JP4008285B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像装置およびそれに用いる帯電方法並びに該現像装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機,プリンタおよびファクシミリなどの電子写真方式の画像形成装置(電子写真装置)は、LSU(レーザービームスキャナーユニット),感光体ドラムおよび現像装置を有している。ここで、LSUは、回転する感光体ドラムにレーザ光を照射することで、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成するものである。また、現像装置は、感光体ドラムにトナーを供給することで、静電潜像を現像(可視化)するものである。
【0003】
また、現像装置は、感光体ドラムと隣接対向するように設けられた現像ローラを有している。そして、例えば供給ローラ(トナー供給ローラ)などを用いて、現像ローラの表面にトナーを供給するとともに、現像ローラを回転させることで、感光体ドラム上の静電潜像の全体に、順次トナーを供給できるように設定されている。
【0004】
ところで、このような現像装置では、感光体ドラム上の静電潜像にトナーを静電的に吸着させることで、現像を行うようになっている。従って、何らかの方法でトナーを帯電させる必要がある。
【0005】
例えば、1成分系の非磁性よりなるトナーを用いて静電潜像を現像する現像装置の場合、トナーは、供給ローラにより周方向から現像ローラ表面に順次供給され、現像ローラの回転により担持搬送される。そして、トナーは、現像ローラの回転方向において供給ローラよりも下流側に設けられた層厚規制ブレードによって、層厚が規制されると同時に、層厚規制ブレードとの摩擦により電荷を帯びる(摩擦帯電)。
【0006】
トナーは、この状態でさらに現像ローラの回転方向下流側に位置する感光体との対向部まで担持搬送される。そして、トナーは感光体の表面上の静電潜像に対して、静電的に供給され、これにより、静電潜像はトナー像として現像(可視化)される。
【0007】
なお、現像装置で用いる現像剤としては、トナーに磁性粉を含有した磁性の1成分トナーを用いる現像剤や、トナーにキャリアを混ぜた2成分系の現像剤などもある。
【0008】
このように、トナーをブレードとの摩擦により帯電させるときには、ブレードを現像ローラに対して大きな加圧力(F)をもって圧接させることにより、トナーの層厚を規制すると同時にトナーを帯電させている。
【0009】
このことをエネルギー収支で考えると、入力された現像ローラの駆動エネルギー(Ek)が、トナー層厚規制エネルギー(Es)とトナー帯電エネルギー(Et)とに変換され、また、一部は熱ロスエネルギー(El)として消費されている。
【0010】
即ち、このような摩擦帯電方式のエネルギー収支の基本式は、次式(1)
Ek=Es+Et+El …(1)
を満足する。
【0011】
このような摩擦帯電において発生する熱ロスエネルギー(E1)は、トナーの破壊や、トナーの軟化によるブレード表面への融着などを招来する。これにより、ブレード表面とトナーとの摩擦帯電特性が劣化する。
【0012】
また、近年、省エネ技術として、トナーの軟化点を低減させて定着エネルギーを削減したり、トナーの顔料部数を増加させて着色力を高めたりするといった、トナーの改良が進んでいる。
【0013】
しかしながら、上述した、トナーの層厚を規制すると同時にトナーを帯電させる摩擦帯電方式は、上述の如く熱的負荷が大きい方式であるために、このようなトナーには適合できておらず、トナーに対して熱的負荷の小さい帯電方法が求められている。
【0014】
また、熱ロスエネルギー(El)と加圧力(F)とは、次式(2)
熱ロスエネルギー(El)=C1×加圧力(F) …(2)
を満足する。ここで、C1は比例定数である。
【0015】
上式(2)によると、トナーに対する熱的負荷を小さくするためには、低加圧力化が有効である。
【0016】
さらに、現像ローラの駆動エネルギー(Ek)は、次式(3)
駆動エネルギー(Ek)=C2×加圧力(F) …(3)
を満足する。ここで、C2は比例定数である。
【0017】
上述した式(1)〜(3)より、加圧力(F)は、次式(4)
C2×F=Es+Et+C1×F
(C2−C1)×F=Es+Et …(4)
を満足する。
【0018】
このことから、低加圧力化を図るためには、トナー帯電エネルギー(Et)が加圧力(F)を利用しない方法に転換することが有効であることがわかる。
【0019】
そこで、上述した摩擦帯電方式のブレードが有するトナー層厚規制機能とトナー帯電機能とを分離する。即ち、加圧力(F)を主にトナー層厚規制エネルギー(Es)として使用し、トナー帯電エネルギー(Et)は加圧力(F)を利用せず、光エネルギーを利用して帯電させる。
【0020】
このような場合、熱的負荷を小さくすることができるため、トナーの破壊、即ちトナーの劣化や、トナーのブレードへの融着を防止することができる。従って、現像処理の信頼性の向上を図ることができる。また、定着エネルギーの削減や、トナーの着色力の向上が図られたトナーにもこのような帯電方法は適用することができる。
【0021】
また、例えば、光エネルギーを利用した帯電方法として、特開平7−281473号公報には、トナーにフォトクロミック化合物を含有させ、現像槽内でトナーに光を照射することによってトナーの帯電量を制御するトナーの帯電方法が記載されている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光エネルギーを利用した帯電方法の場合、現像装置における全部材をON状態としたとすると、光を照射し始めた直後、即ちトナー搬送開始直後においては、十分にトナーを帯電させることができない。
【0023】
この場合、未帯電トナーが搬送手段によって潜像担持体に搬送されることとなり、静電潜像への未帯電トナーの付着や、トナーの機内飛散を招来する。即ち、画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を招来する。
【0024】
また、光エネルギーを利用している上記特開平7−281473号公報に記載の構成では、現像槽内でトナーに光を照射しているため、トナーの帯電の安定化を図ることができない。
【0025】
また、現像槽の外側でトナー搬送手段(現像剤搬送手段)上のトナーに光を照射する場合、即ち、光電子放出手段の光電効果を利用してトナーに電子を付与する場合であっても、トナー搬送開始直後において十分にトナーを帯電させることができないと、未帯電トナーが光電子放出手段表面に付着し、光電子放出手段表面のトナー帯電能力が低下することとなる。
【0026】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、現像剤に対する熱的付加が小さいとともに、現像剤搬送手段での現像剤搬送開始直後においても安定して現像剤を帯電することができる現像装置およびそれに用いる帯電方法並びに該現像装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の現像装置は、上記の課題を解決するために、電子放出部を有し、該電子放出部で光電効果により発生した電子を現像剤に付与することにより現像剤を帯電させる帯電手段と、上記電子放出部で電子を発生させるために電子放出部に光を照射する照射手段と、帯電された現像剤を保持して、表面に静電潜像が形成された潜像保持体に現像剤を搬送する現像剤搬送手段とを備え、帯電された現像剤によって潜像保持体上の静電潜像を現像する現像装置において、上記照射手段への電圧の印加、上記電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、上記現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御する制御手段を備えることを特徴としている。
【0028】
通常、光電効果を利用して現像剤を帯電する場合、現像装置における全部材(少なくとも、照射手段,電子放出部,現像剤搬送手段を含む)を一度にON状態としたとすると、照射手段が光を照射し始めた直後、即ち、現像剤搬送手段による現像剤の搬送開始直後においては、十分に現像剤を帯電させることができない。即ち、電子放出部においてまだ十分に電子が誘起されていない画像形成要求直後に現像剤を搬送することとなる。これにより、現像剤搬送手段において未帯電の現像剤が搬送されることとなる。
【0029】
このように、現像剤搬送手段上に未帯電の現像剤が存在する場合、その搬送途中において、現像剤どうしの接触および現像剤の摩擦によって、現像剤が見かけ上逆極性に帯電することがある。即ち、周辺の現像剤の影響により、正規帯電が弱められることがある。逆極性に帯電した現像剤は、電子放出部に引き寄せられて付着する。こうして現像剤が電子放出部表面に付着すると、付着した現像剤が電子放出部における電子の放出の妨げとなり、電子放出部における帯電能力が低下することとなる。従って、搬送される現像剤の帯電の不安定化を招来する。
【0030】
また、未帯電の現像剤が現像剤搬送手段によって潜像保持体に搬送されると、静電潜像に未帯電の現像剤が付着したり、例えば、現像装置を備えた画像形成装置内で現像剤が飛散したりする。即ち、画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を招来する。
【0031】
しかしながら、上記の構成によれば、制御手段が、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御することにより、現像剤搬送開始直後においても、安定して所望の帯電量に現像剤を帯電することができる。
【0032】
従って、電子放出部における帯電能力の低下を防止し、搬送される現像剤の帯電の安定化を図ることができる。
【0033】
また、例えば、現像装置を備えた画像形成装置内で現像剤が飛散したりすることもなく、画像形成装置において画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を防止することができる。
【0034】
さらに、光電効果を利用して現像剤を帯電するため、現像剤に対する熱的付加が小さい。このため、現像剤の破壊や帯電手段への融着を防止することができる。また、定着エネルギーの削減や、現像剤の着色力の向上が図られた現像剤を用いることができる。
【0035】
上記の現像装置は、制御手段が、照射手段に電圧を印加し、該照射手段からの照射光量が略一定となった後、電子放出部に電圧を印加することが好ましい。
【0036】
上記の構成によれば、照射手段に電圧が印加されてから、所定の時間が経過するまで電子放出部には電圧を印加しないこととなる。従って、その所定の時間内に照射手段の照射光量が安定してから、電子放出部に電圧が印加されることとなる。これにより、電子放出部において十分に電子を誘起することができ、確実に、現像剤搬送手段上の現像剤に電子を放出することができる。
【0037】
上記の現像装置は、制御手段が、電子放出部に電圧を印加し、予め設定された所定時間が経過した後、現像剤搬送手段に電圧を印加することが好ましい。
【0038】
上記の構成によれば、電子放出部から安定して電子が放出されるようになった後に、現像剤搬送手段に電圧を印加することとなる。従って、現像剤搬送手段の表面電位を安定させることができる。この結果、現像剤搬送手段上の現像剤において、その層厚の均一化および帯電量の均一化を図ることができる。
【0039】
上記の現像装置は、制御手段が、現像剤搬送手段に電圧を印加した後、現像剤搬送手段における現像剤の搬送を開始させることが好ましい。
【0040】
上記の構成によれば、現像剤搬送手段の表面電位が安定してから現像剤を搬送することとなり、現像剤搬送手段上において、現像剤を安定して搬送することができる。従って、現像剤搬送手段の表面からの現像剤の飛翔を防止することができる。この結果、静電潜像に対して現像剤を十分付着させることができる。
【0041】
上記の現像装置は、電子放出部が、半導体または金属からなることが好ましい。
【0042】
上記の構成によれば、電子誘起部を有する帯電手段は、電子を容易に放出することができる(光電効果を有する)。従って、光照射によって誘起した電子を現像剤に対して直接的に付与することができるので、現像剤を容易に帯電することができる。これにより、帯電手段と現像剤搬送手段との間に空隙を設けていても現像剤を帯電させることができ、現像剤に対する熱的付加を小さくすることができる。
【0043】
上記の現像装置は、電子放出部と現像剤搬送手段との間に、バイアス電圧が印加されることが好ましい。
【0044】
上記の構成によれば、電子誘起部から誘起された電子は、電子放出部と現像剤搬送手段との間で、電子なだれ現象による電子増殖を引き起しながら、搬送手段に向かって加速される。このとき、加速された電子は空気中の気体分子と衝突し、これらを電離することで新たな電子を次々と発生させることができる。
【0045】
上記の現像装置は、帯電手段が、現像剤搬送手段上の現像剤の厚さを、一定の厚さに規制する層厚規制部を有することが好ましい。
【0046】
上記の構成によれば、熱的付加を与えることなく、現像剤の層厚を規制することができる。
【0047】
上記の現像装置は、現像剤搬送手段による現像剤搬送方向において、層厚規制部は電子放出部より上流側に配されることが好ましい。
【0048】
上記の構成によれば、現像剤は、その層厚が規制された後、帯電されることとなる。従って、現像剤を帯電した後、現像剤に対して力が付与されることなく、安定して現像剤を搬送することができる。
【0049】
上記の現像装置は、層厚規制部に対向する現像剤搬送手段の表面粗度が、現像剤搬送手段に対向する層厚規制部の表面粗度より大きいことが好ましい。
【0050】
上記の構成によれば、現像剤搬送手段によって搬送される現像剤が、例えば、現像剤搬送手段と層厚規制部との接触面から離反する際に、現像剤搬送手段から転移して帯電手段に付着することを防止できる。
【0051】
上記の現像装置は、電子放出部と現像剤搬送手段との距離をl(μm)とすると、該電子放出部と現像剤搬送手段との電位差Va(V)は、
Va<312+6.2×l
を満足することが好ましい。
【0052】
上記の構成によれば、例えば、電子放出部として成膜されている金属膜などにおける剥離や破壊の発生を防止することができる。従って、現像剤搬送手段上において、現像剤を安定して帯電することができる。
【0053】
本発明の帯電方法は、上記の課題を解決するために、表面に静電潜像が形成された潜像保持体に、帯電した現像剤を供給して、上記潜像保持体から記録媒体に画像を転写する画像形成を行うときに、静電潜像を可視像に現像する現像剤を帯電させる帯電方法であって、光を照射する照射手段への電圧の印加、光の照射を受けると光電効果により自らの電子を誘起させて放出する電子放出部への電圧の印加、表面に上記静電潜像が形成された潜像保持体に現像剤を搬送する現像剤搬送手段への電圧の印加、および、上記現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御することにより、上記現像剤を帯電させることを特徴としている。
【0054】
上記の方法によれば、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御することにより、現像剤搬送開始直後においても、安定して所望の帯電量に現像剤を帯電することができる。従って、搬送される現像剤の帯電の安定化を図ることができる。
【0055】
また、例えば、画像形成装置において上記帯電方法を用いる場合、画像形成装置内で現像剤が飛散したりすることもなく、画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を防止することができる。
【0056】
上記の帯電方法は、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送を、この順に開始させることが好ましい。
【0057】
上記の方法によれば、照射手段に電圧を印加した後、電子放出部に電圧を印加するまでに、所定の時間を経過させることができる。従って、その所定の時間内に照射手段の照射光量が安定してから、電子放出部に電圧が印加されることとなる。これにより、電子放出部において十分に電子を誘起することができ、確実に、現像剤搬送手段上の現像剤に電子を放出することができる。
【0058】
また、電子放出部から安定して電子が放出されるようになった後に、現像剤搬送手段に電圧を印加することができる。従って、現像剤搬送手段の表面電位を安定させることができる。この結果、現像剤搬送手段上の現像剤において、その層厚の均一化および帯電量の均一化を図ることができる。
【0059】
さらに、現像剤搬送手段の表面電位が安定してから現像剤を搬送することとなり、現像剤搬送手段上において、現像剤を安定して搬送することができる。従って、現像剤搬送手段の表面からの現像剤の飛翔を防止することができる。この結果、静電潜像に対して現像剤を十分付着させることができ、例えば、画像形成装置において形成された画像の白抜けや画像ボケなどを防止することができる。
【0060】
上記の帯電方法は、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始は、画像形成処理を開始する前に行うことが好ましい。
【0061】
上記の方法によれば、画像形成装置において画像形成処理の前に必ず行われる画像形成装置の初期化処理と並行して、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を行うことができる。従って、現像剤の過帯電の防止を図ることができる。
【0062】
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、画像信号に基づいて形成された静電潜像を保持する潜像保持体と、電子放出部で光電効果により発生した電子を現像剤に付与することにより現像剤を帯電させる帯電手段、上記電子放出部に光を照射する照射手段、および、帯電された現像剤を保持して上記潜像保持体に現像剤を搬送する現像剤搬送手段を有し、帯電された現像剤によって上記潜像保持体上の静電潜像を現像して現像剤像とする現像装置とを備え、上記現像装置は、上記照射手段への電圧の印加、上記電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、上記現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御する制御手段を備えることを特徴としている。
【0063】
上記の構成によれば、制御手段が、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御することにより、現像剤搬送開始直後においても、安定して所望の帯電量に現像剤を帯電することができる。
【0064】
従って、現像剤が未帯電のまま搬送されることがなく、これにより、電子放出部における帯電能力の低下を防止し、搬送される現像剤の帯電の安定化を図ることができる。
【0065】
また、画像形成装置内で現像剤が飛散したりすることもなく、画像形成装置において画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を防止することができる。
【0066】
さらに、光電効果を利用して現像剤を帯電するため、現像剤に対する熱的付加が小さい。このため、現像剤の破壊や帯電手段への融着を防止することができる。また、現像装置において、定着エネルギーの削減や、現像剤の着色力の向上が図られた現像剤を用いることができる。
【0067】
上記の画像形成装置は、制御手段が、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送を、この順で開始させることが好ましい。
【0068】
上記の構成によれば、照射手段に電圧を印加した後、電子放出部に電圧を印加するまでに、所定の時間を経過させることができる。従って、その所定の時間内に照射手段の照射光量が安定してから、電子放出部に電圧が印加されることとなる。これにより、電子放出部において十分に電子を誘起することができ、確実に、現像剤搬送手段上の現像剤に電子を放出することができる。
【0069】
また、電子放出部から安定して電子が放出されるようになった後に、現像剤搬送手段に電圧を印加することができる。従って、現像剤搬送手段の表面電位を安定させることができる。この結果、現像剤搬送手段上の現像剤において、その層厚の均一化および帯電量の均一化を図ることができる。
【0070】
さらに、現像剤搬送手段の表面電位が安定してから現像剤を搬送することとなり、現像剤搬送手段上において、現像剤を安定して搬送することができる。従って、現像剤搬送手段の表面からの現像剤の飛翔を防止することができる。この結果、静電潜像に対して現像剤を十分付着させることができ、画像形成装置において形成された画像の白抜けや画像ボケなどを防止することができる。
【0071】
上記の画像形成装置は、ユーザによって画像形成要求がなされた後、潜像保持体に静電潜像を形成して画像形成処理を開始する前に、制御手段は、制御と並行して、画像形成装置の初期化処理を行うことが好ましい。
【0072】
上記の構成によれば、画像形成装置において画像形成処理の前に必ず行われる画像形成装置の初期化処理と並行して、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を行うことができる。従って、制御部のこれらの制御動作のみに時間をとられることはない。
【0073】
また、現像剤の過帯電の防止、および、現像装置内部での現像剤のストレス低減を図ることができる。さらに、電子放出部および照射手段の長寿命化を図ることができる。
【0074】
上記の画像形成装置は、さらに、記録媒体に接触することにより該記録媒体を介して潜像保持体表面と電気的に接続され、現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、現像剤を記録媒体に加熱圧着して定着させる定着装置と、記録媒体を搬送する搬送手段とを備えており、初期化処理は、定着装置のウォームアップ、潜像保持体の残留電位の調整、および、搬送手段上の記録媒体の有無の検出を含むことが好ましい。
【0075】
上記の構成によれば、初期化処理および制御部の動作制御が終わった後、すぐに画像形成処理に移行することができる。
【0076】
上記の画像形成装置は、制御手段が、照射手段への電圧の印加を開始し、画像形成装置において画像形成処理された記録媒体の累積枚数に応じて予め設定された所定の時間が経過した後に、電子放出部に電圧を印加することが好ましい。
【0077】
一般に、電子放出部から放出される電子量は、現像装置のマシンライフによって異なる。
【0078】
従って、電子放出部への電圧印加までの所定の時間が、画像形成装置において画像形成処理された記録媒体の累積枚数(累積印字枚数)に応じて、予め設定されていることにより、照射手段の照射光量が安定してから電子放出部に電圧を印加することができる。この結果、電子放出部において十分に電子を誘起することができ、確実に、現像剤搬送手段上の現像剤に電子を放出することができる。
【0079】
上記の画像形成装置は、制御手段が、ユーザによって画像形成要求がなされるとすぐ、照射手段への電圧の印加を開始することが好ましい。
【0080】
上記の構成によれば、最初に照射手段への電圧の印加を開始することができる。従って、照射手段からの照射光量が安定してから電子放出部は電子を放出することができ、確実に現像剤を帯電することができる。
【0081】
上記の画像形成装置は、さらに、記録媒体に接触することにより該記録媒体を介して潜像保持体表面と電気的に接続され、現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、現像剤を記録媒体に加熱圧着して定着させる定着装置と、記録媒体を搬送する搬送手段とを備えており、記録媒体が定着装置を搬送されて記録媒体への画像形成処理が終了した後、画像形成装置を待機状態とする前に、画像形成装置を待機状態とするための画像形成装置における後処理と並行して、制御手段は、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の停止を、所定のタイミングで制御して、現像装置の停止処理を行うことが好ましい。
【0082】
上記の構成によれば、画像形成装置における後処理と並行して現像装置の停止処理を行うことにより、現像装置の停止処理のみに時間をとられることがない。また、停止処理を所定のタイミングで行うことにより、帯電された現像剤の回収、電子放出部の汚れ防止、および、照射手段の長寿命化を図ることができる。
【0083】
上記の画像形成装置は、制御手段が、現像剤搬送手段における現像剤の搬送、現像剤搬送手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、および、照射手段への電圧の印加を、この順で停止させることにより停止処理を行うことが好ましい。
【0084】
上記の構成によれば、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の次に、現像剤搬送手段への電圧の印加を停止させることにより、画像形成処理に寄与した現像剤を現像剤搬送手段に吸着した状態で保持することができる。
【0085】
また、電子なだれ現象を停止させるのは最後にすることにより、電子放出部の近傍にある未帯電の現像剤を現像剤搬送手段に吸着した状態で保持することができる。
【0086】
従って、画像形成装置を待機状態としたときに、画像形成装置内を現像剤が飛散することを防止でき、帯電された現像剤も次回使用する(即ち、回収する)ことができる。これにより、電子放出部に現像剤が付着することがなく、電子放出部の汚れ防止を図ることができる。この結果、照射手段における光源入力電圧の低下を図ることができ、長寿命化を図ることができる。また、次の画像形成要求の際に、スムーズに現像剤を供給することができる。
【0087】
上記の画像形成装置は、後処理が、潜像保持体における残留電位の除去、搬送手段上の記録媒体の有無の検出、および、潜像保持体上に残留する現像剤の除去を含むことが好ましい。
【0088】
上記の構成によれば、画像形成装置において画像形成処理の後に必ず行われる画像形成装置の後処理と並行して、現像装置の停止処理を行うことができる。
【0089】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0090】
図1は、本実施の形態に係る印刷装置(画像形成装置)の要部構成を示す図である。本実施の形態に係る印刷装置は、同図に示すように、現像部(現像装置)1、感光体ドラム(潜像保持体)2、帯電ローラ3、転写ローラ(転写手段)4、定着ローラ対(定着装置)5、および、LSU(レーザービームスキャナーユニット)6を有している。また、現像剤としては、1成分系の非磁性トナー(以下、トナーと称する)Tを用いる構成である。
【0091】
感光体ドラム2は、その表面に感光体を備えており、ドラム形状となっている。感光体ドラム2は、矢印A方向に、50〜150mm/sの速度で回転駆動されるようになっている。
【0092】
帯電ローラ3は、感光体ドラム2の表面を、所定の電位に均一に帯電させるものである。帯電ローラ3は、矢印B方向(矢印A方向と反対方向)に、感光体ドラム2と同じ速さで回転駆動されるようになっている。
【0093】
LSU(レーザービームスキャナーユニット)6は、帯電された感光体ドラム2の表面をレーザ光(図1中の矢印)によって露光するものである。そして、感光体ドラム2の表面に、外部から入力された画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有している。
【0094】
現像部1は、トナーTを帯電して感光体ドラム2に搬送する。この現像部1によって帯電されたトナーTは、LSU6によって感光体ドラム2上に形成された静電潜像を現像することによって、感光体ドラム2上にトナー像(現像剤像)を形成する。現像部1については、後に詳述する。
【0095】
また、転写ローラ4は、搬送手段により搬送されたシートPに接触することによりシートPを介して感光体ドラム2表面と電気的に接続される。これにより、感光体ドラム2上のトナー像をシート(記録媒体)Pに転写する。
【0096】
定着ローラ対5は、トナー像の転写されたシートPを加熱圧着することにより、トナー像をシートPに熱定着させるものである。
【0097】
なお、シートPは、転写ローラ4・感光体ドラム2間、および、定着ローラ対5におけるローラ間を、図示しない搬送ベルトや搬送ローラ(搬送手段)によって搬送される。
【0098】
ここで、本印刷装置における印字処理(画像形成処理)について説明する。
【0099】
帯電ローラ3により所定の電位に均一に帯電された感光体ドラム2の表面は、LSU6からのレーザ光によって露光される。これにより、感光体ドラム2の表面には、外部から入力された画像データ(画像信号)に応じた静電潜像が形成される。
【0100】
そして、現像部1における後述する現像ローラ11によって、感光体ドラム2上の静電潜像にトナーが付着することによりこの静電潜像は現像(可視化)されて、感光体ドラム2上にトナー像が形成される。
【0101】
そのトナー像は、転写ローラ4によって、転写ローラ4と感光体ドラム2との間でシートPに転写される。その後、シートPは定着ローラ対5に搬送され、トナー像は、シートPに熱定着する。これにより、シートPに画像データを印字(印刷)することができる。
【0102】
なお、感光体ドラム2上の静電潜像にトナーを付着させるには、現像部1においてトナーを帯電させる必要がある。
【0103】
以下、現像部1の構成、および、本実施の形態に係る印刷装置において特徴的な構成であるトナーの帯電方法について説明する。
【0104】
まず、現像部1の構成について、図1、図4、および図5に基づいて説明する。
【0105】
図1に示すように、現像部1は、現像槽10、現像ローラ(現像剤搬送手段)11、トナー供給ローラ(供給手段)12、紫外線照射器(照射手段)13、および、トナー層厚規制/帯電ブレード(以下、ブレードと称する)14を備えている。
【0106】
現像槽10は、トナーTを収容するための収容槽(トナー槽)である。
【0107】
現像ローラ11は、Al(アルミニウム)製の素菅に、導電性ゴム弾性材料からなるゴム層が設けられており、円筒形状となっている。また、現像ローラ11は感光体ドラム2と対向するように設けられた回転ローラであり、矢印B方向(感光体ドラム2とは反対方向)に、50〜150mm/sの速さ(感光体ドラム2と同じ速さ)で、トナーを保持した状態で感光体ドラム2と接触しながら回転駆動されるようになっている。これにより、感光体ドラム2の静電潜像にトナーTを付着させることができ、この静電潜像を現像してトナー像を形成することができる。
【0108】
トナー供給ローラ12は、円筒状の発泡性ゴム弾性材料からなる回転ローラである。また、トナー供給ローラ12は、現像槽10内において現像ローラ11に対向配置されている。このトナー供給ローラ12には、所定のバイアス電圧が印加されており、現像槽10内のトナーTを吸着・保持できるようになっている。そして、トナーTを保持した状態で、現像ローラ11の回転方向と同じ方向(B方向)に、現像ローラ11と等速で回転しながら、現像槽10内のトナーTを現像ローラ11の外周面に供給する。以下、現像ローラ11の外周面上のトナーからなる層をトナー層と称する。
【0109】
紫外線照射器13は、紫外線ランプ(低圧の水銀ランプ)であり、後述するブレード14に向けて紫外線(光)を照射する光源である。紫外線照射器13は、ブレード14を挟んで現像ローラ11と対向するように配されている。紫外線照射器13が紫外線を後述するブレードの光電面14bに照射することにより、現像ローラ11上のトナー層が帯電される。
【0110】
ブレード(帯電手段)14は、現像ローラ11の回転方向において、感光体ドラム2と現像ローラ11とが互いに接する位置に対して上流側に配される。また、ブレード14は、トナー供給ローラ12と現像ローラ11とが互いに接する位置の下流側において、トナー供給ローラ12によって現像ローラ11上に供給されたトナー層の層厚を規制した後、トナー層(トナー)を帯電させる。
【0111】
ブレード14は、基材14a,光電面(電子放出部)14b,絶縁部14c,およびプレート(層厚規制部)14dを有する。光電面14bおよびプレート14dは、現像ローラ11と対向する。
【0112】
基材14aは、紫外線透過性を有する透明アクリル樹脂からなる基体上に、ITO(Indium-Tin-Oxide:インジウムと錫との酸化物)が塗布形成(ITO層が形成)されているものである。基材14aの形状は、平板状である。
【0113】
なお、基体の材料は、紫外線透過性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば石英ガラスであってもかまわない。
【0114】
また、基体に塗布形成する材料は、紫外線透過性および導電性を有するものであれば特に限定されるものではない。
【0115】
光電面14bは、例えばアルミニウム(Al)などからなる金属層である。この金属層は、基材14aのITO層上に、塗布または蒸着・スパッタリング法によって成膜されている。光電面14bは、紫外線照射器13から紫外線の照射を受けることで、光電効果によって電子(光電子)を誘起して放出する機能を有している。また、光電面14bは、厚さが100nm以下の薄膜である。
【0116】
なお、金属層の材料としては、光電効果を有する材料(電子誘起材料)であれば特に限定されるものではなく、例えば、GaAsなどの半導体や、光触媒に使用される酸化チタンなどであってもかまわない。
【0117】
絶縁部14cは、ブレード14の本体である基材14aとプレート4dとの間にあって、プレート14dを固定する。絶縁部14cは、絶縁性を有するものであり、例えば、フッ素樹脂からなる。
【0118】
プレート14dは、接触領域Wsにおいて、現像ローラ11と接触して、トナー層の厚さを一定にする(揃える)ことができる。即ち、プレート14dは、トナー層の厚さ(層厚)を規制する機能をも有している。プレート14dはSUSなどの金属で形成することができる。
【0119】
また、ブレード14における基材14aのITO層と現像ローラ11との間には、プレート14dと現像ローラ11との間の微小空隙の電界強度が0.5×10-7〜2.5×10-7V/mとなるように、バイアス電圧が印加されている。
【0120】
従って、ブレード14における光電面14bの金属層から誘起された電子(光電子)は、バイアス電圧によって、ブレード14・現像ローラ11間で電子なだれ現象による電子増殖を引き起しながら、現像ローラ11に向かって加速される。そして、現像ローラ11上のトナー層に電子が到達する。これにより、現像ローラ11上のトナーは帯電する。
【0121】
また、電子なだれ現象とは、以下のようなものである。即ち、光電面14bの金属層から誘起され、バイアス電圧によって加速された電子は、ブレード14と現像ローラ11との間にある空気中の気体分子(O2,N2など)と衝突してこれらを電離させて電子を放出させる。そして、この電離によって生じた新たな電子がバイアス電圧によって加速されてさらに他の分子を電離させ、さらに新たな電子を放出させる。このような電子の増加が、電子なだれ現象である。
【0122】
このように、電子なだれ現象を用いれば、光電効果で発生した電子がバイアス電圧によって加速されて空気中の気体分子と衝突し、これらを電離することで新たな電子を発生させて次々と電離作業に参加させてゆくことが可能となる。また、この電子なだれ現象により増加した電子数を目標値として、紫外線照射強度や印加電圧は決定される。
【0123】
また、現像ローラ11の表面粗度は0.5〜2μmであり、ブレード14におけるプレート14dの表面粗度は0.3μm以下である。
【0124】
このように、ブレード14より現像ローラ11の表面粗度を大きくすることにより、現像ローラ11によって搬送されるトナーが、現像ローラ11とブレード14(プレート14d)との接触面から離反する際に、現像ローラ11から転移してブレード14表面に付着することを防止できる。
【0125】
ここで、光電効果について説明する。金属や半導体の表面にある電子(表面電子)は、外部から所定値(仕事関数)以上のエネルギーを受けることで、外部に誘起・放出されるようになっている。そして、光電効果とは、光の照射によって上記のようなエネルギーが表面電子に付与され、電子として放出される現象のことである。
【0126】
また、紫外線の照射によりブレード14の光電面14bから電子が誘起される光電子帯電実験の一例を図5に基づいて説明する。
【0127】
ここで、ブレード14の代わりに擬似的に平板を作製する。この平板は、まず、紫外線透過性を有する透明アクリル板51の表面にITO層52とアルミニウムGaAsからなる金属層53とをこの順に真空蒸着して形成する。そして、この平板の上に、被帯電部材としてのトナーの代わりに、トナーの材料であるポリエステル樹脂からなるPES54を載置する。
【0128】
なお、透明アクリル板51の厚さK1は1〜5mmとし、ITO52の厚さK2は数10nmとし、金属層53の厚さK3は数10nmとし、PES54の厚さK4は10〜100μmとする。
【0129】
その後、平板においてPES(ポリエーテルサルホン)54が形成されている面と対向する面側から、波長λが350nmの紫外線を紫外線照射器13で照射する。このとき、照射エネルギーは、0.1〜10mW/cm2として、照射時間は数秒とする。
【0130】
この結果、PES54表面を、−150〜−30Vに帯電させることができた。このことは、被帯電部材であるトナーと帯電部材であるブレード14との間に速度差がない状態でも、トナーが帯電できることを示している。
【0131】
また、上述した現像ローラ11,トナー供給ローラ12,紫外線照射器13,および,ブレード14、即ち現像部1における各部材は、図4に示す制御部(制御手段)20によってその動作が制御されている。
【0132】
図4に示すように、制御部20は、CPU(Central Processing Unit)41,ROM(read only memory)42,およびRAM(random access memory)を備える。
【0133】
ROM42は、CPU41によって使用される各種のプログラム(現像ローラ11,トナー供給ローラ12,紫外線照射器13,ブレード14などの動作プログラムなど)を格納するためのメモリである。RAM43は、CPU41の実行する処理において利用されるメモリである。
【0134】
CPU41は、ユーザによって図示しない操作パネルから入力される信号などに基づいて、ROM42内のプログラムを実行し、RAM43との間でデータの授受を行って、本印刷装置における印字処理(画像形成処理),後述する印字前処理工程(初期化処理および現像部1における前処理(制御部20による制御)),および印字後処理工程(後処理および停止処理)を制御する、本印刷装置における中枢部である。
【0135】
そして、CPU41は、各種の動作信号を、出力インターフェース44を介して、現像部1の各部材、例えば、現像ローラ11,トナー供給ローラ12,紫外線照射器13,ブレード14などに出力するように設定されている。
【0136】
即ち、制御部20は、紫外線照射器13への電圧の印加、ブレード14(即ち光電面14b)への電圧の印加、現像ローラ11への電圧の印加、および、現像ローラ11の回転(現像ローラ11におけるトナーの搬送開始)のタイミングを制御する。
【0137】
次に、現像部1におけるトナーの帯電方法について説明する。このトナーの帯電方法においては、現像ローラ11によるトナー搬送開始直後においてもトナーを安定して帯電させるための動作制御を行う。なお、この動作制御とは、上述した印字処理の前に、現像部1における前処理として行われる。即ち、現像部1における前処理は、印刷装置にユーザからの印字要求(画像形成要求)があった直後に行われる。
【0138】
現像部1における前処理では、まず、紫外線照射器13に電圧が印加され、ブレード14に紫外線(光)が照射される。これにより、ブレード14の光電面14bにおいて電子が誘起される。
【0139】
そして、図示しない照射検知手段によって、紫外線照射器13の紫外線ランプが点灯したこと(紫外線照射器13への電圧の印加)を検知すると、検知後、所定の時間が経過した後に、ブレード14(即ち、基材14aを介した光電面14b)に電圧を印加する。これにより、ブレード14の光電面14bから電子が放出される。
【0140】
続いて、現像ローラ11に電圧を印加する。そして、図示しないローラ電圧検知手段によって、現像ローラ11に電圧が印加されたことを検知すると、検知後、所定の時間が経過した後に、制御部20は、現像ローラ11を回転させて、トナーの搬送を開始する。
【0141】
このように、紫外線照射器13に電圧が印加されてから、所定の時間が経過するまでブレード14には電圧を印加しない。従って、その所定の時間内に、紫外線照射器13の照射光量が安定してからブレード14に電圧が印加されることとなる。これにより、光電面14bにおいて十分に電子を誘起することができ、確実に、現像ローラ11上のトナーに電子を放出することができる。
【0142】
この光電面14bから放出される電子量は、通常、現像装置のマシンライフによって異なる。従って、ブレード14への電圧印加までの上記所定の時間は、例えば、累積印字枚数(現像部1が印刷装置に設置されてから、今までに印字したシートPの枚数)に応じて、予め設定されている。
【0143】
また、ブレード14に電圧を印加することによってブレード14から安定して電子が放出されるようになった後に、現像ローラ11に電圧を印加することにより、現像ローラ11の表面電位が安定する。これにより、後にトナーが現像ローラ11によって搬送されるとき、現像ローラ11表面でトナーを安定させることができ、現像ローラ11表面からのトナーの飛翔を防止することができる。従って、静電潜像に対してトナーを十分付着させることができ、印字された画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を防止することができる。
【0144】
なお、ブレード14に印加する電圧は、ブレードの光電面14bと現像ローラ11との間の距離に応じて設定される。
【0145】
通常、ブレード14に高すぎる電圧を印加した場合、光電面14bと現像ローラ11との間で気中放電(火花放電)が発生する。これにより、光電面14bとして成膜されている金属膜などにおいて剥離や破壊が発生し、光電面14bにピンホールなどが発生する。このように、光電面14bとしての金属層などの薄膜が剥離もしくは破壊されて欠落すると、トナーが安定して帯電することができなくなる。
【0146】
そこで、ブレード14に印加する電圧を、パッシェンの放電法則に基づいて決定する。
【0147】
パッシェンの放電法則では、8〜100μmの空隙距離G(μm)を挟んだ電極(ここではブレード14と現像ローラ11)における気中放電開始電圧V1(V)は、次式(5)
V1=312+6.2×G (5)
を満足する。
【0148】
即ち、ブレード14の光電面14bと現像ローラ11との距離(空隙距離)が100μmの場合、光電面14bと現像ローラ11との電位差は、932Vより小さくする必要がある。
【0149】
即ち、ブレード14の光電面14bと現像ローラ11との距離をl(μm)とすると、ブレード14の光電面14bと現像ローラ11との電位差Va(V)は、Va<312+6.2×lを満足する。
【0150】
これにより、光電面14bとして成膜されている金属膜などにおける剥離や破壊の発生を防止することができ、例えば、光電面14bにおけるピンホールなどの発生を防止することができる。従って、現像ローラ11上において、トナーが安定して帯電することができる。
【0151】
以上のように、本印刷装置における現像部1は、光電面14bを有し、該光電面14bで光電効果により発生した電子をトナーに付与することによりトナーを帯電させるブレード14と、上記光電面14bで電子を発生させるために光電面14bに光を照射する紫外線照射器13と、帯電されたトナーを保持して、表面に静電潜像が形成された感光体ドラム2にトナーを搬送する現像ローラ11とを備え、帯電されたトナーによって感光体ドラム2上の静電潜像を現像する。現像部1は、紫外線照射器13への電圧の印加、光電面14bへの電圧の印加、現像ローラ11への電圧の印加、および、現像ローラ11におけるトナーの搬送開始を、所定のタイミングで制御する制御部20を備える。
【0152】
また、制御部20による制御は、具体的には、紫外線照射器13への電圧の印加、光電面14bへの電圧の印加、現像ローラ11への電圧の印加、および、現像ローラ11におけるトナーの搬送開始を、この順で行う。
【0153】
ここで、印字要求直後に、紫外線照射器13への電圧の印加、ブレード14(即ち光電面14b)への電圧の印加、現像ローラ11への電圧の印加、および、現像ローラ11の回転の開始を同時に行う、即ち、印字要求直後に現像部1の全部材をON状態にする構成を、比較例1として説明する。
【0154】
通常、光エネルギーを利用した帯電方法の場合、現像部1における全部材(少なくとも、紫外線照射器13,光電面14b,現像ローラ11を含む)を一度にON状態としたとすると、光を照射し始めた直後、即ちトナー搬送開始直後においては、十分にトナーを帯電させることができない。
【0155】
即ち、この比較例1の場合、光電面14bにおいてまだ十分に電子が誘起されていない印字要求直後にトナーを搬送することとなる。
【0156】
このように、印字要求直後など未帯電トナーが存在する場合、トナーの電位にばらつきがあるため、トナーの搬送途中で、トナーどうしの接触およびトナーの摩擦によって、トナーが見かけ上逆極性に帯電することがある。即ち、周辺トナーの影響により、正規帯電が弱められることがある。逆極性に帯電したトナーは、電気的バイアスの電界に引き寄せられ、光電子を放出するべき光電面14bに付着する。こうしてトナーが光電面14b表面に付着すると、付着したトナーが光電面14bにおける電子の放出の妨げとなり、光電面14bにおけるトナー帯電能力が低下することとなる。従って、搬送されるトナーの帯電の不安定化を招来する。
【0157】
この光電面14bに付着したトナーを、例えばブラシやブレードなどによる機械的な方法によってクリーニングすると、光電面14bとして成膜されている金属層が、剥離もしくは磨耗してしまう虞がある。光電面14bが剥離や磨耗してしまうと、光電面14bに光照射を行っても電子を放出できなくなり、トナーを安定して帯電できなくなる。
【0158】
また、未帯電トナーが現像ローラ11によって感光体ドラム2に搬送されると、静電潜像に未帯電トナーが付着したり、トナーが印刷装置で飛散したりする。即ち、画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を招来する。
【0159】
しかしながら、本実施の形態の印刷装置では、制御部20が、紫外線照射器13への電圧の印加、光電面14bへの電圧の印加、現像ローラ11への電圧の印加、および、現像ローラ11におけるトナーの搬送の開始を、所定のタイミングで制御することにより、トナー搬送開始直後においても、安定して所望の帯電量にトナーを帯電することができる。
【0160】
即ち、光電面14bから誘起された電子の電子なだれ現象が発生した後に現像ローラ11を回転させ、トナーを供給することにより、トナーの帯電極性・電位の安定化を図ることができる。これにより、上述したように、トナーが、その搬送途中に見かけ上逆極性に帯電することはない。
【0161】
従って、光電面14bにおける帯電能力の低下を防止し、搬送されるトナーの帯電の安定化を図ることができる。
【0162】
また、例えば、印刷装置内でトナーが飛散したりすることもなく、印刷装置において画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を防止することができる。
【0163】
さらに、光電効果を利用してトナーを帯電するため、トナーに対する熱的付加が小さい。このため、トナーの破壊やブレード14への融着を防止することができる。また、定着エネルギーの削減や、トナーの着色力の向上が図られたトナーも用いることができる。
【0164】
また、ブレード14の形状は平板状であり、その上に金属層が静膜されることにより、光電面14bは形成される。従って、光電面14bにおいて現像ローラ11と対向する面全体で、自らの電子を誘起して電子を放出することができる。
【0165】
ここで、例えばブレード14の光電面14bが、基材14aをエッチング加工することにより、開口部を施すことによって形成された構成を比較例2として説明する。
【0166】
比較例2におけるこの開口部は、例えばグリッド形状やスリット形状などとすることができる。この開口部部分には、紫外線を照射すると電子を放出する薄膜のアルミニウムが積層され、光電面14bとなっている。これにより、ブレード14は、現像ローラ11によって搬送されるトナーを、低加圧力でその層厚を規制した後、無負荷の状態でトナーを帯電させることができ、トナーに対する熱的負荷を小さくすることができる。
【0167】
しかしながら、このような比較例2の構成の場合、光電面14bが小さい。例えば、比較例2の構成において、上述した現像部1における前処理を行わない場合、付着したトナーが光電面14bにおける電子の放出の妨げとなる。従って、さらに、電子を放出できる光電面14bが小さくなり、電子放出効率が低下する。
【0168】
一方、本実施の形態の印刷装置におけるブレード14は、上述したように、その光電面14bは現像ローラ11と対向する面全体で、自らの電子を誘起して電子を放出することができる。また、現像部1は、上述した前処理を行う。
【0169】
これにより、光電面14bにおける電子放出効率の向上を図ることができる。従って、トナーの帯電特性の安定化、ひいては印字品位の向上を図ることができる。
【0170】
以下、待機していた(待機状態にあった)印刷装置に印字要求があってから、印字処理を行い、そして印刷装置が再び待機状態となるまでの印刷装置における各処理の一例を、図2・図3のフローチャートに基づいて説明する。
【0171】
まず、図2に示すように、印刷装置に、図示しない表示部を介してユーザからの印字要求がなされる(S1)とともに、その印字条件が、図示しない表示パネルを介して、あるいは、印刷装置が接続されたネットワーク上の端末装置を介して入力される(S2・S3)。
【0172】
そして、印字条件の入力が完了すると(S2でYES)、印字処理が開始されるまでの間において、印刷装置の印字前初期化処理(初期化処理、S11〜S12)と並行して現像部1の前処理(制御部20によるタイミング制御、S21〜S27)が行われる。
【0173】
印刷装置の印字前初期化処理(S11)とは、印字処理の前にする必要のある処理であり、例えば、感光体ドラム2の初期化(残留電位の調整)、定着ローラ対5のウォームアップ(温度調整)、印刷装置内における各センサーの初期化動作、搬送手段上に残っているシートPの有無の検知、および、その他印刷装置内の部材を制御しているものの初期化などを含んでいる。
【0174】
現像部1の前処理は、上述したように、まず、紫外線照射器13に電圧を印加する(S21)。そして、紫外線照射器13に電圧が印加されたことを検知して(S22)から所定の時間が経過すると(S23)、ブレード14の光電面14bに電圧を印加する(S24)。
【0175】
その後、現像ローラ11に電圧を印加した後(S25)、現像ローラ11を回転させる(S26)。
【0176】
このようにして現像部1の前処理が完了し、かつ、印刷装置の印字前初期化処理が完了すると(S12、S27)、印刷装置は印字前処理(印字処理を行う前に必要な処理、印字前動作)が完了したと判断して(S31)、印字処理を行う(S32)。
【0177】
そして、印字処理が全て完了すると(S33でNO)、図3に示すように、印刷装置の印字後初期化処理(後処理、S41〜S42)と並行して現像部1の停止処理(S51〜S55)が行われる。
【0178】
印刷装置の印字後初期化処理(S41)とは、印刷装置を待機状態とするために、印字処理の後にする必要のある処理であり、例えば、感光体ドラム2における残留電位の除去、搬送手段上に残っているシートPの有無の検知、および、感光体ドラム2上の残留トナーの除去(クリーニング)などを含んでいる。
【0179】
また、現像部1の停止処理は、現像部1の前処理における工程を逆に行う。即ち、まず、現像ローラ11の回転を停止させた後(S51)、現像ローラ11への電圧の印加を停止する(S52)。
【0180】
そして、ブレード14への電圧印加を停止した後(S53)、ブレード14への電圧印加を停止する。そして、紫外線照射器13への電圧印加を停止することにより、紫外線の照射を停止する(S54)。
【0181】
このようにして現像部1の停止処理が完了し、かつ、印刷装置の印字後初期化処理が完了すると(S42、S55)、印字後処理が完了したとして印刷装置は待機状態となる。
【0182】
以上のように、印刷装置の印字後初期化処理(S41〜S42)と並行して現像部1の停止処理(S51〜S55)が行われる。
【0183】
このように、印刷装置における後処理と並行して現像部1の停止処理を行うことにより、現像部1の停止処理のみに時間をとられることがない。また、帯電されたトナーの回収、光電面14bの汚れ防止、および、紫外線照射器13の長寿命化を図ることができる。
【0184】
また、現像部1は、現像ブレード1の前処理における工程を逆に行う。即ち、制御部20は、現像ローラ11におけるトナーの搬送、現像ローラ11への電圧の印加、光電面14bへの電圧の印加、および、紫外線照射器13への電圧の印加を、この順で停止させて停止処理を行う。
【0185】
このように、現像ローラ11におけるトナーの搬送の次に、現像ローラ11への電圧の印加を停止させることにより、印字処理(画像形成処理)に寄与したトナーを現像ローラ11に吸着した状態で保持することができる。
【0186】
また、電子なだれ現象を停止させるのは最後にすることにより、光電面14bの近傍にある未帯電のトナーを現像ローラ11に吸着した状態で保持することができる。
【0187】
従って、印刷装置を待機状態としたときに、印刷装置内をトナーが飛散することを防止でき、帯電されたトナーも次回使用する(即ち、回収する)ことができる。これにより、光電面14bにトナーが付着することがなく、光電面14bの汚れ防止を図ることができる。この結果、紫外線照射器13における光源入力電圧の低下を図ることができ、紫外線照射器13の長寿命化を図ることができる。また、次の印字要求の際に、スムーズにトナーを供給することができる。
【0188】
これにより、印字処理(画像形成処理)に寄与したトナー、および、光電面14bの近傍にある未帯電トナーを、現像ローラ11に吸着した状態で保持することができる。従って、印刷装置を待機状態としたときに、印刷装置内をトナーが飛散することを防止できる。また、次の印字要求(画像形成要求)の際に、スムーズにトナーを供給することができる。
【0189】
なお、本実施の形態においては現像剤として1成分系の非磁性トナーを用いたが、これに限定されるものではない。
【0190】
また、現像剤の帯電方法として上記動作制御を行うものであれば、印刷装置に特に限定されるものではなく、例えば、複写機,プリンタ,ファクシミリ装置などの電子写真方式の画像形成装置にも適用できる。
【0191】
【発明の効果】
本発明の現像装置は、以上のように、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御する制御手段を備える構成である。
【0192】
これにより、現像剤搬送開始直後においても、安定して所望の帯電量に現像剤を帯電することができる。従って、電子放出部における帯電能力の低下を防止し、搬送される現像剤の帯電の安定化を図ることができる。
【0193】
また、例えば、現像装置を備えた画像形成装置内で現像剤が飛散したりすることもなく、画像形成装置において画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を防止することができる。
【0194】
さらに、光電効果を利用して現像剤を帯電するため、現像剤に対する熱的付加が小さい。このため、現像剤の破壊や帯電手段への融着を防止することができる。また、定着エネルギーの削減や、現像剤の着色力の向上が図られた現像剤も用いることができるといった効果を奏する。
【0195】
本発明の現像装置は、制御手段が、照射手段に電圧を印加し、該照射手段からの照射光量が略一定となった後、電子放出部に電圧を印加する構成である。
【0196】
これにより、照射手段に電圧が印加されてから、所定の時間が経過するまで電子放出部には電圧を印加しないこととなる。従って、その所定の時間内に照射手段の照射光量が安定してから、電子放出部に電圧が印加されることとなる。この結果、電子放出部において十分に電子を誘起することができ、確実に、現像剤搬送手段上の現像剤に電子を放出することができるといった効果を奏する。
【0197】
本発明の現像装置は、制御手段が、電子放出部に電圧を印加し、予め設定された所定時間が経過した後、現像剤搬送手段に電圧を印加する構成である。
【0198】
これにより、電子放出部から安定して電子が放出されるようになった後に、現像剤搬送手段に電圧を印加することとなる。従って、現像剤搬送手段の表面電位を安定させることができる。この結果、現像剤搬送手段上の現像剤において、その層厚の均一化および帯電量の均一化を図ることができるといった効果を奏する。
【0199】
本発明の現像装置は、制御手段が、現像剤搬送手段に電圧を印加した後、現像剤搬送手段における現像剤の搬送を開始させる構成である。
【0200】
これにより、現像剤搬送手段の表面電位が安定してから現像剤を搬送することとなり、現像剤搬送手段上において、現像剤を安定して搬送することができる。従って、現像剤搬送手段の表面からの現像剤の飛翔を防止することができる。この結果、静電潜像に対して現像剤を十分付着させることができるといった効果を奏する。
【0201】
本発明の現像装置は、電子放出部が半導体または金属からなる構成である。
【0202】
これにより、電子誘起部を有する帯電手段は、電子を容易に放出することができる。従って、光照射によって誘起した電子を現像剤に対して直接的に付与することができるので、現像剤を容易に帯電することができる。この結果、帯電手段と現像剤搬送手段との間に空隙を設けていても現像剤を帯電させることができ、現像剤に対する熱的付加を小さくすることができるといった効果を奏する。
【0203】
本発明の現像装置は、電子放出部と現像剤搬送手段との間に、バイアス電圧が印加される構成である。
【0204】
これにより、電子誘起部から誘起された電子は、電子放出部と現像剤搬送手段との間で、電子なだれ現象による電子増殖を引き起しながら、搬送手段に向かって加速される。このとき、加速された電子は空気中の気体分子と衝突し、これらを電離することで新たな電子を次々と発生させることができるといった効果を奏する。
【0205】
本発明の現像装置は、帯電手段が、現像剤搬送手段上の現像剤の厚さを、一定の厚さに規制する層厚規制部を有する構成である。
【0206】
これにより、熱的付加を与えることなく、現像剤の層厚を規制することができるといった効果を奏する。
【0207】
本発明の現像装置は、現像剤搬送手段による現像剤搬送方向において、層厚規制部は電子放出部より上流側に配される構成である。
【0208】
これにより、現像剤は、その層厚が規制された後、帯電されることとなる。従って、現像剤を帯電した後、現像剤に対して力が付与されることなく、安定して現像剤を搬送することができるといった効果を奏する。
【0209】
本発明の現像装置は、層厚規制部に対向する現像剤搬送手段の表面粗度が、現像剤搬送手段に対向する層厚規制部の表面粗度より大きい構成である。
【0210】
これにより、現像剤搬送手段によって搬送される現像剤が、例えば、現像剤搬送手段と層厚規制部との接触面から離反する際に、現像剤搬送手段から転移して帯電手段に付着することを防止できるといった効果を奏する。
【0211】
本発明の現像装置は、電子放出部と現像剤搬送手段との距離をl(μm)とすると、該電子放出部と現像剤搬送手段との電位差Va(V)は、
Va<312+6.2×l
を満足する構成である。
【0212】
これにより、例えば、電子放出部として成膜されている金属膜などにおける剥離や破壊の発生を防止することができる。従って、現像剤搬送手段上において、現像剤を安定して帯電することができるといった効果を奏する。
【0213】
本発明の帯電方法は、以上のように、表面に静電潜像が形成された潜像保持体に、帯電した現像剤を供給して、上記潜像保持体から記録媒体に画像を転写する画像形成を行うときに、静電潜像を可視像に現像する現像剤を帯電させる帯電方法であって、光を照射する照射手段への電圧の印加、光の照射を受けると光電効果により自らの電子を誘起させて放出する電子放出部への電圧の印加、表面に上記静電潜像が形成された潜像保持体に現像剤を搬送する現像剤搬送手段への電圧の印加、および、上記現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御することにより、上記現像剤を帯電させる構成である。
【0214】
これにより、現像剤搬送開始直後においても、安定して所望の帯電量に現像剤を帯電することができる。従って、搬送される現像剤の帯電の安定化を図ることができる。
【0215】
また、例えば、画像形成装置において上記帯電方法を用いる場合、画像形成装置内で現像剤が飛散したりすることもなく、画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を防止することができるといった効果を奏する。
【0216】
本発明の帯電方法は、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送を、この順に開始させる構成である。
【0217】
これにより、電子放出部において十分に電子を誘起することができ、確実に、現像剤搬送手段上の現像剤に電子を放出することができる。また、電子放出部から安定して電子が放出されるようになった後に、現像剤搬送手段に電圧を印加することができる。従って、現像剤搬送手段の表面電位を安定させることができる。この結果、現像剤搬送手段上の現像剤において、その層厚の均一化および帯電量の均一化を図ることができる。
【0218】
さらに、現像剤搬送手段の表面電位が安定してから現像剤を搬送することとなり、現像剤搬送手段上において、現像剤を安定して搬送することができる。従って、現像剤搬送手段の表面からの現像剤の飛翔を防止することができる。この結果、静電潜像に対して現像剤を十分付着させることができるといった効果を奏する。
【0219】
本発明の帯電方法は、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始は、画像形成処理を開始する前に行う構成である。
【0220】
これにより、画像形成装置において画像形成処理の前に必ず行われる画像形成装置の初期化処理と並行して、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を行うことができる。従って、現像剤の過帯電の防止を図ることができるといった効果を奏する。
【0221】
本発明の画像形成装置は、以上のように、画像信号に基づいて形成された静電潜像を保持する潜像保持体と、電子放出部で光電効果により発生した電子を現像剤に付与することにより現像剤を帯電させる帯電手段、上記電子放出部に光を照射する照射手段、および、帯電された現像剤を保持して上記潜像保持体に現像剤を搬送する現像剤搬送手段を有し、帯電された現像剤によって上記潜像保持体上の静電潜像を現像して現像剤像とする現像装置とを備え、上記現像装置は、上記照射手段への電圧の印加、上記電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、上記現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御する制御手段を備える構成である。
【0222】
これにより、現像剤搬送開始直後においても、安定して所望の帯電量に現像剤を帯電することができる。従って、現像剤が未帯電のまま搬送されることがなく、電子放出部における帯電能力の低下を防止し、搬送される現像剤の帯電の安定化を図ることができる。
【0223】
また、画像形成装置内で現像剤が飛散したりすることもなく、画像形成装置において画像の白抜けや画像ボケといった印字品位の低下を防止することができる。
【0224】
さらに、光電効果を利用して現像剤を帯電するため、現像剤に対する熱的付加が小さい。このため、現像剤の破壊や帯電手段への融着を防止することができる。また、現像装置において、定着エネルギーの削減や、現像剤の着色力の向上が図られた現像剤を用いることができるといった効果を奏する。
【0225】
本発明の画像形成装置は、制御手段が、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送を、この順で開始させる構成である。
【0226】
これにより、電子放出部において十分に電子を誘起することができ、確実に、現像剤搬送手段上の現像剤に電子を放出することができる。また、現像剤搬送手段の表面電位を安定させることができる。この結果、現像剤搬送手段上の現像剤において、その層厚の均一化および帯電量の均一化を図ることができる。
【0227】
さらに、現像剤搬送手段の表面電位が安定してから現像剤を搬送することとなり、現像剤搬送手段の表面からの現像剤の飛翔を防止することができる。従って、静電潜像に対して現像剤を十分付着させることができ、画像形成装置において形成された画像の白抜けや画像ボケなどを防止することができるといった効果を奏する。
【0228】
本発明の画像形成装置は、ユーザによって画像形成要求がなされた後、潜像保持体に静電潜像を形成して画像形成処理を開始する前に、制御手段による制御と並行して、画像形成装置の初期化処理を行う構成である。
【0229】
これにより、画像形成装置において画像形成処理の前に必ず行われる画像形成装置の初期化処理と並行して、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送開始を行うことができる。従って、制御部のこれらの制御動作のみに時間をとられることはない。
【0230】
また、現像剤の過帯電の防止、および、現像装置内部での現像剤のストレス低減を図ることができる。さらに、電子放出部および照射手段の長寿命化を図ることができるといった効果を奏する。
【0231】
本発明の画像形成装置は、さらに、記録媒体に接触することにより該記録媒体を介して潜像保持体表面と電気的に接続され、現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、現像剤を記録媒体に加熱圧着して定着させる定着装置と、記録媒体を搬送する搬送手段とを備えており、初期化処理は、定着装置のウォームアップ、潜像保持体の残留電位の調整、および、搬送手段上の記録媒体の有無の検出を含む構成である。
【0232】
これにより、初期化処理および制御部の動作制御が終わった後、すぐに画像形成処理に移行することができるといった効果を奏する。
【0233】
本発明の画像形成装置は、制御手段が、照射手段への電圧の印加を開始し、画像形成装置において画像形成処理された記録媒体の累積枚数に応じて予め設定された所定の時間が経過した後に、電子放出部に電圧を印加する構成である。
【0234】
これにより、照射手段の照射光量が安定してから電子放出部に電圧を印加することができる。この結果、電子放出部において十分に電子を誘起することができ、確実に、現像剤搬送手段上の現像剤に電子を放出することができるといった効果を奏する。
【0235】
本発明の画像形成装置は、制御手段が、ユーザによって画像形成要求がなされるとすぐ、照射手段への電圧の印加を開始する構成である。
【0236】
これにより、最初に照射手段への電圧の印加を開始することができる。従って、照射手段からの照射光量が安定してから電子放出部は電子を放出することができ、確実に現像剤を帯電することができるといった効果を奏する。
【0237】
本発明の画像形成装置は、さらに、記録媒体に接触することにより該記録媒体を介して潜像保持体表面と電気的に接続され、現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、現像剤を記録媒体に加熱圧着して定着させる定着装置と、記録媒体を搬送する搬送手段とを備えており、記録媒体が定着装置を搬送されて記録媒体への画像形成処理が終了した後、画像形成装置を待機状態とする前に、画像形成装置を待機状態とするための画像形成装置における後処理と並行して、制御手段は、照射手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、現像剤搬送手段への電圧の印加、および、現像剤搬送手段における現像剤の搬送の停止を、所定のタイミングで制御して、現像装置の停止処理を行う構成である。
【0238】
これにより、帯電された現像剤の回収、電子放出部の汚れ防止、および、照射手段の長寿命化を図ることができるといった効果を奏する。
【0239】
本発明の画像形成装置は、制御手段が、現像剤搬送手段における現像剤の搬送、現像剤搬送手段への電圧の印加、電子放出部への電圧の印加、および、照射手段への電圧の印加を、この順で停止させることにより停止処理を行う構成である。
【0240】
これにより、画像形成装置を待機状態としたときに、画像形成装置内を現像剤が飛散することを防止でき、帯電された現像剤も次回使用する(即ち、回収する)ことができる。これにより、電子放出部に現像剤が付着することがなく、電子放出部の汚れ防止を図ることができる。この結果、照射手段における光源入力電圧の低下を図ることができ、長寿命化を図ることができる。また、次の画像形成要求の際に、スムーズに現像剤を供給することができるといった効果を奏する。
【0241】
本発明の画像形成装置は、後処理が、潜像保持体における残留電位の除去、搬送手段上の記録媒体の有無の検出、および、潜像保持体上に残留する現像剤の除去を含む構成である。
【0242】
これにより、画像形成装置において画像形成処理の後に必ず行われる画像形成装置の後処理と並行して、現像装置の停止処理を行うことができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る印刷装置の要部の構成を示す図である。
【図2】印字前処理および印字処理を示すフローチャートである。
【図3】印字後処理を示すフローチャートである。
【図4】現像装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図5】光電子帯電実験の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 現像部(現像装置)
2 感光体ドラム(潜像保持体)
4 転写ローラ(転写手段)
5 定着ローラ対(定着装置)
10 現像槽
11 現像ローラ(現像剤搬送手段)
12 トナー供給ローラ
13 紫外線照射器(照射手段)
14 ブレード(トナー層厚規制/帯電ブレード、帯電手段)
14a 基材
14b 光電面(電子放出部)
14c 絶縁部
14d プレート(層厚規制部)
20 制御部(制御手段)
41 CPU
42 ROM
43 RAM
T トナー(現像剤)
P シート(記録媒体)
Claims (15)
- 画像信号に基づいて形成された静電潜像を保持する潜像保持体と、
電子放出部で光電効果により発生した電子を現像剤に付与することにより現像剤を帯電させる帯電手段、上記電子放出部に光を照射する照射手段、および、帯電された現像剤を保持して上記潜像保持体に現像剤を搬送する現像剤搬送手段を有し、帯電された現像剤によって上記潜像保持体上の静電潜像を現像して現像剤像とする現像装置とを備え、
上記現像装置は、上記照射手段への電圧の印加、上記電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、上記現像剤搬送手段における現像剤の搬送の開始を、所定のタイミングで制御する制御手段を備え、
上記制御手段は、上記照射手段への電圧の印加を開始し、画像形成装置において画像形成処理された記録媒体の累積枚数に応じて予め設定された所定の時間が経過した後に、上記電子放出部に電圧を印加することを特徴とする画像形成装置。 - 上記制御手段は、上記照射手段への電圧の印加、上記電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、上記現像剤搬送手段における現像剤の搬送を、この順で開始させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- さらに、記録媒体に接触することにより該記録媒体を介して上記潜像保持体表面と電気的に接続され、上記現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、上記現像剤を記録媒体に加熱圧着して定着させる定着装置と、上記記録媒体を搬送する搬送手段とを備えており、 ユーザによって画像形成要求がなされた後、潜像保持体の表面に静電潜像を形成し、この潜像保持体に帯電した現像剤を供給して、上記潜像保持体から記録媒体に画像を転写する画像形成処理を開始する前に、上記制御手段は、上記制御と並行して、画像形成装置の初期化処理を行い、
上記初期化処理は、上記定着装置のウォームアップ、上記潜像保持体の残留電位の調整、および、搬送手段上の記録媒体の有無の検出を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - さらに、記録媒体に接触することにより該記録媒体を介して上記潜像保持体表面と電気的に接続され、上記現像剤像を記録媒体に転写する転写手段と、上記現像剤を記録媒体に加熱圧着して定着させる定着装置と、上記記録媒体を搬送する搬送手段とを備えており、
記録媒体が上記定着装置を搬送されて上記記録媒体への画像形成処理が終了した後、画像形成装置を待機状態とする前に、
画像形成装置を待機状態とするための画像形成装置における後処理と並行して、
上記制御手段は、上記照射手段への電圧の印加、上記電子放出部への電圧の印加、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、および、上記現像剤搬送手段における現像剤の搬送の停止を、所定のタイミングで制御して、現像装置の停止処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 上記制御手段は、上記現像剤搬送手段における現像剤の搬送、上記現像剤搬送手段への電圧の印加、上記電子放出部への電圧の印加、および、上記照射手段への電圧の印加を、この順で停止させることにより上記停止処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 上記後処理は、上記潜像保持体における残留電位の除去、搬送手段上の記録媒体の有無の検出、および、上記潜像保持体上に残留する現像剤の除去を含むことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 上記制御手段は、上記照射手段に電圧を印加し、該照射手段からの照射光量が略一定となった後、上記電子放出部に電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 上記制御手段は、上記電子放出部に電圧を印加し、予め設定された所定時間が経過した後、上記現像剤搬送手段に電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 上記制御手段は、上記現像剤搬送手段に電圧を印加した後、現像剤搬送手段における現像剤の搬送を開始させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 上記電子放出部は、半導体または金属からなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 上記電子放出部と現像剤搬送手段との間には、バイアス電圧が印加されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 上記帯電手段は、現像剤搬送手段上の現像剤の厚さを、一定の厚さに規制する層厚規制部を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 上記現像剤搬送手段による現像剤搬送方向において、上記層厚規制部は上記電子放出部より上流側に配されることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
- 上記層厚規制部に対向する上記現像剤搬送手段の表面粗度は、上記現像剤搬送手段に対向する上記層厚規制部の表面粗度より大きいことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
- 上記電子放出部と上記現像剤搬送手段との距離をl(μm)とすると、該電子放出部と現像剤搬送手段との電位差Va(V)は、
Va<312+6.2×l
を満足することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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