JP3994641B2 - 高清浄極低炭素鋼の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空脱炭処理後に行うスラグ改質処理に際しての炭素濃度の上昇が0.0005質量%(以下、単に%で質量%を表す)以下すなわち5ppm以下に抑制可能なスラグ改質剤を使用した高清浄極低炭素鋼の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
極低炭素鋼は、自動車用の外装材として用いられることが多く、これら外装材には表面欠陥が少なくかつ成形性に優れた鋼板が要求される。これらの要求に対応するため、製鋼工程では、高い清浄度を得るとともに、極低炭素濃度域まで高精度で精錬することが必要となっている。
【0003】
通常極低炭素鋼を溶製するには、転炉等の製鋼炉よりC含有量:0.03〜0.06%の未脱酸溶鋼として出鋼する。
その後二次精錬として、真空脱ガス装置を用いて、溶鋼中の溶存酸素[O]と炭素[C]との反応:[C]+[O]→COを利用して炭素濃度を0.0001から0.005%の目標組成に精度良く減じる。この真空精錬による脱炭処理後、さらにAl脱酸および成分調整を経て二次精錬工程を終了し、連続鋳造に供される。
【0004】
この極低炭素鋼を溶製するための真空脱ガス処理には、一般に、ガスリフトポンプの原理で溶鋼を真空槽内に吸い上げて環流させる、溶鋼環流型真空脱ガス装置(以下、RHと略記する)が用いられる。このRHは、2本の浸漬管と真空槽からなるが、取鍋スラグは浸漬管と取鍋の間の溶鋼上に存在し、スラグには大きな流動や攪拌が生じない。
【0005】
この真空脱ガス処理で十分な脱炭速度を得るためには、脱炭処理前に溶存酸素濃度は0.04%以上必要であるが、このような状態を転炉等の製鋼炉で得るには、スラグ中の低級酸化物濃度(一般に(FeO)と(MnO)との和で表され、以下、スラグ中の(FeO+MnO)濃度ともいう)が15〜20%と高くなる。
【0006】
このようにスラグ中の(FeO+MnO)濃度が高い状態でRHにおいて真空脱炭を行うと、真空脱炭以後もスラグ中の(FeO+MnO)濃度が高い状態が維持される。その後溶鋼を脱酸するためにAlを添加しても、スラグは流動性が低く反応性に乏しいため、スラグ中の低級酸化物とAlとの還元反応速度は遅く、そのスラグ中の(FeO+MnO)濃度は減少し難い。
【0007】
したがって、残存した低級酸化物を多量に含むスラグは、真空脱ガス処理に続く脱酸処理以降鋳造時に至るまで、溶鋼に酸素を供給し続けることになる。このような酸素の供給によって、溶鋼は再酸化を受け多量のAl2 3 系介在物が溶鋼内に生成し、極低炭素鋼の清浄度が悪化する。
【0008】
すなわち、Al脱酸により初期に生じる溶鋼中のAl2 3 系介在物は、RHでの環流処理によって除去されるが、RH以後のスラグからの再酸化によってRH処理以後の取鍋で生じる溶鋼中の介在物は、充分除去されないままタンディシュおよびモールドを経て、鋳造された鋳片中にAl2 3 系介在物として残ることになる。
【0009】
このAl2 3 系介在物は、鋳片表面付近にあっては、各種表面欠陥の直接の原因となる。
また、連続鋳造の操業においては、Al2 3 系介在物が浸漬ノズル閉塞の主原因となり多連鋳ができなくなり操業に支障をきたすという問題がある。
【0010】
また、このノズル閉塞を抑制するために、浸漬ノズル上部よりArガス吹き込みが実施されているが、溶鋼清浄度が不充分であれば、吹き込まれるArガスも多量に必要となる。これが気泡として鋳片表面付近にとどまれば、同様に表面欠陥の原因となる。
【0011】
このような表面欠陥に対応するため、スラブや熱延コイル段階で手入れを実施する場合があるが、多大なコストを要し何らかの対策が必要となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この対策として、例えば、特開平6−256837号公報には、転炉から未脱酸出鋼時に取鍋スラグに対してスラグ脱酸剤を添加することにより、スラグ中の全Fe濃度(以下、( T.Fe)濃度ともいう)を5%以下にした後、さらに真空脱ガス装置による脱炭の際に、酸素吹き付けを行うことにより溶鋼中の[C]濃度を0.006%未満にして、その後さらにスラグ改質のためにスラグ改質剤を添加し、引き続き脱酸を行う方法が開示されている。しかしこの方法では、脱炭後のスラグ改質によって生じる可能性のある溶鋼のCピックアップ問題についての解決方法は何ら示されておらず、スラグ中の( T.Fe)濃度を下げる効果について言及されているのみであり、高精度な炭素濃度の制御を要求される極低炭素鋼の製造方法に用いることはできない。
【0013】
また極低炭素および極低硫鋼を溶製する方法として、特開平7−316637号公報には、RHで脱炭を行った後、脱酸時に酸素吹きし溶鋼温度を上昇せしめた後、Al滓とCaOをスラグに添加して取鍋スラグの改質を行うとともに塩基度(CaO/SiO2 質量比)を3〜6、(( T.Fe)+(MnO))≦1.5として、フラックスインジェクションによる脱硫を行う方法が開示されている。
【0014】
この方法では、スラグ改質剤の一部として全炭素濃度(以下、T.C濃度ともいう)が0.4〜0.8%のAl滓が使用されているが、同時に使用されるCaO中のC含有量については記載されておらず、スラグ改質剤全部に含まれるT.C濃度については明らかでない。
【0015】
さらに実施例をみると、RH脱炭後からフラックスインジェクションによる脱硫後でC濃度が7ppm 上昇しており、C濃度を5ppm 以下のレベルで精緻に制御することが必要な極低炭素鋼の製造には同公報に開示の方法を採用することが困難である。
【0016】
本発明は、真空脱ガス装置を用いた極低炭素鋼の製造において、脱炭後に行うスラグ改質の際の溶鋼へのCピックアップ量を5ppm以下に抑制可能なスラグ改質剤を用いた極低炭素鋼の製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、Cピックアップ量を5ppm 以下に抑制可能なスラグ改質剤を検討した結果、下記の知見を得た。
【0018】
(A)スラグ改質剤とは、スラグ中の(FeO)および(MnO)を還元することができるAl等の酸素と親和力の強い金属を含有する還元剤を一般的に指す。
【0019】
また、その金属の酸化物、例えばAl2 3 がCaOやSiO2 といった溶融促進剤と共存すると容易に溶解し、還元反応を促進できる。
したがって、スラグ改質剤とは、単に酸素と親和力の強い金属を含有する還元剤そのものを指すのではなく、溶融促進剤を包含するものである。
【0020】
(B)また、スラグ改質剤とは、スラグ改質剤は取り扱いが容易となるように、一定形状に成形するための結合剤を包含するものである。
(C)スラグ改質剤中の炭素分は、これら還元剤、溶融促進剤および結合剤の原料に由来するものであるが、その存在形態は以下のように分けられる。
【0021】
その一つは、還元剤としてのAl灰中のアルミカーバイド(例えばAl4 3 )である。
その二つは、溶融促進剤中のCaCO3 等の炭酸塩である。
【0022】
その三つは、結合剤として有機系のものを用いる場合は、揮発性油分が主となる。
(D)以上のように、スラグ改質剤中には各種の炭素分が含まれるため、これをスラグ改質剤原料を考慮し、スラグ改質剤としての性能を減じない程度の可及的に少量とすれば、スラグ改質時の溶鋼のCピックアップは防ぐことができる。
【0023】
(E)また、スラグ改質剤がスラグに添加される前段階に、スラグ上で高温の雰囲気に曝されるため、この時点に含有される揮発性C分の多くは揮発し、残留するC分のみを指標とすれば、Cピックアップ量をより精緻に抑制できる。
【0026】
本発明は、以上の知見に基づいてなされたもので、その要旨は、下記のとおりである。
)製鋼炉から未脱酸で出鋼するとともに、真空脱ガス装置を用いて極低炭素域まで脱炭を行い、引き続き脱酸処理を行った後、溶鋼バブリングを行いながらスラグ改質剤を添加してスラグ改質を行う極低炭素鋼の製造法において、前記スラグ改質剤は、質量%で、Al:20〜65%、Al:18〜40%、CaO:5〜25%、SiO:1〜16%、CaF:0〜12%、結合剤:1〜5%及び不可避的不純物からなる組成を有し、かつ、該スラグ改質剤に含有される全炭素量が溶鋼1質量トン当たり50g以下であるとともに、前記スラグ改質における溶鋼の炭素濃度の上昇を5ppm以下に抑制することを特徴とする高清浄極低炭素鋼の製造方法。
【0027】
)製鋼炉から未脱酸で出鋼するとともに、真空脱ガス装置を用いて極低炭素域まで脱炭を行い、引き続き脱酸処理を行った後、溶鋼バブリングを行いながらスラグ改質剤を添加してスラグ改質を行う極低炭素鋼の製造法において、前記スラグ改質剤は、質量%で、Al:20〜65%、Al:18〜40%、CaO:5〜25%、SiO:1〜16%、CaF:0〜12%、結合剤:1〜5%及び不可避的不純物からなる組成を有し、かつ、該スラグ改質剤に含有される不揮発性の全炭素量が溶鋼1質量トン当たり20g以下であるとともに、前記スラグ改質における溶鋼の炭素濃度の上昇を5ppm以下に抑制することを特徴とする高清浄極低炭素鋼の製造方法。
【0030】
【発明の実施の形態】
極低炭素鋼が適用される自動車用鋼板等では、最近需要家からは、更なる深絞り性と高強度の両立が要求されている。
【0031】
すなわち、深絞り性には、極低炭素濃度域での更なる炭素濃度の低減が必要であり、高強度化にはこの極低炭素濃度域での炭素濃度の制御が必要とされる。
高強度化には、この極低炭素濃度域で、鋼種ごとの必要強度に応じて、炭素濃度を0.0010%以上を0.0002〜0.0005%の精度で残留させることが必要とされる。炭素濃度を微量域で制御するにはRHでの到達真空度を考慮しながら脱炭処理時間を調整することにより行う。
【0032】
特にBH鋼板(焼き付け硬化型鋼板)では、焼き付け塗装の段階での残留炭素分による鋼板の強化が行われるので、例えば鋼中の炭素濃度は0.0015〜0.0030%での制御が要求される。極低炭素域での脱炭精錬制御は、目標値±5ppm 以内で行う必要があり、脱炭精錬以降に5ppm を上回るピックアップは到底許容できない。
【0033】
なお、このような極低炭素濃度に制御するために、Cピックアップ分を見越して過剰な脱炭を行った後、C分を添加調整するような方法は、極低炭素域の脱炭制御には相当の時間を要し、製造コストの増大をまねくことから、製造コストおよびその制御性の見地から到底実施することは困難である。
【0034】
一方、本発明のスラグ改質剤は、極低炭素鋼製造プロセスである真空脱ガス装置による脱炭期以降のスラグ改質への適用が前提となる。
そこで、本発明におけるスラグ改質剤とは、真空脱炭期以降のスラグ改質のために、取鍋スラグへ添加されるスラグ改質剤を意味する。
【0035】
スラグ改質剤にはスラグ中の低級酸化物(FeO,MnO等の容易に還元される遷移金属酸化物)を還元するために、酸素と親和力の強い金属Al等が還元剤として含有され、このような還元反応が容易となるようにCaOやSiO2 等の酸化物が溶融促進剤としてとして含有され、さらにスラグ改質剤の使用を容易とするように粒径、形状および強度の調整を行う結合剤が含有される。
【0036】
還元剤としては、Alキルド鋼に適用する場合は、Alが最も適しており、このAl源としてはAl再溶解工程の副生成物であるAl灰(Al滓)が多く用いられる。
【0037】
Al灰は、金属Al、Al2 3 および残部としてSiO2 等からなり、金属Alの周囲にAl2 3 が形成されていることから、金属Al分の溶鋼への溶解を妨げ、スラグとの反応を促す補足的機能も有すると推定される。
【0038】
溶融促進剤としては、主構成要素は酸化物(CaO、SiO2 およびCaF2 等)である。これらの酸化物濃度は、適用される製鋼プロセスでのスラグ組成を勘案して選択される。
【0039】
結合剤は、上記還元剤および溶融促進剤を粒子として成形し、スラグ改質剤として使用するのに必要な強度を得るために必要である。結合剤としては、耐火物製造に用いられるものと同種のものが広く使用され、具体的にはその造粒方法に応じて、レジン、油、デンプン質および水ガラス等が使用される。
【0040】
スラグ改質剤中に含有されるC分は、以下の通りである。
還元剤としてAl灰:重油の燃焼を熱源としたAl再溶解工程で生成する副生成物であり、C分が含まれる。C分の形態としては、Al4 3 およびフリーC等がある。C分の特別に低いAl灰を得るには、選別等が必要となり歩留が悪化し価格が上がるという問題がある。
【0041】
溶融促進剤としてのCaCO3 :主としてCaO源としてCaCO3 分を使用する場合、スラグ改質剤中にC分が含有される。
結合剤としてのC分は主に有機物である。
【0042】
還元剤の組成は、例えば、通常入手可能なAl灰中のAl分が30〜70%で、残部がAl2 3 :20〜60%、SiO2 :0.5〜5%であればよい。
また、溶融促進剤は、Al灰中のAl2 3 分100%に対して、CaOを30%〜60%、SiO2 を1〜20%配合すればよい。この配合割合であれば、Al金属粒子の表面に形成されたAl2 3 皮膜と反応し融点を下げることができる。
【0043】
なお、CaF2 については、配合するCaO分100%に対して0〜50%程度を加えても良い。
さらに、結合剤の配合量は、使用する結合剤、成型方法、Al灰やその他溶融促進剤の粒度、成形後に必要な強度によって異なるが、スラグ改質剤の1〜5%程度である。
【0044】
以上から、スラグ改質剤の組成はAl:20〜65%、Al2 3 :18〜40%、CaO:5〜25%、SiO2 :1〜16%、CaF2 :0〜12%および結合剤:1〜5%と不可避的不純物からなる。
【0045】
この改質剤中のT.C濃度は5%以下であるが、望ましくは3%以下である。スラグ改質剤の主要成分であるAl灰は、前記の通りAlの再溶解工程で生じる副生成物であり、約15%から75%の金属Al分とその酸化物であるAl2 3 、アルミ炭化物(例えばAl4 3 )、アルミ窒化物(例えばAlN)および不可避的に含まれるSiO2 等からなる。
【0046】
このAl灰中の金属Al分は、そのAl灰の採取時期や採取方法によって異なるが、Al灰は実質的にこの金属Al分の含有量によって価格が決まるとともにスラグ改質の程度によって含有されるべき金属Al分が決まるので、Cピックアップの許容量とスラグ改質の程度といった対費用効果で決められるべきものである。
【0047】
Al灰中のアルミ炭化物の含有量はAlの再溶解時のAl原料や、溶解時の熱源となる燃料およびその燃焼形態によって異なる。従来は、このようなアルミ炭化物の含有量は考慮されないか、あるいは反対に必要以上に厳格に規制される必要があったが、許容されるCピックアップ量によって決めればよい。
【0048】
また、結合剤については、改質剤中のT.C濃度を制御する上で重要な役割を果たす。従来はこれら結合剤中のC分についてはあまり考慮されることはなかったが、例えば、安価だがC分の多いAl灰を多量に配合して造粒したい場合、C分を含まない水ガラス系結合剤を使用することでスラグ改質剤中のT.C濃度を低減することを行ったり、反対にC分の少ないAl灰を主原料とする場合、より造粒がし易いレジン系のC分を含む結合剤を用いたりすればよい。
【0049】
本発明によるCピックアップ抑制の効果を確認するために、下記の試験を行った。
すなわち、約15kgの極低炭素溶鋼を1600℃で保持できる高周波誘導炉を用い、種々の改質剤を溶鋼上のスラグに添加して所定時間後に溶鋼を採取、Cピックアップを調べる試験を行った。
【0050】
使用スラグは、真空脱ガス処理後のスラグを模擬したCaO、Al2 3 、SiO2 、FeOおよびMnOからなる混合物であり、スラグ量は、溶鋼1kgあたり30gとし、実操業におけるスラグ量を模擬できる割合とした。
【0051】
使用した改質剤は、Al灰と生石灰とを結合剤を用いて造粒(直径2〜20mm)したものであり、金属Al分が45〜50%、残部Al2 3 、SiO2 、CaOからなる。
【0052】
また、Al灰は改質剤中のT.C濃度として1.0〜2.8%のものを用い、結合剤中のC分を調整して改質剤のT.C濃度を制御した。
図1は、スラグ改質剤中のT.C濃度と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
【0053】
なお、溶鋼中の[C]濃度の変化量を以後Cピックアップ量ともいう。
同図に示すように、溶鋼へのCピックアップ量を5ppm 以下に抑制するには、改質剤中のT.C濃度を5%以下にする必要がある。
【0054】
また、Cピックアップ量をより望ましい2ppm 以下にするには3%以下とする必要がある。
次に改質剤中のT.C濃度よりも精度良くCピックアップ量を抑制する因子について検討した。
【0055】
スラグ改質剤は、取鍋上のスラグに投入された段階で、スラグと反応する以前に一時的にスラグ上の高温の雰囲気に曝されることから、この時点で含有されるC分の多くは揮発し、残留するC分のみを問題にすれば、Cピックアップ量をより定量的に予測することができる。
【0056】
すなわち、不揮発性のC濃度を以下のように定義した。
原料がAl灰、溶融促進剤、結合剤からなるスラグ改質剤を、一旦製鋼工程で使用する形状まで成形した後、粗く粉砕する。これを粒度が100〜325メッシュ(0.044〜0.149mm )とした後、Arあるいは窒素等の不活性ガスの気流中で600℃、3600秒保持する。この熱処理後のスラグ改質剤のT.C濃度分析を行いT.C濃度を求めた値を不揮発性のC濃度と定義する。
【0057】
そこで本発明における不揮発性のC濃度とCピックアップ量の関係を確認するために、約15kgの極低炭素溶鋼を1600℃で保持できる高周波誘導炉を用い、種々の改質剤を溶鋼上のスラグに添加して所定時間後に溶鋼を採取し、Cピックアップ量を調べる試験を行った。
【0058】
使用スラグは、真空脱ガス処理後のスラグを模擬したCaO、Al2 3 、SiO2 、FeOおよびMnOからなる混合物であり、スラグ量は、溶鋼1kgあたり30gとし、実操業におけるスラグ量に相当する割合とした。
【0059】
使用した改質剤は、Al灰と生石灰とを結合剤を用いて造粒(直径2〜20mm)したものであり、金属Al分が45〜50%、残部Al2 3 、SiO2 、CaOからなる。
【0060】
また、Al灰は改質剤中のT.C濃度として1.0〜2.8%のものを用い、結合剤中のC分を調整して改質剤のT.C濃度を制御した。
図2は、スラグ改質剤中の不揮発性T.C濃度と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
【0061】
同図に示すように、溶鋼へのCピックアップ量を5ppm 以下に抑制するには、改質剤中の不揮発性のT.C量を2%以下にする必要がある。
また、Cピックアップ量をより望ましい2ppm 以下にするには0.4%以下とする必要がある。
【0062】
次にスラグ改質剤から持ち込まれる溶鋼1質量トン当たりのT.C量(g)と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係について以下に述べる。
転炉では、炭素濃度0.03〜0.06%まで脱炭を行った後、1650〜1680℃で転炉から出鋼する。転炉からの流出スラグは、後で改質剤総量を抑制するため、既往の流出スラグ抑制方法により可及的少量にする。この段階での取鍋スラグ中の(FeO+MnO)濃度は高い状態であり、そのままRH等で脱炭および脱酸を行う。
【0063】
真空脱炭処理が終了し、脱酸処理が終了した後に、取鍋スラグ中の(FeO+MnO)濃度を低減できる量のスラグ改質剤をスラグ上面に散布する。
その後、溶鋼バブリングによるスラグ改質((FeO+MnO)濃度の低減処理)を行う。
【0064】
このようなプロセスで溶鋼中の[C]濃度が15〜40ppm の極低炭素溶鋼を試験製造したとき溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]とスラグ改質剤から持ち込まれる溶鋼1質量トン当たりのT.C量(g)との関係を調査した。
【0065】
図3は、スラグ改質剤から持ち込まれる溶鋼1質量トン当たりのT.C量と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
同図に示すように、溶鋼1質量トン当たりのT.C量が50g以下では、△[C]すなわちCピックアップ量が5ppm 以下に抑制でき、特に30g以下では、2ppm 以下に抑制できる。
【0066】
一方T.C量が50gを上回るとCピックアップ量が増大し、T.C量が80〜90gでは、6〜11ppm と極低炭素鋼としては許容できないCピックアップが認められた。
【0067】
次にスラグ改質剤から持ち込まれる溶鋼1質量トン当たりの不揮発性のT.C量(g)と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係について以下に述べる。
【0068】
転炉では、炭素濃度が0.03〜0.06%まで脱炭を行った後、1650〜1680℃で転炉から出鋼する。転炉からの流出スラグは、後で改質剤総量を抑制するため、既往の流出スラグ抑制方法により可及的少量にする。この段階での取鍋スラグ中の(FeO+MnO)濃度は高い状態であり、そのままRH等で脱炭および脱酸を行う。
【0069】
真空脱炭処理が終了し、脱酸処理が終了した後に、取鍋スラグ中の(FeO+MnO)濃度を低減できる量のスラグ改質剤をスラグ上面に散布する。
その後、溶鋼バブリングによるスラグ改質((FeO+MnO)濃度の低減処理)を行う。
【0070】
このようなプロセスで溶鋼中の[C]濃度が15〜40ppm の極低炭素溶鋼を試験製造したとき溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]とスラグ改質剤から持ち込まれる溶鋼1質量トン当たりの不揮発性のT.C量(g)との関係を調査した。
【0071】
図4は、スラグ改質剤から持ち込まれる溶鋼1質量トン当たりの不揮発性のT.C量と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。同図に示すように、溶鋼1質量トン当たりのT.C量が20g以下では、△[C]すなわちCピックアップ量が5ppm 以下に抑制でき、特に10g以下では、2ppm 以下に抑制できる。
【0072】
一方、不揮発性のC量が20gを上回るとCピックアップ量が増大し、不揮発C量が約26gでは、6〜11ppm と極低炭素鋼としては許容できないCピックアップが認められた。
【0073】
溶鋼中の[C]濃度の変化量を5ppm 以下に抑制するには、前記の通り改質剤中のT.C濃度を少なくとも5%にした改質剤を用いることが適当であるが、改質剤の添加量は、取鍋スラグ中の(FeO+MnO)濃度を所望の濃度にまで抑制可能な金属Al量を含有させることが必須である。
【0074】
さらにスラグとの反応が速やかとなるようなCaO、SiO2 分を少量含有することが望ましい。したがって改質剤中のAl量を確保しながらT.C量を抑制することが必要となる。
【0075】
図5は、改質剤中のT.C濃度をパラメータとした溶鋼1質量トン当たりのスラグ改質剤中の必要Al量と改質剤中のT.C量との関係を示すグラフである。なお、従来例としては、T.C濃度:6.7%およびAl濃度:36〜40%の組成の改質剤があり、本発明例としては、T.C濃度:3.8%と2.5%およびAl濃度:40〜50%の組成の改質剤がある。
【0076】
図5に示すように、従来例の改質剤では、必要Al量を確保しながら、溶鋼1質量トン当たりのT.C量を50g以下にできる領域は極めて小さくなるが、本発明例の改質剤を用いると、必要Al量を確保しながら、溶鋼1質量トン当たりのT.C量を50g以下にできる領域は大きくなる。
【0077】
前記溶鋼中の[C]濃度の変化量を5ppm 以下に抑制するには、前記の通り、改質剤中の不揮発性T.C濃度を2%以下にした改質剤を用いることが適当であるが、改質剤の添加量は、取鍋スラグ中の(FeO+MnO)濃度を所望の濃度にまで抑制可能な金属Al量を含有させることが必須である。
【0078】
また、スラグとの反応が速やかになるようにCaOおよびSiO2 等の成分を少量含有することが望ましい。
図6は、改質剤中の不揮発性T.C濃度をパラメータとした溶鋼1質量トン当たりのスラグ改質剤中の必要Al量と改質剤中の不揮発性T.C量との関係を示すグラフである。
【0079】
なお、従来改質剤としては、不揮発性T.C濃度:2.8%およびAl濃度:36〜40%の組成のものがあり、本発明剤としては、不揮発性T.C濃度:1.8%と0.38%およびAl濃度:40〜50%のものがある。
【0080】
図6に示すように、従来改質剤では、必要Al量を確保しながら、溶鋼1質量トン当たりのT.C量を20g以下にできる領域は極めて小さくなるが、本発明の改質剤を用いると、必要Al量を確保しながら、溶鋼1質量トン当たりのT.C量を20g以下にできる領域は大きくなる。
【0081】
最後にスラグ改質におけるバブリング攪拌の主たる目的は 改質剤とスラグの攪拌であって、溶鋼とスラグの界面の攪乱は、溶鋼の再酸化反応を促して介在物を生成したり、スラグ巻き込みを起こしたりする。したがって可及的少量のバブリング量によりスラグ改質をする必要がある。
【0082】
同様に溶鋼とスラグの界面の攪乱は、スラグ改質剤がスラグと未反応のまま溶鋼と接触するチャンスを増加させる。したがって、Cピックアップ量も大きく、ばらつくおそれがある。
【0083】
そこで、攪拌量の指標として下記(1)式で示される溶鋼1質量トン当たりの攪拌動力εを用いて、Cピックアップ量との関係を整理した。
ε=371・ Qc ・TL /WL ×{ln(1+9.8・ ρL ・H/P)+(1-TG /TL ) } (1)
ただし、ε:攪拌動力 (W/t)
Q:攪拌用の不活性ガス流量( m3 (標準状態)/s)
WL :溶鋼重量(t)
ρL :溶鋼密度 (約7000kg/m3
L :溶鋼温度 (K)
G :吹き込み前のガス温度(K)
H:吹き込みランス深さ(m)
R:浴半径(m)
P:大気圧 (1.013 ×105 N/m3
この試験では、溶鋼量:270質量トン、浴深さ:3.2m、半径:1.95m、ランス浸漬深さ:2.4mの取鍋条件でバブリングガス流量を変化させ、(1)式にしたがって溶鋼攪拌動力を計算した。
【0084】
スラグ改質剤には金属Alを50%含有するT−C濃度が2.5%のもの(A)と、不揮発性のC濃度が0.38%のもの(B)の2種類を用い、バブリング時間は60秒一定で試験を行った。改質剤の添加量は、それぞれ溶鋼トン当たり1kgであり、スラグ改質剤中の溶鋼トン当たりのT.C量は25g、および不揮発性のC量は3.8gとなる。
【0085】
図7は、(A)および(B)の2種類のスラグ改質剤を使用したときの攪拌動力と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
同図に示すように、溶鋼1質量トン当たりの攪拌動力が100W以下であれば、△[C]すなわちCピックアップ量が5ppm 以下に低減できるが、溶鋼の攪拌動力が100Wを超えると、Cピックアップ量のバラツキが大きくなり改質剤中のT.C量あるいは、不揮発性C量を適正にしてもCピックアップ量が5ppm 以下に低減することが困難となる。
【0086】
一方、溶鋼1質量トン当たりの攪拌動力が50W以下では、さらにCピックアップ量のバラツキが軽減されており、高精度のC濃度の制御を行う上でより望ましい。
【0087】
なお、本試験条件で、溶鋼1質量トン当たりの攪拌動力が100Wおよび50Wとなるガス流量Qは、それぞれ約0.020m3 (標準状態)/sおよび約0.011m3 (標準状態)/sであった。
【0088】
また、改質剤を添加した後のバブリングは、ランスあるいは鍋底ボーラスプラグからの不活性ガスによる攪拌が適当である。
ランスを用いる場合、特にランス形状や流量は限定されないが、スラグを攪拌するという視点から考えると、ランスは3ないし4孔ランスで、スラグが全域で攪拌されることが望ましい。
【0089】
【実施例】
270質量トンの極低炭素鋼をRH脱ガス装置により溶製し、連続鋳造機にてスラブを製造した例を基にした本発明を適用した実施例について以下に述べる。
【0090】
転炉で[C]:0.03〜0.06%、[Mn]:0.01〜0.2%、[Si]:0.01〜0.03%、温度:1650℃〜1680℃に精錬された後、常法の転炉スラグ流出防止法を適用して取鍋に出鋼する。流出スラグ量を溶鋼1質量トン当たり8〜12kgになった。
【0091】
次にこの取鍋をRH真空脱ガス装置まで搬送し、常法にしたがって高真空度で[C]≦0.005%の所望の炭素濃度まで脱炭を行った。その後、真空槽よりAlを添加して脱酸を行い、[Al]:0.02%〜0.06%とした。Al添加後所定時間環流してRH処理を終了した。処理後にスラグ改質剤をスラグの上面に散布し、その取鍋をバブリング処理装置に搬送した。
【0092】
スラグ改質剤には、金属Alを50%含有し、CaO:3%、SiO2 :7%および残部Al2 O3および結合剤からなる改質剤粒(粒径2〜20mm )を用いた。
【0093】
表1に各実施例の試験を行ったときに使用したスラグ改質剤の成分組成を示す。
【0094】
【表1】
Figure 0003994641
表2に各実施例におけるスラグ改質剤の使用量と、スラグ改質剤中の溶鋼1質量トン当たりのT.C量および不揮発性のC量を示す。
【0095】
【表2】
Figure 0003994641
表3に各実施例の試験を行った際のスラグ改質のためのバブリング条件を示す。
【0096】
【表3】
Figure 0003994641
なお、バブリングガスにはArガスを用い、攪拌動力の計算は、溶鋼温度1873K、ガス温度298K一定として前記(1)式を用いた。
【0097】
バブリング時間は60秒間実施した。いずれの試験でもランスには3孔ランスを用い、浸漬深さは2400mm とした。
スラグ改質時のCピックアップを評価するために、RH脱炭処理が終了しスラグ改質剤を添加する前(以下、簡単にスラグ改質前)とスラグ改質剤を添加してバブリングした後(以下、簡単にスラグ改質後)のサンプルを採取し、このサンプル中の炭素濃度の差をCピックアップ量(ppm )とした。
【0098】
図8は、各実施例と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
本発明例1および2は、いずれも極低炭素鋼の微量炭素濃度制御に必須であるCピックアップ量が5ppm 以下を満足した。特に本発明例2では、2ppm 以下と非常に低かった。
【0099】
一方、比較例では、改質剤中のT.C濃度および不揮発C濃度が高く、その結果Cピックアップ量は5ppm 以上となった。
【0100】
【発明の効果】
本発明により、極低炭素鋼溶製時の脱炭・脱酸処理以降の溶鋼へのCピックアップ量を5ppm 以下に低減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】スラグ改質剤中のT.C濃度と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
【図2】スラグ改質剤中の不揮発性T.C濃度と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
【図3】スラグ改質剤から持ち込まれる溶鋼1質量トン当たりのT.C量と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
【図4】スラグ改質剤から持ち込まれる溶鋼1質量トン当たりの不揮発性のT.C量と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
【図5】改質剤中のT.C濃度をパラメータとした溶鋼1質量トン当たりのスラグ改質剤中の必要Al量と改質剤中のT.C量との関係を示すグラフである。
【図6】改質剤中の不揮発性T.C濃度をパラメータとした溶鋼1質量トン当たりのスラグ改質剤中の必要Al量と改質剤中の不揮発性T.C量との関係を示すグラフである。
【図7】(A)および(B)の2種類のスラグ改質剤を使用したときの攪拌動力と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。
【図8】各実施例と溶鋼中の[C]濃度の変化量:△[C]との関係を示すグラフである。

Claims (2)

  1. 製鋼炉から未脱酸で出鋼するとともに、真空脱ガス装置を用いて極低炭素域まで脱炭を行い、引き続き脱酸処理を行った後、溶鋼バブリングを行いながらスラグ改質剤を添加してスラグ改質を行う極低炭素鋼の製造法において、前記スラグ改質剤は、質量%で、Al:20〜65%、Al :18〜40%、CaO:5〜25%、SiO :1〜16%、CaF :0〜12%、結合剤:1〜5%及び不可避的不純物からなる組成を有し、かつ、該スラグ改質剤に含有される全炭素量が溶鋼1質量トン当たり50g以下であるとともに、前記スラグ改質における溶鋼の炭素濃度の上昇を5ppm以下に抑制することを特徴とする高清浄極低炭素鋼の製造方法。
  2. 製鋼炉から未脱酸で出鋼するとともに、真空脱ガス装置を用いて極低炭素域まで脱炭を行い、引き続き脱酸処理を行った後、溶鋼バブリングを行いながらスラグ改質剤を添加してスラグ改質を行う極低炭素鋼の製造法において、前記スラグ改質剤は、質量%で、Al:20〜65%、Al :18〜40%、CaO:5〜25%、SiO :1〜16%、CaF :0〜12%、結合剤:1〜5%及び不可避的不純物からなる組成を有し、かつ、該スラグ改質剤に含有される不揮発性の全炭素量が溶鋼1質量トン当たり20g以下であるとともに、前記スラグ改質における溶鋼の炭素濃度の上昇を5ppm以下に抑制することを特徴とする高清浄極低炭素鋼の製造方法。
    ここで、前記「不揮発性の全炭素濃度」とは、前記スラグ改質剤を、一旦製鋼工程で使用する形状まで成形した後、粗く粉砕し、これを粒度が100〜325メッシュ(0.044〜0.149mm)とした後、Arあるいは窒素の不活性ガスの気流中で600℃、3600秒保持し、この熱処理後のスラグ改質剤の全炭素濃度分析を行って求められる値を意味する。
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