JP3984504B2 - ツイントーチ式プラズマ加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ツイントーチ式のタンディッシュ内溶鋼用プラズマ加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマトーチから噴出するガスを高温のプラズマガスとし、該プラズマガスを用いて金属プロセスにおける精錬、溶解、加熱、溶射、表面改善あるいは廃棄物等の処理を行う方法が知られている。カソードプラズマトーチと対象物との間あるいはアノードプラズマトーチと対象物との間にプラズマアークを発生させる移行型プラズマトーチと、プラズマトーチ内のアノードとカソードとの間にプラズマアークを発生させる非移行式型プラズマトーチとが用いられている。移行型プラズマトーチにおいては、1対のプラズマトーチを用い、一方をアノードプラズマトーチ、他方をカソードプラズマトーチとしてプラズマアークを発生させることが可能であり、特にタンディッシュ内の溶鋼加熱用に使用するものは、ツイントーチ式のタンディッシュ内溶鋼用プラズマ加熱装置(以下、ツイントーチ式プラズマ加熱装置)と呼ばれている。
【0003】
ツイントーチ式プラズマ加熱装置は、タンディッシュ内溶鋼の加熱をするため、一般に図1に示すような配置となっている。容器5としてのタンディッシュの蓋6に設けられた天井壁に、プラズマ形成用のガスを噴出する1対のプラズマトーチ(1,2)が挿入、進退自在に設けられている。プラズマトーチの一方をアノードプラズマトーチ2、他方をカソードプラズマトーチ1とする。直流電源装置7の正側にアノードプラズマトーチ2を接続し、負側にカソードプラズマトーチ1を接続し、各プラズマトーチと溶鋼との間にプラズマアークを形成することにより溶鋼を加熱する。電流はアノードトーチ2の電極端からメインアーク4を経由して溶鋼に流れ、更にカソードトーチ1のメインアーク3を経由してカソードトーチ1の電極端に流れる。
【0004】
電子の流れは電流と逆向きとなり、カソードトーチ1から放出された電子は、メインアーク3を経由して溶鋼に衝突し、さらに溶鋼中を流れ、メインアーク4を経由してアノードトーチ2へ流れる。特に、カソードトーチ1と溶鋼の間に着目してみると、カソードトーチが陰極の役割を、溶鋼が擬似的に陽極の役割を果たしている。メインアーク中では、電子と陽イオンの密度は互いに相等しいので全体としては空間電荷は0であるが、溶鋼、すなわち陽極前面では、陽イオンが不足している。従って陽極前面においては、電子による空間電荷があり、このため大きな電圧降下、すなわち陽極降下が生じ、この電圧降下部分を電子は陽極の方へ吸引されて陽極に流れ込む。この際、電子が陽極降下部分を飛行することによって得る運動のエネルギーは、陽極表面に衝突して熱として放出され、プラズマ加熱の最も大きな加熱源となっている。すなわちカソードトーチ1の直下の溶鋼が最も温度上昇が大きい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ツイントーチ式プラズマ加熱装置の主な役割は、鍋からの溶鋼流をタンディッシュ内にて昇温し、タンディッシュイマージョンノズルの詰まり等の防止による操業安定化にある。しかしながらツイントーチ式プラズマ加熱装置による溶鋼の昇温を図っても、タンディッシュイマージョンノズルに詰まり等が発生し、狙い通りの効果が得られないケースが存在する。
【0006】
即ち、タンディッシュ内では、溶鋼が静止しているのでなく、取鍋から注入された溶鋼がタンディッシュ内を流動中にプラズマ加熱されているので、タンディッシュ内の溶鋼流動の影響を考慮して、プラズマ加熱装置のトーチ(アノードトーチとカソードトーチそれぞれの位置)を配置しなければ、効率良く加熱できなくなるばかりか、逆に加熱による熱的な影響を受け、タンディッシュ内の溶鋼流動を乱す可能性があった。
【0007】
そこで本発明の目的は、ツイントーチ式プラズマ加熱装置を適用した際に、効率の良く、安定操業できうるプラズマ加熱装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は下記の点にある。
【0009】
すなわち、2ストランドの連続鋳造機用のタンディッシュ内溶鋼を2組のアノードトーチ及びカソードトーチを用いて加熱するツイントーチ式プラズマ加熱装置において、タンディッシュ内の溶鋼を加熱する際の2組のアノードトーチ及びカソードトーチが、取鍋からの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュからモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置を基に、下記式を満足するように配置されることを特徴とするツイントーチ式プラズマ加熱装置である。
【0010】
0.90≦Lc1/Lc2≦1.10
0.85≦La1/La2≦1.15
0°≦|θc1−θc2|≦10°
0°≦|θa1−θa2|≦10°
ここで、
Lc1、Lc2:カノードトーチ先端と取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置との水平距離、
La1、La2:アノードトーチ先端と取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置との水平距離、
θc1、θc2:カソードトーチ先端と、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュからモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置とのそれぞれの水平投影面上で取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置を頂点としてなす角度、
θa1、θa2:アノードトーチ先端と、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュからモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置とのそれぞれの水平投影面上で、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置を頂点としてなす角度。
【0011】
但し、前記記号中の添数字1、2は、それぞれ第1及び第2のトーチを表す。
【0012】
【発明の実施の形態】
例えば、図1に示す1ストランドの連続鋳造装置用タンディッシュ6内溶鋼を加熱する場合には、取鍋からタンディッシュ6への溶鋼注入用ノズル(以下、タンディッシュ注入ノズルと称す)8とタンディッシュ6からモールドへの溶鋼注入ノズル(以下、モールド注入ノズルと称す)9は、それぞれ1箇所しかないため、図2の水平断面の配置図に示すように、それぞれを結んだ線間近傍にプラズマトーチ1、2を配置して加熱すれば、熱的に大きな影響は受けないと考えられる。
【0013】
しかしながら、複数ストランドを有する連続鋳造機用のタンディッシュ内溶鋼を2組のトーチ(アノード及びカソードトーチ)を用いて加熱するツイントーチ式プラズマ加熱装置の場合においては、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入口が1箇所であるのに対し、タンディッシュからモールドへの溶鋼注入口が複数存在するため、前記の如くタンディッシュ内の溶鋼を加熱する際の2組のトーチ配置によって、それぞれのストランドに注入される溶鋼温度は大きく異なるのは当然である。
【0014】
そこで、2ストランド用タンディッシュの場合のアノード及びカソードトーチ配置による影響を検討した。一般的に2つ以上の複数のストランドを有する連続鋳造用タンディッシュの場合は、図3に示すようにタンディッシュ6の中央付近に取鍋からの注入ノズル、すなわち、タンディッシュ注入ノズル8を有する。従って、2ストランド用のタンディッシュでは、2組のそれぞれのトーチ1〜4を、一般的に、タンディッシュ注入ノズル8と2つのモールド注入ノズル9、10の間付近に配置することが好ましい。
【0015】
先にも述べたように、ツイントーチ式プラズマ加熱装置において、最も大きな加熱源は、カソードトーチから放出された電子が溶鋼に衝突する際に発生する熱であり、カソードトーチの直下が最も温度上昇効果が得られる。一方、タンディッシュ内の溶鋼流動は、取鍋からのタンディッシュ溶鋼注入位置から、モールドへの注入孔の方向へ拡散する流れを形成している。また、タンディッシュ内溶鋼の表面温度も場所により差が生じている。従って、カソードトーチの加熱位置が、タンディッシュ内溶鋼の均一加熱性や着熱効率に大きく影響を与えると考えられる。従って、タンディッシュ注入ノズル8と2つのカソードトーチ1、11までのそれぞれの距離が等しい場合に、その後にモールド注入ノズル9、10を通過してモールドに注入される溶鋼温度偏差は小さくなる。但し、必ずしも前記距離が等しくなくても適正範囲であれば、ノズル詰まり等の操業トラブルの発生のないレベルまで溶鋼温度偏差を抑制できるようになると考えられる。
【0016】
そこで、図4に示すようにタンディッシュ横断面における第1及び第2のカソードトーチ1、11先端とタンディッシュ注入ノズルの水平距離をLc1、Lc2とした場合のモールド内溶鋼の温度偏差量の関係を調査した。ここで、第1及び第2プラズマの投入電力を600KW、タンディッシュ注入ノズルからアノードトーチ2、12への距離La1、La2は、3300mm一定とし、さらに第1及び第2プラズマのカソードトーチ1、11は、それぞれ、タンディッシュ注入ノズル8とモールド注入ノズル9、10を直線で結んだ線上に配置し、Lc1を2500mm一定、Lc2を可変させて加熱し、それぞれのモールドで内での溶鋼温度を実測した。図5に平均溶鋼温度偏差を示すが、下記式(1)を満足すれば溶鋼温度偏差が2℃以下となって、モールド注入ノズル詰まり等の操業トラブルが無くなることが判った。
【0017】
0.90≦Lc1/Lc2≦1.10・・・(1)
一方、カソードトーチの直下では、温度上昇効果が大きいが、アノードトーチも、溶鋼からトーチへ向かう電子の流れからなるアーク柱を形成している。アーク柱の温度は5000℃以上の高温になっており、アノードトーチ周辺の溶鋼は、その輻射熱により加熱されている。従って、カソードトーチの配置方法と同じく、プラズマ加熱における重要な加熱源であるアノードトーチの配置に対しても最適配置の検討を行った。
【0018】
前記のカソード配置検討の場合と同様に、第1及び第2のアノードトーチ2、12先端とタンディッシュ注入ノズル8の水平距離をそれぞれLc1、Lc2とした場合のモールド内の溶鋼温度偏差量の関係を調査した。ここで、第1及び第2プラズマの投入電力を600KW、タンディッシュ注入ノズル8からカソードトーチ1、11への距離Lc1、Lc2は2500mm一定とし、さらに第1及び第2プラズマのアノードトーチはそれぞれ、タンディッシュ注入ノズル8とモールド注入ノズル9、10を直線で結んだ線上に配置し、La1を3300mm一定、La2を可変させて加熱し、それぞれのモールドで内での溶鋼温度を実測した。
【0019】
図6に平均溶鋼温度偏差を示すが、前記カソードトーチの場合と比べその範囲は広がり、下記式(2)を満足すれば溶鋼温度偏差が2℃以下となり、モールド注入ノズル詰まり等の操業トラブル発生がなくなることが判った。
【0020】
0.85≦La1/La2≦1.15・・・(2)
さらに、単にカソード及びアノードトーチのからタンディッシュ注入ノズルとの水平距離だけでなく、それぞれのトーチと、タンディッシュ注入ノズルと、モ−ルド注入ノズルとの配置関係も適正化が必要と考えた。即ち、タンディッシュ内ではタンディッシュ注入ノズルからの距離は同じでも、タンディッシュ注入ノズルから注入された溶鋼は、タンディッシュ堰等の影響によって深さ方向で上昇流や下降流といった流れの生成により、流れの形態は変化するため、溶鋼流速も異なり、2組のトーチのそれぞれ加熱位置での溶鋼流動パターンが同じになるような条件で加熱しなければ、加熱状況が変化してしまい、結果的にモールド内の溶鋼温度に偏差が生じてしまうのである。
【0021】
そこで本発明者らがさらに鋭意検討した結果、図7に示すように、タンディッシュ注入ノズル8と、モ−ルド注入ノズル9、10とをそれぞれ結んだ線を基準線とし、さらにタンディッシュ注入ノズル8とカソードトーチ1、11先端との間を成す角度θc1、θc2、及びタンディッシュ注入ノズル8とアノードトーチ2、12先端との間を成す角度θa1、θa2が適正範囲にある場合に、モールド内の溶鋼温度偏差が無くなることを見出したのである。
【0022】
図8には第1及び第2カソードトーチ1、11の角度θc1とθc2の差の絶対値とモールド内の溶鋼温度偏差量の関係を示す。ここで、第1及び第2プラズマの投入電力を600KWとし、タンディッシュ注入ノズル8からアノードトーチ2、12への距離La1、La2を3300mm一定とし、タンディッシュ注入ノズル8とモールド注入ノズル9、10を直線で結んだ線上に配置した。即ち、θa1=θa2=0°とした。また、カソードトーチ1、11は、タンディッシュ注入ノズル8からカソードトーチ1、11への距離Lc1、Lc2を2500mm一定とし、角度θc1=0°一定として、θc2の角度を変化させて加熱し、モールド内での溶鋼温度を実測した。
【0023】
図8に示すようにθc1とθc2の差の絶対値が10°以下となる下記(3)式を満足する場合には温度偏差が付かないことが判った。
【0024】
0°≦|θc1−θc2|≦10°・・・(3)
即ち、タンディッシュの幅方向におけるカソードトーチ1、11をの角度の絶対値の差が10°以内の場合には、カソードトーチ1、11の直下ではタンディッシュ溶鋼表面の溶鋼の流速と流れの方向はほぼ等しく(すなわち、流れの方向は、図7のモールド注入ノズルを通過する中心線Lの線対称となる。)流動していることを見出したのである。従って、前記角度の差が10°超になった場合には、カソードトーチ1、11位置直下での溶鋼流速とその方向が異なるために、プラズマ加熱される溶鋼昇温量に差が生じるために、モールド内に注入される溶鋼温度差が大きくなるものと考えられる。
【0025】
また、アノードトーチについても前記カソードトーチと同様の検討を行った。
【0026】
図9にはアノードトーチのなす角度θa1とθa2の差の絶対値とモールド内の溶鋼温度偏差量の関係を示す。ここで、第1及び第2プラズマの投入電力は600KWとし、タンディッシュ注入ノズル8からカソードトーチ1、11への距離Lc1、Lc2を2500mm一定とし、タンディッシュ注入ノズル8とモールド注入ノズル9、10を直線で結んだ線上に配置した。即ち、θc1=θc2=0°とした。また、アノードトーチ2、12は、タンディッシュ注入ノズル8からアノードトーチ2、12への距離La1、La2を3300mm一定とし、角度θa1=0°一定とし、θa2の角度を変化させて加熱し、モールド内での溶鋼温度を実測した。
【0027】
図9に示すように、カソードトーチと同様にアノードトーチの角度θa1とθa2の差の絶対値が10°以下となる下記(4)式を満足する場合にはノズル詰まり等の操業トラブルが発生しない温度偏差2℃以下となることが判ったが、カソードトーチよりも昇温効率が小さいアノードトーチの位置も、カソードトーチと同様な位置関係が必要であるとを見出した。
【0028】
0°≦|θa1−θa2|≦10°・・・(4)
以上のように、タンディッシュ内の溶鋼流動を考慮して、カソードトーチ及びアノードトーチを適正範囲に配置させることによって安定操業ができることが判った。
【0029】
【実施例】
2ストランドの連続鋳造機用のタンディッシュ内溶鋼を2組のアノード及びカソードトーチを用いて、アノードトーチ及びカソードトーチの位置を変え、そしてストランド毎にモールド内の溶鋼温度を測定し、その温度差の平均値を測定した。表1に出力等の他条件を示す。
【0030】
【表1】
【0031】
表2にアノードトーチ及びカソードトーチの位置条件とその結果を示す。
【0032】
本発明例であるNo.1〜5においては、いずれもアノードトーチ及びカソードトーチは本発明条件を満足しており、溶鋼温度偏差が2℃以下であり、ノズル詰まり等の操業トラブルもなく安定鋳造できた。
【0033】
一方、比較例であるNo.6〜10においては、No.6ではカソードトーチ距離、No.7ではアノードトーチ距離、No.8ではカソードトーチ角度、No.9ではアノードトーチ角度、No.10ではアノードトーチとカソードトーチの距離、カソードトーチとアノードトーチ角度が、それぞれ本発明範囲を超えたため溶鋼温度偏差が2℃超となりになり、温度の低い側のストランドでノズル詰まりが発生し、モールド内の湯面変動が大きくなり、品質異常が発生した。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】
プラズマトーチを本発明に示された配置にすることで、プラズマ加熱装置の効果が最大限発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツインプラズマ加熱装置の配置の縦断面図である。
【図2】1ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツインプラズマ加熱装置の配置の水平断面図である。
【図3】2ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツインプラズマ加熱装置の配置の縦断面図である。
【図4】2ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツインプラズマ加熱装置の配置の水平断面図である。
【図5】Lc1/Lc2と溶鋼温度偏差の相関を示した図である。
【図6】La1/La2と溶鋼温度偏差の相関を示した図である。
【図7】2ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツインプラズマ加熱装置のアノードトーチ及びカソード角度関係を示す水平断面図である。
【図8】θc1/θc2と溶鋼温度偏差の相関を示した図である。
【図9】θa1/θa2と溶鋼温度偏差の相関を示した図である。
【符号の説明】
1、11…カソードトーチ
2、12…アノードトーチ
3…カソードトーチメインアーク
4…アノードトーチメインアーク
5…タンディッシュ容器
6…タンディッシュ蓋
7…電源装置
8…取鍋からタンディッシュへ溶鋼を注入するノズル(タンディッシュ注入ノズル)
9、10…タンディッシュからモールドへ溶鋼を注入する浸漬ノズル(モールド注入ノズル)
L…モールドノズルを通過する中心線
Claims (1)
- 2ストランドの連続鋳造機用のタンディッシュ内溶鋼を2組のアノードトーチ及びカソードトーチを用いて加熱するツイントーチ式プラズマ加熱装置において、タンディッシュ内の溶鋼を加熱する際の2組のアノードトーチ及びカソードトーチが、取鍋からの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュからモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置を基に、下記式を満足するように配置されることを特徴とするツイントーチ式プラズマ加熱装置。
0.90≦Lc1/Lc2≦1.10
0.85≦La1/La2≦1.15
0°≦|θc1−θc2|≦10°
0°≦|θa1−θa2|≦10°
ここで、
Lc1、Lc2:カノードトーチ先端と取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置との水平距離、
La1、La2:アノードトーチ先端と取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置との水平距離、
θc1、θc2:カソードトーチ先端と、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュからモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置とのそれぞれの水平投影面上で、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置を頂点としてなす角度、
θa1、θa2:アノードトーチ先端と、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュからモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置とのそれぞれの水平投影面上で、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズル位置を頂点としてなす角度。
但し、前記記号中の添数字1、2はそれぞれ第1及び第2のトーチを表す。
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