JP4019868B2 - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶装置等の電気光学装置及び該電気光学装置を具備する電子機器の技術分野に属する。また、本発明は、電子ペーパ等の電気泳動装置等の技術分野にも属する。
【0002】
【背景技術】
従来、液晶装置等の電気光学装置としては、例えば、マトリクス状に配列された画素電極及び該電極の各々に接続された薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下適宜、「TFT」という。)、該TFTの各々に接続され、行及び列方向それぞれに平行に設けられた走査線及びデータ線等を備えるとともに、前記走査線に対しては走査線駆動回路による駆動が、前記データ線に対してはデータ線駆動回路による駆動が、それぞれ行われることによって、いわゆるアクティブマトリクス駆動が可能なものが知られている。
【0003】
ここで、アクティブマトリクス駆動とは、前記走査線に走査信号を供給することで前記TFTの動作を制御するとともに、前記データ線には、画像信号を供給することで、前記走査信号によってONとされたTFTに対応する画素電極に対し、当該画像信号に対応した電界の印加を行う駆動方法である。この画像信号の供給方法には、種々のものが提案されており、例えば、データ線の1本1本に逐次画像信号を供給する方法や、画像信号をシリアル−パラレル変換して隣接するデータ線の何本かに対して、グループ毎同時に画像信号を供給する方法もある。例えば、特許文献1参照。
【0004】
【特許文献1】
特開平2001−188253号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来におけるデータ線を通じた画像信号の供給については、次のような問題点があった。すなわち、上で例示した画像信号の供給方法のうち、グループ毎に同時に画像信号の供給を行う方法を例として説明すると、この場合、画像信号の供給を現に受けているグループ(以下、「供給グループ」という。)と、それに隣接するグループ(以下、「非供給グループ」という。)との間において、当該位置に延在するデータ線にほぼ沿った形で、画像上に表示ムラが現れるという不具合があったのである。
【0006】
これは、前記供給グループと前記非供給グループとのちょうど端境に存在する画素電極において、画像信号に正確に対応した電界が結果的に印加されないことによる。より詳しくは、この場合、当該画素電極の一方の端には、画像信号が供給されるデータ線が存在し、他方の端には画像信号が供給されないデータ線が存在するということになるから、当該画素電極に対して、画像信号に対応した正確な電界を印加したとしても、当該画素電極と前記画像信号が供給されないデータ線との間における容量カップリングの影響で、その電位に変動が生じるのである。
【0007】
このような問題に対処するため、画素電極とデータ線との間に位置する層間絶縁膜の厚さを大きくするという試みが考えられる。これによれば、画素電極及びデータ線間の容量カップリングを小さくすることが可能となるからである。しかしながら、層間絶縁膜の厚さを大きくすると、例えば、画素電極及びTFT間を接続するコンタクトホールの形成が困難となる。また、厚さを大きくして容量カップリングの影響をなくすためには、そもそも当該厚さを一般に非常に大きくしなければならない。これでは、電気光学装置一般について、小型化・高精細化が望まれている現状に対して、逆行することとなる。
【0008】
ちなみに、このような問題点は、画素電極及びデータ線間についてに限らず、基板上に構成される各種の要素間についても同様に見られる。例えば、蓄積容量を構成する固定電位側容量電極とデータ線との間においても、上述のような寄生容量が生じる可能性があるし、あるいは固定電位側容量電極と走査線との間においても同様に生じ得る。そして、このような寄生容量が生じれば、対向する各要素が本来あるべき電位から外れた電位となることとなり、電気光学装置の正常な動作を妨げるおそれがあるのである。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、データ線に対する通電によって画素電極の電位に変動がもたらされ、その結果、発生するデータ線に沿った表示ムラ等のない高品質な画像を表示することが可能な電気光学装置を提供することを課題とする。また、本発明は、基板上に構成される各要素間に生じる寄生容量の影響を可及的に排除し、常に正常な動作を期待し得る電気光学装置を提供することをも課題とする。さらに、本発明は、そのような電気光学装置を具備してなる電子機器を提供することをも課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するため、基板上に、一定の方向に延在するデータ線及び該データ線に交差する方向に延在する走査線と、前記データ線及び前記走査線の交差領域に対応するように配置された画素電極及び薄膜トランジスタとが、積層構造の一部を構成してなり、前記積層構造には、前記画素電極及び前記薄膜トランジスタに接続された画素電位側容量電極、該画素電位側容量電極に対向配置された固定電位側容量電極、及び前記画素電位側容量電極及び前記固定電位側容量電極間に配置された誘電体膜からなる蓄積容量と、前記画素電極及び前記データ線間に配置された第1層間絶縁膜と、前記データ線前及び前記固定電位側容量電極間に配置された第2層間絶縁膜と、前記固定電位側容量電極及び前記走査線間に配置された第3層間絶縁膜とが更に備えられており、前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つの比誘電率は、前記蓄積容量を構成する誘電体膜の比誘電率よりも低い。
【0011】
本発明の電気光学装置によれば、走査線を通じて、画素スイッチング用素子の一例たる薄膜トランジスタ等のスイッチング動作を制御するとともに、データ線を通じて画像信号を供給することで、薄膜トランジスタを介して画素電極に対し、該画像信号に応じて電圧を印加することが可能である(アクティブマトリクス駆動)。
【0012】
そして、本発明では特に、積層構造を構成するものとして、画素電位側容量電極、誘電体膜及び固定電位側容量電極の積層体からなる蓄積容量、前述したような各要素間に配置された第1、第2及び第3層間絶縁膜が少なくとも備えられているとともに、これらの層間絶縁膜の少なくとも一つの比誘電率は、誘電体膜の比誘電率よりも低い。すなわち、これら層間絶縁膜の比誘電率は、比較的小さい値をとることになる。これにより、第1層間絶縁膜にあっては、固定電位側容量電極及び走査線間に生じる寄生容量の容量値を小さくすることができ、第2層間絶縁膜にあっては、データ線及び固定電位側容量電極間に生じる寄生容量の容量値を小さくすることができ、更に、第3層間絶縁膜にあっては、画素電極及びデータ線間に生じる寄生容量の容量値を小さくすることができる。
【0013】
したがって、これら層間絶縁膜を挟んで対向する要素において、寄生容量を通じた電位変動を生じさせる可能性を低減することができるから、より正確な動作が期待できる電気光学装置を提供することができる。特に、第3層間絶縁膜に関しては、データ線の通電を原因とする画素電極における電位変動を防止することができ、もって画像上にデータ線に沿った表示ムラ等を発生させる可能性を低減することができる。
【0014】
ちなみに、本発明では、上述のような作用効果の他、蓄積容量が設けられていること自体によって、画素電極の電位保持特性を向上させることができ、これにより、高コントラスト等の特質を備えた高品質な画像表示も可能となる。
【0015】
なお、本発明において、「蓄積容量を構成する誘電体膜」としては、該蓄積容量については画素電極の電位保持特性をなるべく向上させるべく、比較的高い比誘電率を備えた材料を用いることが好ましい。そのような材料としては、例えば、窒化シリコン、酸化タンタル等を挙げることができる。また、該誘電体膜は、一層構造に限る必要はなく、二層以上の構造を備えるものとしてもよい。この場合、本発明にいう「誘電体膜の比誘電率よりも低い」ということの意義は、「当該二層以上の構造のうち最も高い比誘電率を有する材料からなる層の当該比誘電率よりも低い」と考えることができる。
【0016】
本発明の電気光学装置の一態様では、前記第1層間絶縁膜の比誘電率は、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜のそれよりも低い。
【0017】
この態様によれば、画素電極及びデータ線間に配置された第3層間絶縁膜の比誘電率が、相対的に最も低いということになるから、これらの間に生じる寄生容量の容量値を極めて小さくすることができる。これにより、本発明の主たる目的である、データ線に沿った表示ムラの発生防止という作用効果を、より効果的に享受することが可能となる。
【0018】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つの比誘電率は、3.9未満である。
【0019】
この態様によれば、各層間絶縁膜の比誘電率が最適に設定されることから、上述したような作用効果が、より確実に奏されることになる。なお、より好ましくは、該比誘電率の値は、2.0程度以下であるとなおよい。
【0020】
ちなみに、従来、絶縁膜として広く用いられてきた酸化シリコンは、その比誘電率が3.9であることが知られている。
【0021】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つの厚さは、800nm以上である。
【0022】
この態様によれば、各層間絶縁膜の厚さが比較的大きくなることから、前述の寄生容量の容量値を低減することができる。なお、より好ましくは、当該厚さの値は、1000nm程度以上であるとなおよい。
【0023】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つは、無機系材料からなる。
【0024】
この態様によれば、各層間絶縁膜が無機系材料からなるから、比較的耐熱性の高い電気光学装置を提供することができる。この点、薄膜トランジスタを構成する半導体層に対するアニール処理等が比較的高温環境下で実施されることに鑑みるに、本態様に係る構造の優位さがより際立つ。また、当該電気光学装置が、投射型表示装置のライトバルブとして用いられる場合を想定すると、該ライトバルブには比較的強力な光が照射されることにより、該ライトバルブにおける蓄熱ないし温度上昇に注意すべきことからすると、本態様の優位さは更に際立つ。
【0025】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記無機系材料は、SiOF及びアモルファスカーボンの少なくとも一つを含む。
【0026】
このような構成によれば、前記の各層間絶縁膜は、誘電率の観点、或いは耐熱性の観点から最適な態様の一つをとる。よって、前述の作用効果は、より確実に奏されることになる。
【0027】
なお、本態様の「SiOF」については、例えば、原料ガスとして、SiH4、DF4、SiF6、S2F6を用い、プラズマCVD法、あるいはHDP(High Density Plasma)−CVD法によって形成することができる。また、「アモルファスカーボン」については、例えば、CVD法によって形成することができる。
【0028】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記薄膜トランジスタを構成する半導体層は低温ポリシリコン膜からなるとともに、前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つは、有機系材料からなる。
【0029】
この態様によれば、薄膜トランジスタを構成する半導体層が低温ポリシリコン膜からなる。すなわち、当該電気光学装置は、いわゆる低温プロセスによって製造することが可能となる。したがって、製造容易性が確保される。ここで本態様では特に、前記の各層間絶縁膜が、比較的製造容易な有機系材料からなるから、製造容易性は更に促進されることになる。例えば、当該有機系材料からなる層間絶縁膜は、例えば、スピンコート法等によって形成可能なものがあり、これによれば製造容易性は促進されるといい得る。また、有機系材料は一般に耐熱性に劣るものの、本態様においては、電気光学装置は前述のように低温プロセスにより製造可能であるから、特に問題となるようなことはない。
【0030】
なお、本態様にいう「有機系材料」としては、具体的には例えば、HSQ(Hydrogen Silsesquioxane)、メチルシルセスキオキサン、エアロジェル/ゼロジェル、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、ポリアリルエーテル、フッ素化ポリアリルエーテル、DVS−ベンゾシクロブテン、パーフルオロシクロブテン、パリレン−N、パリレン−F、ポリナフタレン−N、ポリナフタレン−F、テフロン(登録商標)等を挙げることができる。
【0031】
ちなみに、これらの材料の中で、前述したスピンコート法によって好適に形成することができるものは、前述のうちメチルシルセスキオキサンからパーフルオロシクロブテンまでである。
【0032】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記画素電極及び前記データ線は、平面的に見て、少なくとも部分的に重なり合わない部分を有する。
【0033】
この態様によれば、画素電極及びデータ線は、平面的に見て、少なくとも部分的に重なり合わない部分を有する。したがって、当該部分においては、原理的には、そもそも寄生容量が発生しないことになる。よって、上述した作用効果は、より確実に奏されることになる。
【0034】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記積層構造には、前記画素電極及び前記データ線間に固定電位とされたシールド層が更に備えられてなり、前記第1層間絶縁膜は、前記画素電極及び前記シールド層間に配置された第4層間絶縁膜と、前記シールド層及び前記データ線間に配置された第5層間絶縁膜とからなり、前記第4層間絶縁膜及び前記第5層間絶縁膜の少なくとも一つの比誘電率は、前記誘電体膜の比誘電率よりも低い。
【0035】
この態様によれば、画素電極及びデータ線間には、固定電位とされたシールド層が更に備えられていることにより、画素電極とデータ線とが直接的には対向しない構造が形作られることになる。したがって、両者間における、いわば直接的な寄生容量の影響は相当程度排除されることになり、上述したと略同様な作用効果が得られることになる。
【0036】
そして、本態様では更に、このようなシールド層が新たに追加されることに伴い、前記の第3層間絶縁膜が、第4及び第5層間絶縁膜に分かたれ、且つ、これら第4層間絶縁膜及び第5層間絶縁膜の比誘電率は、蓄積容量を構成する誘電体膜のそれよりも低くされている。したがって、画素電極及びシールド層間、或いはシールド層及びデータ線間に生じ得る寄生容量もまた、殆ど生じ得ないという状況が現出されることになり、上述の作用効果は極めて効果的に得られることになる。
【0037】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第5層間絶縁膜の比誘電率は、前記第4層間絶縁膜のそれよりも低い。
【0038】
このような構成によれば、シールド層の電位変動を低く抑えることができ、且つ、画素電極における電位変動の生じる可能性を極めて低く抑制することができる。したがって、本態様によれば、本発明の主たる目的である、データ線に沿った表示ムラの発生防止という作用効果を、より効果的に享受することが可能となる。
【0039】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記積層構造は、前記基板上、下から順に、前記薄膜トランジスタを構成する半導体層、該半導体層上に形成され前記薄膜トランジスタのゲート電極を含む前記走査線、前記画素電位側容量電極、前記誘電体膜、前記固定電位側容量電極、前記データ線及び前記画素電極の順で構成されている。
【0040】
この態様によれば、基板上に構築する積層構造として、最適な配置ないしレイアウトとなる一態様が提供されることになる。
【0041】
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記固定電位側容量電極は、前記走査線に沿うように形成された容量線の一部を構成する。
【0042】
この態様によれば、蓄積容量を構成する固定電位側容量電極が、走査線に沿うように形成された容量線の一部を構成しているから、積層構造の簡易化を図ることができる。また、固定電位側容量電極を、このような線状部材の一部として構成することによれば、該固定電位側容量電極を固定電位とするためには、該線状部材の一端を所定の電源に接続するだけでよいから、より信頼性の高い蓄積容量を構成することが可能となるし、また、画素毎に特性の異なる蓄積容量が構成されるということがない。
【0043】
本発明の電子機器は、上記課題を解決するために、上述の本発明の電気光学装置(但し、その各種態様を含む。)を具備してなる。
【0044】
本発明の電子機器によれば、データ線の通電により画素電極の電位が変動し、これにより画像上にデータ線に沿った表示ムラ等が発生するなどということのない、高品質な画像を表示可能な、投射型表示装置(液晶プロジェクタ)、液晶テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等の各種電子機器を実現することができる。
【0045】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
【0047】
(画素部における構成)
まず、本発明の第1実施形態における電気光学装置の画素部における構成について、図1から図3を参照して説明する。ここに図1は、電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。図2は、データ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。図3は、図2のA−A´断面図である。なお、図3においては、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
【0048】
図1において、本実施形態における電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素には、それぞれ、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
【0049】
また、TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。
【0050】
画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板に形成された対向電極との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
【0051】
ここで保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付加する。この蓄積容量70は、走査線3aに並んで設けられ、固定電位側容量電極を含むとともに定電位に固定された容量線300を含んでいる。
【0052】
以下では、上記データ線6a、走査線3a、TFT30等による、上述のような回路動作が実現される電気光学装置の、実際の構成について、図2及び図3を参照して説明する。
【0053】
まず、本実施形態に係る電気光学装置は、図2のA−A´線断面図たる図3に示すように、透明なTFTアレイ基板10と、これに対向配置される透明な対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば、石英基板、ガラス基板、シリコン基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基板からなる。
【0054】
TFTアレイ基板10には、図3に示すように、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。画素電極9aは、例えばITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明導電性膜からなる。他方、対向基板20には、その全面に渡って対向電極21が設けられており、その下側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。このうち対向電極21は、上述の画素電極9aと同様に、例えばITO膜等の透明導電性膜からなり、前記の配向膜16及び22は、例えば、ポリイミド膜等の透明な有機膜からなる。このように対向配置されたTFTアレイ基板10及び対向基板20間には、後述のシール材(図8及び図9参照)により囲まれた空間に液晶等の電気光学物質が封入され、液晶層50が形成される。液晶層50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向状態をとる。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した電気光学物質からなる。シール材は、TFT基板10及び対向基板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のスペーサが混入されている。
【0055】
一方、図2において、前記画素電極9aは、TFTアレイ基板10上に、マトリクス状に複数設けられており(点線部9a´により輪郭が示されている)、画素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a及び走査線3aが設けられている。データ線6aは、例えばアルミニウム膜等の金属膜あるいは合金膜からなり、走査線3aは、例えば導電性のポリシリコン膜等からなる。また、走査線3aは、半導体層1aのうち図中右上がりの斜線領域で示したチャネル領域1a´に対向するように配置されており、該走査線3aはゲート電極として機能する。すなわち、走査線3aとデータ線6aとの交差する箇所にはそれぞれ、チャネル領域1a´に走査線3aの本線部がゲート電極として対向配置された画素スイッチング用のTFT30が設けられている。
【0056】
TFT30は、図3に示すように、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、その構成要素としては、上述したようにゲート電極として機能する走査線3a、例えばポリシリコン膜からなり走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aのチャネル領域1a´、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜2、半導体層1aにおける低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c並びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eを備えている。
【0057】
なお、TFT30は、好ましくは図3に示したようにLDD構造をもつが、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに不純物の打ち込みを行わないオフセット構造をもってよいし、走査線3aの一部からなるゲート電極をマスクとして高濃度で不純物を打ち込み、自己整合的に高濃度ソース領域及び高濃度ドレイン領域を形成するセルフアライン型のTFTであってもよい。また、本実施形態では、画素スイッチング用TFT30のゲート電極を、高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1e間に1個のみ配置したシングルゲート構造としたが、これらの間に2個以上のゲート電極を配置してもよい。このようにデュアルゲート、あるいはトリプルゲート以上でTFTを構成すれば、チャネルとソース及びドレイン領域との接合部のリーク電流を防止でき、オフ時の電流を低減することができる。さらに、TFT30を構成する半導体層1aは非単結晶層でも単結晶層でも構わない。単結晶層の形成には、貼り合わせ法等の公知の方法を用いることができる。半導体層1aを単結晶層とすることで、特に周辺回路の高性能化を図ることができる。
【0058】
一方、図3においては、蓄積容量70が、TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aに接続された画素電位側容量電極としての中継層71と、固定電位側容量電極としての容量線300の一部とが、誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。この蓄積容量70によれば、画素電極9aにおける電位保持特性を顕著に高めることが可能となる。
【0059】
中継層71は、例えば導電性のポリシリコン膜からなり画素電位側容量電極として機能する。ただし、中継層71は、後に述べる容量線300と同様に、金属又は合金を含む単一層膜又は多層膜から構成してもよい。中継層71は、画素電位側容量電極としての機能のほか、コンタクトホール83及び85を介して、画素電極9aとTFT30の高濃度ドレイン領域1eとを中継接続する機能をもつ。
【0060】
容量線300は、例えば金属又は合金を含む導電膜からなり固定電位側容量電極として機能する。この容量線300は、平面的に見ると、図2に示すように、走査線3aの形成領域に重ねて形成されている。より具体的には容量線300は、走査線3aに沿って延びる本線部と、図中、データ線6aと交差する各個所からデータ線6aに沿って上方に夫々突出した突出部と、コンタクトホール85に対応する個所が僅かに括れた括れ部とを備えている。このうち突出部は、走査線3a上の領域及びデータ線6a下の領域を利用して、蓄積容量70の形成領域の増大に貢献する。また、容量線300は、好ましくは、画素電極9aが配置された画像表示領域10aからその周囲に延設され、定電位源と電気的に接続されて、固定電位とされる。このような定電位源としては、データ線駆動回路101に供給される正電源や負電源の定電位源でもよいし、対向基板20の対向電極21に供給される定電位でも構わない。
【0061】
誘電体膜75は、図3に示すように、例えば膜厚5〜200nm程度の比較的薄いHTO(High Temperature Oxide)膜、LTO(Low Temperature Oxide)膜等の酸化シリコン膜(比誘電率3.9)から構成される。蓄積容量70を増大させる観点からは、膜の信頼性が十分に得られる限りにおいて、誘電体膜75は薄いほどよい。より具体的に、この誘電体膜75は、TaOx(酸化タンタル)、BST(チタン酸ストロンチウムバリウム)、PZT(チタン酸ジルコン酸塩)、TiO2(酸化チタン)、ZiO2(酸化ジルコニウム)、HfO2(酸化ハフニウム)及びSiON(酸窒化シリコン)及びSiN(窒化シリコン)のうち少なくとも一つを含んでなる絶縁材料等を挙げることができる。特に、TaOx、BST、PZT、TiO2、ZiO2及びHfO2といった高誘電率材料を使用すれば、限られた基板上領域で容量値を増大できる。あるいは、SiO2(酸化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)及びSiNといったシリコンを含む材料を使用すれば、層間絶縁膜等におけるストレス発生を低減できる。
【0062】
そして、本実施形態においては特に、前述のデータ線6a上、且つ、画素電極9a下に形成された第3層間絶縁膜43が、無機系材料、例えばSiOF及びアモルファスカーボンの少なくとも一つから構成されている。したがって、該第3層間絶縁膜43の比誘電率は、3.5又は2.1〜2.3とされており、前述の誘電体膜75を構成する酸化シリコン膜の比誘電率よりも低くされている。これにより、画素電極9a及びデータ線6a間に生じる寄生容量の容量値を小さく抑制することが可能となる。この点に関する作用効果については、後に改めて触れることとする。
【0063】
ちなみに、該第3層間絶縁膜43には、中継層71へ通じるコンタクトホール85が形成されている。また、第3層間絶縁膜43の表面は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理等により平坦化されており、その下方に存在する各種配線や素子等による段差に起因する液晶層50の配向不良を低減する。ただし、このように第3層間絶縁膜43に平坦化処理を施すのに代えて、又は加えて、TFTアレイ基板10、下地絶縁膜12、第1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁膜42のうち少なくとも一つに溝を掘って、データ線6a等の配線やTFT30等を埋め込むことにより、平坦化処理を行ってもよい。
【0064】
図2及び図3においては、上記のほか、TFT30の下側に、下側遮光膜11aが設けられている。下側遮光膜11aは、格子状にパターニングされており、これにより各画素の開口領域を規定している。なお、開口領域の規定は、図2中のデータ線6aと、これに交差するよう形成された容量線300とによっても、なされている。また、下側遮光膜11aについても、前述の容量線300の場合と同様に、その電位変動がTFT30に対して悪影響を及ぼすことを避けるために、画像表示領域からその周囲に延設して定電位源に接続するとよい。
【0065】
また、TFT30下には、下地絶縁膜12が設けられている。下地絶縁膜12は、下側遮光膜11aからTFT30を層間絶縁する機能のほか、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用のTFT30の特性変化を防止する機能を有する。
【0066】
加えて、走査線3a上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及び高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール83がそれぞれ開孔された第1層間絶縁膜41が形成されている。
【0067】
第1層間絶縁膜41上には、中継層71、及び容量線300が形成されており、これらの上には高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及び中継層71へ通じるコンタクトホール85がそれぞれ開孔された第2層間絶縁膜42が形成されている。
【0068】
なお、本実施形態では、第1層間絶縁膜41に対しては、約1000℃の焼成を行うことにより、半導体層1aや走査線3aを構成するポリシリコン膜に注入したイオンの活性化を図ってもよい。他方、第2層間絶縁膜42に対しては、このような焼成を行わないことにより、容量線300の界面付近に生じるストレスの緩和を図るようにしてもよい。
【0069】
このような構成となる本実施形態における電気光学装置においては、上記第3層間絶縁膜43の比誘電率が比較的低くされていることを要因として、次のような作用効果が奏されることとなる。
【0070】
すなわち、第3層間絶縁膜43がSiOF等からなることで、その比誘電率が比較的低くされていることから、画素電極9a及びデータ線6a間に生じる寄生容量の容量値を小さく抑制することができ、したがって、該寄生容量の存在及びデータ線6aに対する通電に基因して起こる、画素電極9aの電位変動を抑制することができる。よって、本実施形態によれば、従来のように、データ線6aに沿った画像上の表示ムラ等は殆ど発生することなく、高品質な画像が表示されることになる。
【0071】
ちなみに、このような作用効果は、データ線6aに対する画像信号の供給を、相隣接する複数のデータ線6aに対して同時に実施するような場合において、より効果的に享受することが可能となる。というのも、前述のような表示ムラは、このような場合においてより顕著に現れる、ないしは視認されやすくなるからである。以下、このような事情を、図4及び図5を参照しながら説明することとする。ここに、図4は、データ線に画像信号が供給される様子を図式的に示した斜視図であり、図5は、同様の趣旨の図であって特に、画素電極及びデータ線間に生じる寄生容量の様子を図式的に示した斜視図である。なお、図4においては、本来示されるべきコンタクトホール等は図示されておらず、本実施形態に係る主要な作用効果を説明するための必要最小限の構成たるデータ線6a及び画素電極9a並びに第3層間絶縁膜43のみが示されている。図5についても同様である(ただし、第3層間絶縁膜は不図示。)。
【0072】
この図4において、本実施形態に係る電気光学装置では、データ線6aに供給される画像信号が、1本のシリアル信号を、シリアル-パラレル変換することにより得られる6本のパラレル信号からなっている。つまり、画像信号の供給は、6本のデータ線6aからなるグループ毎同時に行われることになる。このような画像信号の供給方法の場合、該画像信号の供給を現に受けている供給グループ601Gに相隣接する非供給グループ602Gに属するデータ線6aについては、当然ながら画像信号が供給されないことになる。なお、図4においては、黒く塗りつぶされたデータ線6aが、画像信号の供給を現に受けているデータ線であることを示しており、そうでないデータ線6aが、画像信号の供給を受けていないデータ線であることを示している。
【0073】
ここで、供給グループ601Gに着目すると、図中最左端に位置するデータ線6a1と図中最右端に位置するデータ線6a2とに対応する画素電極9a(図中符号91参照)には、その外方に位置するデータ線との間で容量カップリングが生じることになる。図5においては、この容量カップリングの発生を両矢印でもって表している。したがって、図5では、データ線6a1及び6a2に対応する画素電極9aの電位は、前記容量カップリングの影響を受けて(比喩的に言えば、いわば「引っぱられる」形で)、変動することになる。すなわち、当該画素電極9aには、画像信号に正確に対応した電界が印加されないことになるのである。よって、図5のような場合には、データ線6a1及び6a2にほぼ沿った形で、画像上に表示ムラが現れるという不具合が生じることとなる。しかも、この例のように、6本ごとのデータ線6aに応じて表示ムラ等が表れる場合には、画像上における視認がなされやすいということがいえ、事態はより深刻だといえる。
【0074】
しかるに、本実施形態においては、図4に示すように、画素電極9a及びデータ線6a間には、その比誘電率が比較的低い第3層間絶縁膜43が配置されている。したがって、図4では、図5に示したような寄生容量の容量値はきわめて低く抑制されているのである。これにより、データ線6aに対応する画素電極9aにおいては電位の変動が殆ど生じないこととなる。
【0075】
以上のように、本実施形態の電気光学装置によれば、従来に見られていたような、データ線6aに沿った表示ムラの発生を極力抑制することが可能となるのである。
【0076】
なお、上記実施形態においては、第3層間絶縁膜43が無機系材料からなることで、その比誘電率が、蓄積容量70を構成する誘電体膜75の比誘電率よりも低いという場合について説明したが、本発明は、このような形態に限定されるものではない。
【0077】
まず、第3層間絶縁膜43に限らず、上述の第1層間絶縁膜41及び第2層間絶縁間42についても、これらを無機系材料から構成し、その比誘電率を、誘電体膜75の比誘電率よりも低くしてよい。この場合、図3に示すように、第1層間絶縁膜41は、走査線3aと中継層71との間に配置されており、第2層間絶縁膜42は、容量線300及びデータ線6aとの間に配置されていることから、これら第1及び第2層間絶縁膜41及び42の比誘電率を比較的低い状態とするならば、走査線3a及び中継層71間に生じる寄生容量、或いは容量線300及びデータ線6a間に生じる寄生容量の容量値を小さく抑えることが可能となる。これにより、走査線3aの通電による中継層71の電位変動、或いはデータ線6aの通電による容量線300の電位変動等が生じる可能性を低減することができる。
【0078】
以上のように、本実施形態に係る電気光学装置によれば、いずれの要素についても、容量カップリングを原因とした不必要な電位変動が生じないことになるから、より正確な動作を期待し得る電気光学装置を提供することができる。
【0079】
なお、すぐ上で述べた構成は、第1、第2及び第3層間絶縁膜41、42及び43のすべてについて低誘電率とする場合を前提としていたが、場合によっては、低誘電率とする層間絶縁膜を、第1層間絶縁膜41のみ或いは第2層間絶縁膜42のみとしたり、又は両者のみとしたり、更には第1層間絶縁膜41及び第3層間絶縁膜43のみとする等、種々の組合せを実現するようにしてよい。いずれにせよ、上述したような層間絶縁膜の上下それぞれに位置する要素間の寄生容量の容量値低減という作用効果は得られるから、より正確な動作を期待し得る電気光学装置の提供に資することとなるのは言うまでもない。
【0080】
また、上記実施形態においては、第3層間絶縁膜43の比誘電率が誘電体膜75の比誘電率よりも低いということのみ言及したが、これに加えて、第3層間絶縁膜43の比誘電率が、第1及び第2層間絶縁膜41及び42のそれよりも低いという限定を付すようにしてもよい。この場合、第3層間絶縁膜43の比誘電率が、相対的に最も低いということになるから、画素電極9a及びデータ線6aの間に生じる寄生容量の容量値を極めて小さくすることができる。これにより、本発明の主たる目的である、データ線6aに沿った表示ムラの発生防止という作用効果を、より効果的に享受することが可能となる。
【0081】
さらに、上記実施形態における各種の層間絶縁膜41、42及び43は、その厚さが800nm以上、より好ましくは1000nm以上となるように形成するのが好ましい。これによれば、寄生容量の容量値は更に低下することになるから、上述の作用効果は、より効果的に享受されることになる。
【0082】
加えて、上記実施形態においては、図2に示したように、画素電極9a及びデータ線6aが、平面的に見て、重なり合うように形成されていたが、より好ましくは、両者の重なり合いの部分は可及的に小さくなるように、或いは完全になくすように、該画素電極9a及び該データ線6aの配置関係を決定するとよい。このような場合においては、原理的には、そもそも寄生容量が発生しないことになるから、上述した作用効果は、より確実に奏されることになる。
【0083】
以上述べたことを一般的にまとめると、次のように言える。すなわち、ある層間絶縁膜の上下それぞれに位置する要素間において発生する寄生容量の容量値をCsは、該層間絶縁膜の比誘電率及び厚さをε及びd、当該要素間が平面的に見て重なりあっている面積をSとすると、
Cs=ε・(S/d)
と表現することができる。この式によれば、可能な限り小さい容量値Csを実現するためには、比誘電率εをより小さく、重なり合いの面積Sをより大きく、そして当該層間絶縁膜の厚さdをより大きく、するようにするとよい。上に述べた各種方策は、これらに基づいていることは言うまでもない。
【0084】
更にいえば、上記実施形態における第3層間絶縁膜43は、SiOF又はアモルファスカーボン等の無機系材料からなる場合についてのみ言及したが、本発明は、このような形態に限定されるものではなく、例えばこれに代えて、有機系材料からなるように構成してもよい。ここで有機系材料としては、HSQ(Hydrogen Silsesquioxane)、メチルシルセスキオキサン、エアロジェル/ゼロジェル、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、ポリアリルエーテル、フッ素化ポリアリルエーテル、DVS−ベンゾシクロブテン、パーフルオロシクロブテン、パリレン−N、パリレン−F、ポリナフタレン−N、ポリナフタレン−F、テフロン等を挙げることができる。
【0085】
このような有機系材料から、層間絶縁膜を構成する場合においては、例えば、スピンコート法等によって形成可能なものがあり、これによれば本実施形態に係る電気光学装置の製造容易性が促進されることになる。以下の表1においては、これらの材料の比誘電率を掲げておく。
【0086】
【表1】
【0087】
この表1に示すように、いずれの場合においても、比誘電率は、酸化シリコン膜の比誘電率3.9よりも下回ることから、容量カップリングの影響排除という作用効果が相応に得られることになる。
【0088】
なお、前述のような有機系材料から層間絶縁膜を構成する場合においては、TFT30の半導体層1aは、低温ポリシリコン膜からなるように構成するとよい。なぜなら、有機系材料は一般に耐熱性に劣り、当該電気光学装置を高温環境下で製造する場合においては、その途中で、有機系材料からなる層間絶縁膜に悪影響を及ぼすことが考えられるが、低温プロセスで当該電気光学装置を製造する場合においては、そのような不具合に配慮する必要が殆どないからである。
【0089】
(第2実施形態)
以下では、本発明の第2実施形態について、図6及び図7を参照しながら説明することとする。ここに図6及び図7は、図2及び図3と同趣旨の図であるが、それぞれ、シールド層400が設けられている点につき図2及び図3とは異なる態様を示す平面図及び断面図である。
【0090】
第2実施形態では、図6及び図7に示すように、シールド層400が、データ線6a及び画素電極9a間に設けられている。このシールド層400は、平面的に見ると、図6に示すように、データ線6aに沿うように、且つ、該データ線6aの幅よりも若干大きめの幅でもって、ストライプ状に形成されている。このストライプ状となるシールド層400の図示しない端部には、固定電位を供給する電源又は該電源に接続された配線等が接続され、該シールド層400は固定電位とされている。
【0091】
また、該シールド層400が設けられていることにより、TFTアレイ基板10上における積層構造は一層増加し、前述の第1実施形態における第3層間絶縁膜43が、第4層間絶縁膜431及び第5層間絶縁膜432の二層に分かたれたような構造を有することになる。また、これら第4層間絶縁膜431及び第5層間絶縁膜432の比誘電率は、蓄積容量70の誘電体膜75の比誘電率よりも低くされている。
【0092】
このような第2実施形態における電気光学装置によれば、シールド層400が存在していることにより、まず、それだけで、画素電極9a及びデータ線6a間に生じる寄生容量の影響を相当程度排除することが可能である。
【0093】
また、第2実施形態では、上述の事項に加えて、第4層間絶縁膜431及び第5層間絶縁膜432の比誘電率が、誘電体膜75の比誘電率よりも低くされているから、画素電極9a及びシールド層400間、或いはシールド層400及びデータ線6a間に生じる寄生容量の容量値も小さく抑えることが可能となっている。
【0094】
以上により、第2実施形態によれば、データ線6aの通電に基因した画素電極9aにおける電位変動という事象は、極めて生じ難い状況となっている。したがって、上記第1実施形態にも増して、より高品質な画像を表示することが可能である。
【0095】
なお、このような第2実施形態においては更に、前記の第5層間絶縁膜432の比誘電率については、第4層間絶縁膜431のそれよりも低くなるようにしておくとよい。この場合、シールド層の電位変動を低く抑えることができ、さらに、画素電極9aにおける電位変動の生じる可能性を極めて低く抑制することができる。したがって、このような態様によれば、本発明の主たる目的である、データ線6aに沿った表示ムラの発生防止という作用効果を、より効果的に享受することが可能となる。
【0096】
(電気光学装置の全体構成)
以下では、以上のように構成された本実施形態における電気光学装置の全体構成を図8及び図9を参照して説明する。なお、図8は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素とともに対向基板20の側からみた平面図であり、図9は図8のH−H´断面図である。
【0097】
図8及び図9において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
【0098】
シール材52は、両基板を貼り合わせるため、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、紫外線、加熱等により硬化させられたものである。また、このシール材52中には、本実施形態における電気光学装置を、液晶装置がプロジェクタ用途のように小型で拡大表示を行う液晶装置に適用するのであれば、両基板間の距離(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ、あるいはガラスビーズ等のギャップ材(スペーサ)が散布されている。あるいは、当該電気光学装置を液晶ディスプレイや液晶テレビのように大型で等倍表示を行う液晶装置に適用するのであれば、このようなギャップ材は、液晶層50中に含まれてよい。
【0099】
シール材52の外側の領域には、データ線6aに画像信号を所定のタイミングで供給することにより該データ線6aを駆動するデータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、走査線3aに走査信号を所定のタイミングで供給することにより、走査線3aを駆動する走査線駆動回路104が、この一辺に隣接する二辺に沿って設けられている。
【0100】
なお、走査線3aに供給される走査信号遅延が問題にならないのならば、走査線駆動回路104は片側だけでもよいことは言うまでもない。また、データ線駆動回路101を画像表示領域10aの辺に沿って両側に配列してもよい。
【0101】
TFTアレイ基板10の残る一辺には、画像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられている。また、対向基板20のコーナ部の少なくとも一箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的に導通をとるための導通材106が設けられている。
【0102】
図9において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21のほか、最上層部分に配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマテッィク液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
【0103】
なお、TFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、複数のデータ線6aに画像信号を所定のタイミングで印加するサンプリング回路、複数のデータ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
【0104】
また、上述した各実施形態においては、データ線駆動回路101及び走査線駆動回路104をTFTアレイ基板10上に設ける代わりに、例えばTAB(Tape Automated Bonding)基板上に実装された駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に設けられた異方性導電フィルムを介して電気的及び機械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20の投射光が入射する側及びTFTアレイ基板10の出射光が出射する側には、それぞれ、例えばTN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイトモード・ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板等が所定の方向で配置される。
【0105】
(電子機器)
次に、以上詳細に説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子機器の一例たる投射型カラー表示装置の実施形態について、その全体構成、特に光学的な構成について説明する。ここに、図10は、投射型カラー表示装置の図式的断面図である。
【0106】
図10において、本実施形態における投射型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装置を含む液晶モジュールを3個用意し、それぞれRGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロックミラー1108によって、RGBの三原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bにそれぞれ導かれる。この際特に、B光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分は、ダイクロックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として投射される。
【0107】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置及び電子機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の電気光学装置における画像表示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられた各種素子、配線等の等価回路を示す回路図である。
【図2】 本発明の実施形態の電気光学装置におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。
【図3】 図2のA−A´断面図である。
【図4】 データ線に画像信号が供給される様子を図式的に示した斜視図である。
【図5】 図4と同趣旨の図であって特に、画素電極及びデータ線間に生じる寄生容量の様子を図式的に示した斜視図である。
【図6】 図2と同趣旨の図であって、シールド層がデータ線及び画素電極間に設けられている態様となるものを示す断面図である。
【図7】 図3と同趣旨の図であって、シールド層がデータ線及び画素電極間に設けられている態様となるものを示す断面図である。
【図8】 本発明の実施形態の電気光学装置におけるTFTアレイ基板を、その上に形成された各構成要素とともに対向基板の側から見た平面図である。
【図9】 図8のH−H´断面図である。
【図10】 本発明の電子機器の実施形態である投射型カラー表示装置の一例たるカラー液晶プロジェクタを示す図式的断面図である。
【符号の説明】
3a…走査線
6a…データ線
9a…画素電極
10…TFTアレイ基板
20…対向基板
21…対向電極
30…TFT
50…液晶層
70…蓄積容量
71…中継層
75…誘電体膜
300…容量線
400…シールド層
41…第1層間絶縁膜
42…第2層間絶縁膜
43…第3層間絶縁膜
431…第4層間絶縁膜
432…第5層間絶縁膜
Claims (11)
- 基板上に、
一定の方向に延在するデータ線及び該データ線に交差する方向に延在する走査線と、前記データ線及び前記走査線の交差領域に対応するように配置された画素電極及び薄膜トランジスタと、
前記画素電極及び前記薄膜トランジスタに接続された画素電位側容量電極、該画素電位側容量電極に対向配置された固定電位側容量電極、及び前記画素電位側容量電極及び前記固定電位側容量電極間に配置された誘電体膜からなる蓄積容量と、
前記固定電位側容量電極及び前記走査線間に配置された第1層間絶縁膜と、
前記データ線及び前記固定電位側容量電極間に配置された第2層間絶縁膜と、
前記画素電極及び前記データ線間に配置された第3層間絶縁膜と、
が備えられており、
前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つの比誘電率は、前記蓄積容量を構成する誘電体膜の比誘電率よりも低く、
前記第3層間絶縁膜の比誘電率は、前記第1層間絶縁膜及び前記第2層間絶縁膜の比誘電率よりも低いことを特徴とする電気光学装置。 - 前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つの比誘電率は、3.9未満であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
- 前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つの厚さは、800nm以上であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つは、無機系材料からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 基板上に、
一定の方向に延在するデータ線及び該データ線に交差する方向に延在する走査線と、前記データ線及び前記走査線の交差領域に対応するように配置された画素電極及び薄膜トランジスタと、
前記画素電極及び前記薄膜トランジスタに接続された画素電位側容量電極、該画素電位側容量電極に対向配置された固定電位側容量電極、及び前記画素電位側容量電極及び前記固定電位側容量電極間に配置された誘電体膜からなる蓄積容量と、
前記固定電位側容量電極及び前記走査線間に配置された第1層間絶縁膜と、
前記データ線前及び前記固定電位側容量電極間に配置された第2層間絶縁膜と、
前記画素電極及び前記データ線間に配置された第3層間絶縁膜と、
が備えられており、
前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つの比誘電率は、前記蓄積容量を構成する誘電体膜の比誘電率よりも低く、
前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つは、無機系材料からなり、
前記無機系材料は、アモルファスカーボンを含むことを特徴とする電気光学装置。 - 前記薄膜トランジスタを構成する半導体層は低温ポリシリコン膜からなるとともに、
前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜及び前記第3層間絶縁膜の少なくとも一つは、有機系材料からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 前記画素電極及び前記データ線は、平面的に見て、少なくとも部分的に重なり合わない部分を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 基板上に、
一定の方向に延在するデータ線及び該データ線に交差する方向に延在する走査線と、前記データ線及び前記走査線の交差領域に対応するように配置された画素電極及び薄膜トランジスタと、
前記画素電極及び前記薄膜トランジスタに接続された画素電位側容量電極、該画素電位側容量電極に対向配置された固定電位側容量電極、及び前記画素電位側容量電極及び前記固定電位側容量電極間に配置された誘電体膜からなる蓄積容量と、
前記固定電位側容量電極及び前記走査線間に配置された第1層間絶縁膜と、
前記データ線前及び前記固定電位側容量電極間に配置された第2層間絶縁膜と、が備えられ、
前記第1層間絶縁膜、前記第2層間絶縁膜の比誘電率は、前記蓄積容量を構成する誘電体膜の比誘電率よりも低く、
前記画素電極及び前記データ線間に固定電位とされたシールド層と、
前記画素電極及び前記シールド層間に配置された第4層間絶縁膜と、
前記シールド層及び前記データ線間に配置された第5層間絶縁膜とを備え、
前記第4層間絶縁膜及び前記第5層間絶縁膜の比誘電率は、
前記誘電体膜の比誘電率よりも低く、
前記第5層間絶縁膜の比誘電率は、前記第4層間絶縁膜のそれよりも低いことを特徴とする電気光学装置。 - 前記基板上、下から順に、
前記薄膜トランジスタを構成する半導体層、該半導体層上に形成され前記薄膜トランジスタのゲート電極を含む前記走査線、前記画素電位側容量電極、前記誘電体膜、前記固定電位側容量電極、前記データ線及び前記画素電極の順で構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 前記固定電位側容量電極は、前記走査線に沿うように形成された容量線の一部を構成することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電気光学装置。
- 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
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