JP3972428B2 - 液晶配向剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子の液晶配向膜を形成するために用いられる液晶配向剤に関する。さらに詳しくは、液晶配向性が良好であり、ポリアクリレート系樹脂のような樹脂基板に塗布・製膜可能な液晶配向剤であり、かつ液晶表示素子において電圧保持率の高い液晶配向膜を与える液晶配向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、透明導電膜を介して液晶配向膜が表面に形成されている2枚の基板の間に、正の誘電異方性を有するネマチック型液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、前記液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向かって連続的に90度捻れるようにしたTN(Twisted Nematic)型液晶セルを有するTN型表示素子が知られている。このTN型表示素子などの液晶表示素子における液晶の配向は、通常、ラビング処理により液晶分子の配向能が付与された液晶配向膜により実現される。ここに、液晶表示素子を構成する液晶配向膜の材料としては、従来より、ポリイミド、ポリアミドおよびポリエステルなどの樹脂が知られている。特にポリイミドは、耐熱性、液晶との親和性、機械的強度などに優れているため多くの液晶表示素子に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来知られているポリアミック酸やそれを脱水閉環したイミド化重合体(ポリイミド)を含有する液晶配向剤には、主溶剤としてγ―ブチロラクトン、N−メチルー2−ピロリドンなどの高極性溶剤が用いられており、このような液晶配向剤を用いて液晶表示素子などを作製した場合、軽量化などの目的で基板にポリアクリレート系樹脂などの樹脂基板を用いると、焼成・成膜中に基板が溶解して液晶表示素子を作成できない、などの問題が生じる場合がある。また、樹脂基板を溶解させない溶剤を用いると、今度は配向剤の主成分である樹脂の溶解性が悪くなるため、得られる液晶配向膜の膜厚均一性が劣るという問題が生じる場合がある。本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであって、
本発明の第一の目的は、液晶の配向性が良好な液晶配向膜を得られる液晶配向剤を提供することにある。
本発明の第2の目的は、ポリアクリレート系樹脂のような樹脂基板に塗布・成膜可能な液晶配向剤を提供することによる。
本発明の第3の目的は、膜厚均一性の優れた液晶配向膜を与える液晶配向剤を提供することにある。
【0004】
【発明を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、下記の液晶配向剤により達成される。
(1),3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物および下記式(1)〜(4)で表わされる化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニルおよび下記式(9)〜(13)で表される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン化合物とを反応させて得られるポリアミック酸およびポリアミック酸を脱水閉環して得られる構造を有するイミド化重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体(以下、「特定重合体(A)」ともいう)およびポリアミック酸を脱水閉環して得られる構造を有するイミド化重合体(以下、「特定重合体(B)」ともいう)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体と、
(2)トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテルおよびトリプロピレングリコールジエチルエーテル
【化15】
Figure 0003972428
【化17】
Figure 0003972428
式(12)中のyは2〜12の整数であり、式(13)中のzは1〜5の整数である。
【0007】
りなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤(以下、「特定溶剤(C)」ともいう)とを含有してなることを特徴とする液晶配向剤。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の液晶配向剤は、特定重合体(A)および/または特定重合体(B)が、上記特定溶剤(C)に溶解されて構成されている。
本発明の液晶配向剤を構成する特定重合体(A)は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させて得られるポリアミック酸であり、本発明の液晶配向剤を構成する特定重合体(B)は、この特定重合体(A)を脱水閉環した構造を有するイミド化重合体である。
【0009】
<テトラカルボン酸二無水物>
上記特定重合体(A)の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物は、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
【0012】
下記式(1)〜(4)で表される化合物である。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0013】
【化4】
Figure 0003972428
【0014】
これらのうち、良好な液晶配向性を発現させ、特に膜厚均一性に優れた液晶配向膜を得ることができる観点から特に好ましいものとして、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンを挙げることができる。
【0015】
【化5】
Figure 0003972428
【0016】
<ジアミン化合物>
上記特定重合体(A)の合成に用いられるジアミン化合物は、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4.4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、
【0017】
1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)
下記式(9)〜(13)で表される化合物である。
これらのジアミン化合物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0022】
【化8】
Figure 0003972428
【0023】
(式中、yは2〜12の整数であり、zは1〜5の整数である。)
【0024】
これらのうち、特に、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、上記式(9)〜(11)で表される化合物が、特定溶剤(C)への溶解性の点で好ましい。これらのジアミンは市販品をそのまま使用しても、再還元して使用してもよい。
【0026】
<テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合>
特定重合体(A)の合成反応におけるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物に含まれる酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.4当量となる割合である。テトラカルボン酸二無水物に含まれる酸無水物基の割合が0.2当量未満の場合および2当量を超える場合のいずれにおいても、得られる重合体の分子量が小さくなりすぎ、液晶配向剤の塗布性が劣るものとなる場合がある。
【0027】
<特定重合体(A)の合成>
本発明の液晶配向剤を構成する特定重合体(A)の合成反応は、有機溶媒中で、通常0〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。反応温度が0℃以下であると化合物の溶剤に対する溶解性が劣る場合があり、150℃を超えると得られる重合体の分子量が低下する場合がある。
【0028】
特定重合体(A)の合成に用いられる有機溶媒としては、テトラカルボン酸二無水物、ジアミン化合物および反応で生成する特定重合体(A)を溶解し得るもので、かつポリアクリレート樹脂などの樹脂基板を溶解しにくい溶剤が好ましく、特に好ましくは上記式(i)で表される特定溶剤が挙げられる。具体的には、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテルなどのトリグリコール系溶媒を挙げることができ、これらは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
有機溶媒の使用量(a)は、反応原料であるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との総量(b)が反応溶液の全量(a+b)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
【0029】
なお、上記有機溶媒には、特定重合体(A)の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類などを、生成する特定重合体(A)が析出しない範囲で併用することができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−エチル−3−メトキシブタノール、2−メチル−2−メトキシブタノール、2−エチル−2−メトキシブタノール、3−メチル−3−エトキシブタノール、3−エチル−3−エトキシブタノール、2−メチル−2−エトキシブタノール、2−エチル−2−エトキシブタノール、テトラヒドロフラン、下記式(20)〜(24)で表される溶剤を挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0030】
【化10】
Figure 0003972428
【0031】
〔式中、R8 〜R35は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基またはフェニル基を示し、a〜iは、それぞれ1〜5の整数である。R8 〜R35で示される基が複数存在する場合には、これらは同一であっても異なっていてもよい。〕
【0032】
上記式(20)で表される溶剤としては、例えば2−ヒドロキシエチルアセテート、2−ヒドロキシプロピルアセテート、3−ヒドロキシプロピルアセテート、2−ヒドロキシブチルアセテート、3−ヒドロキシブチルアセテート、4−ヒドロキシブチルアセテート、2−ヒドロキシエチルプロピオネート、2−ヒドロキシプロピルプロピオネート、3−ヒドロキシプロピルプロピオネート、2−ヒドロキシエチルラクテート、2−ヒドロキシプロピルラクテート、3−ヒドロキシプロピルラクテートなどを挙げることができる。
また、上記式(21)で表される溶剤としては、例えば2,4−ペンタンジオン、1−ヒドロキシ−2,4−ペンタンジオン、2,4−ヘキサンジオン、2,5−ヘキサンジオン、1−ヒドロキシ−2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、2,5−ヘプタンジオン、2,6−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、2,5−オクタンジオン、2,6−オクタンジオン、2,7−オクタンジオン、3,5−オクタンジオンなどを挙げることができる。
また、上記式(22)で表される溶剤としては、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、ピルビン酸ブチル、ピルビン酸ヒドロキシメチル、ピルビン酸ヒドロキシエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピル、アセト酢酸ブチル、アセト酢酸ヒドロキシメチル、アセト酢酸ヒドロキシエチルなどを挙げることができる。
また、上記式(23)で表される溶剤としては、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラヒドロ−3−フランメタノール、テトラヒドロ−2−フランエタノール、テトラヒドロ−3−フランエタノールなどを挙げることができる。
さらに、上記式(24)で表される溶剤としては、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキセパン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、4−エチル−1,3−ジオキソラン、4−プロピル−1,3−ジオキソラン、4−ブチル−1,3−ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオキソラン、2−エチル−1,3−ジオキソラン、3−プロピル−1,3−ジオキソラン、2,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、2−エチル−4−メチル−1,3−ジオキソラン、2−プロピル−4−メチル−1,3−ジオキソランなどを挙げることができる。
【0033】
以上の合成反応によって、特定重合体(A)を溶解してなる重合体溶液が得られる。そして、この重合体溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することにより特定重合体(A)を得ることができる。また、この特定重合体(A)を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出する工程を1回または数回行うことにより、特定重合体(A)の精製を行うことができる。
【0034】
<特定重合体(B)>
本発明の液晶配向剤を構成する特定重合体(B)は、上記特定重合体(A)を脱水閉環して得られる構造を有するイミド化重合体であり、通常、ポリイミドおよび/またはポリイソイミドである。特定重合体(B)は、下記方法(1)〜(3)により調製することができる。
【0035】
方法(1):特定重合体(A)を加熱して脱水閉環する方法。
この方法における反応温度は、通常60〜200℃とされ、好ましくは100〜170℃とされる。反応温度が60℃未満では脱水閉環反応(イミド化反応)が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られる特定重合体(B)の分子量が小さくなることがある。
方法(2):特定重合体(A)を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤およびイミド化触媒を添加し、必要に応じて加熱する方法。
この方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、特定重合体(A)の繰り返し単位1モルに対して1.6〜20モルとするのが好ましい。また、イミド化触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができるが、これらに限定されるものではない。イミド化触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.5〜10モルとするのが好ましい。なお、イミド化反応に用いられる有機溶媒としては、特定重合体(A)の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、イミド化反応の反応温度は、通常0〜180℃、好ましくは60〜150℃とされる。
方法(3):テトラカルボン酸二無水物とジイソシアネート化合物とを混合し、縮合させる方法。
【0036】
この方法に使用されるジイソシアネート化合物の具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート化合物;シクロヘキサンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート化合物;ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルフィド−4,4’−ジイソシアネート、1,2−ジフェニルエタン−p,p’−ジイソシアネート、2,2−ジフェニルプロパン−p,p’−ジイソシアネート、2,2−ジフェニル−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン−p,p’−ジイソシアネート、2,2−ジフェニルブタン−p,p’−ジイソシアネート、ジフェニルジクロロメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルフルオロメタン−4,4’−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−4,4’−ジイソシアネート、N−フェニル安息香酸アミド−4,4’−ジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物を挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。なお、この方法には特に触媒は必要とされず、反応温度は、通常、50〜200℃、好ましくは100〜160℃である。
このようにして得られる重合体溶液に対し、特定重合体(A)の精製方法と同様の操作を行うことにより、特定重合体(B)を精製することができる。
【0037】
<重合体の対数粘度>
以上のようにして得られる特定重合体(A)および特定重合体(B)の対数粘度(ηln)は、通常0.05〜10dl/gであり、好ましくは0.05〜5dl/gである。ここに、対数粘度(ηln)の値は、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、重合体の濃度が0.5g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘度の測定を行い、下記数式によって求められるものである。
【0038】
【数1】
Figure 0003972428
【0039】
<末端修飾型の重合体>
本発明の液晶配向剤を構成する特定重合体(A)および/または特定重合体(B)は、末端修飾型の重合体であってもよい。この末端修飾型の重合体は、分子量が調節され、本発明の効果を損うことなく、液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。末端修飾型の重合体は、特定重合体(A)を合成する際に、酸無水物、モノアミン化合物またはモノイソシアネート化合物を反応系に添加することにより合成することができる。
【0040】
末端修飾型の重合体を得るため特定重合体(A)を合成する際の反応系に添加される酸無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、反応系に添加されるモノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、反応系に添加されるモノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
【0041】
<特定溶剤(C)>
定溶剤(C)は、特定重合体(A)および特定重合体(B)に対する良溶媒である。
斯かる特定溶剤(C)は、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテルおよびトリプロピレングリコールジエチルエーテルである。これらは、単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。
【0042】
<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、重合体〔特定重合体(A)および/または特定重合体(B)〕を溶解するための溶媒成分の一部または全部として、特定溶剤(C)が含有されている点に特徴を有するものである。
【0043】
液晶配向剤を構成する重合体成分の含有割合は、通常1〜10重量%とされ、好ましくは3〜8重量%とされる。この割合が1重量%未満である場合には、形成される液晶配向膜の膜厚が過小となって、当該液晶配向膜にピンホールが発生しやすくなる。一方、この割合が10重量%を超える場合には、液晶配向剤の粘度が過大となって、形成される液晶配向膜の膜厚均一性が損なわれることがある。
【0044】
本発明の液晶配向剤を構成する特定溶剤(C)の含有割合としては、ポリアクリレート樹脂などの樹脂基板に塗布が可能で、膜厚均一性に優れ、かつ、表示特性および電気特性に優れた液晶表示素子を作製するという観点から、通常、溶媒全量に対して5重量%以上とされ、好ましくは10〜90重量%とされる。
特定溶剤(C)の含有割合が5重量%未満である場合には、樹脂基板が溶解するか、あるいは重合体成分を十分に溶解することができず、析出物の発生やゲル化を招くために液晶表示素子を作製することができない場合がある。
【0045】
<併用可能な良溶媒・貧溶媒>
本発明の液晶配向剤には、特定溶剤(C)による効果が損なわれない範囲内において、特定重合体(A)および特定重合体(B)に対する良溶媒、並びにこれらの重合体に対する貧溶媒が含有されていてもよい。
【0046】
本発明の液晶配向剤の溶媒成分として併用される良溶媒(以下「良溶媒(D)」という)としては、例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホリルトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を挙げることができ、これらは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。、これらのうち、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンなどのN−アルキル−2−ピロリドン類;γ−ブチロラクトンなどのラクトン類;および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどのジアルキルイミダゾリジノン類が好ましい。
本発明の液晶配向剤における良溶媒(D)の配合割合は、用いられる全容剤に対して通常40重量%以下、好ましくは30重量%以下である。40重量%を超えると、樹脂基板を溶解しやすい。
【0047】
本発明の液晶配向剤の溶媒成分として併用される貧溶媒(以下「貧溶媒(E)」という)としては、特定重合体(A)の合成の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒を挙げることができる。貧溶媒(E)が含有された液晶配向剤を使用することにより、形成される液晶配向膜の膜厚均一性をさらに向上させることができる。
本発明の液晶配向剤における貧溶媒(E)の配合割合は、用いられる全容剤に対して通常90重量%以下、好ましくは85重量%以下である。90重量%を超えると特定重合体が析出する可能性がある。
本発明の液晶配向剤における特に好ましい溶剤の組成は、特定溶剤(C)10〜90重量%、良溶媒(D)0〜15重量%および貧溶媒(E)10〜85重量%の組み合わせである。
【0048】
本発明の液晶配向剤の調製方法としては、
〔1〕良溶媒(D)に重合体成分〔特定重合体(A)および/または特定重合体(B)〕を溶解させて溶液を得、この溶液に、特定溶剤(C)および貧溶媒(E)を添加する方法、
〔2〕特定溶剤(C)と良溶媒(D)と貧溶媒(E)とよりなる混合溶媒に重合体成分を溶解させる方法、
〔3〕特定溶剤(C)に重合体成分を溶解させて溶液を得、この溶液に、良溶媒(D)および貧溶媒(E)を添加する方法、
〔4〕重合体成分の一部を良溶媒(D)に溶解して得られた溶液と、重合体成分の残部を特定溶剤(C)に溶解して得られた溶液とを混合し、次いで、この混合溶液に貧溶媒(E)を添加する方法
など種々の方法を採用することができる。
【0049】
本発明の液晶配向剤には、形成される薄膜の基板表面に対する接着性を向上させる観点から、官能性シラン含有化合物を添加することができる。このような官能性シラン含有化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、さらに特開平9−136893記載のベンジリデンイミノ基を含有するシランカップリング剤、例えば3−(m−クロロベンジリデンイミノ)プロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
【0050】
<液晶表示素子>
本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明電極が設けられた基板の透明電極側に、本発明の液晶配向剤を、例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法などの方法によって塗布し、次いで塗布面を加熱することにより薄膜を形成する。ここに基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、ポリカーボネートなどのプラスチックフィルムなどからなる基板を用いることができる。基板の一面に設けられた透明電極としては、SnO2 からなるNESA膜、In2 3 −SnOからなるITO膜などを用いることができ、これらの透明電極のパターニングには、フォト・エッチング法、予めマスクを用いる方法などが用いられる。
液晶配向剤の塗布に際しては、基板および透明電極と薄膜との接着性をさらに良好にするために、基板及び透明電極上に、予め官能性シラン含有化合物、チタネートなどを塗布することもできる。また加熱温度は、80〜250℃とされ、好ましくは120〜200℃とされる。形成される薄膜の膜厚は、通常、0.001〜1μm、好ましくは0.005〜0.5μmである。
【0051】
(2)形成された薄膜は、ナイロン、レーヨンなどの合成繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を行うことにより、液晶分子の配向能が薄膜に付与されて液晶配向膜となる。また、ラビング処理による方法以外に、薄膜表面に偏光紫外線を照射して配向能を付与する方法や、一軸延伸法、ラングミュア・ブロジェット法などで薄膜を得る方法などにより、液晶配向膜を形成することもできる。なお、ラビング処理時に発生する微粉末(異物)を除去して表面を清浄な状態とするために、形成された液晶配向膜をイソプロピルアルコールなどによって洗浄することが好ましい。また、本発明の液晶配向剤により形成された液晶配向膜に、例えば特開平6−222366号公報や特開平6−281937号公報に示されているような、紫外線を部分的に照射することによってプレチルト角を変化させるような処理、あるいは特開平5−107544号公報に示されているような、ラビング処理された液晶配向膜上にレジスト膜を部分的に形成し、先行のラビング処理とは異なる方向にラビング処理を行った後、前記レジスト膜を除去して、液晶配向膜の配向能を変化させるような処理を行うことによって、液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
【0052】
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作成し、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が直交または逆平行となるように、2枚の基板を間隙(セルギャップ)を介して対向させ、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板の表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を充填し、充填孔を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外表面、すなわち、液晶セルを構成するそれぞれの基板の他面側に、偏光板を、その偏光方向が当該基板の一面に形成された液晶配向膜のラビング方向と一致または直交するように貼り合わせることにより、液晶表示素子が得られる。
上記シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有したエポキシ樹脂などを用いることができる。
上記液晶としては、ネマティック型液晶、スメクティック型液晶を挙げることができ、その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などが用いられる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック液晶や商品名「C−15」、「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤などを添加して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶も使用することができる。
また、液晶セルの外側に使用される偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、またはH膜そのものからなる偏光板などを挙げることができる。
【0053】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
なお、以下の実施例1〜26および比較例1〜3により調整された液晶配向剤を用いて形成された薄膜について膜厚均一性を評価し、作製された液晶表示素子の各々について、プレチルト角および電圧保持率を測定し、液晶配向性を評価し、ポリアクリレート樹脂基板の溶解性を評価した。
測定方法および評価方法は下記のとおりである。
【0054】
〔プレチルト角の測定方法〕
「T.J.Schffer,et.al.,J.Appl.Phys.,vol.19,2013(1980)」に記載の方法に準拠し、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法により測定した。
【0055】
〔電圧保持率の測定方法〕
60℃の恒温槽中に液晶表示素子を1ヶ月間放置し、放置後の液晶表示素子の電圧保持率(フレーム周期16.7msec)を「VHR−1」(東陽テクニカ社製)を用いて測定した。
【0056】
〔液晶配向性の評価方法〕
液晶表示素子に電圧をオン・オフさせた時の液晶セル中の異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合を「良好」と、ある場合を「不良」と判定した。
【0057】
〔ポリアクリレート樹脂基板溶解性の評価方法〕
厚さ0.5mmのポリアクリレート樹脂フィルムを1cm角に切断し、初期重量(Wo)を測定後、これを液晶配向剤を構成する溶剤組成と同一の組成比を持った混合溶剤中に入れ、一定温度下、24時間静置した後に取り出し、溶剤をよくふき取った後の重量(W)を測定し、その変化率を下記式により算出した。上記評価を、混合溶媒の温度を5℃ずつ変えて行い、変化率が94%以下となる温度を溶解温度とした。
【0058】
【数2】
変化率(%)=W/Wo×100
【0059】
〔膜厚均一性の評価方法〕
触針式膜厚計を用いて、薄膜の平均膜厚、並びに最大膜厚と最小膜厚との差(これを「最大較差」という)を測定した。
【0060】
〔合成例1〕
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物224.17g(1モル)、p−フェニレンジアミン10.81g(0.1モル)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン19.83g(0.1モル)、上記式(14)で表される化合物416.6g(0.8モル)をトリエチレングリコールジメチルエーテル2000gに溶解させ、この溶液を50℃で6時間反応させた。次いで、得られた反応溶液を大過剰のメタノールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、固形物を分離して純水で洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、対数粘度(ηln)0.3dl/gの特定重合体(A)〔以下「重合体(A−1)」という〕604.5gを得た。
【0061】
〔合成例2〕
合成例1で得られた重合体(A−1)30.0gをN−メチルー2−ピロリドン570gに溶解させ、ピリジン15.8gおよび無水酢酸20.4gを添加して110℃で3時間脱水閉環させた。次いで、合成例1Aと同様にして、反応生成物の沈殿・分離・洗浄・乾燥を行うことにより、対数粘度(ηln)0.2dl/gの特定重合体(B)〔以下「重合体(B−1)」という〕28.5gを得た。
【0062】
〔合成例3〕
合成例1において用いたテトラカルボン酸二無水物に代えて、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン314.30g(1モル)を用いたこと以外は合成例1と同様にして、対数粘度(ηln)0.27dl/gの特定重合体(A)〔以下「重合体(A−2)」という〕685.4gを得た。
その後、重合体(A−1)に代えて重合体(A−2)30.0gを用いたこと以外は合成例1Bと同様にして、対数粘度(ηln)0.21dl/gの特定重合体(B)〔以下「重合体(B−2)」という〕27.6gを得た。
【0063】
〔合成例4〕
合成例3において用いたジアミン化合物に代えて、p−フェニレンジアミン10.81(0.1モル)、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン164.2g(0.4モル)、1−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)−4−(4−トリフルオロメチルベンゾイルオキシ)−シクロヘキサン(上記式(18)で表される化学式のうち、トリフルオロメチル基がパラ位にあるもの。以下、同じ。)211.2g(0.5モル)を用いたこと以外は合成例3と同様にして、対数粘度(ηln)0.23dl/gの特定重合体(A)〔以下「重合体(A−3)」という〕633.0gを得た。
その後、重合体(A−1)に代えて重合体(A−3)30.0gを用いたこと以外は合成例1Bと同様にして、対数粘度(ηln)0.19dl/gの特定重合体(B)〔以下「重合体(B−3)」という〕28.6gを得た。
【0064】
〔合成例5〕
合成例3において用いたジアミン化合物に代えて、 4,4’−ジアミノジフェニルメタン9.91g(0.05モル)および上記式(14)で表される化合物494.8g(0.95モル)を用いたこと以外は合成例3と同様にして、対数粘度(ηln)0.20dl/gの特定重合体(A)〔以下「重合体(A−4)」という〕737.1gを得た。
その後、重合体(A−1)に代えて重合体(A−4)30.0gを用いたこと以外は合成例1Bと同様にして、対数粘度(ηln)0.15dl/gの特定重合体(B)〔以下「重合体(B−4)」という〕26.2gを得た。
【0065】
〔合成例6〕
合成例1において用いたテトラカルボン酸二無水物に代えて、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物201.75g(0.9モル)、ピロメリット酸二無水物21.81(0.1モル)を用い、用いたジアミン化合物に代えて、p−フェニレンジアミン10.81g(0.1モル)、1−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)−4−(4−トリフルオロメチルベンゾイルオキシ)−シクロヘキサン380.2g(0.9モル)を用いたこと以外は合成例1と同様にして、対数粘度(ηln)0.26dl/gの特定重合体(A)〔以下「重合体(A−5)」という〕553.1gを得た。
【0066】
<実施例1>
(1)液晶配向剤の調製:
合成例1で得られた重合体(A−1)5gを、トリエチレングリコール ジメチルエーテル〔特定溶剤(C−1)〕87.5gとN−メチル−2−ピロリドン〔良溶媒(D−1)〕8.5gと2−ヒドロキシエチルアセテート〔貧溶媒(E−1)〕24.0gとからなる混合溶媒に溶解させて溶液を得、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過して液晶配向剤を調製した。
この液晶配向剤において、重合体(A−1)の含有割合は4.0重量%、特定溶剤(C−1)の含有割合は70.0重量%、良溶媒(D−1)の含有割合は6.8重量%、貧溶媒(E−1)の含有割合は19.2重量%である。
【0067】
(2)ポリアクリレート樹脂の溶解性評価
この液晶配向剤と同一組成の混合溶剤を調合し、ポリアクリレート樹脂フィルムをこの混合溶剤中に入れ、一定温度下、24時間後の重量変化を測定し、その変化率を上記式により算出し、この値が94%以下となる温度を調査したところ、その温度は120℃であり、100℃焼成による配向膜形成が可能であることが明らかとなった。
薄膜の形成:
(3)この液晶配向剤を、ITO膜からなる透明電極が設けられたポリアクリレート基板の当該透明電極面に液晶配向剤塗布用印刷機を用いて塗布し、100℃で1時間乾燥することにより、平均膜厚700Åの薄膜を形成した。その最大較差は10Åであり、膜厚均一性に優れていた。
【0068】
(4)液晶配向膜の形成:
形成された薄膜の表面に対し、レーヨン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンを用いてラビング処理を行うことにより、液晶分子の配向能を当該薄膜に付与して液晶配向膜を形成した。
ここに、ラビング処理条件は、ロールの回転数500rpm、ステージの移動速度1cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmとした。
【0069】
(5)液晶表示素子の作製:
上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、それぞれの基板の外縁部に、直径17μmの酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂をスクリーン印刷法によって塗布した後、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が直交するように2枚の基板を間隙を介して対向配置し、外縁部同士を当接させて圧着して接着剤を硬化させた。次いで、基板の表面および外縁部の接着剤により区画されたセルギャップ内に、ネマティック型液晶「MLC−2012」(メルク・ジャパン社製)を注入充填し、次いで、注入孔をエポキシ系接着剤で封止して液晶セルを構成した。次いで、液晶セルの外表面、すなわち、液晶セルを構成するそれぞれの基板の他面に、偏光方向が当該基板の一面に形成された液晶配向膜のラビング方向と一致するように偏光板を貼り合わせることにより、液晶表示素子を作製した。
【0070】
(6)液晶表示素子の評価:
以上のようにして作製された液晶表示素子について、液晶配向性を調べたところ、動作電圧をオン・オフさせた時に液晶表示素子中に異常ドメインは認められず、良好な配向性を有するものであることが認められた。
この液晶表示素子におけるプレチルト角は87.0°と高く、電圧保持率は97.5%、と優れた電気特性を有するものであった。
以上の結果を表4に示す。
【0071】
<実施例2〜26>
表1および表2に示す処方に従い、重合体〔特定重合体(A)または特定重合体(B)〕を混合溶媒に溶解させて固形分濃度4重量%の溶液を得、この溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明の液晶配向剤を調製し、基板上に薄膜を形成し、当該薄膜にラビング処理を行って液晶配向膜を形成し、当該液晶配向膜を備えてなる液晶表示素子を作製した。以上のようにして作製された液晶表示素子の各々について、プレチルト角、電圧保持率および残留電圧を測定し、液晶配向性を評価した。結果を表4および表5に示す。
【0072】
【表1】
Figure 0003972428
【0073】
【表2】
Figure 0003972428
【0074】
<比較例1〜2>
表3に示す処方に従い、合成例1Bで得られた重合体(B−1)を混合溶媒に溶解させて溶液を得、この溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較用の液晶配向剤を調製し、基板上に薄膜を形成し、当該薄膜にラビング処理を行って液晶配向膜を形成し、当該液晶配向膜を備えてなる液晶表示素子を作製した。以上のようにして作製された液晶表示素子の各々について、プレチルト角、電圧保持率および残留電圧を測定し、液晶配向性を評価した。
結果を表6に示す。
【0075】
【表3】
Figure 0003972428
【0076】
上記表1〜3中、特定溶剤(C)、良溶媒(D)および貧溶媒(E)は、それぞれ、下記の溶剤を示す。
【0077】
〔特定溶剤(C)〕
・(C−1):トリエチレングリコール ジメチルエーテル
・(C−2):トリエチレングリコール ジエチルエーテル
・(C−3):トリプロピレングリコール ジメチルエーテル
・(C−4):トリプロピレングリコール ジエチルエーテル
〔良溶媒(D)〕
・(D−1):N−メチル−2−ピロリドン
・(D−2):N−エチル−2−ピロリドン
・(D−3):γ−ブチロラクトン
・(D−4):1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
〔貧溶媒(E)〕
・(E−1):エチレングリコールモノブチルエーテル
・(E−2):2,4−ペンタンジオン
・(E−3):ピルビン酸エチル
・(E−4):テトラヒドロフルフリルアルコール
・(E−5):1,3−ジオキソラン
【0078】
【表4】
Figure 0003972428
【0079】
【表5】
Figure 0003972428
【0080】
【表6】
Figure 0003972428
【0081】
【発明の効果】
本発明の液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を有する液晶表示素子は、TN型液晶表示素子に好適に使用できる以外に、使用する液晶を選択することにより、STN(Super Twisted Nematic)型、SH(Super Homeotropic)型、IPS(In−Plane−Switching)型、OCB(Optically Compensated Birefringence)型、強誘電性および反強誘電性の液晶表示素子などにも好適に使用することができる。
さらに、本発明の液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜を有する液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、液晶テレビなどの表示装置に用いられる。

Claims (1)

  1. ,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物および下記式(1)〜(4)で表わされる化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物と、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニルおよび下記式(9)〜(13)で表される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン化合物とを反応させて得られるポリアミック酸およびポリアミック酸を脱水閉環して得られる構造を有するイミド化重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体と、
    (2)トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテルおよびトリプロピレングリコールジメチルエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の溶剤とを含有してなることを特徴とする液晶配向剤。
    Figure 0003972428
    Figure 0003972428
    式(12)中のyは2〜12の整数であり、式(13)中のzは1〜5の整数である。
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