JP4002753B2 - 記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録紙に印字するインクジェットプリンタ等の記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の記録装置においては、手差しにて記録紙を給紙する場合、本体カセットによる給紙搬送路の途中に手差し用の搬送路を合流させるのが一般的である。また、操作性を考慮し本体カセットを装置本体の前方に設置した場合、印字した記録紙を手前に排出するためには、記録紙を装置本体内で反転しなければならない構造となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図3は手差し給紙部の搬送路を説明するための記録装置の構成図であり、図4は装置本体の後部に設けた手差し給紙部を説明するための記録装置の構成図である。図3、4共右側が装置本体の操作面(前面)となる。
【0004】
図3に示すように、記録紙を積載する本体カセット1よりの給紙搬送路に手差し給紙部の搬送路を矢印B方向に合流させた場合、印字した記録紙を装置本体の手前に排出するには、搬送ローラ4のところで記録紙を反転せねばならず、封筒等は反転時にシワが発生しやすく、シワを防止するために搬送ローラ4の径を大きくすれば装置本体が大型化する。
【0005】
また、搬送の途中での反転をなくしストレートに記録紙を搬送するためには、図4に示すように手差し給紙部を装置本体の後方に設けた開口部15とし、矢印C方向から記録紙を給紙せねばならず、給紙の操作性が悪いという問題が発生する。
【0006】
本発明は、手差しによる給紙搬送のための部品点数を増やすことなく、記録紙にシワを発生させず、操作性のよい手差し給紙ができる記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、積載した記録紙を給紙する本体給紙部と、手差しにより記録紙を給紙する手差し給紙部と、前記記録紙を搬送する搬送手段と、前記手差し給紙部からの記録紙の給紙を指示する操作部と、を有する記録装置において、前記本体給紙部より前記搬送手段で搬送された記録紙を排出する排出口を前記手差し給紙部とし、前記手差し給紙部と前記操作部と前記本体給紙部とをともに装置本体前側から操作可能に設け、前記手差し給紙部にセットした記録紙を吸着力により吸着する吸着手段を備え、前記手差し給紙部より給紙を行う手差し給紙モード設定時には、前記手差し給紙部にセットした記録紙を前記吸着手段により吸着した後に前記操作部へのキー入力により前記搬送手段を逆転させて前記吸着手段で吸着された状態の記録紙をストレートに搬送し、記録紙の後端が前記搬送手段を通過し終える前に前記搬送手段の搬送方向を正方向に変えて印字を行う制御手段を備えたことを特徴とする記録装置である。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記吸着手段及び前記搬送手段は、静電吸着ベルトであることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記手差し給紙モードは、前記手差し給紙部から前記搬送手段により排出方向と逆方向に記録紙を搬送し、前記記録紙の先端を装置外部に出すことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態に係る記録装置の構成図である。図の右側が装置本体の操作面(前面)となる。
【0011】
本体給紙部は本体カセット1、給紙ローラ2、分離パッド3からなり、本体カセット1から給紙ローラ2により給紙され、分離パッド3により分離された記録紙は搬送ローラ4まで搬送され、搬送ローラ部で反転する。その後、記録紙は搬送ローラ4、静電吸着ベルト5、従動ローラ6、帯電ローラ7、加圧コロ8からなる搬送部により排出口9まで搬送される。
【0012】
加圧コロ8と搬送ローラ4のニップを記録紙の後端が抜けた後は、搬送手段である静電吸着ベルト5に吸着され搬送される。また、排出ローラ10は図示しないトレイ上に記録紙を安定して排出するために設けてある。
【0013】
印字部は印字ヘッド11を搭載したキャリッジ12とガイドロッド13、14よりなる。静電吸着ベルト5上に記録紙を吸着させた状態でキャリッジ12を移動させて印字する。記録紙へのインクの付着から、コックリング現象を引き起こし記録紙の波打ちが発生するが、記録紙の搬送は静電吸着力を利用しているので、従来機のように搬送ローラ下流に拍車ローラを設置せずにコックリングを押さえることができる。拍車ローラを用いないことで部品点数を少なくでき、かつ印字表面に傷がつくのを防止できる。
【0014】
本発明においては、図1に示す排出口9を手差し給紙部とし、矢印A方向より記録紙を給紙する。静電吸着力により静電吸着ベルト5に吸着された記録紙は、静電吸着ベルト5の逆回転により逆搬送され、開口部15から記録紙の先端を外部に出す。但し、最大記録紙サイズの長さに対応できれば、開口部15から記録紙の先端を外部に出さずに装置内部に納めてもよい。そして、記録紙の後端が加圧コロ8を通過する前に、静電吸着ベルト5を再度正回転方向に回転させて記録紙に印字を行い排出口9より排出する。
【0015】
図2は本発明の記録装置における要部の制御ブロック図である。上述したように、記録紙を排出口9から給紙するときは、操作部16の手差し給紙モードのキー入力を行う。CPU(制御手段)17はそれを受けてモータドライバ18を制御して、モータ19を正回転から逆回転に切り替える。
【0016】
静電吸着ベルト5を利用することで、本体給紙部からの搬送経路と反対方向の記録紙搬送が容易となる。これにより、手差し用として新規に搬送のためのローラ等を設ける必要がなくなる。また、そのためのスペースを設ける必要もなく装置本体の小型化を図ることができる。
【0017】
また、装置本体の前側から本体カセット1に記録紙をセットできると共に、手差し給紙の記録紙も同様に装置本体の前側からセットできる。また、手差しの記録紙が反転することなくストレートで搬送できるので、記録紙がシワになることはない。更に、全ての操作を本体前側から実施することができるので、操作性のよい記録装置を提供することができる。
【0018】
本発明によれば、本体給紙部より搬送手段で搬送された記録紙の排出口を手差し給紙部とし、手差し給紙モードで搬送手段を逆転させる制御手段を備えたので、省スペース、省コストで、記録紙にシワを生じさせない記録装置を提供することができる。
【0019】
また、本発明によれば、搬送手段は静電吸着ベルトであるので、静電吸着ベルトの正、逆転にて手差し記録紙を容易に搬送でき、省スペース、省コストで、記録紙にシワを生じさせない記録装置を提供することができる。
【0020】
また、本発明によれば、本体給紙部及び手差し給紙部における記録紙の挿入操作面を装置本体の前面に設けたので、記録紙をセットする操作が本体カセット、手差しを問わずに前側からでき、操作性のよい記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る記録装置の構成図である。
【図2】本発明の記録装置における要部の制御ブロック図である。
【図3】手差し給紙部の搬送路を説明するための記録装置の構成図である。
【図4】装置本体の後部に設けた手差し給紙部を説明するための記録装置の構成図である。
【符号の説明】
1 本体カセット
5 静電吸着ベルト(搬送手段)
9 排出口
17 CPU(制御手段)
Claims (3)
- 積載した記録紙を給紙する本体給紙部と、手差しにより記録紙を給紙する手差し給紙部と、前記記録紙を搬送する搬送手段と、前記手差し給紙部からの記録紙の給紙を指示する操作部と、を有する記録装置において、
前記本体給紙部より前記搬送手段で搬送された記録紙を排出する排出口を前記手差し給紙部とし、
前記手差し給紙部と前記操作部と前記本体給紙部とをともに装置本体前側から操作可能に設け、
前記手差し給紙部にセットした記録紙を吸着力により吸着する吸着手段を備え、
前記手差し給紙部より給紙を行う手差し給紙モード設定時には、
前記手差し給紙部にセットした記録紙を前記吸着手段により吸着した後に前記操作部へのキー入力により前記搬送手段を逆転させて前記吸着手段で吸着された状態の記録紙をストレートに搬送し、
記録紙の後端が前記搬送手段を通過し終える前に前記搬送手段の搬送方向を正方向に変えて印字を行う制御手段を備えたことを特徴とする記録装置。 - 前記吸着手段及び前記搬送手段は、静電吸着ベルトであることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
- 前記手差し給紙モードは、前記手差し給紙部から前記搬送手段により
排出方向と逆方向に記録紙を搬送し、前記記録紙の先端を装置外部に出すことを特徴とする請求項1又は2記載の記録装置。
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-
2001
- 2001-12-06 JP JP2001373366A patent/JP4002753B2/ja not_active Expired - Lifetime
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