JP3993743B2 - ウエブの巻き取り方法および装置 - Google Patents

ウエブの巻き取り方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻芯に対してウエブを巻き付け、高速で巻き取りを行うウエブの巻き取り方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フイルムや紙等のウエブを巻芯に巻き取り、皺や巻き乱れ等のない良好なロール材を製造する方法として、例えば、ウエブに接圧ローラを密着させた状態で巻き取りを行うことにより、巻き取り時におけるエアーの巻き込みを排除し、良好な巻き取り状態を得るようにした従来技術が知られている(特開平11−59985号公報参照)。
【0003】
しかしながら、この従来技術においては、接圧ローラがウエブに直接接触することになるため、フイルムのようなデリケートな材料においては、品質の劣化が懸念される。
【0004】
そこで、ウエブの品質の劣化を回避し、皺等が発生することのない巻き取り方法として、ウエブの巻き取り初期の段階では、巻き取り張力を基本巻き取り張力の70%以下の低張力に設定して巻き取りを行い、ウエブの巻数が最終巻数の1/10となった時点で巻き取り張力を高張力に急激に復帰させた後、徐々に減少させながら巻き取りを行うようにした従来技術がある(特開昭60−112562号公報参照)。
【0005】
しかしながら、この従来技術では、ウエブの張力を低張力から高張力に急激に切り換えているため、ウエブに過大な付加がかかり、それによるウエブの劣化が懸念される。また、図1に示すように、ウエブfを巻き付ける巻芯aの変形を考慮していないため、付加される張力によっては、ウエブfの端面bに巻き乱れの発生するおそれがある。すなわち、ウエブfの巻き取り中に巻芯aが湾曲すると、ウエブfが巻芯aの軸方向にぶれてしまい、端面bに巻き乱れが生じてしまう。このような巻き乱れがあると、製造されたロール材の幅Lが変動するため、例えば、当該ロール材をその後工程である遮光包装する工程に供給した際、所定の性能を得るような遮光包装ができなくなるおそれがある(例えば、光カブリ等)。さらに、イメージセッター等の画像形成装置にうまく適合しない(例えば、マガジンに挿入できない)等の不具合が生じてしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の不具合を解消するためになされたものであり、ウエブを損傷することがなく、また、ウエブを巻き取って得られるロール材の端面に巻き乱れの生じることがなく、巻き取り状態が極めて良好なウエブの巻き取り方法および装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明のウエブの巻き取り方法は、巻芯に対してウエブを巻き付け、高速で巻き取りを行うウエブの巻き取り方法において
記ウエブのテンションを低テンションに設定し、長い前記巻芯に対しては長く巻き付け、短い前記巻芯に対しては短く巻き付け、次いで、前記ウエブのテンションを高テンションに設定した後、テンションを減少させながら前記ウエブを巻き取ることを特徴とする。
【0011】
この場合、巻芯に低テンションでウエブを所定長巻き付けることにより、巻芯を変形させることなく、巻芯に所定の剛性を付与することができる。なお、低テンションで巻き付けるウエブの長さを巻芯の長さに対応させて設定することにより、短尺巻芯における“段くずれ”等の品質不良を防止することができる。
【0012】
次いで、テンションを所定の増加率で増加させた後、所定の減少率で減少させながらウエブの巻き取りを行うことにより、ウエブに過大な付加を与えることなく、しかも、十分な剛性が付与された巻芯に対してウエブを巻き取らせることができる。この結果、得られたロール材の端面に巻き乱れが生じることがなく、しかも、損傷がなく巻きずれのない良好な品質のロール材を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明のウエブの巻き取り方法および装置が適用される実施形態に係るフイルム加工裁断機12の概略構成説明図である。
【0014】
フイルム加工裁断機12は、PETフイルム、TACフイルム、PENフイルムまたは印画紙等をベースとしたロール状感光材料(以下、フイルムロール14という)が配置され、このフイルムロール14に適切なバックテンションを与えつつ回転させて長尺フイルム16を送り出すフイルム送出装置18と、この長尺フイルム16を、次段の工程に順次搬送する搬送装置20と、前記搬送装置20により搬送される前記長尺フイルム16を幅方向に裁断するとともに耳落としをして所定の幅寸法を有する長尺フイルム24a〜24d(本実施形態では、4本の長尺フイルム24a〜24dに裁断されるものとする。)を形成する裁断装置26と、前記長尺フイルム24a〜24dを巻芯28a〜28dに巻き付けた後に所定の長さ毎に切断し、製品である巻回体30a〜30dを得るためのフイルム巻き取り装置10と、前記長尺フイルム16から排出された不要な耳部(フイルム耳部)32を処理するための耳部処理装置34とを備える。
【0015】
フイルム送出装置18は、一組のフイルムロール14を割り出し可能に支持するターレット軸36を備えており、このフイルムロール14が図示しない繰り出しモータの作用下に繰り出される。搬送装置20は、メインフィードローラであるサクションドラム38と、複数のローラ40とを備えており、このサクションドラム38は、後述するサーボモータを介して周速が所定のパターンになるように速度制御される。
【0016】
フイルムロール14とサクションドラム38との間に配置されているいずれかのローラ40には、張力検出器(テンションピックアップ)42が装着されており、この間におけるフイルム張力が前記張力検出器42および前記フイルムロール14の回転軸に装着された繰り出しモータ(図示せず)によって制御される。ターレット軸36側には、長尺フイルム16の端部位置を検出して位置調整するためのEPCセンサ44と、前記長尺フイルム16の終端と新たな長尺フイルム16の先端とを接合するための接合用サクションテーブル46とが配設される。
【0017】
裁断装置26は、複数組の回転カッタ48a、48bを備えており、裁断幅に対応して選択的に裁断位置に配置され、長尺フイルム16を所望の幅寸法に裁断する機能を有する。裁断装置26の下方には、裁断された長尺フイルム24a〜24dを互いに異なる方向に分離するための分離ローラ50a、50bが配置され、この分離ローラ50a、50bの下流側には、ニップローラ対52a、52bを介してフイルム巻き取り装置10が配設される。
【0018】
フイルム巻き取り装置10は、各長尺フイルム24a〜24dに対応して、図2中、左右二組ずつ設けられており、巻芯28a〜28dを保持して回転可能な巻芯回転機構58と、この巻芯28a〜28dに長尺フイルム24a〜24dを所定の長さまで巻き付けて巻回体30a〜30dを得る複数のブロックラッパ60と、前記巻芯28a〜28dに巻き付けられた前記長尺フイルム24a〜24dの周面をテンションが付与された状態で把持するとともに、前記ブロックラッパ60から相対的に離間可能な製品受取機構64と、前記製品受取機構64により前記長尺フイルム24a〜24dにテンションが付与された状態で該長尺フイルム24a〜24dを幅方向に切断する切断機構66とを備える。
【0019】
このように構成されるフイルム加工裁断機12の概略動作について、以下に説明する。
【0020】
フイルム送出装置18に装着されたフイルムロール14は、図示しない繰り出しモータの回転作用下に巻き戻され、長尺フイルム16が搬送装置20を構成するサクションドラム38に導かれる。このサクションドラム38は、後述するサーボモータの作用下に所定の速度パターンで速度制御されるとともに、図示しないエンコーダを介して長尺フイルム16の搬送長さ(巻き取り長)が検出されている。
【0021】
サクションドラム38によって速度調整がなされた長尺フイルム16は、裁断装置26に送られて回転カッタ48a、48bの作用下に両端の耳部32が裁断されるとともに、所定の幅寸法を有する4本の長尺フイルム24a〜24dとなってフイルム巻き取り装置10に搬送される。
【0022】
フイルム巻き取り装置10では、ブロックラッパ60により巻芯28a〜28dの外周面が保持された状態で、サクションドラム38が回転するとともに、巻芯回転機構58の作用下に前記各巻芯28a〜28dが回転される。このため、巻芯28a〜28dの外周面には、長尺フイルム24a〜24dが巻き付けられ、ブロックラッパ60が各巻芯28a〜28dから離間した後、該巻芯28a〜28dに前記長尺フイルム24a〜24dが所定の長さまで巻き取られて巻回体30a〜30dが得られる。
【0023】
次いで、製品受取機構64が上昇して巻回体30a〜30dを保持し、前記巻回体30a〜30dが長尺フイルム24a〜24dを巻き解しながら下降する。そして、切断機構66が駆動され、長尺フイルム24a〜24dが幅方向に切断(クロスカット)される。これにより、巻回体30a〜30dからなる製品が得られ、各製品が次段の工程に供給される。一方、ブロックラッパ60には、新たな巻芯28a〜28dが自動的に供給され、次の巻き付けおよび巻き取り動作が再び開始される。
【0024】
ところで、前記のようにして長尺フイルム24a〜24dの巻き付けおよび巻き取りを行う際、長尺フイルム24a〜24dに付与されるテンションを適切に調整しておかないと、過剰なテンションが付与されることで長尺フイルム24a〜24dが損傷したり、あるいは、得られた巻回体30a〜30dに緩みや巻き乱れが生じるといった不具合が惹起される。本実施形態では、フイルム巻き取り装置10を以下のように構成し制御することにより、これらの不具合を回避することができる。
【0025】
図3は、フイルム巻き取り装置10における制御回路1000の構成ブロックを示す。制御回路1000は、サクションドラム38の回転速度を制御する速度制御部1002と、巻芯回転機構58における各巻芯28a〜28dの回転速度および回転トルクを制御する速度・トルク制御部1004a〜1004d(巻芯回転制御手段)とを備える。
【0026】
制御回路1000には、入力部1006を介して工程制御コンピュータ1008が接続される。また、工程制御コンピュータ1008には、管理コンピュータ1010が接続される。工程制御コンピュータ1008は、フイルム巻き取り装置10の工程制御を行う。なお、フイルム加工裁断機12には、各工程毎に工程制御コンピュータが配設される。管理コンピュータ1010は、フイルム加工裁断機12に接続される各工程制御コンピュータの全体管理を行う。
【0027】
速度制御部1002には、出力部1012を介してモータドライバ1014が接続される。モータドライバ1014には、サクションドラム38を回転駆動するサーボモータ1016が接続される。この場合、速度制御部1002には、工程制御コンピュータ1008から供給される速度指令値を記憶する速度指令値メモリ1018が接続されており、サーボモータ1016は、この速度指令値に従って駆動制御される。
【0028】
速度・トルク制御部1004a〜1004dには、出力部1024a〜1024dを介してモータドライバ1026a〜1026dが接続される。モータドライバ1026a〜1026dには、巻芯28a〜28dを介して長尺フイルム24a〜24dを巻き取るためのサーボモータ1028a〜1028dが接続される。この場合、速度・トルク制御部1004a〜1004dには、工程制御コンピュータ1008から供給される速度指令値を記憶する速度指令値メモリ1030a〜1030dが接続されるとともに、工程制御コンピュータ1008から供給される巻き取りテンション指令値を記憶する巻き取りテンション指令値メモリ1032a〜1032d(巻き取りテンション記憶手段)がトルク換算部1034a〜1034d(トルク換算手段)を介して接続される。サーボモータ1028a〜1028dは、速度・トルク制御部1004a〜1004dから供給される速度指令値と、トルク換算部1034a〜1034dによって換算された巻き取りトルク指令値とに従って駆動制御される。
【0029】
次に、以上のように構成される制御回路1000によるフイルム巻き取り装置10の制御動作について説明する。
【0030】
フイルム巻き取り装置10における長尺フイルム24a〜24dの巻き取り動作に先立ち、工程制御コンピュータ1008は、速度指令値メモリ1018、速度指令値メモリ1030a〜1030dおよび巻き取りテンション指令値メモリ1032a〜1032dに対して、予め設定した速度指令値および巻き取りテンション指令値を格納する。
【0031】
図4の上部の関係は、速度指令値メモリ1018に格納されたサーボモータ1016に対する速度指令値と時間との関係を示す。また、図4の下部の関係は、巻き取りテンション指令値メモリ1032a〜1032dに格納された長尺フイルム24a〜24dに対する巻き取りテンション指令値と時間との関係を示す。なお、速度指令値メモリ1030a〜1030dには、サーボモータ1028a〜1028dに対する一定の速度指令値が格納される。
【0032】
先ず、速度・トルク制御部1004a〜1004dは、速度指令値メモリ1030a〜1030dから一定の速度指令値を読み取り、出力部1024a〜1024dからモータドライバ1026a〜1026dを介して、速度指令値に基づく駆動信号をサーボモータ1028a〜1028dに供給し、巻芯28a〜28dを回転させる。また、トルク換算部1034a〜1034dは、巻き取りテンション指令値メモリ1032a〜1032dから図4に示す一定の巻き取りテンション指令値T1を読み取り、この巻き取りテンション指令値T1をトルク指令値に換算し、速度・トルク制御部1004a〜1004dに供給する。速度・トルク制御部1004a〜1004dは、トルク換算部1034a〜1034dから供給されたトルク指令値でサーボモータ1028a〜1028dが回転するよう、モータドライバ1026a〜1026dを制御する。
【0033】
巻芯回転機構58が前記の状態に調整された後、時刻t1において、速度制御部1002は、速度指令値メモリ1018から速度指令値を読み取り、速度指令値に基づく駆動信号を出力部1012からモータドライバ1014を介してサーボモータ1016に供給し、サクションドラム38を回転させる。この場合、サクションドラム38は、時刻t1から時刻t2まで加速された後、一定速度v1で回転することにより、長尺フイルム16をフイルム巻き取り装置10に送り出す。
【0034】
サクションドラム38によって送り出された長尺フイルム16は、裁断装置26において裁断されることで4本の長尺フイルム24a〜24dとされた後、フイルム巻き取り装置10を構成する巻芯回転機構58に供給される。次いで、サーボモータ1028a〜1028dによって回転する巻芯28a〜28dに対する長尺フイルム24a〜24dの巻き付けが開始される。この場合、サーボモータ1028a〜1028dは、一定の巻き取りテンション指令値T1を換算して得られる一定のトルク指令値に等しいトルク値が得られるように駆動制御されているため、巻芯28a〜28dに長尺フイルム24a〜24dが巻き付けられた際、長尺フイルム24a〜24dには、一定の巻き取りテンションT1が付与されることになる。
【0035】
次いで、速度制御部1002は、速度指令値メモリ1018から速度指令値を読み取り、時刻t3から時刻t6までの間、サクションドラム38を速度v1からv2に加速させて回転させ、長尺フイルム16をフイルム巻き取り装置10に送り出す。
【0036】
一方、速度・トルク制御部1004a〜1004dは、巻芯28a〜28dの長さに応じて設定された時刻t4から時刻t5の間、巻き取りテンション指令値メモリ1032a〜1032dから読み取った巻き取りテンション指令値T1から巻芯28a〜28dの長さに応じて設定された巻き取りテンション指令値T3まで徐々に増加する巻き取りテンション指令値をトルク換算部1034a〜1034dにおいてトルク指令値に換算し、この指令値をモータドライバ1026a〜1026dに供給し、サーボモータ1028a〜1028dを制御する。この結果、長尺フイルム24a〜24dは、徐々に増加する巻き取りテンションT1〜T3によって巻芯28a〜28dに巻き取られることになる。
【0037】
時刻t5に達すると、速度・トルク制御部1004a〜1004dは、トルク指令値を巻き取りテンション指令値T3に対応する値から徐々に減少させながら、長尺フイルム24a〜24dの巻き取りを行う。
【0038】
この間、速度制御部1002からの指令に基づくサーボモータ1016による長尺フイルム16の送り出しの加速度が徐々に減少し、時刻t6において、速度制御部1002からの速度指令値が一定の速度指令値v2に設定される。この速度指令値v2は、時刻t7まで保持された後、再び減速され、時刻t8においては、速度指令値v1となり、時刻t9で0となる。
【0039】
一方、速度・トルク制御部1004a〜1004dは、時刻t5から時刻t9の間、トルク指令値を巻き取りテンション指令値T3に対応する値から巻き取りテンション指令値T2に対応する値まで徐々に減少させた後、巻き取りテンション指令値T1に対応するトルク指令値とする。
【0040】
以上のようにして長尺フイルム24a〜24dにかかるテンションを調整しながら巻芯28a〜28dに対する巻き取り動作を行うことにより、良好な巻回体30a〜30dを得ることができる。
【0041】
すなわち、巻芯28a〜28dに対する長尺フイルム24a〜24dの巻き付け始めの状態においては、長尺フイルム24a〜24dに付与される巻き取りテンション指令値T1が低い状態に維持されている。この場合、長尺フイルム24a〜24dによって十分な剛性が付与されていない巻芯28a〜28dに大きな外力が付与されることがないため、巻芯28a〜28dが撓むことがなく、従って、長尺フイルム24a〜24dは、良好な状態で巻芯28a〜28dに巻き付けられることになる。
【0042】
次いで、巻芯28a〜28dに対して所定長の長尺フイルム24a〜24dが巻き付けられると、巻芯28a〜28dに剛性が付与されて撓みずらい状態となる。そこで、長尺フイルム24a〜24dのテンションを高い巻き取りテンション指令値T3に切り換えることにより、巻き緩みによる不安定な状態となることなく、長尺フイルム24a〜24dが高速に巻き付けられることになる。この場合、長い巻芯28a〜28dに対しては、低い巻き取りテンション指令値T1で巻き付ける長尺フイルム24a〜24dの長さを長く設定することにより、巻芯28a〜28dを撓ませない状態で長尺フイルム24a〜24dを巻き付けることができる。また、短い巻芯28a〜28dに対しては、予め十分な剛性があることから、低い巻き取りテンション指令値T1で巻き付ける長尺フイルム24a〜24dの長さを短く設定し、且つ、切換後の高い巻き取りテンション指令値T3を高く設定することにより、巻き付け中における巻きずれが生じることがなく、良好な巻き付け状態を得ることができる。
【0043】
さらに、本実施形態では、巻き取りテンション指令値をT1からT3まで増加させる際、急激なテンション変動を与えることなく、所定の増加率で徐々に増加させるようにしているため、長尺フイルム24a〜24dが損傷することなく巻芯28a〜28dに巻き付けられる。
【0044】
次に、長尺フイルム24a〜24dのテンションが巻き取りテンション指令値T3に到達した後は、そのテンションを徐々に減少させながら巻き取り動作を行うことにより、巻きずれや巻回体30a〜30dの端面に巻き乱れが生じることがなく、極めて良好な巻き取り状態の巻回体30a〜30dを得ることができる。
【0045】
なお、巻き取りテンション指令値メモリ1032a〜1032dに記憶される巻き取りテンション指令値は、各巻回体30a〜30d毎に個々に設定し、独立に制御できることは勿論である。
【0046】
次に、具体的な巻き取り条件での実施例について説明する。
【0047】
第1実施例
長さ1220mm、外周の直径3インチの巻芯28a〜28dにより幅1220mmの長尺フイルム24a〜24dを巻き取る場合、テンションT1=7.84N/100mmで8m(約30周)巻き取った後、テンションをT1からテンションT3=17.64N/mmまで徐々に増加させながら10mまで巻き取った。次いで、20%の割合でテンションT3を徐々に減少させながら61mまで長尺フイルム24a〜24dを巻き取り、巻回体30a〜30dを得た。なお、低テンションT1での巻き取り周数は、全巻き取り周数の約15%である。
【0048】
この実施例1においては、長尺で撓みやすい巻芯28a〜28dであるにも拘わらず、巻回体30a〜30dの端面の巻き乱れは、目標値である0.5mm以内であり、また、巻きずれもなく、十分良好な巻き取り状態が得られた。
【0049】
第2実施例
長さ150mm、外周の直径3インチの巻芯28a〜28dにより幅150mmの長尺フイルム24a〜24dを巻き取る場合、テンションT1=7.84N/100mmで巻芯28a〜28dの約1/2周巻き取った後、テンションをT1からテンションT3=24.5N/mmまで増加させながら巻き取った。次いで、20%の割合でテンションT3を徐々に減少させながら61mまで長尺フイルム24a〜24dを巻き取り、巻回体30a〜30dを得た。なお、低テンションT1での巻き取り周数は、全巻き取り周数の約0.5%である。
【0050】
この実施例2においては、短尺で撓みにくい巻芯28a〜28dであるため、巻き付け開始初期の段階から高テンションで長尺フイルム24a〜24dを巻き取ることができ、しかも、巻き乱れや巻きずれのない良好な巻回体30a〜30dが得られた。
【0051】
なお、他の実施例を以下の表1に示す。これらの実施例では、巻芯28a〜28dの内周の直径を73.7mm、外周の直径を77.9mmとし、長さが長尺フイルム24a〜24dの幅よりも0.5〜1.0mm短いものを使用した。低テンションT1で巻芯28a〜28dに巻き付ける長尺フイルム24a〜24dの長さを、巻回体30a〜30dの全体の長さに対して表1のように設定することにより、巻回体30a〜30dの端面の巻き乱れを許容範囲である0.5mmに抑えることができた。
【0052】
【表1】
Figure 0003993743
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、巻き付け当初において低テンションとした後、テンションを所定増加率で増加させ、次いで、高テンションから徐々に減少させながらウエブの巻き取りを行うことにより、ウエブを損傷することがなく、また、端面に巻き乱れがなく、極めて良好な状態のロール材を得ることができる。
【0054】
また、低テンションでの巻き付け長さを巻芯の長さに対応させて設定し巻き付けを行うことにより、巻芯が撓むことなく、ウエブを一層良好に巻き取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】巻芯に対してウエブを巻き付けてロール材を製造する状態の説明図である。
【図2】本発明のウエブの巻き取り方法および装置が適用されるフイルム加工裁断機の概略構成説明図である。
【図3】図2に示すフイルム加工裁断機におけるフイルム巻き取り装置を中心とする制御回路の構成ブロック図である。
【図4】図2に示すフイルム加工裁断機におけるフイルム巻き取り装置の制御回路でのフイルム送り出しの速度指令値と、巻き取りテンション指令値との関係説明図である。
【符号の説明】
10…フイルム巻き取り装置 12…フイルム加工裁断機
14…フイルムロール 18…フイルム送出装置
20…搬送装置 24a〜24d…長尺フイルム
26…裁断装置 28a〜28d…巻芯
30a〜30d…巻回体 32…耳部
34…耳部処理装置 38…サクションドラム
58…巻芯回転機構 60…ブロックラッパ
64…製品受取機構 66…切断機構
1000…制御回路 1002…速度制御部
1004a〜1004d…速度・トルク制御部
1016…サーボモータ 1018…速度指令値メモリ
1028a〜1028d…サーボモータ
1030a〜1030d…速度指令値メモリ
1032a〜1032d…巻き取りテンション指令値メモリ
1034a〜1034d…トルク換算部

Claims (3)

  1. 巻芯に対してウエブを巻き付け、高速で巻き取りを行うウエブの巻き取り方法において
    記ウエブのテンションを低テンションに設定し、長い前記巻芯に対しては長く巻き付け、短い前記巻芯に対しては短く巻き付け、次いで、前記ウエブのテンションを高テンションに設定した後、テンションを減少させながら前記ウエブを巻き取ることを特徴とするウエブの巻き取り方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記高テンションの値は、前記巻芯の長さに対応して設定することを特徴とするウエブの巻き取り方法。
  3. 請求項2記載の方法において、
    前記高テンションの値は、長い前記巻芯に対しては低く、短い前記巻芯に対しては高く設定することを特徴とするウエブの巻き取り方法。
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