JP4003137B2 - 地絡検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車体に対して絶縁される直流高電圧電源の地絡検出装置に関する。
電気自動車に搭載されるモータ駆動装置は高電圧のバッテリを使用している。そのため、安全性の観点から、そのバッテリとその高電圧が印加されるインバータ回路及びモータ巻線は一般に車体に対して絶縁されている。さらに、それらが車体と電気的に接触する状態、いわゆる地絡を検出するための地絡検出装置が設けられている。
この地絡検出装置として、例えば、車体に対して絶縁された高電圧のバッテリ群と、発振回路と、検出部とを備えた地絡検出回路が特開平8−70503号公報に開示されている。この地絡検出回路の発振回路は、一定周波数の矩形波を発生する発振器と、インピーダンス変換器と、インピーダンス変換器の後段に接続され矩形波パルスを検出する検出抵抗とから構成されている。発振回路の出力は、検出部に接続されるとともにカップリングコンデンサを介してバッテリ群のプラス母線に接続される。そのため、発振回路と検出部とは高電圧のバッテリ群と直流的に絶縁される。例えば、バッテリ群のマイナス母線と車体との間で地絡が発生した場合、発振回路から出力される矩形波パルスは、検出抵抗と地絡抵抗とで分圧されるため検出抵抗の出力端における波高値が低下する。この矩形波パルスの波高値の変化を検出部で判定基準と比較することにより、地絡検出回路は地絡を検出することができる。また、発振回路や検出部は、高電圧のバッテリ群と直流的に絶縁されているため、車体に対して接地された低電圧のバッテリで作動する回路でそれらの信号を処理することが可能となり、回路構成を簡素化することができる。
特開平8−70503号公報
しかし、このような地絡検出回路において、検出抵抗からカップリングコンデンサを経てバッテリ群に至る経路で断線が発生すると、たとえバッテリ群のマイナス母線と車体との間で地絡が発生していても検出抵抗の出力端における矩形波パルスの波高値は全く変化しない。そのため、地絡を検出することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、直流電源又はそれに接続される負荷の少なくともいずれかで発生する地絡を検出する地絡検出装置において、カップリングコンデンサを含む地絡検出手段から直流電源に至る経路における断線を確実に検出できる地絡検出装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、断続手段が直流電源を負荷に接続したときの地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧の大きさから、カップリングコンデンサを含む地絡検出手段から直流電源に至るの経路における断線を判定できることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の地絡検出装置は、車体に対して絶縁される直流電源と、前記車体に対して絶縁されるとともに前記直流電源から電力を供給されることにより作動する負荷と、前記直流電源と前記負荷とを接続又は遮断する断続手段と、前記車体に接地されるとともに前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続した後に前記直流電源又は前記負荷の少なくともいずれかの地絡を検出する地絡検出手段と、前記地絡検出手段と前記直流電源とを接続するカップリングコンデンサとを備えた地絡検出装置において、さらに、前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続した後に前記地絡検出手段と前記カップリングコンデンサとの接続点の電圧の大きさを所定の断線判定値と比較することにより前記カップリングコンデンサを含む前記地絡検出手段から前記直流電源に至る経路における断線を検出する断線検出手段を有することを特徴とする。
請求項2に記載の地絡検出装置は、請求項1に記載の地絡検出装置において、さらに、前記地絡検出手段は、前記接続点に接続されるとともに前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続した後に前記接続点の電圧の大きさを所定の第1地絡判定値と比較することにより、前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続する前に発生した前記地絡を検出する第1地絡判定手段を有することを特徴とする。
請求項3に記載の地絡検出装置は、請求項1又は2に記載の地絡検出装置において、さらに、前記地絡検出手段は、交流信号を発生する交流信号発生手段と、一端が前記交流信号発生手段に接続されるとともに他端が前記カップリングコンデンサに接続される地絡検出抵抗と、前記接続点に接続されるとともに前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続してから所定の時間経過後に前記接続点の電圧の大きさを所定の第2地絡判定値と比較することにより前記地絡を判定する第2地絡判定手段とを有することを特徴とする。
なお、本明細書でいう第1及び第2地絡判定値、第1及び第2地絡判定手段とは、それぞれの地絡判定値及び地絡判定手段を区別するために便宜的に導入したものである。
請求項1に記載の地絡検出装置によれば、断続手段が直流電源を負荷に接続した後に、
断線検出手段で地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧の大きさを所定の断線判定値と比較することができる。ここで、断続手段が直流電源を負荷に接続すると、直流電源の出力電圧は出力端と車体との間の絶縁抵抗により分圧されるため、直流電源の出力端の電圧は大きく変化する。これにより、カップリングコンデンサを含む地絡検出手段から直流電源に至る経路において断線が発生していない場合、地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧も大きく変化する。そして、地絡検出回路の内部抵抗とカップリングコンデンサの容量とで決まる時定数に基づいて指数関数的に収束する。一方、カップリングコンデンサを含む地絡検出手段から直流電源に至る経路において断線が発生している場合、地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧は変化しない。従って、地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧の大きさを所定の断線判定値と比較することにより、カップリングコンデンサを含む地絡検出手段から直流電源に至る経路における断線を検出することができる。
請求項2に記載の地絡検出装置によれば、断続手段が直流電源を負荷に接続した後に、
第1地絡判定手段で地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧の大きさを
所定の第1地絡判定値と比較することができる。ところで、断続手段が直流電源を負荷に接続する前に直流電源又は負荷の少なくともいずれかで地絡が発生していた場合、断続手段が直流電源を負荷に接続すると、直流電源の出力電圧は出力端と車体との間の絶縁抵抗と地絡抵抗とにより分圧される。そのため、地絡が発生していない場合に比べ、直流電源の出力端の電圧の変化の仕方が異なる。例えば、地絡している側に接続されている直流電源の出力端の電圧はほとんど変化しない。これに対し、地絡していない側に接続されている直流電源の出力端の電圧は、地絡が全く発生していない場合に比べさらに大きく変化する。これにより、断続手段が直流電源を負荷に接続する前に直流電源又は負荷の少なくともいずれかで地絡が発生していた場合、地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧も直流電源の出力端と同じ様に変化する。従って、地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧の大きさを所定の断線判定値及び所定の第1地絡判定値と比較することにより、直流電源又は負荷の少なくともいずれかの地絡を断線又は地絡として検出することができる。
請求項3に記載の地絡検出装置によれば、断続手段が直流電源を負荷に接続してから所定の時間経過後に、第2地絡判定手段で地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧の大きさを所定の第2地絡判定値と比較することができる。ところで、直流電源又は負荷の少なくともいずれかで地絡が発生した場合、交流信号発生手段から出力される出力信号はカップリングコンデンサを介して地絡検出抵抗と地絡抵抗とにより分圧される。この地絡抵抗の抵抗値は非常に小さいため地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点における交流信号の波高値は低下する。しかし、断続手段が直流電源を負荷に接続すると、前述したように、地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧は大きく変化してから収束する。従って、断続手段が直流電源を負荷に接続してから所定の時間経過後に地絡検出手段とカップリングコンデンサとの接続点の電圧の大きさを所定の第2地絡判定値と比較することにより、直流電源又は負荷の少なくともいずれかの地絡を検出することができる。
本実施形態は、地絡検出装置を電気自動車のモータ駆動装置に適用した例を示す。本実施形態における地絡検出装置の回路図を図1に、さまざまな条件における地絡検出回路とカップリングコンデンサとの接続点の電圧波形を図2〜図5に示す。
まず、図1を参照して具体的構成について説明する。図1に示すように、地絡検出装置1は、高電圧バッテリ2(直流電源)と、インバータ回路3(負荷)と、交流モータ4(負荷)と、システムメインリレー5(断続手段)と、地絡検出回路6(地絡検出手段)と、カップリングコンデンサ7と、断線検出回路8(断線検出手段)とを備えている。
高電圧バッテリ2は、複数の電池モジュール2aを直列接続して構成される、例えば、
出力電圧300Vの組電池である。この高圧バッテリ2は車体に対して絶縁されており、高圧バッテリ2の正極側出力端2b及び負極側出力端2cはシステムメインリレー5にそれぞれ接続されている。
インバータ回路3は、コレクタ−エミッタ間に寄生ダイオードを有する6つのトランジスタ3a〜3fを3相ブリッジ接続して構成されている。このインバータ回路3の上側の3つのトランジスタ3a〜3cのコレクタは共通接続されて正極側入力端3gを構成し、下側の3つのトランジスタ3d〜3fのエミッタは共通接続されて負極側入力端3hを構成している。インバータ回路3の正極側入力端3g及び負極側入力端3hは、高抵抗で抵抗値の等しい2つのコモン電圧制御用抵抗3i、3jを介してそれぞれ車体に接地されている。さらに、インバータ回路3の3相出力端子TU、TV、TWは交流モータ4に接続されている。
交流モータ4は、複数のマグネットが配設されたロータと、モータ巻線4aが券回されたステータとから構成されている。モータ巻線4aは3つのコイルから構成されており、3つのコイルのそれぞれの一端は共通接続され、他端はインバータ回路3の3相出力端TU、TV、TWにそれぞれ接続されている。
システムメインリレー5は、2つのa接点を有するメカニカルリレーで構成されており、高電圧バッテリ2とインバータ回路3との間に接続されている。そして、イグニッションスイッチ(図略)がオンされると、システムメインリレー5は、
高電圧バッテリ2の正極側出力端2b及び負極側出力端2cをインバータ回路3の正極側入力端3g及び負極側入力端3hにそれぞれ接続する。これにより、高電圧バッテリ2からインバータ回路3に直流電力が供給され、インバータ回路3はこの直流電力を交流電力に変換し交流モータ4に供給することで、交流モータ4はトルクを発生する。また、イグニッションスイッチがオフされると、システムメインリレー5は高電圧バッテリ2をインバータ回路3から遮断する。
地絡検出回路6は、交流信号発生回路60(交流信号発生手段)と、地絡検出抵抗61と、第1地絡判定回路62(第1地絡判定手段)と、第2地絡判定回路63(第2地絡判定手段)とから構成されている。交流信号発生回路60の一端はマイクロコンピュータ9に、他端は地絡検出抵抗61を介してカップリングコンデンサ7に、さらに、別の一端は車体にそれぞれ接地されている。そして、交流信号発生回路60は、マイクロコンピュータ9からの信号に基づき、地絡検出抵抗61を介してカップリングコンデンサ7に一定周波数の矩形波パルスを出力する。第1地絡判定回路62は、比較回路62aと、第1地絡判定基準電源62bとから構成されている。比較回路62aの一端は地絡検出抵抗61とカップリングコンデンサ7との接続点に、他端は第1地絡判定基準電源62bの一端にそれぞれ接続され、第1地絡判定基準電源62bの他端は車体に接地されている。さらに、比較回路62aの別の一端はマイクロコンピュータ9に接続されている。そして、第1地絡判定回路62は、地絡検出抵抗61とカップリングコンデンサ7との接続点の電圧を第1地絡判定基準電源62bの電圧(第1地絡判定値)と比較し、その比較結果をマイクロコンピュータ9に出力する。第2地絡判定回路63は、比較回路63aと、第2地絡判定基準電源63bとから構成されている。比較回路63aの一端は地絡検出抵抗61とカップリングコンデンサ7との接続点に、他端は第2地絡判定基準電源63bの一端にそれぞれ接続され、第2地絡判定基準電源63bの他端は車体に接地されている。さらに、比較回路63aの別の一端はマイクロコンピュータ9に接続されている。そして、第2地絡判定回路63は、地絡検出抵抗61とカップリングコンデンサ7との接続点の電圧を第2地絡判定基準電源63bの電圧(第2地絡判定値)と比較し、その比較結果をマイクロコンピュータ9に出力する。
カップリングコンデンサ7は、高電圧が印加されても耐えることのできる、例えば高耐圧の電解コンデンサである。このカップリングコンデンサ7の一端は地絡検出抵抗61、第1地絡判定回路62a、第2地絡判定回路63a及び断線検出回路8に、他端は高電圧バッテリ2の負極側出力端2cにそれぞれ接続されている。そのため、地絡検出回路6及び断線検出回路8は高電圧バッテリ2から直流的に絶縁される。
断線検出回路8は、比較回路8aと、断線判定基準電源8bとから構成されている。比較回路8aの一端は地絡検出抵抗61とカップリングコンデンサ7との接続点に、他端は断線判定基準電源8bの一端にそれぞれ接続され、断線判定基準電源8bの他端は車体に接地されている。さらに、断線判定基準電源8bの別の一端はマイクロコンピュータ9に接続されている。そして、断線判定基準電源8bは、地絡検出抵抗61とカップリングコンデンサ7との接続点の電圧を断線判定基準電源8bの電圧(断線判定値)と比較し、その比較結果をマイクロコンピュータ9に出力する。
次に、具体的動作について説明する。電気自動車において、イグニッションスイッチがオンされると、インバータ回路3を介して交流モータ4を制御するモータ制御装置(図略)は装置各部のイニシャルチェックを開始する。そして、装置各部に異常がないことが確認されると、モータ制御装置はシステムメインリレー5をオンして高圧バッテリ2をインバータ回路3に接続する。このとき、高電圧バッテリ2の出力電圧、例えば、300Vは、ともに一端が車体に接地されている抵抗値の等しいコモン電圧制御用抵抗3i、3jにより分圧される。そのため、高電圧バッテリ2の負極側出力端2cに接続されているカップリングコンデンサ7の一端の電圧は−150Vの負電圧となる。
カップリングコンデンサ7を含む地絡検出回路6から高圧バッテリ2に至る経路で断線が発生していない場合、カップリングコンデンサ7の一端の電圧は、カップリングコンデンサ7のインピーダンスと、カップリングコンデンサ7の他端に接続されている地絡検出回路6及び断線検出回路8の合成内部インピーダンスとにより分圧される。そのため、地絡検出回路6及び断線検出回路8に接続されているカップリングコンデンサ7の他端の電圧は、例えば、−15Vの負電圧となる。その後、このカップリングコンデンサ7の他端の電圧は、地絡検出回路6及び断線検出回路8の合成内部抵抗とカップリングコンデンサ7の容量とによって決まる時定数に基づいて指数関数的に上昇し0Vへ収束していく。さらに、カップリングコンデンサ7の他端には、地絡検出抵抗61を介して交流信号発生回路60の発生する一定周波数の矩形波パルスが重畳される。そのため、カップリングコンデンサ7の他端の電圧は、図2に示すように、システムメインリレー5がオンすると同時に−15Vまで低下し、その後、指数関数的に上昇する電圧を基準としたパルス状の電圧となる。
これに対し、カップリングコンデンサ7を含む地絡検出回路6から高圧バッテリ2に至る経路で断線が発生している場合、カップリングコンデンサ7の他端の電圧は、図3に示すように、システムメインリレー5がオンしても負電圧側に低下することはなく、0Vを基準としたパルス状の電圧となる。
このカップリングコンデンサ7の他端の電圧は、断線検出回路8の比較回路8aで断線判定基準電源8bの電圧、例えば、−10Vと比較される。これにより、カップリングコンデンサ7の他端の電圧が断線判定基準電源8bの電圧以上であった場合、断線検出回路8は、カップリングコンデンサ7を含む地絡検出回路6から高圧バッテリ2に至る経路で断線が発生していると判定する。また、それ以外の場合、断線検出回路8は、カップリングコンデンサ7を含む地絡検出回路6から高圧バッテリ2に至る経路で断線は発生しておらず正常であると判定する。
ところで、システムメインリレー5がオンする前に、例えば、インバータ回路3の正極側入力端3gで地絡が発生していた場合、システムメインリレー5がオンした後に、高電圧バッテリ2の出力電圧は地絡抵抗10aとコモン電圧制御用抵抗3jとにより分圧される。ここで、地絡抵抗10aはコモン電圧制御用抵抗3jに比べ抵抗値が非常に小さいため、高電圧バッテリ2の負極側出力端2cに接続されているカップリングコンデンサ7の一端の電圧はほぼ−300Vの負電圧となる。このカップリングコンデンサ7の一端の電圧は、カップリングコンデンサ7のインピーダンスと、カップリングコンデンサ7の他端に接続されている地絡検出回路6及び断線検出回路8の合成内部インピーダンスとにより分圧される。そのため、地絡検出回路6及び断線検出回路8に接続されているカップリングコンデンサ7の他端の電圧は、例えば、−30Vの負電圧となる。その後、このカップリングコンデンサ7の他端の電圧は、地絡検出回路6及び断線検出回路8の合成内部抵抗とカップリングコンデンサ7の容量とによって決まる時定数に基づいて指数関数的に上昇し0Vへ収束していく。さらに、カップリングコンデンサ7の他端には、地絡抵抗61を介して交流信号発生回路60から出力され、地絡検出抵抗61と地絡抵抗10aとにより分圧されることで波高値の低下した矩形波パルスが重畳される。そのため、カップリングコンデンサ7の他端の電圧は、図4に示すように、システムメインリレー5がオンすると同時に−30Vまで低下し、その後、指数関数的に上昇する電圧を基準とした波高値の低下したパルス状の電圧となる。このカップリングコンデンサ7の他端の電圧は、第1地絡判定回路62の比較回路62aで断線判定基準電源8bの電圧より小さい第1地絡判定基準電源62bの電圧、例えば−25Vと比較される。これにより、カップリングコンデンサ7の他端の電圧が第1地絡判定基準電源62bの電圧以下であった場合、第1地絡判定出回路62aは、インバータ回路3の正極側入力端3gで地絡が発生していると判定する。
また、システムメインリレー5がオンする前に、例えば、インバータ回路3の負極側入力端3hで地絡が発生していた場合、システムメインリレー5がオンした後に、高電圧バッテリ2の出力電圧は地絡抵抗10bとコモン電圧制御用抵抗3iとにより分圧される。ここで、地絡抵抗10bはコモン電圧制御用抵抗3iに比べ抵抗値が非常に小さいため、高電圧バッテリ2の負極側出力端2cに接続されているカップリングコンデンサ7の一端の電圧はほぼ0Vとなる。そのため、地絡検出回路6及び断線検出回路8に接続されているカップリングコンデンサ7の他端の電圧もほぼ0Vとなる。さらに、カップリングコンデンサ7の他端には、地絡抵抗61を介して交流信号発生回路60から出力され、地絡検出抵抗61と地絡抵抗10aとにより分圧されることで波高値の低下した矩形波パルスが重畳される。そのため、カップリングコンデンサ7の他端の電圧は、図5に示すように、システムメインリレー5がオンしても大きく変化することはなく、ほぼ0Vを基準とした波高値の低下したパルス状の電圧となる。このカップリングコンデンサ7の他端の電圧は、断線検出回路8の比較回路8aで断線判定基準電源8bの電圧−10Vと比較される。そのため、実際にはインバータ回路3の負極側入力端3hの地絡であるが、カップリングコンデンサ7の他端の電圧は断線判定基準電源8bの電圧以上であり、断線検出回路8は、カップリングコンデンサ7を含む地絡検出回路6から高圧バッテリ2に至る経路で断線が発生しているものと判定し異常を検出する。このインバータ回路3の負極側入力端3hの地絡は、後述する第2地絡判定回路によって最終的に地絡と判定される。
システムメインリレー5がオンしてカップリングコンデンサ7の他端の電圧が収束し、第2地絡判定回路63が地絡を確実に検出できる時間t1になると、第2地絡判定回路63はカップリングコンデンサ7の他端の電圧を第2地絡判定基準電源63bの電圧と比較する。これにより、カップリングコンデンサ7の他端の電圧が第2地絡判定基準電源63bの電圧以下であった場合、第2地絡判定回路63は、高電圧バッテリ2、インバータ回路3及び交流モータ4の少なくともいずれかで地絡が発生していると判定する。前述した、システムメインリレー5がオンする前にインバータ回路3の正極側入力端3gで地絡が発生している場合であっても、これにより最終的に地絡と判定される。また、それ以外の場合、第2地絡判定回路63は、高電圧バッテリ2、インバータ回路3及び交流モータ4地絡は発生しておらず正常であると判定する。
断線検出回路8、第1地絡判定回路62及び第2地絡判定回路63の判定結果はマイクロコンピュータ9に入力され、マイクロコンピュータ9は必要に応じてLED等を点灯し警報する。
最後に効果について説明する。本実施形態によれば、地絡検出装置1は、システムメインリレー5が高電圧バッテリ2をインバータ回路3に接続した後に、断線検出回路8で地絡検出回路6とカップリングコンデンサ7との接続点の電圧の大きさを所定の断線判定基準電源8bの電圧と比較することができる。従って、カップリングコンデンサ7を含む地絡検出回路6から高電圧バッテリ2に至る経路における断線を検出することができる。
また、地絡検出装置1は、システムメインリレー5が高電圧バッテリ2をインバータ回路3に接続した後に、第1地絡判定回路62で地絡検出回路6とカップリングコンデンサ7との接続点の電圧の大きさを所定の第1地絡判定基準電源62bの電圧と比較することができる。従って、高電圧バッテリ2、インバータ回路3又は交流モータ4の少なくともいずれかの地絡を断線又は地絡として検出することができる。
さらに、地絡検出装置1は、システムメインリレー5が高電圧バッテリ2をインバータ回路3に接続してから所定の時間経過後に、第2地絡判定回路63で地絡検出回路6とカップリングコンデンサ7との接続点の電圧の大きさを所定の第2地絡判定基準電源63bの電圧と比較することができる。従って、システムメインリレー5が高電圧バッテリ2をインバータ回路3に接続してから所定の時間経過後に、高電圧バッテリ2、インバータ回路3又は交流モータ4の少なくともいずれかの地絡を検出することができる。
なお、上述した実施形態においては、インバータ回路3の正極側入力端3g及び負極側入力端3hがコモン電圧制御用抵抗3i、3jを介してそれぞれ車体に接地されている例を挙げているが、これに限られるものではない。例えば、高圧バッテリ2、インバータ回路3及び交流モータ4は車体に対して絶縁されていてもよい。この場合、インバータ回路3の正極側入力端3g及び負極側入力端3hが高抵抗を介してそれぞれ車体に接地されていることと等価であり、前記と同様の効果が得られる。
また、上述した実施形態においては、カップリングコンデンサ7の一端が高電圧バッテリ2の負極側出力端2cに接続されている例を挙げているが、これに限られるものではない。例えば、カップリングコンデンサ7の一端が高電圧バッテリ2の正極側出力端2bに接続されていてもよい。この場合、システムメインリレー5がオンされると、地絡検出回路6及び断線検出回路8に接続されているカップリングコンデンサ7の他端の電圧は、本実施形態とは逆方向の正電圧側に変化する。しかし、断線判定基準電源8b及び第1地絡判定基準電源62bの極性を反転させることで前記と同様の効果が得られる。
本実施形態における地絡検出装置の回路図を示す。 断線が発生していない場合の接続点の電圧波形を示す。 断線が発生している場合の接続点の電圧波形を示す。 高電圧バッテリの正極側が地絡している場合の接続点の電圧波形を示す。 高電圧バッテリの負極側が地絡している場合の接続点の電圧波形を示す。
符号の説明
1 ・・・ 地絡検出装置
2 ・・・ 高電圧バッテリ(直流電源)
2a ・・・ 電池モジュール
2b ・・・ 正極側出力端
2c ・・・ 負極側出力端
3 ・・・ インバータ回路(負荷)
3g ・・・ 正極側入力端
3h ・・・ 負極側入力端
3i、3j ・・・ コモン電圧制御用抵抗
4 ・・・ 交流モータ(負荷)
5 ・・・ システムメインリレー
6 ・・・ 地絡検出回路(地絡検出手段)
60 ・・・ 交流信号発生回路(交流信号発生手段)
61 ・・・ 地絡検出抵抗
62 ・・・ 第1地絡判定回路(第1地絡判定手段)
62a ・・・ 比較回路
62b ・・・ 第1地絡判定基準電源
63 ・・・ 第2地絡判定回路(第2地絡判定手段)
63a ・・・ 比較回路
63b ・・・ 第2地絡判定基準電源
7 ・・・ カップリングコンデンサ
8 ・・・ 断線検出回路(断線検出手段)
8a ・・・ 比較回路
8b ・・・ 断線判定基準電源
9 ・・・ マイクロコンピュータ

Claims (3)

  1. 車体に対して絶縁される直流電源と、前記車体に対して絶縁されるとともに前記直流電源から電力を供給されることにより作動する負荷と、前記直流電源と前記負荷とを接続又は遮断する断続手段と、前記車体に接地されるとともに前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続した後に前記直流電源又は前記負荷の少なくともいずれかの地絡を検出する地絡検出手段と、前記地絡検出手段と前記直流電源とを接続するカップリングコンデンサとを備えた地絡検出装置において、
    さらに、前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続した後に前記地絡検出手段と前記カップリングコンデンサとの接続点の電圧の大きさを所定の断線判定値と比較することにより前記カップリングコンデンサを含む前記地絡検出手段から前記直流電源に至る経路における断線を検出する断線検出手段を有することを特徴とする地絡検出装置。
  2. 前記地絡検出手段は、前記接続点に接続されるとともに前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続した後に前記接続点の電圧の大きさを所定の第1地絡判定値と比較することにより、前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続する前に発生した前記地絡を判定する第1地絡判定手段を有することを特徴とする請求項1記載の地絡検出装置。
  3. 前記地絡検出手段は、交流信号を発生する交流信号発生手段と、一端が前記交流信号発生手段に接続されるとともに他端が前記カップリングコンデンサに接続される地絡検出抵抗と、前記接続点に接続されるとともに前記断続手段が前記直流電源を前記負荷に接続してから所定の時間経過後に前記接続点の電圧の大きさを所定の第2地絡判定値と比較することにより前記地絡を判定する第2地絡判定手段とを有することを特徴とする請求項1又は2記載の地絡検出装置。
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