JP4019220B2 - 真空乾燥方法並びにその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は食品等の真空乾燥に関するものであって、効率的な乾燥処理を行うことのできる真空乾燥方法並びにその装置に係るものである。
【0002】
【発明の背景】
従来より、食品、医薬品、農薬、飼料、化学薬品等の粉粒体の加工において、原料を真空乾燥して粉粒体等を得る装置の一つとして、振動式の真空乾燥装置が採用されている。
この真空乾燥装置D′は図7に示すように、内部空間を乾燥室10A′とした筐体1′に、この乾燥室10A′内を減圧するための真空発生装置6′を接続して成るものであり、
前記乾燥室10A′内を減圧するとともにこの乾燥室10A′に投入した原料を真空乾燥して粉粒体Gを得るものである。
【0003】
そして前記筐体1′に形成される乾燥室10A′と真空発生装置6′との間には、粉粒体Gを分離するためのバグフィルタ55′が具えられているが、このバグフィルタ55′は真空乾燥装置D′の運転を継続するにつれて捕集された粉粒体Gによって通気性が低下し、バグフィルタ55′の前後での圧力損失が増大するため乾燥室10A′内の減圧が不十分なものとなってしまう。このため前記バグフィルタ55′によって捕集された粉粒体Gを定期的に除去する必要がある。
【0004】
そしてこのための従来手法として、非凝縮気体をパルスエアとしてバグフィルタ55′に吹き付けることにより粉粒体Gを除去することが試みられていたが、高真空状態では導入した気体の排気速度が遅いことから一定時間は真空系内の圧力が上昇した状態となって装置の稼働率を著しく低下させてしまうため、このような除去作業を頻繁に行うことができなかった。また特に前記真空乾燥装置D′を用いて凍結乾燥を行う場合や原料液Lを自己凍結させて得られた凍結物G0を真空乾燥する場合には、パルスエアを導入すると乾燥室10A′内の圧力が上昇して凍結物G0が溶融してしまうため、このようなパルスエアを用いる手法は採用することができなかった。
【0005】
【解決を試みた技術課題】
本発明はこのような背景を認識してなされたものであって、乾燥室内の真空状態を低下させてしまうことなく、バグフィルタに捕集された粉粒体を離脱させることができ、これにより稼働率を高めて乾燥品を効率的に得ることができるとともに、凍結乾燥時には凍結物の溶融を招いてしまうことのない新規な真空乾燥方法並びにその装置の開発を技術課題としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1記載の真空乾燥方法は、内部空間を乾燥室とした筐体に、この乾燥室内を減圧するための真空発生装置を連通状態に接続して成る真空乾燥装置を用い、前記乾燥室内を減圧するとともにこの乾燥室に投入された原料を真空乾燥して乾燥品を得る方法において、前記乾燥室と真空発生装置との間には集塵室が設けられ、また前記集塵室と真空発生装置とを接続する管路には蒸気供給口が形成されるものであり、この蒸気供給口に蒸気を導入し、前記バグフィルタの一次側と二次側の圧力差を小さくするとともに、前記集塵室内に具えられたバグフィルタを加振することにより、バグフィルタによって捕集された粉粒体を離脱させることを特徴として成るものである。
この発明によれば、パルスエアをバグフィルタに吹き付ける場合のように、集塵室内及び乾燥室内の圧力上昇を招くことなくバグフィルタから粉粒体を除去することができる。
このため真空乾燥を効率的に行うことができ、装置の稼働率の低下を回避することができる。
また粉粒体をバグフィルタの一次側へ容易に離脱させることができる。
【0007】
また請求項2記載の真空乾燥方法は、前記要件に加え、前記バグフィルタの加振は、バグフィルタを伸縮することによって行うことを特徴として成るものである。
この発明によれば、バグフィルタの一次側に付着した粉粒体を効果的に離脱させることができる。
【0008】
更にまた請求項記載の真空乾燥方法は、前記要件に加え、前記集塵室と真空発生装置との間であり、且つ前記蒸気供給口よりも真空発生装置寄りの個所にはコールドトラップが具えられるものであり、このコールドトラップによって前記蒸気供給口に導入した蒸気を凝集させることを特徴として成るものである。
この発明によれば、集塵室内を一時的に高圧とした蒸気を、コールドトラップによって凝集させることにより、真空発生装置の前段部分を迅速に低圧に戻すことができ、真空発生装置に過負荷がかかるのを防ぐことができる。
【0009】
更にまた請求項記載の真空乾燥方法は、前記要件に加え、前記原料は凍結物であることを特徴として成るものである。
この発明によれば、凍結乾燥を効率的に行うことができる。
【0010】
更にまた請求項記載の真空乾燥方法は、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記原料は液体であり、この原料液を自己凍結させて得られた凍結物を真空乾燥して粉粒体状の乾燥品を得ることを特徴として成るものである。
この発明によれば、凍結乾燥を効率的に行うことができる。
【0011】
また請求項記載の真空乾燥装置は、内部空間を乾燥室とした筐体に、この乾燥室内を減圧するための真空発生装置を連通状態に接続して成り、前記乾燥室内を減圧するとともにこの乾燥室に投入された原料を真空乾燥して乾燥品を得る装置において、前記乾燥室と真空発生装置との間には集塵室を設けるとともに、この集塵室内にバグフィルタを具え、
更にこのバグフィルタを加振するための機構を具え、更に前記集塵室と真空発生装置とを接続する管路には蒸気供給口が形成されるものであり、この蒸気供給口に蒸気供給装置を接続したことを特徴として成るものである。
この発明によれば、パルスエアをバグフィルタに吹き付ける場合のように、集塵室内及び乾燥室内の圧力上昇を招くことなくバグフィルタから粉粒体を除去することができる。
このため真空乾燥を効率的に行うことができ、装置の稼働率の低下を回避することができる。
また、蒸気供給口に蒸気を導入し、バグフィルタの一次側と二次側の圧力差を小さくすることにより、粉粒体をバグフィルタの一次側へ容易に離脱させることができる。
【0012】
更にまた請求項記載の真空乾燥装置は、前記請求項記載の要件に加え、前記集塵室には、前記バグフィルタを伸縮するための機構を具えたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、バグフィルタの一次側に付着した粉粒体を効果的に離脱させることができる。
【0013】
更にまた請求項記載の真空乾燥装置は、前記請求項6または7記載の要件に加え、前記集塵室と真空発生装置との間であり、且つ前記蒸気供給口よりも真空発生装置寄りの個所にはコールドトラップを具えたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、集塵室内を一時的に高圧とした蒸気を、コールドトラップによって凝集させることにより、真空発生装置の前段部分を迅速に低圧に戻すことができ、真空発生装置に過負荷がかかるのを防ぐことができる。
【0014】
更にまた請求項記載の真空乾燥装置は、前記請求項6、7または8記載の要件に加え、前記乾燥室はバイブレータユニットによって振動させられるものであり、前記集塵室と、乾燥室における排気口との間を、乾燥室の中央部においてベローズ配管によって連結したことを特徴として成るものである。
この発明によれば、ベローズ配管によって乾燥室の振動を吸収し、更にこのものが収縮して乾燥室が片寄って持ち上がってしまうことを防止することができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明の真空乾燥方法並びにその装置について説明するものであり、まず真空乾燥装置Dの構成について説明した後、この装置の作動態様と併せて真空乾燥方法について説明する。
図中符号Dで示すものが真空乾燥装置であり、このものは内部空間を乾燥室10Aとした筐体1を、弾性体2を介在させた状態で基台Bに載置するとともに、筐体1にバイブレータユニット3を具えて成るものである。
またこの実施の形態では、前記筐体1における投入口15に対して凍結部10Bを連通状態に配するものであり、この凍結部10Bの上方に対して原料液供給装置4が具えられる。更に前記筐体1における排気口17に対して集塵室5を連通状態に配するものであり、この集塵室5の後段に、コンデンサ、真空ポンプ等を具えて成る真空発生装置6、蒸気供給装置7及びコールドトラップ8が具えられる。また前記筐体1には熱媒循環機9が接続されるものであり、乾燥室10A内を間接加熱するように構成されている。
【0016】
このようにして構成される真空乾燥装置Dは、原料液供給装置4内において噴霧された液滴状の原料液L(以下噴霧液滴Mと記す)を凍結部10Bに導いて自己凍結させて細粒状の凍結物G0とし、続いてこの凍結物G0を乾燥室10A内に導き、前記バイブレータユニット3によって筐体1を加振することにより流動させながら凍結物G0の乾燥処理を行って粉粒体Gを得るものである。
【0017】
以下真空乾燥装置Dを構成する各部材について詳しく説明する。まず前記基台Bについて説明すると、このものは一例として図1、2に示すように鋼材を適宜組み合わせて構成されるものであり、この基台Bに対しては四本の支持柱Cが立設される。
【0018】
次に前記筐体1について説明すると、このものは内部空間を乾燥室10Aとした横置き円筒状の部材であり、筐体1の側周に固定脚11が四脚接続され、また円筒両開口部に側板12が開閉自在に具えられる。またこれら筐体1及び側板12の内側にはジャケット内板13が設けられ、更に熱媒ノズル14が取り付けられるとともに、この熱媒ノズル14に温水等の熱媒循環機9が接続される。
【0019】
更に前記筐体1の側周部には投入口15が形成され、その逆側に位置する側板12に排出口16が形成され、更に筐体1のほぼ中央に排気口17が形成されるとともに、この排気口17の上方にベローズ配管17Aを介在させて集塵室5が接続される。また前記筐体1の適宜の個所には測定口18が形成されるものであり、この測定口18には温度センサ、湿度センサ等が取り付けられ、これらによって測定されたデータは、図示しない適宜の制御盤に送られる。更にまた筐体1の下部にはドレン口19が形成される。
【0020】
なお前記排出口16は蓋体16aによって開閉されるものであり、この蓋体16aはダクト16bに具えたハンドル16cの操作によって排出口16に接近離反するものである。もちろん蓋体16aの開閉を、適宜モータを用いる等して人手を要さないように構成することもできる。
なおこの実施の形態では、乾燥室10Aを、排出口16側を水平線に対して1〜2°下方に傾斜させた状態で基台B上に設置するようにした。
【0021】
また前記凍結部10Bは、投入口15に対して接続される円筒状部材であり、この凍結部10Bの上部には原料液供給装置4が具えられ、原料液供給装置4における給液室40と、乾燥室10Aとが凍結部10Bを介在させて連通状態となるように構成される。
【0022】
更に前記給液室40内には、一例としてスプレーノズル等を適用したノズル41が具えられるものであり、このノズル41に接続された管路に対して原料タンク42、ポンプ43及びバルブ44を具えることにより、原料タンク42に投入された原料液Lを給液室40内に噴霧できるように構成した。
更に前記給液室40と乾燥室10Aとの間には、一例としてボールバルブを適用したバルブ45が具えられる。
なおこのような凍結部10B及び原料供給装置4の構成は、本出願人による特許出願である特願2002−258499「真空乾燥機への原料液供給方法並びにその装置」に開示されたものであり、特に原料液Lを凍結乾燥するために好ましい構成であるが、原料として別工程で得られた凍結物G0を用いる等、その他の場合には、乾燥室10A内に直接原料を投入口15から供給するような構成とする。
【0023】
また前記筐体1の外周下部には、図1に示すようにマウントブラケット3aが固着されるものであり、このマウントブラケット3aに対して偏芯錘を具えたバイブレータユニット3が固定される。
そしてこのように構成された筐体1は、バネ、防振ゴム等の弾性部材を一例として柱状に形成して成る弾性体2を介在させた状態で基台Bに載置される。
【0024】
ここで前記集塵室5について詳しく説明すると、このものは図1、3に示すように、前記基台Bに載置された筐体1を跨ぐように設けられる機枠Fに対して具えられるものであり、円筒状の筐体50の下部を塞ぐ下蓋50Bに形成された連通口50bは、ベローズ配管17Aによって排気口17と接続されるものである。また筐体50の上部は上蓋50Aによって塞がれる。
なお前記連通口50bと排気口17とは、乾燥室10Aの中央部において、垂直に設けたベローズ配管17Aによって接続される。従って筐体1の重さによってベローズ配管17Aは引き伸ばされるので、乾燥室10A及び集塵室5内の気圧の低下によって完全に収縮してしまうことがなく、筐体1の振動が集塵室5に伝ってしまうのを防ぐことができるものである。
【0025】
そして前記筐体50内にはバグフィルタ55が具えられるものであり、このものは図4に示すように円形の基部55aに対して円筒状の濾塵部55bを一例として六本具えて成るものである。前記濾塵部55bの上端は天板部55cによって塞がれるものであり、この天板部55c上に紐通し55dが取り付けられる。そして前記基部55aの縁部には環状のフィルタフランジ55eが縫い込まれるものであり、筐体50下部及び下蓋50Bにそれぞれ具えられたフランジ部によってこのフィルタフランジ55eを挟持することにより、バグフィルタ55を集塵室5内に設置するものである。なお筐体50下部及び下蓋50Bにそれぞれ具えられたフランジとフィルタフランジ55eとの間にはパッキンPを介在させることにより、集塵室5の機密性を確保するものである。
【0026】
次にこのように集塵室5内に配されたバグフィルタ55を伸縮させるための機構について説明する。まず前記筐体50内の上部には回動軸51が軸支され、この回動軸51にリンク52が接続されるとともに、更にこのリンク52に対して環状の吊下リング53が接続される。また前記回動軸51に対しては、筐体50の外側においてリンク56が接続されるものであり、このリンク56にシリンダ57のアーム57aが接続される。このような構成によって、シリンダ57の伸縮によって吊下リング53が上下に移動するものであり、この実施の形態では吊下リング53の上下ストロークを約230mmに設定した。
また前記吊下リング53にはその側周部分に吊下孔53aが複数形成されるものであり、この吊下孔53aに通した紐体54を前記紐通し55dに通すとともに、紐体54の両端をナスカン54aによって連結することにより、天板部55cを持ち上げて濾塵部55bの形状を円筒状態に維持するものである。
【0027】
更に前記筐体50の側周部には排気管58が具えられるものであり、この排気管58は図1に示すようにコールドトラップ8に接続され、更にコールドトラップ8には、コンデンサ、真空ポンプ等を具えて成る真空発生装置6が接続される。また前記排気管58には蒸気供給口58aが形成されるものであり、この蒸気供給口58aにはバルブ71を介在させて蒸気供給装置7が接続される。
なお前記コールドトラップ8は、流路中に低温の固体面を具えて成るものであり、固体面に触れた気体中の蒸気成分を凝縮させるものである。
【0028】
本発明の真空乾燥装置Dは一例として上述のようにして構成されるものであって、以下この装置の作動態様と併せて本発明の真空乾燥方法について説明する。
(1)装置のセッティング
まず真空乾燥装置Dの運転操作に先立ち、側板12によって筐体1の両開口部を閉鎖するとともに、排出口16を蓋体16aによって閉鎖する。また乾燥室10A内に投入される凍結物G0の形状、粒径、重量等に応じて、バイブレータユニット3の回転数を決定し、振動周期、振幅の設定を行う。この実施の形態では一例として回転数を1800rpmとした。
更に真空発生装置6によって調節される乾燥室10A内の圧力を設定し、熱媒循環機9によって循環する熱媒の温度及び流量を設定する。
【0029】
(2)乾燥室内の減圧
そして前記真空発生装置6を起動して乾燥室10A内及び凍結部10B内を減圧状態とし、また熱媒循環機9を起動して熱媒の循環供給を開始し、更にバイブレータユニット3を起動して筐体1を振動させる。なお前記集塵室5と、乾燥室10Aにおける排気口17との間は、ベローズ配管17Aによって連結してあるため、乾燥室10Aの振動がこのベローズ配管17Aによって吸収されて集塵室5には伝わらない。更にまた前記集塵室5と、乾燥室10Aにおける排気口17との間を乾燥室10Aの中央部以外の場所で接続した場合には、乾燥室10A内及び凍結部10B内の減圧にともなってこのものが収縮してしまい、乾燥室10Aが片寄って持ち上げられてしまうが、このベローズ配管17Aを乾燥室10Aの中央部で接続することによりこのような事態を回避することができる。
【0030】
(3)原料液の供給と自己凍結
続いてポンプ43を起動するとともにバルブ44の開度を適宜調節して原料液Lをノズル41から給液室40内に噴霧するものであり、原料液Lは霧状の噴霧液滴Mとなる。
次いで噴霧液滴Mは凍結部10B内を落下する過程において自己凍結するものであり、
直径0.3〜1.5mm程度の細粒状の凍結物G0となる。その後、この凍結物G0は投入口15を通じて乾燥室10A内に落ち込むこととなる。
なお原料として別工程で得られた凍結物G0を用いる場合等、自己凍結以外の場合は原料を投入口15から供給する。
【0031】
(4)乾燥動作
次いで乾燥室10A内に至った凍結物G0は、バイブレータユニット3からの振動力を受けて流動しながら乾燥室10Aの長手方向広域に分布し、この状態で熱媒からの熱を間接的に受けて蒸発または昇華して乾燥するものである。
またこの際に生じた蒸気は排気口17からコールドトラップ8に至り、ここで凝縮して外部に放出される。
【0032】
(5)排出動作
やがて凍結物G0の水分値が所望のものとなったことを、温度センサ等によって検知した時点で、あるいは予め設定しておいた処理時間が経過した時点で真空乾燥装置Dを停止し、排出口16を開放して所望の乾燥状態となった粉粒体Gとして外部に排出する。
【0033】
(6)バグフィルタの清掃
そして前記乾燥動作を継続するにつれて、図5(a)に示すようにバグフィルタ55は、捕集された凍結物G0や粉粒体Gが過剰になって通気性が著しく低下するものであり、
これによりバグフィルタ55の一次側(乾燥室10A側)の圧力は、二次側(真空発生装置6側)の圧力よりも上昇した状態となってしまう。
このような事態が発生したら、まず真空発生装置6を停止する。そして、前記シリンダ57を収縮させ、リンク56及びリンク52の作用によって吊下リング53を下降させるものであり、これにともないバグフィルタ55の濾塵部55bが図5(b)に示すように収縮する。更にこの状態からシリンダ57を伸長させると、リンク56及びリンク52の作用によって吊下リング53が上昇するものであり、これにともないバグフィルタ55の濾塵部55bが図5(a)に示すように伸長する。このような濾塵部55bの伸縮を繰り返すことにより、濾塵部55bに捕集されていた凍結物G0や粉粒体Gはこのものから離脱し、下蓋50Bにおける連通口50bを通じて乾燥室10A内に至るものである。
【0034】
なおこの際、排気管58における蒸気供給口58aに対して、蒸気供給装置7から水蒸気または凍結物G0の蒸発または昇華により生ずる液体成分と同質の蒸気を供給する。この蒸気によってバグフィルタ55の二次側(真空発生装置6側)の圧力を上昇させて一次側(乾燥室10A側)の圧力との差を小さくしておくものであり、これにより濾塵部55bに捕集されていた凍結物G0や粉粒体Gを容易に離脱することを可能とするものである。
またこのように排気管58に供給する気体として蒸気を適用することにより、再び真空発生装置6を起動した際に、集塵室5内の雰囲気は、真空発生装置6に至る前にコールドトラップ8によって蒸気成分が凝縮されるため、圧力が低下した状態で真空発生装置6に至ることとなり、真空発生装置6への負荷を低減することができる。
【0035】
このため集塵室5と連通状態である乾燥室10a内の圧力上昇を招いてしまうことなく、バグフィルタ55に捕集された凍結物G0や粉粒体Gを離脱させることができ、再び真空発生装置6を起動した後、ただちに次の乾燥処置を行うことができるため、真空乾燥装置Dの稼働率を高めて粉粒体Gを効率的に得ることができる。
【0036】
【他の実施の形態】
本発明は上述した実施の形態を基本となる実施の形態とするものであるが、本発明の技術的思想に基づいて以下に示すような実施の形態を採ることもできる。
まず上述した基本となる実施の形態では、バグフィルタ55を加振する方法としてこのものを伸縮させる構成を採用したが、図6に示すように吊下リング53に対してバイブレータ59を接続し、吊下リング53を通じて濾塵部55bを加振するような構成を採用することができ、この場合にも、乾燥室10a内の圧力上昇を招いてしまうことなくバグフィルタ55によって捕集された粉粒体Gを離脱させることができる。
【0037】
また本発明は、内部空間を乾燥室10Aとした筐体1に、この乾燥室10A内を減圧するための真空発生装置6を連通状態に接続し、前記乾燥室10A内を減圧するとともにこの乾燥室10A内に投入された原料を真空乾燥して粉粒体状の固体材料を得る装置を適用対象とするものである。従っていわゆる「真空乾燥装置」のカテゴリーに属するものであれば、基本となる実施の形態で示した振動式の真空乾燥装置Dの他に、真空円錐型リボン真空乾燥機、真空攪拌乾燥機、円盤乾燥機、ベルト式連続真空乾燥機、ダブルコーン型真空乾燥機、マイクロウェーブ式連続真空乾燥機等、種々の形態の真空乾燥装置を適用対象とすることができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、乾燥室10A内の真空状態を低下させてしまうことなく、バグフィルタ55に捕集された粉粒体Gを離脱させることができ、これにより真空乾燥装置Dの稼働率を高めて乾燥品を効率的に得ることができるとともに、凍結乾燥を行った場合に凍結物G0の溶融を招いてしまうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の真空乾燥装置を一部破断して示す側面図である。
【図2】 同上正面図及び背面図である。
【図3】 集塵室を示す正面図、側面図及び平面図である。
【図4】 集塵室を一部破断して示す斜視図である。
【図5】 集塵室内においてバグフィルタが伸縮する様子を示す縦断側面図である。
【図6】 吊下リングをバイブレータによって加振する実施の形態を示す側面図である。
【図7】 既存の真空乾燥機を示す縦断面図である。
【符号の説明】
D 真空乾燥装置
1 筐体
1b 天板
10A 乾燥室
10B 凍結部
11 固定脚
12 側板
13 ジャケット内板
14 熱媒ノズル
15 投入口
16 排出口
16a 蓋体
16b ダクト
16c ハンドル
17 排気口
17A ベローズ配管
18 測定口
19 ドレン口
2 弾性体
3 バイブレータユニット
3a マウントブラケット
4 原料液供給装置
40 給液室
41 ノズル
42 原料タンク
43 ポンプ
44 バルブ
45 バルブ
5 集塵室
50 筐体
50A 上蓋
50B 下蓋
50b 連通口
51 回動軸
52 リンク
53 吊下リング
53a 吊下孔
54 紐体
54a ナスカン
55 バグフィルタ
55a 基部
55b 濾塵部
55c 天板部
55d 紐通し
55e フィルタフランジ
56 リンク
57 シリンダ
57a アーム
58 排気管
58a 蒸気供給口
59 バイブレータ
6 真空発生装置
7 蒸気供給装置
71 バルブ
8 コールドトラップ
9 熱媒循環機
B 基台
C 支持柱
F 機枠
G0 凍結物
G 粉粒体
L 原料液
M 噴霧液滴
P パッキン

Claims (9)

  1. 内部空間を乾燥室とした筐体に、この乾燥室内を減圧するための真空発生装置を連通状態に接続して成る真空乾燥装置を用い、前記乾燥室内を減圧するとともにこの乾燥室に投入された原料を真空乾燥して乾燥品を得る方法において、前記乾燥室と真空発生装置との間には集塵室が設けられ、また前記集塵室と真空発生装置とを接続する管路には蒸気供給口が形成されるものであり、この蒸気供給口に蒸気を導入し、前記バグフィルタの一次側と二次側の圧力差を小さくするとともに、前記集塵室内に具えられたバグフィルタを加振することにより、バグフィルタによって捕集された粉粒体を離脱させることを特徴とする真空乾燥方法。
  2. 前記バグフィルタの加振は、バグフィルタを伸縮することによって行うことを特徴とする請求項1記載の真空乾燥方法。
  3. 前記集塵室と真空発生装置との間であり、且つ前記蒸気供給口よりも真空発生装置寄りの個所にはコールドトラップが具えられるものであり、このコールドトラップによって前記蒸気供給口に導入した蒸気を凝集させることを特徴とする請求項1または2記載の真空乾燥方法。
  4. 前記原料は凍結物であることを特徴とする請求項1、2または3記載の真空乾燥方法。
  5. 前記原料は液体であり、この原料液を自己凍結させて得られた凍結物を真空乾燥して粉粒体状の乾燥品を得ることを特徴とする請求項1、2または3記載の真空乾燥方法。
  6. 内部空間を乾燥室とした筐体に、この乾燥室内を減圧するための真空発生装置を連通状態に接続して成り、前記乾燥室内を減圧するとともにこの乾燥室に投入された原料を真空乾燥して乾燥品を得る装置において、前記乾燥室と真空発生装置との間には集塵室を設けるとともに、この集塵室内にバグフィルタを具え、更にこのバグフィルタを加振するための機構を具え、更に前記集塵室と真空発生装置とを接続する管路には蒸気供給口が形成されるものであり、この蒸気供給口に蒸気供給装置を接続したことを特徴とする真空乾燥装置。
  7. 前記集塵室には、前記バグフィルタを伸縮するための機構を具えたことを特徴とする請求項記載の真空乾燥装置。
  8. 前記集塵室と真空発生装置との間であり、且つ前記蒸気供給口よりも真空発生装置寄りの個所にはコールドトラップを具えたことを特徴とする請求項6または7記載の真空乾燥装置。
  9. 前記乾燥室はバイブレータユニットによって振動させられるものであり、前記集塵室と、乾燥室における排気口との間を、乾燥室の中央部においてベローズ配管によって連結したことを特徴とする請求項6、7または8記載の真空乾燥装置。
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