JP4000952B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒内燃機関の燃料噴射制御装置に係り、特に、各気筒の燃料噴射量をほぼ均一化できるように改良した燃料噴射制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近では、ガソリンや軽油の代わりにジメチルエーテル(以下DMEという)を燃料として用いるDME内燃機関が知られている。
【0003】
DMEは軽油と比較して発熱量が低いため、軽油を燃料とするディーゼルエンジンと同等の出力性能を得るためには各気筒に噴射する燃料の量を多くする必要がある。そこで、DME内燃機関(以下単にエンジンという)では燃料噴射弁(インジェクタ)の噴口径を大きくしたり、噴口数を増やすなどして対応している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、燃料噴射弁の噴口径を大きくしたり、噴口数を多くすると、エンジンのアイドル時や低負荷時など必要とされる燃料噴射量が少ない領域において噴射量制御がどうしても粗くなってしまう場合がある。その結果、多気筒エンジンでは各気筒間における燃料噴射量にバラツキが生じてしまい、エンジン回転速度の変動や燃焼騒音の発生につながっていた。この問題を解決するために、アイドル回転速度を高く設定すると、燃費の悪化を招いてしまう。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、多気筒エンジンの各気筒間の燃料噴射量のバラツキを防止できる燃料噴射制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、多気筒エンジンの各気筒にそれぞれ設けられた燃料噴射弁と、上記燃料噴射弁を駆動する駆動信号を出力する駆動手段と、少なくともエンジンの回転速度とアクセル開度とを検出するための検出手段と、少なくとも上記検出手段により検出されたエンジン回転速度とアクセル開度とに基づいて上記各燃料噴射弁から各気筒の燃焼室に噴射する目標燃料噴射量を決定する手段とを備えた燃料噴射制御装置において、上記各気筒の排気通路にそれぞれ設けられた排気温度センサーと、上記各排気温度センサーから検出された各気筒の排気温度に基づいて基準排気温度を決定し、この基準排気温度と各気筒の排気温度との偏差に基づいて各気筒毎に上記目標燃料噴射量を補正する補正手段とを備え、上記駆動手段は上記補正後の目標燃料噴射量の値に従って上記駆動信号を出力し、上記補正手段は、所定期間における各気筒の平均排気温度を各気筒の排気温度として算出すると共に、その各気筒の排気温度を用いて全気筒の平均排気温度を算出し、その全気筒の平均排気温度と最も近い排気温度である気筒の排気温度を上記基準排気温度として決定し、上記基準排気温度と各気筒の排気温度との偏差をそれぞれ算出し、その偏差に基づいて各気筒毎に上記目標燃料噴射量を補正するものである。
【0009】
また、上記補正手段は、エンジンのアイドル時に上記目標燃料噴射量の補正を実行するようにしても良い。
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、多気筒エンジンの各気筒にそれぞれ設けられた燃料噴射弁と、上記燃料噴射弁を駆動する駆動信号を出力する駆動手段と、少なくともエンジンの回転速度とアクセル開度とを検出するための検出手段と、少なくとも上記検出手段により検出されたエンジン回転速度とアクセル開度とに基づいて上記各燃料噴射弁から各気筒の燃焼室に噴射する目標燃料噴射量を決定する手段とを備えた燃料噴射制御装置において、上記各気筒の排気通路にそれぞれ設けられた排気温度センサーと、上記各排気温度センサーから検出された各気筒の排気温度に基づいて基準排気温度を決定し、この基準排気温度と各気筒の排気温度との偏差に基づいて各気筒毎に上記目標燃料噴射量を補正する補正手段とを備え、上記駆動手段は上記補正後の目標燃料噴射量の値に従って上記駆動信号を出力し、上記補正手段は、所定期間における各気筒の平均排気温度を各気筒の排気温度として算出すると共に、上記所定期間における上記目標燃料噴射量の平均値を算出し、かつ、少なくとも上記目標燃料噴射量の平均値と上記所定期間におけるエンジン温度などのエンジン運転状態を示すパラメータとから、上記所定期間における推定排気温度を、予め定められた演算式又はマップに従って算出し、その推定排気温度を上記基準排気温度として決定し、上記基準排気温度と各気筒の排気温度との偏差をそれぞれ算出し、その偏差に基づいて各気筒毎に上記目標燃料噴射量を補正するものである。
【0011】
ここで、上記補正手段は、エンジンのアイドル時に上記補正を実行するようにしても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0013】
本実施形態は、燃料としてのジメチルエーテル(以下DMEという)を各気筒の燃焼室に直接噴射するDMEエンジンに対して適用したものであり、まず、図1を用いてDMEエンジンの燃料供給システム全体について説明する。
【0014】
この燃料供給システムでは、車両のシャシ(図示せず)側に、燃料(DME)が充填された燃料タンク1が設けられる。燃料タンク1内にはDME圧送用の圧送ポンプ2が設けられる。燃料タンク1内の燃料は圧送ポンプ2によって燃料パイプ3を通って、エンジンE側に設けられた燃料噴射ポンプ5に供給される。燃料噴射ポンプ5にはエンジンEの各気筒の燃焼室内に燃料を噴射するための燃料噴射弁(インジェクタ)6,6,…が複数接続されたコモンレール7が接続される。図1ではエンジンEが6気筒エンジンであり、燃料噴射弁6,6,…は各気筒に一つずつ、合計6個設けられる。燃料噴射ポンプ5は燃料を燃焼室内に噴射するのに適した圧力まで高めてコモンレール7に送る。
【0015】
燃料噴射ポンプ5にはポンプ隙間部よりリークした燃料を燃料タンク1に戻すための燃料戻しパイプ8が接続される。燃料戻しパイプ8の途中には、コモンレール7から余剰分の燃料を燃料タンク1に戻すための燃料戻しパイプ9が接続される。この燃料戻しパイプ9には圧力調整弁(PCV)10が設けられており、コモンレール7内の圧力を燃料噴射に必要な圧力に調整する。コモンレール7には圧力センサー11が設けられており、コモンレール7内の燃料の圧力が圧力センサー11により検出される。圧力センサー11の検出値は電子制御ユニット(ECU)12に送信される。なお、図中、13は燃料クーラー、15は燃料遮断弁を示す。
【0016】
ECU12は、各燃料噴射弁6,6,…に駆動信号(コマンドパルス)を出力して各燃料噴射弁6,6,…を駆動する。ECU12には、エンジンEの回転速度を検出するエンジン回転センサー16、アクセル開度を検出するアクセル開度センサー17、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサー18等の検出手段が接続されており、各検出手段16,17,18の検出値がECU12に送信される。
【0017】
ECU12は、エンジン回転センサー16により検出された実際のエンジン回転速度と、アクセル開度センサー17により検出された実際のアクセル開度とに基づいて、予め入力されたマップに従って各燃料噴射弁6より噴射する燃料の目標燃料噴射量Qdを決定する。ECU12は基本的にはこの目標燃料噴射量Qdに従って駆動信号を出力し、各燃料噴射弁6を駆動する。
【0018】
また、ECU12にはエンジンEのクランク位相を検出する位相センサー19が接続されており、その検出値がECU12に送信される。ECU12は位相センサー19からの検出値に基づいて、各気筒の燃料噴射弁6をそれぞれ最適なタイミングで駆動する。
【0019】
さて、「従来の技術」及び「発明が解決しようとする課題」の欄でも説明したように、DMEは発熱量が低いので、燃料噴射弁6の噴口径を大きく、あるいは噴口数を多くする必要があるため、エンジンアイドル時など目標燃料噴射量Qdが小さいときに制御が粗くなる場合がある。その結果、同一の目標燃料噴射量Qdに相当する駆動信号を各燃料噴射弁6に出力しても、実際に各燃料噴射弁6から噴射される燃料の量が均一にならず、気筒間でバラツキが発生するおそれがある。
【0020】
そこで本実施形態では、気筒間の燃料噴射量のバラツキをなくすために各気筒の排気温度に基づいて目標燃料噴射量Qdを補正する。
【0021】
即ち、図1に示すように、各気筒の排気通路20,20,…にそれぞれ排気温度センサー21,21,…が設けられ、各排気温度センサー21の検出値がECU12に送信される。ECU12は、各排気温度センサー21の検出値に基づいて基準排気温度を決定し、この基準排気温度と各気筒の排気温度との偏差に基づいて各気筒毎に目標燃料噴射量Qdを補正する。これによって、各気筒の排気温度が均一化される。排気温度は燃料噴射量にほぼ比例するため、結果的に各気筒の燃料噴射量が均一化される。
【0022】
図2及び図3のフロー図を用いて、参考例における目標燃料噴射量Qdの補正方法について説明する。ここでは、エンジンEは4気筒エンジンであり、目標燃料噴射量Qdの補正はエンジンアイドル時のみ行うものとして説明する。
【0023】
まず、図2を用いて目標燃料噴射量Qdに対する補正係数の決定方法を説明する。この制御フローはECU12により繰り返し実行される。
【0024】
最初にステップS101において、現在エンジンがアイドル状態であるか否かを判定する。この判定は例えばエンジン回転センサー16及びアクセル開度センサー17からの検出値により判定される。エンジンがアイドル状態であると判定された場合、ステップS102に進みタイマをカウントする。続いて、ステップS103に進み、各気筒の排気温度センサー20からの検出値をそれぞれ各気筒の排気温度Te1〜Te4として読み込む(記憶する)。
【0025】
次に、ステップS104に進み、タイマーの計測値Tが予め設定した所定期間Toよりも大きいか否かを判定する。タイマーの計測値Tが所定期間Toよりも小さければ、再びスタートから繰り返し、エンジンが依然としてアイドル状態であればステップS103に進み各気筒の排気温度Te1〜Te4の読み込みを継続する。
【0026】
ステップS104において、タイマの計測値Tが所定期間Toよりも大きいと判定されたならば、ステップS105に進み、各気筒毎に所定期間Toにおける平均排気温度Av.Te1〜Av.Te4(図2ではアッパーラインで示す)をそれぞれ算出する。この各気筒の平気排気温度Av.Te1〜Av.Te4をそれぞれ各気筒の排気温度として設定する。
【0027】
続いて、ステップS106に進み、ステップS105で算出した各気筒の排気温度Av.Te1〜Av.Te4を用いて、全気筒の平均排気温度Av.Te(図2ではアッパーラインで示す)を算出する。具体的には全気筒の排気温度Av.Te1〜Av.Te4を合計して気筒数で割る。この全気筒の平気排気温度Av.Teを各気筒の排気温度の偏差を算出するための基準排気温度として設定する。
【0028】
次に、ステップS107に進み、各気筒の排気温度Av.Te1〜Av.Te4と基準排気温度Av.Teとの差を各気筒毎にそれぞれ求め、その差を用いて予め定められた演算式又はマップに従って各気筒毎に補正係数K1〜K4を決定する。その後、ステップS108に進みタイマをリセットする。
【0029】
一方、ステップS101において、現在エンジンEがアイドル状態でないと判定された場合、参考例ではアイドル時以外は補正を実行しないので、補正係数の決定は行わず、ステップS108に進みタイマをリセットする。
【0030】
次に図3を用いて、図2のフローで決定した補正係数K1〜K4を用いた目標燃料噴射量Qdの補正方法を説明する。
【0031】
まず、ステップS201において、現在エンジンEがアイドル状態であるか否かを判定する。エンジンEがアイドル状態であると判定された場合、ステップS202に進み、エンジン回転センサー16及びアクセル開度センサー17の検出値に基づいて目標燃料噴射量Qdを決定する。続いて、ステップS203に進み、図2のフローで決定した各気筒の補正係数K1〜K4を読み込む。
【0032】
次に、ステップS204にて、各気筒毎に目標燃料噴射量Qdに補正係数K1〜K4をそれぞれ乗じて目標燃料噴射量Qdを補正する。そして、ステップS205に進み、各気筒の補正後の目標燃料噴射量Q1〜Q4に相当する駆動信号(コマンドパルス)をそれぞれ決定し、各気筒毎に最適のタイミングで駆動信号を燃料噴射弁6に出力する(ステップS206)。
【0033】
一方、ステップS201において、現在エンジンEがアイドル状態でないと判定された場合、参考例ではアイドル時以外は補正を実行しないので、ステップS207に進み通常の燃料噴射制御を実行する。即ち、各気筒毎に最適のタイミングで目標燃料噴射量Qdに相当する駆動信号を出力する。
【0034】
このように、参考例では、各気筒の所定期間の平均排気温度を各気筒の排気温度として算出すると共に、その各気筒の排気温度を用いて全気筒の平均排気温度を算出し、その全気筒の平均排気温度を基準排気温度として決定する。そして、基準排気温度と各気筒の排気温度との偏差をそれぞれ算出し、その偏差に基づいて各気筒毎に目標燃料噴射量Qdを補正する。これにより、各気筒間の排気温度がほぼ均一化され、ひいては各気筒間の燃料噴射量がほぼ均一化される。よって、気筒間の燃料噴射量のバラツキに伴うエンジン回転速度の変動や、燃焼騒音の発生を防止できる。また、アイドル回転速度を高める必要がなく燃費の悪化を回避できる。
【0035】
更に、目標燃料噴射量Qdの補正はアイドル運転状態に移行する毎に補正係数を演算して行われるものであり、エンジン出荷時等の新品状態で一度だけ行うものではないので、例えば、燃料噴射弁6の経年劣化などにより各気筒の燃料噴射量にバラツキが生じてきたような場合であっても、そのバラツキを無くすのに有効である。
【0036】
なお、DMEエンジンでは、燃料噴射量が多いほど排気温度が上昇するため、排気温度が基準排気温度よりも高い気筒では補正係数は1よりも小さい値となり補正後の目標燃料噴射量は補正前の値よりも小さくなる。逆に、基準排気温度よりも低い気筒では補正係数は1よりも大きい値となり、補正後の目標燃料噴射量は補正前の値よりも大きくなる。
【0037】
また、参考例では目標燃料噴射量Qdの補正はエンジンEのアイドル時にのみ行うようにしているが、エンジンの全ての領域で実行することも可能である。
【0038】
また、参考例では、目標燃料噴射量Qdに補正係数K1〜K4を乗じて補正するとして説明したが、目標燃料噴射量Qdに加算あるいは減算して補正するようにしても良い。
【0039】
次に、本実施形態について説明すると、参考例では全気筒の平均排気温度Av.Teを基準排気温度として設定するとして説明したが、本実施形態では、平均排気温度Av.Teに最も近い排気温度の気筒を基準気筒とし、その気筒の排気温度(Av.Te1〜Av.Te4のうちいずれか一つ)を基準排気温度として設定する。その場合、基準気筒以外の気筒の排気温度と基準気筒の排気温度との差を求めて、その差に基づいて各気筒の補正係数を決定する。本実施形態では、基準気筒の目標燃料噴射量Qdは補正しないことになるため、制御を簡易化できるというメリットがある。
【0040】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
【0041】
この形態は上記実施形態と補正係数の決定方法が異なるものであり、図4を用いて補正係数の決定方法を説明する。
【0042】
最初にステップS301において、現在エンジンEがアイドル状態であるか否かを判定する。エンジンEがアイドル状態であると判定された場合、ステップS302に進みタイマをカウントする。続いて、ステップS303に進み、各気筒の排気温度センサー20からの検出値をそれぞれ各気筒の排気温度Te1〜Te4として読み込む(記憶する)。次にステップS304に進み、エンジン回転センサー16及びアクセル開度センサー17の検出値に基づいて目標燃料噴射量Qdを決定する。
【0043】
次にステップS305に進み、タイマーの計測値Tが予め設定した所定期間Toよりも大きいか否かを判定する。タイマーの計測値Tが所定期間Toよりも小さければ、再びスタートから繰り返し、エンジンが依然としてアイドル状態であればステップS303での各気筒の排気温度Te1〜Te4の読み込み、ステップS304での目標燃料噴射量Qdの決定を継続する。
【0044】
ステップS305において、タイマの計測値Tが所定期間Toよりも大きいと判定されたならば、ステップS306に進み、各気筒毎に所定期間Toにおける平均排気温度Av.Te1〜Av.Te4(図4ではアッパーラインで示す)をそれぞれ算出する。この平均排気温度Av.Te1〜Av.Te4をそれぞれ各気筒の排気温度として設定する。
【0045】
続いてステップS307に進み、所定期間Toにおける目標燃料噴射量Qdの平均値Av.Qd(図4ではアッパーラインで示す)を算出する。次にステップS308に進み、ステップS307で算出した平均目標燃料噴射量Av.Qdと、所定期間Toにおけるエンジン温度、吸気温度、過給圧力などのエンジン運転状態を示す各種パラメータとを用いて、所定期間Toにおける推定排気温度Tsを算出する。推定排気温度Tsとは、各燃料噴射弁6から平均目標噴射量Av.Qdの燃料が噴射されたときの排気温度のことであり、その算出は、ECU12に予め入力された演算式又はマップに従って実行される。演算式及びマップは、予め試験等により求めておく。エンジンEのアイドル時以外でも目標燃料噴射量Qdの補正を行う場合は、あらゆる運転状態に応じて推定排気温度Tsを算出するための演算式又はマップを求めておくことになる。
【0046】
なお、推定排気温度Tsの算出に用いるエンジン温度としては、冷却水温度、潤滑油温度、シリンダブロック温度などを用いることができる。
【0047】
このステップS308で算出した推定排気温度Tsを、各気筒の排気温度の偏差を算出するための基準排気温度として設定する。
【0048】
次に、ステップS309に進み、各気筒の排気温度Av.Te1〜Av.Te4と基準排気温度Tsとの差を求め、その差に基づいて予め定められた演算式又はマップに従って各気筒毎に補正係数K’1〜K’4をそれぞれ決定する。その後、ステップS310に進みタイマをリセットする。
【0049】
一方、ステップS301において、現在エンジンEがアイドル状態でないと判定された場合、本実施形態ではアイドル時以外は補正を実行しないので、補正係数の決定は行わず、ステップS310に進みタイマをリセットする。
【0050】
そして、上記参考例と同様に図3に示すフローに従って補正係数K’1〜K’4を用いて各気筒毎に目標燃料噴射量Qdを補正する。この形態では、各燃料噴射弁6の実際の燃料噴射量を、目標燃料噴射量Qdとほぼ同一の値で均一化させることができる。
【0051】
これまで、エンジンEは4気筒エンジンとして説明してきたが、本発明は2気筒以上であれば気筒数に制約はない。
【0052】
また、本発明はDMEエンジンに対して特に有効なものであるが、軽油を燃料とするディーゼルエンジンなどにも適用可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、多気筒エンジンの各気筒間の燃料噴射量のバラツキを防止できるという優れた効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を適用するDMEエンジンの燃料供給システムの概略図である。
【図2】 参考例における補正係数決定の制御フロー図である。
【図3】 参考例における目標燃料噴射量の補正制御フロー図である。
【図4】 本発明の他の実施形態における補正係数決定の制御フロー図である。
【符号の説明】
6 燃料噴射弁
12 ECU(駆動手段、補正手段)
16 エンジン回転センサー(検出手段)
17 アクセル開度センサー(検出手段)
20 排気通路
21 排気温度センサー
Claims (4)
- 多気筒エンジンの各気筒にそれぞれ設けられた燃料噴射弁と、上記燃料噴射弁を駆動する駆動信号を出力する駆動手段と、少なくともエンジンの回転速度とアクセル開度とを検出するための検出手段と、少なくとも上記検出手段により検出されたエンジン回転速度とアクセル開度とに基づいて上記各燃料噴射弁から各気筒の燃焼室に噴射する目標燃料噴射量を決定する手段とを備えた燃料噴射制御装置において、
上記各気筒の排気通路にそれぞれ設けられた排気温度センサーと、
上記各排気温度センサーから検出された各気筒の排気温度に基づいて基準排気温度を決定し、この基準排気温度と各気筒の排気温度との偏差に基づいて各気筒毎に上記目標燃料噴射量を補正する補正手段とを備え、
上記駆動手段は上記補正後の目標燃料噴射量の値に従って上記駆動信号を出力し、
上記補正手段は、所定期間における各気筒の平均排気温度を各気筒の排気温度として算出すると共に、その各気筒の排気温度を用いて全気筒の平均排気温度を算出し、その全気筒の平均排気温度と最も近い排気温度である気筒の排気温度を上記基準排気温度として決定し、
上記基準排気温度と各気筒の排気温度との偏差をそれぞれ算出し、その偏差に基づいて各気筒毎に上記目標燃料噴射量を補正することを特徴とする燃料噴射制御装置。 - 上記補正手段は、エンジンのアイドル時に上記目標燃料噴射量の補正を実行する請求項1記載の燃料噴射制御装置。
- 多気筒エンジンの各気筒にそれぞれ設けられた燃料噴射弁と、上記燃料噴射弁を駆動する駆動信号を出力する駆動手段と、少なくともエンジンの回転速度とアクセル開度とを検出するための検出手段と、少なくとも上記検出手段により検出されたエンジン回転速度とアクセル開度とに基づいて上記各燃料噴射弁から各気筒の燃焼室に噴射する目標燃料噴射量を決定する手段とを備えた燃料噴射制御装置において、
上記各気筒の排気通路にそれぞれ設けられた排気温度センサーと、
上記各排気温度センサーから検出された各気筒の排気温度に基づいて基準排気温度を決定し、この基準排気温度と各気筒の排気温度との偏差に基づいて各気筒毎に上記目標燃料噴射量を補正する補正手段とを備え、
上記駆動手段は上記補正後の目標燃料噴射量の値に従って上記駆動信号を出力し、
上記補正手段は、所定期間における各気筒の平均排気温度を各気筒の排気温度として算出すると共に、上記所定期間における上記目標燃料噴射量の平均値を算出し、かつ、少なくとも上記目標燃料噴射量の平均値と上記所定期間におけるエンジン温度などのエンジン運転状態を示すパラメータとから、上記所定期間における推定排気温度を、予め定められた演算式又はマップに従って算出し、その推定排気温度を上記基準排気温度として決定し、
上記基準排気温度と上記各気筒の排気温度との偏差をそれぞれ算出し、その偏差に基づいて各気筒毎に上記目標燃料噴射量を補正することを特徴とする燃料噴射制御装置。 - 上記補正手段は、エンジンのアイドル時に上記補正を実行する請求項3記載の燃料噴射制御装置。
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