JP3979505B2 - 高純度テレフタル酸の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は高純度テレフタル酸の製造方法に関し、詳しくは液相酸化反応によって得られた粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーの母液を水に置換する母液置換法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレフタル酸はp−キシレンを代表とするp−アルキルベンゼン等のp−フェニレン化合物の液相酸化反応により製造されるが、通常は酢酸を溶媒(母液)としてコバルト、マンガン等の触媒を使用し、またはこれに臭素化合物、アセトアルデヒドのような促進剤を加えた触媒が用いられる。
しかし、この反応生成物には4−カルボキシベンズアルデヒド(4CBA)やパラトルイル酸や種々の着色性不純物を含むため、高純度のテレフタル酸を得るにはかなりの高度の精製技術が必要である。
【0003】
液相酸化反応で得られた粗テレフタル酸を精製する方法としては、粗テレフタル酸を水溶媒で高温、高圧下で溶解し接触水素化処理、酸化処理、再結晶処理、あるいはテレフタル酸結晶が一部溶解したスラリー状態での高温浸漬処理等の種々の方法が知られている。
特に粗テレフタル酸を水に溶解して高温・高圧下、第VIII族貴金属触媒を用いて接触水素化処理工程を行う方法は、高純度テレフタル酸の製造の大規模な商業的プロセスとして数十年の歴史を有している。
【0004】
しかしながら、この接触水素化処理工程を行う方法では、プロセスフローが長いことが大きな問題点の一つに挙げられる。すなわち該プロセスでは、触媒回収や溶媒回収などの複雑なしかも煩わしいユニットを除いた主要なプロセスフローだけを列挙してみても、1ないしは2段以上の酸化反応器、数個の粗製系逐次的晶析器、粗製系分離機、粗製系ドライヤー、再溶解槽、接触水素化反応器、数個の精製系逐次的晶析器、精製系分離機、精製系ドライヤーと連なっている。
【0005】
このようにプロセスフローが長くなる大きな要因に、酸化によって粗テレフタル酸を製造する反応の溶媒が酢酸であり、接触水素化処理によって精製する反応の溶媒が水である点が挙げられる。
このような溶媒置換を行うには、酸化で生成した粗テレフタル酸を一旦酢酸溶媒から完全に分離し、次に水溶媒で再溶解しなければならない。もし粗テレフタル酸と酢酸の分離が不完全で、粗テレフタル酸に溶媒酢酸が付着したまま接触水素化処理工程に供給されると、酢酸自体は接触水素化処理によって化学的変化を受けることは殆ど無いので、粗テレフタル酸に付着した溶媒酢酸は接触水素化処理の水溶媒に混入して系外へ排出されることになる。
これは酢酸という有価物が流出することになり、また流出される酢酸は環境に対して無害化しなければならないので、その経済的な損失が大きい。
【0006】
これら経済的な損失を抑えるために、酸化工程からの結晶を含むスラリーより母液を分離する粗製系分離機と粗製系ドライヤーを組み合わせ、接触水素化工程へ送る粗テレフタル酸に酢酸が付着して同伴することをほぼ完全に遮断することが必要であり、現行の商業的規模の装置ではこのような分離機とドライヤーを組み合わせたフローが用いられている。
結晶を含むスラリーから母液を分離する方法として最も一般的に用いられているのは遠心分離機や回転式バキュームフィルターである。粗テレフタル酸結晶スラリーから母液を分離する場合もこの両者が広範に使用されている。
【0007】
遠心分離機は高速回転をしているバスケット中に原料の酢酸スラリーを導入し母液を上部からオーバーフローさせ、結晶は下部へ誘導する方法であり、高速回転させるという遠心分離機の構造上の制約から保全、保守が煩雑であることが欠点である。
また粗テレフタル酸結晶のリンスが簡単にできないので母液を完全に除くことができず、そのために遠心分離工程の下流に乾燥工程を設けて粗テレフタル酸結晶に付着残存している酢酸を除去する必要がある。
【0008】
回転式バキュームフィルターは濾材の回転と共にハウジングの底部に貯っている粗テレフタル酸結晶が濾材に付着して上昇・回転し、一般的にはリンスポイントを通過後、結晶をケーキとして剥離するものである。
この方式においては高速回転を要しないために、保全や保守は比較的容易であるが、粗テレフタル酸結晶に付着した母液を完全にリンスで除去することが難しいため、下流にドライヤーを必要とするのは遠心分離機と同様である。
【0009】
遠心分離機や回転式バキュームフィルターに代わる結晶の分離、母液の除去法として、特公昭33−5410号には粗テレフタル酸を水で再結晶したスラリーを高温(165℃以上)で垂直管に通し、高温水の緩慢な上昇流に抗してテレフタル酸結晶を重力で沈降させ、付着母液を洗浄する方法が記載されている。
この方法はテレフタル酸結晶の水での再結晶後の分離を高温(加圧下)で行っているが、基本的には、テレフタル酸スラリーの母液を新鮮な溶媒に置き換える母液置換法である。
【0010】
この母液置換法では重力を結晶の沈降に用いるので、特別の動力を必要としない点で優れており、使用される装置自体がシンプルな点も魅力的である。しかし母液置換率が低いことと、実験結果をそのまま実装置にスケールアップすることが難しいという欠陥を持っている。
母液置換率の向上を計るためには高温水の上昇流を大きくすれば良いが、このためには大量の溶媒(水)を使用しなければならず、また上昇流を大きくすることは結晶の沈降速度が低下し、小粒径の結晶が大量に垂直管の頂部から溢流することになる。
【0011】
このような欠点を克服するために、特開昭57−53431号では、多数の孔をもった複数個の横方向の仕切り板で分割されたテレフタル酸結晶の重力沈降工程と粒子輸送工程を組み合わせた母液置換法を提案している。このような仕切り板は装置内流体のチャネリングまたはバックミキシングを防止して母液置換率を高めるためのものであるが、しかしスラリーを扱う重力沈降を利用した母液置換においてこのような仕切り板を設けることは、仕切り板への結晶の堆積、開口部の閉塞やバルキングが起こり、運転の安定化に多大な労力を有する。
【0012】
また特開平1−160942号では、横方向に仕切られた多数の棚段を設け、各棚段上を比較的ゆっくりと回転するかきとり羽根でテレフタル酸結晶を落下させる構造の母液置換塔を提案しており、該置換塔を用いて粗テレフタル酸の酢酸溶媒(母液)を水で置換した実施例で99.9%以上と推定される高水準の母液置換率を達成している。
しかしながら該実施例は実験室規模での装置で供給テレフタル酸スラリー量が約1トン/hであり、これを商業的規模にスケールアップすれば、おおよそ該実施例の100倍量のテレフタル酸スラリーを処理しなければならず、この処理量に見合った母液置換塔の大きさを想定すると、該実施例の置換塔に比較して約100倍の断面積が必要になる。すなわちテレフタル酸結晶が装置塔内を沈降する速度は、重力と溶媒の特性によって規定されるので、母液置換塔の大きさには関係なく一定であり、上昇する溶媒の線速度も母液置換塔の大きさには関係なく一定である条件において母液置換塔の断面積を約100倍にしなければならず、上記の如き高水準の母液置換率を達成するためには、巨大な母液置換塔が必要となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
液相酸化反応によって得られた粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーの母液を母液置換塔を用いて水に置換し、得られた粗テレフタル酸の水スラリーを接触水素化処理装置に導けば、現行のプロセスフローでの酸化工程からのスラリーより母液を分離する分離機とドライヤーを不要とすることができる。
ちなみに粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリー溶液の母液を水で置換し、得られた粗テレフタル酸の水スラリーをそのまま接触水素化処理装置に導いて高純度テレフタル酸を製造する一連のフローでは、酢酸溶媒の置換率と酢酸損失量およびその排水処理負荷はおおよそ次のように推定できる。
【0014】
【表1】
Figure 0003979505
ただし、各々の定義は次の通りである。
母液置換率%=(a−b)/a×100
a:粗製系分離工程へフィードされた母液酢酸量
b:接触水素化工程へ混入した母液酢酸量
酢酸損失量:テレフタル酸(TA)1t製造するのに伴う酢酸の損失量(kg)
排水負荷:テレフタル酸(TA)1t製造するのに伴う酢酸の損失量と化学当量の酸素要求量(kg)
【0015】
しかしながら以上の如く高純度テレフタル酸を製造する一連の商業的規模での母液置換法、すなわち現行のプロセスフローにおいて粗テレフタル酸の母液分離機とドライヤーの機能を代替えできる実際的な技術は未だ完成をみていない。
本発明の目的は、液相酸化反応によって得られた粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリー溶液の母液を水で置換し、得られた粗テレフタル酸の水スラリーをそのまま接触水素化処理装置に送る技術を完成させ、高純度テレフタル酸製造プラントにおいて、プロセスフローの短縮化、ひいては投資額の節減と運転にかかわる費用の低減化を実現することである。
【0016】
酢酸損失量と排水処理負荷からの経済的損失の境界線をどこに設定するかは、製造工場のおかれている種々の経済的環境によって判断しなければならないので厳格な線引はむずかしいが、一般的にいって母液置換率が99%以上であれば商業的規模での実施の可能性があると判断される。そして母液置換率が99.9%を越える水準を達成できれば、実施の可能性が確実になってくると判断される。従って本発明の具体的な目標は、従来の母液置換法に比し効率的な母液置換法を完成し、99%以上、望ましくは99.9%以上の母液置換率を達成することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、これら先行する数十年にもわたる技術的発想と進歩、またそれらの技術的障害を乗り越えるべく長年におよぶ研究の結果、母液置換塔の下部にテレフタル酸結晶の堆積層を形成し、その底部より水を供給することにより、小型でシンプルな装置で99%以上の高母液置換率が得られるようになることを見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、p−アルキルベンゼンの液相酸化によって得られたテレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーを水溶媒スラリーに母液置換した後、接触水素化処理を行う高純度テレフタル酸の製造法において、母液置換塔上部に該酢酸溶媒スラリーを導入し、テレフタル酸結晶の沈降によって、塔下部にテレフタル酸結晶の堆積層を形成し、底部より塔内部に水の上昇流を形成するに足る置換水を供給し、塔底部からテレフタル酸結晶の堆積層を抜き出すことを特徴とする高純度テレフタル酸の製造方法である。
【0018】
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
母液置換に供する粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーは、p−キシレンを代表とするp−アルキルベンゼン等のp−フェニレン化合物、代表的にはパラキシレンを酸化して製造され、通常はコバルト、マンガン等の重金属塩触媒、叉はこれに臭素化合物、或はアセトアルデヒドのような促進剤を加えた触媒が用いられる。溶媒には3〜20%程度の水分を含有した酢酸を用いる。分子状酸素としては通常空気または酸素が用いられ、一般に温度170〜230℃、圧力10〜30気圧で1ないしは2段以上で反応が行われる。
【0019】
液相酸化工程を終えたスラリー状の反応流出物中にはテレフタル酸結晶以外に4CBA、パラトルイル酸、触媒その他種々の不純物を含有している。この反応流出物を1または2段以上にわたる粗製系逐次的晶析器に導き、逐次降温されるとともに溶媒に溶解していたテレフタル酸を更に結晶化させ、所定の温度まで降温される。
その後、テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーは母液置換塔に供給され、塔内の水の上昇流中に導き、酸化反応母液は小量の微細テレフタル酸結晶と共に水の上昇液流にともなって上方へ、大部分のテレフタル酸結晶は塔内を沈降する。
【0020】
沈降したテレフタル酸結晶がスラリーとして塔底部より抜き出されるが、本発明では塔下部に堆積層を形成し、この堆積層に対して塔底部より置換水を供給する。塔下部の堆積層は公知の工学的手法で連続的な手法あるいは間欠的な手法によって、例えば後段の実施例で述べるスクリュー式結晶掻き取り装置等で抜き出される。
その結果、堆積層の個々のテレフタル酸結晶は下方へ移動する。それに対して塔内には水の上昇流が存在するので、テレフタル酸結晶と水が向流に接触し、結晶表面に付着していた酢酸溶媒、酢酸溶媒に含まれる種々の酸化反応副生不純物等が効率良く洗浄されることになる。
これにより塔底部からは殆ど酢酸溶媒を含まないテレフタル酸結晶の水スラリーが抜き出され、このスラリーは何等の追加的な処理を加えることなく既に公知である種々の精製手法、一般的には水スラリーを高温・高圧下で溶解し、第VIII族貴金属触媒を使って接触水素化処理工程を経て高純度テレフタル酸を製造する工程に送ることができる。
【0021】
本発明を実施する上での主要な条件について以下に述べる。
母液置換塔における母液置換率は99%以上、望ましくは99.9%以上の達成が要求されるが、そのための主要な条件はテレフタル酸結晶堆積層の長さ(高さ)および塔内を上昇する水の線速度(上昇線速度)である。
堆積層の長さは塔上部からのテレフタル酸スラリー溶液の供給速度、堆積層の掻き出し速度、塔底部からの水の供給速度、塔底部からのテレフタル酸スラリー抜き出し速度など複数の操作因子の結果として決定されるが、実際の運転操作においては母液置換塔内の沈降部分と堆積層の界面を検出し、それを所定の位置に保つようにテレフタル酸結晶掻き出し速度を調整することで達成される。
なお後段に述べる実施例の場合ではスクリュー式結晶掻き取り機の回転数を調節する方法で堆積層を容易に所定の長さに設定した。
【0022】
本発明のポイントは、堆積層の結晶空間に水の静的な上昇流が生じ、結晶に付着した母液酢酸を洗い流すことにある。従って堆積層が長くなれば洗浄効果が増して母液置換率がアップし、反対に短くなれば母液置換率が低下する。
実際に堆積層の長さを変化させた多くの実験結果では、実施例に示されるように、母液置換率は堆積層が長くなればなるほど母液置換率が向上している。また母液置換率は塔径の関数としても示され、99%以上の母液置換率を達成できる堆積層の長さはおおむね置換塔直径の5分の1以上となる。
これらの実験結果から実際の母液置換塔を設計するにあたっては、堆積層を長く設定するほうが有利であるが、あまりに長過ぎるとテレフタル酸結晶自身の靜圧が大きくなることから、結晶のブロッギングが発生する恐れがでてくるので、不必要なまでの長さは避けなければならない。
【0023】
また高い母液置換率を達成するために塔底より供給する置換水の上昇線速度が重要な要因となる。上昇線速度は堆積層のテレフタル酸結晶に対して向流的に上昇する水の流量を表し、便宜的に堆積層部分の空塔基準で定義される。
実験結果によれば、上昇線速度を上ると母液置換率も向上するが、おおよそ3m/hの上昇線速度を越えると急速に置換率が低下する。
この現象は堆積層のテレフタル酸結晶の下方移動が水の上昇流によって妨げられ流動化を起こしたためと推定できる。実際に4m/hでの実験の際に堆積層を注意深く目視観察してみると、時々堆積層に小さなチャネリングが発生し、またわずかに結晶が流動している様子が観察される。また上昇線速度と母液置換率は、前記した堆積層の長さの場合と違って、塔径とは殆ど関係が無い。
従って母液置換塔の設計では、上昇線速度の下限は0を越えた値、つまり実質的に上昇流が形成されれば良く、その上限はおおよそ3m/hである。
上昇線速度をこの上限より大きな値に設定することは置換率の低下を招くばかりか、一部のテレフタル酸結晶が充分に沈降せず上昇液流と共に上方へ取り出されることになると共に、水の使用量が増加することになり、更には塔頂部から回収される酢酸母液中の水濃度の上昇を引き起こすことにもなる。
【0024】
母液置換塔の温度は特に制限されないが、高純度テレフタル酸製造装置全体に関わるいくつかの要素を勘案する必要がある。
その一つは、より高温で母液置換を行うことは、得られるテレフタル酸の品質を向上させる効果がある。すなわち一般的なテレフタル酸製造装置では、酸化反応器から粗製系逐次的晶析器へ導入される時点では、反応によって生成したテレフタル酸の大部分は既に結晶として存在している。晶析器では逐次降温することにより、母液中に溶けていた残りの部分のテレフタル酸が逐次晶析してくる。温度の高い部分で得られた結晶はより低温で得られた結晶よりも純度が高いことは一般的な現象であるが、テレフタル酸の晶析の場合は、不純物として存在している4CBAはテレフタル酸と共晶析することが知られており、共晶析してくる割合は温度が低くなるほど急速に大きくなる性質をもっている。他の不純物であるパラトルイル酸や種々の着色性不純物もおおむね同じ性質をもっている。従って母液置換をより高温で行うならば、得られる水スラリー中の粗テレフタル酸の純度が向上し、接触水素化処理工程を経て得られる高純度テレフタル酸の品質向上につながる利点がある。
【0025】
もう一つは、接触水素化処理反応は、より高温、具体的には250℃を越える温度で行われているので、母液置換をより低い温度で実施することは、熱エネルギーの損失となる。酸化反応はおおむね200℃近辺で行われるので、それよりも大幅に低い温度で母液置換を実施すれば、降温と昇温を繰り返す必要からエネルギーの損失となり、従って母液置換塔を酸化反応とできるだけ近い温度で行うことが望ましい。
【0026】
本発明における母液置換塔は極めて単純な装置で、かつ動力部分が少ないので高温、高圧での実施が容易である。しかしながら温度が高いと、母液置換塔の頂部から流出する酢酸溶媒母液中へのテレフタル酸溶解量が必然的に多くなる。この母液は再び酸化反応の溶媒として循環使用されるので、テレフタル酸の損失には直結しないが、反応器の実質的な生産量低下を招くことになる。
これらの諸条件を勘案すれば、母液置換工程の温度はおおむね酸化反応温度より120℃以内の低温、すなわちに80〜180℃程度とするのが好ましい。
母液置換塔の圧力は酢酸や水の温度を維持する圧力であり、温度が決まれば自動的に下限の圧力が決定され、0〜10 kg/cm2 G 程度となる。
【0027】
【実施例】
次に実施例によって本発明を更に具体的に説明する。ただし本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
【0028】
実施例1
図1に示す装置を用いて液相酸化反応によって得られた原料スラリーである粗テレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーの母液を水で置換する実験を行った。
図1において母液置換塔1は内径36mmのガラス製円筒である。母液置換塔の上部には原料スラリー導入管3があり、原料スラリー供給ポンプ2に連結されている。塔頂部には母液排出管4がある。母液置換塔の底部は水平方向に伸びた構造になっており、スラリー槽9に連結されている。
スラリー槽9は外部に設置された循環ポンプ12によって循環・撹拌されており、撹拌効果を増すためにスラリー槽9の底部には撹拌子10を設置し、底部に接している加熱器付きスターラー11で撹拌される。循環ポンプ12からの戻り管の途中にはスラリー抜き出しポンプ13への分岐管と水供給ポンプ14への分岐管が連結されている。
【0029】
塔底部の水平方向に伸びた部分中にはスクリューガイド管6が内挿されており、スクリューガイド管6は一端がスラリー槽9の上端に、他端が塔底部の中心部に達し、上方に向けて斜めに切断されて堆積層抜き出し口7を形成している。
スクリューガイド管6の内部には太いステンレスの針金を螺旋形に巻いた構造のスリクューが入っており、一端は堆積層抜き出し口7に達し、他端はスラリー槽9の上部に達している。スクリューの芯棒は外部に設置したモーター8に連結されており、芯棒が装置内に挿入される部分はシリコンゴムのシール材でシールされている。
なお実験装置の主要部分は耐熱ガラスで構成されており、可能な部分はすべて2重管構造になっている。2重管内部には92℃にコントロールされたオイルを循環して装置全体が同温度に保たれるように全体を保温剤で包んだ。ただし内部を目視観察するための覗き窓を随所に設置した。
母液置換塔1の中央部に横方向に示した漣線aはテレフタル酸結晶堆積層の上面であり、漣線aからスクリューガイド管6の上端までの長さが堆積層長さ(高さ)となる。
【0030】
図1において先ず水供給ポンプ14を駆動し系内に92℃の水を張り込んだ。母液排出管4から水がオーバーフローし始めてから、循環ポンプ12およびスラリー抜き出しポンプ13および加熱器付きスターラー11を作動させた。
次に原料スラリー供給ポンプ2を作動して、原料スラリー導入管3を経由して原料スラリー(結晶濃度30%)を供給した。原料スラリーには商業的規模で製造されたテレフタル酸の酢酸溶媒スラリーを用いた。該原料スラリーはパラキシレンを酸化反応触媒としてコバルト、マンガン、臭素化合物を用い、反応温度は195℃で含水酢酸溶媒中で空気を吹き込んで酸化した反応生成物である。該反応生成物を3段の逐次的に降温された晶析器を経由して80℃まで冷却されたスラリーとし、このスラリーを再び92℃に加温して母液置換塔1に供給した。
【0031】
母液置換塔1の内部を覗き窓で目視観察しながら、堆積層高が20mmに達したらモーター8を作動して結晶抜き出し用スクリュー5を回転させて結晶の抜き出しを開始した。
系内が定常状態になった後、それぞれの流量を次のように調節・設定した。
原料スラリー供給ポンプ2 2.80 kg/h
スラリー抜き出しポンプ13 2.80 kg/h
水供給ポンプ14 2.84 kg/h
なお、堆積層高が20mmに保たれるように、常に目視観察しながらモーター8の回転数を調整した。この条件における塔内の水の上昇線速度は空塔基準で約0.9m/hとなる。
【0032】
5時間の連続運転を行った時点で実験装置の各々の点で試料採取を行って、各組成を分析した結果は下記の通りであった。
▲1▼原料スラリーの母液(原料スラリー供給ポンプ2から採取したスラリーを室温まで冷却し、静置した上澄み液)
酢酸 85.2 %
水 14.5 %
不明分 0.3 %
▲2▼抜き出しスラリー(スラリー抜き出しポンプ13から採取したスラリーを室温まで冷却し、静置した上澄み液)
酢酸 0.102 %
これより酢酸基準の母液置換率を計算すると99.88%となる。
【0033】
実施例2
実施例1において堆積層高が10mmに保たれるように、常に目視観察しながらモーター8の回転数を調整した。なお塔内の水の上昇線速度は実施例1と同様に空塔基準で約0.9m/hとなる。
5時間の連続運転を行った時点で試料採取を行い、各組成を分析した結果は下記の通りであった。
▲1▼原料スラリーの母液(原料スラリー供給ポンプ2から採取したスラリーを室温まで冷却し、静置した上澄み液)
酢酸 86.1 %
水 13.5 %
不明分 0.4 %
▲2▼抜き出しスラリー(スラリー抜き出しポンプ13から採取したスラリーを室温まで冷却し、静置した上澄み液)
酢酸 0.68 %
これより酢酸基準の母液置換率を計算すると99.21%となる。
【0034】
実施例3〜19
実施例1と同様の実験をそれぞれ条件を変えて行った。なお実施例4〜6では内径70mmの母液置換塔を使用した。実施例7〜9および15〜19では内径105mmの母液置換塔を使用した。処理温度はすべて92℃である。
各操作条件と得られた母液置換率を表2に示す。
【0035】
【表−2】
Figure 0003979505
【0036】
以上の実施例から次のような結論が得られる。
(1)堆積層を長くすると母液置換率が向上し(実施例1〜3、実施例4〜6、実施例7〜9)、塔径を大きくすると母液置換率が低下する傾向がみられる。このため母液置換率を一定に保つためには塔径を大きくするに従って堆積層を長くしなければならず、上昇線速度が0.9m/hの場合において99.0%の母液置換率を達成するためにはおおよそ塔径の5分の1以上の長さの堆積層が必要である。
(2)上昇線速度を大きくすると母液置換率が向上する(実施例10〜13、実施例15〜18)。ただし3m/hを越えると逆に置換率の低下傾向が見られる(実施例14、実施例19)。このように置換率が低下した時には、ときどき堆積層に小さなチャネリングが発生し、また僅かに結晶が流動している様子が観察された。なお上昇線速度に関しては塔径の違いによる母液置換率への影響は無いものと見られる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の高純度テレフタル酸製造法においては、以上の実施例から明らかなように、極めて高い母液置換率が得られることから、液相酸化反応によって得られた粗テレフタル酸の母液分離機とドライヤーが不要となる。
本発明の高純度テレフタル酸製造法における母液置換塔は、小型でシンプルな装置であり、実験室規模の装置から商業的規模の装置へのスケールアップが容易にできる。また該母液置換塔は、高温、高圧での運転が容易であるので、より高品質の高純度テレフタル酸を得ることができ、粗テレフタル酸の晶析器数を減らすこともできる。
【0038】
このため従来の高純度テレフタル酸製造法における大きな問題点の一つであったプロセスフローの短縮が行われ、高純度テレフタル酸製造における建設費が著しく削減されると共に、運転操作が容易となる。また本発明の高純度テレフタル酸製造法においては、粗テレフタル酸の母液分離機とドライヤーで消費されていた用役費用が削減されることとなると共に、極めて高い母液置換率が得られることから、液相酸化反応の溶媒である酢酸の流出量が削減され、排水処理負荷の増加は殆ど発生していない。従って本発明により商業的に極めて有利な高純度テレフタル酸の製造を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用した母液置換装置の説明図である。
【符号の説明】
1: 母液置換塔
2: 原料スラリー供給ポンプ
3: 原料スラリー導入管
4: 母液排出管
5: 結晶抜き出し用スクリュー
6: スクリューガイド管
7: 結晶抜き出し口
8: モーター
9: スラリー槽
10:撹拌子
11:加熱器付スターラー
12:循環ポンプ
13:スラリー抜き出しポンプ
14:水供給ポンプ
a(漣線):堆積層上面
b:テレフタル酸結晶の堆積層

Claims (3)

  1. p−アルキルベンゼンの液相酸化によって得られたテレフタル酸結晶の酢酸溶媒スラリーを水溶媒スラリーに母液置換した後、接触水素化処理を行う高純度テレフタル酸の製造方法において、母液置換塔上部に該酢酸溶媒スラリーを導入し、テレフタル酸結晶の沈降によって、塔下部にテレフタル酸結晶の堆積層を形成し、底部より塔内部に水の上昇流を形成するに足る置換水を供給し、塔底部からテレフタル酸結晶の堆積層を抜き出すことを特徴とする高純度テレフタル酸の製造方法
  2. 塔下部に形成されるテレフタル酸結晶の堆積層の長さが母液置換塔直径の5分の1以上である請求項1の高純度テレフタル酸の製造方法。
  3. 塔内部に形成する水の上昇流が、塔下部に形成されるテレフタル酸結晶の堆積層部分の空塔基準で3m/h以下の線速度である請求項1の高純度テレフタル酸の製造方法
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