JP4010948B2

JP4010948B2 - ヒートシール可能なキャップを有する薬剤瓶並びに瓶充填装置及び方法

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Publication number: JP4010948B2
Application number: JP2002564383A
Authority: JP
Inventors: ピー・ダニエル
Original assignee: ピ，ダニエル
Priority date: 2001-02-12
Filing date: 2001-02-16
Publication date: 2007-11-21
Anticipated expiration: 2021-02-16
Also published as: JP2004533971A; PL209835B1; CA2449704A1; IL157269A0; MXPA03007195A; TW561043B; US20040083686A1; IL186251A0; IL186251A; KR100641464B1; WO2002064439A1; BR0116879A; US6604561B2; EP1370471A4; BR0116879B1; US6805170B2; SG183574A1; MY140836A; CN1489542B; US6684916B2

Description

【０００１】
発明の技術分野
本発明は、針もしくは注射器がキャップを通して暫定的に導入された後に滅菌薬剤が維持されるべき場合に使用する、薬剤瓶用のヒートシール可能なキャップ、並びにそのような瓶に充填する装置及び方法に関する。
【０００２】
発明の背景
ワクチン等の薬剤は、しばしば使用前に瓶内に保管される。一般的に、瓶に薬剤を充填し、その薬剤を瓶内にシールするため、キャップを取り付ける。このキャップは、一般的に、中の薬剤に汚染や影響を及ぼさない加硫ゴムもしくは同様の弾力性のある物質からなる。このタイプの充填法に伴う障害の一つは、組み立て作業中、キャップの無菌性を維持することが困難なことである。さらに、充填前の移送及び保管中は、瓶とキャップの無菌性を維持することが困難である。
【０００３】
この汚染のリスクを克服するため、本発明者は、まず瓶にキャップを組み立て、組み立てたキャップと瓶を照射等で滅菌し、針もしくは注射部材等をキャップに差し込み、針を通して滅菌した瓶内に薬剤を導入することによって組み立てた瓶に充填することが望ましいと判断した。しかし、このタイプの方法に伴う障害の一つは、針もしくは注射部材等をキャップに差し込んで引き抜くと、キャップに小さな穴があいてしまうことである。穴の直径を小さくするためにキャップの材質には弾力性があるので、穴は通常小さく、薬剤の漏れを防ぐには十分である。しかし、一般的に、空気やその他のガスが穴を通って瓶内に入るのを防ぐほど小さくはないので、薬剤はこのような穴によって汚染もしくは腐敗してしまう。
【０００４】
製薬分野では、空気との接触や考え得る他の汚染要因物による腐敗防止のため、ワクチン等の薬剤に防腐剤を加えるのが慣例である。しかし、ある種の防腐剤は、患者に望ましくない影響を与えることが判明している。結果として、ワクチンを含む多くの薬剤は、防腐剤を使用していない。これらの防腐剤不使用の薬剤、及び特に防腐剤不使用のワクチンが、キャップに上述の針穴があいている瓶内に収容されていれば、汚染及び腐敗の両方またはいずれか一方を免れない。
【０００５】
加硫ゴムは、様々なタイプの薬剤を収容する瓶のキャップの製造に安全で効果的な物質とされている。他の多くの高分子物質は、それらの薬剤との両立性（以下、適合性ともいう。）が試験されていないため、薬剤瓶のキャップの製造に現在使用されている加硫ゴムの代わりとして使用することはできない。しかし、加硫ゴムは不溶融性であるため、それらのキャップの針穴を元の位置でヒートシールし直すことができない。
【０００６】
従って、本発明の目的は、上述した先行技術の障害及び不利点を克服することである。
【０００７】
発明の概要
本発明の一局面では、薬剤瓶用の再封止可能（以下再シール可能とも称する）キャップを対象とし、再シール可能キャップは、瓶内に収容される薬剤に安定した環境を提供することで知られている加硫ゴムもしくはそのような物質で形成したベース部と、このベース部の上を覆う再シール可能部とを備える。再シール可能部は、低密度ポリエチレン等の再シール可能な高分子物質からなり、薬剤を瓶内に分配するため、針もしくはそのような注射部材で穿刺し得る。針の退出後、薬剤を収容しているチャンバを密閉状態に維持するため、再シール可能部の穿刺領域はヒートシールすることができる。
【０００８】
本発明の別の局面では、再シール可能瓶に所定の薬剤を充填する装置及び方法を対象とする。この方法は、薬剤瓶と、熱エネルギーが加わることを踏まえて実質的に融解性であるベース部を含む再シール可能キャップと、ここで再シール可能部は、所定の薬剤に露出すること及び瓶内に薬剤をシールすることに関して薬剤と適合性があり、ベース部の上を覆い、且つ熱エネルギーが加わることを踏まえて実質的に融解性である再シール可能部と、キャップを瓶に固定するための、キャップ及び瓶と係合可能なロック部材とを提供する工程を含む。薬剤を瓶に充填する前に、再シール可能キャップとロック部材が瓶に固定されるため、キャップと瓶の間に実質的にガス密封のシールを形成する。そして、この組み立てたキャップ、瓶、ロック部材を、ベータ線もしくはガンマ線照射等により滅菌する。そして、針もしくはそのような注射部材を再シール可能キャップに差し込み、針を通じて所定の薬剤を瓶の内部に導入する。本発明の好適な実施例では、この針は「ダブル・ルーメン」針で、針を通して所定の薬剤を瓶内へ導入するコアの通路と、瓶の内部から排気された空気もしくは他のガスもしくは蒸気を退出させるために、流体連通により真空源と連結する環状通路を画成する。薬剤を瓶に充填した後、針をキャップから退出し、キャップの再シール可能部の貫通領域に十分な熱エネルギーを加えて貫通領域を融解し、瓶の内部と貫通領域の間に実質的にガス密封のシールを形成する。好ましくは、再シール可能部の貫通可能領域は、針をキャップに差し込む前に、直接加熱焼灼もしくはレーザー焼灼等により焼灼して、組み立て工程から充填工程にわたる滅菌状態の維持を更に確保する。
【０００９】
本発明の別の局面では、再シール可能栓と、容器及び栓を容器に固定するロック部材からなる再シール可能栓を含む組立体とを対象とし、前記再シール可能栓は所定の固体を前記容器内にシールする。再シール可能栓は、軸方向に所定の壁厚を画成する本体と、針孔を形成するように針で貫通可能であり、レーザー源から所定の波長及び出力でレーザー照射を加えることによって針孔を密閉するようにヒートシール可能な針貫通領域とを含む。この針貫通領域は、(i)所定の波長のレーザー光線を実質的に吸収し、レーザー光線が針貫通領域の所定の壁厚を通過するのを実質的に回避し、(ii)所定の時間内で、所定の波長及び出力のレーザー光線に針貫通領域に形成された針孔を密閉させる、所定の色及び不透明度を規定する。組立体は、再シール可能栓を貫通しこの栓を通じて物質を容器の中へ導入する針を含む充填機械と、針を通じて容器の中に物質を導入するように流体連通によって針に連通する物質源と、所定の波長と出力のレーザー光線を加える再シール可能栓と熱接続可能であるレーザー源を更に含む。
【００１０】
本発明による装置及び方法の利点の一つは、充填前にキャップとロック部材を瓶に固定するため、充填工程を通じて滅菌状態を維持する能力を高め、滅菌環境で瓶を組み立てる必要性を回避することである。その結果、先行技術による瓶及び充填システムと比較すると、本発明の装置及び方法では、処理時間及び費用が著しく減少し、更に、組み立て工程から充填工程にわたる滅菌の確実性が著しく増すことになる。
【００１１】
本発明の他の利点については、以下の詳細な説明及び付随する図面を受けて容易に明白になるであろう。
【００１２】
好適な実施例の詳細な説明
図１に示すとおり、先行技術による薬剤瓶のキャップは概して参照番号１０で表示する。キャップ１０は、加硫ゴムベース１２を含み、瓶１４の開口端内にスライドして入る。この瓶１４は、ガラスもしくはそのような物質からなり、薬剤を受け入れるチャンバ１６を画成する。アルミニウムのロックリング１８は、キャップ１０及び瓶１４の外周を取り囲み、キャップを瓶にロックするように結合してシールするために、適所でクリンプしてある。
【００１３】
実施においては、薬剤をチャンバ１６内に注入するために、皮下注射針（図示せず）を加硫ゴムベースに差し込む。薬剤が一旦注入されたら、キャップ１０から針を引き抜く。針の差し込みによる穴は、加硫ゴムベースの弾力性によってその最大の直径から若干縮まるが、結果として生じる穴は、一般的には依然としてガスや蒸気を通す程度に大きいため、チャンバ１６内の防腐剤不使用の薬剤を脅かすことになる。
【００１４】
図２に移り、本発明を具現化する再シール可能キャップは概して参照番号１１０で表示する。再シール可能キャップ１１０は、関連技術における当業者には既知である加硫ゴムもしくはそのような物質からなる弾力性ベース１１２を含み、ワクチン等の薬剤と接触するか、もしくは別の方法で薬剤に対して露出した状態で設置されるエンド・キャップもしくはその一部の製造において使用できる。このベース１１２は、瓶１１４の開口端内にスライドして受け入れられるように成形及び採寸した下部周壁１１５を画成する。瓶１１４は、ガラスもしくはそのような物質からなり、薬剤を受け入れるチャンバ１１６を画成する。再シール可能キャップ１１０のべース１１２は更に、やはり瓶１１４の開口端内にスライドして受け入れられるように成形及び採寸した上部周壁１１７と、上部周壁１１７の上端から外側に突出した周囲シールフランジ１１８を画成する。瓶１１４は、ガラスもしくは他の適した物質からなり、その開口端に周囲フランジ１２０を画成する。図２及び図３に部分的に分解組み立て図で示すように、キャップと瓶の間の境界面をシールするために、ベース１１２の周囲フランジ１１８は、瓶１１４の周囲フランジ１２０とシールするように係合する。ベース１１２は更に、上部周壁１１７内に形成した上部凹部１２２と、周壁の上端から内側に突出した環状縁１２４を画成する。
【００１５】
ベース１１２の上部凹部１２２は、内側に再シール可能部材１２６を固定して受け入れ、組み立てた再シール可能キャップ１１０を形成する。再シール可能部材１２６は、上部周囲フランジ１２８と、環状陥凹部または環状凹部１３０と、フランジと相対的に環状凹部１３０の反対側に位置し、凹部から外側に突出するベース１３２を画成する。図２及び図３に見られるように、再シール可能部材１２６の環状凹部１３０及びベース１３２は、上部凹部１２２の内面及びベース１１２の環状縁１２４と相補的に（あるいは鏡像を画成するように）採寸及び成形されている。その結果、上部凹部１２２は、押圧するか、カチッと留めるか、もしくは別の方法で再シール可能部材１２６を内側に受け入れ、環状凹部１３０が環状縁１２４を内側に受け入れ、それによって再シール可能部材をベース内にしっかりと固定する。
【００１６】
再シール可能部材１２６は、好ましくは、クラトンR（KRATONR）の登録商標でクラトンポリマーズアンドGLS社（Kraton Polymers and GLS Corporation）により発売された高分子物質との混合物等の弾力性のある高分子物質、及びエンゲージ^TM（ENGAGE ^TM）もしくはエグザクト^TM（EXACT ^TM）の登録商標でダウ・ケミカル・カンパニー（Dow Chemical Co.）により発売されたポリエチレン等の低密度ポリエチレンからなる。再シール可能部材１２６の特性で重要なことは、針、注射器もしくはそのような注射部材を再シール可能部材に差し込んだ後、ガス密封シールを形成するために再シール可能なことである。好ましくは、再シール可能部材は、関連技術における当業者には既知であり以下に更に述べる方法で、針で穴をあけた区域を加熱することによりシールされ得る。上述の混合ポリマーによる利点は、混合ポリマーは、クラトンR（KRATONR）そのものに比べ、薬剤がポリマーに吸収され得る程度を最小限に抑えることで知られていることである。
【００１７】
再シール可能キャップ１１０及び瓶１１４の上方には、上部周囲フランジ１３６及び下部周囲フランジ１３８を画成するアルミニウムのロックリングまたはクリンプ・リング１３４が載置されている。ロックリング１３４は、エンド・キャップを瓶にしっかり固定する、関連技術における当業者には既知のタイプであり、ここに述べる機能を果たすことで現在知られている、あるいは後に知られることになる数多くの異なるロックリングの中で、どの形状もしくは形態をとってもよい。ロックリングの上部及び下部周囲フランジそれぞれ１３６及び１３８は、クリンプするか、もしくは別の方法でキャップ及び瓶との隣接面に対して押圧してキャップのシールフランジを瓶に対して押圧することによって、キャップと瓶の間の流体密封シール及びガス密封シールの両方またはいずれかを維持する。
【００１８】
図３に示すように、再シール可能キャップ１１０は、瓶のチャンバ１１６内に薬剤を分配するため、皮下注射針もしくは他のタイプの針１４０が再シール可能部材１２６及び弾力性ベース１１２を通って差し込まれた状態である。薬剤を瓶内に注入しながらガスを瓶１１４から逃がすことができるように、通気針１４２が同様に再シール可能部材１２６及び弾力性ベース１１２を通って差し込まれている。薬剤を瓶に注入する装置及び方法は、本開示の一部として言及することによりここに明確に盛り込む１９９７年６月２４日に発行されたダニエル・パイ（Daniel Py）の米国特許第５，６４１，００４号に記載のものであることが望ましい。
【００１９】
実施においては、再シール可能部材１２６をベース１１２内に挿入し、組み立てた再シール可能キャップ１１０を瓶１１４の開口端内にスライドさせて差し込む。そして、ロックリング１３４を適所でクリンプして再シール可能キャップ１１０を瓶にロックし、キャップと瓶の境界面でガス密封シールを維持する。そこで、好ましくはこの組み立て部を、関連技術における当業者には既知である方法によるベータ線及びガンマ線両方またはいずれか一方の照射等により、組み立てた再シール可能キャップ１１０及び瓶１１４を滅菌する。そして、薬剤分配針１４０を、再シール可能部材１２６及びベース１１２を通して針の自由端が瓶のチャンバ１１６内に入るまで差し込み、次々と薬剤をチャンバ内に分配する。液体薬剤を瓶のチャンバ内に注入しながらシールした瓶からガスを吸出するために、通気針１４２も同様に、再シール可能部材１２６及び弾力性ベース１１２を通して差し込む。薬剤が瓶のチャンバ内に一旦注入されてしまえば、針１４０及び針１４２を再シール可能キャップ１１０から引き抜き、以下に更に説明するように、針１４０及び針１４２によって穴のあいた再シール可能部材１２６の部位に、熱もしくは他のエネルギー源を加え、次々と穴のあいた区域をシールし、薬剤を瓶に密閉する。
【００２０】
本発明の好適な実施例の利点の一つは、薬剤をチャンバ１１６内に注入してから再シール可能キャップ１１０の再シール可能部材１２６を再シールできることあり、それによって、防腐剤不使用ワクチン等の防腐剤不使用の薬剤を使用するのに殊更に適した本発明のエンド・キャップを提供できるのである。結果として、本発明の好適な実施例における更なる利点は、薬剤の防腐剤含有が不要になることであり、従ってこのような防腐剤の上述した障害及び不利点を回避できることである。
【００２１】
本発明の好適な実施例のもう一つの利点は、瓶の保管中もしくは移送の最中に、チャンバ１１６内にシールされた薬剤が、汚染、あるいは別の方法により不純物もしくは他の作用因子による影響を受けないことである。
【００２２】
図４乃至図８では、本発明を実施する別の再シール可能キャップを、概して参照番号２１０で表示する。再シール可能キャップ２１０は、基本的には上述した再シール可能キャップ１１０と同様であるため、数字「１」の代わりに数字「２」で始まる類似した参照番号を用いて類似の構成部分であるということを示唆している。図４及び図６に示すように、キャップのベース２１２は、上部周壁２１７の内側に環状溝２３０を画成する。図４及び図７に最もよく示されているように、再シール可能部材２２６のベース２３２の周囲面に、環状の突起部もしくは***２２４を、対応するベース２１２の環状溝２３０内に擦るように入るように採寸して画成することによって、再シール可能部材をベースに固定する。図６に示すように、ベース２１２は、下部周壁２１５の外側に、瓶２１４の内壁が擦るように係合するように軸方向に相対して相隔たる複数の突起部もしくは***２２４を更に画成することにより、キャップを瓶内に固定し、キャップと瓶の密閉維持を促す。図７及び図８に最もよく示されているように、再シール可能部材２２６の上面内には、円形の貫通可能領域２４８を画成する環状突起部もしくは***２４６が画成され、以下に更に述べるように、充填針もしくはそのような器具を受ける。図５に示すように、ロック部材もしくはクリンプリング２３４は、上側に中央開口２５０を画成し、再シール可能部材２２６の環状突起部２４６を受け入れる。
【００２３】
好ましくは、いかなる薬剤もしくは他の液体をも瓶内に導入する前に、上述したように、そして図４に示すように、再シール可能キャップ２１０と瓶２１４を組み立て、ロック部材２３４を適所でクリンプする。そして、本発明による一つもしくは複数の空のキャップと瓶の組立体の封入、滅菌、移送を、本発明者が所有し、「物品移送方法、移送ポケット及び囲い」（"Method Of Transferring Articles, Transfer Pocket And Enclosure"）と題する米国特許第５，８１６，７７２号明細書、の教示内容に従って行う。この内容を本開示の一部として言及することにより本明細書に明確に盛り込む。この特許明細書に開示されるように、キャップと瓶の空の組立体は、閉塞し、必要に応じて滅菌インジケータを設けた内袋もしくは内「ポケット」に入れられる。そして、この内ポケットは、移送ポケット内に設置され、この移送ポケットは、シール枠を設けており、シール枠の周囲面に環状溝を画成している。移送ポケットは、枠の表面を越えて伸ばされ、移送ポケットの上を覆うゴムバンドで閉じられ、周辺溝内に入る。この移送ポケットも、同様に中に滅菌インジケータを含むことができる。好ましくは、組み立てた移送ポケットと内ポケットは、「外」ポケット内にシールされ、組み立てられたこれらのポケットは、ポケットとポケットの中のキャップと瓶の空の組立体を滅菌するため、ガンマ線照射等により滅菌される。そして、移送ポケットは、滅菌した組立体を汚染することなく、滅菌した組立体を保管すること及び充填システムまで移送することの両方またはいずれか一方に使用することができる。前記特許明細書に更に述べるとおり、充填システムは、滅菌した囲い内に位置し、空の瓶は、外ポケットを取り除き廃棄して移送ポケットのシール枠を囲いの窓部もしくは移送ポートに接続することによって、囲い内に導入される。'７７２特許に更に開示されるように、好ましくは、移送ポケットを充填システム囲いの移送ポートに固定するために、接着性の物質をシール枠の上に載せる。キャップと瓶の組立体を充填システム囲い内に解放する前に、好ましくは、保管及び移送中を通じて瓶とキャップの組立体の滅菌状態が維持されたことを確保するため、滅菌インジケータをチェックする。そして、前記特許明細書で述べているように、枠の上を覆う移送ポケットの一部を切り取り、同時に切り取った面に沿って滅菌して面上のいかなる微生物もしくは細菌も壊滅し、そうして内ポケットが移送ポートを通じて囲い中に受け入れられることになる。
【００２４】
一旦囲い内に受け入れられると、内ポケットが開いてキャップと瓶の空の組立体が取り出され、滅菌した囲い内に位置する充填機械に搬入される。充填機械に搬入したらすぐに、充填工程中に汚染物質が瓶に入らないことを更に確保するため、好ましくは、各々のキャップと瓶の空の組立体の再シール可能部材２２６を再び滅菌する。本発明の好適な実施例によれば、再シール可能部材２２６は、直接加熱焼灼もしくはレーザー焼灼のいずれかにより、この段階で滅菌される。
【００２５】
図９A乃至図９Cに示すように、再シール可能キャップを加熱することによって焼灼する装置は、概して参照番号２５２で表示する。装置２５２は、瓶支持体２５６の上方に載置したハウジング２５４を備える。この瓶支持体２５６は、一本の瓶を保持するようにしてもよいが、あるいは、好ましくは、複数の瓶を保持するようにする。複数の瓶を保持するようにしたこの支持体の実施例は、中に瓶を受け入れるためのチャネル２５８と、チャネルの上端に形成した、上に瓶のフランジ２２０を支持するための一組の対向段部２６０を画成する。必要に応じて、振動性駆動部（図示せず）を駆動するように瓶支持体２５６に接続して支持体を振動させ、チャネルを通して次々と所定の速度でビンを動かすこともできる。しかし、これらの内容に基づく関連技術における当業者に認識されるように、現在知られている、あるいは後に知られることになる数多くの異なる駆動システムいずれも、充填機械を通して瓶を動かすために同じく利用できる。
【００２６】
ハウジング２５４は、ハウジングの自由端に形成した周囲シール面２６２を画成し、上部フランジ面２３６をそれぞれのロック部材２３４にシールして係合する。図９Bに最もよく示されているように、この周囲シール面は、ロック部材に形成した開口２５０を囲繞し、キャップの再シール可能部材２２６の貫通可能領域２４８を露出している。好ましくは、周囲シール面２６２は、キャップとハウジングの間で実質的に流体密封のシールの形をとる。ハウジングの中央支持体２６６の自由端から加熱面２６４が外側に突出し、再シール可能部材の貫通可能領域２４８と接触し、その面を焼灼する。加熱面２６４の周囲には環状導管２６８が延在して流体連通により真空源２７０と連結し、図中に矢印で示すように、導管を通じて空気を吸出し焼灼された貫通可能領域２４８から離れるようにする。ハウジング２５４は、運転用に駆動源２７２に接続することによってハウジングを動かし、それによって、図中に矢印で示すように、表面を焼灼する露出した貫通可能領域２４８に加熱面２６４を係合したり係合を解除したりする。これらの内容に基づく関連技術における当業者に認識されるように、駆動源２７２は、ここに述べるような駆動源の機能を果たす空圧駆動やソレノイド作動あるいは他のタイプの電気駆動等、現在知られている、あるいは後に知られることになる数多くのいかなる異なった形式の駆動源でもよい。同様に、加熱面２６４は、数多くのいかなる異なった形状や構成でもよく、また、電気抵抗ヒータ（もしくは「ホットワイヤ」）による等、現在知られている、あるいは後に知られることになる数多くのいかなる異なったやり方で加熱してもよい。しかし、好ましくは、表面の形状及び輪郭は、キャップの貫通可能領域２４８の所期の形状及び輪郭に対応して加熱面２６４により決定される。
【００２７】
装置２５２の稼動においては、図９Aに典型的に示すが、まず、再シール可能部材２２６の貫通可能領域２４８を、加熱面２６４の位置と合わせて各々の瓶を焼灼ステーション内に導入する。そして、周囲シール面２６２がそれぞれのロック部材２３４の上部フランジ面２３６とシールされて係合し、同時に加熱面２６４が露出している再シール可能部材２２６の貫通可能領域２４８に係合するまで、ハウジング２５４を下方へ駆るように駆動源２７２を作動する。加熱面２６４は、所定の温度に維持され、露出した貫通可能領域２４８に接触したままその露出した面部を焼灼するに十分な所定の時間保持される。図７及び図８に示すような再シール可能部材２２６の構成の利点の一つは、焼灼処理によって環状突起部２４６の輪郭が加熱面の輪郭に適合するように変形するので、オペレータ（あるいは光学もしくは他の自動感知システム）が、充填前に各々のキャップが適切に焼灼されたかどうかを視覚的に判断することができるということである。図９Cに示すように、露出面を焼灼した後、駆動源２７２は、ハウジング２５４を上方へ駆ってキャップとの係合を解除するように作動し、別の瓶がハウジングの下へ移動し、この工程を全ての所期の瓶を焼灼するまで繰り返す。以下に更に説明するように、図９A乃至図９Cの焼灼ステーションを退出した後、好ましくはそこで瓶を充填ステーションへ移動し、滅菌された瓶に迅速に充填する。焼灼ステーション及び充填ステーションは、好ましくは、例えば前記の特許明細書に述べるように、層流ガス流が中を通り滅菌状態の維持を促す滅菌囲い内に載置する。
【００２８】
現在のところ好適な本発明の実施例では、加熱面の温度は、約２５０℃から３００℃の範囲内であり、周期（つまり加熱面と再シール可能部材の露出した貫通可能領域２４８との接触維持時間）は、約１．０秒から３．０秒の範囲内である。本発明は、これらの温度及び周期によればバイオバーデン試験において少なくとも約６ログの減少が達成でき、それによって表面を効果的に滅菌すると判断した。
【００２９】
第10図において、再封止可能キャップを焼灼する代わりの装置は全体を参照番号274で示される。装置274は第9A図乃至第9C図の装置252と再封止部材の充填領域を殺菌するのに必要な熱エネルギーがレーザー(以下“レーザー焼灼”と呼ぶ“)により与えられる。レーザー焼灼装置274はレーザーあるいは他の適切な放射源276を備え、レーザーあるいは他の適切な放射源276は各瓶/キャップアセンブリー上方に取りつけられた走査ミラーに任意に接続されている。第10図に示されていないが、以下に更に記載されるように各瓶が薬剤を充填される前に取りはずし可能部材が連続して素早く焼灼されることができるために瓶は第9A図乃至第9Cに示されているのと同じ型の支持体内に取りつけられるのが好ましい。
【００３０】
本発明の好ましい実施例において、レーザー276は市販されているCO2レーザーあるいはYAGレーザーである。CO2レーザーは約10.6μmの波長で作動する。この波長において、レーザーエネルギーの吸収は材料の電導率に支配される。従って、再封止部材226のエラストマー材料のような絶縁材料は入射エネルギーの大部分を吸収し熱エネルギーに転換して受け面248を焼灼する熱エネルギーに変換する。YAGレーザーは約1.06μmの波長で作動する。この周波数において、吸収は格子原子に支配される。従って、ほとんどイオン化しない明るく透明な重合体はレーザー光線を透過するであろう。従って、YAGレーザーを採用する時は、再封止部材のエラストマー材料のレーザーエネルギーの吸収を高めるために再封止材料のエラストマー材料に着色剤を添加することが望ましい。YAGレーザーの有為な利点は、再封止部材の貫通可能領域の表面層および、この表面層上の微生物、バクテリアあるいは他の汚染物質が、プラズマに形質変換されて、レーザー光線を照射された面が、急速に完全に殺菌されることである。必要であれば、操作者が紫外線に不必要に曝されることが全くないように紫外線フィルター膜が本発明の装置の囲いの表面に塗布されてもよい。
【００３１】
本発明者は、約15 - 30Wの範囲の光線エネルギーがエラストマー製再封止部材の表面248を効果的に焼灼するのに十分であることを実証した。更に、バイオバーデン試験は、約20W或いは20W以上のレーザーエネルギーは6.0logの減少を達成できるかもしれないことを実証した。これらのエネルギーにおいて、本発明の装置は表面248を約0.5秒のサイクル時間内に効果的に殺菌するであろう。従って、本発明のレーザー焼灼装置と方法の有為な利点は、本発明のレーザー焼灼装置と方法は種々の直接加熱の方法よりもサイクル時間が有為に短いことである。本発明のレーザー焼灼のもう１つの利点は、本発明のレーザー焼灼は非接触の方法と装置であり、従って、接触ヘッド或いは接触ヘッドのような加熱面の洗浄を気にかける必要がないことである。
【００３２】
第11図を参照する。各瓶の再封止部材226の直接加熱焼灼或いはレーザー焼灼の後に、瓶は（例えば振動駆動の）支持体256内を移動させられて充填位置280に入っていく。充填位置280は針或いは針状の注入部材282を備え、針或いは針状の注入部材282は支持体256上方に第11図に矢印で示されているように往復可能に取りつけられ、充填位置280を通過している各瓶/キャップアセンブリーの再封止部材226の貫通可能領域248と軸方向に整合する。駆動源284が針282に接続されて針282を往復駆動させて各キャップ210に係合し、係合からはずすように駆動する。薬貯蔵槽或いは他の製剤貯蔵槽286は、所定の薬あるいは他の製剤を針を通して瓶内に導入するために針と流体連通されている。本発明の好ましい実施例において、針282は内部に複数個の流体路を画成しており、所定の薬或いは製薬を第11図に矢印で示されているように瓶へ注入する第1流体路288と、瓶の内部空腔に薬品あるいは他の製薬を充填する前に及び/或いは充填している間に瓶の内部空腔から空気あるいは他の気体を引出す第2流体路290とを備えている。本発明の図示の実施例において、針282は“ダブル・ルーメン” 針であり、所定の薬或いは製薬を瓶内に注入するための中央流体路288と、置換された空気あるいは他の気体を瓶の内部空腔から引くための外方環状流体路とを画成している。
【００３３】
第12A図乃至第12D図に示されているように、薬あるいは製剤を瓶に充填し針282をキャップ210から引き抜いた後にキャップの貫通された貫通可能領域は引き抜かれた針の通路に沿って針穴294を画成する（第12B図）。キャップの加硫ゴム基板212は針を引き抜いた際に貫通された貫通可能領域において加硫ゴム基板同士が密着するのに十分な弾性を有し、従って瓶を封止された状態に維持する。しかし、上記したように、蒸気、気体及び/或いは液体は時間と共に針穴を通リ抜けるので、各瓶/キャップアセンブリーは封止位置を通されて、針が各瓶/キャップアセンブリーから抜かれた後直ちに第12C図に典型的に示されているようにキャップの再封止部材226が熱封止される。第12C図に典型的に示されているように、加熱部材あるいは面264は往復運動可能に上方に取りつけられ、充填位置内で受け取られた各瓶/キャップアセンブリーの貫通可能領域248と軸方向に整合される。駆動源272は加熱部材264に接続されて加熱部材264を各キャップの再封止部材と係合して係合から外れるように往復運動させる。第12C図に示されているように、加熱部材264は十分な温度に維持され、エラストマー材料を融着して針穴294を密閉封止するために再封止部材226の貫通された貫通領域に係合した状態に維持される。その結果、第12D図に典型的に示されているように、針穴は再封止部材の外側領域から消され、密閉封止がキャップと瓶との間に維持される。
【００３４】
本発明に関連する技術に精通した人にはここに教示されたことに基づいて認識されるかもしれないように、第12A図乃至第12D図の駆動源と加熱部材/面は上に記載したように、多くの異なる駆動源と加熱部材の任意の形態を取ることができる。しかし、第12C図に典型的に示されているように、加熱部材は、充填前にキャップの貫通可能領域を焼灼するための上記の加熱部材/面よりも小さい幅を画成してもよい。更に、封止用の加熱部材264の温度は、貫通された貫通領域を素早く融着して封止するために上記の加熱部材の温度よりも高くてよい。本発明の再封止可能キャップの１つの利点は、下地のゴム製基板212が瓶内の薬を加熱された領域から断熱して焼灼工程と熱封止工程を通して瓶内の薬を適切な温度範囲内に維持して薬への熱によるどのような悪影響も回避することである。
【００３５】
代わりに、第13A乃至第13C図に図示されているように、レーザー源276と走査ミラー278が再封止部材の貫通された貫通領域294/248を熱封止するのに採用されてもよい。従って、上記のレーザー源276と走査ミラー278がこの機能を行うために熱封止位置において採用されてもよく、代わりに、別の型のレーザー装置が採用されてもよい。現在の好ましい実施例においては、約50WのCO₂レーザーが、再封止可能キャップ内の約0.254センチ（約0.10インチ）の直径の領域を封止するのに採用されている。
【００３６】
本発明に関連する技術に精通した人にはここに教示されたことに基づいて認識されるかもしれないように、多くの変更と変形が本発明の上記の実施例と他の実施例に、添付の特許請求項に記載の範囲を逸脱することなくなされることができる。例えば、再封止部材はインサート成形によるなどして基板に一体成形されてもよく、再封止部材は基板に融着されるか溶融されてもよく、あるいは再封止部材は基板に順次成形されてもよい。更に、再封止部材は現在公知のあるいはここに記載された取り外し可能部材の機能をなすとして後に公知になる多くの異なる材料、例えば低密度ポリエチレンを含む、多くの異なる熱可塑性及び或いはエラストマー材料のいずれかのような材料で作られてもよい。同様に、基板は上記のように加硫ゴムで作られることができ、あるいは、瓶内の特定の薬と適合性があるとして現在公知であるか、あるいは後に公知になる多くの他の材料のいずれか、あるいは瓶内の特定の薬用に安定した囲いを画成するとして現在公知であるかあるいは後に公知になる多くの他の材料のいずれかで作られてもよい。更に、本発明のエンドキャップは加硫ゴムの１層以上の層及び/或いは再封止材料の１層以上の層からなってもよい。更に、本発明の焼灼位置と封止位置は、ここに記載された熱源の機能をなすとして現在公知の或いは後に公知になる例えばレーザーあるいは他の光源あるいは伝導熱源の多くの異なる形のいずれかを採用してもよい。従って、好ましい実施例のこの詳細な記載は限定するものではなく、説明するものとして理解されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図１】先行技術による薬剤瓶用のエンド・キャップの若干概略的な断面図である。
【図２】本発明を実施する再シール可能キャップの断面図である。
【図３】薬剤充填中の瓶を通気するためエンド・キャップに差し込んだ通気針もしくは注射器と、瓶に薬剤を導入するためエンド・キャップに差し込んだ注射針もしくは注射器を、図２に示す再シール可能キャップと共に示した断面図である。
【図４】本発明の再シール可能キャップと瓶の、別の実施例の断面図である。
【図５】再シール可能キャップを瓶に固定するための、図４に示すクリンプ可能なロック部材の断面図である。
【図６】瓶内にシールするために所定の薬剤と両立性のある加硫ゴムのような材料からなる、図４に示す再シール可能キャップのベース部の断面図である。
【図７】充填針もしくはそのような器具をキャップに差し込み取り外した後、キャップを密閉するために、キャップに熱エネルギーを加えられるように可融性の物質で形成した図４に示すキャップの再シール可能部の断面図である。
【図８】図７に示す再シール可能部の一部を拡大した断面図であり、針もしくはそのような器具を受け入れる再シール可能キャップの貫通可能部を示す。
【図９Ａ乃至９Ｃ】充填針もしくはそのような器具をキャップの再シール可能部に導入する前に、直接加熱焼灼術によってその再シール可能部を滅菌する本発明の装置と方法を図解する、若干概略的な断面連続図である。
【図１０】充填針もしくはそのような器具をキャップの再シール可能部に導入する前に、レーザー焼灼術によってその再シール可能部を滅菌する、本発明を実施する装置の若干概略的な部分的断面図である。
【図１１】組み立てたキャップ、瓶及びロック部材を所定の薬剤で充填する、本発明の針を実施する装置の若干概略的な部分的断面図である。
【図１２Ａ乃至１２Ｄ】充填針をキャップの再シール可能部から引き抜いた後、直接加熱シールによってその再シール可能部の貫通領域を密閉する本発明の装置と方法を図解する、若干概略的な断面連続図である。
【図１３Ａ乃至１３Ｃ】充填針をキャップの再シール可能部から引き抜いた後、レーザーシールによってその再シール可能部の貫通領域を密閉する本発明の装置と方法を図解する、若干概略的な断面連続図である。

Claims

容器内に所定の物質を封止する再封止可能栓であって、前記再封止可能栓を前記容器に固着するロック部材を備え、ここで前記容器が、前記再封止可能栓を貫通し、且つ前記物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するための充填部材と、前記物質を前記充填部材を通して前記容器内に導入するための、前記充填部材に流体的に連通して連結した物質源と、前記再封止可能栓に熱を与えることが可能である少なくとも１個の熱エネルギー源とを有する充填アセンブリーにおいて使用可能であり、ここで前記再封止可能栓が、
前記容器内の前記所定の物質との両立性がある第１材料で形成される基礎部分と、ここで前記基礎部分が、前記容器の開放端に接触するための周面と前記容器に収容された前記所定の物質に曝される前記再封止可能栓の一部分を画成する物質露出面とを画成し、
前記基礎部分上に重ねられた再封止可能部分と、ここで前記再封止可能部分および前記基礎部分が、前記所定の物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するための前記充填部材により貫通可能であり、ここで前記基礎部分の前記貫通可能領域が、熱エネルギーの前記貫通可能領域への投与によって溶融不可能であると共に前記再封止可能部分の前記貫通可能領域が、前記貫通可能領域への熱エネルギー源からの熱エネルギーの投与によって溶融可能であり、前記充填部材を前記貫通可能領域から除去した際に前記貫通可能領域と前記容器内の前記物質との間に気密封止を形成し、
を備える再封止可能栓。
容器内に所定の物質を封止する再封止可能栓であって、前記再封止可能栓を前記容器に固着するロック部材を備え、ここで前記容器が、前記再封止可能栓を貫通し、且つ前記物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するための充填部材と、前記物質を前記充填部材を通して前記容器内に導入するための、前記充填部材に流体的に連通して連結した物質源と、前記再封止可能栓に熱を与えることが可能である少なくとも１個の熱エネルギー源とを有する充填アセンブリーにおいて使用可能であり、ここで前記再封止可能栓が、
前記容器内の前記所定の物質との両立性がある第１材料で形成される基礎部分と、ここで前記基礎部分が、前記容器の開放端に接触するための周面と前記容器に収容された前記所定の物質に曝される前記再封止可能栓の一部分を画成する物質露出面とを画成し、
前記基礎部分上に重ねられた再封止可能部分と、ここで前記再封止可能部分および前記基礎部分が、前記所定の物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するための前記充填部材により貫通可能であり、ここで前記基礎部分の前記貫通可能領域が、熱エネルギーの前記貫通可能領域への投与によって溶融不可能であり、且つ前記再封止可能部分の前記貫通可能領域が、前記貫通可能領域への熱エネルギー源からの熱エネルギーの投与によって溶融可能であり、前記充填部材を前記貫通可能領域から除去した際に前記貫通可能領域と前記容器内の前記物質との間に気密封止を形成し、
を備える再封止可能栓と、
前記再封止可能栓が差し込まれる容器と、
前記再封止可能栓を前記容器に固着するためにロック機構を備えた、前記再封止可能栓及び前記容器に係合可能なロック部材と、
を備えた充填装置。
前記再封止可能栓を貫通し、且つ前記所定の物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するための充填部材と、
前記所定の物質を前記充填部材を通して前記容器内に導入するための前記充填部材に流体的に連通して連結した物質源と、
前記充填部材により貫通可能である前記再封止可能部分の領域に熱エネルギーを投与して前記貫通可能領域を融着して前記再封止可能部分と前記容器内の前記所定の物質との間に気密封止を形成するために前記再封止可能栓に熱を与える少なくとも1個の熱エネルギー源と、
を有する充填アセンブリーを備えた、請求項２に記載の充填装置。
前記充填部材が、前記物質を前記容器内に導入するために前記物質源に流体的に連通して連結された第1通路と、前記第1通路に隣接して延在し、前記物質を前記容器内に導入する際に置換された気体を前記容器から引出すために真空源に流体的に連通して連結された第2通路とを画成する、請求項３に記載の充填装置。
少なくとも1個の熱エネルギー源が、レーザー照射を前記再封止可能部分の前記貫通可能領域上へ施し前記貫通可能領域を融着させて気密封止を形成するために前記再封止可能部分の前記貫通可能領域に向けられるレーザーを備える、請求項３に記載の充填装置。
瓶と、所定の肉厚を軸方向に画成する本体を有する再封止可能栓とを用いて前記瓶に所定の薬剤を充填する方法であって、ここで前記本体が、前記本体を貫通して針穴が形成されるように針で突き刺し可能であり、レーザー源から所定の波長と出力のレーザー光を照射することにより前記針穴を気密に封止するように熱再封止可能である針貫通領域を画成し、ここで、前記再封止可能栓の前記針貫通領域の色度と不透明度が、針貫通部に形成された前記針穴を所定の時間で気密に封止するために、前記所定の波長と出力のレーザー光を吸収するように選択され、前記再封止可能栓の前記本体の前記所定の肉厚が、前記所定の波長のレーザー光を吸収して前記針穴を気密に封止するために、前記本体の前記所定の肉厚を貫通するレーザー光の透過を防止するように選択され、
前記再封止可能栓を前記瓶に固着するロック部材と、レーザー光を送るレーザー源と、
を準備する工程と、
前記レーザー源の前記所定の波長と出力を選択する工程と、
前記瓶に薬剤を充填する前に、前記再封止可能栓と前記ロック部材を前記瓶に組み付け、前記再封止可能栓と前記瓶との間に気密封止を形成する工程と、
組み付けられた前記再封止可能栓と、前記ロック部材と、空の前記瓶とを殺菌する工程と、
前記本体の前記貫通可能領域を前記所定の薬剤の供給源に流体的に連通して連結した針で貫通する工程と、
前記所定の薬剤を前記針を通して前記瓶の内部に導入する工程と、
前記針を前記本体の前記貫通領域から抜き前記貫通領域に針穴を形成する工程と、
前記レーザー源から前記所定の波長と出力でレーザー光を前記本体の前記針貫通領域に照射する工程と、
前記所定の波長のレーザー光を前記本体の前記針貫通領域内で吸収し、前記本体の前記所定の肉厚を貫通するレーザー光の透過を防止する工程と、
前記所定の波長と出力のレーザー光を発生させて、前記本体の前記針貫通領域に形成された前記針穴を所定の時間内に気密に封止して前記貫通された領域と前記瓶の内部との間に気密な封止を形成する工程と、
を備えた薬剤充填方法。
前記殺菌工程が、前記レーザー源を準備することと、前記レーザー源から前記本体の前記針貫通領域の貫通可能面上へ前記レーザー光を照射して前記貫通可能面を殺菌することを含む、請求項６に記載の薬剤充填方法。
前記本体を使用して、前記瓶内の前記薬剤を前記レーザー源により投与されたレーザーエネルギーから絶縁して前記瓶内の前記薬剤への熱損傷を避ける工程を備えた、請求項６に記載の薬剤充填方法。
前記再封止可能栓を準備する工程が、前記所定の薬剤との両立性がある第１材料で形成された下地部分を画成し、且つ前記瓶内で前記所定の薬剤に曝される薬剤曝露面を画成する本体を準備することを含み、再封止可能部分が前記下地部分の上に重ねられ、前記再封止可能部分と前記下地部分が、前記所定の薬剤を前記再封止可能部分を通して前記瓶内に導入する前記針により貫通可能であり、ここで、前記下地部分の前記貫通可能領域が、前記レーザー源からの熱エネルギーの前記投与によって溶融不可能であると共に前記再封止可能部分の前記貫通可能領域が、前記レーザー源からの熱エネルギーの前記投与によって溶融可能であり、前記針が前記貫通可能領域から抜かれた際に前記再封止可能部分と前記瓶内の前記薬剤との間に気密封止が、形成される、請求項６に記載の薬剤充填方法。
前記殺菌工程が、前記再封止可能栓の前記針貫通領域にバイオバーデンの6ログ減少を達成することを含む、請求項６に記載の薬剤充填方法。
0.5秒のサイクル時間内に前記針貫通領域を殺菌する工程を備える、請求項７に記載の薬剤充填方法。
前記針の第1流体通路を通して薬剤を導入し、前記薬剤を前記第1流体通路から前記瓶内に導入する際に第2流体通路を通して前記瓶から気体が流出するようにする工程を備える、請求項６に記載の薬剤充填方法。
保存料を含まない薬剤を前記針を通して前記瓶内に導入する工程を備える、請求項６に記載の薬剤充填方法。
封止された空の瓶を、レーザー光を前記瓶に照射することにより殺菌する工程を備える、請求項６に記載の薬剤充填方法。
10.6μmの所定の波長でレーザー光を照射する工程を備えた、請求項６に記載の薬剤充填方法。
1.06μmの所定の波長でレーザー光を照射する工程を備えた、請求項６に記載の薬剤充填方法。
15乃至30ワットの範囲内の所定の出力でレーザー光を照射する工程を備えた、請求項６に記載の薬剤充填方法。
所定の物質を容器内に封止する再封止可能栓であって、前記再封止可能栓を前記容器に固着するロック部材を備え、ここで前記再封止可能栓が差し込まれる前記容器が、前記再封止可能栓を貫通して且つ前記物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するための針と、前記物質を前記針を通して前記容器内に導入するための前記針に流体的に連通して連結された物質源と、前記再封止可能栓に熱を与えることが可能であるレーザー源とを有する充填装置を備えていることにおいて使用可能であり、ここで前記再封止可能栓が、
所定の肉厚を軸方向に画定する本体と、貫通針穴を形成するように前記針で突き刺し可能であり、且つ前記レーザー源からレーザー光を所定の波長と出力で針貫通領域に照射することにより前記針穴を気密に封止するように熱再封止可能である前記針貫通領域と、を備え、ここで前記針貫通領域が、(i)前記所定の波長のレーザー光を吸収して前記レーザー光の前記針貫通領域の所定の肉厚透過を防止すると共に（ii）前記所定の波長と出力のレーザー光により、前記再封止可能栓の前記針貫通領域に形成された前記針穴が所定の時間内に気密に封止される、所定の色度と不透明度を有する、再封止可能栓。
所定の物質を容器内に封止する再封止可能栓であって、前記再封止可能栓を前記容器に固着するロック部材を備え、ここで前記再封止可能栓が差し込まれる前記容器が、前記再封止可能栓を貫通して且つ前記物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するための針と、前記物質を前記針を通して前記容器内に導入するための前記針に流体的に連通して連結された物質源と、前記再封止可能栓に熱を与えることが可能であるレーザー源とを有する充填装置を備えていることにおいて使用可能であり、ここで前記再封止可能栓が、
所定の肉厚を軸方向に画定する本体と、貫通針穴を形成するように前記針で突き刺し可能であり、且つ前記レーザー源からレーザー光を所定の波長と出力で針貫通領域に照射することにより前記針穴を気密に封止するように熱再封止可能である前記針貫通領域と、を備え、ここで前記針貫通領域が、 (i) 前記所定の波長のレーザー光を吸収して前記レーザー光の前記針貫通領域の所定の肉厚透過を防止すると共に（ ii ）前記所定の波長と出力のレーザー光により、前記再封止可能栓の前記針貫通領域に形成された前記針穴が所定の時間内に気密に封止される、所定の色度と不透明度を有する、再封止可能栓と、
前記再封止可能栓が差し込まれる容器と、
ロック部材と、
を備え、ここで前記容器が開口部を画成し、前記再封止可能栓が前記開口部を覆い、前記ロック部材が前記再封止可能栓を前記容器に固着するためにロック機構を備える、充填装置。
所定の物質を容器内に封止する再封止可能栓であって、前記再封止可能栓を前記容器に固着するロック部材を備え、ここで前記再封止可能栓が差し込まれる前記容器が、前記再封止可能栓を貫通して且つ前記物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するための針と、前記物質を前記針を通して前記容器内に導入するための前記針に流体的に連通して連結された物質源と、前記再封止可能栓に熱を与えることが可能であるレーザー源とを有する充填装置を備えていることにおいて使用可能であり、ここで前記再封止可能栓が、
所定の肉厚を軸方向に画定する本体と、貫通針穴を形成するように前記針で突き刺し可能であり、且つ前記レーザー源からレーザー光を所定の波長と出力で針貫通領域に照射することにより前記針穴を気密に封止するように熱再封止可能である前記針貫通領域と、を備え、ここで前記針貫通領域が、 (i) 前記所定の波長のレーザー光を吸収して前記レーザー光の前記針貫通領域の所定の肉厚透過を防止すると共に（ ii ）前記所定の波長と出力のレーザー光により、前記再封止可能栓の前記針貫通領域に形成された前記針穴が所定の時間内に気密に封止される、所定の色度と不透明度を有する、再封止可能栓を貫通して、物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するために針を備えた充填アセンブリーと、
前記物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するために前記針に流体的に連通して連結された物質源と、
前記再封止可能栓にレーザー光を前記所定の波長と出力で投与するために前記再封止可能栓に熱を与えるレーザー源と、
を備える、充填装置。
前記本体が、前記容器内の前記所定の物質との両立性がある第１材料で形成された下地部分を画成し、且つ前記容器内に収納される前記所定の物質に露出される物質露出面を画成し；再封止可能部分が、前記下地部分を覆い、前記再封止可能部分と前記下地部分が、前記所定の物質を前記再封止可能栓を通して前記容器内に導入するために針により貫通可能であり、ここで前記下地部分の貫通可能領域が、レーザー源からの熱エネルギーの投与によって溶融不可能であり、前記再封止可能部分の貫通可能領域が、レーザー源からの熱エネルギーの投与によって溶融可能であり、前記針が前記貫通可能領域から抜かれた際に前記再封止可能部分と前記容器内の前記物質との間に気密封止が、形成される、請求項１８に記載の再封止可能栓。
前記物質への熱的損傷を避けるために、前記容器内の前記物質を前記レーザー源により投与されたレーザーエネルギーから絶縁する手段を備えた、請求項２０に記載された充填装置。
絶縁のための前記手段が、前記再封止可能栓の前記本体により画成される、請求項２２に記載の充填装置。
前記針で前記再封止可能栓を貫通するに先立ち前記再封止可能栓の前記針貫通領域を殺菌するために放射線源を備えた、請求項２０に記載の充填装置。
前記物質を前記物質源から前記針を通して前記容器内に導入するために前記針を貫通して延在する第１流体通路と、前記物質を前記第１流体通路から前記容器内へ導入する際に気体が前記容器から流出するように第２流体通路とを備えた、請求項２０に記載の充填装置。
前記第２流体通路が、前記針により画成される、請求項２５に記載の充填装置。
前記物質源が、保存剤を含まない薬剤を収納し、且つ前記針が、前記保存剤を含まない薬剤を前記再封止可能栓を通して前記容器内へ導入する、請求項２０に記載の充填装置。
前記充填アセンブリーで充填するために準備された、封止された空容器を備え、ここで前記封止された空容器が、開口部と、前記開口部を覆う再封止可能栓と、前記再封止可能栓を前記封止された空容器に固着するロック部材とを備えた、請求項２０に記載の充填装置。
前記封止された空容器が、前記容器への放射線の投与により殺菌される、請求項２８に記載の充填装置。
前記所定の物質が充填された容器を備え、ここで前記充填された容器が、前記再封止可能栓を前記針で貫通して前記物質を前記針を通して前記容器内に導入することにより充填された、以前は封止され殺菌された空容器であった、請求項２０に記載の充填装置。
前記充填された容器が、前記レーザー源からのレーザー光の投与により再封止された、再封止針貫通領域を画成する、請求項３０に記載の充填装置。
前記充填された容器が、保存剤を含まない薬剤を収納する、請求項３１に記載の充填装置。