JP4010999B2 - 電圧変動補償装置 - Google Patents

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Description

この発明は、負荷に供給される電力系統の電圧が瞬時的に変動した際に、それを検出して電圧変動を補償する電圧変動補償装置に関するものである。
雷などにより電力系統の電圧が瞬時的に低下し、工場などの精密機器などが誤作動や一時停止することにより、生産ラインで多大な被害を被ることがある。このような被害を防ぐために、電力系統の瞬時的電圧低下(以下、瞬低と称す)などの電圧変動を監視して、電圧低下を補償する電圧変動補償装置が用いられている。
従来の電圧変動補償装置は、電力系統に直列に接続され、正負いずれかの極性で補償電圧を出力する複数の電圧補償回路で構成される。各電圧補償回路には、ダイオードが逆並列に接続された4個の半導体スイッチング素子から成るフルブリッジインバータ、および充電コンデンサが備えられ、充電コンデンサの直流電圧を交流に変換して出力する。また、各電圧補償回路の出力端には、高速機械式の定常短絡スイッチが並列に設けられる。各電圧補償回路内の充電コンデンサは、充電ダイオードと充電用トランスによってそれぞれ異なる電圧が充電され、電圧の比は概ね2のべき乗比に設定される。
定常時、電流は定常短絡スイッチを流れる。また電力系統の瞬低時には、電力系統の電圧低下量を、各電圧補償回路内の充電コンデンサの電圧検出値を各ビット信号の基準値として、該基準値と照合することにより2進数の信号にA/D変換し、該信号によって、上記複数の電圧補償回路の中から所望の組み合わせを選択し、その出力電圧の総和で電力系統の電圧低下を補償する。また、2進数の信号により選択される電圧補償回路が、出力電圧が電力系統の電圧極性と逆極性のものを含むことを可能とし、出力電圧が電力系統と同極性の電圧補償回路内のコンデンサは動作時に放電され、逆極性の電圧補償回路内のコンデンサは動作時に充電される(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−359928号公報
このような従来の電圧変動補償装置においては、補償動作時に頻繁に用いられる低電圧の充電コンデンサについては、電圧低下を抑制するため、必要に応じて系統電圧と逆極性にして他の電圧補償回路内の充電コンデンサの電圧を用いて充電していた。しかしながら、複数の電圧補償回路内の充電コンデンサ全体としては、充電用トランスを用いて、一定の電圧に充電される。このため、補償動作終了後に電圧が低下した充電コンデンサを高速に充電するのは困難であり、また、充電トランスの容量を低減して充電設備を簡素化するには限界があるという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、電圧補償回路内のコンデンサを高速に充電して補償動作の信頼性を向上すると共に、充電設備を簡素化して装置構成を小型化、簡略化することを目的とする。
この発明に係る電圧変動補償装置は、それぞれコンデンサの電圧を交流に変換して出力する複数の電圧補償回路を電力系統に直列に接続し、該電力系統における電圧低下の監視、およびそれに基づく給電制御を行う制御部を備えて、系統電圧低下時に、上記複数の電圧補償回路の中から所望の組み合わせを選択し、その出力電圧の総和を上記系統電圧に重畳して上記系統電圧の低下を補償し、負荷に供給される電圧の変動を抑える。そして、上記電力系統から上記電圧補償回路を介して上記コンデンサを充電する手段を有し、上記系統電圧が低下していない通常時に、上記電圧補償回路を介して上記負荷に電力供給しつつ、上記電圧補償回路の出力電圧を該電圧補償回路を流れる系統電流の極性と逆極性として、該電圧補償回路が有する上記コンデンサを充電するものである。
この発明による電圧変動補償装置では、系統電圧が低下していない通常時に、系統電圧から負荷に電力供給するための主回路である電圧補償回路を介してコンデンサを充電するようにするため、コンデンサを高速に充電できると共に、充電のための大容量のトランスが不要となる。このため、補償動作の信頼性が向上すると共に、充電設備を簡素化して装置構成を小型化、簡略化できる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について説明する。図1はこの発明の実施の形態1による電圧変動補償装置100の概略構成図である。
図1に示すように、送電線1からの電力は、変圧器2により降圧されて、電圧変動補償装置100を介して需要家3(負荷)に接続され、電力が供給される。電圧変動補償装置100は、図に示すように、複数(この場合3個)の電圧補償ユニット15と制御回路16とで構成され、正負いずれかの極性で補償電圧を出力する電圧補償回路PN1、PN2、PN3が電力系統に直列に接続される。各電圧補償ユニット15には、ダイオードが逆並列に接続された4個のIGBT9sw11〜9sw14、9sw21〜9sw24、9sw31〜9sw34から成るフルブリッジインバータ、および充電コンデンサ10pn1〜10pn3で構成される各電圧補償回路PN(PN1、PN2、PN3)と、充電コンデンサ10(10pn1〜10pn3)を充電するための充電ダイオード11と充電用トランス14の2次巻線13とが備えられる。なお、充電用トランス1次巻線12は、電力系統と接続される。
また、充電コンデンサ10(以下、単にコンデンサ10と称す)の充電電圧V1〜V3は、IGBT9(9sw11〜9sw14、9sw21〜9sw24、9sw31〜9sw34)のオン/オフ制御により正負いずれかの極性で電力系統に接続される。各電圧補償回路PN1、PN2、PN3内のコンデンサ10に充電される電圧の比は概ね2のべき乗比に設定されている。つまり、以下の関係を満足させる。
V3=2×V2=2×2×V1
また、直列接続された複数の電圧補償回路PNの出力端には、並列に高速機械式の定常短絡スイッチ8が設けられる。
なお、この定常短絡スイッチ8は、各電圧補償回路PNと並列にそれぞれ設けても良い。
また、フルブリッジインバータはIGBT9以外の自己消弧型半導体スイッチング素子で構成しても良い。
定常短絡スイッチ8および各IGBT9は制御回路16に接続される。この制御回路16の構成および動作について、図2に基づいて以下に説明する。
図2に示すように、系統電圧Vx、系統電流Ixは制御回路16に入力され、極性判定回路24にてそれぞれ極性が判定され、極性判定回路24は、電圧極性信号24aを出力すると共に、系統電圧極性と系統電流極性とが異極性であるとき異極性検出信号24bを出力する。また、系統電圧Vxは誤差増幅器21にも入力され、誤差増幅器21では、系統電圧Vxを、予め設定された正常時の系統電圧である基準電圧20と比較し、両者の差を増幅し、さらに絶対値変換を施して誤差電圧信号21aを出力する。
また、各電圧補償回路PN内のコンデンサ10は電圧検出器を備えて電圧をモニタしており、電圧検出値V1、V2、V3を制御回路16に入力する。
A/D変換器22では、誤差増幅器21からの誤差電圧信号21a、極性判定回路24からの異極性検出信号24b、各コンデンサの電圧検出値V1、V2、V3を入力として、3ビットのデジタル信号(D1〜D3)を出力する。この3ビットのデジタル信号(D1〜D3)は、各ビットのデジタル信号(D1、D2、D3)の値を−1、+1の双方を可能とした2進数値で構成され、出力電圧を発生させる電圧補償回路PN1、PN2、PN3の組み合わせと、各出力電圧の極性とを選択する。
また、23は瞬低検出部で、瞬低検出して信号z(=0)により定常短絡スイッチ8をオフする。
さらに、25は、各電圧補償回路PNのインバータの駆動信号を発生する駆動信号発生器で、極性判定回路24からの電圧極性信号24aと、デジタル信号D1〜D3とを入力として、各電圧補償回路PNのインバータの駆動信号g11〜g14、g21〜g24、g31〜g34を発生する。
瞬低が発生していない通常時で各コンデンサ10の電圧が低下していない時、デジタル信号D1〜D3は全て0であり、定常短絡スイッチ8はオン状態で、系統電力は抵抗の小さい機械式の定常短絡スイッチ8を通して負荷3に供給される。
また系統電圧の瞬低時には、誤差増幅器21からの誤差電圧信号21aに基づいて発生されたデジタル信号D1〜D3によって、出力すべき電圧補償回路PN1、PN2、PN3が選択される。系統電圧Vxと基準電圧20との差が、充電コンデンサ10pn1の充電電圧V1と等しくなったとき、A/D変換器22からの出力信号における最下位ビットD1のみが1、即ち゛001゛となるよう、また、同様に゛010゛・・・゛111゛の場合も、充電コンデンサ10の充電電圧の組み合わせと等しくなるように誤差増幅器21のゲインは予め調整しておく。
D1〜D3の信号のいずれかが1となると、瞬低検出部23を通して、信号z(=0)により定常短絡スイッチ8をオフする。そして、駆動信号発生器25からの駆動信号gにより、系統電圧Vxと同極性の補償電圧が出力される。
このような補償動作時における基準電圧、電圧変動補償装置(以下、補償装置と称す)の出力である補償電圧および系統電圧と、各電圧補償回路PN1〜PN3の出力との関係を図3に示す。図3(a)に示すように、系統電圧が基準電圧よりも低下する瞬低時に、その電圧低下量を補償するように、補償装置出力である補償電圧が発生される。この補償電圧Voutは、図3(b)、図3(c)に示すように、各電圧補償回路PN1〜PN3からそれぞれ発生される出力電圧の総和から成る。なお、電圧変動補償装置100全体から8階調の電圧出力を発生することができ、最大の補償電圧は、Vc(=7×V1)となる。
以上のような瞬低時の補償動作により、各電圧補償回路PN1〜PN3内の充電コンデンサ10の充電電圧は低下する。このため、系統電圧が正常に復帰した後に、コンデンサ10を充電し、次の瞬低補償に備える。
A/D変換器22では、系統電圧が正常に復帰すると、各コンデンサ10の電圧検出値V1、V2、V3からコンデンサ10の電圧低下を検出し、充電すべきコンデンサ10を有する電圧補償回路PNから系統電圧と逆極性の電圧を出力させるようにデジタル信号D1〜D3を出力する。例えば、D1=−1とすると、電圧補償回路PN1は系統電圧と逆極性の出力電圧を発生し、電圧補償回路PN1内のコンデンサ10pn1は、電力系統から電圧補償回路PN1を介して充電される。
このようなコンデンサ10への充電により、負荷3に供給される電圧が低下するものであるが、複数のコンデンサ10を、充電と放電とを組み合わせることにより、負荷電圧の低下を抑制する。
図4において、直列接続された複数の電圧補償回路PN1〜PN3は、全体でV1−V2の電圧を発生して系統電圧に重畳する。ここでは、系統電圧は正極性の場合を示し、瞬低補償終了後に電圧補償回路PN2内のコンデンサ10pn2の電圧低下が検出され、このコンデンサ10pn2に充電するように動作させる。A/D変換器22からの出力を、D1=1、D2=−1、D3=0とすることで、図4に示すように、コンデンサ10pn2は、電力系統から電圧補償回路PN1を介して充電されるが、系統電圧と逆極性の電圧発生は、全体でV1−V2となり、負荷電圧の低下は1階調分となる。
ここで、駆動信号発生器25からの駆動信号による各電圧補償回路の動作について以下に説明する。
例えば、図1で示す電圧補償回路PN1においては、最下位ビットD1=1のときに、系統電圧Vxの極性が正の場合、IGBT9sw11、9sw14をオンし、IGBT9sw12、9sw13をオフすることにより、充電電圧V1を正極性で出力する。また系統電圧の極性が負の場合、IGBT9sw12、9sw13をオンし、IGBT9sw11、9sw14をオフすることにより、充電電圧V1を負極性で出力する。
また、最下位ビットD1=−1のときに、系統電圧Vxの極性が正の場合、IGBT9sw12、9sw13をオンし、IGBT9sw11、9sw14をオフすることにより、充電電圧V1を負極性で出力する。また系統電圧の極性が負の場合、IGBT9sw11、9sw14をオンし、IGBT9sw12、9sw13をオフすることにより、充電電圧V1を正極性で出力する。このD1=−1の場合、出力させる電圧は系統電圧と逆極性の電圧であり、即ち、系統電圧によりコンデンサ10が充電されるものである。
またD1=0のとき、IGBT9sw11〜9sw14、のうち上アーム側9sw12、9sw14あるいは下アーム側9sw11、9sw13のどちらか一方をオン状態とし他方をオフ状態として出力端を短絡し、電圧補償回路PN1からの出力をほぼゼロとする。
ところで、上述したようなコンデンサ10への充電動作は、系統電圧と逆極性の電圧を電圧補償回路PNにて発生させることで行ったが、実際には、負荷3に供給される系統電流と逆極性の電圧を発生させた場合にのみ充電されるもので、このため、異極性検出信号24bにより系統電圧極性と系統電流極性とが異極性であることが検出されると、逆極性電圧の発生、即ちコンデンサ10への充電動作を停止し、系統電圧に電圧を重畳させずにそのまま負荷3へ供給する。
次いで、各コンデンサ10の電圧検出値V1、V2、V3からコンデンサ10の電圧が復帰したことが検出されると、定常短絡スイッチ8をオンし、系統電力は抵抗の小さい機械式の定常短絡スイッチ8を通して負荷3に供給される。各コンデンサ10の電圧はほぼ基準状態に回復しているが、通常、各コンデンサ10の電圧は基準電圧よりも若干高めに充電しておくため、充電用トランス14を介してゆっくり充電する。
なお、系統電圧と逆極性の電圧を発生させてコンデンサ10への充電動作を行っている途中で、系統電圧に瞬低が発生すると、コンデンサ10への充電動作を止め、速やかに補償動作に切り替える。
この実施の形態では、瞬低時の補償動作により、各電圧補償回路PN1〜PN3内の充電コンデンサ10の充電電圧が低下すると、系統電圧が正常に復帰した後に続いて、系統電圧と系統電流が異極性となる期間を除いて、充電すべきコンデンサ10の電圧補償回路PNから系統電圧と逆極性の出力電圧を発生させて、電力系統から電圧補償回路PNを介してコンデンサ10を充電させる。このように、負荷3に電力供給するための主回路である電圧補償回路PNを介して系統電圧からコンデンサ10を充電するため、コンデンサ10を高速に充電できてコンデンサ10の電圧を回復できる。このため、各コンデンサ10の電圧が概2倍の関係に速やかに復帰でき、補償動作の信頼性が向上する。このため、短い間隔で瞬低が繰り返し断続的に発生するような場合でも、高精度な補償動作が継続できる。
また、充電用トランス14は、コンデンサ10の電圧が補償動作に問題ない程度に回復した後にさらに充電するために用いるため、ゆっくり充電できればよい。このため、小型で簡略なものでよく、省略することも可能である。これにより、コンデンサ10の充電のための充電設備を簡素化して装置構成を小型化、簡略化できる。
なお、上記実施の形態では、系統電圧と系統電流が異極性となる期間を除いて、充電すべきコンデンサ10の電圧補償回路PNから系統電圧と逆極性の出力電圧を発生させた。コンデンサ10を充電する際に、電圧補償回路PNから発生される出力電圧を、系統電流の極性と常に逆極性になるように制御して充電してもよいことは明らかであるが、上記のように、系統電圧と系統電流が同極性となる期間のみ充電することで、制御が簡略化できる。系統電圧の極性と負荷3に供給される系統電流の極性との関係は、負荷3の力率によって決まるが、通常負荷力率は0.7から1.0程度であるため、コンデンサ10に充電されるエネルギは、系統電圧と系統電流が同極性となる期間に充電されるものが大部分である。このため、系統電圧と系統電流が異極性となる期間を除いても、コンデンサ10を高速に充電できてコンデンサ10の電圧を回復できる効果が十分に得られる。
実施の形態2.
ところで、一般的に負荷3は、定格からの電圧低下量が10%程度以下であれば問題なく正常に動作する。そこで、この実施の形態では、上記実施の形態1で示した電圧変動補償装置において、コンデンサ10を充電する際に、負荷3に供給される負荷電圧の低下量が定格から10%程度以下となるように制御する。
図5に示すように、瞬低が終了して系統電圧が低下していない通常状態に復帰すると、系統電圧のピーク値周辺で系統電圧と逆極性の逆極性電圧Voutを補償装置から出力させる。この場合、電圧補償回路PN1内のコンデンサ電圧であるV1の大きさに相当する1階調の電圧を逆極性電圧Voutとして出力し、さらに、この逆極性電圧が系統電圧の10%以下となるように、系統電圧のピーク値周辺で出力させる。これにより、図に示すように、系統電圧に補償装置出力の逆極性電圧Voutが重畳された負荷電圧は、ピーク値周辺で逆極性電圧Vout分だけ低下する。
図1に示す補償装置100では、1階調の逆極性電圧を発生させる組み合わせは、系統電圧を正とすると、−V1、V1−V2、V1+V2−V3の3種類である。これらを、コンデンサ10の充電電圧の低下状態に応じて選択して用いることで、負荷電圧を許容される正常状態に保持しながら、電圧低下したコンデンサ10を確実に高速充電できる。
充電中の各時刻において、コンデンサ10のいずれを充電するかの選択は、例えば次のように行う。
1)V1>(V2/2)>(V3/4)、あるいは(V2/2)>V1>(V3/4)のとき、V1+V2−V3の逆極性電圧を発生し、電圧補償回路PN3のコンデンサ10を充電する。
2)V1>(V3/4)>(V2/2)、あるいは(V3/4)>V1>(V2/2)のとき、V1−V2の逆極性電圧を発生し、電圧補償回路PN2のコンデンサ10を充電する。
3)(V3/4)>(V2/2)>V1、あるいは(V2/2)>(V3/4)>V1のとき、のとき、−V1の逆極性電圧を発生し、電圧補償回路PN1のコンデンサ10を充電する。
このように、各コンデンサ10の電圧検出値の比から充電すべきコンデンサ10を選択することで、コンデンサ電圧が概2倍の関係に速やかに復帰でき、補償動作の信頼性が向上する。また、上記実施の形態1と同様に、コンデンサ10の充電のための充電設備を簡素化して装置構成を小型化、簡略化できる。
なお、この実施の形態では、補償装置から0〜7の8階調の電圧出力を発生することができ、コンデンサ10を充電する際に1階調の逆極性電圧を出力させたが、これに限るものではない。即ち、補償装置は、4つ以上の電圧補償回路PNを直列に接続して出力階調数を増大してもよく、コンデンサ10を充電する際に出力する逆極性電圧は、系統電圧の10%以下であれば、2以上の階調でもよく、逆極性電圧の出力期間が長くなるように異なる階調の電圧を組み合わせて用いてもよい。
上記実施の形態2で示した充電動作における充電時間について、以下に説明する。
系統の基準電圧をVn、瞬低後の系統電圧がVs(位相変化なし)、コンデンサjの容量をCj、コンデンサjの初期充電電圧をVChj、補償動作により発生するコンデンサjの電圧低下を△VCj、負荷電流をIn、負荷力率をpf、瞬低継続時間をTとすると、概ね次の関係が成り立つ(j=10pn1、10pn2、10pn3)。
Σ1/2×Cj×[VChj−(VChj−△VCj)]=(Vn−Vs)×In×pf×T
逆極性電圧としてα×Vnを発生してコンデンサjを充電する場合、充電時間をT2、充電中のコンデンサjの電圧をVCjとすると概ね次の関係が成り立つ。
Σ1/2×Cj×[VCj−(VChj−△VCj)]=α×Vn×In×pf×T2
ここで、VCj=VChjまでコンデンサjを充電するとすると
T2=(T/α)×Vn/(Vn−Vs)
となる。
但し、Vn−Vsは、Vnの10%〜100%程度、αは0.1程度である。
実施の形態3.
上記実施の形態2では、逆極性電圧が系統電圧の10%以下となるように、系統電圧のピーク値周辺で出力させたが、この実施の形態では、図6に示すように、補償装置から出力される逆極性電圧Voutを、正弦波による滑らかな電圧波形で出力させる。この場合、逆極性電圧Voutは系統電圧の10%程度で出力し、これにより、系統電圧に補償装置出力の逆極性電圧Voutが重畳された負荷電圧は、系統電圧の90%程度の正弦波による電圧波形となる。
このような、逆極性電圧Voutは、各電圧補償回路PN内の複数のIGBTから成るインバータをPWM制御を用いて駆動制御することで出力できる。
例えば、上記実施の形態2と同様に、1階調の逆極性電圧を用いるとして、所望のコンデンサ10に充電可能な出力パターンを選択し、各電圧補償回路PN内のインバータに対してPWM制御により生成された駆動信号を出力する。これにより、負荷3への供給電圧が正弦波による滑らかな電圧波形となり、負荷3への悪影響が防止できる。また、上記実施の形態2と同様に、負荷電圧を許容される正常状態に保持しながら、電圧低下したコンデンサ10を確実に高速充電できる。また、コンデンサ電圧が概2倍の関係に速やかに復帰でき、補償動作の信頼性が向上する。さらに、コンデンサ10の充電のための充電設備を簡素化して装置構成を小型化、簡略化できる。
なお、この場合、系統電圧の10%を超える階調で逆極性電圧を発生するパターンを選択しても、補償装置から出力される逆極性電圧Voutを、PWM制御により、系統電圧の10%程度の正弦波形で出力させることができる。このため、大型のフィルタが必要にならない程度に補償装置の出力階調を大きくしても良い。
この発明の実施の形態1による電圧変動補償装置の構成図である。 この発明の実施の形態1による制御回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態1による補償動作を説明する電圧波形図である。 この発明の実施の形態1による充電動作を説明する図である。 この発明の実施の形態2による充電動作を説明する図である。 この発明の実施の形態3による充電動作を説明する図である。
符号の説明
3 負荷(需要家)、
9sw11〜9sw14,9sw21〜9sw24,9sw31〜9sw34 インバータ(半導体スイッチング素子としてのIGBT)、
10(10pn1,10pn2,10pn3) 充電コンデンサ、16 制御回路、
23 瞬低検出部、24 極性判定回路、24b 異極性検出信号、
25 駆動信号発生器、100 電圧変動補償装置、
PN1〜PN3,PN 電圧補償回路、V1,V2,V3 コンデンサ電圧検出値、
Vx 系統電圧、Ix 系統電流。

Claims (7)

  1. それぞれコンデンサの電圧を交流に変換して出力する複数の電圧補償回路を電力系統に直列に接続し、該電力系統における電圧低下の監視、およびそれに基づく給電制御を行う制御部を備えて、系統電圧低下時に、上記複数の電圧補償回路の中から所望の組み合わせを選択し、その出力電圧の総和を上記系統電圧に重畳して上記系統電圧の低下を補償し、負荷に供給される電圧の変動を抑える電圧変動補償装置において、上記電力系統から上記電圧補償回路を介して上記コンデンサを充電する手段を有し、上記系統電圧が低下していない通常時に、上記電圧補償回路を介して上記負荷に電力供給しつつ、上記電圧補償回路の出力電圧を該電圧補償回路を流れる系統電流の極性と逆極性として、該電圧補償回路が有する上記コンデンサを充電することを特徴とする電圧変動補償装置。
  2. 上記電圧補償回路を流れる系統電流の極性が上記系統電圧と同極性の場合のみ、上記電力系統から上記電圧補償回路を介して上記コンデンサを充電することを特徴とする請求項1記載の電圧変動補償装置。
  3. 上記コンデンサを充電する際、上記負荷に供給される電圧の低下量が所定の許容量以下となるように、上記電圧補償回路から出力される上記系統電流極性の逆極性電圧(以下、単に逆極性電圧と称す)を制御することを特徴とする請求項1または2記載の電圧変動補償装置。
  4. 上記コンデンサを充電する際、上記複数の電圧補償回路の中から、各出力電圧極性が上記系統電流と同極性のものを含むことを可能にして所望の組み合わせを選択し、その出力電圧の総和による上記逆極性電圧にて上記コンデンサを充電することを特徴とする請求項3記載の電圧変動補償装置。
  5. 上記複数の各電圧補償回路は、ダイオードが逆並列に接続された複数個の半導体スイッチング素子から成るインバータを備え、上記コンデンサを充電する際、上記インバータ内の各半導体スイッチング素子をPWM制御を用いて駆動制御することを特徴とする請求項3または4記載の電圧変動補償装置。
  6. 上記各電圧補償回路内の上記コンデンサの電圧低下を検出する手段を有し、該電圧低下が検出されたコンデンサを充電するように、上記各電圧補償回路から電圧出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電圧変動補償装置。
  7. 上記コンデンサの電圧低下が解消された時点で、上記電圧補償回路は上記系統電圧への上記逆極性電圧の重畳を止め、上記コンデンサへの充電を終了することを特徴とする請求項6記載の電圧変動補償装置。
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