態となる。前記所定時間は、図5に示す時間T9であり、この時間T9は、バックアップ信号Baの出力状態がローレベル状態となる時間T8と等しくなっている。
【0063】
前記ワンショットマルチZのCLR入力端子には、アンド回路33を介して電源監視回路27が接続されている。前記アンド回路33には、電源監視回路27からの電源状態信号Sが入力されるようになっている。また、アンド回路33には、直列に接続されたインバータ回路34,35を介して積分回路36(電源Vcとグランドとの間に抵抗RとコンデンサCを直列接続して構成される)が接続されている。前記抵抗Rにおけるグランド側の端子37は、両インバータ回路34,35を介してアンド回路33の他方の入力端子に接続されており、積分回路36は、端子37の電位からなる信号を出力する。そして、アンド回路33には、前記電位からなる信号の信号レベルが反転された出力信号CR1が入力されるようになっている。前記アンド回路33は、電源状態信号Sと出力信号CR1を論理積演算処理し、該演算結果を出力信号AN1としてワンショットマルチZのCLR入力端子に出力するようになっている。
【0064】
また、ワンショットマルチZのA入力端子には、リセット信号回路28が接続されている。前記ワンショットマルチZには、リセット信号回路28からのリセット信号Re(又は不正リセット信号ReX)が入力されるようになっている。そして、ワンショットマルチZは、出力信号AN1とリセット信号Re(又は不正リセット信号ReX)に基づき、/Q出力端子から出力信号ZOUTを出力するようになっている。
【0065】
また、ワンショットマルチZの/Q出力端子には、アンド回路39を介してメインCPU24aが接続されている。このアンド回路39は、電源監視回路27に接続されている。そして、アンド回路39は、電源状態信号Sと出力信号ZOUTを論理積演算処理し、該演算処理結果をバックアップ信号BaとしてメインCPU24aに出力するようになっている。前記アンド回路39の演算結果が、指示部Iから出力されるバックアップ信号Baの信号レベルを示すことになる。
【0066】
また、ワンショットマルチZの/Q出力端子には、ナンド回路40を介してメインCPU24aが接続されている。このナンド回路40は、インバータ回路41を介してリセット信号回路28に接続されている。そして、ナンド回路40は、リセット信号Re(又は不正リセット信号ReX)を反転した信号レベルを有する出力信号Re1と出力信号ZOUTを否定論理積演算処理し、該演算処理結果を開始信号StとしてメインCPU24aに出力するようになっている。このナンド回路40の演算結果が、指示部Iから出力される開始信号Stの信号レベルを示すことになる。
【0067】
また、ワンショットマルチZの/Q出力端子には、サブ基板25(ランプ基板及び音声基板)のCPU25aが接続されている。そして、ワンショットマルチZは、出力信号ZOUTを報知開始信号HSとしてCPU25aに出力するようになっている。この出力信号ZOUTが、指示部Iから出力される報知開始信号HSの信号レベルを示すことになる。
【0068】
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1) 指示部Iは、リセット信号Re(又は不正リセット信号ReX)の入力状態に基づきメインCPU24aに対して起動処理の実行を指示する際、メインCPU24aの起動条件が満たされているか否かを判別する。そして、該判別結果が否定の場合、メインCPU24aに対してバックアップ処理の実行を指示し、所定時間の経過後、メインCPU24aに対して起動処理の実行を指示している。そのため、従来で述べた不正行為が行われた場合でも、起動処理が実行される前に、バックアップ処理が実行されることになる。その結果、メインCPU24aは、制御を開始すると、大当り乱数の値の更新をRAM24cに記憶保持された大当り乱数の値から開始し、不正行為を行った遊技者は、何時、大当り乱数の値が大当り値と一致する値に更新されているか知ることが困難となる。従って、遊技者の不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することができる。
【0069】
(2) また、指示部Iは、リセット信号Reの入力状態に基づきメインCPU24aに対して起動処理の実行を指示する前に、起動条件が満たされるようにバックアップ処理の実行を指示している。そのため、例えば、何らかの原因(ノイズなどの発生)により、指示部Iへのリセット信号Reの入力状態が変化し、指示部Iが、リセット信号Reの入力状態に基づき起動処理の実行を指示する場合でも、該指示前にバックアップ処理の実行を指示することになる。従って、パチンコ機10の遊技中に、メインCPU24aが、再び、制御を開始した場合でも、メインCPU24aは、RAM24cに記憶保持された各種制御情報に基づき制御を開始することができる。
【0070】
(3) 指示部Iは、電源監視回路27からの電源状態信号Sの入力状態に基づき、メインCPU24aの起動条件が満たされているか否かを判別している。そのため、指示部Iは、リセット信号Reの入力状態が起動処理の実行を指示する条件を示した際に、電源ACの遮断などのパチンコ機10における正常な動作によるものか、又は不正行為によるものかを正確に判断することができる。従って、不正行為が行われている場合には、メインCPU24aに対して確実にバックアップ処理の実行を指示することができ、不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することができる。
【0071】
(4) 指示部Iは、メインCPU24aの起動条件が満たされていないと判別すると、該判別結果を各種ランプ16及びスピーカ17を通じて外部に報知するようにした。そのため、遊技店側(遊技店店員)は、各種ランプ16及びスピーカ17の報知動作から、メインCPU24aの起動条件が満たされていないことを把握することができる。換言すれば、遊技店側は、遊技者によって不正行為が行われたことを把握することができる。また、不正行為を行った遊技者が、再び、不正行為を行うことを抑制することができる。従って、遊技者の不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することができる。
【0072】
(5) 指示部Iは、メインCPU24aの起動条件が満たされていない場合に、バックアップ処理の実行を指示した後、起動処理の実行を指示するようにした。そして、メインCPU24aは、遊技者の不正行為により不正基板から出力された不正リセット信号ReXに基づいて、起動処理が実行可能であり、制御を開始するようにした。そのため、遊技者側からは、従来と同様に、不正リセット信号ReXに基づいてパチンコ機10が制御を開始したように見える。その一方で、メインCPU24aは、起動処理を実行する前に、バックアップ処理を実行しているため、RAM24cに記憶保持された制御情報に基づき制御を開始する。従って、不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制できると共に、どのような不正行為対策が施されているのかを悟られにくくすることができる。
【0073】
(6) 指示部Iは、メインCPU24aが備えられた主基板24に設けられている。主基板24は、不正行為対策(主基板24を保護する保護ケースなどに収容される。)が十分に施されているので、遊技者は、主基板24に設けられた指示部IとメインCPU24aとの間に不正基板を取り付けることが困難となる。また、遊技者が、電源基板23(リセット信号回路28、電源監視回路27)と主基板24(メインCPU24a)との接続部に不正基板を取り付けたとしても、該不正基板から出力される不正リセット信号ReXは確実に指示部Iに入力される。従って、指示部Iの機能を十分に発揮させることができる。
【0074】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記実施形態において、指示部Iにおける電源状態信号Sの入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移したことが、バックアップ処理の実行を指示する条件となっていても良い。この場合、電源監視回路27は、電源電圧V1の電圧値V1aが予め定められた電圧値Vに降下したことを契機として、指示部Iに対する電源状態信号Sの出力状態をローレベル状態からハイレベル状態に遷移させるように構成する。
【0075】
・ 前記実施形態において、指示部Iにおけるリセット信号Re(不正リセット信号ReX)の入力状態がローレベル状態からハイレベル状態に遷移したことが、起動処理の実行を指示する条件となっていても良い。この場合、リセット信号回路28は、電源投入時(電源復旧時)、主基板24に対するリセット信号Reの出力状態をローレベル状態からハイレベル状態に遷移させ、一定時間T1の間継続してハイレベル状態とするように構成する。そして、該一定時間T1の経過後、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるように構成する。
【0076】
・ 前記実施形態において、指示部Iは、メインCPU24aの起動条件が満たされていないと判別すると、該判別結果を各種ランプ16及びスピーカ17を通じて外部に報知するようになっていたが、該報知動作は適宜変更しても良い。例えば、指示部Iは、起動処理を指示する際にメインCPU24aの起動条件が満たされていないと判別すると、各種ランプ16を消灯させることにより、該判別結果を外部に報知するように構成しても良い。また、スピーカ17から警告音を出力することにより、判別結果を外部に報知するように構成しても良い。また、報知手段として図柄表示装置20や管理コンピュータなど他の構成を採用しても良い。
【0077】
・ 前記実施形態において、指示部Iが、リセット信号Reの入力状態に基づき起動処理を指示する際、メインCPU24aがバックアップ処理を実行したか否かを判別し、該判別結果に基づき起動条件を満たしているか否かを判別するように構成しても良い。具体的には、電源監視回路27からの電源状態信号Sが、直接、メインCPU24aに入力されるようにし、メインCPU24aは、電源状態信号Sの入力状態からバックアップ処理を実行した場合、指示部Iにバックアップ処理を実行したことを示す信号を出力するようにする。そして、該信号を入力した指示部Iは、該信号に基づき、メインCPU24aがバックアップ処理を実行したと判別するようにする。このような構成としても、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0078】
・ 前記実施形態における構成を、さらに、賞球などの遊技球の払出しを制御するための払出し制御基板に採用しても良い。
・ 前記実施形態において、メインCPU24aが行う大当り乱数の1周期の更新処理の形態は、常に、初期値を「0」として更新が開始される形態であったが、他の形態を採用しても良い。具体的には、メインCPU24aが、パチンコ機10の電源投入後、1周期目の更新処理の終了後、次の周期(2周期目)以降、大当り乱数の1周期の更新処理における初期値を初期値乱数を用いて不規則に変化させるようにしても良い。この初期値乱数は、大当り乱数と同一の数値範囲内(各実施形態では「0」〜「630」の全631通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU24aが所定の周期毎に数値を+1ずつ更新する。そして、メインCPU24aは、大当り乱数の1周期の更新処理を終了する毎に、初期値乱数の値を読み出し、該読み出した初期値乱数の値を初期値として、次の周期の更新処理を実行する。
【0079】
・ 前記実施形態では、指示部Iが主基板24に設けられていたが、指示部Iは、リセット信号回路28及び電源監視回路27に接続され、且つメインCPU24aに接続されていれば、主基板24に設けられていなくても良い。
【0080】
・ 前記実施形態において、メインCPU24aの起動条件が満たされていないと判別した場合に、所定時間の間、RAM24cの記憶内容(大当り乱数の値など)を初期化するための初期化制御(初期設定におけるラムクリア)の実行を規制する規制手段をさらに備えても良い。このような構成を備えることにより、メインCPU24aがバックアップ処理を実行した後、起動処理を実行した際、遊技者が不正な器具を用いて、初期設定時にRAM24cの記憶内容を初期化させようとしても、規制手段により初期化制御が規制される。そのため、メインCPU24aは、起動処理の実行により制御を開始した際には、確実に、大当り乱数の値の更新をRAM24cに記憶保持された大当り乱数の値から開始する。従って、不正行為を行った遊技者は、何時、大当り乱数の値が、大当り値である「7」または「511」に更新されているか知ることが困難となる。その結果、遊技者の不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することができる。
【0081】
次に、前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ) 前記指示手段は、機本体に対する初期電源投入時を除き、前記バックアップ処理の実行を指示する。
【0082】
(ロ) 前記指示手段は、前記条件信号の入力状態に基づき前記制御の起動処理を指示する際、前記制御手段が前記バックアップ処理を実行したか否かを判別し、該判別結果に基づき前記起動条件を満たしているか否かを判別する。
【0083】
(ハ) 前記指示手段は、前記判別結果が否定である場合、該判別結果を報知手段を通じて外部に報知する。
【0084】
(ニ) 前記指示手段は、前記第1条件信号の入力状態が前記ON状態となることなく、前記第2条件信号の入力状態が前記ON状態となった場合、該第1条件信号の入力状態がON状態となることなく、第2条件信号の入力状態がON状態となったことを報知手段を通じて外部に報知する。
【0085】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技者の不正行為によって遊技店側が不利益を得ることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】 主制御基板、サブ制御基板の具体的な構成を説明するブロック図。
【図3】 パチンコ遊技機の動作中における指示部のメインCPUに対する制御態様を説明するフローチャート。
【図4】 指示部の回路構成の一例を示す回路図。
【図5】 指示部の制御態様を説明するタイムチャート。
【図6】 電源投入時に、メインCPUが制御を開始する態様を示す説明図。
【符号の説明】
I…指示手段としての指示部、S…第1条件信号としての電源状態信号、V…所定の電圧値としての電圧値、V1a…電源電圧値としての電圧値、Re…所定の条件信号及び第2条件信号としてのリセット信号、ReX…所定の条件信号及び第2条件信号としての不正リセット信号、10…遊技機としてのパチンコ遊技機、24a…制御手段としてのメインCPU、24c…記憶手段としてのRAM、27…電源監視手段としての電源監視回路。

Claims (5)

  1. 遊技者に大当り状態を付与するか否かを決定するための大当り乱数の値を予め定めた一定の周期毎に更新する乱数更新処理を含む各種処理を実行する制御手段、及び前記乱数更新処理により前記制御手段が更新した更新後の前記大当り乱数の値を含み、遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種制御情報を記憶する記憶手段を有する制御基板と、
    機本体に供給される電源電圧値が予め定めた所定の電圧値に降下したか否かを示す電源状態信号を出力する電源監視回路と、
    機本体に供給される電源電圧の遮断後も前記記憶手段の記憶内容を保持するための電源電圧を前記記憶手段に供給するバックアップ用電源と、
    前記制御手段の動作を停止させるリセット信号を出力するリセット信号回路と、を備え、
    前記電源監視回路は、前記電源電圧値が予め定めた所定の電圧値を維持している場合には前記電源状態信号の出力状態を第1状態とし、前記電源電圧値が予め定めた所定の電圧値に降下した場合には前記電源状態信号の出力状態を前記第1状態から第2状態へ遷移させ、
    前記制御手段は、
    前記電源状態信号の出力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移した場合には前記記憶手段の記憶内容を電源遮断後も記憶保持させるためのバックアップ処理を実行し、前記バックアップ処理に係る処理時間の経過後に前記リセット信号の出力状態が動作の停止を示す第1状態になることによって動作を停止し、
    前記電源状態信号の出力状態が前記第1状態であって、前記リセット信号の出力状態が前記第1状態から動作の開始を示す第2状態へ遷移した場合には制御を開始し、当該制御の開始時に前記記憶手段に前記バックアップ処理によって記憶されるバックアップ情報が記憶されていないときには前記記憶手段の記憶内容を初期化し、前記大当り乱数の更新を予め定めた初期値から開始させる一方で、前記制御の開始時に前記記憶手段に前記バックアップ処理によって記憶されるバックアップ情報が記憶されていたときには前記記憶手段の記憶内容に基づき制御を開始し、前記大当り乱数の更新を前記バックアップ処理により前記記憶手段に記憶保持された値から開始させる遊技機において、
    前記制御手段には該制御手段に対して指示信号を出力する指示手段が接続されているとともに、前記電源監視回路及び前記リセット信号回路は前記指示手段に接続され、前記電源状態信号及び前記リセット信号を前記指示手段に対して出力し、
    前記指示手段は、
    前記電源状態信号の入力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移した場合には、前記制御手段に対して前記バックアップ処理の実行を指示する指示信号を出力し、前記バックアップ処理の指示後に前記リセット信号の入力状態が前記第1状態へ遷移した場合には前記制御手段に対して前記動作の停止を指示する指示信号を出力し、その後に前記リセット信号の入力状態が前記第2状態へ遷移することにより前記制御手段に対して前記動作の開始を指示する指示信号を出力する一方で、
    前記電源状態信号の入力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移しておらず、前記バックアップ処理の実行を指示していない状態で前記リセット信号の入力状態が前記第1状態へ遷移した場合には、前記制御手段に対して前記バックアップ処理の実行を指示する指示信号を出力した後に、前記動作の停止を指示する指示信号を出力し、その後に前記リセット信号の入力状態が前記第2状態へ遷移することにより前記制御手段に対して前記動作の開始を指示する指示信号を出力することを特徴とする遊技機。
  2. 前記指示手段は、前記制御基板に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記記憶手段の記憶内容の初期化を指示する初期化手段を備え、
    前記制御手段は、前記制御の開始時に前記初期化手段により前記記憶手段の記憶内容の初期化が指示されているとき、及び前記バックアップ情報が記憶されていないときには前 記記憶手段の記憶内容を初期化し、前記大当り乱数の更新を予め定めた初期値から開始させる一方で、前記制御の開始時に前記初期化手段により前記記憶手段の記憶内容の初期化が指示されておらず、かつ前記バックアップ情報が記憶されていたときには前記記憶手段の記憶内容に基づき制御を開始し、前記大当り乱数の更新を前記バックアップ処理により前記記憶手段に記憶保持された値から開始させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記電源監視回路及び前記リセット信号回路は、遊技場の電源が供給されるとともにその電源を遊技機への供給電圧に変換処理し、変換後の電源電圧を前記制御基板に供給する電源基板に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
  5. 前記指示手段は、前記電源状態信号の入力状態が前記第1状態から前記第2状態へ遷移しておらず、前記バックアップ処理の実行を指示していない状態で前記リセット信号の入力状態が前記第1状態へ遷移した場合には、報知開始信号を報知手段に出力し、前記報知手段に不正行為が行われたことを報知させることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の遊技機。
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