JP3994338B2 - ディスクの販売用及びレンタル用ケース - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はＣＤ，ＤＶＤ等のディスクを販売すると共に、レンタル用としても使用出来るケースに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
音楽や映像を記録したＣＤ，ＤＶＤ等の円盤状記録媒体(ディスク)は、ケースに収納された状態で販売されている。又、レンタルショップでは販売用のケースからディスクを取出して貸出しケースに収納し、これを別のカバーケースに収めて陳列棚に配列している。特公平７−４１９４１号、実用新案登録第３０５２８３３号はディスクのレンタル用ケースに関する従来技術である。
【０００３】
従来のレンタルショップでは、上記販売用ケースからディスクを取出し、別の貸出しケース及びカバーケースを使用する為に、販売用に用いたケースは廃棄されてゴミとなる。この為に、販売用ケースをレンタル時のカバーケースとして使用する方法が考えられ、その従来技術としては特開２００１−１３０６７３、特開２００１−１３０６７４が知られている。しかし、ディスクを収納している現状の各種貸出しケースに対応して、同一の突出高さを確保することは出来ない。
【０００４】
仮に、使用されている貸出しケースを廃棄して新たな貸出しケースに変える場合、レンタルショップにおいて統一された突出量を確保することは出来るが、しかし、この場合レンタルショップでは新しい貸出しケースの購入に金銭的な負担が増すことになる。
【０００５】
レンタルショップに納品される販売用ケースには、ディスクが裸で収容されている。又レンタルショップにおいては多種多様の貸出しケースが使用され、厚み、高さなどが異なり、カバーケースからの突出量はレンタルショップにより違っている。そして、貸出しケース内には、盗難防止の為にロックを設け、カウンターにて該ロックを外すようにしたケースが使用されている場合も多い。従って、該ケースのサイズは必然的に大きく成ってしまう。
【０００６】
この為、販売用ケースをレンタル時のカバーケースに使用する為には、裸のディスクと、現在使用されている各種貸出しケースとに対応することが望まれ、該貸出しケースがカバーケースに入るのみならず、カバーケースからの突出量が従来と同一でなくてはならない。又、ディスクを販売用ケースに収納する場合、裸のディスクをケース内にて固定する部分が必要となる。しかし、この固定部がケース本体に一体成形された場合、貸出しケースを収める時に固定部が邪魔になり従来の突出量と合わせることが出来ない。カバーケースからの貸出しケースの突出量を従来と合わせる為には、高さ出しの位置を調整可能にすることが必要となる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の販売用ケースをレンタル用のカバーケースに使用するには上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、販売用ケースがレンタル用のカバーケースとして兼用出来ると共に、ディスクを収容した貸出しケースの上端部の突出量が従来と同一になるディスクの販売用及びレンタル用ケース提供する。
【０００８】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係るディスクの販売用及びレンタル用ケースは、ケース本体とケース蓋及び繋ぎ部から成り、ケース蓋はケース本体と繋ぎ部を介して開閉可能に繋がっている。そして、ケース蓋はケース本体に被さることで所定の箱型ケースとなって、ディスクを収納し、又ディスクを入れた貸出しケースを収納することが出来る。
【０００９】
ケース本体には裸のディスクを固定する為の取付け部を着脱自在に取着し、中央にはディスク穴に嵌る嵌入突起を設けている。又、上端部には上縁を取着して開口を塞ぐことが出来、レンタル用として使用する場合には、該上縁は取外されて底部に取着される。この場合、貸出しケースの高さに応じて上端部が開口から突出するように上縁を取着することが出来るように複数箇所に取着箇所を設けている。以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１０】
【実施例】
図１は本発明に係る販売用及びレンタル用ケースを示す実施例である。同図の１はケース蓋、２は繋ぎ部、３はケース本体を表し、ケース本体３にはディスクを固定する為の取付け部材２１が設けられている。同図はケース蓋１を開いた状態を示しているが、上記取付け部材２１にディスクを取付けてケース蓋１を閉めて販売される。
【００１１】
ケース本体３には底縁５ｂと縦縁４ｂが本体面１０から垂直に起立し、同じくケース蓋１にも底縁５ａと縦縁４ａが蓋面１２に対して垂直に起立している。又、ケース本体３の上部には上縁１１が本体面１０に対して垂直に起立して取付けられている。上記底縁５ｂ，縦縁４ｂは本体面１０と一体成形されているが、上縁１１は概略コ形をして縦縁４ｂと縦縁片１３に取着されている。
【００１２】
ここで、上縁１１の取着形態は限定しないことにするが、同図に示す実施例では、両側片１４，１４には小さな凸部が突出していて、縦縁４ｂ及び縦縁片１３には溝が設けられて、該溝に上記凸部が嵌合して取付けられている。従って、溝から凸部を外すことで上縁１１は簡単に取外しすることが出来、勿論、取付けることも可能である。
【００１３】
そこで、ケース本体３にケース蓋１を被せるならば、底縁５ａは底縁５ｂと、縦縁４ａは縦縁４ｂと噛み合って販売用のケースとなる。この場合、上部は上縁１１にて閉じられている。ところで、ディスクが取付けられる取付け部２１はケース本体３の中央部に取着されて、着脱自在と成っている。すなわち、取付け部材２１の両端部１７，１７には凸部(図示なし)が突出し、該凸部は縦縁４ｂと縦縁片１５に形成した溝に嵌合することで取着される。
【００１４】
上記取付け部材２１は中央に嵌入突起２３を設け、該嵌入突起２３の両側には紙片押え２２，２２を、そして紙片押え２２，２２の外側には円弧状のガイドリブ２４，２４を起立して設けている。そこで、ディスクはその中央穴に上記嵌入突起２３が嵌入すると共に、ディスク外周はガイドリブ２４，２４に拘束されて取付けられる。又、上記紙片押え２２，２２は外側を基点として先端部(嵌入突起側)は撓み変形すると共に、取付け部材２１の底面より下側へ突出している為に、該取付け部材２１と本体面１０との間にディスクに記録されている内容を記載したシート等を挿入することが出来る。
【００１５】
図２は上記取付け部材２１を取外した場合であり、レンタル用のカバーケースと成る。そして、図１に示している販売用ケースの上縁１１は取外されて底部に取付けられている。本体面１０の繋ぎ部２側には上端部に設けている縦縁片１３のみならず、取付け部材２１が取着される為の縦縁片１５、及び縦縁片６，１６を起立して設けている。そして、これら縦縁片６，１６にも溝が形成され、上縁１１の側片１４に突出した凸部が該溝に嵌ることが出来る。
【００１６】
図２では上縁１１が縦縁片１６と縦縁４ｂに形成している溝に嵌って底部に取付けられている。この上縁１１は図１の本体面１０に示しているように、アルファベットの表記９で示したＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅの位置に取付けられ、ディスクを入れた貸出しケースの上部開口から突出する突出量が適当に成るようにしている。上縁１１は両側片１４，１４が縦縁４ｂと縦縁片１６に支持されるが、本体面１０には小さな穴８，８・・が形成され、上縁１１に設けている凸部は該穴８，８・・に嵌入し、収容ケースが載っても撓まないようにしている。
【００１７】
図３は前記図２に示すレンタル用カバーケースにディスクを収容した貸出しケース３１を収納した場合である。ただし、説明の都合上、ケース蓋１は開いた状態となっている。レンタル用カバーケースに収納された貸出しケース３１は底部に取付けられた上縁１１に載って、上端部１８はカバーケースの上部開口から突出することが出来る。
【００１８】
上端部１８には「貸出ＯＫ」の表示がなされ、上端部１８が突出した状態でレンタルショップの陳列棚に配列されている。そこで、客は突出した上端部１８を摘んでカバーケースから貸出しケース３１を抜き取り、カウンターにて所定の手続きを取って借りることが出来る。カバーケースは陳列棚にそのままの状態で載っている。この貸出し方法はビデオテープの貸出しに際して従来から行なわれている方法であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【００１９】
図４は前記図２に示すレンタル用カバーケースにディスクを収容した貸出しケース３２を収納した場合であり、該貸出しケース３２は貸出しケース３１に比較して高さが低くなっている。ケース蓋１は開いた状態となっているが、レンタル用カバーケースに収納された貸出しケース３２は底部に取付けられた上縁１１に載って、上端部１８はカバーケースの上部開口から突出している。すなわち、上端部１８が開口から突出することが出来るように、上縁１１はＣの位置に取付けられている。
【００２０】
以上述べたように、本発明の販売用及びレンタル用ケースは、ケース本体の中央にディスクを固定する取付け部材を着脱自在に取着し、上部には上縁を着脱自在に取付けたものであり、次のような効果を得ることが出来る。
【００２１】
【発明の効果】
本発明のケースは、販売用として使用出来るだけでなく、レンタル用のカバーケースとしての利用が可能となる。すなわち、ケース本体の中央にはディスクが固定される取付け部材を着脱自在に設け、販売用としてのケースであれば、該取付け部材をケース本体に取着すると共に、取付け部材中央の嵌入突起をディスク穴に嵌めて固定出来る。
【００２２】
そして、レンタル用として使用する場合には、取付け部材をケース本体から取外し、上部に取着している上縁を外して底部に取付けるならば、ディスクを収容した貸出しケースを上縁に載せて上部開口から上端部を突出することが出来る。該ケース本体には上縁の取付け位置を変えることが出来るように、複数箇所に取着箇所を設けている為に、貸出しケースの高さが違っても上端部は開口から適当な突出量となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る販売用ケース。
【図２】本発明に係るレンタル用ケース。
【図３】レンタル用ケースの貸出しケースを収納した場合。
【図４】レンタル用ケースに貸出しケースを収納した場合。
【符号の説明】
１ ケース蓋
２ 繋ぎ部
３ ケース本体
４ 縦縁
５ 底縁
６ 縦縁片
７ 溝
８ 穴
９ 表記
10 本体面
11 上縁
12 蓋面
13 縦縁片
14 側片
15 縦縁片
16 縦縁片
17 端部
31 貸出しケース
32 貸出しケース

Claims (1)

1. ＣＤやＤＶＤ等のディスクを収納して販売すると共にレンタル用のカバーケースとして利用することが出来るケースであって、該ケースはケース本体３とケース蓋１を繋ぎ部２を介して連結し、ケース蓋１はケース本体３に被さって所定の箱を形成し、上記ケース本体３の中央にはディスクの中央穴に嵌って該ディスクを取付ける取付け部材２１を着脱自在に取着し、そして上部には上縁１１を着脱自在に取付けると共に、貸出しケース３１，３２が載って上端部が開口から突出して収納出来るように底部の複数箇所に該上縁１１を取付けることが出来るようにし、本体ケース３には縦縁４ b と縦縁片１３、１５、６，１６を本体面１０に垂直に起立して設け、該縦縁４ b 及び縦縁片１３に形成した溝には上部に位置する上縁１１の両側片１４，１４に設けた凸部を嵌めて取着可能とし、又縦縁４ b 及び縦縁片１５の溝には上記取付け部２１の両端部１７，１７に設けた凸部を嵌めて取着可能され、さらに底部には上記上縁１１を取着する為の溝を複数箇所に設けた縦縁４ b 及び縦縁片６，１６を設け、さらに、ケース本体３の本体面１０には上縁１１を取付ける位置を示す表記Ａ、Ｂ、Ｃ・・を設け、又上縁１１に設けた凸部が嵌る小さな穴８，８・・を形成し、一方、上記取付け部２１には嵌入突起２３の両側に外側を基点として該嵌入突起側が撓み変形すると共に底面より下側へ突出する紙片押え２２，２２を形成したことを特徴とするディスクの販売用及びレンタル用ケース。

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