JP3981924B2 - スズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法 - Google Patents

スズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスズ又はスズ合金メッキ面の後処理方法に関して、経時劣化を起こさずにメッキ表面のハンダ濡れ性を良好に確保するとともに、後処理を迅速・簡便化できるものを提供する。
【0002】
【従来の技術】
金属の表面は酸化により経時劣化し易く、多湿、高温の状態では特に酸化が促進される。
そこで、従来では、金属表面に有機皮膜を施して、表面を防錆することが行われて来た。
例えば、特許文献1には、スズメッキ鋼板、クロメート皮膜を有する鋼板などのメッキ皮膜を形成した金属素地に、クロム水和酸化物を主体とする皮膜を形成した後、あまに油、脱脂ヒマシ油などの油脂に、ロジン、アルキルフェノール樹脂などを配合し、マレイン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸を作用させた変性物、或は、ロジン無水マレイン酸と多価アルコールとのポリエステル類などからなる水溶性樹脂の薄膜層を形成することが開示されている(特許請求の範囲参照)が、これは鋼板に塗料を塗布したり、ラミネートフィルムを被覆する際に塗膜密着性等を高めるためのものである。
【0003】
一方、金属材料にハンダ付けをする場合、ハンダ濡れ性を確保するため、一般に、予め金属材料にスズ又はスズ合金などのメッキ皮膜を形成するが、上述の金属表面と同様に、このメッキ面も酸化により経時劣化し易く、変色してしまい表面特性が損なわれる。
そこで、この表面特性を改善する目的でメッキ表面を後処理する技術が知られているが、その従来技術を挙げると次のものがある。
先ず、特許文献2には、ハンダ性、ハンダ経時性、耐食性などの向上を目的として、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂又はウレタン樹脂からなる水分散性或は水溶性有機樹脂と、6価クロムイオンと、ロジンアミン塩を含有する水溶液により、亜鉛又は亜鉛合金メッキなどを施したメッキ鋼板を後処理する方法が開示されている(特許請求の範囲、段落1と3参照)。
【0004】
また、特許文献3には、スズ皮膜又は鉛フリーのスズ合金皮膜のハンダ濡れ性を向上することを目的として、ルベニン酸、アガテンジカルボン酸、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、ピマル酸、レボピマル酸などのジテルペン酸、或はこれらのエステル化物や天然ロジンなどのジテルペン酸誘導体と、パラフィンワックス、マシン油などの脂肪族炭化水素とを含有するハンダ濡れ性向上剤により、金属基材上に形成したスズ又はスズ合金メッキ面を後処理する方法が開示されている(特許請求の範囲、段落1〜5参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公昭52−35620号公報
【特許文献2】
特開平9−234421号公報
【特許文献3】
特開2001−105178号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ロジンはハンダフラックスとして汎用され、上記特許文献2〜3の後処理液には、天然ロジンやロジンのアミン塩を含有するが、これらの処理液でメッキ面を後処理しても、メッキ面のハンダ濡れ性は充分には向上しないうえ、処理した油膜によって塵埃が吸着されたり、他の製品を油膜の油で汚染したりする恐れがある。
本発明は、メッキ表面の後処理において、ハンダ濡れ性の良好な確保と、後処理の迅速・簡便化を技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ハンダフラックスとして清浄化作用に優れ、また、上記特許文献2〜3にも記載されているロジン類を出発点として、ロジン自体やロジン塩とは異なり、ロジン類に不飽和カルボン酸類を付加反応させ、或は当該付加及びエステル化反応させて得られる付加生成物であって、且つ、特定の酸価を有するものは、これをスズ又はスズ合金メッキ面の後処理に適用すると、当該メッキ面のハンダ濡れ性を良好に確保できること、次いで、この付加生成物の軟化点を90℃以上に特定化すると、後処理に続く乾燥処理で塵埃などの付着がなく、また、温度上昇に伴って起こる流動性の増大による付加ロジンの保護表面からの離脱もなく、ハンダ濡れ性の一層の促進に寄与することを見出した。さらには、アンモニア又は低沸点アミンにより上記付加生成物を塩形態にすると、付加生成物を水溶化でき、火災の危険性などがあるアルコール等を溶解目的で用いる必要もなくなるうえ、上記乾燥処理時にアンモニア又はアミンが簡単に蒸発して、ハンダ付け作業を良好に担保できることを見出した。
また、ロジン類に替えて、ロジンの含有成分であるアビエチン酸を不飽和カルボン酸と反応させた付加生成物でも同様の効果があることを突き止めて、本発明を完成した。
【0008】
即ち、本発明1は、被メッキ物にスズ又はスズ合金メッキ皮膜を形成した後、当該金属材料を後処理液に接触させる後処理方法であって、
上記後処理液がガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、及びアビエチン酸の少なくとも一種に不飽和カルボン酸類を付加反応させ、或は、当該付加及びエステル化反応させて得られるディールス・アルダー付加生成物で、酸価が100〜350であるものを含有し、且つ、塩素及びクロムを含有しないことを特徴とするスズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法である。
【0009】
本発明2は、上記本発明1において、ディールス・アルダー付加生成物の軟化点が、90〜200℃であることを特徴とする請求項1に記載のスズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法である。
【0010】
本発明3は、上記本発明1又は2において、ディールス・アルダー付加生成物をアンモニア又は、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ブチルアミン、ピペリジン、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、モルホリン、1,3−プロパンジアミン、シクロヘキシルアミン、ピペラジン、テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、エタノールアミン、テトラメチレンジアミンよりなる群から選ばれたアミンと反応させてアンモニウム塩又はアミン塩にすることを特徴とする請求項1又は2に記載のスズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法である。
【0011】
本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、スズ合金が、スズと、ビスマス、銅、亜鉛、ニッケル、銀、金、インジウム、アンチモン、鉛、コバルト、タリウム、ガリウムよりなる群から選ばれた金属の少なくとも一種との合金であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法である。
【0013】
本発明5は、上記本発明1〜4のいずれかの後処理方法を施した半導体デバイス、プリント基板、フレキシブルプリント基板、フィルムキャリア、コネクタ、スイッチ、抵抗、可変抵抗、コンデンサ、フィルタ、インダクタ、サーミスタ、水晶振動子、リード線の電子部品である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、第一に、ロジン類、又はロジンの含有成分であるアビエチン酸に不飽和カルボン酸類を付加反応させ、或は当該付加及びエステル化反応させて得られるディールス・アルダー付加生成物であって、特定の酸価を有するものを用いた後処理液で被メッキ物のスズ又はスズ合金メッキ表面を後処理する方法であり、第二に、この後処理方法を適用したプリント基板、半導体集積回路などの電子部品である。
ちなみに、本発明で用いる上記後処理液は、被メッキ物にスズ又はスズ合金メッキ皮膜を形成した後に、そのメッキ表面を後処理する液をいう。
【0015】
本発明のディールス・アルダー付加生成物は、
(1)ロジン類と不飽和カルボン酸類をディールス・アルダー付加反応させて得られる不飽和カルボン酸付加ロジン(以下、付加ロジンという)と、
(2)当該ディールス・アルダー付加反応及びエステル化反応をさせて得られる不飽和カルボン酸付加ロジンエステル(以下、付加ロジンエステルという)
との両化合物を意味する。
上記ディールス・アルダー反応は常法によって行われ、反応温度は150〜300℃程度、反応時間は0.5〜5時間程度が好ましい。
上記ロジン類はガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、或は、これらの未変性ロジンに、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールを公知のエステル化法により反応させて得られるロジンエステルでも良い。
上記不飽和カルボン酸類は、不飽和モノカルボン酸、不飽和ポリカルボン酸、或はこれらの(部分)エステルを指す。
上記不飽和モノカルボン酸は、さらにα,β−不飽和モノカルボン酸とそれ以外のモノカルボン酸に分けられる。このα,β−不飽和モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、アンゲリカ酸、ソルビン酸、テトロール酸などが挙げられ、これ以外のモノカルボン酸としてはビニル酢酸などが挙げられる。
上記不飽和ポリカルボン酸は、さらにα,β−不飽和ポリカルボン酸とそれ以外のポリカルボン酸に分けられる。このα,β−不飽和ポリカルボン酸としては、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸、(無水)アコニット酸、(無水)シトラコン酸、メサコン酸、ムコン酸、アセチレンジカルボン酸などが挙げられ、これ以外のポリカルボン酸としては、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸などが挙げられる。
また、上記付加ロジンエステルを得る場合、ディールス・アルダー付加反応とエステル化反応の順番は問わず、ロジン類に多価アルコールと不飽和カルボン酸類を同時に反応させても良いし、ロジン類をエステル化した後にディールス・アルダー反応させても良いが、ディールス・アルダー反応後にエステル化する処理が好ましい。このエステル化反応は常法によって行われ、反応温度は150〜300℃程度、反応時間は2〜20時間程度が好ましい。
【0016】
本発明の後処理液の有効成分としては、上記付加ロジン又は付加ロジンエステルに替えて、ロジンの含有成分であるアビエチン酸を上記不飽和カルボン酸類にディールス・アルダー付加反応させ、或は当該付加及びエステル化反応させたディールス・アルダー付加生成物であっても良い。
ディールス・アルダー付加反応においては、ロジン類、ロジンの含有成分の1種、或は2種以上を上記不飽和カルボン酸類に作用させることができる。この場合、不飽和カルボン酸類は単用又は併用できることはいうまでもない。
上記付加反応において、ロジン類、或はアビエチン酸に対する不飽和カルボン酸類の仕込み量は、ロジン類又は上記含有成分100重量部に対して2〜20重量部、好ましくは5〜15重量部である。尚、この割合は当該カルボン酸類の付加率ではなく、あくまでも反応物同士の使用量を指す。
【0017】
上記反応で得られる付加ロジン(或は付加ロジンエステル)、又はロジンの含有成分であるアビエチン酸などのディールス・アルダー付加生成物の酸価は、メッキ面のハンダ濡れ性を改善する見地から、100〜350であることが必要である。
上記付加生成物に残存するカルボキシル基が後処理の効果に寄与するため、酸価が100未満では経時によるハンダ濡れ性の効果が期待できず、耐熱処理によりメッキ表面が変色し、逆に、350を越えると、付加生成物の溶解性が減少し、ハンドリングが困難になる。
【0018】
本発明2に示すように、上記付加生成物の軟化点は90〜200℃であることが好ましい。本発明では、不飽和カルボン酸類の付加率が増すと生成物の分子量が増大して、軟化点が高くなる傾向を示すが、軟化点が90℃より低いと、表面がべた付いて、後処理に続く加熱乾燥工程で有機物や塵埃などが付着し易く、ハンダ付け性に悪影響を及ぼす恐れがあるうえ、温度上昇に伴う流動性の増大で保護表面から離脱する恐れもある。また、200℃より高いと、ハンダ付け時に溶融し難いうえ、揮発せずに残留してハンダ付けに悪影響を及ぼす恐れがある。
【0019】
本発明のディールス・アルダー付加生成物は水、有機溶剤に含有して後処理液として調製される。
上記付加生成物はそのまま、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸n−ブチルなどの有機溶剤に溶解させても良いし、付加生成物のカルボキシル基を部分エステル化して、アルコール、又はアルコールと水の混合物などに溶解させても良い。
この場合、アルコールなどの有機溶剤を使用すると、引火の危険があり、環境保全、労働衛生の面でも問題がある(部分エステルにすると、溶解用のアルコールを減量でき、含水アルコールにも可溶になって、当該弊害をある程度軽減できる)が、上記付加生成物にアンモニア又はアミンを作用させて塩の形態にし、水溶性を付与すると、後処理液は水溶液となってハンドリング性が向上する。
上記アミンとしては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ブチルアミン、ピペリジン、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、モルホリン、1,3−プロパンジアミン、シクロヘキシルアミン、ピペラジン、テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、エタノールアミン、テトラメチレンジアミンなどが挙げられる(本発明3参照)
ちなみに、アルカリ金属塩で塩形態にすることも考えられるが、アルカリ金属塩はアルカリ性であり、メッキ面を腐食させる恐れがあるため、アンモニア又はアミン塩が好ましい。
本発明の後処理を施したメッキ面には、加熱乾燥してからハンダ付けが行われるが、付加生成物にアンモニア又は低沸点アミンを作用させて、アンモニウム塩又は低沸点のアミン塩の形態にすると、この乾燥工程でこれらの塩の部分が円滑に蒸発し、ハンダ濡れ性に悪影響を及ぼす不純成分を排除できる。
さらに、後処理液の形態としては、水溶液やアルコールなどの有機溶媒への溶解液の外に、付加生成物自体、又はその部分エステルを水中に分散させて、後処理液を水性エマルジョンにすることもできる。この際、界面活性剤を添加すると、加熱乾燥時に不純物として残留して、ハンダ濡れ性に悪影響を及ぼす懸念がある反面、液の均一分散性が向上する利点がある。
【0020】
本発明の後処理液において、上記付加生成物の含有量は0.001〜10重量%が適量であり、好ましくは0.01〜1重量%である。後処理液としては、0.1重量%前後の濃度がより実用的であり、1重量%以上はかなり濃いレベルとなる。
また、本発明の後処理液には、上記界面活性剤の外に、防錆剤、酸化防止剤、pH調整剤などの各種添加剤を含有することができる。
上記界面活性剤としては、モノアルキルリン酸エステル、ジアルキルリン酸エステルを初め、通常のノニオン系、アニオン系、両性、或はカチオン系などの各種界面活性剤を使用できる。
上記アニオン系界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。カチオン系界面活性剤としては、モノ〜トリアルキルアミン塩、ジメチルジアルキルアンモニウム塩、トリメチルアルキルアンモニウム塩などが挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、C1〜C25アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキルナフトール、C1〜C25アルコキシルリン酸(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合させたものなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。
上記界面活性剤には、モノアルキルリン酸エステル、ジアルキルリン酸エステルなどが好ましい。但し、界面活性剤には前記弊害が考えられる。
尚、本発明の後処理液は、付加ロジン又は付加ロジンエステルを有効成分とするため、腐食作用をする塩素や、周知の金属表面処理法であるクロム酸処理(クロメート処理)の主剤であるクロムは、当該後処理液には含まれず、当然ながら排除されている。
【0021】
本発明は、上記後処理液を用いたスズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法であり、銅或は銅合金製などの被メッキ物にメッキ皮膜を形成した後、後処理液をこのメッキ面に接触させることにより実施される。尚、本発明の後処理の対象となるメッキ面は、従来用いられているリン酸処理などの後処理を施したメッキ面をも包含するため、リン酸処理などの公知の後処理を施した後に、本発明の後処理を施すことができる。
上記スズ合金は、本発明4に示すように、スズと、ビスマス、銅、亜鉛、ニッケル、銀、金、インジウム、アンチモン、鉛、コバルト、タリウム、ガリウムよりなる群から選ばれた金属の少なくとも一種との合金であり、例えば、スズ−銅合金、スズ−銅−ビスマス合金、スズ−銀合金、スズ−ビスマス合金、スズ−ビスマス−銀合金、スズ−亜鉛合金、スズ−鉛合金、スズ−コバルト合金、スズ−タリウム合金、スズ−ガリウム合金などである。
上記被メッキ物は特に制限されないが、本発明5に示すように、半導体デバイス、プリント基板、フレキシブルプリント基板、フィルムキャリアー、コネクタ、スイッチ、抵抗、可変抵抗、コンデンサ、フィルタ、インダクタ、サーミスタ、水晶振動子、リード線の電子部品を代表例とする。
【0022】
上記接触方法は、メッキ材を後処理液に浸漬することを基本とするが、メッキ材に後処理液を塗布しても良いし、噴霧しても良い。
後処理の時間は1秒〜60分であり、液の温度は0℃〜80℃である。好ましい処理時間は5秒〜3分、好ましい温度は室温近辺である。
尚、処理時間及び処理温度は、メッキ材の形状や材質に応じて処理時間と温度を適宜選択できる。
【0023】
【作用】
本発明においては、未だ詳細なメカニズムは不明であるが、特定の酸価を有する付加ロジン又は付加ロジンエステルのカルボキシル基が、メッキ皮膜に対して何らかの化学的な結合作用を奏するため、親油性を帯びたバルキーな付加ロジンがメッキ皮膜に強固に固着して、外気や水によってメッキ面が酸化されるのを有効に阻止するため、後処理したメッキ面のハンダ濡れ性が向上すると推定される。アビエチン酸などのロジン含有成分のディールス・アルダー付加生成物も同様の作用をすると考えられる。
【0024】
【発明の効果】
冒述したように、電子部品などの金属材料にハンダ付けをする場合、ハンダ濡れ性を確保するために、予めスズ又はスズ合金などのメッキ皮膜を形成しているが、このメッキ面は酸化により経時劣化し易い。
本発明では、特許文献2〜3のロジン塩やロジンエステルとは異なり、特定の酸価を有するロジンのディールス・アルダー付加生成物、或はロジン含有成分であるアビエチン酸などのディールス・アルダー付加生成物を有効成分として含有する後処理液で、スズ又はスズ合金メッキ面を接触処理するため、メッキ面のハンダ濡れ性を良好に改善できる。
本発明で用いる後処理液は上記有効成分を水やアルコールなどの各種溶媒に溶解することにより、水溶液、含水アルコール溶液、又は有機溶剤溶液の形態にでき、或は、当該有効成分を水に分散して水性エマルジョンの形態にできる。この場合、後処理液を溶液形態にすると、メッキ面に有効成分を均一に吸着でき、ハンダ濡れ性をより良く改善できる。特に、上記付加生成物をアンモニア又はアミンなどの塩基で塩にすると良好な水溶性を付与でき、アルコールを使用する必要がなくなるので、引火の危険をなくし、環境保全や労働衛生にも資する。殊に、アンモニア又は低沸点アミンを使用すると、後処理してからの加熱乾燥で容易に揮発するので好都合である。
一方、上記付加生成物の軟化点を90〜200℃に特定化すると、ハンダ濡れ性のさらなる促進に寄与するうえ、後処理した場合にメッキ面のベタ付きがなく、ハンダ付け時に迅速に揮発するため、良好にハンダ付けできる。また、温度上昇に伴って起こる流動性の増大により付加生成物が保護表面から離脱することもない。
しかも、本発明で使用するロジンのディールス・アルダー付加生成物、或はロジン含有成分であるアビエチン酸などのディールス・アルダー付加生成物は洗浄剤としても有効なので、メッキ材を本発明の後処理に適用すると、表面に付着している油分やその他の有機物が洗浄除去され、表面汚染によるハンダ濡れの低下を防止できるうえ、熱処理後の有機物の分解による変色やフクレをも有効に防止できる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明で用いる後処理液の調製例、当該処理液を用いてスズ又はスズ合金メッキ表面を後処理する実施例、並びに、当該後処理方法を施したメッキ表面のハンダ濡れ性試験例を説明する。
尚、本発明は下記の実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
【0026】
《後処理液の調製例》
下記の調製例1〜23のうち、調製例7、調製例17、調製例20、調製例23は付加ロジンの例、その他の調製例は付加ロジンエステルの例である。また、調製例2、調製例5、調製例7、調製例13〜14、調製例16〜17、調製例19〜20、調製例22〜23は上記付加ロジンを塩にして水溶液化した例、その他の例は含水アルコール、アルコール、或はトルエンに溶解した例である。
一方、比較調製例1〜7のうち、比較調製例1は後処理液を調製しないブランク例である。比較調製例2〜4は酸価が100より低く、軟化点が夫々異なる付加ロジンエステルの例である。比較調製例5は冒述の特許文献2に準拠して、ロジンアミン塩を調製した例、比較調製例6は酸価が100以上、軟化点も90℃以上であるが、不飽和カルボン酸をディールス・アルダー付加しないロジンエステルの調製例、比較調製例7は同様にロジンを調製した例である。
【0027】
(1)調製例1
攪拌機、温度計、窒素導入管、粉末添加口、分水器及び冷却管を取り付けた1Lの五つ口フラスコに酸価170のガムロジン100重量部を添加し、窒素気流下に200℃にて加熱溶融した。次いで、無水マレイン酸14重量部を添加し、200℃にて1時間付加反応を行った。
その後、フラスコを230℃まで昇温してからペンタエリスリトール20重量部を1時間かけて添加した。添加後、250℃まで加熱して2時間エステル化反応させて、酸価240、軟化点150℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノールに溶解して、0.1重量%の溶液とした。
以下、本調製例1に準拠して、下記の調製例2〜23及び比較調製例2〜7の各生成物を得た。
【0028】
(2)調製例2
ガムロジンとフマル酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価250、軟化点160℃の付加生成物を得た。この付加生成物にジエチルアミンを加えてアミン塩とした後、水に溶解して0.3重量%の溶液とした。
【0029】
(3)調製例3
ウッドロジンとアクリル酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価180、軟化点110℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノール/水=1/10の含水アルコールに溶解して、0.5重量%の溶液とした。
【0030】
(4)調製例4
トール油ロジンにグリセリンを加えてエステル化反応させた後、クロトン酸を付加反応させて酸価130、軟化点80℃の付加生成物を得た。この付加生成物をトルエンに溶解して0.2重量%の溶液とした。
【0031】
(5)調製例5
ガムロジンとイタコン酸を付加反応させた後ジペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価300、軟化点180℃の付加生成物を得た。この付加生成物にn−ブチルアミンを加えてアミン塩とした後に、水に溶解して0.1重量%の溶液とした。
【0032】
(6)調製例6
アビエチン酸と無水マレイン酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価210、軟化点120℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノールに溶解して0.1重量%の溶液とした。
【0033】
(7)調製例7
ガムロジンとマレイン酸を付加反応させ、酸価290、軟化点170℃の付加生成物を得た。この付加生成物にn−プロピルアミンを加えてアミン塩とした後、水に溶解して0.15重量%の溶液とした。
【0034】
(8)調製例8
ガムロジンを付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価160、軟化点145℃の付加生成物を調製した。この付加生成物をイソプロパノールに溶解して0.15重量%の溶液とした。
【0035】
(9)調製例9
ガムロジンとメタクリル酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価170、軟化点130℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノール/水=1/10の含水アルコールに溶解して0.5重量%の溶液とした。
【0036】
(10)調製例10
ガムロジンとクロトン酸を付加反応させた後グリセリンを加えてエステル化反応させ、酸価180、軟化点120℃の付加生成物を得た。この付加生成物をトルエンに溶解して0.2重量%の溶液とした。
【0037】
(11)調製例11
ガムロジンとイタコン酸を付加反応させた後ジペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価280、軟化点200℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノール/水=1/10の含水アルコールに溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0038】
(12)調製例12
ガムロジンと無水マレイン酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価150、軟化点80℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノールに溶解して0.1重量%の溶液とした。
【0039】
(13)調製例13
ガムロジンとフマル酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価250、軟化点145℃の付加生成物を得た。この付加生成物にトリエチルアミンを加えてアミン塩とした後、イソプロパノール/水=1/10の含水アルコールに溶解して、0.05重量%の溶液とした。
【0040】
(14)調製例14
ガムロジンと無水マレイン酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価240、軟化点130℃の付加生成物を得た。この付加生成物にiso−プロピルアミンを加えてアミン塩とした後、水に溶解し、0.1重量%の溶液とした。
【0041】
(15)調製例15
ガムロジンとアコニット酸を付加反応させた後トリメチロールプロパンを加えてエステル化反応させ、酸価270、軟化点140℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノール/水=1/10の含水アルコールに溶解して、0.2重量%の溶液とした。
【0042】
(16)調製例16
ガムロジンとマレイン酸を付加反応させた後エチレングリコールを加えてエステル化反応させ、酸価295、軟化点150℃の付加生成物を得た。この付加生成物にエチルアミンを加えてアミン塩とした後、水に溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0043】
(17)調製例17
ガムロジンとアセチレンジカルボン酸を付加反応させ、酸価290、軟化点180℃の付加生成物を得た。この付加生成物にiso−プロピルアミンを加えて、アミン塩とした後、水に溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0044】
(18)調製例18
ガムロジンとメサコン酸を付加反応させた後トリメチロールエタンを加えてエステル化反応させ、酸価250、軟化点140℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノール/水=1/10の含水アルコールに溶解して、0.2重量%の溶液とした。
【0045】
(19)調製例19
ガムロジンとマレイン酸を付加反応させた後エチレングリコールを加えてエステル化反応させ、酸価320、軟化点190℃の付加生成物を得た。この付加生成物にエチルアミンを加えてアミン塩とした後、水に溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0046】
(20)調製例20
ガムロジンと2−ブテン−1,4−ジカルボン酸を付加反応させ、酸価240、軟化点130℃の付加生成物を得た。この付加生成物にt−ブチルアミンを加えてアミン塩とした後、水に溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0047】
(21)調製例21
ガムロジンとマレイン酸を付加反応させた後グリセリンを加えてエステル化反応させ、酸価250、軟化点150℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノール/水=1/10の含水アルコールに溶解して0.15重量%の溶液とした。
【0048】
(22)調製例22
ガムロジンとシトラコン酸を付加反応させた後グリセリンを加えてエステル化反応させ、酸価245、軟化点145℃の付加生成物を得た。この付加生成物にトリエチルアミンを加えてアミン塩とした後、水に溶解して、0.15重量%の溶液とした。
【0049】
(23)調製例23
ウッドロジンとテトロール酸を付加反応させ、酸価180、軟化点130℃の付加生成物を得た。この付加生成物にジエチルアミンを加えてアミン塩とした後、水に溶解して、0.15重量%の溶液とした。
【0050】
(24)比較調製例1
後処理液を調製しなかった。
【0051】
(25)比較調製例2
ガムロジンと無水マレイン酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価80、軟化点110℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノールに溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0052】
(26)比較調製例3
ガムロジンとフマル酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価25、軟化点90℃の付加生成物を得た。この付加生成物をイソプロパノールに溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0053】
(27)比較調製例4
ガムロジンとイタコン酸を付加反応させた後ペンタエリスリトールを加えてエステル化反応させ、酸価70、軟化点130℃の付加生成物を得た。この付加生成物にトリエチルアミンを加えてアミン塩とした後、水に溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0054】
(28)比較調製例5
酸価175、軟化点90℃のガムロジンにトリエチルアミンを加えて、ロジンアミン塩を調製した。この付加生成物をイソプロパノール/水=1/10の含水アルコールに溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0055】
(29)比較調製例6
ガムロジンにグリセリンを加えてエステル化反応させ、酸価120、軟化点100℃のロジンエステルを得た。このロジンエステルをイソプロパノール/水=1/10の含水アルコールに溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0056】
(30)比較調製例7
酸価170、軟化点70℃のガムロジンをイソプロパノールに溶解して、0.1重量%の溶液とした。
【0057】
そこで、被メッキ物にスズメッキを施した後、上記調製例並びに比較調製例で得られた各後処理液でこのメッキ面を表面処理した。
《スズメッキ表面を後処理する実施例》
(1)実施例1
(a)スズメッキ処理
先ず、下記の組成でスズメッキ浴を建浴した。
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 20g/L
メタンスルホン酸 100g/L
ノニルフェノールポリエトキシレート(EO15モル) 8g/L
ハイドロキノン 1g/L
pH1以下に調整
次いで、25mm角、板厚0.3mmの純銅板を被メッキ物として、上記スズメッキ浴を用いて電気メッキを行い、純銅板上に膜厚5μmでスズメッキ皮膜を形成した。
(b)メッキ表面の後処理
上記(a)のメッキ処理をした純銅板を前記調製例1で得られた後処理液に25℃、10秒の条件で浸漬した後、充分に風燥した。
【0058】
(2)実施例2〜12
上記実施例1を基本として、後処理液を調製例1から別の調製例に変更した以外は、上記実施例1と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
実施例2〜12で用いた後処理液の種類は図1に示す通りであり(図1の実施例欄のカッコ内は調製例の番号を示す;以下のスズ合金の例である図2〜図6も同じ)、その対応関係を具体的に述べると、実施例2は調製例2、実施例3は調製例3、実施例4は調製例4、実施例5は調製例5、実施例6は調製例7、実施例7は調製例8、実施例8は調製例12、実施例9は調製例14、実施例10は調製例19、実施例11は調製例20、実施例12は調製例23の後処理液を夫々用いた。
【0059】
(3)比較例1〜5
上記実施例1を基本として、後処理液を調製例1から比較調製例に変更した以外は、上記実施例1と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
比較例1〜5で用いた後処理液の種類は図1に示す通りであり(図1の比較例欄のカッコ内は比較調製例の番号を示す;以下のスズ合金の例である図2〜図6も同じ)、その対応関係を述べると、比較例1は比較調製例1、比較例2は比較調製例2、比較例3は比較調製例4、比較例4は比較調製例6、比較例5は比較調製例7の各後処理液を用いた。
尚、比較調製例1は後処理液を調製しないブランク例であるため、比較例1では、純銅板に上記実施例1のスズメッキ処理(a)だけを施し、後処理(b)は行わなかった。
【0060】
次いで、スズメッキに替えて、被メッキ物にスズ−鉛合金メッキを施した後、上記調製例並びに比較調製例で得られた各後処理液でこのメッキ面を表面処理した。
《スズ−鉛合金メッキ表面を後処理する実施例》
(1)実施例13
(a)スズ−鉛合金メッキ処理
先ず、下記の組成でスズ−鉛合金メッキ浴を建浴した。
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 54g/L
メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 6g/L
メタンスルホン酸 120g/L
スチレン化フェノールポリエトキシレート(EO20モル) 10g/L
ハイドロキノン 1g/L
pH1以下に調整
次いで、25mm角、板厚0.3mmの純銅板を被メッキ物として、上記スズ−鉛合金メッキ浴を用いて電気メッキを行い、膜厚5μmでスズ−鉛合金メッキ皮膜を形成した。
(b)メッキ表面の後処理
上記(a)のメッキ処理をした純銅板を前記調製例1で得られた後処理液に25℃、10秒の条件で浸漬した後充分に風燥した。
【0061】
(2)実施例14〜22
上記実施例13を基本として、後処理液を調製例1から別の調製例に変更した以外は、上記実施例13と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
実施例14〜22で用いた後処理液の種類は図2に示す通りであり、その対応関係を述べると、実施例14は調製例3、実施例15は調製例5、実施例16は調製例6、実施例17は調製例8、実施例18は調製例9、実施例19は調製例12、実施例20は調製例17、実施例21は調製例19、実施例22は調製例22の各後処理液を用いた。
【0062】
(3)比較例6〜10
上記実施例13を基本として、後処理液を調製例1から比較調製例に変更した以外は、上記実施例13と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
比較例6〜10で用いた後処理液の種類は図2に示す通りであり、その対応関係を述べると、比較例6は比較調製例1、比較例7は比較調製例2、比較例8は比較調製例4、比較例9は比較調製例6、比較例10は比較調製例7の各後処理液を用いた。
尚、比較例6では、純銅板に上記実施例13のスズ−鉛合金メッキ処理(a)だけを施し、後処理(b)は行わなかった。
【0063】
次いで、被メッキ物にスズ−銅合金メッキを施した後、上記調製例並びに比較調製例で得られた各後処理液でこのメッキ面を表面処理した。
《スズ−銅合金メッキ表面を後処理する実施例》
(1)実施例23
(a)スズ−銅合金メッキ処理
先ず、下記の組成でスズ−銅合金メッキ浴を建浴した。
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 50g/L
メタンスルホン酸銅(Cu2+として) 1.5g/L
メタンスルホン酸 140g/L
β−ナフトールポリエトキシレート(EO12モル) 7g/L
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 2g/L
pH1以下に調整
次いで、25mm角、板厚0.3mmの純銅板を被メッキ物として、上記スズ−銅合金メッキ浴を用いて電気メッキを行い、膜厚5μmでスズ−銅合金メッキ皮膜を形成した。
(b)メッキ表面の後処理
上記(a)のメッキ処理をした純銅板を前記調製例1で得られた後処理液に25℃、10秒の条件で浸漬した後充分に風燥した。
【0064】
(2)実施例24〜29
上記実施例23を基本として、後処理液を調製例1から別の調製例に変更した以外は、上記実施例23と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
実施例24〜29で用いた後処理液の種類は図3に示す通りであり、その対応関係を述べると、実施例24は調製例3、実施例25は調製例4、実施例26は調製例5、実施例27は調製例10、実施例28は調製例16、実施例29は調製例19の各後処理液を用いた。
【0065】
(3)比較例11〜14
上記実施例23を基本として、後処理液を調製例1から比較調製例に変更した以外は、上記実施例23と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
比較例11〜14で用いた後処理液の種類は図3に示す通りであり、その対応関係を述べると、比較例11は比較調製例1、比較例12は比較調製例3、比較例13は比較調製例5、比較例14は比較調製例7の各後処理液を用いた。
尚、比較例11では、純銅板に上記実施例23のスズ−銅合金メッキ処理(a)だけを施し、後処理(b)は行わなかった。
【0066】
次いで、被メッキ物にスズ−銀合金メッキを施した後、上記調製例並びに比較調製例で得られた各後処理液でこのメッキ面を表面処理した。
《スズ−銀合金メッキ表面を後処理する実施例》
(1)実施例30
(a)スズ−銀合金メッキ処理
先ず、下記の組成でスズ−銀合金メッキ浴を建浴した。
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 20g/L
メタンスルホン酸銀(Ag+として) 0.5g/L
メタンスルホン酸 110g/L
チオ尿素 5g/L
β−ナフトールポリエトキシレート(EO12モル) 7g/L
pH1以下に調整
次いで、25mm角、板厚0.3mmの純銅板を被メッキ物として、上記スズ−銀合金メッキ浴を用いて電気メッキを行い、膜厚5μmでスズ−銀合金メッキ皮膜を形成した。
(b)メッキ表面の後処理
上記(a)のメッキ処理をした純銅板を前記調製例1で得られた後処理液に25℃、10秒の条件で浸漬した後充分に風燥した。
【0067】
(2)実施例31〜36
上記実施例30を基本として、後処理液を調製例1から別の調製例に変更した以外は、上記実施例30と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
実施例31〜36で用いた後処理液の種類は図4に示す通りであり、その対応関係を述べると、実施例31は調製例3、実施例32は調製例5、実施例33は調製例11、実施例34は調製例12、実施例35は調製例18、実施例36は調製例19の各後処理液を用いた。
【0068】
(3)比較例15〜19
上記実施例30を基本として、後処理液を調製例1から比較調製例に変更した以外は、上記実施例30と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
比較例15〜19で用いた後処理液の種類は図4に示す通りであり、その対応関係を述べると、比較例15は比較調製例1、比較例16は比較調製例2、比較例17は比較調製例4、比較例18は比較調製例6、比較例19は比較調製例7の各後処理液を用いた。
尚、比較例15では、純銅板に上記実施例30のスズ−銀合金メッキ処理(a)だけを施し、後処理(b)は行わなかった。
【0069】
次いで、被メッキ物にスズ−ビスマス合金メッキを施した後、上記調製例並びに比較調製例で得られた各後処理液でこのメッキ面を表面処理した。
《スズ−ビスマス合金メッキ表面を後処理する実施例》
(1)実施例37
(a)スズ−ビスマス合金メッキ処理
先ず、下記の組成でスズ−ビスマス合金メッキ浴を建浴した。
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 9.5g/L
メタンスルホン酸ビスマス(Bi3+として) 0.5g/L
メタンスルホン酸 100g/L
ビスフェノールAポリエトキシレート(EO17モル) 5g/L
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 2g/L
ハイドロキノン 1g/L
pH1以下に調整
次いで、25mm角、板厚0.3mmの純銅板を被メッキ物として、上記スズ−ビスマス合金メッキ浴を用いて電気メッキを行い、膜厚5μmでスズ−ビスマス合金メッキ皮膜を形成した。
(b)メッキ表面の後処理
上記(a)のメッキ処理をした純銅板を前記調製例1で得られた後処理液に25℃、10秒の条件で浸漬した後充分に風燥した。
【0070】
(2)実施例38〜42
上記実施例37を基本として、後処理液を調製例1から別の調製例に変更した以外は、上記実施例37と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
実施例38〜42で用いた後処理液の種類は図5に示す通りであり、その対応関係を述べると、実施例38は調製例3、実施例39は調製例4、実施例40は調製例5、実施例41は調製例13、実施例42は調製例21の各後処理液を用いた。
【0071】
(3)比較例20〜23
上記実施例37を基本として、後処理液を調製例1から比較調製例に変更した以外は、上記実施例37と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
比較例20〜23で用いた後処理液の種類は図5に示す通りであり、その対応関係を述べると、比較例20は比較調製例1、比較例21は比較調製例3、比較例22は比較調製例5、比較例23は比較調製例7の各後処理液を用いた。
尚、比較例20では、純銅板に上記実施例37のスズ−ビスマス合金メッキ処理(a)だけを施し、後処理(b)は行わなかった。
【0072】
次いで、被メッキ物にスズ−亜鉛合金メッキを施した後、上記調製例並びに比較調製例で得られた各後処理液でこのメッキ面を表面処理した。
《スズ−亜鉛合金メッキ表面を後処理する実施例》
(1)実施例43
(a)スズ−亜鉛合金メッキ処理
先ず、下記の組成でスズ−亜鉛金メッキ浴を建浴した。
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 30g/L
メタンスルホン酸亜鉛(Zn2+として) 6g/L
スルホコハク酸 1.5モル/L
β−ナフトールポリエトキシレート(EO12モル) 5g/L
セチルジメチルベンジルアンモニウム塩 0.05g/L
pH2.5に調整
次いで、25mm角、板厚0.3mmの純銅板を被メッキ物として、上記スズ−亜鉛合金メッキ浴を用いて電気メッキを行い、膜厚5μmでスズ−亜鉛合金メッキ皮膜を形成した。
(b)メッキ表面の後処理
上記(a)のメッキ処理をした純銅板を前記調製例1で得られた後処理液に25℃、10秒の条件で浸漬した後充分に風燥した。
【0073】
(2)実施例44〜48
上記実施例43を基本として、後処理液を調製例1から別の調製例に変更した以外は、上記実施例43と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
実施例44〜48で用いた後処理液の種類は図6に示す通りであり、その対応関係を述べると、実施例44は調製例3、実施例45は調製例5、実施例46は調製例12、実施例47は調製例15、実施例48は調製例19の各後処理液を用いた。
【0074】
(3)比較例24〜28
上記実施例43を基本として、後処理液を調製例1から比較調製例に変更した以外は、上記実施例43と同様の条件で、メッキ処理と後処理を行った。
比較例24〜28で用いた後処理液の種類は図6に示す通りであり、その対応関係を述べると、比較例24は比較調製例1、比較例25は比較調製例2、比較例26は比較調製例4、比較例27は比較調製例6、比較例28は比較調製例7の各後処理液を用いた。
尚、比較例24では、純銅板に上記実施例43のスズ−亜鉛合金メッキ処理(a)だけを施し、後処理(b)は行わなかった。
【0075】
そこで、上記実施例1〜48及び比較例1〜28の各後処理方法を施した純銅板のメッキ面のハンダ濡れ性を調べた。
《スズ及びスズ合金メッキ面のハンダ濡れ性試験例》
下記のハンダ濡れ性試験では加速試験を加えて、後処理を行ったメッキ表面を苛酷な雰囲気中に置いて、スズメッキ面及び各種スズ合金メッキ面のハンダ濡れ性を夫々評価した。
即ち、上記実施例1〜48及び比較例1〜28の後処理を施した純銅板のメッキ面を下記の条件でハンダ濡れ性試験に供して、ゼロクロスタイム(秒)を測定した。
(A)加速試験
プレッシャークッカーに基づき、温度105℃、相対湿度100%、4時間とした。
(B)濡れ性試験の条件
ハンダ :スズ/鉛=63/37の共晶ハンダ
バス温度 :230℃
浸漬深度 :10mm
浸漬時間 :10秒
浸漬速度 :25mm/秒
フラックス:25%ロジンフラックス
測定方法 :メニスコグラフ法
【0076】
(1)スズメッキ面の評価
図1はスズメッキ面の試験結果である。
スズメッキ表面を後処理した実施例1〜12では、後処理を行わなかった比較例1に対して、加速試験後の濡れ時間において、明らかにゼロクロスタイムが短く、後処理が加速試験後のハンダ濡れ性の劣化防止に確実に寄与していることが確認できた。この場合、本発明の付加生成物は付加ロジン、付加ロジンエステルを問わず、或は、アビエチン酸などのロジンの含有成分の付加生成物を問わず、いずれもハンダ濡れ性を改善する点で同水準の評価であり、また、後処理液の形態が上記付加物のアミン塩を用いた水溶液、又は、含水アルコール、アルコール或はトルエンの溶液である場合を問わず、同様な評価であった。
一方、付加ロジンの軟化点が90℃より低い調製例4、12を用いた実施例4、8では、比較例1〜5に比べてゼロクロスタイムは大きく短縮された反面、軟化点が90℃以上の付加ロジンを用いた他の実施例に比べて、ゼロクロスタイムは一歩譲る数値を示したことから、軟化点が90℃より低い付加ロジンを用いてもハンダ濡れ性の実用レベルの改善は達成できるものの、90〜200℃の付加ロジンを用いると、ハンダ濡れ性を一層確実に改善できることが確認された。
【0077】
次いで、冒述の特許文献3に準拠してロジン類を用いた比較例5及び酸価が100以上で軟化点も90℃以上のロジンエステルを用いた比較例4を、付加ロジン又は付加ロジンエステルを用いた実施例1〜12に対比すると、実施例1〜12は優れたハンダ濡れ性を示すのに対して、比較例4及び比較例5の評価は大きく後退していたことから、ハンダ濡れ性の改善には、ロジン類ではなく、不飽和カルボン酸類を付加反応させた付加ロジン又は付加ロジンエステルを用いることが重要である点が確認できた。
また、酸価が100を下回る付加ロジンを用いた比較例2及び比較例3を、酸価が100〜350である実施例1〜12に対比すると、実施例1〜12が優れたハンダ濡れ性を示すのに対して、比較例2及び3の評価は大きく後退していたことから、ハンダ濡れ性の改善には、付加ロジン又は付加ロジンエステルを用いるだけでは充分でなく、この付加物の酸価を100〜350の特定範囲に適正化することが重要であることが明らかになった。
【0078】
(2)各種スズ合金メッキ面の評価
図2〜6は各種スズ合金メッキ面の試験結果である。
スズ−鉛合金、スズ−銅合金、スズ−銀合金、スズ−ビスマス合金、スズ−亜鉛合金の各メッキ面についても、上記スズメッキ面と同様に、付加ロジン又は付加ロジンエステルの含有液で後処理した実施例は、後処理を行わなかった比較例に対して、明らかに加速試験後のゼロクロスタイムが短く、後処理が加速試験後のハンダ濡れ性の劣化防止に確実に寄与していることが確認できた。この場合、後処理液の形態が水溶液、又は、含水アルコール、アルコール或はトルエンの溶液を問わず、いずれもハンダ濡れ性を改善する点で同水準の評価であった。また、軟化点が90〜200℃の付加ロジンを用いた実施例では、軟化点が90℃より低い付加ロジンを用いた実施例より、ハンダ濡れ性は一層有効に改善された。一方、当該各種のスズ合金メッキ面においても、上記スズメッキ面と同様に、ロジン類を用いた比較例、或は、冒述の特許文献2に準拠してロジン塩を用いた比較例(例えば、比較例10及び比較例13)に比べて、付加ロジンを用いた実施例は優れたハンダ濡れ性を示すこと、また、酸価が100以下の付加ロジンを用いた比較例に対して、酸価を100〜350の特定範囲に適正化した付加ロジン又は付加ロジンエステルを用いた実施例は、優れたハンダ濡れ性を示すことが夫々確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】スズメッキ面に対する後処理について、実施例1〜12及び比較例1〜5の試験結果を示す図表である。
【図2】スズ−鉛合金メッキ面に対する後処理について、実施例13〜22及び比較例6〜10の試験結果を示す図表である。
【図3】スズ−銅合金メッキ面に対する後処理ついて、実施例23〜29及び比較例11〜14の試験結果を示す図表である。
【図4】スズ−銀合金メッキ面に対する後処理について、実施例30〜36及び比較例15〜19の試験結果を示す図表である。
【図5】スズ−ビスマス合金メッキ面に対する後処理について、実施例37〜42及び比較例20〜23の試験結果を示す図表である。
【図6】スズ−亜鉛合金メッキ面に対する後処理について、実施例43〜48及び比較例24〜28の試験結果を示す図表である。

Claims (5)

  1. 被メッキ物にスズ又はスズ合金メッキ皮膜を形成した後、当該金属材料を後処理液に接触させる後処理方法であって、
    上記後処理液がガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、及びアビエチン酸の少なくとも一種に不飽和カルボン酸類を付加反応させ、或は、当該付加及びエステル化反応させて得られるディールス・アルダー付加生成物で、酸価が100〜350であるものを含有し、且つ、塩素及びクロムを含有しないことを特徴とするスズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法。
  2. ディールス・アルダー付加生成物の軟化点が、90〜200℃であることを特徴とする請求項1に記載のスズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法
  3. ディールス・アルダー付加生成物をアンモニア又は、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ブチルアミン、ピペリジン、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、モルホリン、1,3−プロパンジアミン、シクロヘキシルアミン、ピペラジン、テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、エタノールアミン、テトラメチレンジアミンよりなる群から選ばれたアミンと反応させてアンモニウム塩又はアミン塩にすることを特徴とする請求項1又は2に記載のスズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法
  4. スズ合金が、スズと、ビスマス、銅、亜鉛、ニッケル、銀、金、インジウム、アンチモン、鉛、コバルト、タリウム、ガリウムよりなる群から選ばれた金属の少なくとも一種との合金であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスズ又はスズ合金メッキ表面の後処理方法
  5. 請求項1〜4のいずれか1項の後処理方法を施した半導体デバイス、プリント基板、フレキシブルプリント基板、フィルムキャリア、コネクタ、スイッチ、抵抗、可変抵抗、コンデンサ、フィルタ、インダクタ、サーミスタ、水晶振動子、リード線の電子部品。
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