JP3994023B2 - 剥離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも2つの薄葉シートに剥離可能な多層紙を剥離するための剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多孔性の支持円筒体である多孔性支持板の周面に樹脂あるいは金属網体のメッシュスクリーンを複数層巻装してなる回転自在な版胴と、熱可塑性樹脂フィルム(厚み1〜3μm程度のものが一般的に用いられる)と和紙繊維あるいは合成繊維あるいは和紙繊維と合成繊維とを混抄したもの等からなる多孔性支持体とを貼り合わせたラミネート構造のマスタとを用い、マスタの熱可塑性樹脂フィルム面をサーマルヘッド等により加熱穿孔製版した後に版胴に巻装し、版胴内部に設けられたインキ供給手段よりインキを供給しつつプレスローラ等の押圧手段によって給紙手段より給送された用紙を版胴外周面上の製版済みマスタに連続的に押圧することにより、版胴開孔部及びマスタ穿孔部よりインキを滲出させて用紙に転写することで印刷を行う感熱デジタル孔版印刷装置が一般的に知られている。
【0003】
この孔版印刷装置に用いられるマスタは、版胴内部から供給されたインキを多孔性支持体及び製版された穿孔部を介して用紙に転移させるため、多孔性支持体のインキ透過性が良好でないとインキが偏って用紙に転移され、濃度むらやかすれ等の不具合が発生してしまう。そこで、最近ではインキ透過性の良好な繊維径の細い多孔性支持体が用いられる傾向にあるが、繊維径が細い多孔性支持体は高価でありコストアップしてしまうという問題点がある。また、多孔性支持体のインキ透過性を向上させる方法として、多孔性支持体の坪量を小さくすることが効果的であることが判明している。しかし、通常の多孔性支持体は抄紙機により抄紙して生産しており、その坪量を小さくすることには限界があった。
【0004】
そこで、2層以上の層を有する複合多孔性支持体を層間で剥離することにより坪量の小さな多孔性支持体を得るマスタの製造方法が、本願出願人と同一出願人による特願2000−395870号において提案されている。また、特開平6−19098号公報及び特開平10−10751号公報には、2層以上の複合フィルムを2つの部材に剥離する剥離装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、坪量が小さくインキ透過性の良好な多孔性支持体を得るためには、特開平6−19098号公報及び特開平10−10751号公報に開示された剥離装置を用いて特願2000−395870号に開示されたマスタの製造方法を行えばよいことになる。しかし、特願2000−395870号の明細書に開示されている坪量20.0g/m以下である引張強度の弱い多孔性支持体を2層以上有する複合多孔性支持体を用いた場合には、剥離時に各多孔性支持体に掛かる張力によって各多孔性支持体が各層間の剥離部で良好に剥離されないことがあり、その場合には一方あるいは双方の多孔性支持体に破れが生じてしまうという問題点がある。
【0006】
本発明は上記問題点を解決し、坪量が小さく引張強度の弱い多孔性支持体を2層以上有する複合多孔性支持体を良好に剥離することが可能な剥離装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、2層以上の多孔性支持体を有しそれぞれの多孔性支持体に剥離可能な複合多孔性支持体を搬送する第1搬送手段と、搬送された前記複合多孔性支持体を剥離するローラ対からなる剥離手段と、前記剥離手段により剥離された各多孔性支持体をそれぞれ搬送する複数の第2搬送手段とを有する剥離装置において、第1搬送手段と前記剥離手段との間で前記複合多孔性支持体に掛かる張力を調整する第1張力調整手段と、前記剥離手段と各第2搬送手段との間で前記各多孔性支持体に掛かる張力を調整する複数の第2張力調整手段と、第1張力調整手段及び各第2張力調整手段により調整される張力をそれぞれ制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の剥離装置において、さらに第1張力調整手段は前記複合多孔性支持体に掛かる張力を検知する第1張力検知手段を有し、各第2張力調整手段は前記多孔性支持体に掛かる張力を検知する第2張力検知手段をそれぞれ有することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の剥離装置において、さらに第1張力調整手段は、前記複合多孔性支持体に伸びが発生せず、かつ前記剥離手段により剥離される前記複合多孔性支持体の剥離点が前記剥離手段のニップ部に位置すべく、前記複合多孔性支持体に掛かる張力を調整することを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の剥離装置において、さらに各第2張力調整手段は、前記各多孔性支持体に伸びが発生せず、かつ前記剥離手段により前記複合多孔性支持体が剥離されるときに各多孔性支持体が破損しないように、前記各多孔性支持体に掛かる張力を調整することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のうちの何れか1つに記載の剥離装置において、さらに第1張力調整手段及び各第2張力調整手段がそれぞれ速度可変型モータを有し、前記制御手段が前記各速度可変型モータの速度を変化させることを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項4のうちの何れか1つに記載の剥離装置において、さらに第1張力調整手段及び各第2張力調整手段が移動自在な張力付与部材をそれぞれ有し、前記制御手段が前記各張力付与部材をそれぞれ移動させることを特徴とする。
【0013】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例を採用した剥離装置を示している。同図において剥離装置1は、駆動ローラ2a及び従動ローラ2bを有する第1搬送手段としてのインフィードローラ対2、駆動ローラ3a及び従動ローラ3bを有する剥離手段としての剥離ローラ対3、駆動ローラ4a及び従動ローラ4bを有する第2搬送手段としてのアウトフィードローラ対4、駆動ローラ5a及び従動ローラ5bを有する第2搬送手段としてのアウトフィードローラ対5等を有している。
【0014】
金属ローラからなる駆動ローラ2aは、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されており、図示しない装置本体に取り付けられた速度可変型モータ6によって回転駆動される。駆動ローラ2aの上方に配置された駆動ローラ2aよりも小径のゴムローラからなる従動ローラ2bは、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されており、図示しない付勢手段によってその周面が所定の圧接力で駆動ローラ2aの周面に圧接するように付勢されている。
【0015】
インフィードローラ対2には、図示しない貯容部から供給された複合多孔性支持体7が挟持される。複合多孔性支持体7は、抄紙機により多孔性支持体7aと多孔性支持体7bとを重ね合わせて抄紙されており、各多孔性支持体7a,7bの坪量は共に20.0g/m以下となるように設定されている。
【0016】
金属ローラからなる駆動ローラ3aは、図示しない装置本体に取り付けられた速度可変型モータ8によって回転駆動される。駆動ローラ3aの下方に配置された駆動ローラ3aと同径のゴムローラからなる従動ローラ3bは、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されており、その周面と駆動ローラ3aの周面との間の距離が複合多孔性支持体7の厚みよりも若干狭くなるように配置されている。
上述したインフィードローラ対2、剥離ローラ対3、速度可変型モータ6,8によって第1張力調整手段14が構成されている。
【0017】
金属ローラからなる駆動ローラ4aは、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されており、図示しない装置本体に取り付けられた速度可変型モータ9によって回転駆動される。駆動ローラ4aの上方に配置された駆動ローラ4aよりも小径のゴムローラからなる従動ローラ4bは、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されており、図示しない付勢手段によってその周面が所定の圧接力で駆動ローラ4aの周面に圧接するように付勢されている。
上述した剥離ローラ対3、アウトフィードローラ対4、速度可変型モータ8,9によって第2張力調整手段21が構成されている。
【0018】
金属ローラからなる駆動ローラ5aは、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されており、図示しない装置本体に取り付けられた速度可変型モータ10によって回転駆動される。駆動ローラ5aの上方に配置された駆動ローラ5aよりも小径のゴムローラからなる従動ローラ5bは、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されており、図示しない付勢手段によってその周面が所定の圧接力で駆動ローラ5aの周面に圧接するように付勢されている。
上述した剥離ローラ対3、アウトフィードローラ対5、速度可変型モータ8,10によって第2張力調整手段22が構成されている。
【0019】
インフィードローラ対2と剥離ローラ対3との中間の位置には、第1張力検知手段としての張力検知部材11が配設されている。張力検知部材11は図示しない装置本体に配設されており、その上部には複合多孔性支持体7に接触するローラ部材11aが、その下部には複合多孔性支持体7の張力を検知する検知器11bが設けられている。張力検知部材11の複合多孔性支持体搬送方向における前後には、複合多孔性支持体7に対してローラ部材11aへの抱き角を90度程度与えるためのフリーローラ12,13が配設されている。金属ローラからなる各フリーローラ12,13は、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されている。
【0020】
駆動ローラ3aの上方及び従動ローラ3bの下方には、剥離後の各多孔性支持体7a,7bに対して駆動ローラ3a及び従動ローラ3bへの抱き角を180度程度与えるためのフリーローラ15,16が配設されている。金属ローラからなる各フリーローラ15,16は、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されている。
【0021】
フリーローラ15の多孔性支持体搬送方向下流側には、第2張力検知手段としての張力検知部材17が配設されている。張力検知部材17は図示しない装置本体に配設されており、その上部には多孔性支持体7aに接触するローラ部材17aが、その下部には多孔性支持体7aの張力を検知する検知器17bが設けられている。張力検知部材17の多孔性支持体搬送方向下流側には、多孔性支持体7aに対してローラ部材17aへの抱き角を与えるためのフリーローラ18が配設されている。金属ローラからなるフリーローラ18は、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されている。
【0022】
フリーローラ16の多孔性支持体搬送方向下流側には、第2張力検知手段としての張力検知部材19が配設されている。張力検知部材19は図示しない装置本体に配設されており、その上部には多孔性支持体7bに接触するローラ部材19aが、その下部には多孔性支持体7bの張力を検知する検知器19bが設けられている。張力検知部材19の多孔性支持体搬送方向下流側には、多孔性支持体7bに対してローラ部材19aへの抱き角を与えるためのフリーローラ20が配設されている。金属ローラからなるフリーローラ20は、その支軸を図示しない本体側板間に回転自在に支持されている。
【0023】
図7は、本実施例に用いられる制御手段のブロック図を示している。同図において制御手段23は、CPU、ROM、RAM等を有する周知のマイクロコンピュータによって構成されており、図示しない剥離装置本体の内部に設けられている。制御手段23は、各張力検知手段11,17,19からの張力検知信号に基づいて、各モータ6,8,9,10の速度を制御する。制御手段23による各モータ6,8,9,10の速度制御は、複合多孔性支持体7に伸びが発生せず、かつ剥離される各多孔性支持体7a,7bに伸び及び破れが生じないように設定される。
【0024】
ここで、制御手段23による各モータ6,8,9,10の制御について説明する。
複合多孔性支持体7に作用する張力は、図2に示すように、インフィードローラ対2の回転周速度(インフィード線速)と剥離ローラ対3の回転周速度(剥離部線速)との比によって調整される。つまり、インフィードローラ対2の回転周速度に比して剥離ローラ対3の回転周速度が大きければ大きい程、複合多孔性支持体7には大きな張力が作用することとなる。この張力の調整は、各速度可変型モータ6,8の速度を変化させることにより行われる。
【0025】
同様に、剥離後の多孔性支持体7aに作用する張力は剥離ローラ対3の回転周速度とアウトフィードローラ対4の回転周速度との比によって調整され、多孔性支持体7bに作用する張力は剥離ローラ対3の回転周速度とアウトフィードローラ対5の回転周速度との比によって調整される。この張力の調整は、各速度可変型モータ8,9,10の速度を変化させることにより行われる。
【0026】
図3において、符号F1は剥離時において複合多孔性支持体7に作用する張力を、符号F2は多孔性支持体7aに作用する張力を、符号F3は多孔性支持体7bに作用する張力をそれぞれ示している。ここで、複合多孔性支持体7の剥離点Aに作用する力は、図4(a)に示すように張力に対して垂直方向のベクトルで表される。つまり、図4(b)に示すように各張力F2,F3がそれぞれ相反する垂直方向に作用する場合に最大の剥離力が得られることとなる。
【0027】
しかし、本実施例に示すように、剥離装置で一般的に用いられている剥離ローラ対3を用いて複合多孔性支持体7の剥離を行う場合には、各張力F2,F3がそれぞれ相反する垂直方向に作用する最も効率的な剥離力を得ようとすると、図5に示すように剥離点Aが駆動ローラ3a及び従動ローラ3bの周面より離れてしまう。このとき、複合多孔性支持体7を構成する各多孔性支持体7a,7bの坪量がそれぞれ十分に大きく、それぞれ十分な引張強度を有している場合には何の問題もないが、本実施例で示すように坪量が小さく引張強度が弱い場合には、各多孔性支持体7a,7bがそれぞれ駆動ローラ3a及び従動ローラ3bの周面から離隔し、剥離点Aが空中に位置する不安定な状態で剥離されるため、引張強度の弱い部分(各多孔性支持体7a,7bの引張強度は平均値であり、引張強度のばらつきから各多孔性支持体7a,7bには部分的に引張強度の弱い部分が存在する)から紙層破れが発生するという不具合が生じる。図6(a)、(b)は、紙層破れの代表例を示している。
【0028】
また、張力F1を極端に大きくし、各張力F2,F3をそれぞれ極端に大きくしていくと剥離点Aは剥離ローラ対3のニップ部で安定するが、各多孔性支持体7a,7bが伸びてしまったり引張強度の弱い部分を起点に紙層破れが発生したりしてしまう。
【0029】
これらのことから、引張強度の弱い多孔性支持体7a,7bを複合した複合多孔性支持体7を剥離する場合には、剥離点Aを剥離ローラ対3のニップ部付近に位置させたまま、すなわち各多孔性支持体7a,7bを駆動ローラ3a及び従動ローラ3bに確実に密着させた状態で固定し、かつ複合多孔性支持体7に十分な剥離力が加わるように各張力F1,F2,F3を制御する必要がある。
【0030】
そこで、本実施例では張力F1を剥離点Aが剥離ローラ対3のニップ部に極力近付くように調整して一定値とし、各張力F2,F3を調整したときに各多孔性支持体7a,7bに発生する紙層破れの状況を調査した。使用する複合多孔性支持体7としては、セルロース繊維を主体とするセルロース繊維質薄葉紙からなる多孔性支持体7aと、バインダー繊維を含むポリエステル系薄葉紙からなる多孔性支持体7bとを複合し、剥離境界面の剥離強さが3N/mのものを用いた。各多孔性支持体7a,7bの坪量及び厚さ並びに引張強度は表1のとおりである。
【0031】
【表1】
Figure 0003994023
【0032】
また、剥離ローラ対3としては、駆動ローラ3a及び従動ローラ3b共に直径150mmのものを使用し、各ローラ間の間隔を40μmに設定した。以下、表2に実験の結果を示す。
【0033】
【表2】
Figure 0003994023
【0034】
各張力F2,F3が30N/m以下の場合には、剥離点Aが剥離ローラ対3のニップ部にあると、複合多孔性支持体7の剥離強さに対して剥離点Aに与えられる剥離力が不足し、剥離点Aが右側に移動して複合多孔性支持体7が浮き上がる現象が現れる。剥離点Aが浮き上がると剥離不安定な状態となり、引張強度の弱い部分が起点となって紙層破れが発生する。各張力F2,F3が30〜60N/mの場合には、剥離点Aは剥離ローラ対3のニップ部に位置し、安定した剥離状態が得られ、紙層破れも発生しなかった。各張力F2,F3が60N/m以上の場合には、各多孔性支持体7a,7bに伸びが発生し、また、引張強度の弱い部分を起点とした紙層破れが発生した。
【0035】
上記結果より、本実施例で示した複合多孔性支持体7を安定して剥離するためには、張力F1を複合多孔性支持体7が剥離ローラ対3のニップ部から浮き上がらない値に保つと共に、各張力F2,F3を30〜60N/mの範囲内となるように各モータ6,8,9,10の速度を制御手段23によって制御すればよいことが判明した。
【0036】
これらのことから、坪量が小さくかつ引張強度の弱い多孔性支持体を複合した複合多孔性支持体を安定して剥離するためには、複合多孔性支持体及び剥離後の各多孔性支持体に作用する張力をそれぞれ制御し、剥離点を剥離ローラ対のニップ部に安定させて剥離することが必要である。
【0037】
上記実施例では、第1張力調整手段14及び第2張力調整手段21,22としてそれぞれ速度可変型モータ6,8,9,10を用い、各モータ6,8,9,10の速度を制御することにより複合多孔性支持体7及び各多孔性支持体7a,7bに作用する張力を調整する構成としたが、速度可変型モータに代えて上下動自在な張力付与部材としてのダンサーローラを用い、ダンサーローラの位置を調整することによって複合多孔性支持体7及び各多孔性支持体7a,7bに作用する張力を調整する構成としてもよい。
【0038】
本実施例では、複合多孔性支持体の剥離条件の1例を示したが、複合多孔性支持体を構成する各多孔性支持体の坪量、引張強度、剥離強度が異なる場合には、安定して剥離することが可能な各張力F1,F2,F3の条件も上記数値とは異なることとなる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、制御手段が第1張力調整手段及び第2張力調整手段により調整される張力をそれぞれ制御することにより、複合多孔性支持体及び剥離後の各多孔性支持体に作用する張力を最適値とすることができ、伸びや紙層破れの発生を防止して安定した剥離を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を採用した剥離装置の概略正面図である。
【図2】本発明の一実施例における複合多孔性支持体に作用する張力を説明するための概略図である。
【図3】本発明の一実施例における複合多孔性支持体に作用する張力及び剥離後の各多孔性支持体に作用する張力を説明するための概略図である。
【図4】本発明の一実施例における張力と剥離力との関係を説明するための概略図である。
【図5】本発明の一実施例における剥離手段から剥離点が浮き上がった状態を示す概略図である。
【図6】本発明の一実施例における紙層破れの一例を説明するための概略図である。
【図7】本発明の一実施例に用いられる制御手段のブロック図である。
【符号の説明】
1 剥離装置
2 第1搬送手段(インフィードローラ対)
3 剥離手段(剥離ローラ対)
4,5 第2搬送手段(アウトフィードローラ対)
6,8,9,10 速度可変型モータ
7 複合多孔性支持体
7a,7b 多孔性支持体
11 第1張力検知手段(張力検知部材)
14 第1張力調整手段
17,19 第2張力検知手段(張力検知部材)
21,22 第2張力調整手段
23 制御手段
A 剥離点
F1,F2,F3 張力

Claims (6)

  1. 2層以上の多孔性支持体を有しそれぞれの多孔性支持体に剥離可能な複合多孔性支持体を搬送する第1搬送手段と、搬送された前記複合多孔性支持体を剥離するローラ対からなる剥離手段と、前記剥離手段により剥離された各多孔性支持体をそれぞれ搬送する複数の第2搬送手段とを有する剥離装置において、
    第1搬送手段と前記剥離手段との間で前記複合多孔性支持体に掛かる張力を調整する第1張力調整手段と、前記剥離手段と各第2搬送手段との間で前記各多孔性支持体に掛かる張力を調整する複数の第2張力調整手段と、第1張力調整手段及び各第2張力調整手段により調整される張力をそれぞれ制御する制御手段とを有することを特徴とする剥離装置。
  2. 第1張力調整手段は前記複合多孔性支持体に掛かる張力を検知する第1張力検知手段を有し、各第2張力調整手段は前記多孔性支持体に掛かる張力を検知する第2張力検知手段をそれぞれ有することを特徴とする請求項1記載の剥離装置。
  3. 第1張力調整手段は、前記複合多孔性支持体に伸びが発生せず、かつ前記剥離手段により剥離される前記複合多孔性支持体の剥離点が前記剥離手段のニップ部に位置すべく、前記複合多孔性支持体に掛かる張力を調整することを特徴とする請求項1または請求項2記載の剥離装置。
  4. 各第2張力調整手段は、前記各多孔性支持体に伸びが発生せず、かつ前記剥離手段により前記複合多孔性支持体が剥離されるときに各多孔性支持体が破損しないように、前記各多孔性支持体に掛かる張力を調整することを特徴とする請求項3記載の剥離装置。
  5. 第1張力調整手段及び各第2張力調整手段がそれぞれ速度可変型モータを有し、前記制御手段が前記各速度可変型モータの速度を変化させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちの何れか1つに記載の剥離装置。
  6. 第1張力調整手段及び各第2張力調整手段が移動自在な張力付与部材をそれぞれ有し、前記制御手段が前記各張力付与部材をそれぞれ移動させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちの何れか1つに記載の剥離装置。
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