JP3996779B2 - シートベルト用リトラクター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の急激な加速度の変化やウエビングの急激な引き出しに反応するロック起動機構と、そのロック起動機構により作動してウエビングの巻取ドラムの引出方向の回転を阻止する緊急ロック機構とを有するシートベルト用リトラクターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両等の座席に備えられるシートベルト装置は、緊急ロック機構を備えたリトラクターにウエビングが巻き取られるように構成されている。そして、衝突時等においては、その衝撃力による急激な加速度の変化やウエビングの急激な引き出しを感知し、ロック起動機構が起動して緊急ロック機構を作動し、ウエビングが巻装された巻取ドラムの回転を阻止することによりウエビングの引き出しを阻止し、乗員を拘束して保護するように構成されている。
【0003】
この種のシートベルト用リトラクターとして、例えば、特開平11−192923号公報に開示のものがあり、ウエビングを巻き取るシャフトに一体回転可能に取り付けられたロックベースと、ロックベースに収容されロックベースと係合するパウルと、外周に外歯を形成しシャフトに相対回転可能に係合されると共に回転が停止させられたときにパウルをロックベースの内歯に係合させるロックギヤとからなるロック機構と、車両の所定値以上の加速度に反応する慣性体と、慣性体によりロックギヤの外歯と係合するレバーとからなる第1ロック起動機構と、内周面に内歯を有する円筒状の内壁を一体形成すると共にフレームに固定されるカバーと、ロックギヤの回転中心に対して偏倚した位置で回転可能に支持され前記内壁の内歯と離反方向に常時付勢されたフライホイールとからなる第2ロック起動機構とを備えた構造とされている。
【0004】
そして、車両の急激な加速度の変化に対しては、第1ロック起動機構が起動してロックギヤの回転が阻止され、ウエビングの急激な引き出しに対しては、第2ロック起動機構が起動してロックギヤの回転が阻止され、ロックギヤの回転が阻止されると、パウルがロックベースに係合してシャフトの回転が阻止され、ウエビングの引き出しが停止される構造とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、車両の急激な加速度の変化やウエビングの急激な引き出しに反応する2種類のロック起動機構を単一のシートベルト用リトラクターに搭載した場合、部品数の増加や装置自体の大型化を招く問題があった。
【0006】
そして、このような問題点を解消するため、上記従来公報に開示のように、その内周面に内歯を形成した円筒状の内壁の一端をカバーと接合するように一体形成させ、ロックギヤの外周と前記円筒状の内壁との径を変えて同一平面上で内壁の外周側にロックギヤの外歯が位置するように配置した構造とされている。
【0007】
しかしながら、ウエビングの急激な引き出しによるシャフトの回転に対して、慣性遅れが生じたフライホイールが内壁の内歯に係合すると、内壁とカバーとの接合部分に係合による負荷が作用する。そして、その負荷が大きい場合、内壁に遠心方向の変形や破損が生じ、フライホイールと内歯との係合がずれてロック起動機構の作動開始に遅れが生じたり、ロック機構によるロック動作が作動しないおそれがある。
【0008】
また、このようなロック起動機構を長期間使用すると、フライホイールが遠心方向に変形した内壁の内歯の一部に接触することで、内歯が摩耗や削減されて初期形状を維持できず、ロック性能が低下するおそれがあった。
【0009】
これに対し、内壁の厚みを増加させることで内壁の遠心方向への変形を防ぐことも可能であるが、リトラクター全体の大型化を招くという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、大型化を招くことなく、耐久性の向上を図ったシートベルト用リトラクターを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決する為の手段】
上記課題を達成するための技術的手段は、それぞれ通孔が設けられた一対の対向する側板を有する断面略コ字状に形成されたハウジング体と、ウエビングが巻き取られた巻取ドラムに一体回転可能に連結されると共に前記通孔に貫通状として前記側板に回転可能に支承され、ウエビングの巻取方向に回転付勢されたシャフト体と、シャフト体のウエビング引出方向への回転を停止させる緊急ロック機構と、緊急ロック機構を作動させる第1および第2ロック起動機構とを備え、前記緊急ロック機構は、前記ハウジング体の一方の通孔内周面に形成されたロック歯と、そのロック歯の内側でシャフト体と一体回転可能に取り付けられたロックベースと、ロックベースに保持されると共にロックベースの外周面より出没自在に突出して前記ロック歯に噛合されるパウルと、ロックベースの外側面側に隣接してシャフト体に対し相対回転可能に取り付けられると共に前記ウエビング引出方向に付勢された状態でロックベースと同期回転可能に取り付けられ、外周面にラチェットが形成されたラチェットホイール部を外周部に有すると共にロックベースとの相対回転により前記パウルに突設された連動ピンが摺動案内されてパウルを前記突出させる突出ガイド溝が形成されたロッククラッチ体とを備え、前記第1ロック起動機構は、車両の急激な加速度に反応して揺動する慣性質量体と、慣性質量体の揺動に従い前記ラチェットホイール部の前記ラチェットに係合してロッククラッチ体の回転を阻止するセンサーレバーとを備え、前記第2ロック起動機構は、第1および第2ロック起動機構の一部を覆ってハウジング体に結合され、前記ラチェットホイール部の内側に配置されると共にその内周面に内歯を有する円筒状の係合内周壁が一体に突出形成されたカバー体と、カバー体に対向したロッククラッチ体の一側に回転可能に支承されると共に前記係合内周壁の内歯と離反方向に付勢され、ロッククラッチ体の急激な回転に伴う前記付勢された方向と反対方向の回転遅れにより内歯と係合してロッククラッチ体の回転を阻止するロックアームとを備え、前記カバー体は、前記円筒状の係合内周壁における前記巻取ドラムの軸方向の外側縁に、係合内周壁の内側を覆うカバー体の側壁部を一体に備えると共に、その係合内周壁の径方向外周部が、周方向全周にわたって、前記側板方向に向けて***形成された内周壁支持部を備え、その内周壁支持部の外側面に凹状の溝部を環状に設け、この溝部の外周面側に位置する起立部は、前記軸方向の外側方向への突出長さがカバー体の前記側壁部より突出して形成した点にある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1ないし図4に示される如く、シートベルト用リトラクター1は、シートベルトとしてのウエビングが巻装されるアルミ材等から形成された巻取ドラム2を備え、その軸心方向両端部には径方向に張出形成されたフランジ部2aを有しており、その一方のフランジ部2a側に形成された結合孔部2bには、スチール材等からなる結合体3が相対回転不能に圧入固定されている。
【0014】
そして、トーションバー4が巻取ドラム2内に嵌挿されて、その一端部が前記圧入固定された結合体3にスプライン結合され、ここに、トーションバー4と巻取ドラム2とが一端部で互いに相対回転不能に結合され、これら結合体3およびトーションバー4は巻取ドラム2に一体回転可能に連結されたシャフト体を構成している。また、トーションバー4の他端部には、ロックベース5がスプライン結合され、一体回転すべく構成されている。
【0015】
ロックベース5は、図5および図6にも示される如く、アルミ材等からなるロックベース本体5aとロックベース本体5aの一側面側に装着された樹脂製の保持板5bとからなり、スチール材等からなるパウル6をロックベース5の外周面より出没自在に保持している。
【0016】
さらに、ロックベース本体5aの一側面に突設された筒部5cは、巻取ドラム2内に嵌入され、筒部5cの外周面に形成された周方向の係合溝5dに、巻取ドラム2に装着された抜止めストッパー7が係止されて巻取ドラム2内から抜止め保持される構造とされている。
【0017】
巻取ドラム2はハウジング体9に回転自在に支持されており、ハウジング体9は、車体に固定される背板9aとその両側縁より互いに対向して延設された側板9bとを備えた平面視略コ字状に構成され、両側板9b間で巻取ドラム2が回転自在に支持されている。
【0018】
即ち、巻取ドラム2に連結固定されたシャフト体の一端部の結合体3が、一方の側板9bに形成された通孔9cに貫通状とされて適宜、支持構造を介して回転自在に支持されている。また、シャフト体の他端部としてのトーションバー4の他端部は、他方の側板9bに形成された通孔9cを貫通状として配置されると共にスプライン結合されたロックベース5に突出形成された支軸部5eの端部が、その側板9bに装着された保持ケースとしてのカバー体10に回転自在に支持されている。
【0019】
そして、前記一方の側板9bには、巻取ドラム2をウエビングの巻取方向に常時、回動付勢すべく、結合体3を回動付勢する渦巻バネが適宜、装着されている。なお、本実施形態においては、衝突時等の緊急時にガス圧等によりウエビングの弛みを巻き取り、乗員の移動を規制するいわゆるプリテンショナー機構もその側板9bに具備された構造とされている。
【0020】
また、ロックベース本体5aが貫通状に遊嵌される前記他方の側板9bの通孔9c内周面には、周方向全周にわたって前記パウル6が係脱自在に噛合するロック歯9dが形成されており、ロックベース本体5aの外周面より突出するパウル6とロック歯9dとが噛み合うことにより、ウエビング引出方向の巻取ドラム2の回転が阻止されるように構成されている。
【0021】
さらに、ロックベース5の外側面側に隣接してその支軸部5eに、円板状のロッククラッチ体12が相対回転可能に支持されており、図7および図8にも示される如く、ロッククラッチ体12の外周部には、外周面にラチェット12aが形成された円筒状のラチェットホイール部12bが一体に形成されている。
【0022】
また、ロッククラッチ体12の一側面には、バネ受け部12cが突設され、このバネ受け部12cはロックベース本体5aに形成された凹溝状のバネ収容部5f内に相対移動自在に遊嵌されている。この際、バネ収容部5fに収容保持されたコイルスプリングよりなる戻しバネ13によって、バネ受け部12cが所定方向に弾発付勢されており、ロッククラッチ体12はウエビングの引出方向に付勢された状態でロックベース5と同期回転すべく構成されている。
【0023】
さらに、ロッククラッチ体12には、パウル6に突設された連動ピン6aが摺動案内される突出ガイド溝12dが形成されており、戻しバネ13の付勢力に抗したロックベース5とロッククラッチ体12との相対回転により、連動ピン6aが突出ガイド溝12dに沿って摺動案内されるように構成され、この摺動案内により、パウル6がロックベース5の外周面より出没自在に突出するように構成されている。
【0024】
そして、これらロックベース5、パウル6、ロック歯9d、ロッククラッチ体12等により緊急ロック機構が構成されている。
【0025】
また、この緊急ロック機構を作動させるべく、カバー体10内には、車両の急激な加速度の変化に反応して起動する第1ロック起動機構と、ウエビングの急激な引き出しに反応して起動する第2ロック起動機構とが備えられている。
【0026】
前記第1ロック起動機構は、図9に示される如く、上面開放で、底面に下方向に漸次径小となる円すい凹状の凹状部を有する箱形の樹脂成形体からなるホルダー15と、ホルダー15の凹状部に載置状に配置されると共に所定値を超える加速度に反応して揺動する慣性質量体としてのスチール材等からなる球状体のセンサーウエイト16と、ホルダー15に一端部で回転可能に支承された樹脂成形体からなるセンサーレバー17とを備えている。
【0027】
そして、所定値を越える加速度が生じていない状態においては、センサーウエイト16はホルダー15の凹状部上に配置された安息姿勢が維持されており、センサーレバー17先端部に突設されたロック爪17aとラチェット12aとは互いに離隔した状態が維持される。
【0028】
この場合、ロッククラッチ体12の回転は何ら規制されておらず、従って、ウエビングは引き出し可能状態で維持される。
【0029】
一方、車両の衝突や急ブレーキ等の緊急時における急激な加速度の変化が発生した場合には、その加速度の変化に反応して凹状部上よりセンサーウエイト16が揺動して移動し、このセンサーウエイト16の移動に伴ってセンサーレバー17がセンサーウエイト16により上方に押動され、センサーレバー17のロック爪17aは上方向に回転される。
【0030】
そして、この上方回転によりロック爪17aがラチェットホイール部12bのラチェット12aに係合すると、ロッククラッチ体12の回転が停止されるため、ウエビングに引出方向の負荷が作用すれば、戻しバネ13の付勢力に抗してロックベース本体5aがウエビングの引出方向に回転する。
【0031】
このロックベース本体5aの回転に伴って、ロックベース本体5aに保持されたパウル6の連動ピン6aが、突出ガイド溝12d内を摺動移動する。この摺動移動に伴って、パウル6はロックベース本体5aより径方向外方に突出移動され、ハウジング体9の側板9bに形成されたロック歯9dに噛合し、その後のロックベース本体5aの回転が阻止され、ウエビングの引き出しが停止され、ここに、緊急ロック機構が作動する。
【0032】
また、急激な加速度の変化が解除されると、センサーウエイト16は重力作用により、ホルダー15のもとの安息位置である凹状部上に戻され、これに伴ってセンサーレバー17も下方に回転して初期位置に戻る。
【0033】
一方、ウエビングに作用する引出方向の負荷も解除されるため、戻しバネ13の付勢力等によりロックベース本体5aはロッククラッチ体12に対して相対回転され、この回転により突出ガイド溝12d内の連動ピン6aは初期位置に戻され、ここに、パウル6は埋没状態に戻され、パウル6とロック歯9dとの噛合が解除される。そして、ウエビングの引き出しや巻き取りが可能な初期状態に復帰する。
【0034】
前記第2ロック起動機構は、ロッククラッチ体12にその偏心位置で揺動自在に支持されたロックアーム19と、カバー体10の内面側に一体突設されると共にその内周面に揺動したロックアーム19の先端係止部19aが係脱自在に係合される内歯21aが形成された円筒状の係合内周壁21とを備えている。即ち、図2ないし図4にも示すように、円筒状の係合内周壁21における巻取ドラム2の軸方向の外側縁に、係合内周壁21の内側を覆うカバー体10の側壁部10eを一体に備えた構造とされている。
【0035】
この際、係合内周壁21の外径は、ラチェットホイール部12bの内径よりも僅かに小径に形成されており、図1、図2および図7に示される如く、ラチェットホイール部12bの内側に係合内周壁21が遊嵌状に配置される構造とされている。
【0036】
なお、これらカバー体10、ロッククラッチ体12、ロックアーム19は本実施形態においては樹脂成形体で構成されている。
【0037】
また、ロッククラッチ体12には、ロックアーム19の揺動範囲を規制する揺動ストッパ12eが備えられると共に、コイルスプリング等からなる解除付勢バネ22がロッククラッチ体12とロックアーム19の基部間に装着され、ロックアーム19を係合解除方向に弾発付勢している。
【0038】
そして、通常は、ウエビングの引き出しによる巻取ドラム2の回転に伴ってトーションバー4およびロックベース5が回転する際、戻しバネ13の弾発力下、ロッククラッチ体12が同期回転される。
【0039】
また、ウエビングの巻き取り時には、ロックベース5が回転する際、戻しバネ13の押動によりロッククラッチ体12が同期回転される。
【0040】
これに対し、ウエビングの急激な引き出し時には、上記のロッククラッチ体12の同期回転時に、ロックアーム19の回転が追従せず、解除付勢バネ22の付勢力に抗して回転方向後方側に慣性遅れが生じ、ロックアーム19は係合方向に揺動され、先端係止部19aが径外方に突出して係合内周壁21の内歯21aに係合し、ここに、ロッククラッチ体12の同期回転が阻止される。
【0041】
そして、ロッククラッチ体12が停止すると、ロックベース5の回転に伴って連動ピン6aは突出ガイド溝12d内を摺動移動する。この摺動移動に伴って、パウル6はロックベース本体5aより径方向外方に突出移動され、ハウジング体9の側板9bに形成されたロック歯9dに噛合し、その後のロックベース本体5aの回転が阻止され、ウエビングの引き出しが停止され、ここに、緊急ロック機構が作動する。
【0042】
また、ウエビングの急激な引き出しが解除されると、解除付勢バネ22の付勢力によりロックアーム19は初期の解除位置に復帰し、先端係止部19aと内歯21aとの係止状態が解除される。また、戻しバネ13の付勢力によりロッククラッチ体12はロックベース5に対して相対回転され、この回転により突出ガイド溝12d内の連動ピン6aは初期位置に戻され、ここに、パウル6は初期の埋没状態に戻され、パウル6とロック歯9dとの噛合が解除される。そして、ウエビングの引き出しや巻き取りが可能な初期状態に復帰する。
【0043】
さらに、図1ないし図4および図9に示される如く、カバー体10における係合内周壁21の径方向外周部が、周方向全周にわたって、カバー体10が取り付けられる側板9b方向に向けて***形成された内周壁支持部10aとして構成されており、本実施形態においては、その内周壁支持部10aの外側面に凹状の溝部10bを環状に設けた構造とされている。即ち、図2等に示されるように、溝部10bの外周面側に位置すると共にカバー体10の外周壁10cにおける外側面側に起立部10dが形成された構造とされている。この際、起立部10dは、巻取ドラム2の軸方向の外側方向への突出長さがカバー体10の前記側壁部10eよりも突出して形成された構造とされている。
【0044】
本実施形態は以上のように構成されており、第2ロック起動機構の起動により、ロックアーム19の先端係止部19aが係合内周壁21の内歯21aに係合した場合に、その係合からパウル6がロック歯9dに係合してシャフト体、即ち巻取ドラム2の回転が停止するまでの間、円筒状の係合内周壁21には内歯21aを介して遠心方向への負荷が作用する。そして、その負荷は、ウエビングの引き出し、即ち、衝突等による車両の加速度の変化が大きい程、より急激な引き出しとなり、より大きな負荷が作用する。
【0045】
この際、本実施形態においては、係合内周壁21の外周部に係合内周壁21の遊端側に向けて***形成された内周壁支持部10aが備えられているため、係合内周壁21に作用する負荷を、従来のように係合内周壁21の基部側一端部で受け止めるのではなく、係合内周壁21外側面の長さ方向中間部で受け止める構造となり、耐久性の向上が図れる。
【0046】
従って、ロックアーム19が内歯21aに係合して遠心方向の大きな負荷が係合内周壁21に作用した場合であっても、内周壁支持部10aの支持作用によって係合内周壁21の強度向上が図れ、破損を有効に抑制してより安定したロック性能を発揮できる。
【0047】
また、係合内周壁21の遠心方向への変形を有効に抑制することができるため、ロックアーム19と内歯21aとを歯の全面で有効に噛合させることができ、内歯21aの初期形状を維持させることができ、耐久性の向上が図れる。
【0048】
従って、カバー体10を大きくしたり、係合内周壁21の厚みを厚くする必要がないため、大型化を招くことなく、強度の高い係合内周壁21の構造を提供できる。
【0049】
また、内周壁支持部10aの外側面に溝部10bを設けているため、部材の軽量化が図れるだけでなく、図2に示される如く、カバー体10の外周壁10cにおける外側面側に起立部10dが形成された構造となり、この起立部10dに外部から衝撃力が作用した場合には、起立部10dを溝部10b側に変形させて衝撃力を吸収することができる。従って、ハウジング体9にカバー体10を固定させた組付け状態での搬送時や落下時等において、その衝撃力吸収作用により、破損や部材の飛散を有効に防止できる利点もある。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシートベルト用リトラクターによれば、緊急ロック機構を作動させる第1および第2ロック起動機構とを備え、これら第1および第2ロック起動機構を覆ってハウジング体に結合されるカバー体に、円筒状の係合内周壁における巻取ドラムの軸方向の外側縁に、係合内周壁の内側を覆うカバー体の側壁部を一体に備えると共に、その係合内周壁の径方向外周部が、周方向全周にわたって、ハウジング体の側板方向に向けて***形成された内周壁支持部を備え、その内周壁支持部の外側面に凹状の溝部を環状に設け、この溝部の外周面側に位置する起立部は、軸方向の外側方向への突出長さがカバー体の前記側壁部より突出して形成したものであり、内周壁支持部によって係合内周壁を有効に補強でき、変形や破損を有効に防止して安定したロック性能を発揮でき、大型化を招くことなく、耐久性の向上が図れるという利点がある。
【0051】
また、内周壁支持部の外側面に凹状の溝部を環状に設け、この溝部の外周面側に位置する起立部に外部から衝撃力が作用した場合には、起立部を溝部側に変形させて衝撃力を吸収することができ、組付け状態での搬送時や落下時等において、衝撃力吸収作用が有効に発揮でき、破損や部材の飛散を有効に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す部分断面正面図である。
【図2】同一部拡大図である。
【図3】図1における一部断面側面図である。
【図4】要部分解斜視図である。
【図5】ロックベース部分の分解斜視図である。
【図6】ロックベースの正面図である。
【図7】ロッククラッチ体の正面図である。
【図8】同右側面図である。
【図9】第1ロック起動機構部分の説明図である。
【符号の説明】
1 シートベルト用リトラクター
2 巻取ドラム
3 結合体
4 トーションバー
5 ロックベース
6 パウル
9 ハウジング体
9c 通孔
9d ロック歯
10 カバー体
10a 内周壁支持部
10b 溝部
12 ロッククラッチ体
12a ラチェット
12b ラチェットホイール部
12d 突出ガイド溝
13 戻しバネ
15 ホルダー
16 センサーウエイト
17 センサーレバー
19 ロックアーム
21 係合内周壁
21a 内歯
22 解除付勢バネ

Claims (1)

  1. それぞれ通孔が設けられた一対の対向する側板を有する断面略コ字状に形成されたハウジング体と、ウエビングが巻き取られた巻取ドラムに一体回転可能に連結されると共に前記通孔に貫通状として前記側板に回転可能に支承され、ウエビングの巻取方向に回転付勢されたシャフト体と、シャフト体のウエビング引出方向への回転を停止させる緊急ロック機構と、緊急ロック機構を作動させる第1および第2ロック起動機構とを備え、
    前記緊急ロック機構は、前記ハウジング体の一方の通孔内周面に形成されたロック歯と、そのロック歯の内側でシャフト体と一体回転可能に取り付けられたロックベースと、ロックベースに保持されると共にロックベースの外周面より出没自在に突出して前記ロック歯に噛合されるパウルと、ロックベースの外側面側に隣接してシャフト体に対し相対回転可能に取り付けられると共に前記ウエビング引出方向に付勢された状態でロックベースと同期回転可能に取り付けられ、外周面にラチェットが形成されたラチェットホイール部を外周部に有すると共にロックベースとの相対回転により前記パウルに突設された連動ピンが摺動案内されてパウルを前記突出させる突出ガイド溝が形成されたロッククラッチ体とを備え、
    前記第1ロック起動機構は、車両の急激な加速度に反応して揺動する慣性質量体と、慣性質量体の揺動に従い前記ラチェットホイール部の前記ラチェットに係合してロッククラッチ体の回転を阻止するセンサーレバーとを備え、
    前記第2ロック起動機構は、第1および第2ロック起動機構の一部を覆ってハウジング体に結合され、前記ラチェットホイール部の内側に配置されると共にその内周面に内歯を有する円筒状の係合内周壁が一体に突出形成されたカバー体と、カバー体に対向したロッククラッチ体の一側に回転可能に支承されると共に前記係合内周壁の内歯と離反方向に付勢され、ロッククラッチ体の急激な回転に伴う前記付勢された方向と反対方向の回転遅れにより内歯と係合してロッククラッチ体の回転を阻止するロックアームとを備え、
    前記カバー体は、前記円筒状の係合内周壁における前記巻取ドラムの軸方向の外側縁に、係合内周壁の内側を覆うカバー体の側壁部を一体に備えると共に、その係合内周壁の径方向外周部が、周方向全周にわたって、前記側板方向に向けて***形成された内周壁支持部を備え、その内周壁支持部の外側面に凹状の溝部を環状に設け、この溝部の外周面側に位置する起立部は、前記軸方向の外側方向への突出長さがカバー体の前記側壁部より突出して形成したことを特徴とするシートベルト用リトラクター。
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