JP4011891B2 - レバー式コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多数の接続端子をそれぞれ収容した一対のハウジングを、回動レバーによって結合及び解除するためのレバー式コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多数の接続端子を収容した一対のハウジング同士を結合及び解除するには、多大の力を必要とするためレバー式コネクタを用いることが多い。図7はレバー式コネクタの一例であり、相互に嵌合可能な第1のハウジング1と第2のハウジング2から成り、第1のハウジング1に第2のハウジング2を結合及び解除するための回動レバー3を備え、ほぼ左右対称の回動レバー3の頂部には可撓部4を有する一対の錠止用爪部5a、5bが設けられている。第2のハウジング2には錠止用爪部5a、5bをそれぞれ錠止する錠止用枠部6が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、錠止時に回動レバー3が図8に示すように左又は右に片寄っていると、図8に示すように解除の際に例えば一方の錠止用爪部5aは押し込むことができても、他方の錠止用爪部5bは十分に押し込むことができずに、解除が円滑にできないことがある。
【0004】
本発明の目的は、上述の問題を解決し、ハウジングの結合を解除するために一対の錠止用爪部を内側に押し込んで錠止用枠部から解除させる際に、両側の錠止用爪部が左右に偏らずに動いて、確実な解除を可能とするレバー式コネクタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係るレバー式コネクタは、相互に嵌合可能な第1のハウジングと第2のハウジングから成り、前記第1のハウジングに前記第2のハウジングとの結合及び解除するための回動レバーを備え、該回動レバーの回転中心軸と平行な方向に可動の可撓性を有する一対の錠止用爪部を前記回動レバーに形成し、前記第2のハウジングには前記錠止用爪部をそれぞれ錠止する錠止用枠部を設けたレバー式コネクタであって、前記回動レバーの前記回転中心軸方向への片寄りを防止をするための一対の規制部を前記回動レバーに設け、前記錠止用爪部が前記錠止用枠部の内面に錠止している状態において、前記規制部を前記錠止用枠部の両外側に接するようにしたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明を図1〜図4に図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1はレバー式コネクタの分離した状態の斜視図である。このレバー式コネクタは相互に嵌合可能な合成樹脂製の第1のハウジング11と第2のハウジング12から構成されている。第1のハウジング11には、第2のハウジング12を第1のハウジング11側に引き寄せ又は押し出すための合成樹脂製の回動レバー13が第1のハウジング11を跨ぐように設けられている。
【0007】
第1のハウジング11の内部には、図示しない接続端子を収容した多数の端子収容孔14が設けられている。第1のハウジング11の両側面には、回動レバー13を回動自在に支持するための支持ピン15がそれぞれ突設されていると共に、第2のハウジング12の後述する被駆動ピンを導き入れるストレート溝16がそれぞれ形成されている。また、第1のハウジング11の両側面には、回動レバー13の時計回り方向への所定以上の回動を規制して、回動レバー13を初期位置に保持する規制ピン17がそれぞれ突設されている。
【0008】
第2のハウジング12の内部には、第1のハウジング11内の接続端子と接続可能な図示しない接続端子を収容した多数の端子収容孔21が形成されている。そして、第2のハウジング12の両側面には、回動レバー13によって駆動される被駆動ピン22が、第1のハウジング11のストレート溝16に進入可能にそれぞれ突設されている。
【0009】
回動レバー13は支持ピン15に回動自在に支持された左右のレバー本体部31と、これらのレバー本体部31の上部同士を連結する連結部32とからコ字状に形成されている。レバー本体部31には、第2のハウジング12の被駆動ピン22を駆動するためのカム溝33と、回動レバー13が時計回り方向に回動した際に規制ピン17に当接する規制用突起34とが形成されている。
【0010】
回動レバー13の連結部32の前面の中央には、可撓部35を介して鉤部を外側に向けた左右一対の錠止用爪部36がそれぞれ一体に設けられ、錠止用爪部36はその外面は案内面36aとされている。更に、連結部32の内側の左右両側には規制部37が突設されている。
【0011】
一方、第2のハウジング12の上面には、前後方向に長い支持板41と左右方向に長い支持台42とが設けられている。支持板41の前面と支持台42の後面は一体とされ、支持板41の上面と支持台42の上面は水平な同一平面内に設けられている。
【0012】
そして、支持板41の上面の後部には、左右方向に長い支持用ビーム43の中間部が支持されている。この支持用ビーム43の両端部には、回動レバー13の錠止用爪部36を内面で錠止するための左右一対の錠止用枠部44が前方に向けて支持され、錠止用枠部44の前端は支持台42に一体とされている。この錠止用枠部44の外側には突出部44aが設けられ、この突出部44aの外面は回動レバー13に設けた規制部37の内側に接するようにされている。
【0013】
図2の斜視図及び図3の側面図に示すように、第1のハウジング11と第2のハウジング12の結合に際しては、図面において回動レバー13を時計回り方向に回転して、その規制用突起34を第1のハウジング11の規制ピン17に当接させる。これにより、第1のハウジング11のストレート溝16の入口と回動レバー13のカム溝33の入口が整合する。
【0014】
次に、第1のハウジング11と第2のハウジング12を初期位置に嵌合すると、第1のハウジング11内に接続端子と第2のハウジング12内の接続端子が初期的に接触すると共に、第2のハウジング12の被駆動ピン22が第1のハウジング11のストレート溝16と回動レバー13のカム溝33とに若干進入する。
【0015】
この状態で、回動レバー13を反時計回り方向に回動すると、回動レバー13のカム溝33の前壁が第2のハウジング12の被駆動ピン22を駆動し、てこ作用により第2のハウジング12を第1のハウジング11側に引き寄せる。これにより、第1のハウジング11と第2のハウジング12が最終位置に結合すると共に、第1のハウジング11内の接続端子と第2のハウジング12内の接続端子同士が最終的に接続する。このとき、図3に示すように規制部37は錠止用枠部44の突出部44aの外側に沿って動くので、回動レバー13は左右に偏心することなく正規の位置に導かれる。
【0016】
ここで回動レバー13を押下すると、錠止用爪部36の案内面36aが第2のハウジング12の錠止用枠部44の内面にそれぞれ当接し、錠止用爪部36の案内面36aが錠止用枠部44の内面を摺動する。このとき、回動レバー13の可撓部35が内方に撓み、図4に示すように錠止用爪部36が錠止用枠部44を乗り越えると可撓部35が復元し、衝突音を発すると共に錠止用爪部36と錠止用枠部44が係合する。
【0017】
第1のハウジングと第2のハウジングの結合を解除するには、図5に示すように錠止状態にある左右の錠止用爪部36を左右方向から手指Fで摘み、図6に示すように内方に移動させて錠止用爪部36と錠止用枠部34の錠止状態を解除し、回動レバー13を時計回り方向に回動する。
【0018】
これにより、回動レバー13のカム溝33の後壁が被駆動ピン22を駆動し、第2のハウジング12を第1のハウジング11から押し出す。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るレバー式コネクタにおいては、回動レバーが片側に片寄らずに錠止できるようにしたので、回動レバーの解除を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハウジング同士を分離した状態の斜視図である。
【図2】ハウジング同士を初期位置に嵌合した状態の斜視図である。
【図3】回動レバーの位置決めの説明図である。
【図4】ハウジング同士を最終位置に結合した状態の側面図である。
【図5】錠止状態を解除する側面図である。
【図6】錠止状態を解除する説明図である。
【図7】従来例のハウジング同士を分離した状態の斜視図である。
【図8】従来例の錠止状態を解除する説明図である。
【符号の説明】
11、12 ハウジング
13 回動レバー
14 被駆動ピン
33 カム溝
35 可撓部
36 錠止用爪部
36a 案内面
37 規制部
41 支持板
42 支持台
43 支持用ビーム
44 錠止用枠部
44a 突出部
Claims (5)
- 相互に嵌合可能な第1のハウジングと第2のハウジングから成り、前記第1のハウジングに前記第2のハウジングとの結合及び解除するための回動レバーを備え、該回動レバーの回転中心軸と平行な方向に可動の可撓性を有する一対の錠止用爪部を前記回動レバーに形成し、前記第2のハウジングには前記錠止用爪部をそれぞれ錠止する錠止用枠部を設けたレバー式コネクタであって、前記回動レバーの前記回転中心軸方向への片寄りを防止をするための一対の規制部を前記回動レバーに設け、前記錠止用爪部が前記錠止用枠部の内面に錠止している状態において、前記規制部を前記錠止用枠部の両外側に接するようにしたことを特徴とするレバー式コネクタ。
- 前記錠止用爪部は前記回動レバーの頂部に設けた請求項1に記載のレバー式コネクタ。
- 前記錠止用爪部は2個の爪部を両側に張り出すようにした請求項1に記載のレバー式コネクタ。
- 前記錠止用爪部の2個の爪部は前記錠止用枠部の内面に錠止する際に衝突音を発するようにした請求項3に記載のレバー式コネクタ。
- 前記規制部は前記錠止用枠部の外側に設けた突出部に接するようにした請求項1に記載のレバー式コネクタ。
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