JPH0719728A - 空気振動波を作用させて粉粒体を造粒乾燥する方法とその装置 - Google Patents

空気振動波を作用させて粉粒体を造粒乾燥する方法とその装置

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JPH0719728A
JPH0719728A JP16697793A JP16697793A JPH0719728A JP H0719728 A JPH0719728 A JP H0719728A JP 16697793 A JP16697793 A JP 16697793A JP 16697793 A JP16697793 A JP 16697793A JP H0719728 A JPH0719728 A JP H0719728A
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air
granulating
drying
powder
binder
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JP16697793A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Morimoto
清 森本
Hiroichi Yoshimoto
博一 吉本
Yoshika Sanada
芳香 真田
Sadakazu Miwa
禎弌 三輪
Koji Tada
浩司 多田
Masaaki Nosaka
雅昭 野坂
Yoshinobu Takino
孔延 滝野
Kazuhide Murata
和栄 村田
Osamu Matsui
治 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsui Mfg Co Ltd
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Matsui Mfg Co Ltd
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J8/00Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes
    • B01J8/16Chemical or physical processes in general, conducted in the presence of fluids and solid particles; Apparatus for such processes with particles being subjected to vibrations or pulsations

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Glanulating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉粒体を飛散させることなく、少ない加熱エ
ネルギーで均一に造粒乾燥させる方法と、その方法を実
施するための装置を提供する。 【構成】 ケース本体1,50内に横設された多孔部材
2,51の上方から供給された粉粒体等aに対して乾燥
ガスを供給しながら振動空気を作用させることによっ
て、粉粒体等aを流動状態にさせて材料排出方向に送り
出し、このとき粉粒体等aに向けてバインダーを噴射さ
せるて造粒している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、粉粒体などを効率的
に造粒しながら乾燥させるようにした方法及びその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】粉粒体を造粒し、乾燥する造粒乾燥装置
としては、機械的な振動を利用した造粒方式や、粉粒体
をブロワの空気により流動させて造粒する方式など種々
の提案がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、機械的
な振動を利用した造粒方式においては、多孔部材の多数
の小孔に材料が目詰りする場合があるとともに、粉粒体
の粒径及び密度を任意に調節することが困難である。ま
た、粉粒体を空気により流動させて造粒する方式は、そ
の一例を示すと、材料の入口と出口とを有するホッパー
状の容器本体の下部に多数の小孔を有する多孔部材を水
平に配置し、多孔部材の下方から材料に対してブロワか
らの空気を吹き付けるとともに、多孔部材より上方の容
器本体にはバインダー用ノズルを取り付け、このバイン
ダー用ノズルからバインダー液を材料の流動層に向けて
噴霧するようになっているが、粉粒体を空気の流速によ
り流動化させるため、粒径が大きくなってしまったり、
金属粉などのように比重が重い材料のときには流速が増
加する。また、粒径の大小、比重の軽重による分離があ
る。さらに、材料の粒径が小さくなると、スラッギン
グ、チャンネリング、バブリングなどの流動化を阻害す
るような異常現象が発生し、得られた製品の品質は不定
形で軽質のものとなる。
【0004】この発明は、上記問題点に着目して案出さ
れたものであって、振動空気を粉体等に作用させること
により、造粒乾燥を迅速でかつムラなくできる造粒乾燥
方法とその装置に関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案される本発明は、次のような構成となっている。
すなわち、請求項1において提案される本発明は、ケー
ス本体内に横設された多孔部材の上方から供給された粉
粒体等に対して乾燥ガスを供給しながら振動空気を作用
させることによって、粉粒体等を流動状態にさせて材料
排出方向に送り出し、このとき粉粒体等に向けてバイン
ダーを噴射させることによって造粒することを特徴とし
ており、請求項2では、乾燥ガスは熱風となっており、
請求項3では、更にケース本体内を減圧した条件下にお
いて、振動空気を作用させるようにしている。このよう
な本発明では、乾燥ガスは乾燥させた空気の他、不活性
ガス、加熱した空気などが使用できる。
【0006】また、請求項4〜6においては、本発明の
乾燥造粒方法を実施するための乾燥造粒装置が提案され
ており、請求項4では、多孔部材で上下に区画された両
空間のうち上部空間に粉粒体等の供給口と排気口とが設
けられているケース本体と、ケース本体の下部空間に振
動空気を付与する空気振動発生装置と、多孔部材の上方
へ供給された粉粒体等に対してバインダーを噴霧するバ
インダー用ノズルと、空気振動発生装置からの振動空気
を加熱して粉粒体等を乾燥する加熱装置を備えた構成と
しており、請求項5では、ケース本体内を減圧した条件
に保持するため減圧手段を設けている。
【0007】更に請求項6には、ケース本体の排気口側
と加熱装置側とは配管を介して連通接続して循環ライン
を形成し、該循環ラインに乾燥エアをパージするか、又
はこの循環ラインに除湿ユニットを接続して、その除湿
エアを同循環ラインに循環させるようにした造粒乾燥装
置が提案されている。このような本発明は、粉粒体を流
動乾燥させる工程において、振動空気を作用させること
を基本思想としており、少ないエネルギーで効率的に乾
燥させるだけでなく、粉塵の発生を少なくして品質確保
ができるものである。
【0008】また、軽い粉体等であっても必要以上に浮
上らせずに取り出すことができるので、排熱や排塵によ
る問題もなく乾燥でき、更に材料の密度の調節が容易で
流動化を阻害しないなどの利点を有する。なお、本発明
において用いられる振動空気は、低周波ないし中周波帯
域の音波を空気振動して得られ、その波形はパルス波や
正弦波等、波形は任意に変更してよい。
【0009】
【作用】本発明では、ケース本体内に横設された多孔部
材の上方から供給された粉粒体等に対して熱風を供給す
る際、多孔部材の多数の小孔を通過して低周波ないし中
周波音波による振動空気、つまり正・負もしくはどちら
か一方の空気流(脈動波)を作用させるが、この振動空
気が粉粒体等を飛散させることなく、上下に反転させ
て、流動状態とするため均一に造粒され乾燥される。な
お、振動空気に代えて、不活性ガス等を振動させてもよ
い。
【0010】また、本発明では、粉粒体等は振動空気の
振動エネルギーを受けて材料排出方向に送り出されて排
出され、そのとき粉粒体は、振動空気の振動エネルギー
により熱風に対する接触を飛躍的に増大させるため、加
熱エネルギーの供給量を少なくしても迅速にかつ効率よ
く乾燥することができる。更に、ケース本体内を減圧し
た状態で、振動空気を作用させた場合には、大気圧の場
合に比べ乾燥速度がいっそう速くなる。
【0011】また、バインダーを噴霧する際、正・負も
しくはどちらか一方の空気振動波により、粉粒体等の層
それ自体が飛散することなく流動化されるため、比重の
重い材料であっても従来例に比べて風量が少なくてよい
し、比重の軽い材料に対しても有効に働く。更に、振動
空気の周波数を任意に変更すれば、粉粒体等の密度の度
合い、つまり重質化・軽質化の度合いを任意に調節する
ことができる。たとえば、振動空気の周波数を高めるこ
とにより重質化できるし、周波数を低くすることにより
軽質化できる。
【0012】このような本発明の造粒乾燥装置によれ
ば、造粒装置として利用できるのはもちろんのこと、バ
インダー用ノズルを使用しない場合には乾燥装置として
も利用することができ、1台の装置を乾燥装置と造粒装
置とに選択的に使用できる。
【0013】
【第1実施例】以下に、図1に基づいて、本発明の造粒
乾燥装置とその方法を詳述する。図例の造粒乾燥装置
は、振動流動式で、ケース本体1を備えており、ケース
本体1はバネ12で振動可能に支持されている。このケ
ース本体(トラフ)1は内部空間を有し、その内部空間
がパンチング板である多孔部材2で上下に区画され、上
部空間3と下部空間4とが多数の小孔2a・・・2aで
連通している。上部空間3には粉粒体の供給口5が開口
されるとともに、他方には出口6が開口している。な
お、多孔部材2は網状材であってもよい。
【0014】供給口5には上方から供給筒(図示せず)
が対向して設けられており、ケース本体1の上蓋7には
排気口7a、7aが開口している。排気口7aには排気
管8が接続され、同排気管8にはブロワ9およびサイク
ロン10が接続されており、サイクロン10からはダス
ト(乾燥微粉)が排出される。ケース本体1の内部には
マイクロ波遮断板11が前部と後部とを遮断するように
設けられている。また、空気振動がケース本体1に作用
すると、バネ12の弾性により上下に往復運動するの
で、粉粒体等aは自動的に移送されるが、多孔部材2
は、出口6の方向にやや傾斜しており、これによって粉
粒体等aが振動で移送されやすくなっている。
【0015】下部空間4には導波管20が接続され、そ
の端部には空気振動発生装置21が取り付けられてい
る。この空気振動発生装置21は、例えば図示しない
が、吸気口と排気口を有する空気供給装置と、4つのポ
ートを有するロータリー式切替弁と、ロータリー式切替
弁を駆動する駆動源と、空気供給装置の吸気口と排気口
に切替弁の2つのポートをそれぞれ接続する配管と、前
記切替弁の他の2つのポートをケース本体に接続する配
管(導波管)とを備え、前記ロータリー式切替弁のポー
トに吸気と排気とを交互に切替えることにより、空気振
動を発生させるようになっている。
【0016】この空気振動は、低周波ないし中周波とし
てパルス波あるいは正弦波等に波形を変更できるように
なっているが、波形の振幅も変更することができる。空
気供給装置はリングブロワタイプのものが採用されてい
るが、ルーツブロワや真空ポンプ等の如き形式のもので
もよい。また、空気振動発生装置21は、ロータリー式
の他に、ベローズ型あるいはエンジン式等を用いること
ができる。
【0017】導波管20は下部空間4に接続され、その
末端部に長さ調節可能なフレキシブル管(図示せず)が
介装されていてもよい。該フレキシブル管の長さを調節
することにより、空気振動の波長に合わせて、空気振動
のエネルギーが下部空間4内に最も大きく作用するよう
に設定できる。導波管20には振動空気に、加熱のため
の熱風を生成するための加熱装置30が付設されてい
る。この加熱装置30は、外気を取り入れるフィルター
31と、ダンパ32と、空気供給装置であるブロワ33
およびヒーター34とで構成されており、導波管20は
二股に分かれて乾燥用として下部空間4に連通してい
る。
【0018】また、前記排気口7a(図1ではブロワ
9)側と加熱装置30(図1ではフィルター31)側と
は配管35を介して連通接続して循環ラインを形成し、
該循環ラインに乾燥エアを加えるか、又はこの循環ライ
ンに除湿ユニット36を接続してその除湿エアを同循環
ラインに循環させることもできる。一方、冷却用の導波
管40は、下部空間4に連通しており、この導波管40
も前記空気振動発生装置21に接続されている。該導波
管40には冷却器42とブロワ41が接続されている
が、ブロワ41は接続されなくともよい。
【0019】ケース本体1の上部空間3には乾燥ゾーン
に対応して、マイクロ波加熱や遠赤外線加熱等の加熱手
段45が設けられている。この実施例では加熱手段45
としてはマイクロ波によって加熱するようにしてあり、
従って加熱手段45は、周知のように、ママグネトロン
発振器、導波管、パワーモニターなどからなっている
が、図示を省略している。
【0020】ケース本体1の多孔部材2上には供給口5
より逐次、粉粒体等aが投入され、導波管20には空気
振動発生装置21からの空気振動が作用されているの
で、この振動空気が熱風を振動させる。この振動空気
は、上下往復運動(脈動)する加熱空気として多数の小
孔2aを通って粉粒体等aに作用して、粉粒体aを上下
反転するなどして、流動させるため、乾燥効果がくまな
く全体にわたるようになる。すなわち、粉粒体aを乾燥
させるために供給される熱風は低周波音波による振動エ
ネルギーを受けて振動して、粉粒体等との接触を飛躍的
に増大させるので、ヒーター34からの熱流を少なくし
ても乾燥効果が上がる。
【0021】図例のものでは、粉粒体aには加熱手段4
5からの加熱、例えばマイクロ波が作用するので、相乗
効果で乾燥が促進される結果、粉粒体等aは往復運動
(脈動)しながら移送され、マイクロ波等の加熱エネル
ギが最も効果的な形で作用する。このような本発明では
粉粒体等aは、浮揚し飛散しないので、排気口7aや外
部に排出されることがなく、詰るようなおそれもない。
【0022】粉粒体等aが冷却側まで移送されると、乾
燥ゾーンと同様に空気振動により有効に冷却される。な
お、加熱手段45は付設しなくともよい。空気供給装置
33へのガスの供給は、実施例のように外気に限らず除
湿エア、不活性窒素ガスその他の気体を供給することが
できる。ケース本体1にはブロワや真空ポンプ等からな
る減圧手段44を設けることができ、これによって、ケ
ース本体1内を減圧することにより乾燥温度を低くして
粉粒体等aの乾燥速度を速くすることができる。
【0023】図1において、46は、多孔部材2の上方
へ供給された粉粒体等aに対して造粒を得るように、バ
インダーを噴霧するためのバインダー用ノズルである。
このバインダー用ノズル46には、途中にポンプ48を
取り付けたパイプ47を接続しており、パイプ47の先
端は、予め調整して貯えられているバインダー液を収容
しているバインダー液タンク49内に臨ませている。従
って、ポンプ48の駆動によって、バインダー用ノズル
46からバインダー液タンク49内のバインダー液の所
定量を、多孔部材2上の粉粒体等aに対して噴霧し湿潤
化させると同時に乾燥させることにより、粒子間に固体
架橋を形成させることによって造粒を達成するのであ
る。バインダー用ノズル46は公知の如く取付板(図示
せず)によって噴霧(スプレー)高さを調整できる構造
になっている。
【0024】バインダー用ノズル46の具体的構造は任
意である。例えば、周知の如く先端に向けて漸次細くし
たニードル状の流体噴出路としたもの、或いは、前記ニ
ードル状の流体噴出路の外側に第2のニードル状の流体
噴出路を形成して、この第2のニードル状の流体噴出路
からは高圧エアを噴出するようにしたものなど適宜採り
得る。
【0025】バインダー用ノズル46の取付位置は、図
1の実線位置に限らず、鎖線で示した46の位置やその
他の位置でもよく、その個数も任意である。バインダー
剤は、エチルセルロースやポリビニルアルコール等任意
に選定するとよく、その濃度、温度、粘度等の種々の使
用条件を考慮して決定する。また、この実施例では前述
したように湿式のバインダーを使用しているが、乾式の
バインダーを使用することもできる。
【0026】前述したように、第1実施例においては、
ケース本体1にバインダー用ノズル46を取り付けてい
るので、このバインダー用ノズル46からバインダーを
噴出することにより粉粒体等aの造粒装置として利用で
きるだけでなく、バインダー用ノズル46を使用しない
場合には、乾燥装置としても利用できる。つまり、1台
の装置で乾燥装置と造粒装置とに選択使用できるのであ
る。
【0027】ついで、図1に示した造粒及び乾燥装置を
用いて、この発明の乾燥方法と造粒方法について以下に
説明する。粉粒体aを乾燥する場合には、ケース本体1
内に横設された多孔部材2の上方から粉粒体aを供給す
るとともに、多孔部材2上の粉粒体aに対して空気振動
発生装置21により振動空気を作用させて、浮遊流動状
態にさせながら乾燥し材料排出方向に送り出す。このと
き、振動空気の振動エネルギーが粉粒体等aを充分に流
動させるため、迅速かつ効率よく乾燥される。
【0028】次に、粉粒体等aを造粒する場合には、多
孔部材2上に対する粉粒体の供給工程、粉粒体等aに対
する振動空気の付与工程、粉粒体等aの排出工程の各工
程を同様に行うほかに、多孔部材2の上方へ供給された
粉粒体aに対して、バインダー用ノズル46からバイン
ダーを噴霧して造粒を得る工程が付加される。 従っ
て、正・負もしくはどちらか一方の空気振動波により、
粉粒体の層それ自体が流動化されるため、比重の重い材
料であっても従来例に比べて風量及び加熱温度が小さく
てよいし、比重の軽い材料に対しても有効に働く。
【0029】また、振動空気の周波数を任意に変更する
ことにより、粉粒体等a(バルク)全体の密度の度合
い、つまり重質化・軽質化の度合いを任意に調節するこ
とができる。図2は、本発明の造粒乾燥装置の第2の実
施例を示している。この造粒乾燥装置は、縦型のケース
本体50の内部下側に多数の小孔51aを有する多孔部
材51を水平に設け、多孔部材51より上方の上部空間
52には供給口53から粉粒体aが導入されるようにな
っている。多孔部材51より下部空間54には導波管5
5が連通してあり、この導波管55には空気に低周波な
いし中周波の音波を付与して空気振動を発生させる空気
振動発生装置56が配管74を介して接続されている。
【0030】導波管55には、加熱装置59である空気
供給装置(ブロワ)57とヒーター58が管59aを介
して接続され、熱風に振動空気が作用するようにしてあ
る。熱風は、導波管55と下部空間54を経て多孔部材
51の多数の小孔51aから上部空間52に通され、粉
粒体等aを振動空気による上下往復運動(脈動)により
流動させながら乾燥させる。このとき、加熱された振動
空気は、上下往復運動する加熱空気として多数の小孔5
1aを通って粉粒体等aを転動するなどして流動させる
ため、乾燥効果がくまなく全体にわたるようになる。ま
た、このときに供給される加熱エネルギーは低周波音波
による振動エネルギーを受けて振動し、粉粒体の粒子と
の接触を飛躍的に増大させるので、ヒーター58からの
熱流を少なくしても乾燥効果が上がるのである。
【0031】図例では、粉粒体等aにはマイクロ波や遠
赤外線等の加熱手段60から熱エネルギーが作用するの
で、相乗効果で乾燥が促進され、この際、微細片等aは
往復上下運動(脈動)しているので、加熱手段60から
のマイクロ波や遠赤外線等の熱エネルギが最も効果的な
形で加熱のために作用する。また、粉粒体等aは浮揚状
態にならず、その結果、上昇してバグフイルタ61に詰
ったり、あるいは排気口62aを経て排気管62より外
部に排出されたりするおそれもない。なお、モータ66
で駆動されるファン63によって排出される排気は再び
吸気にすることもできる。乾燥後の粉粒体等aは、製品
排出口64より受槽65内に取り出される。
【0032】ケース本体50にはブロワは真空ポンプ等
からなる減圧手段67を設け、これによってケース本体
50内を減圧することにより、常圧下における乾燥温度
に比べて乾燥温度を低くしても、粉粒体等aの乾燥速度
を速くすることができる。図2において、70は多孔部
材51の上方へ供給された粉粒体等aに対して造粒を得
るように、バインダーを噴霧するためのバインダー用ノ
ズルである。このバインダー用ノズル70には、中途に
ポンプ72を取り付けたパイプ71を接続している。パ
イプ71の先端は、バインダー液を収容しているバイン
ダー液タンク73内に臨ませている。従って、前記実施
例で説明したように、ポンプ72の駆動によって、バイ
ンダー用ノズル70からバインダー液タンク73内のバ
インダー液の所定量を、多孔部材51上の粉粒体等aに
対して噴霧し、湿潤化させると同時に乾燥させることに
より、粒子間に固体架橋を形成させて造粒を達成するの
である。バインダー用ノズル70は公知の如く取付板
(図示せず)によって噴霧(スプレー)高さを調整でき
る構造になっている。
【0033】バインダー用ノズル70の取付位置は、図
2の実線位置に限らず鎖線で示した70の位置やその他
の個所でもよく、その個数も任意に設けることができ
る。この第2実施例においても、第1実施例と同様に、
ケース本体50にバインダー用ノズル70を取り付けて
いるので、このバインダー用ノズル70からバインダー
を噴出することにより粉粒体等aの造粒装置として利用
できるだけでなく、前記バインダー用ノズル70を使用
しないことによって乾燥装置としても利用できるのであ
る。
【0034】この図2を使用した本発明の造粒乾燥方法
についての説明は、図1における説明で理解されるので
省略する。図2において、75はフィルター、76は架
台、77は製品排出口64を開閉する開閉弁、78は撹
拌羽根であってこれはなくてもよい。79はバグフイル
タ61に付着したダストを払い落す際に使用するダンパ
である。
【0035】この第2実施例の場合、ケース本体50の
排気口62a(図2では排気管62)と空気供給装置5
7とは鎖線で示すように配管80を介して連通接続して
循環ラインを形成し、該循環ラインに乾燥エアをパージ
するか、又はこの循環ラインに除湿ユニット81を接続
してその除湿エアを同循環ラインに循環するようにする
こともできる。
【0036】また、空気供給装置57へのガスの供給
は、図2のように外気に限らず除湿エアその他の気体を
供給してもよい。粉粒体の造粒方法とその装置におい
て、図4に示した従来例の装置(以下従来品という)
と、図2に示した本発明の装置(以下本発明品という)
とを用いて比較実験したところ、表1のような結果を得
た。
【0037】
【表1】
【0038】この表1からみて、以下のことが明確にな
った。すなわち、操作条件の風量Mにおいて、本発明品
は従来品に比較して約50%で完全流動化が成り立つこ
とが判った。つまり、本発明品によれば、従来例より少
ない風量で完全流動化が達成できるので、従来品の有す
る種々の欠点、例えば消費動力の増大化や、材料のチャ
ネリングやバブリング等の流動化を阻害する異常現象な
どの発生を防ぐことができる。その理由としては、本発
明品によれば、上記従来品において起こりがちなチャネ
リング等の異常現象を、空気振動波(脈動波)を付与す
ることによって防止すると考えられるからである。空気
を振動させること、すなわち、正・負もしくはどちらか
一方の空気流を粉体層に与えた場合、上記チャネリング
等の異常現象の発生を未然に振動波が押え込んでしまう
と考えられる。
【0039】また、熱風温度Nは、従来品70°Cに対
し、本発明品は50°Cでよいから、従来品より約30
%低い温度で乾燥されることが判った。その理由は、空
気が振動波により粉体層の微細領域で上下動もしくは左
右動を繰り返しているため、熱交換効率が非常に高くな
っているからと考えられる。バインダー液の噴霧液速度
Oは、従来品150g/min に対し、本発明品は200
g/min でよいから、従来品より約30%速く噴霧する
ことが可能となった。その理由は前記熱風温度の場合と
同様と考えられる。
【0040】バインダー用ノズルの高さQは、従来品が
480に対し、本発明品は420でよいから、60下げ
て噴出することが可能となり、流動層内の粉体の高さを
低く設定できるため、ノズルの位置もその分低くでき
る。造粒中の流動層内の材料水分Rは、従来品が15〜
15.5%WBに対し、本発明品は12〜12.5%WBで
よいから、従来品より約3%低い状態で従来品と同等の
造粒品が得られることが判った。その理由は、前記熱風
温度の場合と同様と考えられる。
【0041】
【発明の効果】本発明の造粒乾燥方法によれば、多孔部
材上より供給される粉粒体等に対して乾燥ガスを供給し
て乾燥を行う際、振動空気を使用させ、バインダーを噴
霧するようにしている。そのため、乾燥ガスが空気振動
波によって振動し、粉粒体等を上下左右に転動あるいは
浮動させながら造粒が行われるため、粉粒体等の比重の
軽重を問わず、従来に比べて風量が少なく、かつ加熱温
度が低くても、チャネリング等の異常現象の生じること
なく、流動化がくまなく完全に行われる。したがって、
消費風量や熱量が少なくて均一な造粒物を得ることがで
きる。また、振動空気の周波数を任意に変更することに
より、粉粒体等のバルク全体の密度の度合い、つまり重
質化・軽質化の度合いを任意に調節することができる
(以上、請求項1)。
【0042】更にケース本体内を減圧した状態で、熱風
に振動空気を作用させて造粒すると、造粒速度が速くな
る(請求項2)。また、ケース本体の排気口側と加熱装
置側とを配管を介して連通接続して循環ラインを形成
し、該循環ラインに乾燥エアをパージするか、又はこの
循環ラインに除湿ユニットを接続してその除湿エアを同
循環ラインに循環するようすれば、ケース本体内で使用
されたガスが再利用されるので、熱量及び風量の節約に
なる(請求項3〜5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である造粒乾燥装置の模式
図である。
【図2】本発明の第2実施例である造粒乾燥装置の模式
図である。
【図3】振動流動式乾燥装置の従来例を示す模式図であ
る。
【図4】他の振動流動式乾燥装置の従来例を示す模式図
である。
【符号の説明】
a 粉粒体等 1、50 ケース本体 2、51 多孔部材 3、52 上部空間 4、54 下部空間 5、53 供給口 8、62 排気管 20、55 導波管 21、56 空気振動発生装置 30、59 加熱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真田 芳香 静岡県田方郡中伊豆町梅木261 (72)発明者 三輪 禎弌 静岡県三島市富士ビレッジ54−23 (72)発明者 多田 浩司 大阪府枚方市長尾家具町1丁目10番4号 株式会社松井製作所技術開発センター内 (72)発明者 野坂 雅昭 大阪府枚方市長尾家具町1丁目10番4号 株式会社松井製作所技術開発センター内 (72)発明者 滝野 孔延 大阪府枚方市長尾家具町1丁目10番4号 株式会社松井製作所技術開発センター内 (72)発明者 村田 和栄 大阪府枚方市長尾家具町1丁目10番4号 株式会社松井製作所技術開発センター内 (72)発明者 松井 治 大阪市中央区谷町6丁目5番26号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース本体内に横設された多孔部材の上
    方から供給された粉粒体等に対して乾燥ガスを供給しな
    がら振動空気を作用させることによって、粉粒体等を流
    動状態にさせて材料排出方向に送り出し、このとき粉粒
    体等に向けてバインダーを噴射させることによって造粒
    することを特徴とする造粒乾燥方法。
  2. 【請求項2】 上記乾燥ガスが熱風である請求項1に記
    載の造粒乾燥方法。
  3. 【請求項3】 ケース本体内を減圧して、振動空気を作
    用させるようにした請求項1または2に記載の造粒乾燥
    方法。
  4. 【請求項4】 多孔部材で上下に区画された両空間のう
    ち上部空間に粉粒体等の供給口と排気口とが設けられて
    いるケース本体と、ケース本体の下部空間に振動空気を
    付与する空気振動発生装置と、多孔部材の上方へ供給さ
    れた粉粒体等に対してバインダーを噴霧するバインダー
    用ノズルと、空気振動発生装置からの振動空気を加熱し
    て粉粒体等を乾燥する加熱装置を備えたことを特徴とす
    る造粒乾燥装置。
  5. 【請求項5】 ケース本体内を減圧する減圧手段を設け
    ている請求項4に記載の造粒乾燥装置。
  6. 【請求項6】 ケース本体の排気口側と加熱装置側とは
    配管を介して連通接続して循環ラインを形成し、該循環
    ラインに乾燥エアをパージするか、又はこの循環ライン
    に除湿ユニットを接続して、その除湿エアを同循環ライ
    ンに循環させるようにした請求項4に記載の造粒乾燥装
    置。
  7. 【請求項7】 バインダー用ノズルを使用しないことに
    より乾燥装置として使用できる請求項4〜6のいずれか
    の項に記載の造粒乾燥装置。
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