JP4015361B2 - 車輪軸受装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車輪軸受装置に関し、詳しくは、自動車の懸架装置に対して車輪を回転自在に支持する車輪軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の懸架装置に対して車輪を回転自在に支持する車輪軸受装置としては、例えば、特開平10−95203号公報、特開平10−196661号公報、特開平10−272903号公報や特開平11−129703号公報に開示されたものがある。そのうちの代表的なものとして、特開平10−272903号公報に開示された車輪軸受装置を図6に示す。
【0003】
この車輪軸受装置は、ハブ輪1、内輪2、複列の転動体3、および外方部材である外輪4を主要な構成要素としている。
【0004】
前記ハブ輪1は、その外周面にアウトボード側の軌道面5が形成されると共に、車輪(図示せず)を取り付けるためのフランジ6を備えている。このフランジ6の円周方向等間隔に、ホイールディスクを固定するためのハブボルト7が植設されている。また、ハブ輪1のインボード側に形成された小径段部8に内輪2を嵌合させ、この内輪2の外周面にインボード側の軌道面9が形成されている。内輪2は、クリープを防ぐために適当な締め代をもって圧入されている。車両のアウトボード側に位置する軌道面5とインボード側に位置する軌道面9とで複列の軌道面を構成する。
【0005】
外輪4は、内周面に前記ハブ輪1および内輪2の軌道面5,9と対向する複列の軌道面10,11が形成され、車体に取り付けるためのフランジ12を備えている。ハブ輪1および内輪2の軌道面5,9と外輪4の複列の軌道面10,11との間に複列の転動体3が組み込まれている。車輪軸受の両端開口部、つまり、ハブ輪1および内輪2の外周面と外輪4の内周面との間にはシール13,14が装着され、内部に充填されたグリースの漏洩ならびに外部からの水や異物の侵入を防止するようになっている。
【0006】
この車輪軸受装置が従動輪用の場合、ハブ輪1の小径段部8に圧入された内輪2が脱落することを防止するため、ハブ輪1の小径段部8から延びて内輪2より突出した端部に形成された円筒部を直径方向外側に加締め、これにより形成された加締め部15でもってハブ輪1に内輪2を固定している。このハブ輪1の円筒部を加締めることにより軸受すきまを所定値に設定するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来の車輪軸受装置では、ハブ輪1に内輪2を固定するため、ハブ輪1の端部に形成された円筒部を塑性変形させて加締め部15を形成する際に、内輪2の外径が直径方向外側に膨らみ、その内輪2の外径面に形成された軌道面9に無視できない変形が生じ、転動体3と内輪2が接触する位置での円周方向応力が大きくなり過ぎ、転動疲労寿命が減少することがあるので、接触位置での円周方向応力の、加締めによる増加を抑制するため、接触位置から加締め部15までの寸法を所定値以上とする必要があり、内輪2がインボード側軸方向に大きくならざるを得なかった。
【0008】
一方、前述したようにハブ輪1の端部を加締めることにより軸受すきまを所定値に設定するようにしているが、その加締めにより内輪2に変形が生じた場合、軸受すきまが所定値から逸脱する可能性があり、所期の軸受特性を得ることが困難となる。
【0009】
また、内輪2に高価な軸受鋼、例えば軸受用高炭素クロム鋼としてJIS G 4805で規定されているSUJ2等の高炭素鋼を用いていたため、製品のコストアップを招来するという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、内輪の変形を抑制すると共に耐久性に優れた安価な車輪軸受装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段として、本発明に係る車輪軸受装置は、車体に取り付ける車体取付フランジを有し、内周に複列の軌道面を有する外方部材と、車輪を取り付ける車輪取付フランジを有し、外周に第1の軌道面が形成されたハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に嵌合され、外周に第2の軌道面が形成された内輪からなる内方部材と、前記外方部材と内方部材のそれぞれの軌道面間に介装された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の小径段部から延びる端部を加締めてそれらを非分離に一体化した車輪軸受装置において、加締め前の前記ハブ輪の端部が中空状の円筒部をなし、この肉厚が先端に向かって漸増することを特徴とする(請求項1)。
【0012】
本発明の車輪軸受装置では、加締め前のハブ輪の端部が中空状の円筒部をなし、この肉厚が先端に向かって漸増することにより、加工初期にポンチによって押し広げられる肉量が多くなるため、前記ハブ輪の端部を塑性変形させる軸方向寸法が短くて済む上、ポンチ形状に、早期に充足し易く、内輪を強固に固定することができる。
【0013】
本発明において、請求項2に記載したように加締め前の前記ハブ輪の端部に形成された円筒部は、その外径が先端に向かい僅かに小径となるように形成されていることが望ましい。このようにすれば、ハブ輪への内輪の組付時、内輪をハブ輪に圧入する際の作業が容易に行える。また、請求項3に記載したように加締め前の前記ハブ輪の端部に形成された円筒部の端面の角部に丸みを付けることが望ましい。このようにすれば、ハブ輪の円筒部を加締める際にバリや亀裂などの欠陥が発生することを防止できる。
【0014】
また、本発明に係る車輪軸受装置は、車体に取り付ける車体取付フランジを有し、内周に複列の軌道面を有する外方部材と、車輪を取り付ける車輪取付フランジを有し、外周に第1の軌道面が形成されたハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に嵌合され、外周に第2の軌道面が形成された内輪からなる内方部材と、前記外方部材と内方部材のそれぞれの軌道面間に介装された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の小径段部から延びる端部を加締めてそれらを非分離に一体化した車輪軸受装置において、中空状の円筒部をなし、この肉厚が先端に向かって漸増する加締め前の前記ハブ輪の端部を加締め加工した前記加締め部の外端面を、変形起点側から外径方向に亘って軸方向厚みが漸増する第1のテーパ面で形成し、この第1のテーパ面が内輪のインボード側端に対してなす角度を0〜30°の範囲に設定したことを特徴とする(請求項4)。
【0015】
本発明の車輪軸受装置では、前記加締め部の外端面を、変形起点側から外径方向に亘って軸方向厚みである肉厚が漸増する第1のテーパ面で形成し、この第1のテーパ面が内輪のインボード側端に対してなす角度を0〜30°の範囲に設定したことにより、内輪の抜け耐力を向上させることができ、かつ、内輪の変形を防止することができる。
【0016】
本発明は、請求項5に記載したように前記加締め部の外端面を、第1のテーパ面から外周縁に亘って第2のテーパ面で形成し、その第2のテーパ面が内輪のインボード側端に対して前記第1のテーパ面と逆向きになす角度を45〜50°の範囲に設定することが望ましい。このようにすれば、適正な予圧を付与することができ、かつ、加締め加工にバリが発生することもない。
【0017】
本発明において、請求項6に記載したように前記第1のテーパ面と第2のテーパ面とを、所定の曲率半径を有する曲成面で前記両テーパ面と接するように連設すれば、加締め加工時のかじりやバリの発生を防止でき、かつ、適正な予圧を付与することができる点で望ましい。
【0018】
本発明において、請求項7に記載したように前記内輪の内径端部に形成した面取り部が円弧状をなし、かつ、その軸方向および径方向寸法がほぼ1mmとすることが望ましい。内輪の内径端部の面取り部形状を、曲率半径が1〜2.5mmである円弧状とし、かつ、その軸方向および径方向寸法がほぼ1mmとすることにより、ハブ輪に内輪を固定するに際して、加締め部が内輪を直径方向外側に押し広げることを抑制し、内輪の変形を最小限に抑える。
【0019】
さらに、請求項8に記載したように前記ハブ輪の端部外径に環状溝を形成し、前記環状溝はその一部が前記内輪の内径端部に形成された面取り部にかかるように設けられていることが望ましい。このようにすれば、加締め部が内輪を直径方向外側に押し広げることをより一層抑制することができる。
【0020】
本発明において、請求項9に記載したように前記ハブ輪を、Cが0.45〜0.80wt%、好ましくは0.60〜0.80wt%の炭素鋼で形成し、所定の部位に高周波焼き入れによる表面硬化層を形成し、また、請求項10に記載したように前記内輪を、Cが0.60〜0.80wt%の炭素鋼で形成し、芯部まで焼き入れ硬化することが望ましい。このため、高炭素鋼より炭素量が少ない分、所望の転動疲労寿命を維持しながら、加工性(鍛造加工)を向上させることができる。また、ハブ輪については所定の部位に高周波焼き入れによる表面硬化層、内輪については芯部までの焼き入れ硬化により、硬度の低下を抑制して転動疲労寿命を向上させ得る。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る車輪軸受装置の実施形態を以下に詳述する。
【0022】
図1に示す実施形態の車輪軸受装置は、ハブ輪21、内輪22、複列の転動体23、および外方部材である外輪24を主要な構成要素としている。
【0023】
前記ハブ輪21は、その外周面にアウトボード側(第1)の軌道面25が形成されると共に、車輪(図示せず)を取り付けるためのフランジ26を備えている。このフランジ26の円周方向等間隔に、ホイールディスクを固定するためのハブボルト(図示せず)が植設されている。また、ハブ輪21のインボード側に形成された小径段部28に内輪22を嵌合させ、この内輪22の外周面にインボード側(第2)の軌道面29が形成されている。内輪22は、クリープを防ぐために適当な締め代をもって圧入されている。車両のアウトボード側に位置する軌道面25とインボード側に位置する軌道面29とで複列の軌道面を構成する。
【0024】
外輪24は、内周面に前記ハブ輪21および内輪22の軌道面25,29と対向する複列の軌道面30,31が形成され、車体に取り付けるためのフランジ32を備えている。ハブ輪21および内輪22の軌道面25,29と外輪24の複列の軌道面30,31との間に複列の転動体23が組み込まれている。車輪軸受の両端開口部、つまり、ハブ輪21および内輪22の外周面と外輪24の内周面との間にはシール33,34が装着され、内部に充填されたグリースの漏洩ならびに外部からの水や異物の侵入を防止するようになっている。
【0025】
この車輪軸受装置が従動輪用の場合、ハブ輪21の小径段部28に圧入された内輪22が脱落することを防止するため、ハブ輪21の小径段部28から延び、内輪22より突出した端部に形成された円筒部を直径方向外側に加締め、これにより形成された加締め部35でもってハブ輪21に内輪22を固定している。このハブ輪21の円筒部を加締めることにより軸受すきまを所定値に設定するようにしている。
【0026】
この加締め前におけるハブ輪21の端部に形成された円筒部およびそのハブ輪21の小径段部28に圧入された内輪22を図2に示す。
【0027】
前述したように加締め前におけるハブ輪21の端部が中空状の円筒部36をなす。この円筒部36は、一定の軸方向深さd1を有し、この肉厚が先端に向かって漸増する。円筒部36の軸方向深さd1は、製品の要求性能により決定される寸法であり、この深さd1が大きい方が、内輪22の直径方向外側への加締めによる変形は小さくなるが、加締め強度はやや減少する。この円筒部36は、円筒部36の底位置での外側半径と内側半径との差を根元部肉厚D1とした場合、根元部肉厚D1よりも先端部肉厚D2が大きくなるように先端に向かって漸増する形状を具備する。
【0028】
根元部肉厚D1よりも先端部肉厚D2が同じか、小さくなっている場合に比べ、加工初期にポンチによって押し広げられる肉量が多くなるため、ハブ輪21の円筒部36を塑性変形させる軸方向寸法が短くて済む上、ポンチ形状に、早期に充足し易く、内輪22を強固に固定することができる。
【0029】
前記ハブ輪21の円筒部36の加締め加工は、図4(a)〜(c)に示す要領でもって行われる。まず、同図(a)に示すようにハブ輪21をベース37上に載置した状態で、内輪22をハブ輪21の小径段部28に所定位置まで嵌合させる。つまり、内輪22のアウトボード側端面がハブ輪21の小径段部28の端面に突き合わされる位置まで前記内輪22をハブ輪21に圧入する。次に、同図(b)に示すように加締め用ポンチ38をハブ輪21の軸心に対して揺動させながら回転させ、その状態で加締め用ポンチ38の下端に位置する加工面39によりハブ輪21の円筒部36に所定の荷重をかける。そして、同図(c)に示すように最終的に加締め用ポンチ38を下死点まで下降させることによりハブ輪21の端部に加締め部35を形成する。
【0030】
また、図2に示すように加締め前において、前記ハブ輪21の端部に形成された円筒部36は、その外径が先端に向かい僅かに小径となるように形成されている。つまり、円筒部36の外径が0.05〜0.25mm程度小さいインロー部40を軸方向に5〜12mm程度設ける。このようにすれば、ハブ輪21への内輪22の組付時、内輪22をハブ輪21に圧入する際の作業が容易に行え、圧入設備に要する費用が削減できて低コスト化が図れる。なお、内輪22の内径のアウトボード側に0.05〜0.25mm程度の大きなインロー部を軸方向に5〜12mm程度設けても同様の効果が得られる。
【0031】
さらに、加締め前において、前記ハブ輪21の円筒部36の端面の角部41に丸みを付ける。このようにすれば、ハブ輪21の円筒部36を加締める際にバリや亀裂などの欠陥が発生することを防止できる。
【0032】
前記ハブ輪21は、Cが0.45〜0.80wt%、好ましくは0.60〜0.80wt%の中炭素鋼で形成し、図1に示すように所定の部位に高周波焼き入れによる表面硬化層42を形成する。また、前記内輪22は、Cが0.60〜0.80wt%の中炭素鋼で形成し、芯部まで焼き入れ硬化する。このため、JIS G 4805で規定されているSUJ2(Cが0.95〜1.10wt%)等の高炭素鋼よりも炭素量が少ない分、加工性(鍛造加工)が向上する。
【0033】
また、ハブ輪21については、所定の部位に高周波焼き入れによる表面硬化層42を形成したことにより、転動疲労寿命を向上させ、嵌合面のフレッティングを防止している。内輪22については、インボード側に軌道面29が寿命的に厳しい箇所であるため、芯部までの焼き入れ硬化により、硬度の低下を抑制して強度面および転動疲労寿命を向上させ得る。Cは、製品機能上必要な強度、耐摩耗性および転動疲労寿命を満足させる上で、ハブ輪21は0.45wt%以上、内輪22は0.60wt%以上必要であり、0.80wt%より多くなると、加工性、被削性および靭性が低下する点でこれを上限とする。
【0034】
ハブ輪21の表面硬化層42は、ハブ輪21の所定の部位、すなわち、外輪24のアウトボード側端部に装着されたシール33のシールリップが摺接するハブ輪21の外周面、つまり、シール摺接部から軌道面25を経て小径段部28に及ぶ領域に形成する。
【0035】
この表面硬化層42の各部をa〜dで示すと、a部はシール33のシールリップが摺接するシールリップ部であるため、耐摩耗性が要求される。b部は転動体23が転動する軌道面25であるため、耐寿命性が要求される。c部は内輪22と当接する部分であり、d部は内輪22がハブ輪21に嵌合する部分であるため、耐クリープ性、耐フレッティング性が要求される。なお、e部は加締め部35であるために延性が要求される。
【0036】
前記表面硬化層42を形成するための熱処理は、高周波焼き入れが適している。表面硬化処理としての高周波熱処理は、誘導加熱の特色を有効に生かして硬化層42を自由に選定し、耐摩耗性を与えたり疲れ強さを改善することができる。誘導加熱は、電磁誘導現象を利用して金属内で電気エネルギーを直接熱エネルギーに変えて発熱させる方法で、これを利用した高周波熱処理には多くの特徴がある。特に、局部加熱ができ、硬化層深さの選定が自由であり、また硬化層以外には著しく熱影響を与えないように制御できるので、母材の性能を保持できる。したがって、a〜d部の領域には所望の硬化層42を形成させつつ、e部を未焼き入れの母材のまま残すことができる。
【0037】
図2に示すように、内輪22の内径端部に面取り部43を形成する。この内輪22のインボード側端面と内径面とを繋ぐ面取り部43は、曲率半径r1が1〜2.5mmである円弧形状を有する。また、ハブ輪21の円筒部36の外径に、深さnが0.5mm程度、曲率半径r2が5〜10mm程度の環状溝44をその一部が前記内輪22の面取り部43にかかるように形成する。このように内輪22の内径端部に面取り部43を形成し、ハブ輪21の円筒部36に環状溝44を形成したことにより、前記ハブ輪21の円筒部36を加締めても、内輪22を直径方向外側に押し広げることを抑制することができ、内輪22の変形を最小限に抑えることができる。
【0038】
ここで、前記内輪22の面取り部43の曲率半径r1が1mmよりも小さいと、自動車に取り付けられて走行中に車輪軸受装置に負荷が作用した時、加締め部35の根元部分の応力集中により亀裂などの損傷を生じる可能性がある。逆に、面取り部43の曲率半径r1が2.5mmより大きい場合(図3の傾斜面45を有する比較例の場合を含む)、ハブ輪21の円筒部36を加締める際に、塑性変形した加締め部35が内輪22の大きな面取り部43を直径方向外側に押し広げることになるため、内輪22の外径が大きく変形し、軸受すきまが所定値から逸脱する可能性があり、所期の軸受特性を得ることが困難となる。
【0039】
なお、前記面取り部43は、内輪22のインボード側端面および内径面に接するような曲率半径で連続的に形成することが可能であるが、内輪22の熱処理後に面取り加工しなければ難しい点から、この面取り部43の軸方向および径方向寸法c1,c2を曲率半径r1よりも若干小さく設定することが望ましい。このようにすれば、面取り部43を内輪22の熱処理前に加工しておき、熱処理後の面取り作業を省略することができる。
【0040】
図2に示すハブ輪21の端部に形成された加締め前の円筒部36を、図4(a)〜(c)に示す要領でもって加締め用ポンチ38により、加締め加工した後の加締め部35を図5に示す。
【0041】
この加締め部35の最終形状は、その内径側から外径側へ向かって、曲率半径r3を有する第1の曲成面46と、変形起点X側から外径方向に亘って肉厚が漸増する第1のテーパ面47と、曲率半径r4を有する第2の曲成面48と、内輪22のインボード側端に対して第1のテーパ面47と逆向きに角度α°をなす第2のテーパ面49とで構成され、内輪22のインボード側端面から加締め部35の頂点までの軸方向長さd4を有する。
【0042】
前記加締め部35の形状において、第1の曲成面46の曲率半径r3が3mmより小さいと、加締め加工時、加締め用ポンチ38の加工面39をかじり易くなり、加締め用ポンチ38の寿命低下を招来する。また、前記曲率半径r3が5mmより大きいと、加締め前に予備成形によりハブ輪21の円筒部36の端部を広げておかないと加締め時に加締め用ポンチ38で軸方向アウトボード側に前方押し出しする必要があり、ハブ輪21の円筒部内径と加締め用ポンチ38とが激しく擦り合わされることでバリが発生する。そのため、第1の曲成面46の曲率半径r3は、3〜5mm程度が好ましい。
【0043】
第1のテーパ面47は内輪22のインボード側端面に対して角度β°をなし、その角度β°は、マイナス値になると内輪22の抜け耐力が低下することが明らかとなっており、また、前記角度β°が30°より大きいと、内輪22を径方向に拡げる力が増大することで内輪22に無視できない変形を生じる。その結果、第1のテーパ面47の角度β°は、0〜30°程度が好ましい。
【0044】
第2の曲成面48の曲率半径r4が2mmより小さいと、加締め加工時、加締め用ポンチ38の加工面39をかじり易くなり、加締め用ポンチ38の寿命低下を招来する。また、前記曲率半径r4が10mmより大きいと、加締め部35で内輪22を押圧する力が弱まり、適正な予圧を付与することが困難となる。そのため、第2の曲成面48の曲率半径r4は、2〜10mm程度が好ましい。
【0045】
第2のテーパ面49の角度α°が45°より小さいと、加締め部35で内輪22を押圧する力が弱まり、適正な予圧を付与することが困難となる。また、前記角度α°が50°より大きいと、加締め部35が外径側に広がろうとするハブ輪21の円筒部36の端部と加締め用ポンチ38とが激しく擦り合わされてバリを生じる。その結果、第2のテーパ面49の角度α°は、45〜50°程度が好ましい。
【0046】
但し、第2の曲成面48と第1のテーパ面47とが接しないように加締める場合には、第2の曲成面48における曲率半径r4をもっと大きく設定することにより、第2のテーパ面49を省略することも可能である。この場合、好ましくは、第2の曲成面48と第1のテーパ面47とのつなぎ目に1〜3mm程度の曲率半径を有する第3の曲成面を形成することにより、そのつなぎ目付近から発生するバリを抑制する上で、加締め用ポンチ38の寿命を向上させることができる。
【0047】
なお、加締め後の形状において、ハブ輪21の外径に環状溝44を残すことと、内輪22の内径端部に面取り部43を形成することで、内輪22の変形を最小限に抑制することができる。
【0048】
【実施例】
前述した図2に示す加締め前のハブ輪21の端部および内輪22の形態を実施例として、図3に示す加締め前のハブ輪21の端部および内輪22の形態を比較例とする。図3の比較例では、内輪22の内径端部、つまり、内周端部に大きな傾斜面45とインボード側端面と内径面とを繋ぐ面取り部43’を形成する。なお、ハブ輪21の端部における他の形状は図2と同一である。
【0049】
図3の比較例において、内輪22の外径d2が58.8mm、内径d3が28mm、傾斜面45および面取り部43の軸方向寸法c1’が3.5mm、径方向寸法c2’が1.5mm、傾斜面の角度θが15°、面取り部43の曲率半径r1’が5mmで、かつ、ハブ輪21の円筒部36の外径に、深さnが0.5mm程度、曲率半径r2が7.8mm程度の環状溝44をその一部が内輪22の面取り部43’にかかるように形成した場合、加締め加工により内輪22の端面から2mmの位置の内輪22の外径が35μm程度膨張した。
【0050】
これに対して、図2の実施例では、内輪22の外径d2が58.8mm、内径d3が28mm、面取り部43の軸方向寸法c1が1mm、径方向寸法c2が1mm、曲率半径r1が1.5mmで、かつ、ハブ輪21の円筒部36の外径に、深さnが0.5mm程度、曲率半径r2が7.8mm程度の環状溝44をその一部が前記内輪22の面取り部43にかかるように形成した場合、加締め加工により内輪22の端面から2mmの位置の内輪22の外径が15μm程度しか膨張しなかった。
【0051】
なお、図2の実施例と図3の比較例において、加締め後の加締め部35の最終形状は、図5に示すように第1の曲成面46での曲率半径r3が3mm、第1のテーパ面47での角度β°が5°、第2の曲成面48での曲率半径r4が4.2mm、第2のテーパ面49での角度α°が48.3°、内輪22のインボード側端面から加締め部35の頂点までの軸方向長さd4が5.4mmであり、加締め後に、ハブ輪21の外径に環状溝44を残すことと、内輪22の内径端部に面取り部43を形成することで、内輪22の変形を最小限に抑制することができた。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、内輪の変形を無視できる程度まで減少させることができるので、転動疲労寿命を確保した上で、加締め部から転動体と内輪が接触する位置までの距離を短くすることができ、内輪およびハブ輪を軸方向にコンパクトに設計することができるため、製品重量の低減化が図れて自動車に使用した場合に燃費の向上が実現容易となり、地球環境への負荷が軽減できる。さらに、ハブ輪および内輪の材料費や加工費も減少するので、安価な車輪軸受装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車輪軸受装置の実施形態を示す半断面図である。
【図2】本発明の実施例で、加締め前のハブ輪の端部および内輪を示す半断面図である。
【図3】図2の実施例に対する比較例で、加締め前のハブ輪の端部および内輪を示す半断面図である。
【図4】(a)〜(c)は揺動加工によるハブ輪の端部を加締め加工する要領を説明するための工程図である。
【図5】本発明の実施例で、加締め後のハブ輪の端部および内輪を示す半断面図である。
【図6】車輪軸受装置の従来例を示す半断面図である。
【符号の説明】
21 内方部材(ハブ輪)
22 内方部材(内輪)
23 転動体
24 外方部材(外輪)
25 第1の軌道面
26 車輪取付フランジ
28 小径段部
29 第2の軌道面
30,31 軌道面
32 車体取付フランジ
35 加締め部
36 円筒部
41 角部
42 表面硬化層
43 面取り部
44 環状溝
47 第1のテーパ面
48 曲成面(第2の曲成面)
49 第2のテーパ面

Claims (10)

  1. 車体に取り付ける車体取付フランジを有し、内周に複列の軌道面を有する外方部材と、車輪を取り付ける車輪取付フランジを有し、外周に第1の軌道面が形成されたハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に嵌合され、外周に第2の軌道面が形成された内輪からなる内方部材と、前記外方部材と内方部材のそれぞれの軌道面間に介装された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の小径段部から延びる端部を加締めてそれらを非分離に一体化した車輪軸受装置において、加締め前の前記ハブ輪の端部が中空状の円筒部をなし、この肉厚が先端に向かって漸増することを特徴とする車輪軸受装置。
  2. 加締め前の前記ハブ輪の端部に形成された円筒部は、その外径が先端に向かい僅かに小径となるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車輪軸受装置。
  3. 加締め前の前記ハブ輪の端部に形成された円筒部の端面の角部に丸みを付けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の車輪軸受装置。
  4. 車体に取り付ける車体取付フランジを有し、内周に複列の軌道面を有する外方部材と、車輪を取り付ける車輪取付フランジを有し、外周に第1の軌道面が形成されたハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に嵌合され、外周に第2の軌道面が形成された内輪からなる内方部材と、前記外方部材と内方部材のそれぞれの軌道面間に介装された複列の転動体とを備え、前記ハブ輪の小径段部から延びる端部を塑性変形させて加締め部を形成し、それらを非分離に一体化した車輪軸受装置において、中空状の円筒部をなし、この肉厚が先端に向かって漸増する加締め前の前記ハブ輪の端部を加締め加工した前記加締め部の外端面を、変形起点側から外径方向に亘って軸方向厚みが漸増する第1のテーパ面で形成し、この第1のテーパ面が内輪のインボード側端に対してなす角度を0〜30°の範囲に設定したことを特徴とする車輪軸受装置。
  5. 前記加締め部の外端面を、第1のテーパ面から外周縁に亘って第2のテーパ面で形成し、その第2のテーパ面が内輪のインボード側端に対して前記第1のテーパ面と逆向きになす角度を45〜50°の範囲に設定したことを特徴とする請求項4に記載の車輪軸受装置。
  6. 前記第1のテーパ面と第2のテーパ面とを、所定の曲率半径を有する曲成面で前記両テーパ面と接するように連設したことを特徴とする請求項5に記載の車輪軸受装置。
  7. 前記内輪の内径端部に形成した面取り部が円弧状をなし、かつ、その軸方向および径方向寸法がほぼ1mmとしたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の車輪軸受装置。
  8. 前記ハブ輪の端部外径に環状溝を形成し、前記環状溝はその一部が前記内輪の内径端部に形成された面取り部にかかるように設けられていることを特徴とする請求項7記載の車輪軸受装置。
  9. 前記ハブ輪を、Cが0.45〜0.80wt%の炭素鋼で形成し、所定の部位に高周波焼き入れによる表面硬化層を形成したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の車輪軸受装置。
  10. 前記内輪を、Cが0.60〜0.80wt%の炭素鋼で形成し、芯部まで焼き入れ硬化したことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の車輪軸受装置。
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