JP4000430B2 - アキュムレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピストン型のアキュムレータに係り、特に自動車等の車両のブレーキ液圧制御装置に好適に用いられるアキュムレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両の液圧式制動装置において、運転者のブレーキ操作によって発生するマスタシリンダの液圧に基づいて、各車輪のブレーキ装置を作動させるホィールシリンダに供給する液圧を電気的に制御することにより、倍力制御、アンチロック制御およびトラクション制御等を可能としたブレーキ液圧制御装置(いわゆる、ブレーキ・バイ・ワイヤ装置)が知られている。
【0003】
この種のブレーキ液圧制御装置の一例について、図4を参照して説明する。図4に示すように、ブレーキ液圧制御装置1は、運転者によるブレーキペダル2の操作によって液圧を発生させるマスタシリンダ3と、マスタシリンダ3から吐出されたブレーキ液を導入して蓄圧することによってペダルストロークを付与するストロークシミュレータとしてのアキュムレータ4と、液圧によって各車輪のブレーキ装置を作動させるホィールシリンダ5と、ホィールシリンダ5に供給する液圧を発生させる液圧ポンプ6、モータ7、アキュムレータ8およびリザーバ9等からなる液圧供給源10と、液圧供給源10とホィールシリンダ5との間のブレーキ液の給排を制御する液圧制御弁11と、マスタシリンダ3の液圧に基づいて液圧制御弁11を制御する電子制御ユニット12とを備えている。
【0004】
そして、通常は、運転者のブレーキペダル2の操作によってマスタシリンダ3から吐出されたブレーキ液をアキュムレータ4に導入して蓄圧し、ブレーキペダル2に踏力に応じたストロークおよび反力を付与し、このときのマスタシリンダ3の液圧を液圧センサ13によって検知し、この液圧に基づいて、電子制御ユニット12よって液圧制御弁11を制御して、所定の倍力比をもって液圧供給源10からホィールシリンダ5へ液圧を供給して制動力を発生させる。また、速度センサ14からの車輪の回転速度情報に基づいて、車輪のスリップ状態を判定し、これに基づいて液圧制御弁11を制御して適宜車輪への制動力を加減することによって、アンチロック制御およびトラクション制御を行うことができる。
【0005】
このとき、ホィールシリンダ5の液圧を液圧センサ15によって検知し、制動操作時にこの液圧が上昇しない場合には、フェイルセーフ弁16およびパイロット型開閉弁を図示の位置に切り換えて、マスタシリンダ3が発生する液圧を直接ホィールシリンダ5へ伝達することにより、フェイル時の制動力を確保する。
【0006】
次に、この種のブレーキ液圧制御装置のストロークシミュレータとして用いられる従来のアキュムレータの一例について、図5を参照して説明する。図5に示すように、アキュムレータ18は、ピストン型のアキュムレータであって、段付シリンダ19の小径ボア20内に、ピストン21が摺動可能に嵌装され、大径ボア22内に、2つのばね受け23,24が挿入されている。ピストン21に隣接する一方のばね受け23は、大径ボア22に沿って移動可能に案内されており、他方のばね受け24は、大径ボア22の端部に固定されている。
【0007】
ピストン21とばね受け23との間には、小径ばね25(戻しばね)が所定のセット荷重をもって介装されており、2つのばね受け23,24間には、大径ばね26(戻しばね)が所定のセット荷重をもって介装されている。ここで、小径ばね25のばね定数は、大径ばね26のばね定数よりも充分小さく設定されており、ピストン21が小径ボア20内の液圧を受けて後退する際、まず、小径ばね25がばね定数の差から主となって圧縮され、ピストン21がばね受け23に当接した後、大径ばね26だけが圧縮されてピストン21とばね受け23とが一体となって後退するようになっている。
【0008】
小径ボア20には、ブレーキ液圧制御装置のマスタシリンダに接続される入出ポート27が連通され、また、大径ボア22には、ドレンポート28が連通されている。
【0009】
この構成により、ブレーキペダルの操作によってマスタシリンダから吐出されたブレーキ液は、入出ポート27から段付シリンダ19の小径ボア20へ導入されて、その液圧に応じてピストン21を後退させる。このとき、入出ポート27の液圧が起動液圧p1に達すると、まず、ばね定数の小さな小径ばね25が主となって圧縮されることにより(図6の区間A−B参照)、ブレーキペダルの初期ストローク領域の剛性を小さくし、入力増加割合に対するストローク増加割合を大きくしている。次いで、入力ポート27の液圧が液圧p2に達すると、ピストン21が間隔D4だけストロークしてばね受け23に当接して、その後は、ばね定数の大きな大径ばね26が圧縮されることにより(図6の区間B−C参照)、ペダルストローク増加割合に対して反力増加割合を多く付与することができる。そして、入力ポート27の液圧が液圧p3に達すると、ばね受け23が間隔D5だけストロークしてばね受け24に当接する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、ブレーキ液圧制御装置のストロークシミュレータとして使用されるアキュムレータは、ブレーキペダルの操作感の観点から、ペダルストローク初期においてピストンが移動し始める起動液圧が充分低く、その後、液圧の上昇とともにその反力が増大し、ペダルストローク終期には、充分大きなな反力が得られるような特性が望まれる。
【0011】
図5に示す従来例のアキュムレータ18では、ピストン21の起動液圧は、ばねのセット荷重、ピストン21の受圧面積および摺動抵抗によって決定される。ここで、液圧によって発生するピストン21の推力は、その受圧面積によって決定され、受圧面積に比例、すなわち、直径の2乗に比例する。これに対して、ピストン21の摺動抵抗は、その周長さに比例、すなわち、直径にほぼ比例する。また、小径ばね25のセット荷重は、摺動抵抗に抗してピストンを原位置に戻すだけの力が必要である。
【0012】
したがって、ピストン21の直径を大きくすれば、その摺動抵抗に対して推力の増大の割合が大きくなるため、結果的に、ピストン21の起動液圧を低下させることができる。しかしながら、ピストン21の直径を大きくして、その受圧面積を大きくすると、充分なペダル反力および液圧を確保するために、大径ばね26のばね力を非常に大きくする必要があり、大径ばね26が大型化してスペース効率が低下するという問題を生じる。
【0013】
このため、従来のアキュムレータでは、起動液圧と戻しばねの寸法との妥協点に基づいてピストンの直径を決定していたため、設計の自由度が小さく、充分満足できる特性を得ることが困難であった。
【0014】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、起動液圧を充分低くすることができ、かつ、充分なペダル反力および液圧を確保することができ、しかも、小型化を達成することができるアキュムレータを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、ブレーキペダルの操作によってマスタシリンダが発生する液圧を蓄圧するアキュムレータにおいて、シリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装された大径ピストンおよび小径ピストンと、該大径および小径ピストンをそれぞれ付勢するばね手段と、前記大径ピストンの移動量を規制する規制手段とを備え、前記シリンダ内の液圧の上昇にともない、前記大径ピストンがそのばね手段のばね力に抗して移動し、前記規制手段によってその移動が規制された後、前記小径ピストンがそのばね手段、次いで前記大径ばねのばね手段のばね力に順次抗して移動して蓄圧することを特徴とする。
【0016】
このように構成したことにより、液圧の上昇にともない、まず、受圧面積の大きな大径ピストンが移動するので、起動液圧を低くすることができ、次いで、受圧面積の小さい小径ピストンが移動するので、液圧の上昇に対する反力の増大の割合を大きくすることができる。
【0017】
請求項2の発明は、上記請求項1の構成において、前記大径ピストンのばね手段は、前記小径ピストンのばね手段より、ばね力が大きく、前記小径ピストンは、そのばね手段を変位させた後、前記大径ばねのばね手段を変位させることを特徴とする。
【0018】
このように構成したことにより、小径ピストンがばね力の大きな大径ピストンのばね手段を変位させたとき、液圧の上昇に対する反力の増大の割合が大きくなる。
【0019】
また、請求項3の発明は、上記請求項1または2の構成において、前記小径ピストンは、前記大径ピストン内に形成されたシリンダに嵌装されていることを特徴とする。
【0020】
このように構成したことにより、スペース効率が向上する。
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
第1実施形態について図1ないし図3を参照して説明する。図1に示すように、第1実施形態に係るアキュムレータ29は、ピストン型のアキュムレータであって、段付シリンダ30(シリンダ)の小径ボア31内に、略円筒状の大径ピストン32(受圧面積大)が摺動可能に嵌装されており、大径ボア33内に、ばね受け34が移動可能に案内されている。大径ピストン32に形成されたシリンダ部35内には、小径ピストン36(受圧面積小)が摺動可能に嵌装されている。図中、符号37,38は、ピストンシールである。大径ピストン32および小径ピストン36によって小径ボア31内に形成された圧力室39には、マスタシリンダに接続される入出ポート40が連通され、大径ボア33には、ドレンポート41が連通されている。
【0023】
ばね受け34と大径ボア33の底部のばね受け部42との間には、大径の第1ばね43(ばね手段)が介装されており、ばね受け34は、第1ばね43のばね力によって、その先端部に形成された円筒状の当接部44を大径ピストン32の後端部に当接させて、大径ピストン32を小径ボア31の底部に押しつけている。ばね受け34と小径ピストン36との間には、小径の第2ばね45(ばね手段)が介装されており、小径ピストン36は、その先端部が第2ばね45のばね力によってシリンダ部35の先端側開口部に形成された段部46に押しつけられている。
【0024】
小径ボア31の大径ボア33側の端部には、大径ピストン32の後端部に当接して、大径ピストン32のストロークを間隔D1に規制する段部47(規制手段)が形成されている。小径ピストン36の後端部には、小径ピストン36が大径ピストン32に対して、間隔D2だけストロークしたとき、ばね受け34に当接する当接部48が突出されている。また、大径ボア33の底部には、ばね受け34に当接して、そのストロークを間隔D3に規制するストッパ部49が形成されている。
【0025】
第1ばね43および第2ばね45のばね力は、圧力室39内のブレーキ液の圧力が上昇したとき、まず、大径ピストン32および小径ピストン36の合計推力によって、ばね受け34が後退して第1ばね43を圧縮し、大径ピストン32が段部47に当接したとき、小径ピストン36の推力が第2ばね45のセット荷重に達して、小径ピストン36が第2ばね45を圧縮して後退し始め、さらに、小径ピストン36の当接部48がばね受け34に当接すると、小径ピストン36とばね受け34とが一体となって後退して第1ばね43を圧縮するように設定されている。
【0026】
以上のように構成した第1実施形態の作用について次に説明する。
【0027】
アキュムレータ29の入出ポート40から圧力室39に導入される液圧と、導入液量(すなわち、ペダルストローク)、第1、第2ばね43,45のばね力および間隔D1,D2,D3との関係を示す図2を参照して説明する。
【0028】
ブレーキペダルの操作によって、マスタシリンダから吐出されたブレーキ液は、入出ポート40から圧力室39に導入されて、その液圧に応じて大径ピストン32および小径ピストン36を後退させる。大径ピストン32の推力は、ばね受け34の当接部44に直接伝達され、また、小径ピストン36の推力は、第2ばね45を介してばね受け34に伝達され、圧力室39の液圧が起動液圧P1に達すると、大径および小径ピストン32,36の合計推力が第1ばね43のセット荷重に達して、第1ばね43を圧縮して、大径、小径ピストン32,36およびばね受け34が一体となって後退する(区間a−b)。この間、小径ピストン36の受圧面積に作用する液圧によって生じる推力は、第2ばね45のセット荷重に達しないため、小径ピストン36は、大径ピストン32に対して相対移動しない。
【0029】
圧力室39の液圧が液圧P2に達すると、大径ピストン32が間隔D1だけストロークして段部47に当接し、そのストロークが規制されるとともに、小径ピストン36の推力が第2ばね45のセット荷重に達する。その後は、圧力室39の液圧の上昇にともない、小径ピストン36の推力によって第2ばね45が圧縮されて、小径ピストン45のみが後退する(区間b−c)。
【0030】
圧力室39の液圧が液圧P3に達すると、小径ピストン45が大径ピストン32に対して、間隔D2だけストロークしてばね受け34に当接するとともに、小径ピストン36の推力がそのときの第1ばね43のばね力に達する。その後は、液圧室39の液圧の上昇にともない、小径ピストン36の推力によって第1ばね43が圧縮されて、小径ピストン36とばね受け34が一体となって後退する。そして、圧力室39の液圧が液圧P4に達すると、ばね受け34が間隔D3だけストロークしてストッパ部49に当接する(区間c−d)。
【0031】
このようにして、ブレーキペダルのストローク初期に相当する区間a−bにおいては、大径および小径ピストン32,36の合計受圧面積(受圧面積大)に作用する液圧によって生じる推量により、第1ばね43を圧縮することになるので、大径ピストン32の摺動抵抗の影響を小さくして起動液圧を充分低くすることができ、ペダルストロークの動作を円滑に立ち上げることができる。
【0032】
その後、区間b−cにおいては、小径ピストン36のみ受圧面積(受圧面積小)に作用する液圧によって生じる推力により、第2ばね45を圧縮することになるので、ブレーキペダルのストロークに対する反力を適度に高めて、良好なブレーキ操作感を得ることができる。
【0033】
さらに、ブレーキペダルのストローク後期に相当する区間c−dにおいては、小径ピストン36のみ受圧面積(受圧面積小)に作用する液圧によって生じる推力により、第2ばね45よりもばね力の大きな第1ばね43を圧縮することになるので、ブレーキペダルのストロークに対する反力がさらに高まり、区間b−cよりも剛性感(踏み応え)を高めて、理想的なブレーキ操作感を得ることができる。なお、区間a−bに対して、同じ第1ばね43を圧縮することになるが、ピストンの受圧面積が小さくなっているので、結果的に反力増加割合は大きくなる。これにより、第1ばね43を大きくすることなく、ペダルストローク終期において充分な液圧およびペダル反力を確保することができる。
【0034】
次に、本発明の第2実施形態について、図3を参照して説明する。
【0035】
図3に示すように、第2実施形態に係るアキュムレータ50は、両端部に大径ボア51および小径ボア52を有し、こららの間に中径ボア53を有する段付シリンダ54(シリンダ)の大径および小径ボア51,52内に、それぞれ大径および小径ピストン55,56が摺動可能に嵌装され、中径ボア53内に、ばね受け57が移動可能に案内されている。図中、符号58,59はピストンシールである。
【0036】
大径ピストン55によって大径ボア51内に形成された圧力室60には、入出ポート61が連通され、小径ピストン56によって小径ボア52内に形成された圧力室62には、入出ポート63が連通されており、中径ボア53には、ドレンポート64が連通されている。なお、入出ポート61および63には、共通のマスタシリンダが接続される。
【0037】
大径ピストン55とばね受け57との間には、大径の第1ばね65(ばね手段)が介装されており、大径ピストン55を大径ボアの底部に押しつけるとともに、ばね受け57を中径ボア53と小径ボア52との間に形成された段部66に押しつけている。また、小径ピストン56とばね受け57との間には、小径の第2ばね64(ばね手段)が介装されており、小径ピストン56を小径ボア52の底部に押しつけている。
【0038】
大径ピストン55は、大径ボア51と中径ボア53との間に形成された段部68(規制手段)に当接することによって、そのストロークが間隔D1に規制されている。小径ピストン56は、間隔D2だけストロークしたとき、ばね受け57の一端部に当接するようになっている。また、ばね受け57は、その一端部が段部66に当接した位置から、間隔D3だけ移動したとき、段部68に当接した大径ピストン55の後端部に当接するようになっている。
【0039】
第1ばね65および第2ばね67のばね力は、第1ばね65のばね力のほうが第2ばね67のばね力よりも大きく、圧力室60,62内のブレーキ液の圧力が上昇したとき、まず、大径ピストン55(受圧面積大)の推力によって、第1ばね65が圧縮され、大径ピストン55が段部68に当接したとき、小径ピストン56の推力が第2ばね67のセット荷重に達して、小径ピストン36が第2ばね67を圧縮して後退し始め、さらに、小径ピストン56ががばね受け57に当接すると、小径ピストン56とばね受け57とが一体となって後退して第1ばね65を圧縮するように設定されている。
【0040】
次に、以上のように構成した第2実施形態の作用について、図2をも参照して説明する。
【0041】
ブレーキペダルの操作によって、マスタシリンダから吐出されたブレーキ液は、入出ポート61,63から圧力室60,62に導入されて、まず、大径ピストン55を後退させて第1ばね65を圧縮する(図2の区間a−b)。マスタシリンダの液圧が上昇して、大径ピストン55が段部68に当接すると、圧力室62の圧力(圧力室60の圧力に等しい)によるピストン56の推力が第2ばね67のセット荷重に達して、小径ピストン56が後退し始める(図2の区間b−c)。そして、小径ピストン56がばね受け57に当接すると、小径ピストン56とばね受け57が一体となって後退して第1ばね65を圧縮する(図2の区間c−d)。
【0042】
これにより、アキュムレータ50の入出ポート61,63から圧力室60,62に導入される液圧と、導入液量(すなわち、ペダルストローク)、第1、第2ばね65,67のばね力および間隔D1,D2,D3との関係は、上記第1実施形態と同様に図2に示すようになる。その結果、起動液圧を充分低くして、制動力を円滑に立ち上げ、その後、液圧の上昇にともなってブレーキペダルのストロークに対する反力を適度に高めて良好なブレーキ操作感を得ることができ、さらに、ペダルストローク終期において充分な液圧およびペダル反力を確保することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明のアキュムレータは、ピストン型のアキュムレータにおいて、大径ピストンおよび小径ピストンと、該大径および小径ピストンをそれぞれ付勢するばね手段と、前記大径ピストンの移動量を規制する規制手段とを備え、前記シリンダ内の液圧の上昇にともない、前記大径ピストンがそのばね手段のばね力に抗して移動し、前記規制手段によってその移動が規制された後、前記小径ピストンがそのばね手段、次いで前記大径ばねのばね手段のばね力に順次抗して移動するようにしたことにより、液圧の上昇にともない、まず、受圧面積の大きな大径ピストンが移動するので、ピストンの起動液圧を低くすることができ、次いで、受圧面積の小さい小径ピストンが移動するので、液圧の上昇に対する反力の増大の割合を大きくすることができる。その結果、ピストンの摺動抵抗の影響を小さくし、起動液圧を充分低くして制動力を円滑に立ち上げ、その後、液圧の上昇にともなってブレーキペダルのストロークに対する反力を適度に高めて良好なブレーキ操作感を得ることができ、さらに、ペダルストローク終期において充分な液圧およびペダル反力を確保することができる。
【0044】
請求項2の発明は、上記請求項1の構成において、前記大径ピストンのばね手段は、前記小径ピストンのばね手段より、ばね力が大きく、前記小径ピストンは、そのばね手段を変位させた後、前記大径ばねのばね手段を変位させるようにしたことにより、小径ピストンがばね力の大きな大径ピストンのばね手段を変位させたとき、液圧の上昇に対する反力の増大の割合が大きくなるので、ペダルストローク終期において充分な液圧およびペダル反力を確保することができる。
【0045】
また、請求項3の発明は、上記請求項1または2の構成において、前記小径ピストンが、前記大径ピストン内に形成されたシリンダに嵌装されているので、スペース効率を向上させて、小型化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るアキュムレータの縦断面図である。
【図2】図1の装置の特性を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るアキュムレータの縦断面図である。
【図4】自動車のブレーキ液圧制御装置の回路図である。
【図5】図4のブレーキ液圧制御装置のストロークアキュムレータとして使用される従来のアキュムレータの縦断面図である。
【図6】図5の装置の特性を示す図である。
【符号の説明】
29 アキュムレータ
30 段付シリンダ(シリンダ)
32 大径ピストン
36 小径ピストン
43 第1ばね(ばね手段)
45 第2ばね(ばね手段)
47 段部(規制手段)
50 アキュムレータ
54 段付シリンダ(シリンダ)
55 大径ピストン
56 小径ピストン
65 第1ばね(ばね手段)
67 第2ばね(ばね手段)
68 段部(規制手段)
Claims (3)
- ブレーキペダルの操作によってマスタシリンダが発生する液圧を蓄圧するアキュムレータにおいて、シリンダと、該シリンダ内に摺動可能に嵌装された大径ピストンおよび小径ピストンと、該大径および小径ピストンをそれぞれ付勢するばね手段と、前記大径ピストンの移動量を規制する規制手段とを備え、前記シリンダ内の液圧の上昇にともない、前記大径ピストンがそのばね手段のばね力に抗して移動し、前記規制手段によってその移動が規制された後、前記小径ピストンがそのばね手段、次いで前記大径ばねのばね手段のばね力に順次抗して移動して蓄圧することを特徴とするアキュムレータ。
- 前記大径ピストンのばね手段は、前記小径ピストンのばね手段より、ばね力が大きく、前記小径ピストンは、そのばね手段を変位させた後、前記大径ばねのばね手段を変位させることを特徴とする請求項1に記載のアキュムレータ。
- 前記小径ピストンは、前記大径ピストン内に形成されたシリンダに嵌装されていることを特徴とする請求項1または2に記載のアキュムレータ。
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