JP3970267B2 - 動画像符号化装置および動画像符号化方法 - Google Patents

動画像符号化装置および動画像符号化方法 Download PDF

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Description

本発明は、動画像の符号化に関し、ITU−T勧告H.26xやISO/IEC標準MPEG等に代表される方式により符号化を行う動画像符号化装置及び方法に関するものである。本発明による動画像符号化装置及び動画像符号化方法は、例えば携帯電話などに搭載される装置に関するものである。
従来の画像符号化方式について、以下、MPEG−4を例に取り説明する。一般に、MPEG−4に代表される画像符号化方式は、入力される画像信号に対して空間的・時間的相関関係を利用してデータの圧縮を行う。そして、この空間的圧縮・時間的圧縮により得られるデータをもとに、所定の順序に従ってさらに可変長符号化を行い、ビットストリームを生成する。
ここで以下の説明のため、MPEG−4のフレームの概念について述べておく。MPEG−4では、表示される画像全体(合成画像)は、複数の画像系列の画像(物体)により構成されることから、各画像系列の、各表示時刻における画面をビデオ・オブジェクト・プレーン(以下、「VOP」と記す。)と呼び、MPEG−1,2におけるフレームと区別している。なお、表示画像の全体が1つの画像系列の画像により構成される場合には、VOPとフレームは一致することとなる。
VOPは輝度信号と色差信号をもち、複数のマクロブロックから構成される。マクロブロックは、輝度信号に対して縦横それぞれ16画素から成り、MPEG−4における画像符号化では、このマクロブロック単位で空間的圧縮、時間的圧縮等の手法により情報量の圧縮が行われる。
空間的圧縮は、直交変換の一種である離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform。以下、「DCT」と記す。)により時間領域から周波数領域に変換した後の信号を量子化することにより行われ、時間的圧縮には、動き補償(Motion Compensation)が用いられる。
また、VOP単位のデータ圧縮方法には、同一画面内の空間的圧縮のみで符号化される空間的画面内符号化(以下、「イントラ符号化」と記す。)と、画面間の相関から時間的圧縮を用いて符号化される画面間符号化(以下、「インター符号化」と記す。)とがある。
一般に、イントラ符号化されたVOPをI(Intra)−VOP(以下、「I−VOP」と記す。)と呼ぶ。また、インター符号化されたVOPで、参照VOPとして時間的に前に符号化されたVOPのみを用いて動き補償を行って符号化されたVOPをP(Predictive)−VOP(以下、「P−VOP」と記す。)と呼び、参照VOPとして時間的に前後に符号化されたVOPを用いて双方向の動き補償を行って符号化されたVOPをB(Bi−directionally predictive)−VOP(以下、「B−VOP」と記す。)と呼ぶ。但し、例えば、MPEG−4のシンプルプロファイルの場合、I−VOPとP−VOPのみが用いられ、B−VOPは用いられない。以下の説明は、主として、このMPEG−4のシンプルプロファイルに関して行われる。
動画像符号化装置では、所定の符号化パラメータに従って、指定された符号量のビットストリームを出力しなければならない。さらにビットストリームを受取る復号化装置側のバッファ(仮想バッファ検証器、以下、「VBVバッファ」と記す。)がオーバーフローやアンダーフローが生じないように、符号化装置側でVBVバッファの占有量を想定して発生符号量を制御しなくてはならない。
発生符号量の制御は、VOPを構成するマクロブロック毎に設定される、DCT係数を量子化するために用いる、量子化パラメータ(量子化ステップサイズ)により行う。従って、発生符号量の制御はVOP単位で行われることとなる。一般に、量子化パラメータを大きくすると発生符号量は小さくなり、量子化パラメータを小さくすると発生符号量は大きくなる。つまり、発生符号量と量子化パラメータとは反比例の関係にある。この性質を用いて発生符号量を変化させることが可能である。
また、VOP単位で発生符号量制御を行うため、制御の簡便上、I−VOP、P−VOP等のVOPタイプ毎に、量子化パラメータを設定し、これらを個別に制御するのが一般的である。
上記のような、VOPタイプ毎に、量子化パラメータを設け、これらを個別に制御する技術については、例えば特許文献1に記載されている。
特開2002−262297号公報(第5−7頁、第1図)
本発明が解決しようとする問題点は、VOPタイプ毎に、量子化パラメータを設定し、これらを個別に制御する場合に、画像内容により、画質が視覚的に不自然になる場合があることである。一般的に画像編集等での、符号化後データの取扱いを考慮して、一定のフレーム数に対応する間隔(周期)毎にI−VOPを設定し、I−VOPから次のI−VOPまでの間はP−VOPで符号化するという符号化制御が行われる。なお、I−VOPの間隔を、例えば2秒間隔とすれば、15フレーム/秒のフレームレートの場合で、I−VOPの挿入される間隔は30フレーム間隔となる。
一般にI−VOPの画質は重要であるため、I−VOPの量子化パラメータの初期値は、P−VOPの量子化パラメータよりも小さい値を設定する。つまり、小さい値で量子化するため、符号量が多く割り当てられる。このように量子化パラメータが設定された場合、ある程度動きのある画像では、P−VOPに多く符号量が必要になり、P−VOPの量子化パラメータがI−VOPの量子化パラメータよりも大きい初期の状態をほぼ保ちながら符号化が行われる。
しかし、静止画に近い画像など、動きが少ない画像を符号化する場合、P−VOPの符号量が少なくなり、P−VOPの量子化パラメータ値が極端に小さくなることがある。このとき、I−VOPはイントラ符号化を施されるので、量子化パラメータ値が急激に小さくなるということはないため、想定しているI−VOPの量子化パラメータと、P−VOPの量子化パラメータの設定値の大小関係が逆転したり、さらにI−VOPの量子化パラメータとP−VOPの量子化パラメータの差が大きくなることがある。
このようにI−VOPの量子化パラメータと、P−VOPの量子化パラメータの設定値の大小が逆転し、その差が大きくなると、静止画に近い画像を符号化した場合に、I−VOPでの画質劣化が視覚的に顕著になる場合がある。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、静止画に近い画像など、動きが少ない画像を符号化する場合にも、画面内符号化されたVOP(又はフレーム)における視覚的画質劣化がなく全体として高画質な符号化を行うことができる動画像符号化装置を提供することを目的とする。
本発明は、
入力された動画像の各フレーム又はVOPに対し画面内符号化又は画面間符号化を選択的に行う符号化手段と、
前記符号化手段にて符号化された各フレーム又はVOPの符号量を求める符号量検出手段と、
前記符号化手段における符号化で用いられる量子化パラメータを設定する符号化制御手段と、
前記符号化制御手段で設定された量子化パラメータの、各フレーム又はVOP毎の平均値を算出する量子化パラメータ平均値算出手段と、
一つのフレーム又はVOPを画面内符号化するに当たり、直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPのために設定された量子化パラメータの平均値と、直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPのために設定された量子化パラメータの平均値とに基づき、目標符号量の割増しを行うか否かを決定する符号化条件解析手段とを備え、
前記符号化制御手段は、前記符号化条件解析手段における決定に基づき、前記一つのフレーム又はVOPのための前記量子化パラメータを設定することを特徴とする
動画像符号化装置を提供するものである。
本発明によれば、符号化条件を解析し、これに基づき適切な符号量割り当てを行うことにより、静止画に近い画像など、動きが少ない画像を符号化する場合にも、画面内符号化されたフレーム又はVOPにおける視覚的画質劣化がなく全体として高画質な符号化を行うことができるという効果がある。
以下に説明する実施の形態では、入力される動画像がVOP単位で符号化されるが、フレーム単位で符号化される場合にも本発明を同様に適用することができる。また、以下の実施の形態は、MPEG−4のシンプルプロファイルに対応するものであるが、本発明はこれに限定されない。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の動画像符号化装置を示すブロック図、図2は実施の形態1における動画像符号化装置のフレームメモリの構成を示す図、図3は、実施の形態1の動画像符号化装置のVOPの符号化処理手順を示すであり、図4は、図1の符号化制御部の一例を示すブロック図、図5は実施の形態1の動画像符号化装置における符号化条件解析処理手順を示す図である。
本実施の形態1の動画像符号化装置100には図1に示すように、有線通信や無線通信により伝送される画像信号がVOPとして入力され、この入力されるVOPに対する画像符号化処理を行うもので、入力されるVOPをマクロブロックに分割して符号化処理を行い、ビットストリームとして出力するものである。
図1に示されるように本実施の形態の動画像符号化装置100は、フレームメモリ1と、変化量検出部2と、シーンチェンジ検出部3と、符号化器4と、バッファ5と、符号量検出部6と、符号化制御部7と、平均量子化パラメータ算出部8と、符号化条件解析部9とを備えている。
フレームメモリ1は、外部から順次入力されるVOPを一時的に蓄積する。フレームメモリ1は、図2に示すように、相前後する(連続する)VOPを記憶することができるもので、一つのVOP(i番目のVOP)のデータを記憶する第1の領域1aと、次のVOP((i+1)番目のVOP)のデータを記憶する第2の領域1bとの2つの領域により構成されている。外部からVOPが1つ入力される度に、フレームメモリ1の領域1a、1b内のVOPが書換えられ、第2の領域1bに最新の(現在の)VOP((i+1)番目のVOP)が記憶され、第1の領域1aに一つ前の(直前の)VOPが記憶されて状態が維持される。言換えると、通常は(連続動作中は)、フレームメモリ1は、相前後する2つのVOPのデータが記憶された状態が維持される。
変化量検出部2は、フレームメモリ1からi番目及び(i+1)番目のVOP、即ちフレームメモリ1に取り込まれた動画像の相前後するVOPを読み出し、これら相互間の特徴量、例えば輝度信号の変化量を検出する。この変化量として、例えば、同じ画素についてVOP相関の輝度信号の差の絶対値を求め、この絶対値の、VOP全体に亘る積算値(総和)を求める。
シーンチェンジ検出部3は、変化量検出部2で検出されたVOP相互間の特徴量の変化量に基づき、シーンチェンジの検出を行い(各VOPについてシーンチェンジが検出されたかどうかの判定、即ち各VOPが「シーンチェンジのVOPかどうか」の判定を行い)、検出結果(乃至判定結果)に基づきシーンチェンジ信号SGの値を設定する。即ち、シーンチェンジを検出したときは、シーンチェンジ信号SGを第1の値、例えば「1」に設定し、それ以外のときはシーンチェンジ信号SGを第2の値、例えば「0」に設定する。
符号化器4には、フレームメモリ1から(i+1)番目のVOP(即ち、「現在の」VOP)が供給され、符号化器4は、入力されたVOPを、マクロブロック単位で符号化する。
バッファ5は、符号化器4から出力されたビットストリームを一時的に蓄積する。
符号量検出部6は、バッファ5に蓄積されたビットストリームからVOP毎の発生符号量をカウント(計数乃至計量)することにより、符号化器4にて符号化された各フレームの符号量を求める。
符号化制御部7は、符号化器4にて実施される符号化における目標符号量の設定を行い、量子化パラメータ(量子化ステップサイズ)の決定を行う。この際、VOPのタイプ毎に、即ちI−VOPと、P−VOPで個別に、目標符号量の設定を行い、量子化パラメータの決定を行う。
平均量子化パラメータ算出部8は、符号化制御部7で設定された、各VOP毎の量子化パラメータの、各VOP毎の平均値を算出する。
符号化条件解析部9は、シーンチェンジ検出部3から出力されたシーチェンジ信号SGの値と、平均量子化パラメータ算出部8から出力された各VOP毎の平均量子化パラメータ値をもとに、符号化条件(直前に符号化されたVOPについてのシーンチェンジに伴う符号量の割増し、直前に符号化されたI−VOPについての量子化パラメータの平均値IQa、直前に符号化されたP−VOPについての量子化パラメータの平均値PQa)を解析することによって、符号化の状態を判別し、これに基づき符号化制御部7にて適切な符号量割り当てを行われるように制御する。即ち、符号量の割増しの要否を決定し、決定結果に基づき割増し要求信号WSの値を設定する。例えば、割増し要と判断したときは、割増し要求信号WSを第1の値、例えば「1」に設定し、割増し不要と判断したときは割増し要求信号WSを第2の値、例えば「0」に設定する。
「直前に符号化されたVOP」とは、過去に符号化されたVOPのうちの最新のVOPを言い、「直前に符号化されたI−VOP」とは、過去に符号化されたI−VOPのうちの最新のVOPを言い、「直前に符号化されたP−VOP」とは、過去に符号化されたP−VOPのうちの最新のVOPを言い、これらをそれぞれ「直前のVOP」、「直前のI−VOP」、「直前のP−VOP」、或いは単に「前VOP」、「前I−VOP」、「前P−VOP」と言うこともある。
符号化制御部7は、上記のような目標符号量の設定、量子化パラメータの決定を行うに当り、符号量検出部6にて求められた各VOPの符号量Acと、符号化条件解析部9における符号量の割増しの要否に関する決定結果を参照する。
図3は、動画像符号化装置100のVOP符号化処理動作手順を示す図である。以下、図3を参照して、VOPの符号化処理の概略を説明する。
まず、動画像符号化装置100に入力された現VOPと前VOPとの特徴量、例えば輝度信号の変化量を検出する(ステップS1)。
次に、ステップS1で検出した特徴量の変化量に基づいて、シーンチェンジの有無を判定し、判定結果に基づいてシーンチェンジ信号SGの値を設定する(ステップS2)。例えばシーンチェンジが検出されたときはシーンチェンジ信号SGを第1の値、例えば「1」に設定し、それ以外のときは、シーンチェンジ信号SGを第2の値、例えば「0」に設定する。
次に、直前に符号化されたVOPについてのシーンチェンジ信号SGの値と、直前に符号化されたI-VOPの平均量子化パラメータ値IQaと、直前に符号化されたP−VOPの平均量子化パラメータ値IQaとに基づいて、符号化条件の解析を行い、符号量の割増しの要否を決定する(ステップS3)。
直前に符号化されたI−VOP及びP−VOPの各々の平均量子化パラメータ値IQa、PQaは符号化条件解析部9内に記憶されている。また、直前に符号化されたVOPについてのシーンチェンジ信号SGの値も符号化条件解析部9内に記憶されている。
次に、ステップS3における符号化条件の解析の結果、即ち符号量の割増しの要否の決定結果に基づき、符号化処理の目標符号量を設定する(ステップS4)。
そして、ステップS4で設定された目標符号量に基づき、各マクロブロック毎の量子化パラメータQpを決定し(ステップS5)、実際に現VOPの符号化処理を行う(ステップS6)。
次に、図1及び図3を参照して、動画像符号化装置100のVOP符号化処理動作について詳細に説明する。
まず、本実施の形態1の動画像符号化装置100の各部を統括して制御する上位の制御系により入力されたVOPが、フレームメモリ1に一時的に蓄積される。上記のように、フレームメモリ1は、i番目のVOPのデータを記憶する第1の領域1aと、(i+1)番目のVOPのデータを記憶する第2の領域1bを有し、通常は(連続動作中は)、相連続する2つのVOPのデータが記憶された状態が維持される。
変化量検出部2は、フレームメモリ1からi番目及び(i+1)番目のVOP、即ちフレームメモリ1に取り込まれた動画像の相前後するVOPを読み出し、これら相互間の特徴量の変化量を求める(ステップS1)。シーンチェンジ検出部3では、変化量検出部2で求められた相前後するVOP間の変化量の値に基づき、変化量が基準値以上であれば、現VOPをシーンチェンジのVOPであると判定し、基準値に満たなければ、シーンチェンジのVOPではないと判定する(ステップS2)。
一方、符号化器4には、フレームメモリ1から(i+1)番目のVOP(即ち、「現在の」VOP)が供給され、符号化器4は、入力されたVOPを、マクロブロック単位で符号化する。この符号化は、符号化制御部7により設定された量子化パラメータに従って行われる。
符号化器4は符号化処理されたビットストリームをバッファ5に出力し、バッファ5においてビットストリームが一時的に蓄積される。
バッファ5に蓄積されたビットストリームは、上述の上位の制御系により、動画像符号化装置100から出力される。同様に、バッファ5に蓄積されたビットストリームは、符号量検出部6にも入力される。
符号量検出部6は、バッファ5に蓄積されたビットストリームからVOP毎の符号発生量をカウントすることにより、符号化器4にて符号化された各フレームの符号量を求め、求められた符号量を表すデータを符号化制御部7に出力する。
なお、符号量検出部6における符号量の検出は、各マクロブロックの符号化終了毎に行い、現在符号化中のVOPの発生符号量の累積値がマクロブロックの符号化の進行とともに検出され、検出結果が符号化制御部7に出力される。
符号化制御部7では、符号化器4において行われるマクロブロック単位の符号化で用いられる量子化パラメータの設定を行う。まず、各VOPの先頭のマクロブロックに対する量子化パラメータの設定は以下のようにして行われる。
即ち、符号量検出部6から出力される、各VOPの最後における符号量の累積値を、そのVOPの符号量として検出して記憶し、平均量子化パラメータ算出部8から出力される平均量子化パラメータ値を記憶し、同じVOPタイプの前VOPの発生符号量と、同じVOPタイプの前VOPの平均量子化パラメータ値と、符号化条件解析部9による目標符号量の割増しの要否についての決定結果とに基づき、現VOPの目標符号量を定め、このようにして定められた現VOPの目標符号量に基づいて現VOPの先頭のマクロブロックの量子化パラメータを定める。即ち、I−VOPに対しては、直前に符号化されたI−VOPの発生符号量と、直前に符号化されたI−VOPの平均量子化パラメータ値と、符号化条件解析部9による割増しの要否の決定結果とに基づき、現I−VOPの目標符号量を定め、このようにして定められた現I−VOPの目標符号量に基づいて現I−VOPの先頭のマクロブロックの量子化パラメータを定める。P−VOPに対しては、直前に符号化されたP−VOPの発生符号量と、直前に符号化されたP−VOPの平均量子化パラメータ値と、符号化条件解析部9による割増しの要否の決定結果とに基づき、現P−VOPの目標符号量を定め、このようにして定められた現P−VOPの目標符号量に基づいて現P−VOPの先頭のマクロブロックの量子化パラメータを定める。
また、VOPの先頭のマクロブロックに続く、2番目以降のマクロブロックに対する量子化パラメータの設定は、以下のようにして行われる。即ち、符号量検出部6により、各マクロブロックの符号化終了時における発生符号量の累積値に基づき、現VOPのまだ符号化していないマクロブロックに割当てられる符号量を計算し、これから符号化されるマクロブロックの量子化パラメータを定める。このようにして、上記した当該VOPの先頭のマクロブロックの量子化パラメータを初期値として、マクロブロック毎に量子化パラメータを調整しながら、符号化を進める。
このような量子化パラメータの決定のため、符号化制御部7は、図4に示すように、符号量検出部6から出力される、各VOPの最後における符号量の累積値を、各VOPの最後の時点で取り込んでそのVOPの符号量VAcとして検出するVOP符号量検出手段7aと、VOP符号量検出手段7aから出力されるVOP符号量VAcを、VOPのタイプ毎に区別して記憶し、また平均量子化パラメータ算出部8で算出された各VOPの平均量子化パラメータ値IQa、PQaを各VOPのタイプ毎に区別して記憶する記憶部7bと、記憶部7bに記憶された符号量及び平均量子化パラメータ値と、符号化条件解析部9からの割増し要求信号WSとに基づいて目標符号量を定める目標符号量決定部7cと、各マクロブロックの符号化終了時における発生符号量の累積値に基づき、現VOPのまだ符号化していないマクロブロックに割当てられる符号量を計算する割当て符号量計算部7dと、各VOPの先頭のマクロブロックに対しては、目標符号量決定部7cで決定された目標符号量に基づいて量子化パラメータを決定し、各VOPの先頭以外のマクロブロックに対しては、割当て符号量計算部7dで計算された割当て符号量に基づいて、これから符号化されるマクロブロックの量子化パラメータを定める量子化パラメータ決定部7eとを備えている。
符号化制御部7は、このようにして設定された量子化パラメータを符号化器4及び平均量子化パラメータ算出部8へ出力する。
平均量子化パラメータ算出部8は、符号化制御部7から出力されたI−VOP及びP−VOPの各々に対して個別に設定された量子化パラメータの設定値から、I−VOP及びP−VOPの各々に対して個別に各VOP毎の平均量子化パラメータ値を算出する。
符号化条件解析部9は、平均量子化パラメータ算出部8により算出された、I−VOP及びP−VOPの各々に対して個別に設定された量子化パラメータの各VOP毎の平均値Qa、特に直前のI−VOPに対して設定された量子化パラメータの平均値IQaと直前のP−VOPに対して設定された量子化パラメータの平均値PQaと、シーンチェンジ検出部3で設定されたシーンチェンジ信号SGの値とに基づき、符号化条件を解析し、符号量の割増しの要否を決定する(ステップS3)。
符号化条件の解析の処理の詳細については後述する。
符号化条件解析部9による符号量割増しの要否の決定の結果を示す割増し要求信号WSは、符号化制御部7に出力され、これと前I−VOP又は前P−VOPの発生符号量VAcと、前I−VOP又は前P−VOPの平均量子化パラメータ値IQa、PQaとに基づき、現VOPの目標符号量の設定を行い(ステップS4)、目標符号量に対応した量子化パラメータを求め、これを当該VOPの先頭のマクロブロックのための量子化パラメータとして符号化器4および平均量子化パラメータ算出部8へ出力する(ステップS5)。また、2番目以降のマクロブロックについては、上記のように、符号量検出部6により、各マクロブロックの符号化終了時に、現VOPの発生符号量の累積値に基づき、現VOPのまだ符号化していないマクロブロックに割当てられる符号量を計算し、これから符号化されるマクロブロックの量子化パラメータを定める。
符号化器4では、符号化制御部7により設定された量子化パラメータの設定値に基づき、現VOPの符号化を行う(ステップS6)。
以下に、図5を用いて、動画像符号化装置100の符号化条件解析部9における、符号化条件の解析の方法、即ち、図3のステップS3の詳細について説明する。
符号化条件解析部9においては、平均量子化パラメータ算出部8において算出された、直前に符号化されたI−VOPの平均量子化パラメータ値と、直前に符号化されたP−VOPの平均量子化パラメータ値と、1つ前のVOPがシーンチェンジのVOPであったか否かを示す前VOPのシーンチェンジ信号SGの値(符号化条件解析部9内に記憶されている)に基づき、符号化条件の解析を行い、符号量の割増しの要否の決定を行う。
符号化条件解析部9では、まず符号化を行うVOPがI−VOPであるかP−VOPであるかを判定する(ステップS10)。P−VOPである場合は、現VOPのシーンチェンジ信号に基づき、通常の符号量割り当てを行うこと、即ちステップS4における目標符号量の設定に当たり、符号量の割増しを行わないことを決定する(ステップS16)。なお、シーンチェンジVOPである場合には、シーンチェンジ用の符号量割増しを行う。
ステップS10でI−VOPの符号化であると判定された場合は、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaと前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaの値の大小関係を比較して、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより十分大きいか否かの判定を行う(ステップS11)。具体的には、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaよりある値(第1の所定値)α以上大きい(IQa−PQa>αである)かどうかの判定、即ち、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより大きく、その差が第1の所定値αより大きいか否かの判定を行う。
一般にI−VOPの画質は重要であるため、I−VOPの量子化パラメータの値は、P−VOPの量子化パラメータと同程度以下に設定する望ましいが、上記の判定結果がYESであれば、上記の望ましい関係が成立していないことになる。即ち量子化パラメータ値の逆転が起こる。このような逆転が起こるのは、P−VOPの発生符号量が小さくて、P−VOPの量子化パラメータ値が小さくなっているためであり、これは静止画に近い画像など、動きが少ない画像を符号化している状態であると考えられる。
ステップS11で、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより第1の所定値α以上大きい(IQa−PQa>αである)と判定された場合、静止画に近い画像であると判断して、静止画用の符号量割り当てを行うこと、即ち、即ちステップS4における目標符号量の設定に当たり、符号量の割増しを行うことを決定する(ステップS15)。
静止画用の符号量割り当てでは、P−VOPの画質に対し、I−VOPの画質の劣化が視覚的に顕著になることを防ぐため、I−VOPの目標符号量の設定を通常の場合より多くなるように設定する。例えば、通常のI−VOPの目標符号量をP−VOPの2倍に設定している場合に、静止画用の符号量割り当てでは、P−VOPの5倍程度に設定する。これにより、符号化制御部7により、I−VOPの量子化パラメータが小さく設定され、I−VOPでの画質が向上し、静止画に近い画像など、動きが少ない画像においてもI−VOPでの画質劣化を防ぐことができる。
ステップS11において、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより第1の所定値α以上大きい(IQa−PQa>αである)と判定されなかった場合(ステップS11における判定結果がNOである場合)には、ステップS12に進む。
ステップS11において、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより第1の所定値α以上大きい(IQa−PQa>αである)と判定されなかった場合(ステップS11における判定結果がNOである場合)にも、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaと前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaの値の関係等により、I−VOPでの画質の劣化が目立つ場合がある。ステップS12乃至S14の処理は、このような場合にも、I−VOPに対する符号量の割増しを行うことでI−VOPの画質の劣化を防ぐことを目的として行われるものである。
ステップS12では、前VOPがシーンチェンジVOPであったか否かを判別する。シーンチェンジ時には符号量が多く発生するため、シーンチェンジ用に符号量を割増し、画質の劣化を防ぐという符号量割り当てを行うため、次のI―VOPでさらに静止画用の符号量割り当てを行うと、連続して局所的に符号量が増えることとなり、他の部分の画質劣化を生じ、全体としての高画質を保てなくなる。また、前VOPがシーンチェンジであった場合は、画面の切り替わりに当たるため、次のI−VOPの量子化パラメータ値IQaが多少大きくも、I−VOPでの画質の劣化は目立たない。従って、ここで、前VOPがシーンチェンジVOPであると判定される場合は、通常の符号量割り当てを行うこと、即ちステップS4における目標符号量の決定に当たり、符号量の割増しを行わないことを決定する(ステップS16)。
次に、ステップS13では、前P―VOPの平均量子化パラメータ値PQaが動画像を符号化しているとして、十分小さいか否か、具体的には、ある値(第2の所定値)βよりも小さいか(PQa<βであるか)否かを判別する。つまり、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが第2の所定値β以上であれば(ステップS12の判定結果がNOであれば)、ある程度動きのある画像であると判断して、通常の符号量割り当てを行うこと、即ちステップS4における目標符号量の決定に当たり、符号量の割増しを行わないことを決定する(ステップS16)。
ステップS13で、前P―VOPの平均量子化パラメータ値PQaが十分小さければ(PQa<βであれば、つまり、ステップS12の判定結果がYESであれば)、次にステップS14に進む。
次に、ステップS14では、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaと前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaとの値の大小関係を比較して、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaより十分大きいか否かの判定を行う。具体的には、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaよりある値(第3の所定値)γ以上大きい(PQa−IQa>γである)かどうかの判定、即ち、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaより大きく、その差が第3の所定値γより大きいか否かの判定を行う。第3の所定値γは、それ以上の差があると、I−VOPでの画質劣化が生じないような値に定められる。ステップS14における判定結果がYESの場合は、通常の符号量割り当てを行うこと、即ちステップS4における目標符号量の決定に当たり、符号量の割増しを行わないことを決定する(ステップS16)。
ステップS14の判定結果がNOの場合に、すなわち、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaより大きくても差が小さい場合、もしくは、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaと前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが等しい場合、または前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより大きい場合は、I−VOPで画質劣化を招く場合であると判定し、静止画に近い画像であると判断して、静止画用の符号量割り当てを行うこと、即ちステップS4における目標符号量の決定に当たり、符号量の割増しを行うことを決定する。つまり、P−VOPの画質に対し、I−VOPの画質の劣化が視覚的に顕著になることを防ぐため、I−VOPの目標符号量の設定を通常の場合より多くなるように設定すること、即ちステップS4における目標符号量の決定に当たり、符号量の割増しを行うことを決定する(ステップS15)。
このように、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaと前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaの関係を解析することにより、P−VOPの符号量が少なく、P−VOPの量子化パラメータ値が極端に小さくなり、想定しているI−VOPの量子化パラメータと、P−VOPの量子化パラメータの設定値の大小関係が逆転したり、さらにI−VOPの量子化パラメータとP−VOPの量子化パラメータの差が大きくなる場合を検出し、I−VOPでの画質劣化が生じると判断された場合には、I−VOPの目標符号量の設定を通常の場合より多くなるように設定することにより、I−VOPの量子化パラメータ値が小さく設定され、I−VOPでの画質が向上し、静止画に近い画像など、動きが少ない画像においてもI−VOPでの画質劣化を防ぐことができる。
また、前VOPのシーンチェンジ信号SGの値に基づき、前VOPにおいてシーンチェンジが検出されたかを解析し(即ちシーンチェンジに伴う符号量の割増しが行われたかを解析し)、これによって、前VOPがシーンチェンジのVOPであり、シーンチェンジ用に符号量を割増している場合に、引き続き、次のI―VOPでさらに符号量割増しを行わないように制御し、これにより、連続して局所的に符号量が増えて他の部分の画質が劣化することを防ぎ、全体として安定して高画質を保つことができる。
なお、図5に示す判定ステップの順序は変更が可能である。例えば、ステップS12とS13を入れ替えても良い。ステップS11乃至S14による符号量の割増しの要否の決定のための基準を要約すれば以下のごとくとなる。
(a) 前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより第1の所定値α以上大きい(IQa−PQa>αである)と判定したときは(ステップS11でYES)、目標符号量の決定に当たり符号量を割増すことを決定する。
(b) 前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより第1の所定値α以上大きくはなく(IQa−PQa>αではなく)(ステップS11でNO)、かつ、前VOPについてシーンチェンジが検出されたときは(ステップS12でYES)、目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行わないことを決定する。
(c) 前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより第1の所定値α以上大きくはなく(IQa−PQa>αではなく)(ステップS11でNO)、かつ、前P−VOPの平均量子化パラメータ値が所定値β以上であるときは(ステップS13でNO)、目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行わないことを決定する。
(d) 前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより第1の所定値α以上大きくはなく(IQa−PQa>αではなく)(ステップS11でNO)、かつ、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaより第3の所定値γ以上大きいときは(ステップS14でYES)、目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行わないことを決定する。
(e) 前VOPについてシーンチェンジが検出されず(ステップS12でNO)、かつ、前P−VOPの平均量子化パラメータ値が所定値β以上ではなく(ステップS13でYES)、かつ、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaより第3の所定値γ以上大きくはないときは(ステップS14でNO)、目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行うことを決定する。なお、ステップS14でNOであればステップS11で当然YESとなる。但し、ステップS11でYESでもステップS14にステップS12でYES又はS13でNOのためステップS14に至らないことがある。
なお、上記実施の形態1では静止画用の符号量割り当ての例として、通常のI−VOPの目標符号量をP−VOPの目標符号量の2倍に設定している場合に、P−VOPの5倍程度に設定する場合を挙げたが、目標符号量の設定方法は、このようにI−VOPの目標符号量とP−VOPの目標符号量の整数比により設定するものには限らず、I−VOP、P−VOPの実際の発生符号量、I−VOP、およびP−VOPの平均量子化パラメータ値、シーンチェンジの情報などの符号化情報の組み合わせに基づいて目標符号量の設定を行うこととしてもよい。
また、上記実施の形態1では、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaと、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaを用いることにより符号化条件を解析しているが、過去に符号化された複数のI−VOP、およびP−VOPの平均量子化パラメータ値を用いてもよい。
また、上記実施の形態1では図5に示す方法で符号化条件の解析を行うこととしたが説明したが、これに限るものではなく、一般にI−VOPの量子化パラメータ値IQaとP−VOPの量子化パラメータ値PQaの関係で、I−VOPでの画質劣化が視覚的に許容範囲外となる場合を検出できるものであればよい。
また、上記実施の形態1では変化量検出部2における変化量の検出を、輝度信号に基づいて行っているが、輝度信号でなく色信号を用いてもよい。
また、相前後するVOP間の変化量を、各画素についての信号の差分の絶対値の、画面内のすべての画素についての総和により求めているが、これに限るものではなく、画面内の信号値の最大値、最小値、中央値などの画面の特徴値を用いてもよい。
また、相前後するVOP間の変化量の計算を画面全体について行っているが、これに限るものではなく、画面をいくつかの部分に分割して、分割した小領域内で計算し、所定値と比較してもよい。
また、これらの全てのシーンチェンジ判定条件を組み合わせてもよい。例えば、これらの判定条件を組み合わせで、各判定条件の1つでも満たされた場合にシーンチェンジと検出する方法、各判定基準が満たされるかどうかの判定結果を用いた多数決によりシーンチェンジかどうかの判定を行う方法、各判定条件が満たされるかどうかの判定結果に重みをつけて多数決によりシーンチェンジかどうかの判定を行う方法、所定数以上の判定条件が満たされたときにシーンチェンジと検出する方法、特定の判定条件が満たされたときは他の判定条件による判定結果の如何を問わずシーンチェンジと検出する方法等があるが、これらも本発明に包含される。
また、上記実施の形態1ではシーンチェンジ検出部3におけるシーンチェンジの検出は、現VOPと前VOPとの間の変化量に基づき行っているが、変化量のみでなく、符号化の状態、例えば、符号量制御によって符号化を行わない、すなわちあるVOPの符号化をスキップすることを示す、スキップ信号等を用いて、シーンチェンジ検出を行ってもよい。
さらにまた、上記の実施の形態1では、画面間符号化としてP−VOPのみを行う場合を行っているが、P−VOPのみならず、B−VOPを行う場合にも本発明を適用できる。この場合、I−VOP、P−VOP、B−VOPのそれぞれの平均量子化パラメータ値により符号化条件を解析し、それぞれのVOPタイプに対して量子化パラメータを設定する。
以下に、実施の形態1に示した、図5の符号化条件解析処理フローに従い、符号化条件解析部9における、符号化条件解析の方法について、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQa、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQa、判定値α、β、γ、前VOPのシーンチェンジ信号SGにつき具体的数値例を当てはめて説明する。以下の第1の例及び第2の例のいずれにおいても、符号化されるVOPがI−VOPであり、ステップS10でI−VOPの符号化であると判断されるものとする。
第1の例は、ステップS11にて、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaと前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaの値の大小関係を比較により、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより十分大きいと判定される場合である。
前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQa=11、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQa=3、α=1、β=6、γ=0、前VOPはシーンチェンジVOPであるとする。
ステップS11にて、(前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQa)−(前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQa)=8であり、α=1より大きいため、静止画に近い画像の符号化を行っている状態であると判定される。この場合、前VOPはシーンチェンジVOPであるが、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより十分大きいため、前VOPと、I−VOPとの画質差が生じるものとして、符号量を割増しを決定する(ステップS15)。
第2の例は、第1の例とは異なり、ステップS11にて、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaと前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaの値の大小関係の比較により、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaが前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaより十分大きいと判定されない場合である。
前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQa=5、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQa=5、α=1、β=6、γ=0、前VOPはシーンチェンジVOPでないとする。
ステップS11にて、(前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQa)−(前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQa)=0であり、α=1より小さいため、ステップS12に進む。
ステップS12にて、前VOPはシーンチェンジVOPでないため、ステップS13に進む。
ステップS13で前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが5<6(=β)より小さいため、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaは十分小さいと判定して、ステップS14に進む。
次に、ステップS14で、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaと前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaとの値の大小関係を比較して、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQaが前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQaより大きく、その差によりI−VOPでの画質劣化が生じない程度であるか否かを判別する。
この場合、前I−VOPの平均量子化パラメータ値IQa=5、前P−VOPの平均量子化パラメータ値PQa=5で等しく差がないため、I−VOPでの画質劣化がP−VOPに比較して視覚的に目立つ場合であると判定して、符号量の割増しを行うことを決定する(ステップS15)。
なお、上記した実施の形態の動画像符号化装置のフレームメモリ1、バッファ5以外の部分、即ち、図1の変化量検出部2、シーンチェンジ検出部3、符号化器4、符号量検出部6、符号化制御部7、平均量子化パラメータ算出部8、符号化条件解析部9をソフトウエアにより、即ちプログラムされたコンピュータにより実現することとしても良い。
この発明の実施の形態を示す動画像符号化装置を示すブロック図ある。 この発明の実施の形態1を示す動画像符号化装置のフレームメモリの構成図である。 この発明の実施の形態1を示す動画像符号化装置のVOPの符号化処理手順を示すフロー図である。 図1の符号化制御部7の詳細を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1を示す動画像符号化装置の符号化条件解析処理手順を示すフロー図である。
符号の説明
1 フレームメモリ、 2 変化量検出部、 3 シーンチェンジ検出部、 4 符号化器、 5 バッファ、 6 符号量検出部、 7 符号化制御回路、 8 平均量子化パラメータ算出部、 9 符号化条件解析部、 100 動画像符号化装置。

Claims (10)

  1. 入力された動画像の各フレーム又はVOPに対し画面内符号化又は画面間符号化を選択的に行う符号化手段と、
    前記符号化手段にて符号化された各フレーム又はVOPの符号量を求める符号量検出手段と、
    前記符号化手段における符号化で用いられる量子化パラメータを設定する符号化制御手段と、
    前記符号化制御手段で設定された量子化パラメータの、各フレーム又はVOP毎の平均値を算出する量子化パラメータ平均値算出手段と、
    一つのフレーム又はVOPを画面内符号化するに当たり、直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPのために設定された量子化パラメータの平均値と、直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPのために設定された量子化パラメータの平均値とに基づき、目標符号量の割増しを行うか否かを決定する符号化条件解析手段とを備え、
    前記符号化制御手段は、前記符号化条件解析手段における決定に基づき、前記一つのフレーム又はVOPのための前記量子化パラメータを設定し、
    前記符号化条件解析手段は、
    前記直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が、前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第1の所定値以上大きいと判定したときは、
    前記目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行うことを特徴とする
    動画像符号化装置。
  2. 符号化されたフレーム又はVOPについてシーンチェンジを検出する手段をさらに有し、
    前記符号化条件解析手段は、
    前記直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が、前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第1の所定値以上大きくはなく、かつ、
    直前に符号化されたフレーム又はVOPについてシーンチェンジが検出されたときは、
    前記目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行わない
    ことを特徴とする請求項1に記載の動画像符号化装置。
  3. 前記符号化条件解析手段は、
    前記直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が、前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第1の所定値以上大きくはなく、かつ、
    前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が第2の所定値以上であるときは、
    目標符号量の決定に当たり、符号量の割増しを行わないことを特徴とする請求項1に記載の動画像符号化装置。
  4. 前記符号化条件解析手段は、
    前記直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が、前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第1の所定値以上大きくはなく、かつ、
    前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第3の所定値以上大きいときは、
    目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行わないことを決定することを特徴とする請求項1に記載の動画像符号化装置。
  5. 前記符号化条件解析手段は、
    直前に符号化されたフレーム又はVOPについてシーンチェンジが検出されず、かつ、
    前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が第2の所定値以上ではなく、かつ、
    前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第3の所定値以上大きくはないときは、
    目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行うことを特徴とする請求項2に記載の動画像符号化装置。
  6. 入力された動画像の各フレーム又はVOPに対し画面内符号化又は画面間符号化を選択的に行う符号化ステップと、
    前記符号化ステップにて符号化された各フレーム又はVOPの符号量を求める符号量検出ステップと、
    前記符号化ステップにおける符号化で用いられる量子化パラメータを設定する符号化制御ステップと、
    前記符号化制御ステップで設定された量子化パラメータの、各フレーム又はVOP毎の平均値を算出する量子化パラメータ平均値算出ステップと、
    一つのフレーム又はVOPを画面内符号化するに当たり、直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPのために設定された量子化パラメータの平均値と、直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPのために設定された量子化パラメータの平均値とに基づき、目標符号量の割増しを行うか否かを決定する符号化条件解析ステップとを備え、
    前記符号化制御ステップは、前記符号化条件解析ステップにおける決定に基づき、前記一つのフレーム又はVOPのための前記量子化パラメータを設定し、
    前記符号化条件解析ステップは、
    前記直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が、前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第1の所定値以上大きいと判定したときは、
    前記目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行うことを特徴とする
    動画像符号化方法。
  7. 符号化されたフレーム又はVOPについてシーンチェンジを検出するステップをさらに有し、
    前記符号化条件解析ステップは、
    前記直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が、前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第1の所定値以上大きくはなく、かつ、
    直前に符号化されたフレーム又はVOPについてシーンチェンジが検出されたときは、
    前記目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行わない
    ことを特徴とする請求項6に記載の動画像符号化方法。
  8. 前記符号化条件解析ステップは、
    前記直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が、前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第1の所定値以上大きくはなく、かつ、
    前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が第2の所定値以上であるときは、
    目標符号量の決定に当たり、符号量の割増しを行わないことを特徴とする請求項6に記載の動画像符号化方法。
  9. 前記符号化条件解析ステップは、
    前記直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が、前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第1の所定値以上大きくはなく、かつ、
    前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第3の所定値以上大きいときは、
    目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行わないことを決定することを特徴とする請求項6に記載の動画像符号化方法。
  10. 前記符号化条件解析ステップは、
    直前に符号化されたフレーム又はVOPについてシーンチェンジが検出されず、かつ、
    前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が第2の所定値以上ではなく、かつ、
    前記直前に画面間符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値が直前に画面内符号化されたフレーム又はVOPの平均量子化パラメータ値より第3の所定値以上大きくはないときは、
    目標符号量の決定に当たり符号量の割増しを行うことを特徴とする請求項7に記載の動画像符号化方法。
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