JP3979353B2 - 塗布方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗布方法及び塗布装置に関し、特に、光学部材などの部材の表面に処理液体を塗布する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックメガネレンズ等の光学用レンズにおいては、表面にプライマー加工、ハードコート加工、染色加工、および反射防止加工等の処理を施し、性能、機能の向上を図ることが一般に行われている。
プライマー加工は、光学用レンズ基材とハードコート膜との密着性向上、耐衝撃性向上等の機能を付与する加工である。プラスチックメガネレンズにおいては、プライマー液をプラスチックメガネレンズ表面に塗布、加熱硬化処理する方法が広く用いられており、従来、主に浸漬方式が用いられてきた。浸漬方式とは、プラスチックメガネレンズを治具で保持し、プライマー液中に浸漬、放置後、引き上げることによりプライマー膜を形成する方法である。
また、ハードコート加工は、光学用レンズ表面の耐久性向上、蒸着膜との密着性向上、染色性の安定化等、多くの機能を付与する加工である。プラスチックメガネレンズにおいては、ハードコート液をプラスチックメガネレンズ表面に塗布、加熱硬化処理する方法が広く用いられており、従来、主に浸漬方式及びスピンコーティング方式が用いられてきた。浸漬方式とは、プラスチックメガネレンズを治具で保持し、ハードコート液中に浸漬、放置後、引き上げることによりハードコート膜を形成する方法であり、スピンコーティング方式とは、プラスチックメガネレンズ表面にハードコート液を吐出し、高速回転させることによりハードコート膜を形成する方法である。
また、染色加工は、特にプラスチックメガネレンズの製造工程において、ファッション性を付加することを目的として、多様な色の染色を施す加工であり、その方式として、従来、浸漬方式が用いられてきた。浸漬方式とは、界面活性剤により、染料微粒子を分散させた熱水中に、プラスチックメガネレンズを浸漬、引き上げる方法である。
また、反射防止加工は、光学用レンズの表面反射を防止する加工である。表面反射が生じると、光学系の透過率を低下させ、結像に寄与しない光の増加をもたらし、像のコントラストを低下させる。よって、プラスチックメガネレンズの場合、反射防止加工を施すことにより、装用者は良好な視界を得ることができる。プラスチックメガネレンズの反射防止膜は、従来、主に真空蒸着法により、単層膜または多層膜として形成されていた。最近では、反射防止機能を有する硬化性液体も考案されている。
一方、処理液体を光学用レンズの必要な場所にだけ塗布できるコーティング技術として、インクジェット方式およびスプレー方式による塗布方法が提案されている。インクジェット方式およびスプレー方式による塗布方法は、処理液体を微小なノズルから液滴として吐出する方法である。インクジェット方式およびスプレー方式では、装置を小型化できる上、少ない電力で塗布でき、しかも処理液体の利用効率が高いことから、生産コストを低減できると共に、溶剤使用量の低減、廃棄物の低減等、環境対策の進歩が期待できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
反射防止機能を有する硬化性液体等を塗布する場合には、高い性能を確保するため、精密かつ均一な膜厚制御が必要である。しかしながら、浸漬方式では、重力の影響により、塗布膜の膜厚が光学部材の上側では薄く、下側では厚くなってしまう。また、スピンコーティング方式では遠心力の影響により、塗布膜の膜厚が光学部材の回転中心では薄く、周囲では厚くなってしまう。
【0004】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、部材の表面に均一な塗布膜を形成することができ、かつ処理液体の利用効率を高めることができる塗布方法及び塗布装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、表面処理によって性能・機能が良好に向上した光学部材、及びその光学部材を備える光学装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の塗布方法は、部材の鉛直方向に対して上向きに凸形状の表面に処理液体を塗布する方法であって、前記処理液体を液滴にして前記凸形状の表面に塗布するとともに、前記凸形状の表面を同心状の複数の領域に分割し、該複数の領域のうち、外側の領域に比べて、内側の領域への前記処理液体の塗布量を多くすることを特徴とする。
【0008】
また、部材の鉛直方向に対して上向きに凹形状の表面に処理液体を塗布する方法であって、前記処理液体を液滴にして前記凹形状の表面に塗布するとともに、前記凹形状の表面を同心状の複数の領域に分割し、該複数の領域のうち、内側の領域に比べて、外側の領域への前記処理液体の塗布量を多くする。
これにより、部材の塗布面が鉛直方向に対して上向きに凸形状及び凹形状の場合のそれぞれにおいて、上部領域と下部領域との間での膜厚差が抑制される。
【0009】
上記塗布方法においては、前記液滴の一滴あたりの体積もしくは重量及び前記液滴の着弾間隔のうち、少なくとも一方を変化させて前記塗布量を制御するとよい。
これにより、部材の表面の分割された複数の領域ごとに、処理液体の塗布量を容易に制御することができる。すなわち、ある領域に対して、液滴の体積を大きくしたり、液滴の着弾間隔を狭くしたりすることにより、その領域における処理液体の塗布量が多くなり、逆に、液滴もしくは重量を小さくしたり、液滴の着弾間隔を広くすることにより、塗布量が少なくなる。
【0010】
また、上記塗布方法において、前記部材の表面に前記処理液体を複数回重ねて塗布するとともに、該重ねて塗布する回数を前記複数の領域ごとに設定してもよい。
これによっても、部材の表面の分割された複数の領域ごとに、処理液体の塗布量を容易に制御できる。すなわち、複数の領域ごとに処理液体を重ねて塗布する回数を変化させることで、その塗布回数が多い領域では塗布量が多くなり、逆に、塗布回数が少ない領域では塗布量が少なくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の塗布装置の実施の形態例を示している。
【0016】
図1において、塗布装置10は、ベース112と、ベース112上に設けられ、部材20を支持するステージ22と、ベース112とステージ22との間に介在し、ステージ22を移動可能に支持する第1移動装置(移動装置)114と、ステージ22に支持されている部材20に対して処理液体を吐出可能な液体吐出ヘッド11と、液体吐出ヘッド11を移動可能に支持する第2移動装置116と、液体吐出ヘッド11の液滴の吐出動作を制御する吐出制御装置13とを備えている。更に、塗布装置10は、ベース112上に設けられている重量測定装置としての電子天秤(不図示)と、キャッピングユニット25と、クリーニングユニット24とを有している。また、第1移動装置114及び第2移動装置116を含む塗布装置10の動作は、吐出制御装置13によって制御される。
【0017】
第1移動装置114はベース112の上に設置されており、Y方向に沿って位置決めされている。第2移動装置116は、支柱16A,16Aを用いてベース112に対して立てて取り付けられており、ベース112の後部12Aにおいて取り付けられている。第2移動装置116のX方向(第2の方向)は、第1移動装置114のY方向(第1の方向)と直交する方向である。ここで、Y方向はベース112の前部12Bと後部12A方向に沿った方向である。これに対してX方向はベース112の左右方向に沿った方向であり、各々水平である。また、Z方向はX方向及びY方向に垂直な方向である。
【0018】
第1移動装置114は、例えばリニアモータによって構成され、ガイドレール140,140と、このガイドレール140に沿って移動可能に設けられているスライダー142とを備えている。このリニアモータ形式の第1移動装置114のスライダー142は、ガイドレール140に沿ってY方向に移動して位置決め可能である。
【0019】
また、スライダー142はZ軸回り(θZ)用のモータ144を備えている。このモータ144は、例えばダイレクトドライブモータであり、モータ144のロータはステージ22に固定されている。これにより、モータ144に通電することでロータとステージ22とは、θZ方向に沿って回転してステージ22をインデックス(回転割り出し)することができる。すなわち、第1移動装置114は、ステージ22をY方向(第1の方向)及びθZ方向に移動可能である。
【0020】
ステージ22は、部材保持部12を有し、部材20を保持し、所定の位置に位置決めするものである。
【0021】
第2移動装置116はリニアモータによって構成され、支柱16A,16Aに固定されたコラム16Bと、このコラム16Bに支持されているガイドレール62Aと、ガイドレール62Aに沿ってX方向に移動可能に支持されているスライダー160とを備えている。スライダー160はガイドレール62Aに沿ってX方向に移動して位置決め可能であり、液体吐出ヘッド11はスライダー160に取り付けられている。
【0022】
液体吐出ヘッド11は、揺動位置決め装置としてのモータ62,64,67,68を有している。モータ62を作動すれば、液体吐出ヘッド11は、Z軸に沿って上下動して位置決め可能である。このZ軸はX軸とY軸に対して各々直交する方向(上下方向)である。モータ64を作動すると、液体吐出ヘッド11は、Y軸回りのβ方向に沿って揺動して位置決め可能である。モータ67を作動すると、液体吐出ヘッド11は、X軸回りのγ方向に揺動して位置決め可能である。モータ68を作動すると、液体吐出ヘッド11は、Z軸回りのα方向に揺動して位置決め可能である。すなわち、第2移動装置116は、液体吐出ヘッド11をX方向(第1の方向)及びZ方向に移動可能に支持するとともに、この液体吐出ヘッド11をθX方向、θY方向、θZ方向に移動可能に支持する。
【0023】
このように、図1の液体吐出ヘッド11は、スライダー160において、Z軸方向に直線移動して位置決め可能で、α、β、γに沿って揺動して位置決め可能であり、液体吐出ヘッド11の液滴吐出面11Pは、ステージ22側の部材20に対して正確に位置あるいは姿勢をコントロールすることができる。なお、液体吐出ヘッド11の液滴吐出面11Pには液滴を吐出する複数のノズルが設けられている。
【0024】
電子天秤(不図示)は、液体吐出ヘッド11のノズルから吐出された液滴の一滴の重量を測定して管理するために、例えば、液体吐出ヘッド11のノズルから、5000滴分の液滴を受ける。電子天秤は、この5000滴の液滴の重量を5000の数字で割ることにより、一滴の液滴の重量を正確に測定することができる。この液滴の測定量に基づいて、液体吐出ヘッド11から吐出する液滴の量を最適にコントロールすることができる。
【0025】
クリーニングユニット24は、液体吐出ヘッド11のノズル等のクリーニングをデバイス製造工程中や待機時に定期的にあるいは随時に行うことができる。キャッピングユニット25は、液体吐出ヘッド11の液滴吐出面11Pが乾燥しないようにするために、デバイスを製造しない待機時にこの液滴吐出面11Pにキャップをかぶせるものである。
【0026】
液体吐出ヘッド11が第2移動装置116によりX方向に移動することで、液体吐出ヘッド11を電子天秤、クリーニングユニット24あるいはキャッピングユニット25の上部に選択的に位置決めさせることができる。つまり、デバイス製造作業の途中であっても、液体吐出ヘッド11をたとえば電子天秤側に移動すれば、液滴の重量を測定できる。また液体吐出ヘッド11をクリーニングユニット24上に移動すれば、液体吐出ヘッド11のクリーニングを行うことができる。液体吐出ヘッド11をキャッピングユニット25の上に移動すれば、液体吐出ヘッド11の液滴吐出面11Pにキャップを取り付けて乾燥を防止する。
【0027】
つまり、これら電子天秤、クリーニングユニット24、およびキャッピングユニット25は、ベース112上の後端側で、液体吐出ヘッド11の移動経路直下に、ステージ22と離間して配置されている。ステージ22に対する部材20の給材作業及び排材作業はベース112の前端側で行われるため、これら電子天秤、クリーニングユニット24あるいはキャッピングユニット25により作業に支障を来すことはない。
【0028】
図1に示すように、ステージ22のうち、部材20を支持する以外の部分には、液体吐出ヘッド11が液滴を捨打ち或いは試し打ち(予備吐出)するための予備吐出エリア(予備吐出領域)152が、クリーニングユニット24と分離して設けられている。この予備吐出エリア152は、図1に示すように、ステージ22の後端部側においてX方向に沿って設けられている。この予備吐出エリア152は、ステージ22に固着され、上方に開口する断面凹字状の受け部材と、受け部材の凹部に交換自在に設置されて、吐出された液滴を吸収する吸収材とから構成されている。
【0029】
図2(a)及び(b)は、本発明の塗布方法及び塗布装置の実施の形態の一例を模式的に示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図を示している。
図2(a)に示す塗布装置10は、部材20の曲面20aに所定の処理液体を塗布するものであり、処理液体を液滴として吐出する液体吐出ヘッド11、塗布対象の部材20を保持する部材保持部12、及び液体吐出ヘッド11からの液滴の吐出制御を行う吐出制御装置13等を備えて構成されている。なお、図2では、XYZ直交座標系が用いられ、XYZ直交座標系は、水平面に対して平行となるようにX軸及びY軸が設定され、水平面に直交する方向にZ軸が設定されている。
【0030】
塗布対象の部材20として、本例では光学部材が用いられる。光学部材としては、眼鏡用レンズ、調光用レンズ、サングラス、カメラレンズ、望遠鏡レンズ、拡大鏡レンズ、プロジェクターレンズ、ピックアップレンズ、マイクロレンズ等の各種光学レンズ、及び光学ミラー、光学フィルター、プリズム、半導体露光用ステッパー用の光学部材、携帯機器の有機カバーガラス等が挙げられる。なお、本発明における塗布対象の部材は光学部材に限定されず、曲面を有する部材であれば光学部材以外の部材であってもよい。
【0031】
ここで、光学部材においては、その光学的な性能・機能の向上を図ることを目的として、その表面に処理液体を塗布し、ハードコート加工、反射防止加工等の表面処理を施す場合が多い。こうした光学部材の表面に塗布される処理液体としては、光学部材の原料の一部、光学部材の原料そのもの、光学部材の表面硬化膜原料の一部、光学部材の表面硬化膜原料そのもの、光学部材のプライマー原料の一部、光学部材のプライマー原料そのもの、光学部材の反射防止膜原料の一部及び光学部材の反射防止膜原料そのもの等が挙げられる。
【0032】
なお、上記処理液体は、その硬化方法によって原料組成が使い分けられる。例えば、紫外線、電子線、またはマイクロ波等を用いて光学部材の原料、表面硬化膜原料、プライマー原料及び反射防止膜原料を硬化させる場合には、反応開始剤、触媒、溶剤、及び加水分解反応を進行させるための水等を添加しなくても硬化反応が進行するため、それらを除いた光学部材原料の一部、表面硬化膜原料の一部、プライマー原料の一部及び反射防止膜原料の一部を用いればよい。一方、加熱によって光学部材原料、表面硬化膜原料、プライマー原料及び反射防止膜原料を硬化させる場合には、反応開始剤、触媒、溶剤及び加水分解反応を進行させるための水等を添加しなければ硬化反応が進行しないため、これらを含んだ光学部材原料、表面硬化膜原料、プライマー原料及び反射防止膜原料を用いる必要がある。また、処理液体に染料及び/または顔料を含ませることで、着色することも可能である。
【0033】
本例の塗布方法では、上記処理液体のうち、ハードコート液(ハードコーティング用組成物)を光学部材20の曲面20aに塗布する。すなわち、図2(a)に示すように、光学部材20と液体吐出ヘッド11とを第1移動装置114及び第2移動装置116を介して相対的に移動させながら、液体吐出ヘッド11に設けられた複数のノズルから、処理液体であるハードコート液を液滴として吐出し、その液滴を光学部材20の曲面20a上に繰り返し付着させ、これにより、その曲面20a上に塗布膜を形成する。本例では、処理液体を液滴にして塗布することから、光学部材20の曲面20aに塗布された処理液体のほとんどがそのままその曲面20a上に残り、処理液体の利用効率が高い。なお、本例では、光学部材20が凸状の曲面20aを上に向けて配置されており、その上方に配置される液体吐出ヘッド11から下向きにハードコーティング液が吐出される。また、ハードコーティング液の組成成分については、後で詳しく説明する。
【0034】
本例の塗布方法では、処理液体を塗布する際、光学部材20の曲面20aをその形状に応じて複数の領域に分割し、各領域ごとに処理液体の塗布量を制御する。具体的には、図2(b)に示すように、塗布対象である光学部材20の曲面20aを、頂点を中心として同心状の複数の領域(ここでは3つの領域40、41、42)に分割し、その複数の領域40、41、42のうち、外側の領域に比べて、内側の領域への処理液体の塗布量(単位面積あたりの処理液体の量)を多くする。すなわち、図2(b)の例では、最も外側の領域40に対する塗布量が最も少なく、内側に向かって、領域41、領域42の順に塗布量が段階的に多くなっている。
【0035】
本例では、塗布対象である光学部材20の曲面20aが鉛直方向に対して上向きに凸形状となるように配置されていることから、曲面20a上に塗布された処理液体の一部は、重力の影響によって、曲面20aの内側である中心付近から外側に向けて移動する。また、外側の領域に比べて、内側の領域に対する塗布量が多いことから、処理液体の一部が曲面20a上を内側から外側に向けて移動することで、曲面20a内での単位面積あたりの処理液体の量が均一化され、これにより、塗布膜が平坦化される。そのため、本例の塗布方法では、重力の影響による曲面20aの上部領域と下部領域との間での膜厚差が抑制される。
【0036】
次に、図3(a)及び(b)は、光学部材20の表面のうち、鉛直方向に対して上向きに凹形状の曲面20bが配置されている場合に対して処理液体を塗布する例について示している。
本例では、図3(a)に示すように、凹状の曲面20bを上に向けて光学部材20が配置されており、その上方に配置される液体吐出ヘッド11から下向きに処理液体であるハードコーティング液が吐出される。
【0037】
また、塗布時において、図3(b)に示すように、塗布対象である光学部材20の凹状の曲面20bが、最下点を中心とする同心状の複数の領域(ここでは3つの領域45、46、47)に分割され、その複数の領域45、46、47のうち、内側の領域に比べて、外側の領域に対して処理液体が多く吐出される。すなわち、最も内側の領域45に対する塗布量が最も少なく、外側に向かって、領域46、領域47の順に塗布量が段階的に多くなる。
【0038】
本例では、塗布対象である光学部材20の曲面20bが鉛直方向に対して上向きに凹形状となるように配置されていることから、曲面20b上に塗布された処理液体の一部は、重力の影響によって、曲面20bの外側から内側の中心付近に向けて移動する。また、内側の領域に比べて、外側の領域に対する塗布量が多いことから、処理液体の一部が曲面20b上を外側から内側に向けて移動することで、曲面20b内での単位面積あたりの処理液体の量が均一化され、これにより、塗布膜が平坦化される。つまり、本例の塗布方法でも、図3の例と同様に、重力の影響による曲面20bの上部領域と下部領域との間での膜厚差が抑制される。
【0039】
なお、図2及び図3に示す例では、光学部材の曲面を同心状に3つの領域に分割しているが、分割数は3つに限らず、2つあるいは4つ以上でもよい。また、曲面を同心状に複数の領域に分割する場合、各領域の中心が厳密に同一である必要はない。さらに、分割方法についても同心状に限らず任意である。
【0040】
曲面の分割は、曲面の形状に応じて定められる。例えば、曲面の曲率半径が小さく、曲面上を処理液体が流れやすい場合には、曲面内を細かく分割するとよい。また、光学部材が凸面と凹面とを含む複合的な曲面を有する場合にも、その曲面の形状に応じて曲面内を細かく分割するとよい。
【0041】
分割された各領域に対する塗布量は、所望膜厚、曲面の曲率半径や配置角度、蒸発速度などの処理液体の特性、乾燥条件などに基づいて、乾燥後の膜厚が均一になるようにそれぞれ決定される。また、各領域に対する塗布量は、液体吐出ヘッドから吐出される液滴の一滴あたりの体積や、液滴の着弾間隔を変化させたり、あるいは各領域ごとに塗布回数を変化させたりすることにより制御することができる。このうち、塗布回数を変化させて複数の領域ごとに塗布量を制御する例について、次に説明する。また、液滴の一滴あたりの体積もしくは重量、及び液滴の着弾間隔を変化させる技術については後述する。
【0042】
図4及び図5は、分割される領域ごとに塗布回数を変化させる例を示している。なお、図4及び図5では、先の図2に示したものと同様に、塗布対象である光学部材20の曲面20aが鉛直方向に対して上向きに凸形状となるように配置されている。そのため、処理液体を重ねて塗布することにより、外側の領域に比べて内側の領域の塗布量を多くする必要がある。
【0043】
図4は、重ねて塗布する領域を徐々に小さくする例を示している。すなわち、まず、図4(a)において、光学部材20の曲面20a上の塗布対象の領域全体に処理液体を塗布する。このとき、処理液体の塗布は、曲面20a内において単位面積あたりほぼ同一に制御される。次に、図4(b)において、先に塗布した領域よりも内側の領域に向けて処理液体を塗布する。さらに、図4(c)において、2度目に塗布した領域よりもさらに内側の領域に処理液体を塗布する。この3回の塗布により、塗布回数が最も少ない外側の領域40における塗布量(配置量)が最も少なくなり、内側に向かって領域41、領域42の順に塗布量が段階的に多くなる。
【0044】
また、図5は、重ねて塗布する領域を徐々に大きくする例を示している。すなわち、まず、図5(a)において、光学部材20の曲面20a上の塗布対象の領域のうち、中心付近の領域にのみ処理液体を塗布する。このとき、処理液体の塗布量は、その領域内において単位面積あたりほぼ同一に制御される。次に、図5(b)において、先に塗布した領域を覆うように、先の塗布領域よりも大きい領域に処理液体を塗布する。さらに、図5(c)において、2度目に塗布した領域を覆うように塗布対象の領域全体に処理液体を塗布する。この3回の塗布により、図4の例と同様に、塗布回数が最も少ない外側の領域40における塗布量が最も少なくなり、内側に向かって領域41、領域42の順に塗布量が段階的に多くなる。また、この図5の例では、図4の例と異なり、先に塗布した領域を覆うように処理液を塗布することから、先の塗布領域における端部の段差が次の処理液によって覆われてなだらかになるという利点を有する。
【0045】
なお、光学部材の曲面上に処理液体を重ねて塗布する回数は、上述した3回に限らず2回、あるいは4回以上としてもよい。また、曲面上に処理液体を重ねて塗布する場合、1回ごとに塗布膜を予備的に乾燥させてもよく、乾燥させることなくすぐに次の処理液体を塗布してもよい。
【0046】
次に、本例の塗布装置について、特に液滴の吐出技術について説明する。
先の図2に示した液体吐出ヘッド11は、インクジェット方式をはじめとする液体吐出方式により、処理液体を液滴として吐出して塗布対象の部材表面に処理液体を塗布し、塗布膜を形成するものである。液体吐出方式としては、圧電体素子としてのピエゾ素子を用いて処理液体を吐出させるピエゾ方式、処理液体を加熱し発生した泡(バブル)により処理液体を吐出させるバブル方式などの公知の技術を適用できる。このうち、ピエゾ方式は、処理液体に熱を加えないため、材料の組成等に影響を与えないなどの利点を有する。本実施例では、処理液体選択の自由度の高さ、及び液滴の制御性の良さの点から上記ピエゾ方式を用いる。
【0047】
なお、本発明において、処理液体を液滴にして部材の表面を塗布する方法は、上述した液体吐出方式に限定されず、スプレー方式を用いてもよい。スプレー方式としては、圧縮エアで霧化するエア霧化式、あるいは材料に高圧力をかけ、ノズルチップより吐出させるエアレス霧化式等が挙げられ、処理液体の粘度や吐出量に応じて適宜選択して使用することができる。
【0048】
図6は、ピエゾ方式による液体の吐出原理を説明するための図である。
図6において、処理液体を収容する液体室31(圧力室)に隣接してピエゾ素子32が設置されている。液体室31には液体供給系34が接続されており、この液体供給系34を介して液体室31内に処理液体が供給される。ピエゾ素子32は、駆動回路33に接続されており、駆動回路33を介して印加される電圧に応じて伸長する。ピエゾ素子32が伸長すると、液体室31が変形してその中の処理液体が加圧され、処理液体がノズル30から微小な液滴として吐出される。
【0049】
液体吐出ヘッド11には、上述したノズル30が列状に複数配置されており、吐出制御装置13は、ピエゾ素子への印加電圧の制御、すなわち駆動信号を制御することにより、複数のノズル30のそれぞれに対して、処理液体の吐出制御を行う。具体的には、吐出制御装置13は、液滴の体積や、単位時間あたりに吐出する液滴の数、液滴の着弾間隔(液滴同士の距離)などを変化させることができる。例えば、列状に並ぶ複数のノズルの中のうち、液滴を吐出するノズルを選択的に使用することにより、複数の液滴の着弾間隔を変化させることができる。
【0050】
図7は、ピエゾ素子に与える駆動信号の例を示している。以下、この図7を用いて、微小ドット、中ドット、大ドットの体積の異なる3種類の液滴を吐出する原理について説明する。
図7において、駆動波形[A]は駆動信号発生回路が生成する基本波形である。波形[B]は基本波形の Part1 で形成されていて、メニスカス(液体の凹凸面)を揺動させノズル開口近傍の増粘した液体を拡散し、微小な液滴の吐出不良を未然に防止するために用いられる。B1 はメニスカスが静定している状態であり、B2 はピエゾ素子に緩やかに充電することで液体室(圧力室)の体積を拡張しメニスカスを僅かノズル内に引き込む動作を示している。波形[C]は基本波形の Part2 で形成されていて、微小ドットの液滴を吐出する波形である。まず静定している状態(C1)から急激にピエゾ素子を充電してメニスカスを素早くノズル内に引き込む。次に一旦引き込まれたメニスカスが再びノズルを満たす方向に振動を開始するタイミングに併せて液体室を僅か縮小(C3)させることにより微小ドットの液滴が飛翔する。放電を途中休止した後の2度目の放電(C4)は吐出動作後のメニスカスやピエゾ素子の残留信号を制振させるとともに液滴の飛翔形態を制御する役目を果たしている。波形[D]は基本波形の Part3で形成されていて、中ドットを吐出する波形である。静定状態(D1)から緩やかに大きくメニスカスを引き込み(D2)、メニスカスが再びノズルを満たす方向に向かうタイミングに合わせて急激に液体室を収縮(D3)させることで中ドットの液滴が吐出される。D4 ではピエゾ素子に充電/放電することでメニスカスやピエゾ素子の残留振動を制振させている。波形[E]は基本波形の Part2 と Part3 を組み合わせて形成されていて、大ドットの液滴を吐出するための波形である。まず、E1、E2、E3 に示す過程で小ドットの液滴を吐出し、小ドット吐出後に僅かに残留するメニスカスの振動がノズル内を液体で満たすタイミングに合わせて中ドットを吐出する波形をピエゾ素子に印加する。E4、E5 の過程で吐出される液滴は中ドットよりも大きい体積であり、先の小ドットの液滴と合わせてさらに大きい大ドットの液滴が形成される。このように駆動信号を制御することにより、微小ドット、中ドット、大ドットの体積の異なる3種類の液滴を吐出することができる。
【0051】
また、図8は、単位時間あたりに多くの液滴を吐出するための駆動信号[F]を示している。
図8において、F1 ではピエゾ素子には中間の電位が印加された状態で静定している。そこからピエゾ素子に充電することで急激にメニスカスをノズル内に引き込む(F2)。再びメニスカスがノズルを満たす方向に振動するタイミングに合わせてピエゾ素子をダイナミックに伸長させることで、ピエゾ素子の動きに追従して液体室が収縮し、その結果メニスカスが突出(F3)して液滴を吐出する。さらにメニスカスとピエゾ素子の残留振動を制振させるタイミングで中間電位まで再充電(F4)する。このように、メニスカス振動と励起とを素早く繰り返すことにより、短い周期で液滴を吐出することができる。
【0052】
液滴の着弾間隔は、吐出周波数を一定にして、光学部材と液体吐出ヘッドとの相対的な移動速度を変化させることにより制御しても良いし、光学部材と液体吐出ヘッドとの相対的な移動速度を一定にして、吐出周波数を変化させることにより制御しても良い。
液滴の着弾間隔を狭くすることにより、所定の領域における吐出密度が高くなり、その領域における処理液体の塗布量が多くなる。逆に、液滴の着弾間隔を広くすることにより、所定の領域における吐出密度が低くなり、その領域における処理液体の塗布量が少なくなる。ここで、液滴の着弾間隔(吐出密度)は、液滴の配置位置を示すビットマップデータの変更により対応することが可能である。
【0053】
図9は、光学部材20の表面のうち、分割される領域ごとにビットマップデータを変化させる例を示している。なお、図9の例では、先の図2に示したものと同様に、塗布対象である光学部材20の曲面20aが鉛直方向に対して上向きに凸形状となるように配置されている。そのため、外側の領域に比べて内側の領域の塗布量を多くする必要がある。
【0054】
図9に示す例では、塗布対象である光学部材20の曲面20aが、頂点を中心として略同心状の複数の領域(ここでは3つの領域40、41、42)に分割されている。さらに、各領域40、41、42がそれぞれ格子状に分割され、これにより、液滴の配置位置を示す複数の単位領域(ビット)が設定されている。本例では、各領域40、41、42のうち、外側の領域に比べて、内側の領域が細かく分割されており、上記単位領域の大きさが、領域42、領域41、領域40、の順に大きくなっている(42<41<40)。すなわち、本例では、最も細かく分割されている中央の領域42における吐出密度が最も高く、外側に向かって領域41、領域40の順に吐出密度が段階的に低くなっている。したがって、本例では、吐出密度が最も高い中央の領域42における塗布量(配置量)が最も多くなり、外側に向かって領域41、領域40の順に塗布量が段階的に少なくなる。
【0055】
なお、塗布量の制御は、これまでに説明した塗布回数、液滴の一滴あたりの体積もしくは重量、及び液滴の着弾間隔のうち、いずれか1つを用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。
【0056】
図10は、塗布装置の他の形態例を示しており、図11はその塗布装置が備える液体吐出ヘッドを示している。
この塗布装置は、液体吐出ヘッドHが複数(本例では12個)のヘッドH1を含み、その複数のヘッドH1のうちの少なくとも2以上から処理液体を同時に吐出し、塗布対象である光学部材20の表面にその処理液体を一括して配置するものである(一括描画)。
【0057】
具体的には、液体吐出ヘッドHは、支持部材1111及びガイドレール113等を介して、図中Y軸方向(副主走査方向)に移動自在に支持されている。さらにヘッドHは、支持部材1111等を介して図中θ軸方向に回転自在に支持されている。また、塗布対象である光学部材20はステージ1115に支持されており、このステージ1115は、ガイドレール1116等を介して図中X軸方向(主走査方向)に移動自在に支持されている。
そして、液体吐出ヘッドHにおいては、略X軸方向に沿って列状に、且つY方向に所定間隔をあけて2列に配列された状態で、複数(図11では1列6個、合計12個)のヘッドH1が支持板H7上に配設されている。各ヘッドH1は、X軸(またはY軸)に対して所定角度傾いた状態で配されており、各ヘッドH1の吐出面にはそれぞれ液体吐出用の複数のノズルが列状に設けられている。
【0058】
この塗布装置では、ステージ1115上に配置された光学部材20に対して、複数のヘッドH1のうちの少なくとも2以上から処理液体を同時に吐出し、光学部材20の表面にその処理液体を一括して配置する。このとき、例えば、ガイドレール1113を介してヘッドHをY軸方向に移動させるとともに、ガイドレール1116を介して光学部材20をX軸方向に移動させる。また、光学部材20の所望の領域に所望の量の処理液体が配置されるように、各ヘッドH1における各ノズルからの処理液体の吐出量が個々に制御される。この塗布装置では、光学部材20に対して複数のヘッドH1から処理液体を同時に吐出することから、処理速度の向上が図られる。
【0059】
次に、本例の塗布方法に用いられるハードコート液(ハードコーティング用組成物)の組成成分について説明する。コーティング用組成物における固形分としては、ハードコート被膜として十分な性能を確保するため、重合性有機化合物及び無機微粒子を必須成分として含有する。
【0060】
重合性有機化合物はハードコート被膜における、いわゆるバインダーとして機能するものである。重合性有機化合物としては、例えば、一分子中にビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基、エポキシ基、メルカプト基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基等の重合可能な重合性基とアルコキシ基等の加水分解性基とを含む有機ケイ素化合物を用いることができる。重合性有機化合物としてかかる有機ケイ素化合物を用いることによってシリコン系ハードコート被膜を形成することができる。
【0061】
一分子中に重合性基と加水分解性基とを含む有機ケイ素化合物としては、ビニルトリアルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、アリルトリアルコキシシラン、アクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシプロピルジアルコキシメチルシラン、メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、γ−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジアルコキシシラン等を例示することができる。
【0062】
また、一分子中にエポキシ基と加水分解性基とを含む有機ケイ素化合物としては、モノエポキシ基含有トリアルコキシシランが好ましい。モノエポキシ基含有トリアルコキシシランとしては、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリプロポキシシラン、グリシドキシメチルトリブトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、β−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルトリメトキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルトリエトキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルトリプロポキシシラン、β−メチルグリシドキシメチルトリブトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メチル−α−グリシドキシブチルトリプロポキシラン、β−メチル−α−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−メチル−β−グリシドキシブチルトリブトキシシラン,β−メチル−γ−グリシドキシブチルチrメトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、β−メチル−γ−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、β−メチル−δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β−メチル−δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−メチル−δ−グリシドキシブチルトリプロポキシシランを例示することができる。
【0063】
あるいは、モノエポキシ基含有トリアルコキシシランとして、β−メチル−δ−グリシドキシブチルトリブトキシシラン等の脂肪族エポキシ化合物、あるいは、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリプロポキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリブトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリブトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリプロポキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリブトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリプロポキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリブトキシシラン等の脂環式エポキシ化合物を例示することができる。
【0064】
重合性有機化合物の配合量は、ハードコーティング用組成物の固形分の10〜90重量%、特に20〜80重量%、最適には30〜70重量%の範囲が好ましい。配合量が少なすぎるとプラスチック被塗布物や後に成膜する反射防止膜との密着性が悪くなる場合があり、一方、配合量が多すぎると硬化被膜にクラックが生じる場合がある。
【0065】
無機微粒子は、ハードコート被膜のいわゆるフィラーとして機能するもので、一般に粒径が1〜100μm程度のものが用いられる。具体的には、Si,Sn,Sb,Ce,Zr,Tiから選ばれる1種以上の金属酸化物からなる微粒子及び/又はSi,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,Tiから選ばれる2種以上の金属酸化物から構成される複合微粒子を例示することができる。
【0066】
無機微粒子の具体例としては、SiO2、SnO2、Sb2O5、CeO2、ZrO2、TiO2の微粒子が、分散媒たとえば水、アルコール系もしくはセロソルブ類その他の有機溶媒にコロイド状に分散したものである。または、Si、Al、Sn、Sb、Ta、Ce、La、Fe、Zn、W、Zr、In、Tiの無機酸化物の2種以上によって構成される複数微粒子が水、アルコール系もしくはセロソルブ類その他の有機溶媒にコロイド状に分散したものである。
【0067】
また、これらの無機微粒子のハードコート液中での分散安定性を高めるために、これらの微粒子表面を有機珪素化合物又はアミン系化合物で処理したものを使用することも可能である。この表面処理に用いられる有機珪素化合物としては、単官能性シラン、三官能性シラン、四官能性シラン等を例示できる。処理に際しては、加水分解基が微粒子の水酸基と反応した状態が好ましいが、一部残存した状態でも安定性にはなんら問題はない。アミン化合物としては、アンモニウム、エチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、n−プロピルアミン等のアルキルアミン、ベンジルアミン等のアラルキルアミン、ピペリジン等の脂環式アミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等を例示できる。これらの有機珪素化合物とアミン化合物の添加量は無機微粒子の重量に対して1〜15重量%程度の範囲が好ましい。
【0068】
ハードコーティング用組成物の固形物中における無機微粒子の配合量は、20〜80重量%、特に30〜70重量%程度が好ましい。配合量を少なくすると、組成物の粘度が低くなるが、ハードコート被膜を形成するために十分な厚さの被膜の膜厚を確保できなくなる場合があり、一方、配合量が多すぎると、被膜にクラックが発生する場合がある。
【0069】
ハードコーティング用組成物における希釈用の溶媒としては、ノズルでの目詰まりを防止するため有機溶媒に水を加えることが好ましい。有機溶媒は、濡れ性の改良、蒸発速度の調節等に有効である。
【0070】
有機溶媒としては、メタノール、エタノール、IPA、ブタノール等のアルコール類、MEK、2−ペンタノン、MIBK、2−ヘプタノン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸secブチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸ブチル、3−メトキシブチルアセテート等のエステル類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ類、1,4−ジオキサンを挙げることができ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0071】
また、有機溶媒として、沸点が200℃以上の高沸点の水溶性有機溶媒を目詰まり防止の液状湿潤剤として配合することができる。水溶性有機溶媒としては、例えば、エチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜10の2価〜5価アルコール類、ホルムアミド類、イミダゾリジノン類、ピロリドン、アミノ類等の含窒素炭化水素溶媒、あるいは含硫黄炭化水素溶媒の1種を単独で又は2種以上を混合して添加することができる。
【0072】
また、ハードコーティング用組成物の硬化速度を早くする目的でジシランを配合することも可能である。ジシラン化合物は、例えば、ジアリルカーボネートとトリクロロシラン等を付加反応させ、その後アルコキシ化させることにより得ることができる。あるいは両末端に付加可能な置換基を持ち、さらにその内部にエポキシ化可能な官能基を含む化合物にトリクロロシラン等を付加反応させ、その後アルコキシ化させることにより得ることができる。
【0073】
ジシランの配合により、硬化速度が向上して硬化時間が短くなることは、塗布形成工程における塗布表面へのゴミや不純物の付着の可能性を少なくして歩留まりを向上させる上で有利である。さらに、染色性を向上させる効果や、次に述べる多官能性エポキシ化合物の配合量を少なくする効果、あるいは塗工する対象物の表面に存在する傷などの不良箇所の存在を目立たなくする上でも優れた効果を有する。
【0074】
このジシランの配合量は、固形分の3〜40重量%、特に5〜20重量%の範囲が好ましい。配合量が少なすぎると反応促進効果が現れない場合があり、一方、配合量が多すぎると塗膜の耐水性が悪くなったり、塗液のポットライフが短くなる場合がある。
【0075】
また、ハードコーティング用組成物では、染色成分としての役割や耐水性、耐温水性を向上させるために、多官能性エポキシ化合物を配合することが好ましい。この多官能性エポキシ化合物は、塗料、接着剤、注型用などに広く用いられている。例えば、過酸化法で剛性されるポリオレフィン系エポキシ樹脂、シクロペンタジエンオキシドやシクロヘキセンオキシド、さらにヘキサヒドロフタル酸とエピクロルヒドリンから得られるポリグリシジルエステル等の脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールAやカテコール、レゾシノール等の多価フェノール、あるいは(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセロール、ソルビトール等の多価アルコールとエピクロルヒドリンから得られるポリグリシジルエーテル、エポキシ化植物油、ノボラック型フェノール樹脂とエピクロルヒドリンから得られるエポキシノボラック、フェノールフタレインとエピクロルヒドリンから得られるエポキシ樹脂、グリシジルメタクリレートとメチルメタクリレートアクリル系モノマーあるいはスチレンなどの共重合体、さらには上記エポキシ化合物とモノカルボン酸含有(メタ)アクリル酸とのグリシジル基開環反応により得られるエポキシアクリレートなどが挙げられる。
【0076】
さらに、多官能性エポキシ化合物として、1,6−エキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ノナエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ノナプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールヒドロキシヒバリン酸エステルのジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールテトラグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ化合物、イソホロンジオールグリシジルエーテル、ビス−2,2−ヒドロキシシクロヘキシルプロパンジグリシジルエーテル等の脂環族エポキシ化合物、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、オルトフタル酸ジグリシジルエーテル、フェノールノボラックポリグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ化合物などを例示することができる。
【0077】
この中でも、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリグリシジルエーテルなどの脂肪族エポキシ化合物が好ましい。
【0078】
多官能性エポキシ化合物の配合量は、固形分の5〜40重量%、特に5〜20重量%の範囲が好ましい。配合量が少なすぎると塗膜の耐水性が不十分となる場合があり、一方、配合量が多すぎると、反射防止膜をハードコート膜の上に形成した場合に、無機蒸着膜との密着性が不十分となる場合がある。
【0079】
また、一般式がSi(OR)4で表される四官能性シラン化合物を添加することも有用である。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラアセトキシシラン、テトラアリロキシシラン、テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シラン等を例示できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、これらは無溶媒下又はアルコールなどの有機溶媒下で、酸の存在下で加水分解して使用する方が好ましい。
【0080】
また、ハードコーティング用組成物には硬化触媒を配合することができる。硬化触媒としては、例えば次の(1)〜(4)の群を挙げることができる。
(1)Fe(III)、Al(II)、Sn(IV)又はTi(IV)の金属元素を中心原子とするアセチルアセトネート、
(2)過塩素酸マグネシウム又は過塩素酸アンモニウム、
(3)脂肪酸の飽和又は不飽和カルボン酸、芳香族カルボン酸、あるいはこれらの酸の無水物、
(4)Li(II)、Cu(II)、Mn(II)又はMn(III)の金属原子を中心原子とするアセチルアセトネート、
から選ばれる1種又は2種以上を併用して用いることができる。特に、(1)〜(3)の群の硬化触媒と(4)の群の硬化触媒との併用触媒が、ポットライフが向上するため、好ましい。
【0081】
硬化触媒の配合量は、ハードコーティング用組成物の固形分の0.2〜10重量%、特に0.5〜3重量%の範囲とすることが好ましい。配合量が少なすぎると配合の効果が現れない場合があり、一方、配合量を多くしてもそれ以上硬化速度が向上しないため不経済になる場合がある。
【0082】
また、ハードコーティング用組成物では、上述した成分以外に、顔料、染料等の着色剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、界面活性剤、粘度調整剤、pH調整剤、フォトクロミック化合物、ヒンダードアミン・ヒンダードフェノール系などの耐光耐熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤等の成分を含むことができる。これらの成分は、固形分を構成する。
【0083】
なお、塗布の対象となる光学部材は、上記ハードコート液の塗布を行う前に、密着性を向上させる目的で、表面を予めアルカリ処理、酸処理、界面活性剤処理、無機あるいは有機物の微粒子による研磨処理、プライマー処理またはプラズマ処理を行うことが好ましい。また、超純水による洗浄を行うことが好ましい。
【0084】
上記ハードコート被膜の膜厚としては、0.05〜30μmの範囲が好ましい。膜厚が薄すぎると基本となる性能がでない場合があり、一方、厚すぎると表面の平滑性が損なわれたり、光学的歪みが発生する場合がある。
【0085】
また、上記ハードコーティング用組成物を用いて液滴吐出方式で被塗布物を塗装した後、40〜200℃、好ましくは80〜130℃の温度で、30分〜8時間乾燥させることにより、ハードコート被膜を被塗布物表面に形成することができる。
【0086】
また、上記組成物は、熱硬化性であったが、紫外線硬化型又は電子ビーム硬化型の重合性有機化合物を用いることもできる。
【0087】
例えば、紫外線の照射によりシラノール基を生成するシリコーン化合物とシラノール基と縮合反応するハロゲン原子やアミノ基等の反応基を有するオルガノポリシロキサンとを主成分とする光硬化性シリコーン組成物、三菱レイヨン(株)製のUK−6074等のアクリル系紫外線硬化型モノマー組成物を例示することができる。
【0088】
このようにして得られたハードコート被膜に必要により反射防止膜を形成することができる。この反射防止膜は、無機膜を真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などで成膜して形成できる。真空蒸着法においては、蒸着中にイオンビームを同時に照射するイオンビームアシスト法を用いてもよい。また、膜構成としては単層又は2層以上の多層とすることができる。
【0089】
反射防止膜形成に用いられる無機材料としては、SiO2、SiO、ZrO2、TiO、Ti2O3、Ti2O5、Al2O3、Ta2O5、CeO2、MgO、Y2O3、SnO2、MgF2、WO3等が挙げられる。これらの無機材料は単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
【0090】
また、反射防止膜を形成する際には、密着性を高めるために、ハードコート被膜の表面処理を行うことが望ましい。この表面処理としては、酸処理、アルカリ処理、紫外線照射処理、アルゴン又は酸素雰囲気下で高周波放電によるプラズマ処理、アルゴン、酸素又は窒素などのイオンビーム処理などが例示できる。
【0091】
図12、図13、及び図14は、本発明の光学装置の実施の形態例を示す図であり、図12はメガネ、図13はカメラ、図14はプロジェクタ(投射型表示装置)を示している。
図12に示すメガネ300、及び図13に示すカメラ310はそれぞれ、レンズ301、311を備えており、そのレンズ301、311の表面には、上記塗布装置及び塗布方法を用いてハードコート加工などの所定の性能を有する処理液体が塗布されている。上記塗布装置及び塗布方法を用いて処理液体が塗布されていることにより、レンズ301、311に対する表面処理の塗布膜の平坦性は高く、メガネ300及びカメラ310はそれぞれ良好な光学性能を有する。
【0092】
図12に示すプロジェクタ320は、透過型液晶モジュールをRGB用のライトバルブ321R、321G、321Bとして用いた液晶プロジェクタである。このプロジェクタ320では、メタルハライドランプなどの白色光源のランプユニット322から光が出射されると、ミラー323、324、325およびダイクロイックミラー326、327等によって、R、G、Bの3原色に対応する光成分R、G、Bに分離され(光分離手段)、対応するライトバルブ321R、321G、321B(液晶ライトバルブ)に各々導かれる。この際に、光成分Bは、光路が長いので、光損失を防ぐために入射レンズ330、リレーレンズ331、および出射レンズ332からなるリレーレンズ系を介して導かれる。そして、ライトバルブ321R、321G、321Bによって各々変調された3原色に対応する光成分R、G、Bは、ダイクロイックプリズム333(光合成手段)に3方向から入射され、再度合成された後、投射レンズ334を介してスクリーン335などにカラー画像として投射される。
また、このプロジェクタ320では、例えば、入射レンズ330、リレーレンズ331、出射レンズ332、及び投射レンズ334のうちの少なくとも一つのレンズの表面に、上記塗布装置及び塗布方法を用いてハードコート加工などの所定の性能を有する処理液体が塗布されている。上記塗布装置及び塗布方法を用いて処理液体が塗布されていることにより、上記レンズに対する表面処理の塗布膜の平坦性は高く、プロジェクタ320は良好な光学性能を有する。
【0093】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0094】
【発明の効果】
本発明の塗布方法によれば、部材の塗布面が鉛直方向に対して上向きに凸形状及び凹形状の場合のそれぞれにおいて、上部領域と下部領域との間での膜厚差が抑制される。
また、処理液体を液滴にして部材の曲面に塗布することにより、処理液体の利用効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の塗布装置の実施の形態例を示す斜視図である。
【図2】 本発明の塗布方法及び塗布装置の実施の形態の一例を模式的に示しており、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図3】 本発明の塗布方法及び塗布装置の実施の形態の他の例を模式的に示しており、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図4】 分割される領域ごとに塗布回数を変化させて部材の曲面に処理液体を塗布する例を模式的に示す図である。
【図5】 分割される領域ごとに塗布回数を変化させて部材の曲面に処理液体を塗布する他の例を模式的に示す図である。
【図6】 ピエゾ方式による液体の吐出原理を説明するための図である。
【図7】 ピエゾ素子に与える駆動信号の一例を示しており、微小ドット、中ドット、大ドットの体積の異なる3種類の液滴を吐出する駆動信号をそれぞれ示している。
【図8】 ピエゾ素子に与える駆動信号の他の例を示しており、単位時間あたりに多くの液滴を吐出するための駆動信号を示している。
【図9】 分割される領域ごとにビットマップデータを変化させる例を模式的に示す図である。
【図10】 塗布装置の他の形態例を示す図である。
【図11】 図10の塗布装置が備える液体吐出ヘッドを示す図である。
【図12】 本発明の光学装置をメガネに適用した例を示す図である。
【図13】 本発明の光学装置をカメラに適用した例を示す図である。
【図14】 本発明の光学装置をプロジェクタに適用した例を示す図である。
【符号の説明】
10…塗布装置、11…液体吐出ヘッド、13…吐出制御装置、20…光学部材、20a,20b…曲面、40〜42,45〜47…分割領域、300…メガネ(光学装置)、310…カメラ(光学装置)、320…プロジェクタ(光学装置)。
Claims (4)
- 部材の鉛直方向に対して上向きに凸形状の表面に処理液体を塗布する方法であって、
前記処理液体を液滴にして前記凸形状の表面に塗布するとともに、前記凸形状の表面を同心状の複数の領域に分割し、該複数の領域のうち、外側の領域に比べて、内側の領域への前記処理液体の塗布量を多くすることを特徴とする塗布方法。 - 部材の鉛直方向に対して上向きに凹形状の表面に処理液体を塗布する方法であって、
前記処理液体を液滴にして前記凹形状の表面に塗布するとともに、前記凹形状の表面を同心状の複数の領域に分割し、該複数の領域のうち、内側の領域に比べて、外側の領域への前記処理液体の塗布量を多くすることを特徴とする塗布方法。 - 前記液滴の一滴あたりの体積もしくは重量及び前記液滴の着弾間隔のうち、少なくとも一方を変化させて前記塗布量を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗布方法。
- 前記部材の表面に前記処理液体を複数回重ねて塗布するとともに、該重ねて塗布する回数を前記複数の領域ごとに設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗布方法。
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