JP4000611B2 - 真空排気システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造設備等に用いられる真空ポンプあるいはコンプレッサ等の真空排気システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造プロセスにおけるCVD装置、ドライエッチング装置、スパッタリング装置などには、真空環境を作り出すために真空ポンプが不可欠である。この真空ポンプに対する要請は、半導体プロセスの高集積化、微細化に対応するため、近年ますます高度になってきており、その主な内容は、高い真空到達圧が得られること、クリーンであること、メンテナンスが容易なこと、小型・コンパクトであること等である。
【0003】
以上の要請に応えるため、半導体の真空設備では従来から用いられていた油回転ポンプに代わり、より清浄な真空を得ることを目的として、粗引用のドライ真空ポンプが広く用いられるようになっている。
【0004】
図5は従来の容積型真空ポンプ(粗引ポンプ)の一種であるねじ溝式(スクリュー式)のドライ真空ポンプを示すものである。同図において、101はケーシング、102は第1回転軸、103は第2回転軸、104と105はそれぞれ回転軸102と103に支持された筒形ロータである。各ロータ104,105にねじ溝106,107が形成されていて、凹部(溝)を凸部(山)と噛み合せることにより、両者の間に密閉空間を作り出している。前記両ロータ104と105が回転すると、その回転に伴い、前記密閉空間が吸入側から排気側へ移動して吸入作用と吐出作用を行うのである。108は吸気孔、109は排気孔、118はモータである。また110a,110b及び111a,111bは第1回転軸102、第2回転軸103を支持するころがり軸受である。前記軸受110a,110b,111a,111bとの潤滑は、駆動ギヤ112の軸端にオイルポンプ113を組み込み、ポンプ最下部のオイルパン114からオイル115を吸い込み、オイルフィルタを経由して各部に供給している。
【0005】
また、このオイル115がロータ104,105を収納する流体作動室116に浸入しないように、両室間にメカニカルシール117が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前述したドライ真空ポンプには、次のような課題があった。
【0007】
ドライポンプ(オイルフリーポンプ)は、作動室内で油を使用しないため、油回転ポンプよりは信頼性が高い。しかし反面、ロータ、ケーシング等が油の皮膜により直接活性ガスや反応生成物に晒されることになり、この点で油回転ポンプよりもむしろ条件は苛酷と言える。半導体製造プロセスでは、アルミニウム・プラズマエッチングやシリコン窒化膜生成プロセスが真空ポンプにとって最も苛酷なプロセスといわれている。これらのプロセスでは、それぞれ反応生成物として多量の塩化アルミニウム(AlCl3)と塩化アンモニウム(NH4Cl)を生ずる。これらの物質は高温低圧の反応室の中では気体であるが、比較的低温の真空配管やポンプの内部で凝縮して固体となる。真空ポンプの中で反応生成物が堆積すると、ロータ104,105とケーシング101が固着し、ポンプの運転ができなくなる。例えば窒化膜生成プロセスでは、数バッチの処理でポンプが運転不能になることがある。
【0008】
前述したドライ真空ポンプの場合、真空から大気に開放される排気孔109近傍で反応性生成物が堆積しやすくなる。2つのロータ104,105が噛み合う部分、あるいはロータ104,105とケーシング101の間は通常数十ミクロンのクリアランスが保てるように構成されている。しかし、たとえばねじ溝106,107内部に反応性生成物が堆積すると、この種のポンプでは、堆積物が排除される機構を持たないため、両ロータ間に機械的接触が生じ、たちまち運転不能に陥る等のトラブルが発生する。
【0009】
そのため従来のドライポンプでは
(1)ポンプの圧縮熱を利用して、ポンプの内壁面をできるだけ高い温度に保つ。
【0010】
(2)ポンプ内に希釈ガスを流して、反応性ガスの分圧を下げる。
つまり反応性ガスが温度が高い程、圧力が低い程、蒸気の状態を保ちやすいことを利用するのである。しかし、このような方策を施しても万全とは言えなかった。たとえば希釈ガスと反応性ガス混合状態の空間分布は必ずしも均一ではなく、局所的に生成物が発生し、その生成物が徐々に成長することにより前述したトラブルにつながるのである。
【0011】
以上、スクリュー式のドライ真空ポンプを例にあげ説明してきたが、他の方式、例えばルーツ式、クロー式等のドライポンプも同様な課題を抱えている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、この発明にかかる真空排気システムは、一対の第1のロータを有する容積型粗引ポンプと、前記ポンプよりも排気能力が小さく前記ポンプの吐出孔に設けられた容積型排気ユニットとを有する真空排気システムであって、前記容積型排気ユニットは、シリンダ内に第2のロータを備えると共に前記ユニットの吐出孔と吸入孔との間かつ前記第2のロータの回転軸の重力方向に反応性生成物の貯蔵タンクを有し、前記貯蔵タンクの容積は前記ポンプの第1のロータを収納するハウジングの容積よりも小さく、かつ、前記貯蔵タンクの最大内径は前記第2のロータの最大外径よりも大きいことを特徴とし、トラップユニットによって、定常運転時上記容積型粗引ポンプの排気側を、常に真空状態に保っている。
【0013】
反応性ガスは、図6の公知のデータに示すように温度が低い程、またガス圧力が高い程固化しやすい。そのため従来の粗引真空ポンプでは、大気に開放される排気側は、最も生成物が発生しやすかった。
【0014】
本発明の真空排気システムは、第一のポンプである粗引ポンプの排気側に、第二のポンプである小排気量のトラップユニットをシリーズに連結した構成となっている。通常反応性ガスの輸送量はせいぜい数リットル/min程度である。この反応性ガスを吸引し、かつ粗引ポンプの排気側を、例えば1〜10torr程度に維持するための第二のポンプであるトラップユニットの排気能力は、第一のポンプの排気能力と比べて十分小さくてよいことに着目する。
【0015】
そのため反応性ガスを輸送している定常運転時は、粗引ポンプの排気側は常に大気圧以下の十分に低い真空圧状態(例えば1〜10torr程度)に保たれている。その結果、反応性ガスが気体状態を保つ裕度は、従来と比べ大幅に改善されるのである。
【0016】
本発明の真空排気システムの粗引ポンプで、生成物が堆積しにくい理由は、従来でも粗引ポンプの上段に配置されるターボ分子ポンプ、メカニカルブースタ等で生成物によるトラブルがほとんどない点からも類推できる。
【0017】
真空チャンバー内がまだ大気圧の状態から吸引を開始する場合、開始直後に粗引ポンプは大量の空気を輸送する。このときトラップユニットは粗引ポンプと比べて輸送能力が小さいため、トラップユニットの吸入側で大きな圧力上昇が懸念される。
【0018】
しかし、トラップユニットのポンプ部とバイパスする形で、圧力差によって開閉するバルブをトラップユニットの内部あるいは外部に設けておけば、大流量の気体を輸送するときのみ、バルブが開放される。チャンバー内の圧力が十分に低下し、気体の輸送量がトラップユニットだけで処理できるレベルになれば、上記バルブはすみやかに閉状態となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、反応性ガスを輸送する粗引真空ポンプの排気側に、この粗引ポンプよりも排気量の小さな排気ユニットを連結した真空排気システムにおいて、定常回転時上記粗引ポンプの排気側は、反応性ガスが気体状態を保つような条件下で、温度、真空圧が設定されていることを特徴とするものであり、反応性生成物の堆積によるトラブルを抜本的に解消できる真空排気システムを提供できる。
【0020】
図1において、1は粗引ポンプ、2は排気ユニットとしてのトラップユニットである。以下、本発明の第一の実施形態について、真空排気システムの原理図である図1とトラップユニット2の詳細図の図2をもとに説明する。まず最初に前記粗引ポンプ1について説明する。
【0021】
2a,2bはスクリューロータ、3a,3bは前記異形のスクリューロータ2a,2bと嵌合した回転軸、4はスクリューロータ2a,2bを収納するハウジング、5はこのハウジング4に形成された吸入孔、6は吐出孔、7はモータ(図示せず)を収納するモータハウジングである。同図において互いに噛み合う2つのスクリューロータ2a,2bとハウジング4の間で密閉空間が形成される。スクリューロータ2a,2bを互いに逆方向に回転させて、この密閉空間を吸入孔5側から吐出孔6側へ移動させることにより、第一のポンプである容積型の粗引ポンプ1を構成している。
【0022】
次にトラップユニット2について説明する。8はトラップユニット2の吸入孔、9はシリンダ10の内面に形成された吸入溝、120はこの吸入溝9と吸入孔8を連絡する流通路である。11a,11bはマイクロ・スクリューロータ(以下マイクロロータと呼ぶ)、12a,12bはこのマイクロロータ11a,11bと連結した回転軸、13は軸受ハウジング、14a,14b及び15a,15bは前記回転軸12a,12bを支持する軸受である。17は前記軸受15a,15bを収納する上部ハウジング、18はモータであり、前記回転軸12bを回転駆動すると共にタイミンギギヤ16a,16bを介して回転軸12aを駆動する。19は前記マイクロロータ11a,11bの下部に配置された吐出チャンバーであり、反応性生成物20の貯蔵タンクとしての用途も兼ねている。21は前記吐出チャンバー19に形成された吐出孔である。なお本実施形態では、真空から大気に開放される部分、即ちマイクロロータ11a,11bが吐出チャンバー19の空間と接する部分に反応性生成物20が万が一生じても、生成物20は吐出チャンバー19の下部に容易に降下できる構造となっている。
【0023】
また全体のシステムを示す図1において、22は粗引ポンプ1とトラップユニット2の連結パイプ、23はトラップユニット2の吐出パイプである。24は前記連結パイプとトラップユニット2の前記シリンダ10の外周部を収納するように配置された補助加熱ヒータである。
【0024】
図1は真空チャンバー内でのプロセス加工が進行中の場合を示し、少流量の反応性ガスが常時供給されている状態となっている。粗引ポンプ1、トラップユニット2のそれぞれのスクリューロータ2a,2b、マイクロロータ11a,11bは共に回転しながら反応性ガスを吸引している。またトラップユニット2の吸入孔8側、および粗引ポンプ1の吐出孔6側はガスが蒸気の状態を保つのに十分に低い真空圧を保っている。アルミニウムプラズマエッチングを対象とした本実施形態では、この真空圧を1torr近傍に保つと共に、粗引ポンプ1とトラップユニット2に供給する冷却水(図示せず)の水量を低目に抑えることにより、反応性ガスが通過する通路内の空間を高温:150℃近傍に保つように設定した。
【0025】
従来の粗引ポンプでは、圧縮熱と大気に開放される部分での再膨張損失により、大量の熱を外部に放出する必要があった。そのため、通常10〜20リットル/分程度の大量の冷却水を供給する必要があった。本実施形態における真空排気システムでは、発生熱量は小さく、冷却水を大幅に削減できる。ただし、チャンバー内圧力(たとえば10-3torr以下)から粗引ポンプ1の排気側圧力(たとえば1torr)までの圧力変化を伴うがゆえに発生する圧縮熱はやはり発生する。従って、この圧縮熱による発熱量と冷却水による放熱量を調節することにより、反応性ガスが排気室内で、真空圧1torrの条件下で十分な気体状態を保つための温度条件を設定することができる。
【0026】
さらに本実施形態では、トラップユニット2全体を覆うように補助加熱ヒータ24を装着して、かつヒータ電流を制御することにより、吐出ガスが通過する壁面をどのような場合でも一定の高温条件に保つ様にした。このヒータによる加熱は、主に装置全体の始動時に有効であった。すなわち、粗引ポンプ1の排気側を真空状態に維持することに加えて、圧縮熱による発熱と冷却水量の調節さらに補助加熱ヒータ24による温度コントロールを併用させることにより、いかなる条件下でも生成物発生が防止できるようになった。
【0027】
次に真空排気システムの参考例を図と図4を用いて説明する。本参考例では、トラッップユニット70に粘性ポンプを用いている。粗引ポンプ1については、第一の実施形態と同様なため詳細な説明は省略する。50はトラップユニット70の吸入孔、51はシリンダ52の内面に形成された吸入溝、53はこの吸入溝51と吸入孔50を連絡する流通路である。54は高速で回転するマイクロロータ、55はこのマイクロロータ54の外表面に螺旋状に形成された流体圧送溝、56はこのマイクロロータ54と連結した回転軸、57はこの回転軸56を支持する軸受である。58は軸受57を収納する上部ハウジング、59は回転軸56を駆動するモータである。60はマイクロロータ54の下部に配置された吐出チャンバーであり、反応性生成物61の貯蔵タンクとしての用途を兼ねているのは、第一の実施形態と同様である。62は前記吐出チャンバー60に形成された吐出孔である。63はバイパスバルブの吸入口、64はバネ、65はスプール、66は吐出口である。上記吸入口63、バネ64、スプール65、吐出口66及びシリンダ52により、バイパスバルブ67を構成している。真空チャンバー内が大気の状態から吸引を開始した直後においては粗引ポンプと比べて、トラップユニット70の排気量が小さいため、粗引ポンプ1の排気側の圧力上昇により前記バイパスバルブ67が開放される。すなわち、前記吸入孔50から流入した気体は、前記バイパスバルブ67を通過して直接前記吐出チャンバー60内の空間に流入する。しかし通常チャンバー内の圧力は急速に低下するため、バイパスバルブ67はすみやかに閉じられる。
【0028】
また、全体のシステムを示す図3において、68は粗引ポンプ1とトラップユニット70の連結パイプ、69は補助加熱ヒータ、71は吐出パイプである。本実施形態のトラップユニット70は、粘性ポンプを用いているため、前記マイクロロータ54を高速で回転させる必要がある。そのため非接触型の軸受、たとえば静圧空気軸受、磁気軸受等を用いれば軸受の耐久性の点で有利となる。また第一の実施形態では、このバイパスバルブ67は省略しているが、トラップユニット2の外部に、吐出チャンバー19と粗引ポンプの吐出孔6を連結する形でバイパスバルブの流通路を形成してもよい(図示せず)。
【0029】
【発明の効果】
本発明を反応性ガスを取扱う、たとえば半導体プロセスの真空排気系に適用したとき次の効果が図れる。
【0030】
(1)信頼性の大幅な向上が図れる
粗引ポンプの排気側に装着するトラップユニットの吸引作用により、反応性生成物が最も発生しやすい上記排気側は、反応プロセスが進行中の状態では、常に適度な真空に保たれている。したがって、この真空状態に加えて、さらに適度な高温環境さえ保てれば、反応性ガスが粗引ポンプ内で気体状態を保つ裕度を大幅にアップできる。トラップユニットは排気量が粗引ポンプと比べて、十分に小さくてよいため、小型のポンプでよく、その構造の選択の自由度が高い。つまり、生成物が堆積しにくいという点のみに注目して、ポンプの型式、構造を選定できる。
【0031】
従来の粗引ポンプでは、大きな排気速度と10-2〜10-3torr程度の低い真空到達圧、重い重量のロータを高速で回転させるために必要な軸受部の高い信頼性等のすべての条件を満足せねばならず、型式と構造の選定には大きな制約条件があった。
【0032】
本発明では、たとえば実施形態で説明したように、トラップユニットのマイクロロータを片持ち構造にして、上部から反応性ガスを吸引し、マイクロロータの下部には生成物が堆積できる貯蔵タンクを設けるような構造が実現できる。このような構造により、万が一発生した反応性生成物は容易に貯蔵タンク内へ降下するため、回転ロータとケーシングの間の狭いギャップに堆積せず、信頼性を大幅に改善できる。
【0033】
また、トラップユニットは小型のため、反応性ガスが通過する部分を均一に高温を保つことも容易である。例えば、温度管理を一層確実にするためのヒータ等の加熱手段を用いることも容易にできる。
【0034】
また万が一、トラップユニットが停止しても、大量の空気を吸引するときのみバイパスバルブが開放する状態にしておけば、真空排気系は運転を継続できる。
【0035】
また、反応性ガスに対する信頼性向上以外にも本発明の適用により、粗引ポンプの軸受寿命の大幅な向上が図れる。その理由は、粗引ポンプの排気空間が真空になるため、両ロータの軸方向の圧力差が軽減し、軸受に加わるスラスト荷重が大幅に低減できるからである。
【0036】
(2)消費動力の大幅な低減が図れる
トラップユニットの装着により、粗引ポンプの消費動力を大幅に低減できる。半導体プロセスにおける真空ポンプの主な役割は、真空チャンバーに繋がっている吸気側を真空状態に保つためにある。僅かな反応性ガス、N2パージガス等を輸送している場合でも、輸送するための必要な有効仕事は極めて小さい。にもかかわらず従来の粗引ポンプが大きな動力を必要とする理由は、2つのロータが大気に接する部分での再膨張損失によるものである。すなわち、2つのロータで形成される真空の密閉空間に、大気側から気体が逆流するからである。
【0037】
本発明では、粗引ポンプの2つのロータが回転する空間は真空状態を保たれており、そのため再膨張損失は発生しない。また、異形ロータのため大気中で発生していた風損も極めて小さい。さらに二次的な効果として、ロータのスラスト荷重の軽減による軸受損も低減できる。
【0038】
(3)静音化が図れる
本発明の適用により、粗引ポンプの大幅な静音化が図れる。
【0039】
従来の粗引ポンプが発生する騒音の要因の多くが、本発明により抜本的に解消できる。前述した気体の流入・流出をともなう両膨張、異形ロータが大気中で高速で回転することによる風切り音、タイミングギヤの風切り音等が根本的に解消できる。
【0040】
(4)メンテナンスコストを低減できる
従来大量の冷却水による放熱を必要としたのに対して、僅かの冷却水あるいは冷却水を省略した空冷程度で排気側を十分な高温状態に維持できる。トラップユニットは小さな排気量と適度な真空到達圧が得られればよく、ローコストな構成ができる。したがって、使い捨ても可能である。
等々、本発明の半導体真空設備における適用の効果は絶大なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態を示す真空排気システムの原理図
【図2】 図1に示す真空排気システムに用いるトラップユニットの正面断面図
【図3】 参考例としての真空排気システムの原理図
【図4】 図3に示す参考例としての真空排気システムに用いるトラップユニットの正面断面図
【図5】 従来の粗引ドライポンプの正面断面図
【図6】 公知のデータである反応性ガスの状態図
【符号の説明】
1 容積型粗引ポンプ
2 トラップユニット(容積型排気ユニット)
2a,2b スクリューロータ(一対のロータ)
4 ハウジング
11a,11b マイクロ・スクリューロータ
21 吐出孔

Claims (4)

  1. 一対の第1のロータを有する容積型粗引ポンプと、前記ポンプよりも排気能力が小さく前記ポンプの吐出孔に設けられた容積型排気ユニットとを有する真空排気システムであって、前記容積型排気ユニットは、シリンダ内に第2のロータを備えると共に前記ユニットの吐出孔と吸入孔との間かつ前記第2のロータの回転軸の重力方向に反応性生成物の貯蔵タンクを有し、前記貯蔵タンクの容積は前記ポンプの第1のロータを収納するハウジングの容積よりも小さく、かつ、前記貯蔵タンクの最大内径は前記第2のロータの最大外径よりも大きいこと
    を特徴とする真空排気システム。
  2. 前記容積型粗引ポンプの吐出孔、前記容積型排気ユニットの少なくとも一方を加熱する加熱手段を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の真空排気システム。
  3. 前記貯蔵タンクは、前記容積型排気ユニットの下部に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の真空排気システム。
  4. 前記容積型排気ユニットの吐出孔は、大気に面することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の真空排気システム。
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