JP4007351B2 - 採血針 - Google Patents

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Description

本発明は採血針に関し、さらに詳細にはその一端を被検者の血管に穿刺し、他端を真空採血管内に挿入して、血管内部と真空採血管内部とを連通させ、真空採血管内の負圧に応じた量の血液を採取するために使用される採血針に関する。本発明の採血針は、さらに他端を真空採血管に挿入する前に一端が被験者の血管に穿刺されたこと、いわゆるフラッシュバックを確認できる採血針に関する。
従来、真空採血管を用いることにより、一回の穿刺で複数回の血液採取を可能とする採血ユニットが使用されている。この採血ユニットは、患者の皮膚に穿刺される針、真空採血管のゴム栓に穿刺される針、これらの針を固定しうる針ハブおよび真空採血管に穿刺される針を包囲するように取り付けられた弾性チップを備える採血針と、この採血針を固定し真空採血管と嵌合する採血管ホルダと、ゴム栓により封止された真空採血管とから構成される。
採血に際しては、まず採血管ホルダに採血針を固定し、採血管ホルダに真空採血管を嵌合することにより、真空採血管に穿刺される針が弾性チップから露出して真空採血管のゴム栓を貫通することにより採血が開始される。
前記採血ユニットにおける採血針は、真空採血管を取り付ける前にフラッシュバックを確認できることが望まれており、そのような採血針としては、例えば、略筒状のハブと、該ハブの軸方向両端から延出する鋭利な先端を有する針管と、該針管の一端を包囲するように前記ハブに嵌着された有底筒状の弾性キャップとからなり、前記ハブに前記弾性キャップ内部と外部とを連通させる通気孔が設けられ、該ハブの先端部に設けられた通気孔の外部口部に空気透過性血液不透過性フィルタが設けられた採血針がある(例えば、特許文献1参照)。
このような採血針は、フラッシュバックを確認するために、該採血針を被検者の静脈に穿刺した時に該採血針内に血液が流入するように空気は外部へ逃がしながら、その流入した血液は外部へ漏れることがないように、空気透過性血液不透過性フィルタを設けたものである。しかし、このような採血針は、ハブの内部に弾性キャップ内部と外部とを連通させる通気孔を形成する必要があるが、その構造は複雑であり成形が非常に困難である。
また、ハブ内部の通気孔の形成を容易にするために、ハブが2部材からなる採血針も開発されている(例えば、特許文献2参照)。この採血針は、2部材からなるハブの部材間の間隙に、板状の通気性フィルタを平坦面がハブ軸方向に対して70〜110度の角度を有するように介在させるものである。このような採血針はある程度の強度を有するフィルタを選定する必要があり、またフィルタの固定方法が難しく採血針の製造自体に時間がかかる。
一方、本出願人は先に、ハブが2部材からなり、かつフィルタがハブの部材間に嵌合された、製造の容易な採血針を提案している(特許文献3)。この採血針は、ハブの基端部に設けられた内腔に弾性キャップ接続部材を挿入して嵌合されるものであるが、両部材の嵌合時に両部材間にフィルタを挟み込むものであり、フィルタを選ばず固定方法も簡単であるため、採血針の製造が短時間で行えるという利点を有する。
しかし、ハブと弾性キャップ接続部材とはフィルタを介して嵌合されて固定されているため、予期せぬ外力がハブにかかった場合に両部材の嵌合が外れる可能性があり、さらなる改良の余地がある。
特公平7−32766号公報(従来技術、第5図) 特許第3086024号公報 特開2002−253535号公報
本発明は、通気路の形成およびフィルタの固定を含める全ての製造工程が容易な採血針であって、さらに予期せぬ外力によって2部材からなるハブが分解するおそれのない採血針を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、ハブと弾性キャップ接続部材の接合の際に通気路が形成され、かつフィルタが挟持され、さらに弾性キャップ接続部材の先端部に設けられたフランジとハブ基端部に設けられたフランジ受け部を接合することにより得られた採血針が、上記課題を解決できることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
(1) 先端および基端に鋭利な刃先を有する針管と、該針管に外挿される中空の管体であり先端部が針管と固着されたハブと、該針管を内挿しうる内腔を備えた中空の管体であって該ハブの基端側に接合される弾性キャップ接続部材と、該弾性キャップ接続部材の基端側に気密的に取り付けられて針管の基端側の刃先を収納しうる弾性キャップとからなり、前記弾性キャップ内部が前記ハブおよび弾性キャップ接続部材により形成される通気路を通じて外部雰囲気と連通してなり、該通気路に空気透過性血液不透過性フィルタが設けられてなる採血針であって、前記弾性キャップ接続部材の外周面の先端側には外方へ突出する環状のフランジが形成されてなり、前記ハブには前記弾性キャップ接続部材のフランジに接合しうるフランジ受け部が形成されてなることを特徴とする採血針、
(2) 前記フランジおよびフランジ受け部は、軸方向に対して垂直に配置され、かつ外方へ環状に突出してなる(1)記載の採血針、
(3) 前記フランジ受け部は、さらにその外方端にフランジ側へ突出する縁部が環状に設けられており、前記フランジは該縁部の内側に配置されてなる(2)記載の採血針、
(4) 前記ハブおよび弾性キャップ接続部材により形成される通気路は、前記弾性キャップ内部と連通し、かつ前記弾性キャップ接続部材の内腔と針管とで形成された間隙と、前記間隙と連通し、かつ前記ハブと前記弾性キャップ接続部材とで形成された間隙とから構成され、前記通気路は前記弾性キャップ接続部材に設けられた外部口部を通じて外部雰囲気と連通してなる(1)〜(3)のいずれかに記載の採血針、
(5) 前記弾性キャップ接続部材は、針管を内挿しうる内腔と平行に配置され、かつ先端側に向かって開口する溝を有しており、該溝は前記ハブと弾性キャップ接続部材の間隙と連通してなり、前記外部口部は該環状溝の基端部と連通しうるように形成されてなる(4)記載の採血針、
(6) 前記空気透過性血液不透過性フィルタは、前記溝に嵌挿されることにより前記通気路に固定されてなる(5)に記載の採血針、
(7) 前記弾性キャップ接続部材は、外周面にねじ部が形成され、前記溝は該ねじ部より基端側へ延びて形成され、前記外部口部は前記ねじ部の基端側に設けられてなる(5)または(6)記載の採血針、
(8) 前記ハブは、基端側に前記弾性キャップ接続部材の溝に挿入されうる突出部を有してなる(5)〜(7)のいずれかに記載の採血針、
(9) 前記弾性キャップ接続部材の溝は、針管を内挿しうる内腔と同心軸であって前記内腔の周方向外側に形成された環状溝である(5)〜(8)のいずれかに記載の採血針、
(10) 前記ハブの突出部は、前記弾性キャップ接続部材の環状溝に挿入されうる環状の突出部である(9)記載の採血針、
(11) 前記空気透過性血液不透過性フィルタは、リング形状を有し、前記弾性キャップ接続部材の環状溝に嵌挿されてなる(9)または(10)記載の採血針
に関する。
本発明の採血針は、ハブと弾性キャップ接続部材を接合したときにできる間隙を通気路とし、前記通気路に空気透過性血液不透過性フィルタを嵌合により固定するため、採血針の構造が簡単で、かつ成形および製造が容易である。また、本発明の採血針のハブは、ハブと弾性キャップ接続部材の二つの部材がフランジで接合されているため、予期せぬ外力がかかった場合であってもハブが分解するおそれがない。さらに、本発明の採血針は、空気透過性血液不透過性フィルタを弾性キャップ接続部材に設けられた溝に嵌挿し、かつ該溝にハブの突出部を挿入した上で該ハブと該弾性キャップ接続部材を接合することにより、採血針をより強固にかつ容易に組み立てることが可能である。
以下、図面を用いて本発明の好ましい実施態様を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。図1は本発明の採血針の一例を示す縦断面図である。本発明の採血針1は、先端および基端に鋭利な刃先21および22を有する針管2と、該針管2に外挿されたハブ3と、該ハブ3の基端側に接合される弾性キャップ接続部材4と、該弾性キャップ接続部材4に取り付けられた弾性キャップ5とを有している。
本発明の採血針1において、先端側とは患者に穿刺される側(図中、左側)を、基端側とは真空採血管に穿刺される側(図中、右側)
本発明の採血針1における針管2は中空の管であって、その先端および基端には鋭利な刃先21および22が形成されている。前記刃先21は患者の皮膚を介して血管に、また刃先22は真空採血管を封止するゴム栓に穿刺されるが、穿刺抵抗を低くするためにその刃先21および22は少なくとも一つの傾斜した刃面(ベベル)を有している。該針管2の材料としては、ステンレス鋼、アルミニウム、チタンあるいはこれらの合金などの金属材料が好ましく用いられる。
前記針管2には、その中間部位にハブ3が外挿されている。該ハブ3は中空の管体であり、先端部の内径は、前記針管2を挿入しうるように該針管2の外径よりもわずかに大きく形成される。前記針管2は該ハブ3の内腔に挿入された後、例えば接着剤Sを用いて気密的に固着されている。該接着剤Sとしては、エポキシ硬化剤やUV硬化型接着剤などが好ましく用いられる。該接着剤Sは、図1に示されるように前記ハブ3と針管2との間隙の一部を埋めるように使用されても差し支えない。
前記ハブ3は、フラッシュバックを容易に確認しうるように、透明ないし半透明の材質が好ましく用いられ、具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ABS樹脂等を材料として、射出成形など公知の成形技術を用いて成形される。
本発明のハブ3は、先端側の外周面にリブが設けられていてもよい。該リブは、針管2の先端側の刃先21を保護するために使用前に装着される針キャップと係合し、該針キャップ内で採血針1が回転することを防止するため等に使用される。該リブはハブ3の外周全周にわたって等間隔に2個以上設けられていることが好ましい。
また前記ハブ3は、基端側に後述する弾性キャップ接続部材4のフランジ41と接合しうるフランジ受け部31が形成される。該フランジ受け部31は、前記フランジ41の形状に沿うような形状を有するものであれば特に限定されないが、軸方向に対して垂直に配置され、かつ外方へ突出する環状のフランジ受け部31が好ましい。該フランジ受け部31は、さらにその外方端にフランジ側へ突出する縁部32が環状に設けられることがより好ましい。
前記ハブ3の基端側には、弾性キャップ接続部材4が接合される。該弾性キャップ接続部材4もまた針管2を内挿しうる中空の管体であり、その内径は該針管2を挿入しうるように該針管2の外径よりもわずかに大きく形成される。
前記弾性キャップ接続部材4の外周面にはねじ部42が設けられており、該ねじ部42には真空採血管を嵌合保持しうる採血管ホルダ(図示せず)の口部が螺合されるようになっている。また前記ねじ部42の基端側には、後述する弾性キャップ5を気密的に、かつ離脱できないように係止しうる係止部43が形成されていてもよい。
該弾性キャップ接続部材4は、ハブ3と同様、フラッシュバックを容易に確認しうるように、透明ないし半透明の材質が好ましく、前述したハブ3の材料と同様のものが用いられる。また該弾性キャップ接続部材4は、前述したハブ3の成形方法と同様の成形方法により成形される。
さらに、前記弾性キャップ接続部材4の外周面の先端側には、外方へ突出するフランジ41が設けられる。該フランジ41が前記ハブ3に設けられたフランジ受け部31と接合されることにより、該ハブ3と弾性キャップ接続部材4は確実に固着される。前記接合の手段としては、シアリアクリレートやアクリル系樹脂のようなUV硬化接着剤、エポキシ樹脂などの接着剤による接着の他、溶着などが用いられる。
該フランジ41は、前記フランジ受け部31の形状に沿うような形状を有するものであればとくに限定されないが、軸方向に対して垂直に配置され、かつ外方へ突出する環状のフランジ41が好ましい。該フランジ41に前記ねじ部42に螺合により接続される採血管ホルダの口部が当接することにより、採血針1と採血管ホルダの螺合が完了したことを確認することもできる。このようなフランジ41とフランジ受け部31の接合により、本発明の採血針1はハブ3と弾性キャップ接続部材4の接合が強固なものとなり、予期せぬ外力によって分解するおそれがない。
該フランジ受け部31の外方端に前記縁部32が形成される場合は、該フランジ41は該縁部32よりも内側に配置される。該フランジ受け部31に縁部32が形成されることにより、予期せぬ外力がハブ3や弾性キャップ接続部材4にかかったとしても、その外力が直接接着面にかからないため、該ハブ3と弾性キャップ接続部材4の接合をより安全に保持することができてより好ましい。
前記弾性キャップ接続部材4の係止部43に係止される弾性キャップ5は、有底筒状形状を有し、かつゴム栓に穿刺される針管2の先端側の刃先22を収納できる大きさを有する。該弾性キャップ5の材質としては、天然ゴム、イソプレンゴムやシリコンゴム等の合成ゴム、エラストマーなどがあげられる。該弾性キャップ5もハブ3と同様、フラッシュバックを容易に確認しうるように少なくとも一部が透明または半透明であってもよい。
本発明の採血針1は、弾性キャップ5内部がハブ3および弾性キャップ接続部材4により形成される通気路6を通じて外部雰囲気と連通してなる。該通気路6は、弾性キャップ接続部材4の内腔と該内腔に挿入された針管2との間隙61と、ハブ3と弾性キャップ接続部材4とで形成された間隙62とから構成される。前記弾性キャップ5内部と間隙61および間隙61と間隙62とはそれぞれ互いに連通している。また、該通気路6は弾性キャップ接続部材4に設けられた外部口部63を通じて外部雰囲気と連通している。
前記通気路6を構成する弾性キャップ接続部材4と針管2との間隙61は、針管2の外周全域に設けられていてもよいが、該弾性キャップ接続部材4の内腔を楕円形に形成することにより部分的に間隙61が形成されてもよい。また、該弾性キャップ接続部材4の内腔の形状を変更することにより、様々な形状および様々な寸法の間隙61を一つまたは二つ以上形成することができる。該間隙61は、空気および血液が静脈圧によって押されて通過しうる程度の大きさであればよい。
前記通気路6を構成するハブ3と弾性キャップ接続部材4との間隙62は、該ハブ3と該弾性キャップ接続部材4のフランジ41およびフランジ受け部31以外の接合面に形成される間隙である。すなわち、該ハブ3および該弾性キャップ接続部材4は、フランジ41とハブ3のフランジ受け部31とが接合されたときに、該フランジ41およびフランジ受け部31以外の部分は接合せず、わずかな間隙62が形成されるような形状を有している。該間隙62は、前述の弾性キャップ接続部材4と針管2との間隙61と連通しており、針管2の外周部分からフランジ41およびフランジ受け部31の接合部分にかけて形成される。前記外部口部63は、該間隙62と外部雰囲気とを連通しうるように該弾性キャップ接続部材4に形成されるため、結果的に、弾性キャップ5内部は外部雰囲気と連通することになる。
本発明の採血針1に設けられる、弾性キャップ5内部と外部雰囲気とを連通しうる通気路6には、空気透過性血液不透過性フィルタ7が配置される。該空気透過性血液不透過性フィルタ7は、前記ハブ3と弾性キャップ接続部材4との接合時に、間隙62に挟持されることが好ましい。該空気透過性血液不透過性フィルタ7は、メンブレンフィルタや焼結フィルタなど、気体を通過させ液体を通過させない細孔を有するものであれば特に限定されないが、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン等からなる焼結体であり、さらに好ましくは、血液と接触すると膨潤して焼結体の細孔を塞ぐ吸水性ポリマーを含有しているものである。該吸水性ポリマーとしては、デンプンやアクリル酸塩などがあげられ、その含有率は焼結フィルタの全重量に対して好ましくは1〜30%である。
本発明の採血針1は、図1に示されるように弾性キャップ接続部材4に、針管2を内挿しうる内腔と平行に配置され、かつ先端側に向かって開口する溝44が設けられていてもよい。該溝44はその開口部で前記ハブ3と弾性キャップ接続部材4の間隙62に連通し、通気路6の一部を構成している。したがって、前記外部口部63は該溝44と外部雰囲気とを連通しうるように形成されればよいので、該弾性キャップ接続部材4の外周面の形状に合わせて、好ましい位置に形成することができる。
例えば、図1に示されるように該弾性キャップ接続部材4の外周面にねじ部42が形成されている場合、該外部口部63が該ねじ部42の基端側に設けられると、針管2の刃先21を患者の血管に穿刺したときに採血針1内に流入する血液の流入範囲が広くなり、フラッシュバックの確認がより容易になる。この時、溝44がねじ部63よりも基端側へ延びて形成されていれば、該外部口部63の長さは最小になるためさらに成形が容易になり好ましい。
前記外部口部63は少なくとも一つ形成されればよいが、図1に示されるように、溝44の形状に合わせて可能であれば二つ以上設けられていてもよい。該外部口部63の数が多くなるほど、また該外部口部63の径が大きくなるほど、針管2内部および弾性キャップ5内部の空気が速やかに外部に排出されるため、採血針1内への血液の流入が速やかに終了し、フラッシュバックの確認に要する時間がより短くなる。
また、該溝44に前記空気透過性血液不透過性フィルタ7が嵌挿されることにより、ハブ3と弾性キャップ接続部材4の接合面に該空気透過性血液不透過性フィルタ7を配置して、該フィルタ7が両部材間に挟持されるように両部材を接合するという工程が必要なくなるため、採血針1の製造はより容易になる。この時、該空気透過性血液不透過性フィルタ7の形状は、前記溝44の形状と対応していることが、通気路6の液密性を保持する上でより好ましい。
さらに、本発明の採血針1は、ハブ3の基端側に前記弾性キャップ接続部材4の溝44に挿入されうる突出部33が設けられていてもよい。該突出部33は、該ハブ3の針管2を内挿しうる内腔と平行に配置され、かつ基端側へと突出している。また該突出部33は、該弾性キャップ接続部材4の溝44と同じ断面形状を有し、かつ該弾性キャップ部材4の内径よりもわずかに小さな外径を有しているか、あるいは該突出部33の内周面に該溝44に向かって突出する一つまたは複数のリブが形成される。これにより、該溝44に該突出部33が挿入された状態であっても、前記ハブ3と弾性キャップ接続部材4との間隙62の通気路としての役割を果たすことができる。また、前記溝44と突出部33は、ハブ3および弾性キャップ接続部材4の接合時のガイドの役割も果たすため、採血針1の製造がより容易になる。
さらに、該ハブ3の内部には、前記弾性キャップ接続部材4と針管2との間隙61と前記ハブ3と弾性キャップ接続部材4との間隙62との間に配置される空隙部33が設けられてもよい。該空隙部33に血液が流入することにより、採血針1内に流入する血液の流入範囲が広くなり、フラッシュバックの確認をより迅速に行うことができる。
前記弾性キャップ接続部材4の溝44は、針管2を内挿しうる内腔と同心軸であって、かつ該内腔の周方向外側に形成された環状の溝44であってもよい。この場合、前記ハブ3に設けられた突出部33もまた、該環状溝44に挿入されうるように、針管2を内挿しうる内腔と同心軸である環状の突出部33であることが好ましい。また、該環状溝44に嵌挿される前記空気透過性血液不透過性フィルタ7も、リング形状を有していることが好ましい。このように、溝44、突出部33および空気透過性血液不透過性フィルタ7を全て環状とすることにより、採血針1をより強固にかつ容易に組み立てることが可能となる。
本発明の採血針1は、弾性キャップ接続部材4のねじ部42に採血管ホルダ(図示せず)が螺合された状態で、針管2の先端の刃先21を患者の静脈に穿刺して使用される。この時、針管2内の空気は弾性キャップ5内部を通り、通気路6および空気透過性血液不透過性フィルタ7を通って外部口部63より外部へと逃れ、血液が針管2内に流入する。該血液は弾性キャップ5内部を満たした後、通気路6を構成する間隙61および間隙62に流入し、溝44に流入した後空気透過性血液不透過性フィルタ7によりせき止められる。したがって、血液が前記外部口部63より外部へ漏れることはない。医療従事者は、弾性キャップ5内部、通気路6または溝44に流入した血液、あるいは空気透過性血液不透過性フィルタ7に浸透した血液を外部から目視することによってフラッシュバックを確認できる。フラッシュバックが確認された後、前記採血管ホルダ内に真空採血管が挿入され、前記針管2の基端の刃先22が該真空採血管の口部に設けられたゴム栓を貫通して該真空採血管内部に挿入されることにより、該真空採血管内部に血液が流入して採血が行われる。
本発明の採血針の一例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 採血針
2 針管
21、22 刃先
3 ハブ
31 フランジ受け部
32 縁部
33 突出部
4 弾性キャップ接続部材
41 フランジ
42 ねじ部
44 溝
5 弾性キャップ
6 通気路
61 間隙
62 間隙
63 外部口部
7 空気透過性血液不透過性フィルタ

Claims (8)

  1. 先端および基端に鋭利な刃先を有する針管と、該針管に外挿される中空の管体であり先端部が針管と固着されたハブと、該針管を内挿しうる内腔を備えた中空の管体であって該ハブの基端側に接合される弾性キャップ接続部材と、該弾性キャップ接続部材の基端側に気密的に取り付けられて針管の基端側の刃先を収納しうる弾性キャップとからなり、前記弾性キャップ内部が前記ハブおよび弾性キャップ接続部材により形成される通気路および弾性キャップ接続部材に設けられた外部口部を通じて外部雰囲気と連通し、該通気路に空気透過性血液不透過性フィルタが設けられ、前記弾性キャップ接続部材の外周面の先端側には外方へ突出する環状のフランジが形成され、前記ハブには前記弾性キャップ接続部材のフランジに接合しうるフランジ受け部が形成されてなる採血針であって、前記弾性キャップ接続部材は、針管を内挿しうる内腔と平行に配置され、かつ先端側に向かって開口する溝を有しており、該溝は前記ハブと弾性キャップ接続部材の間隙と連通してなり、前記外部口部は該溝の基端部と連通しうるように形成されてなることを特徴とする採血針。
  2. 前記ハブおよび弾性キャップ接続部材により形成される通気路は、前記弾性キャップ内部と連通し、かつ前記弾性キャップ接続部材の内腔と針管とで形成された間隙と、前記間隙と連通し、かつ前記ハブと前記弾性キャップ接続部材とで形成された間隙とから構成されてなる請求項1記載の採血針。
  3. 前記空気透過性血液不透過性フィルタは、前記溝に嵌挿されることにより前記通気路に固定されてなる請求項1または2記載の採血針。
  4. 前記弾性キャップ接続部材は、外周面にねじ部が形成され、前記溝は該ねじ部より基端側へ延びて形成され、前記外部口部は前記ねじ部の基端側に設けられてなる請求項1〜3のいずれかに記載の採血針。
  5. 前記ハブは、基端側に前記弾性キャップ接続部材の溝に挿入されうる突出部を有してなる請求項1〜4のいずれかに記載の採血針。
  6. 前記弾性キャップ接続部材の溝は、針管を内挿しうる内腔と同心軸であって前記内腔の周方向外側に形成された環状溝である請求項1〜5のいずれかに記載の採血針。
  7. 前記ハブの突出部は、前記弾性キャップ接続部材の環状溝に挿入されうる環状の突出部である請求項記載の採血針。
  8. 前記空気透過性血液不透過性フィルタは、リング形状を有し、前記弾性キャップ接続部材の環状溝に嵌挿されてなる請求項6または7記載の採血針。
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