JP3994660B2 - 不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液、該処理液を用いた不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理方法及び複合材料の分離方法 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液、該処理液を用いた不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理方法及び複合材料の分離方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液、該処理液を用いた不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理方法及び複合材料の分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
不飽和ポリエステル樹脂硬化物は、耐熱性、機械的性質、耐候性、耐薬品性、耐水性などに優れているため、種々の分野で利用されている。しかしながら、不飽和ポリエステル樹脂は熱硬化性樹脂であり、成形後は溶融せず、しかも汎用溶媒には不溶化するため、再利用が困難であった。また、力学的性質等を向上させるために配合する各種の充填材を溶解することが困難であり、これらの材料も再利用することができなかった。
【0003】
充填材と樹脂硬化物の分離を目的とする発明としては、特開平5-139715号公報並びに特開平6-87123号公報に示されるように、成形材料からシリカを分離回収するために、900℃以上の温度で樹脂を熱分解させる方法がある。また特開平7−330946号公報には、熱硬化性樹脂の熱分解により充填材を回収する方法が示されている。これらの発明は、樹脂を熱分解してガス化するため、エネルギーとして再利用方法以外には、樹脂分解物を再利用することはできない。また、樹脂を分解させるためには、通常300℃以上の高温が必要であり、回収したシリカ以外の充填材は変質して再利用できなくなる可能性がある。また、このような300℃を越える高温での熱分解には、反応温度・圧力を制御するための特殊な装置が必要となり、また、高温や高圧を伴う作業となるため、安全面でも特に配慮する必要がある。
【0004】
不飽和ポリエステル樹脂の熱分解法としては、特開平8−85736号公報に示されるように、水酸基の供給源とともに熱分解する方法もあるが、当該号公報に明記されているように、熱分解に必要な温度は一般に370〜390℃である。当該号公報では、「樹脂の熱分解は、樹脂が約340〜900℃の温度範囲内、特に350℃〜450℃前後となるように加熱するのが好ましい」と述べている。しかし、このような300℃を越える高温での熱分解には、反応温度・圧力を制御するための特殊な装置が必要となり、また、高温や高圧を伴う作業となるため、安全面でも特に配慮する必要がある。
【0005】
これに対して、熱分解に比べて低温で分解する方法として化学的に分解する方法がある。不飽和ポリエステル樹脂を化学的に分解する方法としては、特開平8−113619号公報に示されるように塩基と親水性溶媒を用いる方法、特開平8−134340号公報に示されるように塩基と一価のアルコールを用いる方法、特開平8−225635号公報に示されるようにグリコールを用いる方法、特開平9−221565号公報に示されるようにジカルボン酸またはジアミンを用いる方法、特開平9−316311号公報に示されるようにジエタノールアミンを用いる方法などがある。しかし、これらの方法は腐食性の化学物質を使用するため、人体や環境に対する特別な配慮が不可欠であり、また、腐食性の化学物質を使用しない場合には、分解速度が著しく遅いため、実用的ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
不飽和ポリエステル樹脂硬化物を分解又は溶解することにより、原料等を再利用することを可能にすることを目的とした場合、樹脂を熱分解させることは好ましくない。一般的に酸素を含む雰囲気下での熱分解においては、炭素原子並びに水素原子は酸化されて二酸化炭素と水になり、樹脂の合成原料として使用することは困難である。また酸素を含まない雰囲気下での熱分解においては、炭素原子に結合した水素原子を脱離しやすく、主に炭素が生成し、樹脂原料として再利用することは難しい。さらに、充填剤と、不飽和ポリエステル樹脂硬化物の分解生成物とを分離し、それぞれを再利用することを目的にした場合は、充填剤においても過度な熱がかかった場合には、溶融、酸化、結晶構造の変化などによって、強度変化や形状変化などが起こることによて再利用が難しくなる。腐食性の化学物質を使用方法は、人体への有害性、装置の安全性を考慮した場合、好ましくない。また、溶解の効率を考えた場合、樹脂硬化物の分解速度あるいは溶解速度は、できるだけ速いほうがよい。
【0007】
本発明は、小型船舶、自動車部品、鉄道車両部品、家具、浴槽、電化製品部品、貯水タンクなどに用いられる不飽和ポリエステル樹脂硬化物を効率よく分解又は溶解すること、および不飽和ポリエステル樹脂硬化物の分解成分と充填剤を効率よく分離することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の(1)〜(21)に記載の事項に関する。
(1)
リン酸類及び有機溶媒を必須成分として含む不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
(2)
リン酸類としてリン酸類の塩を含むことを特徴とする(1)に記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
(3)
処理液中にアルカリ金属が含まれていることを特徴とする(1)又は(2)のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
(4)
リン酸類としてリン酸カリウムを含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
(5)
リン酸類としてリン酸カリウム水和物を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
(6)
アルコール系溶媒が含まれることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
(7)
沸点が170℃以上の有機溶媒が含まれることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
(8)
沸点が170℃以上の有機溶媒が、アルコール類であることを特徴とする(7)に記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
(9)
(1)〜(8)のいずれかに記載の処理液を用いて、不飽和ポリエステル樹脂硬化物を分解又は溶解することを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理方法。
(10)
250℃以下の処理液で処理を行うことを特徴とする(9)に記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理方法。
(11)
大気圧下で処理を行うことを特徴とする(8)又は(9)のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理方法。
(12)
充填材及び不飽和ポリエステル樹脂硬化物を含有する複合材料の、樹脂硬化物を分解又は溶解する処理液を用いて処理することにより、充填材と、樹脂硬化物粉末又は樹脂硬化物の分解生成物溶液とに分離する分離方法において、処理液として、リン酸類及び有機溶媒を必須成分として含む処理液を用いることを特徴とする複合材料の分離方法。
(13)
処理液中にリン酸類の塩が含まれていることを特徴とする(12)に記載の複合材料の分離方法。
(14)
処理液中にアルカリ金属が含まれていることを特徴とする(12)又は(13)のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
(15)
処理液中にリン酸カリウムが含まれていることを特徴とする(12)〜(14)のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
(16)
処理液中にリン酸カリウム水和物が含まれていることを特徴とする(12)〜(15)のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
(17)
処理液中にアルコール系溶媒が含まれることを特徴とする(12)〜(16)のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
(18)
処理液中に沸点が170℃以上の有機溶媒が含まれることを特徴とする(12)〜(17)のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
(19)
処理液中に含まれる沸点が170℃以上の有機溶媒として、アルコール類を含有することを特徴とする(18)に記載の複合材料の分離方法。
(20)
処理液を用いる際に、処理液の温度が250℃以下であることを特徴とする(12)〜(19)のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物の複合材料の分離方法。
(21)
大気圧下で処理液を用いることを特徴とする(12)〜(20)のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における処理の対象となる不飽和ポリエステル樹脂硬化物には、特に制限はなく、一般に知られている不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化物には、本発明の処理方法を適用することができる。すなわち、不飽和ポリエステル、重合性単量体及び硬化剤を必須成分としてなる成形材料の硬化物に適用することができる。以下に本発明における処理の対象となる不飽和ポリエステル樹脂硬化物の作製方法の例を挙げる。
【0010】
不飽和ポリエステルは、例えば、α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物を必須成分として含む多塩基酸成分と、多価アルコールとを反応させて得られる。
【0011】
不飽和ポリエステルの合成原料であるα,β−不飽和多塩基酸又はその無水物としては、例えば、α,β−不飽和二塩基酸又はその無水物、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸などが挙げられる。これらは、2種以上併用してもよい。
【0012】
多塩基酸成分としては、不飽和基の濃度を調節するし、可撓性、耐熱性などの特性を付与するために、α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物のほか、飽和多塩基酸又はその無水物を併用してもよい。このとき、多塩基酸性分全体に占める飽和多塩基酸の割合は目的に応じて任意に調整される。α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物の多塩基酸全体に占める割合が少なくなると得られる成形品の強度が漸次低下する傾向を示す。例えば、硬質の成形品を作製するためには、α,β−不飽和多塩基酸又はその無水物を、多塩基酸成分のうち、40モル%以上とするのが好まく、45〜80モル%であるのがより好ましく、50〜70モル%であることが特に好ましい。
【0013】
併用される飽和多塩基酸又はその無水物としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ダイマー酸、こはく酸、アゼライン酸、ロジン−マレイン酸付加物などが挙げられる。これらは、2種以上を併用してもよい。
【0014】
不飽和ポリエステルのもう一つの合成原料である多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、水素添加ビスフェノールA等の二価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の三価アルコール、ペンタエリスリトール等の四価アルコールなどが挙げられる。これらは、2種以上を併用してもよい。
【0015】
多塩基酸成分と多価アルコールとは、当量比で、多塩基酸成分を1とするとき、多価アルコールを1〜1.3の範囲で使用することが好ましく、1.03〜1.05の範囲で使用することがより好ましい。多価アルコールが少なくなると、得られる不飽和ポリエステル樹脂の分子量が小さくなる傾向にあり、多くなると酸価が小さくなって増粘剤を用いた場合に、増粘の進行が遅くなる傾向がある。
【0016】
不飽和ポリエステルは、従来から公知の方法により合成することができる。例えば、多塩基酸成分、多価アルコール成分とを縮合反応させ、両成分が反応するときに生じる縮合水を系外に除きながら進められる。縮合水を系外に除去することは、好ましくは不活性気体を通じることによる自然留出又は減圧留出によって行われる。縮合水の留出を促進するため、トルエン、キシレンなどの溶剤を共沸成分として系中に添加することもできる。反応の進行は、一般に反応により生成する留出分量の測定、末端の官能基の定量、反応系の粘度の測定などにより知ることができる。
【0017】
反応の温度は150℃以上とすることが好ましく、また酸化による副反応を防止するためには、チッ素、二酸化炭素などの不活性気体を通気しながら反応させることが好ましい。
【0018】
このことから、反応装置としては、ガラス、ステンレス製等のものが選ばれ、撹拌装置、水とアルコール成分の共沸によるアルコール成分の留出を防ぐための分留装置、反応系の温度を高める加熱装置、この加熱装置の温度制御装置、チッ素など不活性気体の吹込み装置等を備えた反応装置を用いるのが好ましい。
【0019】
不飽和ポリエステルの数平均分子量は、数平均分子量が1000〜4500であることが好ましい。分子量が1000よりも低いと増粘剤を適量添加しても増粘が上がらず樹脂組成物とした場合に柔らかく作業性の面で不利になる恐れがある。分子量が4500よりも大きいと粘度が高くガラス繊維等に含浸して用いる場合には含浸不良をおこしやすく、成形した場合表面光沢性が低下する傾向がある。
【0020】
重合性単量体としては、例えば、スチレン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン、ターシャリブチルスチレン、臭化スチレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のメタクリル酸又はアクリル酸のアルキルエステル、β−ヒドロキシメタクリル酸エチル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル等のメタクリル酸又はアクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、ジアリルフタレート、アクリルアミド、フェニルマレイミドなどがあげられる。また、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチールプロパントリメタクリレートなどの多官能のメタクリル酸又はアクリル酸のエステル類を用いることもできる。
【0021】
不飽和ポリエステルと重合性単量体とを配合し、必要により重合禁止剤、低収縮剤、増粘剤などを加えて不飽和ポリエステル樹脂組成物とされる。不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との配合割合は、適用製品の形態や、その製造工程での加工性などに合わせて選ぶことができ、例えば、繊維材料にシート状に塗布して成形する場合、不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との合計量を100重量部として、不飽和ポリエステル樹脂が25〜80重量部、重合性単量体が75〜20重量部とするのが好ましいく、不飽和ポリエステル樹脂が40〜65重量部、重合性単量体が60〜35重量部とするのがより好ましい。。25重量部未満であると不飽和ポリエステル樹脂組成物の粘度が低すぎてシート状に塗布しにくく、また、沈降等のため他の成分と均一に混合しにくくなり、さらに、得られる繊維強化成形材料を成形しても硬化収縮率が大きく、成形品に割れ、クラック等が生じる場合がある。不飽和ポリエステル樹脂が80重量部を超えると、粘度が高すぎて塗布したり、他の成分と混合しにくくなる場合がある。
【0022】
硬化剤としては、ケトンパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、ハイドロパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステル類、アルキルパーエステル類などが挙げられる。硬化剤の量は、成形サイクルのみではなく材料の保存性、色ムラ等の面に影響があるため、それぞれに応じて決定される。材料の保存性、成形サイクルの面から前記不飽和ポリエステル樹脂及び重合性単量体の総量に対して0.5〜5重量%が好ましく、より好ましくは1〜3重量%である。
【0023】
重合禁止剤として、p−ベンゾキノン、ナフトキノン、トルキノン、ハイドロキノン、モノ−t−ブチルハイドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエン等を用いることができる。重合禁止剤は、前記不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との総量に対して0.5重量%以下で使用されることが好ましい。硬化剤を配合した樹脂組成物には、貯蔵安定性のため、0.05重量%以上含有させることが好ましい。
【0024】
目的に応じて低収縮剤として、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリカプロラクトン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ブタジエンゴムなどの熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。使用量は、成形品の収縮率や表面平滑性、表面光沢を考慮して決定され、特に制限はない。例えば、低収縮で硬質の成形体を作製する場合には、前記不飽和ポリエステル樹脂と重合性単量体との総量に対して20〜50重量%の範囲で低収縮剤が使用されることが好ましい。
【0025】
不飽和ポリエステルを増粘する場合に、増粘剤としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カリウム、水酸化カリウム等を用いることができるが、一般的には酸化マグネシウムが用いられる。増粘剤の量は、成形材の作業性に応じて決定される、前記不飽和ポリエステル及び重合性単量体の総量に対して、0.5〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.7〜2重量%である。増粘剤が少なすぎると樹脂組成物の粘度が上昇しない場合があり、効果が得られない。また増粘剤が多すぎると粘度が上昇し過ぎて制御できなくなる場合がある。
【0026】
前記の不飽和ポリエステル樹脂組成物には、さらに、適宜、離型剤、安定剤、着色剤等が配合される。
【0027】
さらに、以下に示すような無機充填材を混合して成形してもよい。無機充填材としては一般に樹脂の無機充填剤として用いられるようなものを適用してもよく、例えば、金属及び金属の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、窒化物、非金属の結晶などがある。例えば、ホウ素、アルミニウム、鉄、ケイ素、チタン、クロム、コバルト、ニッケル、亜鉛、パラジウム、銀、スズ、タングステン、白金、金、鉛、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、マイカ、シリカ、粘土、ガラス、炭素、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウムなどがあり、これらの材料の各成分を融合したものでもよく、混合したものでもよい。無機充填剤がガラス、炭酸カルシウム等のような処理液への溶解性が低い無機充填剤である場合は、容易に分離・回収して無機充填剤を再利用することができる。また、充填材の形状としては、粉末、繊維、ビーズ、箔、フィルム、線、回路などがある。繊維はマット状にしたものでもよく、布のように織られたものでもよい。これらの無機充填材が樹脂硬化物中に含まれている比率は任意であるが、一般的には5〜90重量%の範囲にある。
【0028】
さらに、木材等の天然有機物、プラスチック片等の人工有機物などを有機充填剤として混合して成形してもよい。特に、処理液への溶解性が低い有機充填剤である場合には、容易に分離・回収することができる。
【0029】
本発明の対象となる不飽和ポリエステル樹脂の製造方法としては、従来から公知の方法によることができる。例えば、多塩基酸成分、多価アルコール成分とを縮合反応させ、両成分が反応するときに生じる縮合水を系外に除きながら進められる。縮合水を系外に除去することは、好ましくは不活性気体を通じることによる自然留出又は減圧留出によって行われる。縮合水の留出を促進するため、トルエン、キシレンなどの溶剤を共沸成分として系中に添加することもできる。反応の進行は、一般に反応により生成する留出分量の測定、末端の官能基の定量、反応系の粘度の測定などにより知ることができる。不飽和ポリエステル樹脂硬化物の硬化方法は、反応が進行すればどのような温度でもよいが、一般には室温〜250℃の範囲で硬化させることが多い。また硬化の際に加圧してもよく、大気圧下でも、減圧下でもよい。樹脂硬化物は必ずしも完全に硬化している必要性はなく、常温では流動しない程度に半硬化させたものでもよい。この例としては、不飽和ポリエステル樹脂を用いた成形材料がある。
【0030】
不飽和ポリエステル樹脂硬化物を処理液で処理する際には、硬化物をそのままの大きさで処理してもよく、また、硬化物を破砕したのちに処理してもよい。破砕片の大きさには制限はなく、どのような大きさでもよい。すなわち、特に微小に破砕する必要はなく、処理装置の規模に合わせて処理可能な大きさに調整されていればよい。特に充填剤を分離・回収する場合は、充填剤を分離・回収する際の効率や、回収した充填剤を再利用する際の取り扱い性などに合わせて破砕片の大きさを調整することが好ましい。例えば、ガラス繊維など、細かく粉砕することによって再利用が難しくなる充填剤を回収する場合には、破砕片を10ミリメートル以上とすることが好ましい。装置の規模や処理工程、処理時間を考慮すると、不飽和ポリエステル樹脂硬化物またはその破砕片の最大径が10ミリメートル以上1.5メートル以下の範囲であることが好ましい。これよりも小さいと破砕の工程が長くなる傾向があり、これよりも大きいと処理時間が長くなる傾向がある。
【0031】
本発明で対象となる不飽和ポリエステル樹脂硬化物を分解または溶解する処理液は、リン酸類と有機溶媒を必須成分とする。
【0032】
本発明で使用するリン酸類の例としては、リン酸、次リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、トリメタリン酸、テトラメタリン酸、ピロ亜リン酸などのリン酸系化合物がある。また、リン酸類としては、リン酸系化合物の塩を使用してもよい。リン酸系化合物の塩は、例えば、前記リン酸系化合物の陰イオンと、陽イオンとの塩であり、陽イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、パラジウム、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、錫、アンモニウムなどのイオンが挙げられる。これらの塩は、1個の金属と2個の水素を有する第一塩、2個の金属と1個の水素を有する第二塩、3個の金属を有する第三塩のいずれでもよく、酸性塩、アルカリ性塩、中性塩のいずれでもよい。これらの化合物は単独で使用しても、数種類を混合して使用してもよい。また、これらの化合物以外に、どのようなものを併用してもよく、不純物が含まれていてもかまわない。
【0033】
これらの化合物の中で、溶媒への溶解性を考慮すれば、アルカリ金属とリン酸類の塩が好ましいが、水溶性の溶媒を使用する場合には、それらの水和物がさらに好ましい。
【0034】
本発明で使用する溶媒としては、アミド系、アルコール系、ケトン系、エーテル系、エステル系などの溶媒がよく、これらは単独で使用しても、数種類を混合して使用してもよい。また、これらの溶媒に併せて、無機系溶媒などを併用してもよく、不純物が含まれていてもかまわない。、
【0035】
アミド系溶媒としては、例えば、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N,N’,N’-テトラメチル尿素、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、カプロラクタム、カルバミド酸エステル等が使用できる。
【0036】
アルコール系溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、 1-ブタノール、2- ブタノール、iso -ブタノール、tert-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2-メチル-1-ブタノール、iso -ペンチルアルコール、tert -ペンチルアルコール、3-メチル-2-ブタノール、ネオペンチルアルコール、1-ヘキサノール、2-メチル-1-ペンタノール、4-メチル-2-ペンタノール、2-エチル-1-ブタノール、1-ヘプタノール、2-ヘプタノール、3-ヘプタノール、シクロヘキサノール、1-メチルシクロヘキサノール、2-メチルシクロヘキサノール、3-メチルシクロヘキサノール、4-メチルシクロヘキサノール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、グリセリン、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、さらには、ポリエチレングリコール#200、ポリエチレングリコール#300、ポリエチレングリコール#400(いずれも関東化学株式会社製商品名)等に例示されるポリエチレングリコールなどがある。ポリエチレングリコールを用いる場合は、ポリエチレングリコールの平均分子量が500以下であることが溶解率の観点から好ましい。
【0037】
ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、2-ペンタノン、3-ペンタノン、2-ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、2-ヘプタノン、4-ヘプタノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ホロン、イソホロン等が挙げられる。
【0038】
エーテル系溶媒としては、例えば、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アニソール、フェネトール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセタール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等がある。
【0039】
本発明で使用する処理液は無機系溶媒を含有することができ、例えば、水、液体アンモニア、液体二酸化炭素などを含んでいても良い。
【0040】
これらの溶媒の中では、アルコール系溶媒がリン酸類またはリン酸類の塩を溶解しやすく、好ましい。さらに、常圧または減圧の状態で処理する場合には、沸点が170℃以上であることが好ましい。
【0041】
本発明で使用する処理液は、有機溶媒に対し、リン酸類またはリン酸類の塩は0.001〜80重量%の任意の濃度で調整することが好ましい。0.001重量%以下では樹脂硬化物の分解速度が遅くなる傾向があり、80重量%では処理液を調整することが困難である。特に好ましい濃度としては、0.1〜20重量%である。またリン酸類またはリン酸類の塩は、必ずしもすべてが溶解する必要はなく、すべては溶解していない飽和溶液においても、溶質は平衡状態にあり、リン酸類またはリン酸類の塩が失活した場合にはそれを補い、特に有効である。
【0042】
処理液には、界面活性剤等を添加してもよい。
【0043】
処理液を調整する際の温度はどのような温度でもよいが、常圧で調整する場合には、作業効率や液の取り扱い性などの観点から、使用する溶媒の凝固点以上、沸点以下であることが好ましい。処理液を調整する際の雰囲気は、大気中でもよく、窒素、アルゴン、二酸化炭素等の不活性気体中でもよく、常圧下、減圧下、加圧下のいずれでもよい。
【0044】
処理液を用いて樹脂硬化物を処理する条件としては、処理液が液状であればよく、特に制限はない。好ましくは、処理速度を調整するために、処理液は溶媒の凝固点以上、沸点以下の任意の温度で使用される。また、樹脂の熱分解や充填材の強度低下などによる回収材の品質低下を防ぐためには、250℃以下の温度で処理することが好ましく、同様の理由から200℃以下の温度で処理されることが特に好ましい。
【0045】
処理方法としては、処理液中に浸漬することによって行うことができ、処理速度を高めるためには、超音波により振動を与えてもよい。また、液中に浸さずに、スプレー等によって噴霧してもよく、高圧で吹き付けることもできる。
【0046】
処理液の使用時並びに保存時の雰囲気は、大気中でも、窒素、アルゴンまたは二酸化炭素等の不活性気体中でもよく、常圧下、減圧下または加圧下のいずれでもよい。安全性や作業の簡便性に優れる点で、常圧下に処理液を使用・保存することが好ましい。本発明では、不飽和ポリエステル樹脂硬化物の分解・溶解処理を大気中・大気圧下で行うことができる。すなわち、特定の気体雰囲気や特定の気圧を設定するための装置などを必ずしも必要としない。
【0047】
本発明によって不飽和ポリエステルを分解又は溶解した樹脂成分は、一般的な方法で分離し、再利用することができる。例えば、不純物を沈殿法などで分離し、溶媒を蒸留などで分離して得られた樹脂成分を樹脂原料として再利用することができる。また、金属やガラスなどの固形の充填剤を分離・回収する場合は、樹脂成分を処理液で分解又は溶解したのち、濾過やデカンテーション等により回収することができる。
【0048】
【実施例】
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0049】
(参考例1)〔不飽和ポリエステル樹脂配合物の作製〕
温度計、攪拌機及び精留管を備えた2リットルの四つ口フラスコにプロピレングリコール578g、ジエチレングリコール318g、無水フタル酸444g、無水マレイン酸686gを仕込み、窒素ガスを通しながら210℃に4時間かけて昇温し、その温度で5時間反応させ、酸価8で冷却し、160℃になったことを確認し、無水マレイン酸784gを仕込み、4時間かけて215℃に昇温した。その温度に保温して反応を進め、6時間で酸価29の不飽和ポリエステル樹脂を得た。これと同様にして得られた不飽和ポリエステル樹脂60重量部を、ハイドロキノン0.02重量部を溶解したスチレンモノマー40重量部に溶解して不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。
【0050】
参考例1と同様の方法で調整した不飽和ポリエステル樹脂組成物を、170℃で1時間加熱硬化させ、10mm×30mm×3mmに切断して試験片とした。
【0051】
処理液は、各種のリン酸類、リン酸類の塩またはその代替物と、溶媒とを試験管に秤量し、室温で穏やかに撹拌して得た。処理に際しては、この処理液の入った試験管を、オイルバスを使用して180〜220℃の範囲に加温した。試験片の質量を測定した後、処理液中に試験片を浸漬し、4時間後に取り出して再び質量を測定した。処理前後の質量変化量を、試験片の総質量で割り、樹脂硬化物の溶解率を算出した。実施例1〜23、比較例1〜6を表に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0003994660
【0053】
【表2】
Figure 0003994660
【0054】
なお、表中、リン酸類・リン酸類の塩の記号および溶媒の記号は以下の通りである。
p:リン酸
q:ホスホン酸
r:リン酸三カリウム
s:リン酸三カリウム水和物
A:ジエチレングリコールモノメチルエーテル
B:ベンジルアルコール
C:エチレングリコール
D:ジエチレングリコールモノエチルエーテル
E:ジエチレングリコール
F:トリエチレングリコール
G:テトラエチレングリコール
H:ポリエチレングリコール#200(関東化学株式会社製商品名)
I:水
【0055】
実施例1〜23に示されるように、リン酸類またはリン酸塩の有機溶媒溶液を処理液とした場合には、溶媒の種類等による差はみられるが、いずれも不飽和ポリエステル樹脂硬化物を溶解する。特に実施例5,6,14,17の溶解率が高い。また、実施例で主に用いたリン酸三カリウムは食品添加物としても利用されており、特別に人体への悪影響を憂慮する必要がない。
【0056】
比較例1に示したように、水とリン酸類の塩を用いた場合、溶解率は0%であった。比較例2に示したように、溶媒だけで処理した場合、溶解率は0%であった。実施例4に示したように、アルカリ金属塩である塩化カリウム、酢酸ナトリウムを用いても、溶解率は1%以下であった。また比較例3及び6に示されるように、腐食性のアルカリである水酸化カリウム、リチウムメトキシドを用いると溶解率はそれぞれ14.8%、38.0%と高い値となったが、これらは腐食性を有しており、人体に著しく有害である。
【0057】
参考例1と同様にして得られた不飽和ポリエステル樹脂組成物に炭酸カルシウムを加えて充分に混合し、ガラス繊維に塗布して170℃で1時間加熱硬化させ、不飽和ポリエステル樹脂硬化物40重量%、炭酸カルシウム40重量%及びガラス繊維20重量%から構成される複合材料を作製し、これを用いて10mm×30mm×3mmの試験片を作製した。
【0058】
処理液は、触媒に各種リン酸またはリン酸類の塩と溶媒を、それぞれ試験管に秤量し、室温で穏やかに撹拌して得た。この処理液の入った試験管をオイルバスを使用して180℃〜200℃の範囲で加温し、処理液中に試験片を浸漬して、14〜18時間後に試験片を取り出した。ガラス繊維の回収率は、取り出した試験片から回収されたガラス繊維量から回収率を算出した。また、処理液を同量の蒸留水と混合し、この溶液から沈殿物を濾別によって取り出し、蒸留水で洗浄して炭酸カルシウムを回収し、炭酸カルシウムの回収率を算出した。濾液から溶媒を留去し、残った樹脂分を蒸留水で洗浄した。複合材料の樹脂溶解率は、樹脂分率により処理前の樹脂硬化物の質量を算出し、処理前の樹脂硬化物の質量と処理後の樹脂分量の質量変化量から、樹脂硬化物の質量変化量を求めた。
【0059】
(実施例24)
触媒にリン酸塩のリン酸三カリウム水和物、溶媒としてアルコール系溶媒のジエチレングリコールモノメチルエーテルを用い、触媒濃度を0.33mol/溶媒1000gとし、処理温度190℃で18時間溶解処理を行った。結果、複合材料の樹脂溶解率は98%、ガラス繊維回収率96%、炭酸カルシウム回収率85%であった。
【0060】
(実施例25)
実施例1における溶媒を、アルコール系溶媒のベンジルアルコールに代えた以外は、実施例1と同条件で溶解処理を行った。結果、複合材料の樹脂溶解率は95%、ガラス繊維回収率90%、炭酸カルシウム回収率78%であった。
【0061】
(実施例26)
実施例2における処理温度を210℃に代えた以外は、実施例2と同条件で溶解処理を行った。結果、複合材料の樹脂溶解率は99%となり、ガラス繊維回収率98%、炭酸カルシウム回収率93%であった。
【0062】
(実施例27)
実施例3における処理時間を14時間に代えた以外は、実施例3と同条件で溶解処理を行った。結果、複合材料の樹脂溶解率は99%、ガラス繊維回収率97%、炭酸カルシウム回収率92%であった。
【0063】
(比較例7)
実施例1における触媒を用いずに、それ以外は実施例1と同条件で溶解処理を行った。結果、複合材料は処理液に溶解せず、樹脂溶解率0%、ガラス繊維回収率0%、炭酸カルシウム回収率0%であった。
【0064】
(比較例8)
実施例1における触媒を、アルカリ金属化合物の水酸化カリウムに代えた以外は、実施例1と同条件で溶解処理を行った。結果、複合材料の樹脂溶解率は90%、ガラス繊維回収率54%、炭酸カルシウム回収率55%であった。
【0065】
実施例24〜27と比較例7〜8を比較する。
比較例7に示された、有機溶媒だけで処理した場合では、複合材料の溶解はみられなかった。また、比較例8に示されるように、アルカリ金属化合物の水酸化カリウムと有機溶媒処理した場合は、高い溶解率を示すが、腐食性を有するためガラス繊維等の劣化が起こり、回収率が低くなった。
【0066】
それに対して、実施例24〜27に示される、リン酸類またはリン酸塩の有機溶媒を処理液とした場合には、不飽和ポリエステル樹脂硬化物を溶解する。特に実施例26においては、複合材料樹脂中の全ての不飽和ポリエステル樹脂硬化物が溶解し、ガラス繊維および炭酸カルシウムの回収率も高い。また、実施例で主に用いたリン酸三カリウム水和物は食品添加物である。このようにして回収されたガラス繊維、炭酸カルシウムはそのまま再利用することができる。また、回収された樹脂成分はそのまま樹脂組成物の一部として利用してもよく、蒸留などによって各成分に分離した後、再利用してもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上のように、本発明の処理液によれば、不飽和ポリエステル樹脂硬化物を、容易に分解又は溶解することができる。また、本発明によれば、不飽和ポリエステル樹脂硬化物を分解又は溶解することにより、再利用可能な樹脂材料とすることができる。また、本発明によれば、特定の処理液を用いて、不飽和ポリエステル樹脂硬化物を分解あるいは溶解することにより、充填材および不飽和ポリエステル樹脂硬化物を含む複合材料の充填材と樹脂とを分離することができ、それぞれを容易に再利用することができる。すなわち、本発明は不飽和ポリエステル樹脂硬化物を使用してなる成形体の再利用に有効である。

Claims (19)

  1. リン酸、亜リン酸及びこれらの塩から選択されるリン酸類及び有機溶媒を必須成分とし含み、前記リン酸類の濃度は前記有機溶媒に対して0.001〜80重量%である不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
  2. 処理液中にアルカリ金属が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
  3. リン酸類としてリン酸カリウムを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
  4. リン酸類としてリン酸カリウム水和物を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
  5. アルコール系溶媒が含まれることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
  6. 沸点が170℃以上の有機溶媒が含まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
  7. 沸点が170℃以上の有機溶媒が、アルコール類であることを特徴とする請求項6に記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物用分解処理液。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の処理液を用いて、不飽和ポリエステル樹脂硬化物を分解又は溶解することを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理方法。
  9. 250℃以下の処理液で処理を行うことを特徴とする請求項8に記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理方法。
  10. 大気圧下で処理を行うことを特徴とする請求項7又は請求項8のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物の処理方法。
  11. 充填材及び不飽和ポリエステル樹脂硬化物を含有する複合材料の、樹脂硬化物を分解又は溶解する処理液を用いて処理することにより、充填材と、樹脂硬化物粉末又は樹脂硬化物の分解生成物溶液とに分離する分離方法において、処理液として、リン酸、亜リン酸及びこれらの塩から選択されるリン酸類及び有機溶媒を必須成分として含み、前記リン酸類の濃度は前記有機溶媒に対して0.001〜80重量%である処理液を用いることを特徴とする複合材料の分離方法。
  12. 処理液中にアルカリ金属が含まれていることを特徴とする請求項11に記載の複合材料の分離方法。
  13. 処理液中にリン酸カリウムが含まれていることを特徴とする請求項11又は12に記載の複合材料の分離方法。
  14. 処理液中にリン酸カリウム水和物が含まれていることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
  15. 処理液中にアルコール系溶媒が含まれることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
  16. 処理液中に沸点が170℃以上の有機溶媒が含まれることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
  17. 処理液中に含まれる沸点が170℃以上の有機溶媒として、アルコール類を含有することを特徴とする請求項16に記載の複合材料の分離方法。
  18. 処理液を用いる際に、処理液の温度が250℃以下であることを特徴とする請求項11〜17のいずれかに記載の不飽和ポリエステル樹脂硬化物の複合材料の分離方法。
  19. 大気圧下で処理液を用いることを特徴とする請求項11〜18のいずれかに記載の複合材料の分離方法。
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