JP4020076B2 - ベンズイミダゾール誘導体 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は治療効果の個体差がなく、かつ安全性の高い消化性潰瘍治療剤として有用なベンズイミダゾール誘導体に関する。
背景技術
プロトンポンプ(H/KATPase)阻害剤は、消化性潰瘍の最大の原因である胃酸の分泌を強力に抑制することから、消化性潰瘍治療剤として広く用いられている。そのようなプロトンポンプ阻害剤(以下、「既存のプロトンポンプ阻害剤」という)としては、オメプラゾール、エソメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール、パントプラゾール等が知られている(特開昭54−141783号、国際特許公開WO94/27988号、特開昭61−50978号、特開昭64−6270号、特開昭61−22079号)。
近年、薬物動態の解析から、既存のプロトンポンプ阻害剤は、チトクロームP450(CYP)の一分子種であるCYP2C19により主に代謝されることが知られるに至った(Clin.Pharmacokinet.,1996,Vol.31,p9−28;米国特許第5877192号;Aliment.Pharmacol.Ther.,2001,Vol.15,p793−803)。また、既存のプロトンポンプ阻害剤の多くは、チトクロームP450の他の分子種であるCYP1A2ファミリーを誘導することも知られている(Xenobiotica,1997,Vol.27,No.1,p1−9)。
ヒトにおいては、CYP2C19には遺伝子多型があることが知られ、遺伝的にその活性が欠損しているプアメタボライザーと、活性を有するエクステンシブメタボライザーが存在するため、CYP2C19により代謝を受ける既存のプロトンポンプ阻害剤の常用量を服用した際には、プアメタボライザーにおいて示される有効性が、エクステンシブメタボライザーにおいては十分に示されない場合があることが知られている(Ann.Intern.Med.,1998,Vol.129,1027−1030;Gastroenterology,2001,Vol.120,Suppl.1.,A−432,(#2203);Gastroenterology,2001,Vol.120,Suppl.1.,A−435,(#2219))。従って、これらの薬剤のプアメタボライザーにおいて示される有効性を十分に発揮させるためには、エクステンシブメタボライザーに対してはより高い用量を服用させる必要があると考えられる。しかしながら、このような多量の投与はプアメタボライザーにおいては必要ではなく、副作用の発現率を高めることになる。
このような理由から、既存のプロトンポンプ阻害剤を服用する場合には、服用する人のCYP2C19遺伝子型の判別を行い、それに基づき各人に応じた、薬剤が有効に作用する投与量を設定することが有用であると考えられている(Aliment.Pharmacol.Ther.,1999,Vol.13,p453−458)。
また、先に挙げたように既存のプロトンポンプ阻害剤には、CYP1Aファミリーの酵素誘導を起こすものがある。これらが誘導された場合には、これらの酵素によって代謝されるテオフィリンやカフェイン等の薬剤の薬理活性が早い段階で消失してしまい、目的とする治療効果が得られないという薬物相互作用が生じる恐れがある(Eur.J.Clin.Pharmacol.,1995,Vol.48,p391−395)。
また、いくつかの発癌前駆物質は、体内に摂取された後にCYP1Aサブファミリーによって代謝されることにより活性化して、発癌性を有するようになることが知られている。従って、CYP1Aファミリーを誘導するプロトンポンプ阻害剤を投与することによりCYP1Aファミリーが誘導された場合には、これらの発癌前駆物質の活性化が増大し、癌発生が増加する危険性も考えられている(Gastroenterology,1990,Vol.99,p737−747)。
これらの要因から、CYP2C19の酵素活性に影響されることなく、どの人も同量の投薬量で適切な治療効果を享受でき、またCYP1Aファミリーを誘導しないためこれらの酵素活性の増加に起因する薬物相互作用及び癌の誘発の危険性が低いプロトンポンプ阻害剤が望まれている。
発明の開示
そこで本発明者は、数多くの化合物を合成し、それらのプロトンポンプ阻害作用、CYP2C19活性阻害能及びCYP1A2誘導能のすべてを指標とする総合的なスクリーニングを新たに考案し実施したところ、下記式(1)で表されるベンズイミダゾール誘導体又はその塩が、優れたプロトンポンプ阻害作用を有し、CYP2C19による代謝が低く、かつCYP1A2誘導能が低いことから、治療効果の個体差が少なく、かつ安全性の高い消化性潰瘍治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次式(1):
Figure 0004020076
(式中、Rは水素原子又はメトキシ基を示し、nは0又は1の数を示す)
で表されるベンズイミダゾール誘導体又はその塩を提供するものである。
また、本発明は、上記式(1)で表されるベンズイミダゾール誘導体又はその塩を有効成分とする医薬を提供するものである。
また、本発明は、上記式(1)で表されるベンズイミダゾール誘導体又はその塩、及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記式(1)で表されるベンズイミダゾール誘導体又はその塩を投与することを特徴とする胃酸分泌抑制方法、消化性潰瘍の処置方法を提供するものである。
また、本発明は、医薬を製造するための上記式(1)で表されるベンズイミダゾール誘導体又はその塩の使用を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態
本発明化合物の塩としては、薬学的に許容できる塩であれば特に制限されないが、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩等の無機酸との酸付加塩;酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、テトラフルオロホウ酸塩等の有機酸との付加塩;リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、ビスマス塩等の金属塩などが挙げられる。
本発明化合物の具体例としては、Rがメトキシ基のものとして、2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、(+)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、(+)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、(−)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、(−)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、及びこれらの塩が挙げられる。
また、Rが水素原子のものとして、2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、(+)−2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、(+)−2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、(−)−2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、(−)−2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、及びこれらの塩が挙げられる。
本発明化合物には、立体異性体が存在し得るが、本発明にはその光学活性体及びラセミ体のいずれも含まれる。また、本発明化合物には、水和物に代表される溶媒和物も含まれる。
本発明化合物は、例えば次に示す方法1又は2により製造することができる。
(製造方法1)
Figure 0004020076
(式中、Xはハロゲン原子を示し、n及びRは前記と同じ意味を示す)
すなわち、4−ハロゲノピリジン類(2)とアルコール体(3)とを塩基の存在下に縮合させてメチルチオベンズイミダゾール類(4)を得、次いでこれを酸化することにより、本発明化合物(1)が得られる。
原料である4−ハロゲノピリジン類(2)は、例えば4−クロロ−2−クロロメチル−3−メトキシピリジンと1H−ベンズイミダゾール−2−チオールとを水酸化ナトリウム等の塩基の存在下に反応させることにより得られる。
4−ハロゲノピリジン類(2)とアルコール体(3)との縮合に用いられる塩基としては、水素化ナトリウム、水素化リチウム、水素化カリウム等の水素化金属、リチウム、ナトリウム、カリウム等の金属、カリウムt−ブトキシド、n−ブチルリチウム等が挙げられる。この縮合反応は、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメトキシエチレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の溶媒中又はアルコール体(3)を溶媒として、室温〜還流温度で、1〜24時間撹拌することにより行うのが好ましい。
得られたメチルチオベンズイミダゾール類(4)の酸化反応は、m−クロロ過安息香酸、過酢酸等の有機過酸、メタ過ヨウ素酸ナトリウム、クメンヒドロペルオキシド、t−ブトキシペルオキシド、過酸化水素水等の過酸化アルコール、OXONE(デュポン社製)等を用いるのが好ましい。酸化反応は、塩化メチレン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、酢酸エチル等の溶媒中、0〜50℃で、10分〜24時間撹拌することにより行うのが好ましい。
(製造方法2)
Figure 0004020076
(式中、Xはヒドロキシ基又はハロゲン原子を示し、n及びRは前記と同じ意味を示す)
すなわち、1H−ベンズイミダゾール−2−チオール(5)と2−置換メチルピリジン体(6)とを反応させてメチルチオベンズイミダゾール体(4)を得、次いでこれを酸化することにより、本発明化合物(1)が得られる。ここで、(6)のXがヒドロキシ基の場合は、塩化チオニル等のハロゲン化剤で処理した後、本反応を行う。
1H−ベンズイミダゾール−2−チオール(5)と2−置換メチルピリジン体(6)との反応に用いられる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等が用いられ、溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール類又はこれらの含水アルコール類、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が用いられ、室温〜還流温度で1〜24時間撹拌することにより行うのが好ましい。
得られたメチルチオベンズイミダゾール体(4)の酸化反応は、前記製造方法1と同様に行うことができる。
また、光学活性体の本発明化合物を得る場合は、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、チタンテトライソプロポキシド、光学活性なヒドロキシカルボン酸エステル類(酒石酸エステル類、マンデル酸エステル類等(所望の光学活性体を得るために適宜L体又はD体を選択))を用いて過酸化アルコールによる酸化を行うことにより(シャープレス酸化)、所望の光学活性体の本発明化合物が得られる。
得られた本発明化合物(1)は、常法に従い、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを用いて所望の塩とすることができる。更に、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等を用いて塩交換を行い(溶媒として、アルコール類、特にエタノール、含水エタノールが用いられる)、別の塩とすることもできる。
本発明化合物(1)は、優れたプロトンポンプ阻害作用及び胃酸分泌抑制作用を有するとともに、ヒトCYP2C19による代謝が低く、かつCYP1A2誘導能が低いという特性を有する。従って、本発明化合物(1)は、CYP2C19活性の個体差に基づく治療効果の個体差が少ないため、いずれの患者においても同量の投薬量で適切な治療効果が得られるとともに、CYP1Aファミリー誘導による薬物相互作用及び癌誘発の危険性が低いことから、安全かつ確実に治療効果の得られる胃酸分泌抑制剤、消化性潰瘍治療剤として有用である。
本発明の医薬は、本発明化合物(1)又はその塩を有効成分とするものであり、本発明化合物(1)又はその塩と、薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物とすることもできる。
本発明化合物を胃酸分泌抑制剤、消化性潰瘍治療剤として投与する場合、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤などとして経口的に投与してもよいし、また坐剤、注射剤、外用剤、点滴剤として非経口的に投与してもよい。投与量は症状の程度、年令、潰瘍の種類などにより異なるが、通常1日当たり約0.01〜200mg、好ましくは0.05〜50mg、さらに好ましくは0.1〜10mgを、1日1〜数回に分けて投与する。
製剤化にあたっては通常の製剤担体を用い、常法により製造することができる。
すなわち、経口用固形製剤を調製する場合は、主薬に賦形剤、さらに必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などとする。
賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスターチ、白糖、ブドウ糖、ソルビット、結晶セルロース、二酸化ケイ素などが、結合剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、メチルセルロース、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ポリビニルピロリドンなどが、崩壊剤としては、例えば澱粉、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン等が、滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ、硬化植物油等が、着色剤としては医薬品に添加することが許可されているものが、矯味矯臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香酸、ハッカ油、龍脳、桂皮末等が用いられる。これらの経口用固形製剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、セルロースアセテートフタレート、メタクリレートコポリマーなどの被覆用基剤を用いて腸溶性製剤とすることができる。また、これらの錠剤、顆粒剤には糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適宜コーティングすることは勿論差し支えない。
注射剤を調製する場合には、主薬に必要によりpH調整剤、緩衝剤、安定化剤、可溶化剤などを添加し、常法により皮下、筋肉内、静脈内用注射剤とする。
実施例
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
参考例1
(1)4−クロロ−3−メトキシ−2−メチルピリジン−1−オキシド65.0g中に無水酢酸400mLを加え、外浴90℃にて加熱を開始した。3分程で激しい反応が始まり、20分で反応は終了した。減圧下、溶媒を留去し、残渣にトルエン50mLを加え、減圧下溶媒を留去した。得られた油状物をそのまま次の反応に使用した。
(2)(1)で得られた残渣をメタノール200mLに溶解し、そこに85%水酸化カリウム50.0gを水100mLに溶かした溶液を氷冷撹拌下加えた。氷浴を取り除き室温にて30分撹拌を続けた。減圧下反応液を濃縮し(浴温40℃)水400mLを加え、塩化メチレン(200mL×3)で抽出後、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水処理を施した後、溶媒を減圧下留去した。得られた結晶性固体を少量のヘキサン−イソプロピルエーテル混合液で洗浄し4−クロロ−2−ヒドロキシメチル−3−メトキシピリジン46.1gを得た。収率71%。
H−NMR(CDCl,δ):
3.89(3H,s),4.00(1H,t,J=5.0Hz),4.80(2H,d,J=5.0Hz),7.30(1H,d,J=5.5Hz),8.23(1H,d,J=5.5Hz)
m.p.:68−69℃
(3)4−クロロ−2−ヒドロキシメチル−3−メトキシピリジン41.0gを塩化メチレン150mLに溶解し、氷冷撹拌下塩化チオニルを10分かけて滴下した。氷浴をはずし、室温にて30分撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣にヘキサン50mLを加えて再度留去した。4−クロロ−2−クロロメチル−3−メトキシピリジン塩酸塩を茶色固体として54.1g得た(収率は定量的)。
(4)4−クロロ−2−クロロメチル−3−メトキシピリジン塩酸塩54.1gをエタノール200mLに溶解し、1H−ベンズイミダゾール−2−チオール35.4gを加えた。そこに水酸化ナトリウム18.9gを水300mLに溶かした溶液を氷冷下30分かけて滴下した。滴下終了後、氷冷下にて30分撹拌した。析出した結晶性固体を濾取し、水洗した。水が切れた後、濾物を塩化メチレンに溶解し有機層のみを分取した。分取した有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水処理を行った。溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルNH−DM1020(富士シリシア社製)、塩化メチレン)に附し、2−[(4−クロロ−3−メトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール62.7gを得た。収率86.9%。
H−NMR(CDCl,δ):
4.00(3H,s),4.47(2H,s),7.15−7.22(2H,m),7.37(1H,d,J=5.5Hz),7.42−7.65(2H,m),8.29(1H,d,J=5.5Hz),12.20−12.30(1H,bs)
m.p.:140−141℃
MASS(El):305M
参考例2
氷冷下、水素化ナトリウム(60%オイル分散)234mgのジメチルスルホキシド5mL懸濁液に、4,4,4−トリフルオロブタノールを滴下した。滴下終了後、2時間室温で撹拌した。反応液に2−[(4−クロロ−3−メトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール600mgを加え、内温60℃まで加熱して2時間撹拌した。反応液を50mLの氷水にあけ、pH7になるまで飽和硫酸水素カリウム水溶液を加えた後、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液の順で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水処理を行い、減圧下溶媒を留去した。得られた結晶をヘキサン−イソプロピルエーテル混合液で洗浄し、2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール580mgを得た。収率74.5%。
H−NMR(CDCl,δ):
2.11−2.41(4H,m),3.94(3H,s),4.16(2H,t,J=6.5Hz),4.40(2H,s),6.84(1H,d,J=5.5Hz),7.17−7.22(2H,m),7.53−7.57(2H,m),8.26(1H,d,J=5.5Hz),12.70−12.80(1H,bs)
MASS(El):397M
実施例1
(1)氷冷下、2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール580mgの塩化メチレン5mLとジメチルホルムアミド25mLの混合溶液へ、m−クロロ過安息香酸(80%)309mgの塩化メチレン溶液20mLを20分かけて滴下した。滴下終了後同温度で50分撹拌した。反応液を50mLの氷+飽和重曹水混合液にあけ、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水処理を行い、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルNH−DM1020(富士シリシア社製)、クロロホルム:メタノール20:1)に附し、2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール524mgを得た。収率89%。
(2)得られた2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール524mgを0.1N水酸化ナトリウム水溶液12.7mL、エタノール3mLに溶解し、溶媒を減圧下留去した。得られた粉末にエーテルを加え、析出粉末を濾取し、減圧下室温で乾燥させ、2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩498mgを得た。収率90%。
H−NMR(DMSO−d,δ):
1.95−2.05(2H,m),2.40−2.50(2H,m),3.81(3H,s),4.18(2H,t,J=6.5Hz),4.32(1H,d,J=13.0Hz),4.74(1H,d,J=13.0Hz),6.84−6.88(2H,m),7.07(1H,d,J=5.5Hz),7.43−7.47(2H,m),8.21(1H,d,J=5.5Hz)
MASS(FAB):436MH
IR(KBr,cm−1):3450,1589,1387,1255,1151,1035
参考例3
2,2,2−トリフルオロエタノール24.0g、トリエチルアミン24.0g、ヨウ化テトラブチルアンモニウム1.7g、エチレンカルボネート30.5gを混合し、内温100℃に加熱して36時間撹拌した。室温にて反応液を減圧下濃縮し、67℃、30mmHgにて、2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタノール24.7gを得た。収率71%。
H−NMR(CDCl,δ):
1.97−1.99(1H,m),3.73−3.78(4H,m),3.90(2H,q,J=8.5Hz)
参考例4
氷冷下、水素化ナトリウム(60%オイル分散)785mgのジメチルスルホキシド20mL懸濁液に、2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エタノール3.77gを滴下した。滴下終了後、50℃に加熱して30分撹拌した。反応液に2−[(4−クロロ−3−メトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール2.0gを加え、同温度で1.5時間撹拌を続けた。反応液を50mLの氷水にあけ、酢酸エチル100mLで抽出した。有機層を水、飽和塩化ナトリウム水溶液の順で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水処理を行い、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル1:2)に附し、2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルチオ}−1H−ベンズイミダゾール2.0gを油状物として得た。収率74%。
H−NMR(CDCl,δ):
3.96(3H,s),3.97(2H,q,J=8.5Hz),4.05−4.08(2H,m),4.26−4.29(2H,m),4.40(2H,s),6.86(1H,d,J=5.5Hz),7.17−7.21(2H,m),7.40−7.70(2H,m),8.27(1H,d,J=5.5Hz),12.80−12.90(1H,bs)
MASS(El):413M
実施例2
(1)氷冷下、2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルチオ}−1H−ベンズイミダゾールの塩化メチレン10mLの溶液に、m−クロロ過安息香酸(80%)329mgの塩化メチレン溶液10mLを20分かけて滴下した。滴下終了後、同温度で60分撹拌した。反応液を50mLの氷+飽和重曹水混合液にあけ、クロロホルム(40mL×2)で抽出した。合わせた有機層を水で2回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水処理を行い、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルNH−DM1020(富士シリシア社製)、クロロホルム:メタノール20:1)に附し、2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール560mgを得た。収率86%。
(2)得られた2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール560mgを、0.1N水酸化ナトリウム水溶液13.0mL、エタノール3mLに溶解し、溶媒を減圧下留去した。得られた粉末にエーテルを加えて濾取し、減圧下室温で乾燥させ、2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩523mgを得た。収率89%。
H−NMR(DMSO−d,δ):
3.81(3H,s),3.95−4.00(2H,m),4.17(2H,q,J=9.0Hz),4.25−4.30(2H,m),4.35(1H,d,J=13.0Hz),4.72(1H,d,J=13.0Hz),6.80−6.90(2H,m),7.08(1H,d,J=5.5Hz),7.40−7.50(2H,m),8.20(1H,d,J=5.5Hz)
MASS(FAB):452MH
IR(KBr,cm−1):2943,1589,1492,1269,1163,1074,1010
実施例3
(1)2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルチオ}−1H−ベンズイミダゾール1.56gを、無水トルエン40mLに溶解し、水68μL及びモレキュラーシーブス4A1.5gを加え、室温で15分間撹拌した後、L−(+)−酒石酸ジエチル1.95g及びチタン酸テトライソプロピル1.07gを順に加え、50℃で1時間撹拌した。この液を室温にし、N,N−ジイソプロピルエチルアミン650μL及びクメンハイドロパーオキシド560μLを加え、室温で3時間撹拌した。反応液に飽和亜硫酸ナトリウム水溶液4mLを加え、10分間撹拌した後、濾過した。濾液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて撹拌した後、セライトで濾過し、濾液をトルエンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルNH−DM1020(富士シリシア社製)、クロロホルム:メタノール=20:1)に附し、(+)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール1.13gを得た。
(2)(+)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール1.13gをアセトニトリル5mLに溶解し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液26.2mLを加えて撹拌した。溶媒を減圧留去し、残渣をジエチルエーテルより再結晶して、(+)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩880mgを得た。
H−NHR(DMSO−d,δ):
3.81(3H,s),3.99−4.01(2H,m),4.18(2H,q,J=9.0Hz),4.27−4.38(2H,m),4.33(1H,d,J=13.0Hz),4.72(1H,d,J=13.0Hz),6.85−6.88(2H,m),7.08(1H,d,J=5.5Hz),7.44−7.47(2H,m),8.20(1H,d,J=5.5Hz)
MASS(FAB):452MH
光学純度:89.7%ee(液体クロマトグラフィー)
[α]D25=+39.4(c=0.51、HO)
実施例4
L−(+)−酒石酸ジエチルに代え、D−(−)−酒石酸ジエチルを用いる以外は実施例3と同様にして、(−)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
3.80(3H,s),3.98−4.01(2H,m),4.18(2H,q,J=9.0Hz),4.25−4.38(2H,m),4.34(1H,d,J=13.0Hz),4.72(1H,d,J=13.0Hz),6.85−6.87(2H,m),7.09(1H,d,J=5.5Hz),7.44−7.47(2H,m),8.20(1H,d,J=5.5Hz)
MASS(FAB):452MH
光学純度:92.0%ee(液体クロマトグラフィー)
[α]D25=−39.5(c=0.500、HO)
実施例5
(1)原料として、参考例2で得られた2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを用い、実施例3と同様にして、(+)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
1.95−2.05(2H,m),2.40−2.50(2H,m),3.81(3H,s),4.18(2H,t,J=6.5Hz),4.34(1H,d,J=13.0Hz),4.74(1H,d,J=13.0Hz),6.86−6.89(2H,m),7.07(1H,d,J=5.5Hz),7.44−7.48(2H,m),8.20(1H,d,J=5.5Hz)
MASS(FAB):436MH
光学純度:75.9%ee(液体クロマトグラフィー)
[α]D25=+66.7(c=0.500、MeOH)
(2)(+)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩2.0gをメタノール20mL及び水40mLの混液に溶解し、これに塩化マグネシウム・6水和物467mgを水10mLに溶解した溶液を室温で加え、30分間攪拌した。析出物を濾取し、減圧乾燥して、(+)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・マグネシウム塩1.03gを得た。
H−NMR(CDOD,δ):
1.98−2.05(2H,m),2.24−2.31(2H,m),3.69(3H,s),4.10(2H,t,J=6.0Hz),4.65−4.75(2H,m),6.97(1H,d,J=5.5Hz),7.04−7.10(2H,m),7.40−7.50(2H,m),8.02(1H,d,J=5.5Hz)
[α]D25=+113.4(c=0.520、MeOH)
MASS(FAB):849MH
実施例6
(1)原料として、参考例2で得られた2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾールを用い、L−(+)−酒石酸ジエチルに代えてD−(−)−酒石酸ジエチルを用いる以外は実施例3と同様にして、(−)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
1.95−2.05(2H,m),2.40−2.50(2H,m),3.81(3H,s),4.18(2H,t,J=6.5Hz),4.32(1H,d,J=13.0Hz),4.78(1H,d,J=13.0Hz),6.85−6.88(2H,m),7.06(1H,d,J=5.5Hz),7.44−7.47(2H,m),8.20(1H,d,J=5.5Hz)
MASS(FAB):436MH
光学純度:82.0%ee(液体クロマトグラフィー)
[α]D25=−73.3(c=0.468、MeOH)
(2)(−)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を用い、実施例5(2)と同様にして、(−)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・マグネシウム塩を得た。
H−NMR(CDOD,δ):
1.97−2.03(2H,m),2.23−2.32(2H,m),3.67(3H,s),4.09(2H,t,J=6.0Hz),4.65−4.75(2H,m),6.95(1H,d,J=5.5Hz),6.95−7.05(2H,m),7.40−7.50(2H,m),8.01(1H,d,J=5.5Hz)
[α]D25=−115.5(c=0.496、MeOH)
MASS(FAB):849MH
実施例7
(+)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を用い、実施例5(2)と同様にして、(+)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・マグネシウム塩を得た。
H−NMR(CDOD,δ):
3.71(3H,s),3.93(2H,q,J=9.0Hz),3.92−3.95(2H,m),4.18−4.21(2H,m),4.76−4.80(2H,m),6.97(1H,d,J=5.5Hz),6.99−7.05(2H,m),7.40−7.50(2H,m),8.01(1H,d,J=5.5Hz)
[α]D25=+44.0(c=0.502、HO)
MASS(FAB):881MH
実施例8
(−)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を用い、実施例5(2)と同様にして、(−)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・マグネシウム塩を得た。
H−NMR(CDOD,δ):
3.70(3H,s),3.92(2H,q,J=9.0Hz),3.90−3.93(2H,m),4.15−4.21(2H,m),4.77−4.82(2H,m),6.97(1H,d,J=5.5Hz),6.98−7.05(2H,m),7.40−7.50(2H,m),8.01(1H,d,J=5.5Hz)
[α]D25=−44.0(c=0.506、HO)
MASS(FAB):881MH
実施例9
(1)2−ヒドロキシメチル−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン9.6gを塩化メチレン100mLに溶解し、氷冷下で塩化チオニル5.3gを滴下し、同温で30分間撹拌した。この液を減圧濃縮し、残留物をメタノール100mLに溶解し、2−メルカプトベンズイミダゾール6.1g、水酸化ナトリウム4.9g及び水50mLを加え、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルNH−DM1020(富士シリシア社製)、クロロホルム)に附し、2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール13.8gを得た。
H−NMR(CDCl,δ):
2.07−2.15(2H,m),2.27−2.37(2H,m),4.10(2H,t),4.30(2H,s),6.80(1H,dd),6.88(1H,d),7.13−7.26(2H,m),7.45−7.68(2H,m),8.48(1H,d),12.91(1H,s)
MASS(EI):367M
m.p.:136−137℃
(2)得られた2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール1.27gを塩化メチレン20mLに溶解し、−30℃でm−クロロ過安息香酸(80%)746mgを塩化メチレン10mLに溶解した溶液を滴下し、同温で1時間撹拌した。反応液に飽和重曹水30mLを加え、室温として10分間撹拌した後、塩化メチレンで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルNH−DM1020(富士シリシア社製)、クロロホルム:メタノール=10:1)に附し、2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール1.2gを得た。
(3)得られた2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールをエタノール20mLに加熱溶解し、5N水酸化ナトリウム水溶液0.62mLを加えた後、溶媒を減圧留去することにより、粉末状の2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩1.2gを得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
1.78−1.87(2H,m),2.24−2.34(2H,m),3.69−3.87(2H,m),4.44(1H,d),4.56(1H,d),6.63(1H,d),6.83(1H,dd),6.84−6.91(2H,m),7.44−7.48(2H,m),8.34(1H,d)
MASS(FAB):406MH
(4)(2)で得られた2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールをエタノールに溶解し、水酸化カリウムを加えた後、溶媒を減圧留去することにより、粉末状の2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・カリウム塩を得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
1.77−1.83(2H,m),2.22−2.35(2H,m),3.60−3.70(1H,m),3.80−3.92(1H,m),4.48(1H,d,J=12.0Hz),4.59(1H,d,J=12.0Hz),6.61(1H,d,J=2.5Hz),6.82(1H,dd,J=2.5,5.5Hz),6.86−6.89(2H,m),7.44−7.47(2H,m),8.32(1H,d,J=5.5Hz)
MASS(FAB):422MH
(5)(3)で得られた2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を、常法に従い、塩化マグネシウム・6水和物を用いて塩交換反応を行い、粉末状の2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・マグネシウム塩を得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
1.80−1.95(2H,m),2.30−2.45(2H,m),3.80−4.05(2H,m),4.40−4.60(2H,m),6.65−7.05(4H,m),7.45−7.55(2H,m),8.35−8.37(2H,m)
MASS(FAB):789MH
(6)(3)で得られた2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を、常法に従い、塩化カルシウム・2水和物を用いて塩交換反応を行い、粉末状の2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・カルシウム塩を得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
1.75−1.86(2H,m),2.25−2.31(2H,m),3.73−3.88(2H,m),4.47(1H,d,J=12.5Hz),4.59(1H,d,J=12.5Hz),6.67(1H,d,J=2.5Hz),6.85(1H,dd,J=2.5,5.5Hz),6.90−6.94(2H,m),7.47−7.51(2H,m),8.35(1H,d,J=5.5Hz)
MASS(FAB):805MH
実施例10
(1)2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メチルチオ]−1H−ベンズイミダゾール6.0gを酢酸エチル150mLに溶解し、モレキュラーシーブス4A6.0g及び水290μLを加え、室温で15分間撹拌し、次いで(+)−酒石酸ジエチル6.7g及びチタン酸テトライソプロピル4.6gを加え、50℃で1時間撹拌した。室温とし、N,N−ジイソプロピルエチルアミン2.8mL及び88%クメンヒドロペルオキシド2.7mLを加え、室温で4時間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加え30分間撹拌した後、セライト濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルNH−DM1020(富士シリシア社製)、クロロホルム:メタノール=10:1)に附し、(−)−2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール4.5gを得た。
(2)得られた(−)−2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾールををエタノール40mLに加熱溶解し、5N水酸化ナトリウム水溶液2.3mLを加えた後、溶媒を減圧留去し、析出物を濾取することにより、粉末状の(−)−2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩4.7gを得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
1.78−1.89(2H,m),2.22−2.40(2H,m),3.69−3.87(2H,m),4.48(1H,d),4.59(1H,d),6.69(1H,d),6.86(1H,dd),6.98−7.02(2H,m),7.51−7.54(2H,m),8.33(1H,d)
MASS(FAB):406MH
[α]D25=−12.2(c=0.48、HO)
実施例11
(+)−酒石酸ジエチルに代え、(−)−酒石酸ジエチルを用いる以外は実施例10と同様にして、(+)−2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
1.79−1.87(2H,m),2.25−2.35(2H,m),3.72−3.87(2H,m),4.45(1H,d),4.57(1H,d),6.65(1H,d),6.85(1H,dd),6.91−6.94(2H,m),7.47−7.50(2H,m),8.33(1H,d)
MASS(FAB):406MH
[α]D25=+14.0(c=0.49、HO)
実施例12
2−ヒドロキシメチル−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジンに代え、2−ヒドロキシメチル−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジンを用いる以外は実施例9(1)〜(3)と同様にして、2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
3.79−4.02(4H,m),4.07(2H,q),4.46(1H,d),4.58(1H,d),6.70(1H,d),6.84−6.89(3H,m),7.44−7.47(2H,m),8.34(1H,d)
MASS(FAB):422MH
実施例13
(1)2−ヒドロキシメチル−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジンに代え、2−ヒドロキシメチル−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジンを用いる以外は実施例9(1)と同様にして、2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルチオ}−1H−ベンズイミダゾールを得た。
(2)得られた2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メチルチオ}−1H−ベンズイミダゾール6.5gをトルエン160mLに溶解し、モレキュラーシーブス4A6.5g及び水310μLを加え、室温で15分間撹拌し、次いで(+)−酒石酸ジエチル7.0g及びチタン酸テトライソプロピル4.8gを加え、50℃で1時間撹拌した。室温とし、N,N−ジイソプロピルエチルアミン3.0mL及び88%クメンヒドロペルオキシド2.8mLを加え、室温で3時間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加え、10分間撹拌した後、セライト濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲルNH−DM1020(富士シリシア社製)、クロロホルム:メタノール=10:1)に附し、(−)−2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール5.4gを得た。
(3)得られた(−)−2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾールをエタノール50mLに溶解し、5N水酸化ナトリウム水溶液2.7mLを加えた後、溶媒を減圧留去し、析出物を濾取することにより、粉末状の(−)−2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩5.4gを得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
3.80−4.06(4H,m),4.08(2H,q),4.42(1H,d),4.57(1H,d),6.73(1H,d),6.87−6.90(3H,m),7.45−7.49(2H,m),8.35(1H,d)
MASS(FAB):422MH
[α]D25=−28.7(c=0.49、HO)
実施例14
(+)−酒石酸ジエチルに代え、(−)−酒石酸ジエチルを用いる以外は実施例13(2)〜(3)と同様にして、(+)−2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール・ナトリウム塩を得た。
H−NMR(DMSO−d,δ):
3.80−4.06(4H,m),4.08(2H,q),4.44(1H,d),4.58(1H,d),6.72(1H,d),6.85−6.91(3H,m),7.45−7.49(2H,m),8.35(1H,d)
MASS(FAB):422MH
[α]D25=+23.6(c=0.49、HO)
試験例1(プロトンポンプ阻害作用)
(1)H/K−ATPase酵素標品の調製
冷凍保存しておいたブタの胃体部を筋層と粘膜層に分離し、粘膜層を5倍容量の0.25mol/Lシュクロース及び1mmol/L EGTA含有20mmol/Lトリス塩酸バッファー、pH7.4(以下、トリス塩酸バッファーと略)中でミキサーを用いて破砕後、9,000×gで30分間遠心分離した。上清を30%シュクロース及び1mmol/L EGTA含有20mmol/Lトリス塩酸バッファー、pH7.4の8mL上に静かに重層し、100,000×gで60分間超遠心分離した。遠心分離で得られたinterface分画は回収し、113,000×gで60分間の遠心分離を2回繰り返した。沈渣をトリス塩酸バッファーで懸濁後、低回転でホモジナイズして均一化したものを酵素標品とし、−80℃に凍結保存した。なお、得られた標品はSmithらの方法(Anal.Biochem.,150,76−85(1985))を用いたBCAプロテインアッセイ試薬により、含有蛋白の定量を行った。以上の操作はすべて氷冷下で行った。
(2)pH1におけるH/K−ATPase阻害活性の検討
/K−ATPase阻害活性の測定はATPを基質とし、分解産物である無機リン量の定量法を用いた方法(Biochem.Biophys.Res.Commun.,40,880−886(1970))に準じて行った。被験化合物を前処置する塩酸溶液は、被験化合物の溶解性を考慮し、50%のDMSOを含有した1×10−1mol/L(pH1)の塩酸溶液を使用した。この塩酸溶液に各濃度の被験化合物を1000倍希釈になるように添加し、室温で15分間放置した。以上の前処置後、その液の10μLを20mmol/L KCl含有あるいは非含有の40mmol/Lトリス酢酸バッファー、pH7.5(2mmol/L MgCl含有;以下TEバッファーと略)840μLに添加した。続いてTEバッファーにて希釈した酵素溶液(5μg蛋白)100μLを添加し、37℃で30分間加温後、40mmol/L ATP溶液(KCl非含有TEバッファーに溶解)50μLを添加して酵素反応を開始した(全容量1mL,ATP終濃度2mmol/L)。37℃で30分間インキュベーション後、氷冷した12%トリクロロ酢酸2mLを添加して、酵素反応を停止した。モリブデン試薬(3.75%モリブデン酸アンモニウム/1.5mol/L硫酸)1mL及び酢酸ブチル5mLを添加し、5分間激しく振盪混和後、酢酸ブチル層の吸光度を310nmで測定した。なお、標準曲線は、各濃度のKHPOを8%TCA溶液に溶解し、同様の操作で得られた吸光度から作成し、無機リン量の換算を行った。測定は2本立てで行い、その平均値のKCl含有における無機リン量とKCl非含有における無機リン量の差から残存活性を求め、コントロール値(DMSO)の活性を100%として、化合物の阻害率を算出した。各被験化合物阻害強度としてIC50値を算出して示した。被験化合物はすべてジメチルスルホキシドに使用直前に溶解して使用した。
得られた結果は表1に示した。
Figure 0004020076
試験例2(胃酸分泌抑制作用)
(1)実験動物は、7週令の雄性Sprague−Dawley(SD)ラットを日本チャールスリバーより購入し、5日間以上予備飼育した後、実験に用いた。
被験薬物は0.5%カルボキシメチルセルロースナトリウム溶液に懸濁もしくは溶解し、2.5mL/kgの容量に調製した。
(2)胃酸分泌の測定
18時間絶食したラットを用い、Hiramatsuらの方法(Dig.Dis.Sci.,39,689−697(1994))に準じた急性フィストラ法におけるヒスタミン刺激胃酸分泌を測定した。すなわち、ラットをエーテル軽麻酔後、尾静脈内に3.8%クエン酸溶液を充填した翼付チューブ針を留置し、開腹して胃幽門部を結紮し、その後、十二指腸に小孔を開け、生理食塩液を充填したフィーディングチューブを留置した。胃内を生理食塩液にて洗浄後、ポリエチレン製フィストラチューブ(内径4mm)を前胃部に装着し、前胃切開部を結紮して固定した。胃及び十二指腸を腹腔に戻し、フィストラチューブ及びフィーディングチューブを外に出した状態で閉腹し、ラットをボールマンケージII型に入れた。ヒスタミンを予め尾静脈に留置した翼付針より持続注入(8mg/kg/h,1.38mL/h)し、15分後に胃液を採取、以後1時間毎に胃液を採取した。採取した胃液は液量を記録した後、0.1mol/L NaOHで終点pH7.0まで滴定し、滴定に要した容量より酸度を算出した。酸排出量は胃液量と酸度の積より求めた。なお、被験薬物は最初の胃液サンプルの胃液量が各群等しくなるように群分けを行った後、予め十二指腸に装着したフィーディングチューブより、2.5mL/kgの容量で十二指腸内投与した。対照群には0.5%Na−CMC溶液を投与した。
(3)結果の解析
データは得られた結果から平均±標準誤差で示した。なお、胃液を最初に採取してから3時間目、4時間目、5時間目の酸排出量の和を総酸排出量とした。各群の抑制率は対照群の総酸排出量と各群の総酸排出量より算出した。次いで各群の抑制率より、50%有効用量(ED50)をProbit法により算出した。結果は表2に示す。
Figure 0004020076
試験例3(ヒトCYP2C19活性阻害試験)
CYP2C19はS−(+)−メフェニトインから4′−ヒドロキシメフェニトインへの代謝反応を特異的に行う。そこで、発現系CYP2C19を用いて、4′−ヒドロキシメフェニトインの生成量(濃度)を、CYP2C19の活性の指標とし、被験物質の阻害作用について調べた。
(a)代謝活性試験
反応液は、10mLのガラス製試験管に、S−(+)−メフェニトインのメタノール溶液(125μmol/L)を50μL及び被験物質のメタノール溶液(25μmol/L)0、10、100もしくは200μLを添加し、窒素気流下(40℃)で溶媒を留去した。0.5Mリン酸緩衝液(pH7.4)−0.5mM EDTA混液(20:10)75μL、精製水140μL及びヒトCYP2C19酵母発現系ミクロソーム(住友化学から購入)10μLを添加し、NADPH−generating system(60mM MgCl、6.7mg/mL β−NADP、27.2mg/mL G−6−P、10μL/mL G−6−Pdh混液)25μLを加え、反応を開始した。
37℃にて10分間インキュベーション後、12%過塩素酸水溶液を50μL添加し、反応を停止した。
(b)定量法
反応停止後、内標準物質(I.S.)として、p−ヒドロキシ安息香酸メチル(100μg/mL)50μL及びジエチルエーテル2mLを加え、10分間振盪、遠心分離(3000rpm、10分間)した。有機層を分取し、窒素気流下(40℃)で溶媒を留去した後、残渣を移動相200μLに溶解し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて分析を行った。
検量線は、S−(+)−メフェニトイン溶液の代わりに、4′−ヒドロキシメフェニトイン溶液を用い、上記反応方法に準じて作成し、4′−ヒドロキシメフェニトインとI.S.とのピーク面積比で定量を行った。コントロールの4′−ヒドロキシメフェニトインの生成量と被検化合物存在時の4′−ヒドロキシメフェニトインの生成量を比較して、活性の指標とした。被験化合物添加濃度10μM時の結果を表3に示す。
HPLCは以下のHPLC条件A又はHPLC条件Bで行った。
<測定条件>
HPLC条件A
カラム:CAPCELL PAK C18 UG120 5μm 4.6mm φ×250mm
プレカラム:CAPCELL PAK C18 UG120 4.0mmφ× 10mm
検出波長:UV 204nm
検出器感度:0.01 AUSF
移動相:CHCN:50mMリン酸緩衝液(pH8)=20:80
移動相流量:0.8mL/min
I.S.:p−ヒドロキシ安息香酸メチル
カラム温度:40℃
注入量:40μL
HPLC条件B
カラム:CAPCELL PAK C18 UG120 5μm 4.6mm φ×250mm
プレカラム:CAPCELL PAK C18 UG120 4.0mmφ× 10mm
検出波長:UV 204nm
検出器感度:0.01 AUSF
移動相:CHCN:50mMリン酸緩衝液(pH4)=20:80
移動相流量:0.8mL/min
I.S.:p−ヒドロキシ安息香酸メチル
カラム温度:40℃
注入量:40μL
Figure 0004020076
試験例4(ヒトCYP1A誘導試験)
CYP1Aは7−エトキシレゾルフィンからレゾルフィンへの代謝反応を特異的に行う。そこで、HepG2細胞を用いて、被験物質に暴露したときのレゾルフィンの生成をCYP1A活性の指標とし、CYP1A誘導作用について調べた。
(a)HepG2細胞への暴露及び試料調製
HepG2細胞(大日本製薬から購入)を、非働化した仔牛血清を含む培地(Minimum Essential Medium 450mLに100mMピルビン酸ナトリウム5mL、非必須アミノ酸(×100)5mL、抗生抗真菌溶液(10000unitsペニシリン、10mgストレプトマイシン、25μgアンフォテリシンB/mL)5mL、200mM L−グルタミン溶液5mL、非働化した仔牛血清50mLを含む)にて、約7日間培養した後(70〜80%コンフレント)、培地を吸引除去し、新たに培地を10mL、被験物質のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を5μL添加後、37℃にて24時間培養した。培地中のDMSO濃度は0.05%、被験物質の濃度は20μM、陽性対照物質β−ナフトフラボン及び3−メチルコランスレンの濃度は、それぞれ20μM及び0.1μMで行った。培養24時間後に培地を吸引除去し、37℃に暖めたリン酸緩衝液5mLにて2回洗浄した。その後、氷冷した0.5Mリン酸緩衝液(pH7.4)−0.5mM EDTA混液(20:10)の3倍希釈液4〜5mLを添加し、セルスクレイパーを用いて細胞を剥離後、氷冷下ガラスホモジナイザーにて均一化し、以下の試料とした。
(b)代謝活性試験
細胞ホモジネート(890μL)に、78μM 7−エトキシレゾルフィンのDMSO溶液10μLを添加し、NADPH−generating system(60mM MgCl、6.7mg/mL β−NADP、27.2mg/mL G−6−P、10μL/mL G−6−Pdh混液)100μLを加え、直ちに37℃で反応を開始した。
37℃にて10又は20分間インキュベーション後、17%炭酸カリウム水溶液を100μL添加し、反応を停止した。
(c)定量法
反応停止後、遠心分離(3000rpm、20分間)し、上清中のレゾルフィンを蛍光光度計(励起:550nm、蛍光:586nm)にて測定した。検量線は、レゾルフィン溶液を用い、上記反応方法に準じて作成した。
試料の蛋白濃度は、細胞ホモジネート100μLに5倍希釈した蛋白測定溶液(Bio−Rad)2.5mLを添加し、室温で30分静置後、分光光度計(波長:595nm)にて測定した。蛋白濃度の検量線は、ヒトアルブミン(Sigma社製)を用いて作成した。
生成したレゾルフィン濃度を、代謝反応時間及び試料中蛋白濃度で除して、代謝速度を算出した。陽性対照物質であるオメプラゾール暴露下でのレゾルフィン生成速度を100%として、被験物質暴露下での生成速度を表し、CYP1A誘導活性の指標とした。結果を表4に示す。
Figure 0004020076
表1〜4の結果から明らかなように、本発明化合物は優れたプロトンポンプ阻害作用及び胃酸分泌抑制作用を有する。また、CYP2C19活性の指標値が60%以上と高いことから、本発明化合物のCYP2C19による代謝の寄与が少なく、治療効果の個体差が少ない。また、CYP1A2誘導活性が約10%以下で、極めて低いことから、安全性が高いことがわかる。これに対し、既存のプロトンポンプ阻害剤はCYP2C19活性の指標値が40%未満と極めて低く、CYP2C19による代謝の寄与が大きく、治療効果の個体差を生じることがわかる。また、ほとんどの既存のプロトンポンプ阻害剤はCYP1A2誘導活性が極めて高かった。
産業上の利用可能性
本発明化合物は、CYP2C19活性の個体差に基づく治療効果の個体差が少ないため、いずれの患者においても同量の投薬量で適切な治療効果が得られるとともに、CYP1Aファミリー誘導による相互作用及び癌の誘発の危険性が低いことから、安全かつ確実に治療効果の得られる消化性潰瘍治療剤として有用である。

Claims (10)

  1. 次式(1):
    Figure 0004020076
    (式中、Rは水素原子又はメトキシ基を示し、nは0又は1の数を示す)
    で表されるベンズイミダゾール誘導体又はその塩。
  2. 2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、(+)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、(+)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、(−)−2−[3−メトキシ−4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、(−)−2−{3−メトキシ−4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、及びこれらの塩から選ばれる化合物である請求項1記載のベンズイミダゾール誘導体又はその塩。
  3. 2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、(+)−2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、(+)−2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、(−)−2−[4−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール、(−)−2−{4−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エトキシ]ピリジン−2−イル−メタンスルフィニル}−1H−ベンズイミダゾール、及びこれらの塩から選ばれる化合物である請求項1記載のベンズイミダゾール誘導体又はその塩。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載のベンズイミダゾール誘導体又はその塩を有効成分とする医薬。
  5. 胃酸分泌抑制剤である請求項4記載の医薬。
  6. 消化性潰瘍治療剤である請求項4記載の医薬。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項記載のベンズイミダゾール誘導体又はその塩、及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
  8. 医薬を製造するための請求項1〜3のいずれか1項記載のベンズイミダゾール誘導体又はその塩の使用。
  9. 胃酸分泌抑制剤を製造するための請求項1〜3のいずれか1項記載のベンズイミダゾール誘導体又はその塩の使用。
  10. 消化性潰瘍治療剤を製造するための請求項1〜3のいずれか1項記載のベンズイミダゾール誘導体又はその塩の使用。
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