JP4020662B2 - 電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置 - Google Patents

電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4020662B2
JP4020662B2 JP2002060414A JP2002060414A JP4020662B2 JP 4020662 B2 JP4020662 B2 JP 4020662B2 JP 2002060414 A JP2002060414 A JP 2002060414A JP 2002060414 A JP2002060414 A JP 2002060414A JP 4020662 B2 JP4020662 B2 JP 4020662B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
resin
groove
edge
electronic device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002060414A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003258443A (ja
JP2003258443A5 (ja
Inventor
信次 坂本
嗣久 石井
保幸 渡辺
則彦 畑中
律 勝岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP2002060414A priority Critical patent/JP4020662B2/ja
Publication of JP2003258443A publication Critical patent/JP2003258443A/ja
Publication of JP2003258443A5 publication Critical patent/JP2003258443A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4020662B2 publication Critical patent/JP4020662B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casings For Electric Apparatus (AREA)
  • Connection Or Junction Boxes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置に関し、特に、車両等に搭載する電子機器を風雨等から保護することができる電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、車載用のレーダ装置等のように、車両に搭載する電子機器の種類が増大している。このような車両に搭載される電子機器は屋外使用されるために、風雨の影響を受けることが多く、水分が機器内に浸入すると電子機器に不良が発生する。そこで、屋外使用される電子機器全体を防水性のあるケースで覆って、内部の電子機器を保護することが行われている。
【0003】
図1(a)から(d)は電子機器4を金属製ケース1と樹脂製ケース2とから構成される防水ケース5で保護する従来の方法を説明するものである。従来の方法では、まず、(a)に示すように、金属製ケース1の中に図示しないフレーム等を用いて電子機器4を取り付けて(b)に示す状態とする。次に、金属製ケース1の接続部11に樹脂製ケース2を被せて(c)の状態とし、接続部11をシール材でシールする。
【0004】
ここで、従来の金属製ケース1と樹脂製ケース2との接続部11の詳細な構成について、図1(d)を用いて説明する。図1(d)は(c)のD‐D線の部位を拡大して示すものである。金属製ケース1の開口側の接続部11には、その全周に渡って樹脂製ケース2の開口側の縁部23を受け入れる所定の深さを有する溝部13が設けられている。この溝部13は内壁14と外壁15とから構成されており、その溝幅は、樹脂製ケース2の縁部23の肉厚よりも大きく形成されていて、溝部13内に樹脂製ケース2の縁部23が完全に受け入れられるようになっている。そして、溝部13内に樹脂製ケース2の縁部23が完全に受け入れられた状態で、外側から溝部13内にシール材7が充填され、樹脂製ケース2が金属製ケース1に接合される。なお、一般に、樹脂製ケース2の縁部23の先端にはエッジ24が設けられており、樹脂製ケース2が溝部13から抜け難いようになっている。
【0005】
図2(a)は、図1で説明した金属製ケース1を平面視したものである。この図に示すように、溝部13は金属製ケース1の接続部11の全周に渡って形成されており、コーナー部Cは所定の曲率で湾曲して形成されている。図中に二点鎖線で示す位置に樹脂製ケース2が取り付けられ、その後に、樹脂製ケース2と接続11の外壁15との間にシール材7が充填されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような従来技術の防水ケース5では、この防水ケース5が車両に搭載された場合、車両の走行環境によって温度が大きく異なる状況にさらされると、金属製ケース1が熱膨張、熱収縮を繰り返すことになる。このような場合、金属製ケース1と樹脂製ケース2の熱膨張係数が異なると、温度変化によって接続部11にストレスが発生する。このストレスは特にコーナー部Cにおいて大きく、このストレスにより、図2(b)に示すように、コーナー部Cにおいてシール材7にクラック(割れ)9が発生するおそれがある。そして、シール材6にクラック9が発生すると、金属製ケース1と樹脂製ケース2とのシールが不良となり、金属ケース1内の電子機器4がケース内に浸入した水分によって異常となることがある。
【0007】
そこで、本発明は前記従来の電子機器用の防水ケースの有する課題を解消し、環境温度変化があっても、金属製ケースと樹脂製ケースとをシールするシール材にクラックが発生せず、信頼性の高い電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明の第1の形態の電子機器用の防水ケースは、電子機器が内部に固定される箱型の金属製ケースと、この金属製ケースに取り付けられて内部の電子機器を密封する樹脂製ケースとからなり、金属製ケースを車両に直接取り付ける電子機器用の防水ケースにおいて、金属製ケースの前記樹脂製ケースとの接続部に、樹脂製ケースの縁部全周を受け入れる所定の深さを有する溝部を設け、溝部の溝幅は、樹脂製ケースの縁部の肉厚よりも大きく形成すると共に、コーナー部は所定の曲率で湾曲させ、樹脂製ケースの縁部のコーナー部は、溝部のコーナー部の何れの曲率半径よりも大きな曲率半径で湾曲させ、溝部に樹脂製ケースの縁部を挿入した後に、溝部にシール材を充填して電子機器を封止するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
第1の形態では、溝部のコーナー部の溝幅を、その他の部位の溝幅よりも大きくすることができる。また、溝部のコーナー部内側の壁部を、縦方向と横方向の壁部を斜めに接続する斜面として構成することもできる。更に、溝部のコーナー部外側の壁部を外側に膨出させて構成することもできる。これに加えて、溝部又は樹脂製ケースの縁部に、樹脂製ケースの縁部の溝部内における熱伸縮を抑制する、熱伸縮抑制部材を設けることもできる。
【0010】
本発明の第1の形態の電子機器用の防水ケースによれば、樹脂製ケースの縁部のコーナー部が溝部のコーナー部の曲率よりも大きな曲率で湾曲しているので、樹脂製ケースと溝部のコーナー部が熱収縮した時のシール材に加わるストレスを分散させることができ、シール材のクラックを防止することができる。
【0011】
また、前記目的を達成する本発明の第2の形態の電子機器用の防水ケースは、第1の携帯の電子機器用の防水ケースにおいて、更に、溝部又は樹脂製ケースの縁部に、樹脂製ケースの縁部の溝部内における熱伸縮を抑制する、熱伸縮抑制部材を設け、溝部に樹脂製ケースの縁部を挿入した後に、溝部にシール材を充填して電子機器を封止するようにしたことを特徴としている。
【0012】
以上の形態における熱伸縮抑制部材は、(1)溝部又は樹脂製ケースの縁部の所定位置に突設した突起、(2)樹脂製ケースの縁部の端面に取り付けた金属製枠、或いは金属の膨張率に近い樹脂で作られた樹脂枠、(3)樹脂製ケースの縁部の端面に、樹脂製ケースと一体成形した金属製枠、或いは金属の膨張率に近い樹脂で作られた樹脂枠、(4)樹脂製ケースの縁部の外周面に突設された突起と、この突起に隣接させて樹脂製ケースにはめ込まれた金属製枠、或いは金属の膨張率に近い樹脂で作られた樹脂枠、或いは、(5)樹脂製ケースの外周部の長さが底面部に比べて開口部側が大きく形成されている場合の、樹脂製ケースの縁部の外周面にはめ込まれた金属製枠、或いは金属の膨張率に近い樹脂で作られた樹脂枠として構成することができる。
【0013】
本発明の第2の形態の電子機器用の防水ケースによれば、溝部又は樹脂製ケースの縁部に熱伸縮抑制部材が設けられているので、樹脂製ケースの縁部の溝部内における熱伸縮が抑制され、熱によるシール材のクラックの発生を抑えることができる。
【0014】
更に、前記目的を達成する本発明の第3の形態の電子機器用の防水ケースは、第1の携帯の電子機器用の防水ケースにおいて、更に溝部内に、樹脂製ケースの縁部の溝部内における熱伸縮を抑制するためのシール材を充填し、溝部に樹脂製ケースの縁部を挿入した際に、にシール材が縁部の両側に位置するようにしたことを特徴としている。
【0015】
第3の形態では、樹脂製ケースの縁部の端面の、内面側或いは外面側に、縁部のシール材への挿入時の負荷を軽減する面取り加工を施すことができる。また、面取り加工の寸法は、端面の内面側と外面側とで異ならせることができる。更に、縁部の外面側の端部近傍に、樹脂ケースの溝部からの脱落を防止するエッジを設けることもできる。更にまた、金属製ケースと樹脂製ケースとの間に、縁部の端面の溝の底面からの高さを規定するスペーサを設けても良い。
【0016】
本発明の第3の形態の電子機器用の防水ケースによれば、溝部内の樹脂製ケースの縁部の両側にシール材があるので、熱による樹脂製ケースの収縮が抑えられ、シール材にクラックが発生するのを抑えることができる。
前記目的を達成する本発明の第4の形態の電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置は、電子機器が内部に固定される箱型の金属製ケースと、この金属製ケースに取り付けられて内部の電子機器を密封する樹脂製ケースとからなり、金属製ケースを車両に直接取り付ける電子機器用の防水ケースにおいて、金属製ケースの前記樹脂製ケースとの接続部に、樹脂製ケースの縁部全周を受け入れる所定の深さを有する溝部を設け、溝部の溝幅は、樹脂製ケースの縁部の肉厚よりも大きく形成すると共に、コーナー部は所定の曲率で湾曲させ、樹脂製ケースの縁部のコーナー部は、溝部のコーナー部の何れの曲率半径よりも大きな曲率半径で湾曲させ、溝部に樹脂製ケースの縁部を挿入した後に、溝部にシール材を充填して電子機器を封止するようにしたことを特徴とするものである。
本発明の第4の形態の電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置によれば、樹脂製ケースの縁部のコーナー部が溝部のコーナー部の曲率半径よりも大きな曲率半径で湾曲しているので、樹脂製ケースと溝部のコーナー部が熱収縮した時のシール材に加わるストレスを分散させることができ、シール材のクラックを防止することができる。
【0017】
一方、以上すべての形態において、溝内に挿入される部分の樹脂製ケースの肉厚を、溝内に挿入されない部分の肉厚よりも小さく構成することができる。また、溝内に挿入される樹脂製ケースの材料を柔軟な合成樹脂から構成し、2色成形により樹脂製ケースを形成することもできる。更にまた、少なくともコーナー部分に充填するシール材として、溝部の底部側に硬質のシール材を使用し、これに重ねて軟質のシール材を使用しても良い。
【0018】
以上のように、本発明によれば、環境温度変化があっても、金属ケースと樹脂ケースとをシールするシール材にクラックが発生せず、信頼性の高い電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を使用して本発明における電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置の実施の形態を、具体的な実施例として車両(自動車)50に搭載されるレーダ装置10に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図3(a) は車両(自動車)50に搭載されるレーダ装置10の位置を示すものである。この例では、車両50のフロントバンパ51の背後に、本発明のレーダ装置10が搭載されている。図3(b)は(a)のレーダ装置10の第1の実施形態(以下、実施形態は単に形態と記す)における第1の実施例の外観を示すものである。本発明のレーダ装置10は、シャーシとしての金属製ケース1とこれをカバーする樹脂製ケース2とから構成されている。樹脂製ケース2は金属製ケース1の開口部側の拡幅された接続部11に取り付けられ、風雨が内部に入らないようにシール材7で密封される。接続部11の周囲には、レーダ装置10を車両50に固定するための取付片12が突設されている。レーダ装置10は、この取付片12に挿入されたネジ又はボルトによって車両50に直接取り付けられるか、或いは、図示しないブラケットを介して車両50にネジ(ボルト)止めされるかの何れかの方法で車両50に搭載される。
【0021】
図4(a)は図3(b)に示した本発明の第1の形態における第1の実施例のレーダ装置10から樹脂製ケースを取り外した状態を示すものである。この図から分かるように、金属製ケース1の内部には電子機器4として、電波の送信、及び受信を行うアンテナ3を備えたレーダが設けられている。金属製ケース1の接続部11には溝部13が形成されており、この溝部13に樹脂製ケース2の開口側の縁部23が挿入されて樹脂製ケース2が金属製ケース1に取り付けられる。レーダ装置10は、金属製ケース1に樹脂製ケース2が取り付けられた状態で、取付片12とグロメット6により車両に取り付けられる。そして、この溝部13内に図示しないシール材を充填させておくことにより、溝部13にはめ込まれた樹脂製ケース2により金属製ケース1の中の電子機器(レーダ)4が、外気から密封される。
【0022】
図4(b)は(a)の金属製ケース1のみを平面視したものである。金属製ケース1の内部には、電子機器を取り付けるためのリブ16があり、開口側の接続部11には内壁14と外壁15で挟まれた溝部13が全周に渡って設けられている。この実施例では、金属製ケース1の接続部11のコーナー部Cにおける外壁15は略直角に曲げられているが、内壁14は所定の曲率で湾曲している。そして、この溝部13に挿入される樹脂製ケース2の縁部23(2点鎖線で示す)は、このコーナー部Cにおいて、内壁14の曲率半径よりも大きな曲率半径で湾曲させられている。
【0023】
図5は図4(b)に示した金属製ケース1のコーナー部Cにおける溝部13、内壁14及び外壁15と、樹脂製ケース2の縁部23との形状の関係を詳細に示すものである。この実施例では、金属製ケース1の接続部11のコーナー部Cにおける外壁15は略直角に曲げられているが、内壁14はコーナー部Cにおいて所定の曲率(半径R1)で湾曲している。そして、この溝部13に挿入される2点鎖線で示す樹脂製ケース2の縁部23は、このコーナー部Cにおいて、内壁14の曲率半径よりも大きな曲率半径(半径R2>R1)で湾曲させられている。この状態で、樹脂製ケース2の縁部23と外壁15との間の溝部13にシール材7が充填される。
【0024】
図6(a),(b)はレーダ装置10の第1の形態における第2の実施例の構成を示すものである。第2の実施例が第1の実施例と異なる点は、金属製ケース1の接続部11の形状のみである。よって、第2の実施例のレーダ装置10における、第1の実施例と同じ構成部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0025】
第1の実施例では、金属製ケース1の接続部11のコーナー部Cにおける外壁15は略直角に曲がっているが、第2の実施例では、外壁15も所定の曲率で湾曲している。そして、この溝部13に挿入される樹脂製ケース2の縁部23(2点鎖線で示す)は、このコーナー部Cにおいて、少なくとも内壁14の曲率よりも大きな曲率半径で湾曲させられている。このコーナー部Cにおける樹脂製ケース2の縁部23の曲率半径は、外壁15の曲率半径よりも大きな曲率半径で湾曲させられていても良いものである。
【0026】
図7(a)〜(c)は、本発明のレーダ装置10の第1の形態における第3〜第5の実施例における金属製ケース1の溝部13の構造を略記したものである。第3〜第5の実施例が第2の実施例と異なる点は、金属製ケース1の接続部11における溝部13の形状、即ち、内壁14と外壁15の形状のみである。よって、第3〜第5の実施例のレーダ装置10における、第2の実施例と同じ構成部材には同じ符号を付してその説明を省略し、第2の実施例との差異についてのみ説明する。
【0027】
図7(a)に示す第3の実施例では、コーナー部Cにおける内壁14と外壁15は共に湾曲しているが、内壁14の曲率半径の方が外壁の曲率半径よりも大きく形成されており、コーナー部Cにおける溝部13の溝幅が大きくなっている。第3の実施例でも、溝部13に挿入する樹脂製ケースの縁部の曲率半径は、内壁14の曲率半径よりも大きくすることができる。
【0028】
図7(b)に示す第4の実施例では、コーナー部Cにおける外壁15は湾曲しているが、内壁14には斜面(面取り形状)が形成されている点が異なる。内壁14が斜面17に形成されていることにより、コーナー部Cにおける溝部13の溝幅が大きくなっている。第4の実施例でも、溝部13に挿入する樹脂製ケースの縁部の曲率半径は、外壁15の曲率半径よりも大きくすることができる。
【0029】
図7(c)に示す第5の実施例では、コーナー部Cにおける内壁14は湾曲しているが、外壁15にはコーナー部Cの溝幅を拡大するための膨出部18が形成されている。第5の実施例では、溝部13に挿入する樹脂製ケースの縁部の曲率半径は、内壁14の曲率半径よりも大きくすれば良い。
【0030】
図8は、樹脂製ケース2のコーナー部Cにおける曲率半径を大きくした本発明の電子機器用の防水ケースの第1の形態の効果を説明するものである。(a)は金属製ケース1のコーナー部Cにおいて環境温度が変化した時にシール材のストレスを測定するポイントの位置を示しており、(b)は(a)に示した部位における温度変化に伴う従来構造のレーダ装置のシール材に発生する応力の分布であり、(c)は(a)に示した部位における温度変化に伴う本発明のレーダ装置のシール材に発生する応力の分布である。
【0031】
この図から分かるように、従来構造のレーダ装置では、コーナー部Cの中心にある測定ポイントQにおける応力の発生が著しいが、本発明の構造のレーダ装置では、コーナー部Cの中心にある測定ポイントQにおける発生応力の値が低く、ストレスのピークをコーナー部Cの中心部からずらすことができる。よって、本発明の構造のレーダ装置によれば、温度変化があっても、コーナー部Cの中心に不要な応力が発生しない分だけ、シール材にクラックが発生する可能性が低い。
【0032】
このように、本発明の第1の形態の電子機器用の防水ケースを備えたレーダ装置10によれば、樹脂製ケース2の縁部23のコーナー部Cの曲率半径が溝部13のコーナー部の曲率半径よりも大きいので、金属製ケース1と樹脂製ケース2との間の熱収縮があっても、溝部13のコーナー部におけるシール材に加わるストレスが分散されるので、シール材のクラックを防止することができる。
【0033】
図9から図12は本発明における電子機器の防水ケースとしてのレーダ装置の第2の形態を示すものである。本発明の第2の形態は、図4(a)に示したレーダ装置10の金属製ケース1の溝部13と、樹脂製ケース2の縁部23との接続部11に熱伸縮抑制部材を設けたものであり、熱伸縮抑制部材の構造の実施例を以下に説明する。
【0034】
図9(a)は接続部11における第1の実施例の構成を示すものである。第1の実施例では、金属製ケース1の内壁14と外壁15の所定個所に、溝部13内に突出する突起21が設けられている。第1の実施例では、突起21の形状は半球状である。突起21が設けられる個所は、(C)に示すように、例えば、コーナー部Cの両側である。この図に示すように、内壁14に設けられる突起21と外壁15に設けられる突起21は対向する位置にはなく、少し離れた位置に設けられている。この結果、(a)に示すように、溝部13に挿入された樹脂製ケース2の縁部23は、その溝部13内の動きが突起21によって規制されることになる。シール材7は樹脂製ケース2と外壁15との間に充填される。
【0035】
図9(b)は接続部11における第2の実施例の構成を示すものである。第2の実施例では、樹脂製ケース2の縁部23の両側の所定個所に、内壁14と外壁15に向かって突出する突起22が設けられている。突起22の形状は突起21と同様で良い。突起22が設けられる個所は、第1の実施例と同様に、例えば、樹脂製ケース2のコーナー部Cの両側である。第2の実施例においても、縁部23の内壁14側に設けられる突起22と外壁15側に設けられる突起21は対向する位置にはなく、少し離れた位置に設けられている。この結果、(b)に示すように、溝部13に挿入された樹脂製ケース2の縁部23は、その溝部13内の動きが突起22によって規制されることになる。シール材7は樹脂製ケース2と外壁15との間に充填される。
【0036】
図10(a),(b)は接続部11における第3の実施例の構成を示すものである。第3の実施例では、金属製ケース1の内壁14と外壁15の所定個所に、溝部13内に突出する突起25が設けられている。突起25の形状は、第1の実施例と異なり、(b)に示すように半円柱状であり、開口側が先細形状になっている。突起25が設けられる個所は前述の突起21と同じ場所で良く、互いに対向しない位置である。この結果、(a)に示すように、溝部13に挿入された樹脂製ケース2の縁部23は、その溝部13内の動きが突起25によって規制されることになる。シール材7は樹脂製ケース2と外壁15との間に充填される。
【0037】
以上2つの実施例では、半球状の突起21と半円柱状の突起22を説明したが、突起の形状はこれらの形状に限定されるものではない。
【0038】
図11(a)は接続部11における第4の実施例の構成を示すものである。第4の実施例では、樹脂製ケース2の縁部23の端面26に、樹脂製ケース2の縁部23の溝部13内での動きを規制する枠27が取り付けられている。枠27は金属や金属の膨張率に近い樹脂(例えばガラス入りPBT)で構成される。この結果、温度変化時の枠27の変形と金属製ケース1の内壁14と外壁15の変形の割合が同様になり、シール材7に応力が加わらなくなる。また、樹脂製ケース2の膨張も枠27によって規制される。
【0039】
図12(a)は、この枠27の樹脂製ケース2の端面26への取り付けの一例を示すものである。この例では、樹脂製ケース2の縁部23の端面26の所定個所に係合ピン28を設けておき、一方の枠27には、係合ピン28に対応する位置に係合孔29を設けておく。この構造によれば、両者の結合により枠27が樹脂製ケース2の縁部23の端面26に取り付けられる。
【0040】
図11(b)は接続部11における第5の実施例の構成を示すものである。第5の実施例では、樹脂製ケース2の縁部23の外面に第4の実施例と同様の枠27が取り付けられている。枠27は金属や金属の膨張率に近い樹脂(例えばガラス入りPBT)で構成される。また、枠27が樹脂製ケース2の縁部23の外面の所定位置で止まるように、枠27が樹脂製ケース2の縁部23の外面には、枠27を係止するための突起20が設けられている。この結果、温度変化時の枠27の変形と金属製ケース1の内壁14と外壁15の変形の割合が同様になり、シール材7に応力が加わらなくなる。また、樹脂製ケース2の膨張も枠27によって規制される。
【0041】
図12(b)は、この枠27の樹脂製ケース2の外面への取り付けの一例を示すものである。この例では、樹脂製ケース2の縁部23の外面の所定個所に突起20を設けておき、枠27を樹脂製ケース2の外面に嵌め込む。この構造によれば、枠27が突起20に係合することによって樹脂製ケース2の縁部23の外面26に取り付けられる。
【0042】
図11(c)は接続部11における第6の実施例の構成を示すものである。第6の実施例では、樹脂製ケース2の縁部23の外面に第5の実施例と同様の枠27が取り付けられている。枠27は金属や金属の膨張率に近い樹脂(例えばガラス入りPBT)で構成される。また、枠27が樹脂製ケース2の縁部23の外面の所定位置で止まるように、第6の実施例では、樹脂製ケース2の縁部23側の外径が底部側に比べて大きくなっている。よって、第6の実施例では、枠27を単に樹脂製ケース2の底部側から縁部23側に嵌め込むだけで良い。この結果、温度変化時の枠27の変形と金属製ケース1の内壁14と外壁15の変形の割合が同様になり、シール材7に応力が加わらなくなる。また、樹脂製ケース2の膨張も枠27によって規制される。
【0043】
このように、本発明の第2の形態の電子機器用の防水ケースを備えたレーダ装置10によれば、溝部13又は樹脂製ケース2の縁部23に熱伸縮抑制部材が設けられているので、樹脂製ケース2の縁部23の溝部13内における熱伸縮が抑制され、熱によるシール材7のクラックの発生を抑えることができる。
【0044】
図13から図15は本発明における電子機器の防水ケースとしてのレーダ装置の第3の形態を示すものである。本発明の第3の形態は、図4(a)に示したレーダ装置10の金属製ケース1の溝部13内に、樹脂製ケース2の縁部23を挿入する前に予めシール材を充填しておく場合の、樹脂製ケース2の縁部23の構造であり、その実施例を以下に説明する。
【0045】
図13(a)は接続部11における第1の実施例の構成を示すものである。第1の実施例では、金属製ケース1の内壁14と外壁15の間の溝部13内に、予め充填しておいたシール材7の中に樹脂製ケース2の縁部23を挿入しただけのものである。樹脂製ケース2の縁部23の端面26は平坦なままである。この結果、溝部13に挿入された樹脂製ケース2の縁部23は、その両側に充填されたシール材7によって溝部13内の動きが突起21によって規制される。
【0046】
図13(b)は接続部11における第2の実施例の構成を示すものである。第2の実施例が第1の実施例と異なる点は、樹脂製ケース2の縁部23の端面26に面取り加工を施し、端面26を先細形状にした点のみである。よって、第1の実施例と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を省略する。第2の実施例における面取り加工は、(b)に示すように、縁部23の内面側と外面側を均等に傾斜させたものであるが、面取り加工は縁部23の内面側か外面側の何れか一方側に施しても良いものである。第2の実施例では、第1の実施例に比べて、シール材7が充填された溝部13への挿入が容易になる。
【0047】
図13(c)は接続部11における第3の実施例の構成を示すものである。第3の実施例が第2の実施例と異なる点は、第2の実施例における面取り加工を、面取り寸法を変えて縁部23の内面側と外面側を不均等に行ったものである。このように面取り加工を不均等に行うと、樹脂製ケース2の縁部23をシール材7が充填された溝部13に挿入する際のシール材7の縁部23の両側への回り込み両を変更することができる。その他の点については第2の実施例と同じであるので、以前の実施例と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0048】
図13(d)は接続部11における第4の実施例の構成を示すものである。第4の実施例が第2の実施例と異なる点は、第2の実施例における樹脂製ケース2の縁部23における端面26の外壁15側に、リブ31を設けた点のみである。第4の実施例では、リブ31は端面の面取り加工に連続して設けているが、リブ31は端面26から離れた位置に設けても良いものである。このように縁部23の外壁15側の面にリブ31を形成すると、樹脂製ケース2を金属製ケース1に結合した後に、樹脂製ケース2に外力が加わった場合でも、樹脂製ケース2が金属製ケース1から脱落しにくくなる。その他の点については第2の実施例と同じであるので、以前の実施例と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0049】
図13(e)は接続部11における第5の実施例の構成を示すものである。第5の実施例は第4の実施例と同じ構成を有するものである。第5の実施例が第4の実施例と異なる点は、樹脂製ケース2を金属製ケース11に取り付ける際に、樹脂製ケース2の縁部23における端面26を、金属製ケース1の溝部13の底面19から浮かせて取り付けた点のみである。金属製ケース1の溝部13の底面19から浮かせる場合には、端面26または溝部13の底面19に後述するスペーサを設ければ良い。その他の点については第4の実施例と同じであるので、以前の実施例と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0050】
図13(f)は接続部11における第6の実施例の構成を示すものである。第6の実施例は、第5の実施例における樹脂製ケース2の縁部23にある角部に面取り加工を行って端面26に角部を無くして滑らかにしたものである。第6の実施例の樹脂製ケース2はシール材7が充填された溝部13内への挿入が一層楽になる。その他の点については第5の実施例と同じであるので、以前の実施例と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0051】
図14(a)は図13(e),(f)に示した第3の形態の第5と第6の実施例におけるスペーサ30の設置位置を説明するものであり、例えば、金属製ケース1の溝部13の底面19を示すものである。スペーサ30は樹脂製ケース2の縁部23の端面26の同様の位置に設けても良いものである。図14(b)は図13(e)に示した第5の実施例におけるスペーサ30を示すものであり、図14(c)は図13(f)に示した第6の実施例におけるスペーサ30を示すものである。スペーサ30は、樹脂製ケース2の端面26に突設するか、或いは、金属製ケース1の溝部13の底面に突設すれば良い。スペーサ30を突設する位置は、図14(a)に示すように数カ所で十分である。
【0052】
図15は接続部11における第7の実施例の構成を示すものである。第7の実施例は、第1の実施例における樹脂製ケース2の縁部23を、柔軟な材料の合成樹脂、例えば、ゴム系樹脂で構成し、樹脂製ケース2自体を2色成形によって形成したものである。縁部23が柔軟な材料で形成されていれば、樹脂製ケース2の熱伸縮をこの部分で吸収することができる。その他の点については第1の実施例と同じであるので、第1の実施例と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0053】
第3の形態によれば、樹脂製ケース2の縁部23の両側にシール材が充填されているので、温度変化によってシール材にクラックが生じ難い。
【0054】
図16は本発明における電子機器の防水ケースとしてのレーダ装置10の第4の形態を示すものである。本発明の第4の形態は、図4(a)に示したレーダ装置10の樹脂製ケース2の縁部23の肉厚を、その他の部分の肉厚に比べ薄くし、樹脂製ケース2の温度変化による伸縮を、この部分で吸収するようにしたものである。図16に示す実施例には、縁部23の先端部に従来例と同様のエッジ24が設けられているが、このエッジ24はあっても無くても良いものである。
【0055】
また、この第4の形態は、樹脂製ケース2の縁部23の肉厚をその他の部分の肉厚に比べて薄くする構成であるので、前述の第1から第3の形態の全ての実施例に対して適用が可能である。
【0056】
図17と図18は本発明における電子機器の防水ケースとしてのレーダ装置の第5の形態を示すものである。本発明の第5の形態は、図4(a)に示したレーダ装置10の金属製ケース1の溝部13内に充填するシール材7の構成を変えたものであり、その実施例を以下に説明する。
【0057】
図17(a),(b)は第5の形態の接続部11における第1の実施例の構成を示すものである。第5の形態では、金属製ケース1の溝部13の形状及び樹脂製ケース2の縁部23の形状は、従来技術及び本発明の第1から第4の形態の実施例の形状を問わず、特に限定されるものではない。よって、ここでは図1(d)で説明した従来の樹脂製ケース2と図2(a)で説明した従来の金属製ケース1を用いて第5の形態を説明する。
【0058】
図17(a)に示すように、第5の形態の第1の実施例では、金属製ケース1の溝部13に樹脂製ケース2の縁部23を挿入した後、シール材7として、最初に弾性の高いシール材7Aを充填する。次いで、(b)に示すように、この弾性の高いシール材7Aの上に、弾性の低い別のシール材7Bを充填し、同時に硬化させる。この結果、第5の形態の第1の実施例では、弾性が高く、剛性のあるシール材7Aで樹脂製ケース2を保持させ、弾性が低く、柔軟性のあるシール材7Bで機密性を保持させる。この結果、接合部11の機械的な保持と気密性を同時に達成することができる。その他の点については従来技術と同じであるので、同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0059】
なお、第5の形態の第1の実施例の構成は、コーナー部Cのみにおいて実施し、その他の部位には通常のシール材7のみを充填するようにしても良いものである。
【0060】
図18は本発明における電子機器の防水ケースの第5の形態の第2の実施例の構成を示すものである。第2の実施例では、第3の形態と同様に、金属製ケース1の溝部13に樹脂製ケース2の縁部23を挿入する前に、シール材7を溝部13に充填する。ところが、このシール材7の溝部13への充填の際に、溝部13のコーナー部Cにのみ、弾性の低い別のシール材7Bを充填し、その他の部位には弾性の高いシール材7Aを充填し、同時に硬化させる。この結果、第5の形態の第2の実施例では、弾性が高く、剛性のあるシール材7Aで樹脂製ケース2を保持させ、弾性が低く、柔軟性のあるシール材7Bでコーナー部Cの機密性を保持させる。この結果、接合部11の機械的な保持と気密性を同時に達成することができる。その他の点については従来技術と同じであるので、同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0061】
このように、第5の形態は、シール材の変更のみにてレーダ装置10のコーナー部Cの気密性を、周囲温度の変化に対して保持することができる。
【0062】
なお、以上説明した実施例では、電子機器用の防水ケースとして、レーダ装置10における金属性ケース1と樹脂性ケース2を説明したが、電子機器としてはレーダ装置に限定されるものではなく、本発明は広く他の電子機器用の防水ケースの構造に適用できるものである。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置によれば、樹脂製ケースの縁部のコーナー部を溝部のコーナー部の何れの曲率半径よりも大きな曲率半径で湾曲させたものでは、樹脂製ケースと溝部のコーナー部が熱収縮した時のシール材に加わるストレスを分散させることができ、溝部又は樹脂製ケースの縁部に熱伸縮抑制部材が設けられたものでは、樹脂製ケースの縁部の溝部内における熱伸縮が抑制され、溝部内の樹脂製ケースの縁部の両側にシール材を設けたものにあってはシール材の強度が増すので、熱によるシール材にクラックが発生しにくい。
【0064】
以上のように、本発明によれば、環境温度変化があっても、金属製ケースと樹脂製ケースとをシールするシール材にクラックが発生せず、信頼性の高い電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置を提供することができるという効果がある。また、樹脂製ケースを自由に選択でき、製品設計の自由度が向上し、開発期間の短縮や汎用のシール材を使用できるため、材料コスト、加工コストを抑制することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は従来の金属製ケースに電子機器を収容する状態を示す組立斜視図、(b) は電子機器を収容した金属製ケースに樹脂製ケースを被せる状態を示す組立斜視図、(c)は電子機器を収納した金属製ケースを樹脂製ケースで密封した状態を示す斜視図、(d)は(c)のD−Dにおける部分拡大断面図である。
【図2】(a)は図1(a)に示した従来の金属製ケースの溝部を拡大して示す平面図、(b)は従来の電子機器の防水ケースにおける問題点を説明する図である。
【図3】 (a)は本発明における電子機器用の防水ケースの、一実施例としての車載レーダの車両への搭載位置を示す斜視図、(b)は(a)の電子機器の防水ケースの第1の形態における第1の実施例を示す斜視図である。
【図4】(a)は図3(b)に示した電子機器の防水ケースの接合前の状態を示す組立斜視図、(b)は(a)の金属製ケースから電子機器であるレーダ装置を取り去った状態の平面図である。
【図5】 図4(b)に示した金属製ケースとこれに挿入される樹脂製ケースのコーナー部における曲率半径を比較して示す説明図である。
【図6】 (a)は本発明の電子機器の防水ケースの第1の形態における第2の実施例の構成を示す斜視図、(b)は(a)の金属製ケース単体の平面図である。
【図7】(a)は本発明の電子機器の防水ケースの第1の形態における第3の実施例における金属製ケースの構造を略記した図、(b)は本発明の電子機器の防水ケースの第1の形態における第4の実施例における金属製ケースの構造を略記した図、(c)は本発明の電子機器の防水ケースの第1の形態における第5の実施例における金属製ケースの構造を略記した図である。
【図8】(a)は金属製ケースのコーナー部において環境温度が変化した時にシール材のストレスを測定するポイントの位置を示す図、(b)は(a)に示した部位における温度変化に伴う従来の金属製シャーシに発生する応力の分布を示す図、(c)は(a)に示した部位における温度変化に伴う本発明の金属製シャーシに発生する応力の分布を示す図である。
【図9】本発明における電子機器の防水ケースの第2の形態を示すものであり、(a)は金属製ケースと樹脂製ケースの接続部分の第1の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(b)は同部分の第2の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(c)は(a)の実施例における金属製ケースの平面図である。
【図10】本発明における電子機器の防水ケースの第2の形態を示すものであり、(a)は金属製ケースと樹脂製ケースの接続部分の第3の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(b)は(a)の突起の部分拡大斜視図である。
【図11】本発明における電子機器の防水ケースの第2の形態を示すものであり、(a)は金属製ケースと樹脂製ケースの接続部分の第4の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(b)は同部分の第5の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(c)は同部分の第6の実施例の構成を示す部分拡大断面図である。
【図12】本発明における電子機器の防水ケースの第2の形態を示すものであり、(a)は樹脂製ケースの縁部の第4の実施例の構成を示す組立斜視図、(b)は同部分の第5の実施例の構成を示す組立斜視図である。
【図13】本発明における電子機器の防水ケースの第3の形態を示すものであり、(a)は金属製ケースと樹脂製ケースの接続部分の第1の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(b)は同部分の第2の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(c)は同部分の第3の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(d)は同部分の第4の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(e)は同部分の第5の実施例の構成を示す部分拡大断面図、(f)は同部分の第6の実施例の構成を示す部分拡大断面図である。
【図14】(a)は図13(e),(f)に示した第3の形態の第5と第6の実施例におけるスペーサの設置位置を説明する、金属製ケースの溝部、或いは樹脂製ケースの縁部の端面を示す図、(b)は図13(e)に示した第5の実施例におけるスペーサを示す部分拡大断面図、(c)は図13(f)に示した第6の実施例におけるスペーサを示す部分拡大断面図である。
【図15】本発明における電子機器の防水ケースの第3の形態の金属製ケースと樹脂製ケースの接続部分の第7の実施例の構成を示す部分拡大断面図である。
【図16】本発明における電子機器の防水ケースの第4の形態の金属製ケースと樹脂製ケースの接続部分の構成を示す断面図である。
【図17】(a),(b)は本発明における電子機器の防水ケースの第5の形態の金属製ケースと樹脂製ケースの接続部分の第1の実施例の構成を示す部分拡大断面図である。
【図18】本発明における電子機器の防水ケースの第5の形態の第2の実施例の構成を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1…金属製ケース
2…樹脂製ケース
4…電子機器
5…従来の防水ケース
7…シール材
10…レーダ装置
11…接続部
13…溝部
14…内壁
15…外壁
20,21,22,25…突起
23…端部
27…枠
30…スペーサ
C…コーナー部

Claims (21)

  1. 電子機器が内部に固定される箱型の金属製ケースと、この金属製ケースに取り付けられて内部の電子機器を密封する樹脂製ケースとからなり、前記金属製ケースを車両に直接取り付ける電子機器用の防水ケースにおいて、
    前記金属製ケースの前記樹脂製ケースとの接続部に、前記樹脂製ケースの縁部全周を受け入れる所定の深さを有する溝部を設け、
    前記溝部の溝幅は、前記樹脂製ケースの縁部の肉厚よりも大きく形成すると共に、コーナー部は所定の曲率で湾曲させ、
    前記樹脂製ケースの縁部のコーナー部は、前記溝部のコーナー部の何れの曲率半径よりも大きな曲率半径で湾曲させ、
    前記溝部に前記樹脂製ケースの縁部を挿入した後に、前記溝部にシール材を充填して前記電子機器を封止するようにしたことを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  2. 請求項1に記載の電子機器用の防水ケースであって、前記溝部のコーナー部の溝幅を、その他の部位の溝幅よりも大きくしたことを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  3. 請求項2に記載の電子機器用の防水ケースであって、前記溝部のコーナー部の内壁部を、縦方向と横方向の壁部を斜めに接続する斜面として構成したことを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  4. 請求項2に記載の電子機器用の防水ケースであって、前記溝部のコーナー部の外壁部を外側に膨出させて構成したことを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の電子機器用の防水ケースであって、前記溝部又は前記樹脂製ケースの縁部に、前記樹脂製ケースの縁部の前記溝部内における熱伸縮を抑制する熱伸縮抑制部材を設けたことを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  6. 請求項1に記載の電子機器用の防水ケースにおいて、更に
    前記溝部又は前記樹脂製ケースの縁部に、前記樹脂製ケースの縁部の前記溝部内における熱伸縮を抑制する熱伸縮抑制部材を設け、
    前記溝部に前記樹脂製ケースの縁部を挿入した後に、前記溝部にシール材を充填して前記電子機器を封止するようにしたことを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  7. 請求項5又は6に記載の電子機器用の防水ケースであって、
    前記熱伸縮抑制部材が、前記溝部又は前記樹脂製ケースの縁部の所定位置に突設した突起であることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  8. 請求項5又は6に記載の電子機器用の防水ケースであって、
    前記熱伸縮抑制部材が、前記樹脂製ケースの縁部の端面に取り付けた金属製枠、或いは金属の膨張率に近い樹脂で作られた樹脂枠であることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  9. 請求項5又は6に記載の電子機器用の防水ケースであって、
    前記熱伸縮抑制部材が、前記樹脂製ケースの縁部の端面に、前記樹脂製ケースと一体成形した金属製枠、或いは金属の膨張率に近い樹脂で作られた樹脂枠であることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  10. 請求項5又は6に記載の電子機器用の防水ケースであって、
    前記熱伸縮抑制部材が、前記樹脂製ケースの縁部の外周面に突設された突起と、この突起に隣接させて前記樹脂製ケースにはめ込まれた金属製枠、或いは金属の膨張率に近い樹脂で作られた樹脂枠であることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  11. 請求項5又は6に記載の電子機器用の防水ケースであって、
    前記樹脂製ケースの外周部の長さが底面部に比べて開口部側が大きく形成されており、前記熱伸縮抑制部材が、前記樹脂製ケースの縁部の外周面にはめ込まれた金属製枠、或いは金属の膨張率に近い樹脂で作られた樹脂枠であることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  12. 請求項1に記載の電子機器用の防水ケースにおいて、更に
    前記溝部内に、前記樹脂製ケースの縁部の前記溝部内における熱伸縮を抑制するためのシール材を充填し、
    前記溝部に前記樹脂製ケースの縁部を挿入した際に、前記にシール材が前記縁部の両側に位置するようにしたことを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  13. 請求項12に記載の電子機器用の防水ケースであって、
    前記樹脂製ケースの縁部の端面の、内面側或いは外面側に、前記縁部の前記シール材への挿入時の負荷を軽減する面取り加工が施されていることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  14. 請求項13に記載の電子機器用の防水ケースであって、
    前記面取り加工の寸法が、前記端面の内面側と外面側とで異なることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  15. 請求項12から14の何れか1項に記載の電子機器用の防水ケースであって、
    前記縁部の外面側の端部近傍に、前記樹脂ケースの前記溝部からの脱落を防止するエッジが設けられていることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  16. 請求項12から15の何れか1項に記載の電子機器用の防水ケースであって、前記金属製ケースと樹脂製ケースとの間に、前記縁部の端面の前記溝の底面からの高さを規定するスペーサが設けられていることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  17. 請求項1から16の何れか1項に記載の電子機器用の防水ケースであって、前記溝内に挿入される部分の前記樹脂製ケースの肉厚が、前記溝内に挿入されない部分の肉厚よりも小さく構成されていることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  18. 請求項1から17の何れか1項に記載の電子機器用の防水ケースであって、前記溝内に挿入される前記樹脂製ケースの材料が柔軟な合成樹脂から構成され、2色成形により前記樹脂製ケースが形成されることを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  19. 請求項1から18の何れか1項に記載の電子機器用の防水ケースであって、少なくともコーナー部分に充填するシール材として、前記溝部の底部側に硬質のシール材を使用し、これに重ねて軟質のシール材を使用したことを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  20. 請求項1から18の何れか1項に記載の電子機器用の防水ケースであって、コーナー部分に軟質のシール材を充填し、その他の部分に硬質のシール材を充填したことを特徴とする電子機器用の防水ケース。
  21. 電子機器が内部に固定される箱型の金属製ケースと、この金属製ケースに取り付けられて内部の電子機器を密封する樹脂製ケースとからなり、前記金属製ケースを車両に直接取り付ける電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置において、
    前記金属製ケースの前記樹脂製ケースとの接続部に、前記樹脂製ケースの縁部全周を受け入れる所定の深さを有する溝部を設け、
    前記溝部の溝幅は、前記樹脂製ケースの縁部の肉厚よりも大きく形成すると共に、コーナー部は所定の曲率で湾曲させ、
    前記樹脂製ケースの縁部のコーナー部は、前記溝部のコーナー部の何れの曲率半径よりも大きな曲率半径で湾曲させ、
    前記溝部に前記樹脂製ケースの縁部を挿入した後に、前記溝部にシール材を充填して前記電子機器を封止するようにしたことを特徴とする電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置。
JP2002060414A 2002-03-06 2002-03-06 電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置 Expired - Fee Related JP4020662B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002060414A JP4020662B2 (ja) 2002-03-06 2002-03-06 電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002060414A JP4020662B2 (ja) 2002-03-06 2002-03-06 電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003258443A JP2003258443A (ja) 2003-09-12
JP2003258443A5 JP2003258443A5 (ja) 2005-08-25
JP4020662B2 true JP4020662B2 (ja) 2007-12-12

Family

ID=28669783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002060414A Expired - Fee Related JP4020662B2 (ja) 2002-03-06 2002-03-06 電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4020662B2 (ja)

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4754281B2 (ja) * 2005-06-28 2011-08-24 株式会社Lixil 連通口を有する網戸
JP4361596B2 (ja) * 2006-07-26 2009-11-11 パナソニック株式会社 携帯電子機器
JP5349864B2 (ja) * 2008-08-19 2013-11-20 キヤノン株式会社 シール構造及びプロセスカートリッジ
JP2010224363A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Fuji Xerox Co Ltd 収容器および現像器
CN102313015A (zh) * 2010-07-01 2012-01-11 中国江南航天工业集团林泉电机厂 一种小型结构的密封方法及密封结构
JP5682228B2 (ja) * 2010-10-27 2015-03-11 住友電装株式会社 電気接続箱
JP5609779B2 (ja) * 2011-06-13 2014-10-22 株式会社デンソー 電子制御装置
JP5859228B2 (ja) * 2011-06-21 2016-02-10 矢崎総業株式会社 箱体
JP2014061821A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Hitachi Automotive Systems Ltd 電子制御装置
JP6111750B2 (ja) * 2013-03-08 2017-04-12 オムロン株式会社 電子機器
JP6248292B2 (ja) * 2013-03-29 2017-12-20 アール・ビー・コントロールズ株式会社 電子装置
JP6194474B2 (ja) * 2013-09-19 2017-09-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷蔵庫
CN105226172B (zh) * 2015-09-08 2017-07-14 李峰 防水封装结构及其一体成型处理工艺
JP6366071B2 (ja) * 2015-12-10 2018-08-01 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社 電子装置
JP6840434B2 (ja) * 2017-01-12 2021-03-10 日東工業株式会社 電気機器収納箱
JP7058107B2 (ja) * 2017-11-07 2022-04-21 日立Astemo株式会社 電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置
JP6986718B2 (ja) * 2017-11-27 2021-12-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 アンテナ装置
JP7155786B2 (ja) * 2018-09-14 2022-10-19 株式会社デンソー 電子装置
DE102018222494A1 (de) * 2018-12-20 2020-06-25 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Dispensen von Dichtmasse und Gehäuse für eine elektrische Maschine
JP2020167762A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 日本電産株式会社 モータ
JP2020167761A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 日本電産株式会社 モータ
JP7157696B2 (ja) * 2019-03-29 2022-10-20 古河電気工業株式会社 電気接続箱
CN114667025A (zh) * 2022-04-24 2022-06-24 山东鹰格信息工程有限公司 一种机场短波通讯设备的定位装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003258443A (ja) 2003-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4020662B2 (ja) 電子機器用の防水ケースおよび電子機器用の防水ケースを備えた車載用レーダ装置
JP6295100B2 (ja) 電子制御装置
US6051790A (en) Wire harness-mounting construction
JP5169696B2 (ja) 密封装置および密封構造
JP5105814B2 (ja) 車両用ドアの被覆部材
US7888596B2 (en) Sealing structure of electrical junction box
JP4320728B2 (ja) 車両パネルアッセンブリのシール構造及びシーリングストリップ
US5111617A (en) End structure of weather-strip
JP2002307952A (ja) ドアウエザストリップの取付構造
JP3629170B2 (ja) ワイヤーハーネスの車体貫通構造
JP2010137634A (ja) 自動車用ウエザーストリップ
JP2008279847A (ja) 電子機器
JP4088239B2 (ja) フューエルアダプタ構造
JP4470632B2 (ja) 電子基板筐体
JP3795607B2 (ja) 封止形筐体
JP5489069B2 (ja) 電気接続箱
JP6931962B2 (ja) 車載用アンテナ装置
JP3293511B2 (ja) シール構造
JP2003164041A (ja) グロメットの取り付け構造
JP3212247B2 (ja) 筐体構造
JP2010219972A (ja) 車両用ブースタ装置
JPH04349049A (ja) 車両のトリム構造
JPWO2020095635A1 (ja) 電子制御装置
JP3160892B2 (ja) ハウジングの防塵構造
JPH10299902A (ja) シール方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050210

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070618

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070925

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101005

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111005

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121005

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131005

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131005

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees