JP3967226B2 - 無線機 - Google Patents

無線機 Download PDF

Info

Publication number
JP3967226B2
JP3967226B2 JP2002230517A JP2002230517A JP3967226B2 JP 3967226 B2 JP3967226 B2 JP 3967226B2 JP 2002230517 A JP2002230517 A JP 2002230517A JP 2002230517 A JP2002230517 A JP 2002230517A JP 3967226 B2 JP3967226 B2 JP 3967226B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
frequency
output
complex
frequency converter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002230517A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004072532A (ja
Inventor
孝彦 岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Samsung Electronics Co Ltd
Original Assignee
Samsung Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samsung Electronics Co Ltd filed Critical Samsung Electronics Co Ltd
Priority to JP2002230517A priority Critical patent/JP3967226B2/ja
Priority to KR1020030049769A priority patent/KR100957426B1/ko
Priority to US10/630,190 priority patent/US7203473B2/en
Publication of JP2004072532A publication Critical patent/JP2004072532A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3967226B2 publication Critical patent/JP3967226B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/18Phase-modulated carrier systems, i.e. using phase-shift keying
    • H04L27/22Demodulator circuits; Receiver circuits
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/32Carrier systems characterised by combinations of two or more of the types covered by groups H04L27/02, H04L27/10, H04L27/18 or H04L27/26
    • H04L27/34Amplitude- and phase-modulated carrier systems, e.g. quadrature-amplitude modulated carrier systems
    • H04L27/36Modulator circuits; Transmitter circuits
    • H04L27/362Modulation using more than one carrier, e.g. with quadrature carriers, separately amplitude modulated
    • H04L27/364Arrangements for overcoming imperfections in the modulator, e.g. quadrature error or unbalanced I and Q levels
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/32Carrier systems characterised by combinations of two or more of the types covered by groups H04L27/02, H04L27/10, H04L27/18 or H04L27/26
    • H04L27/34Amplitude- and phase-modulated carrier systems, e.g. quadrature-amplitude modulated carrier systems
    • H04L27/38Demodulator circuits; Receiver circuits
    • H04L27/3845Demodulator circuits; Receiver circuits using non - coherent demodulation, i.e. not using a phase synchronous carrier
    • H04L27/3854Demodulator circuits; Receiver circuits using non - coherent demodulation, i.e. not using a phase synchronous carrier using a non - coherent carrier, including systems with baseband correction for phase or frequency offset
    • H04L27/3863Compensation for quadrature error in the received signal
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/0014Carrier regulation
    • H04L2027/0016Stabilisation of local oscillators

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Superheterodyne Receivers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複素数で表された信号の実数軸信号と虚数軸信号との間の直交性誤差の補償を行う補償器を備えた無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の受信機には、例えば特開平10−56484号公報に記載のように、装置の不完全性によって受信信号に発生する直交・振幅誤差を補償する特性補償器を備えたものがある。
上述の受信機を含む無線機では、主に無線機のRF(Radio Frequency )帯域の処理を行う直交変調器(複素信号入力実信号出力ミキサ)や、直交検波器(実信号入力複素信号出力ミキサ)、更に複素信号入力複素信号出力ミキサ等のミキサ(周波数変換器)におけるアナログ処理部のバラツキや諸特性の変動により発生する複素信号の直交性誤差が、理想的な信号には存在しないイメージ信号としてミキサの出力に出現する。そのために、従来の無線機では歪みのない信号を送受信するために、複素信号の直交性誤差を補償する特性補償器を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年の無線機では、RF周波数の高周波化とシステム帯域のワイドバンド化に伴い、高いイメージ抑圧効果を持つミキサを用いても必要とされるイメージ抑圧度を得るのが困難であり、ミキサの特性補償と合わせて、RFフィルタでイメージ周波数信号を抑圧して必要なイメージ抑圧度を得る工夫がされているため、無線処理部において高いIF(Intermediate Frequency)周波数が必要とされるようになってきている。
【0004】
そのため、図17に示す従来の受信機のように、直交検波器2の出力をADC(A/D変換器)3、4によってサンプリングし、直交検波器2の特性補償処理をディジタル信号処理によって特性補償器50において行った後、中間周波数が低くなるように周波数変換器51で周波数変換すると共に、デシメータ52によりサンプリングレートの低い信号へ変換して検波器8で信号を復調するような場合、直交検波器2の出力において高いIF周波数を処理することは、サンプリング時に高いサンプリング周波数が必要とされることを意味し、直交検波器2の特性補償処理を行うために特性補償器50で消費される電力が非常に大きくなるという問題があった。
また、ディジタル信号化せず、アナログ回路を用いて特性補償を行うような場合においても、より高い周波数で高精度の補償を行うためには、パッシブ回路での精度の確保が困難になり、アクティブ回路では高い精度を維持するために消費電力を増大させる必要があるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、直交変調器や、直交検波器、更に複素信号入力複素信号出力ミキサ等のミキサの直交性誤差を、少ない消費電力で補償する特性補償器を備えた無線機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る無線機は、実数入力信号に対して複素中間周波数信号を得る直交検波器(例えば実施の形態の直交検波器2)と、前記直交検波器の出力における目的信号(例えば実施の形態の準希望信号)を、更に低周波数の信号へ周波数変換する第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器5の2a〜2gにより構成される部分)と、前記直交検波器の出力における非目的信号(例えば実施の形態の準非希望信号)を、前記第1の周波数変換器が出力する信号と周波数ゼロの直流成分に対称な周波数の信号へ周波数変換する第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器5の3a〜3gにより構成される部分)と、前記第1の周波数変換器の出力信号に対し、前記第2の周波数変換器の出力信号を利用して、前記直交検波器により前記目的信号に発生した実数軸信号と虚数軸信号との間の直交性誤差の補償を行う特性補償器(例えば実施の形態の特性補償器7または特性補償器17)とを備えたことを特徴とする。
【0007】
以上の構成を備えた無線機は、第1及び第2の周波数変換器によって、直交検波器の出力における目的信号と非目的信号とを、周波数ゼロの直流成分に対称な周波数の信号として保持したまま、更に直流成分に近い周波数の信号へ変換すると共に、直交検波器の直交性誤差の補償を行う特性補償器へ入力することにより、サンプリング周波数を低く設定した特性補償器を用いて、直交検波器の直交性誤差の補償を行うことができる。
【0008】
請求項2の発明に係る無線機は、請求項1に記載の無線機において、前記第1、または第2の周波数変換器の一方が、もう一方の周波数変換器に用いる複素ローカル信号の複素共役信号を、自身のローカル信号として利用することを特徴とする。
以上の構成を備えた無線機は、周波数変換器がローカル信号を共有することで、一方の周波数変換器の局部発振器を省略し、回路構成を簡略化することができる。
【0009】
請求項3の発明に係る無線機は、請求項1、または請求項2に記載の無線機において、前記直交検波器の出力における前記目的信号の周波数帯域を通過帯域とし、前記直交検波器の出力信号から前記目的信号を抽出する第1のフィルタ(例えば実施の形態のバンドパスフィルタ9)と、前記第1のフィルタと周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を有すると共に、前記直交検波器の出力における前記非目的信号の周波数帯域を通過帯域とし、前記直交検波器の出力信号から前記非目的信号を抽出する第2のフィルタ(例えば実施の形態のバンドパスフィルタ10)とを備え、前記第1の周波数変換器が、前記第1のフィルタの出力を、更に低周波数の信号へ周波数変換し、前記第2の周波数変換器が、前記第2のフィルタの出力を、前記第1の周波数変換器の出力する信号と周波数ゼロの直流成分に対称な周波数の信号へ周波数変換することを特徴とする。
【0010】
以上の構成を備えた無線機は、第1、第2のフィルタによって、目的信号と非目的信号とを明確に分離して特性補償器へ入力することで、特性補償器における補償動作を正確に行うことができると共に、特性補償器に適応信号処理を用いた場合、適応特性を向上させることができる。
【0011】
請求項4の発明に係る無線機は、請求項1、または請求項2に記載の無線機において、前記第1の周波数変換器の出力における前記目的信号の周波数帯域を通過帯域とし、前記第1の周波数変換器の出力信号から前記目的信号を抽出する第1のフィルタ(例えば実施の形態のバンドパスフィルタ4a)と、前記第1のフィルタと周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を有すると共に、前記第2の周波数変換器の出力における前記非目的信号の周波数帯域を通過帯域とし、前記第2の周波数変換器の出力信号から前記非目的信号を抽出する第2のフィルタ(例えば実施の形態のバンドパスフィルタ4c)とを備え、前記特性補償器が、前記第1のフィルタの出力信号に対し、前記第2のフィルタの出力信号を利用して、前記直交検波器により前記目的信号に発生した実数軸信号と虚数軸信号との間の直交性誤差の補償を行うことを特徴とする。
【0012】
以上の構成を備えた無線機は、請求項3と同様に、第1、第2のフィルタによって、目的信号と非目的信号とを明確に分離して特性補償器へ入力することで、特性補償器における補償動作を正確に行うことができると共に、特性補償器に適応信号処理を用いた場合、適応特性を向上させることができる。
【0013】
請求項5の発明に係る無線機は、請求項3、または請求項4に記載の無線機において、前記第1、及び第2のフィルタは、複素数信号を入出力する複素フィルタであって、前記第1、または第2のフィルタの一方が、もう一方のフィルタに用意された複素フィルタ係数の虚数軸側の符号を反転して処理を行うことにより、前記第1、及び第2のフィルタが、互いに周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を実現することを特徴とする。
以上の構成を備えた無線機は、フィルタが複素フィルタ係数を共有することで、一方のフィルタの複素フィルタ係数メモリを省略し、回路構成を簡略化することができる。
【0014】
請求項6の発明に係る無線機は、請求項3、または請求項4に記載の無線機において、前記第1、及び第2のフィルタが、ヒルベルト変換を利用した位相処理により不要な周波数成分を抑圧するフィルタ(例えば実施の形態の正負分離フィルタ13a、13b)であることを特徴とする。
以上の構成を備えた無線機は、ヒルベルト変換を利用して位相処理を行うことで、確実に非目的信号のイメージ信号を含む目的信号と、目的信号のイメージ信号を含む非目的信号とを分離して特性補償器へ入力する。また、複素係数フィルタを用いてフィルタリングを行う場合、実数軸も虚数軸も畳み込み処理を行う必要があるが、ヒルベルト変換を利用したフィルタの場合には、一方の特性がフラットな特性となるため、フラットな特性となる軸の処理は遅延処理に置き換えることができる。すなわち、フラットな特性となる軸の処理は、実数軸と虚枢軸との遅延量を一致させるために、一方の軸に挿入されたヒルベルト変換フィルタの遅延時間相当の遅延処理を行えばよいので、フィルタ演算量は半分に削減される。従って、回路構成を簡略化することができる。
【0015】
請求項7の発明に係る無線機は、複素中間周波数信号を送信データで変調する変調器(例えば実施の形態の変調器21)と、前記変調器が出力する変調後の複素中間周波数信号に、該変調器より後段で発生する実数軸信号と虚数軸信号との間の直交性誤差の補償を行う特性補償器(例えば実施の形態の特性補償器22)と、前記特性補償器の出力における目的信号を、更に高周波数の信号へ周波数変換する第1の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器24の10a〜10gにより構成される部分)と、前記特性補償器の出力における非目的信号を、前記第1の周波数変換器が出力する信号と周波数ゼロの直流成分に対称な周波数の信号へ周波数変換する第2の周波数変換器(例えば実施の形態の周波数変換器24の11a〜11gにより構成される部分)と、前記第1の周波数変換器が出力する複素数信号と前記第2の周波数変換器が出力する複素数信号との実数軸信号同士、及び虚数軸信号同士をそれぞれ加算する加算器(例えば実施の形態の加算器25、26)と、前記加算器が出力する複素数信号に対して実数出力信号を得る直交変調器(例えば実施の形態の直交変調器29)とを備えたことを特徴とする。
【0016】
以上の構成を備えた無線機は、変調器の出力における目的信号と非目的信号とを、周波数ゼロの直流成分に近いと共に該直流成分に対称な周波数の信号として生成し、後段に接続された直交変調器の直交性誤差の補償を行う特性補償器へ入力すると共に、第1及び第2の周波数変換器によって特性補償器の出力における目的信号と非目的信号の周波数を送信周波数の信号へ変換することにより、サンプリング周波数を低く設定した特性補償器を用いて、直交変調器の直交性誤差の補償を行うことができる。
【0017】
請求項8の発明に係る無線機は、請求項7に記載の無線機において、前記第1、または第2の周波数変換器の一方が、もう一方の周波数変換器に用いる複素ローカル信号の複素共役信号を、自身のローカル信号として利用することを特徴とする。
以上の構成を備えた無線機は、周波数変換器がローカル信号を共有することで、一方の周波数変換器の局部発振器を省略し、回路構成を簡略化することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の無線機で実現した受信機の構成を示すブロック図である。
図1を参照して、本実施の形態の受信機を説明すると、受信機は、信号をアンテナ1を介して受信すると、直交検波器2によって、受信した実信号を中間周波数(IF周波数)の複素受信信号S1に変換する。
次に、受信信号を中間周波数の複素受信信号S1へ変換したら、サンプリング定理に従って所定のサンプリング周波数により入力された信号を量子化するADC(A/D変換器)3、4を用いて、直交検波器2により複素信号に変換された複素受信信号S1の実数軸信号及び虚数軸信号それぞれをディジタル信号化する。
【0019】
また、直交検波器2の出力には、その処理部のバラツキや諸特性の変動により発生する複素信号の直交性誤差が、理想的な信号には存在しないイメージ信号として出現する。
この時、直交検波器2の入力において、直交検波器2の出力における希望信号のイメージ周波数に非希望信号が存在すると、希望信号には該非希望信号のイメージ信号が、また、非希望信号には該希望信号のイメージ信号が、それぞれ出現する。
【0020】
以下の説明では、非希望信号のイメージ信号を含む希望信号を準希望信号、希望信号のイメージ信号を含む非希望信号を準非希望信号として説明する。また、準希望信号と準非希望信号とを数式を用いて説明すると、ローカル信号「lo(ωct)=Acos(ωc1t)−jBsin(ωc1t)」とする直交検波器2へ希望信号「D=cos(ω1t)」を入力することにより、直交検波器出力fdとして下記(1)式を得る。
【数1】
Figure 0003967226
同様に直交検波器2へ非希望信号「U=cos(ω2t)」を入力することにより、直交検波器出力fuとして下記(2)式を得る。
【数2】
Figure 0003967226
【0021】
それぞれ(1)式と(2)式において、第1項が本来の出力であって、第2項がイメージ信号である。
従って、直交検波器2の出力は、(1)式と(2)式とを加算した信号であるので、(1)式の第1項と(2)式の第2項を加算した信号が下記(3)式で示す準希望信号fd’となる。
【数3】
Figure 0003967226
また、(1)式の第2項と(2)式の第1項を加算した信号が下記(4)式で示す準非希望信号fu’となる。
【数4】
Figure 0003967226
また、準希望信号fd’中の希望信号と非希望信号のイメージ信号との振幅比は、下記(5)式となる。
【数5】
Figure 0003967226
【0022】
従来の受信機では、(3)式の第2項を打ち消すために、(4)式の複素共役信号に(5)式の逆数を乗算し(3)式から減算していたが、このままでは信号の周波数が高すぎるので、本実施の形態の受信機では、更に準希望信号fd’と非準希望信号fu’を、それぞれ周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換してから処理する。
この時の周波数変換量を「ωc2」とすると、準希望信号fd’と準非希望信号fu’から、それぞれ下記(6)式で示す準希望信号fd”と、下記(7)式で示す準非希望信号fu”とを得る。
【数6】
Figure 0003967226
【数7】
Figure 0003967226
【0023】
従って、本実施の形態の受信機では、(6)式の第2項を打ち消すために、下記(8)式に示すように、(7)式の複素共役信号に(5)式の逆数を乗算し(6)式から減算することにより、準希望信号”の中に存在する非希望信号「cos(ω2t)」のイメージ信号をキャンセルする。
【数8】
Figure 0003967226
【0024】
そこで、まず周波数変換器5によって、準希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のマイナス方向へ移動)して準希望信号S2を求め、同様に、準非希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のプラス方向へ移動)して準非希望信号S4を求める。
そして、デシメータ6により、周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換された準希望信号S2及び準非希望信号S4に対して、それぞれフィルタリングとダウンサンプリングが行われる。
【0025】
次に、ダウンサンプリングされた準希望信号S3と準非希望信号S5は、特性補償器7へ入力され、特性補償器7では、デシメータ6から入力された準希望信号に含まれる非希望信号のイメージ信号を、同様にデシメータ6から入力された準非希望信号の複素共役信号を用いて抑圧する。
そして、特性補償器7の出力は検波器8によって復調されてディジタル信号列のデータへ変換される。
【0026】
また、直交検波器2について更に説明すると、直交検波器2は、アンテナ1により受信した受信信号の搬送波周波数と同一の第1の周波数の複素ローカル信号を出力する直交キャリア発振器1aと、アンテナ1により受信した実数受信信号に、直交キャリア発振器1aが出力する第1の周波数のローカル信号の実数軸信号”cos”と、実数軸信号より90度位相の進んだ虚数軸信号”−sin”とをそれぞれ乗算する乗算器1b及び乗算器1cとを備え、受信した実数受信信号に対して直交変換を行い複素受信信号S1を得る。
【0027】
次に、周波数変換器5について更に説明すると、周波数変換器5は、図2に示すように、準希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換するために、準希望信号の周波数より所定値だけ低い第2の周波数の複素ローカル信号を出力する直交キャリア発振器2aと、(S1.I、S1.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(S1.I)と虚数軸信号(S1.Q)とに、直交キャリア発振器2aが出力する第2の周波数のローカル信号の実数軸信号”cos”と、実数軸信号より90度位相の進んだ虚数軸信号”−sin”とをそれぞれ乗算する乗算器2b及び乗算器2cと、更に乗算器2bの出力から乗算器2cの出力を減算して実数軸信号出力(T1.I)とする減算器2dとを備えている。
【0028】
また、周波数変換器5は、(S1.I、S1.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(S1.I)と虚数軸信号(S1.Q)とに、直交キャリア発振器2aが出力する第2の周波数のローカル信号の虚数軸信号”−sin”と、実数軸信号”cos”とをそれぞれ乗算する乗算器2e及び乗算器2fと、更に乗算器2eの出力に乗算器2fの出力を加算して虚数軸信号出力(T1.Q)とする加算器2gとを備えている。
【0029】
また、周波数変換器5は、準非希望信号を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換するために、直交キャリア発振器2aが出力する虚数軸信号の符号を反転させて、第2の周波数の複素ローカル信号の複素共役信号を得る符号反転器3aと、(S2.I、S2.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(S2.I)と虚数軸信号(S2.Q)とに、直交キャリア発振器2aが出力する第2の周波数のローカル信号の複素共役信号として生成した第3の周波数のローカル信号の実数軸信号”cos”と、実数軸信号より90度位相の遅れた虚数軸信号”sin”とをそれぞれ乗算する乗算器3b及び乗算器3cと、更に乗算器3bの出力から乗算器3cの出力を減算して実数軸信号出力(T2.I)とする減算器3dとを備えている。
【0030】
更に、周波数変換器5は、(S2.I、S2.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(S2.I)と虚数軸信号(S2.Q)とに、直交キャリア発振器2aが出力する第2の周波数のローカル信号の複素共役信号として生成した第3の周波数のローカル信号の虚数軸信号”sin”と、実数軸信号”cos”とをそれぞれ乗算する乗算器3e及び乗算器3fと、更に乗算器3eの出力に乗算器3fの出力を加算して虚数軸信号出力(T2.Q)とする加算器3gとを備えている。
【0031】
なお、直交キャリア発振器2aの代わりに、準非希望信号を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換するための複素ローカル信号を出力する直交キャリア発振器を備えて、準希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換するための複素ローカル信号は、該直交キャリア発振器が出力する複素ローカル信号の複素共役信号を利用するようにしても良い。
【0032】
次に、デシメータ6について更に説明すると、デシメータ6は、図3に示すように、(J1.I、J1.Q)端子から入力された信号のサンプリング周波数を低くした場合にエイリアシングが発生する周波数帯域の信号を除去すると共に、準希望信号と準非希望信号とを分離するために、周波数変換器5の出力における準希望信号の周波数帯域を通過帯域として、準希望信号を抽出するバンドパスフィルタ4aと、バンドパスフィルタ4aの出力信号のデータを間引くダウンサンプラ4bとを備えている。
【0033】
また、デシメータ6は、バンドパスフィルタ4aと周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を有し、(J2.I、J2.Q)端子から入力された信号のサンプリング周波数を低くした場合にエイリアシングが発生する周波数帯域の信号を除去すると共に、準希望信号と準非希望信号とを分離するために、周波数変換器5の出力における準非希望信号の周波数帯域を通過帯域として、準非希望信号を抽出するバンドパスフィルタ4cと、バンドパスフィルタ4cの出力信号のデータを間引くダウンサンプラ4dとを備えている。
【0034】
なお、バンドパスフィルタ4a、4cのフィルタ係数は、バンドパスフィルタ4a、4cの一方が、もう一方のフィルタに用意された複素係数の虚数軸側の符号を反転して処理を行うことにより、バンドパスフィルタ4a、4cが互いに周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を実現する。
【0035】
更に、特性補償器7について更に説明すると、図4に示すように、特性補償器7の基本回路は、(X2.I、X2.Q)端子から入力された準非希望信号の虚数軸信号(X2.Q)に”−1”を乗算して、準非希望信号S5の複素共役信号S6を作成するための乗算器5aと、作成された複素共役信号(X2.I、−X2.Q)の実数軸信号(X2.I)及び虚数軸信号(−X2.Q)のそれぞれに係数”a”を乗算してイメージ周波数妨害キャンセル信号aS6を得る乗算器5b、及び乗算器5cと、(X1.I、X1.Q)端子に入力された準希望信号S3からイメージ周波数妨害キャンセル信号aS6を減算してイメージ信号をキャンセルする減算器5d、及び減算器5eとを備えている。
【0036】
本実施の形態の受信機に用いられる特性補償器7の基本回路では、準希望信号のレベルが最小になるように係数”a”の値を調整するか、スペクトラムアナライザなどで準非希望信号のレベルを最小にするように係数”a”を調整することで本発明の目的が達成できる。このように、この調整方法は、従来の方法が位相と振幅の両方の調整を必要としたのに比較し、非常に簡単な方法で目的が達成できる。更に、入力信号を遮断してキャリブレーション信号を入力する場合、出力信号レベルを最小とする単純な方法により目的を達成できる。
なお、上述の基本回路では、乗算器5bに入力する係数を”a”、乗算器5cに入力する係数を”−a”とすることで、乗算器5aを省略しても良い。
【0037】
次に、本実施の形態の受信機によるイメージ信号抑圧動作を、図5に示す模式図を用いて説明する。
まず、図5(a)に示すように、図1の直交検波器2の出力において複素受信信号S1は、希望信号Dと非希望信号Uとが、それぞれのイメージ信号D’とU’とを図示するように包含して準希望信号と準非希望信号として存在するものとする。
これに対して、周波数変換器5は、図5(b)に示すように、希望信号D(準希望信号)の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換して信号S2を生成し、この出力をデシメータ6のバンドパスフィルタ4aがフィルタリングを行うことで、図5(c)に示すように、サンプリング周波数毎に繰り返される受信信号の折り返しを除去すると共に準非希望信号を除去し、更にダウンサンプラ4bによってデータを間引いて、非希望信号Uのイメージ信号U’を含む低いサンプリングレートの準希望信号S3を抽出する。
【0038】
一方、同様に周波数変換器5は、図5(d)に示すように、非希望信号U(準非希望信号)の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換して信号S4を生成し、この出力をデシメータ6のバンドパスフィルタ4cがフィルタリングを行うことで、図5(e)に示すように、サンプリング周波数毎に繰り返される受信信号の折り返しを除去すると共に準希望信号を除去し、更にダウンサンプラ4dによってデータを間引いて、希望信号Dのイメージ信号D’を含む低いサンプリングレートの準非希望信号S5を抽出する。
【0039】
抽出された準希望信号S3と準非希望信号S5は特性補償器7に入力され、特性補償器7では、乗算器5aによって準非希望信号S5の虚数軸信号の符号を反転して共役複素準非希望信号S6を生成すると共に、乗算器5b、5cによって計数aを用いてレベルを調整し、イメージ周波数妨害キャンセル信号aS6を生成する。
そして、準希望信号S3からイメージ周波数妨害キャンセル信号aS6を差し引くと、準希望信号S3中の非希望信号Uのイメージ信号U’がキャンセルされるので、希望信号Dを抽出することができる。
【0040】
以上説明したように、第1の実施の形態の受信機によれば、直交検波器2の出力において準希望信号の中に発生する非希望信号のイメージ信号を、特性補償器7において準非希望信号から生成する非希望信号のイメージ信号のレプリカを利用して補償する際に、直交検波器2が出力する準希望信号及び準非希望信号を、周波数変換器5によって更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へ周波数変換し、デシメータ6によってサンプリングレートの低い信号へ変換することで、特性補償器7における演算量を削減することができる。
【0041】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図6は、本発明の第2の実施の形態の無線機で実現した受信機の構成を示すブロック図である。本発明の第2の実施の形態の受信機は、上述の第1の実施の形態の受信機の周波数変換器5とデシメータ6に含まれるバンドパスフィルタ4a、4cの接続順序を交換したことを特徴とする。
すなわち、図6を参照して、本実施の形態の受信機を説明すると、受信機は、信号をアンテナ1を介して受信すると、直交検波器2によって、受信した実信号を中間周波数(IF周波数)の複素受信信号S1に変換する。
次に、受信信号を中間周波数の複素受信信号S1へ変換したら、サンプリング定理に従って所定のサンプリング周波数により入力された信号を量子化するADC(A/D変換器)3、4を用いて、直交検波器2により複素信号に変換された複素受信信号S1の実数軸信号及び虚数軸信号それぞれをディジタル信号化する。
【0042】
次に、ADC3、4の出力においてサンプリング周波数毎に繰り返される受信信号の折り返しを除去すると共に、ADC3、4の出力に含まれる準希望信号と準非希望信号とを分離するために、ADC3、4の出力における準希望信号の周波数帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタ9により準希望信号を抽出する。
また、同様に、バンドパスフィルタ9と周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を有し、サンプリング周波数毎に繰り返される受信信号の折り返しを除去すると共に、ADC3、4の出力に含まれる準希望信号と準非希望信号とを分離するために、ADC3、4の出力における準非希望信号の周波数帯域を通過帯域とするバンドパスフィルタ10により準非希望信号を抽出する。
【0043】
なお、バンドパスフィルタ9、10のフィルタ係数は、バンドパスフィルタ9、10の一方が、もう一方のフィルタに用意された複素係数の虚数軸側の符号を反転して処理を行うことにより、バンドパスフィルタ9、10が互いに周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を実現する。
【0044】
そして、準希望信号と準非希望信号とが分離できたら、周波数変換器5によって、まず準希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のマイナス方向へ移動)し、同様に、準非希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のプラス方向へ移動)する。
また、周波数変換器5が出力する準希望信号のサンプリングレートを変換して低いサンプリングレートの信号とするダウンサンプラ11と、周波数変換器5が出力する準非希望信号のサンプリングレートを変換して低いサンプリングレートの信号とするダウンサンプラ12とによって、周波数変換器5が出力する準希望信号と準非希望信号とを、それぞれサンプリングレートの低い信号へ変換する。
【0045】
次に、ダウンサンプリングされた準希望信号と準非希望信号は、特性補償器7へ入力され、特性補償器7では、ダウンサンプラ11から入力された準希望信号に含まれる非希望信号のイメージ信号を、同様にダウンサンプラ12から入力された準非希望信号の複素共役信号を用いて抑圧する。
そして、特性補償器7の出力は検波器8によって復調されてディジタル信号列のデータへ変換される。
なお、直交検波器2や周波数変換器5の詳細は、第1の実施の形態と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0046】
以上説明したように、第2の実施の形態の受信機によれば、直交検波器2の出力において準希望信号の中に発生する非希望信号のイメージ信号を、特性補償器7において準非希望信号から生成する非希望信号のイメージ信号のレプリカを利用して補償する際に、直交検波器2が出力する準希望信号及び準非希望信号を、バンドパスフィルタ9、10によりそれぞれ準希望信号と準非希望信号とに分離してから、周波数変換器5によって更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へ周波数変換し、ダウンサンプラ11、12によってサンプリングレートの低い信号へ変換することで、特性補償器7における演算量を削減することができる。
【0047】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
本発明の第3の実施の形態の無線機で実現した受信機は、上述の第1の実施の形態の受信機において、デシメータ6の代わりに、ヒルベルト変換を利用した位相処理により不要な周波数成分を抑圧するフィルタによって準希望信号と準非希望信号とを分離することを特徴とする。
すなわち、図7を参照して、本実施の形態の受信機を説明すると、受信機は、信号をアンテナ1を介して受信すると、直交検波器2によって、受信した実信号を中間周波数(IF周波数)の複素受信信号S1に変換する。
【0048】
次に、受信信号を中間周波数の複素受信信号S1へ変換したら、サンプリング定理に従って所定のサンプリング周波数により入力された信号を量子化するADC(A/D変換器)3、4を用いて、直交検波器2により複素信号に変換された複素受信信号S1の実数軸信号及び虚数軸信号それぞれをディジタル信号化する。
次に、周波数変換器5によって、準希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のマイナス方向へ移動)し、同様に、準非希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のプラス方向へ移動)する。
【0049】
そして、ヒルベルト変換を利用した位相処理により不要な周波数成分を抑圧し、入力された信号を周波数ゼロの直流成分に対称な通過帯域特性を有する2個の出力に分離して出力する正負分離フィルタを2個用いることによって、周波数変換器5の出力から準希望信号の周波数帯域と準非希望信号の周波数帯域とを分離して抽出する。具体的には、周波数変換器5の(T1.I、T1.Q)端子に接続された正負分離フィルタ13aの(P1.I、P1.Q)端子に準希望信号を抽出する。また、周波数変換器5の(T2.I、T2.Q)端子に接続された正負分離フィルタ13bの(P2.I、P2.Q)端子に準非希望信号を抽出する。
【0050】
また、抽出した準希望信号と準非希望信号は特性補償器7へ入力され、特性補償器7では、入力された準希望信号に含まれる非希望信号のイメージ信号を、同様に入力された準非希望信号の複素共役信号を用いて抑圧する。
そして、特性補償器7の出力は検波器8によって復調されてディジタル信号列のデータへ変換される。
なお、直交検波器2や周波数変換器5の詳細は、第1の実施の形態と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0051】
次に、正負分離フィルタ13a、13bについて更に説明すると、正負分離フィルタ13a、13bは、それぞれ図8に示すように、ヒルベルト変換器6b、6eと、ヒルベルト変換器6b、6eの遅延量を補償するための遅延器6a、6dを備えており、減算器6cにより、(O.I、O.Q)端子から入力された実数軸信号(O.I)の遅延信号から、虚数軸信号(O.Q)のヒルベルト変換後の信号を減算した信号を、周波数ゼロの直流成分に対称な通過帯域特性の正の周波数成分の実数軸信号(P1.I)とし、加算器6fにより、実数軸信号(O.I)のヒルベルト変換後の信号と、虚数軸信号(O.Q)の遅延信号を加算した信号を、周波数ゼロの直流成分に対称な通過帯域特性の正の周波数成分の虚数軸信号(P1.Q)として、(P1.I、P1.Q)端子に出力する。
【0052】
また、加算器6gにより、(O.I、O.Q)端子から入力された実数軸信号(O.I)の遅延信号と、虚数軸信号(O.Q)のヒルベルト変換後の信号を加算した信号を、周波数ゼロの直流成分に対称な通過帯域特性の負の周波数成分の実数軸信号(P2.I)とし、減算器6hにより、実数軸信号(O.I)のヒルベルト変換後の信号から、虚数軸信号(O.Q)の遅延信号を減算した信号を、周波数ゼロの直流成分に対称な通過帯域特性の正の周波数成分の虚数軸信号(P2.Q)として、(P2.I、P2.Q)端子に出力する。
なお、ヒルベルト変換器6b、6eにはFIRフィルタを用いるだけでなく、IIRフィルタを用いることで、より少ない演算量で良好な特性を実現することが可能である。
【0053】
以上説明したように、第3の実施の形態の受信機によれば、直交検波器2の出力において準希望信号の中に発生する非希望信号のイメージ信号を、特性補償器7において準非希望信号から生成する非希望信号のイメージ信号のレプリカを利用して補償する際に、直交検波器2が出力する準希望信号及び準非希望信号の周波数を、周波数変換器5によって、それぞれ更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換し、ヒルベルト変換を利用した位相処理により不要な周波数成分を抑圧する正負分離フィルタを2個(正負分離フィルタ13a、13b)用いることにより準希望信号と準非希望信号とを分離することで、確実に特性補償器7へ準希望信号と準非希望信号とを分離して入力し、良好な直交性誤差の補償を行うことができる。
【0054】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
本発明の第4の実施の形態の無線機で実現した受信機は、上述の第2の実施の形態の受信機において、バンドパスフィルタ9、10の代わりに、ヒルベルト変換を利用した位相処理により不要な周波数成分を抑圧するフィルタによって準希望信号と準非希望信号とを分離することを特徴とする。
すなわち、図9を参照して、本実施の形態の受信機を説明すると、受信機は、信号をアンテナ1を介して受信すると、直交検波器2によって、受信した実信号を中間周波数(IF周波数)の複素受信信号S1に変換する。
次に、受信信号を中間周波数の複素受信信号S1へ変換したら、サンプリング定理に従って所定のサンプリング周波数により入力された信号を量子化するADC(A/D変換器)3、4を用いて、直交検波器2により複素信号に変換された複素受信信号S1の実数軸信号及び虚数軸信号それぞれをディジタル信号化する。
【0055】
次に、ヒルベルト変換を利用した位相処理により不要な周波数成分を抑圧し、入力された信号を周波数ゼロの直流成分に対称な通過帯域特性を有する2個の出力に分離して出力する正負分離フィルタ13aによって、ADC3、4の出力における準希望信号の周波数帯域と準非希望信号の周波数帯域とを分離する。
そして、準希望信号と準非希望信号とが分離できたら、周波数変換器5によって、準希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のマイナス方向へ移動)し、同様に、準非希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のプラス方向へ移動)する。
【0056】
次に、周波数変換された準希望信号と準非希望信号は、特性補償器7へ入力され、特性補償器7では、周波数変換器5から入力された準希望信号に含まれる非希望信号のイメージ信号を、同様に周波数変換器5から入力された準非希望信号の複素共役信号を用いて抑圧する。
そして、特性補償器7の出力は検波器8によって復調されてディジタル信号列のデータへ変換される。
なお、直交検波器2や周波数変換器5の詳細は、第1の実施の形態と同一であるので、ここでは説明を省略する。また、正負分離フィルタ13aについても、第3の実施の形態で説明した正負分離フィルタ13aまたは正負分離フィルタ13bと同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0057】
以上説明したように、第4の実施の形態の受信機によれば、直交検波器2の出力において準希望信号の中に発生する非希望信号のイメージ信号を、特性補償器7において準非希望信号から生成する非希望信号のイメージ信号のレプリカを利用して補償する際に、直交検波器2が出力する準希望信号及び準非希望信号を、ヒルベルト変換を利用した位相処理により不要な周波数成分を抑圧する正負分離フィルタ13aによって準希望信号と準非希望信号とを分離し、更に周波数変換器5によって、それぞれ更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換することで、少ない回路規模で確実に特性補償器7へ準希望信号と準非希望信号とを分離して入力し、良好な直交性誤差の補償を行うことができる。
【0058】
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
本発明の第5の実施の形態の無線機で実現した受信機は、上述の第4の実施の形態の受信機において、2複素信号入力1複素信号出力の特性補償器7の代わりに、1複素信号入力1複素信号出力の特性補償器によって構成することを特徴とする。
すなわち、図10を参照して、本実施の形態の受信機を説明すると、受信機は、信号をアンテナ1を介して受信すると、直交検波器2によって、受信した実信号を中間周波数(IF周波数)の複素受信信号S1に変換する。
次に、受信信号を中間周波数の複素受信信号S1へ変換したら、サンプリング定理に従って所定のサンプリング周波数により入力された信号を量子化するADC(A/D変換器)3、4を用いて、直交検波器2により複素信号に変換された複素受信信号S1の実数軸信号及び虚数軸信号それぞれをディジタル信号化する。
【0059】
次に、ヒルベルト変換を利用した位相処理により不要な周波数成分を抑圧し、周波数ゼロの直流成分に対称な通過帯域特性を有する2個の出力に、入力された信号を分離して出力する正負分離フィルタ13aによって、ADC3、4の出力における準希望信号の周波数帯域と準非希望信号の周波数帯域とを分離する。
そして、準希望信号と準非希望信号とが分離できたら、周波数変換器5によって、まず準希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のマイナス方向へ移動)し、同様に、準非希望信号の周波数を、更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へと周波数変換(周波数軸上のプラス方向へ移動)する。
【0060】
次に、周波数変換された準希望信号と準非希望信号は、加算器14、15を用いて実数軸信号同士、及び虚数軸信号同士が加算されて合成される。
そして、合成された信号は、デシメータ16へ入力され、フィルタリングとダウンサンプリングが行われる。
次に、ダウンサンプリングされた合成信号は、特性補償器17へ入力され、特性補償器17では、直交性および振幅の誤差が補償される。
なお、特性補償器17の出力は検波器8によって復調されてディジタル信号列のデータへ変換される。
【0061】
更に特性補償器17について説明すると、図11は、特性補償器17を適応信号処理を用いて実現する場合の一例であって、(X.I、X.Q)端子から入力される実数軸信号(X.I)と虚数軸信号(X.Q)に対して、係数の更新式
1,k=h1,k-1+μ×(Y.Q)×(X.Q)×e
2,k=h2,k-1+μ×(Y.I)×(X.Q)×e
3,k=h3,k-1+μ×(Y.I)×(X.I)×e
(ただし、σは所望の信号振幅値を示し、e=σ2−((Y.I)2+(Y.Q)2)とする)により適応的に更新される係数h1、h2およびh3により、
(Y.I)=h3×(X.I)
(Y.Q)=h1×(X.Q)+h2×(X.I)
の処理を行って、直交性および振幅の誤差が補償された実数軸信号(Y.I)及び虚数軸信号(Y.Q)を得る。
【0062】
なお、乗算器9aは、(X.I、X.Q)端子から入力される実数軸信号(X.I)に係数h3を乗算し、(Y.I、Y.Q)端子から出力される実数軸信号(Y.I)とする。乗算器9bは、(X.I、X.Q)端子から入力される実数軸信号(X.I)に係数h2を乗算し、同様に乗算器9cは、(X.I、X.Q)端子から入力される虚数軸信号(X.Q)に係数h1を乗算する。そして、加算器9dによって、乗算器9bの出力と乗算器9cの出力とを加算し、(Y.I、Y.Q)端子から出力される虚数軸信号(Y.Q)とする。
【0063】
なお、直交検波器2や周波数変換器5、正負分離フィルタ13aの詳細は、第4の実施の形態と同一であるので、ここでは説明を省略する。また、デシメータ16は、準希望信号や準非希望信号の折り返しを除去するために、加算器14、15によって合成された信号の周波数帯域を通過帯域として、この信号を抽出する実係数のローパスフィルタと、ローパスフィルタの出力信号のサンプリングレートを変換して低いサンプリングレートの信号とするダウンサンプラとを、それぞれ実数軸信号用及び虚数軸信号用として備え、合成された信号の実数軸信号と虚数軸信号のそれぞれにフィルタリングとダウンサンプリングを実行するものとする。
【0064】
以上説明したように、第5の実施の形態の受信機によれば、直交検波器2が出力する準希望信号及び準非希望信号を、周波数変換器5によって更に周波数ゼロの直流成分に近い信号へ周波数変換し、デシメータ16によってサンプリングレートの低い信号へ変換することで、特性補償器における演算量を削減することができると共に、特性補償器に簡単な構成の特性補償器15を用いることで、少ない演算量と回路規模で良好な直交性誤差の補償を行うことができる。
【0065】
(第6の実施の形態)
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。
本発明の第6の実施の形態の無線機で実現した受信機は、上述の第1の実施の形態の受信機において、図2を用いて説明した周波数変換器5に含まれる乗算器を共用化して、回路を簡略化することを特徴とする。
すなわち、図12を参照して本実施の形態の受信機において周波数変換器5として用いられる合成複素ミキサについて説明すると、図12は、第1の実施の形態において図2を用いて説明した周波数変換器5の乗算器2b、乗算器2c、乗算器2e、及び乗算器2fで構成する複素ミキサと、乗算器3b、乗算器3c、乗算器3e、及び乗算器3fで構成する複素ミキサとの乗算器を共用化する合成複素ミキサの構成を示すブロック図であって、合成複素ミキサは、(S1.I、S1.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(S1.I)と虚数軸信号(S1.Q)とに、直交キャリア発振器7aの発生する第2の周波数のローカル信号の実数軸信号cosと、実数軸信号より90度位相の進んだ虚数軸信号−sinとをそれぞれ乗算する乗算器7b及び乗算器7cとを備え、乗算器7cの出力の符号を符号反転器7dによって反転すると共に、加算器7eを用いて、これを乗算器7bの出力に加算して2個ある実数軸信号出力の内の実数軸信号出力(T1.I)とする。
【0066】
また合成複素ミキサは、(S1.I、S1.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(S1.I)と虚数軸信号(S1.Q)とに、同様に外部に接続された直交キャリア発振器7aの発生する第2の周波数のローカル信号の虚数軸信号−sinと、実数軸信号cosとをそれぞれ乗算する乗算器7f及び乗算器7gとを備え、加算器7hによって、乗算器7fの出力に乗算器7gの出力を加算して2個ある虚数軸信号出力の内の虚数軸信号出力(T1.Q)とする。
【0067】
更に、合成複素ミキサは、加算器7iによって、乗算器7bの出力に乗算器7cの出力を加算して2個ある実数軸信号出力の内の実数軸信号出力(T2.I)とし、乗算器7fの出力の符号を符号反転器7jによって反転すると共に、加算器7kによって、これを乗算器7gの出力に加算して2個ある虚数軸信号出力の内の虚数軸信号出力(T2.Q)とする。
なお、周波数変換器5の内部構成以外は、上述の第1の実施の形態の構成と同一であるので、ここでは周波数変換器5以外の構成要素の説明は省略する。
【0068】
以上説明したように、第6の実施の形態の受信機によれば、直交検波器2の出力において準希望信号の中に発生する非希望信号のイメージ信号を、特性補償器7において準非希望信号から生成する非希望信号のイメージ信号のレプリカを利用して補償する際に、第1の実施の形態において用いられた周波数変換器5の8個の乗算器を共用化して半分の4個に削減することで、更に少ない回路規模で特性補償器7に準希望信号と準非希望信号とを分離して入力し、良好な直交性誤差の補償を行うことができる。
【0069】
なお、上述の第3の実施の形態においても、周波数変換器5として、本実施の形態において図12を用いて説明した合成複素ミキサを利用することで、本実施の形態と同様に、更に少ない回路規模で特性補償器7に準希望信号と準非希望信号とを分離して入力し、良好な直交性誤差の補償を行うことができる。
【0070】
(第7の実施の形態)
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。
本発明の第7の実施の形態の無線機で実現した受信機は、上述の第1の実施の形態の受信機において、図4を用いて説明した特性補償器7に適応処理を導入することを特徴とする。
すなわち、図13を参照して本実施の形態の受信機において特性補償器7として用いられる適応処理を導入した特性補償器について説明すると、図13は、第1の実施の形態において図4を用いて説明した特性補償器7に適応処理を導入した構成を示すブロック図であって、適応処理を導入した特性補償器は、(X2.I、X2.Q)端子から入力された準非希望信号の虚数軸信号(X2.Q)に”−1”を乗算することで、虚数軸信号(X2.Q)の符号を反転させて、入力された準非希望信号の複素共役信号を作成するための乗算器8aと、特性補償器7の出力信号(Y.I、Y.Q)を誤差信号、作成された複素共役信号を参照信号として、フィルタの係数を制御する適応フィルタの中心部分LMSコア8bとを備えている。
【0071】
また、適応処理を導入した特性補償器は、LMSコア8bの出力(イメージ周波数妨害キャンセル信号)の信号レベルを調整する実数軸側信号アッテネータATT8c、及び虚数軸側信号アッテネータATT8dと、ATT8cとATT8dにより調整されたイメージ周波数妨害キャンセル信号を、(X1.I、X1.Q)端子に入力された準希望信号にそれぞれ合成する実数軸側の減算器8e、及び虚数軸側の減算器8fとを備えている。
【0072】
ここで、LMSコア8bは、(X2.I、X2.Q)端子に入力された準非希望信号から生成した複素共役信号を参照信号Sとして、(X1.I、X1.Q)端子に入力された準希望信号中に存在する直交検波器2で発生した非希望信号のイメージ信号と、参照信号Sとの誤差を最小にするように働く。誤差が完全に無いとき非希望信号のイメージ信号は完全に抑圧されるので、特性補償器7の適応精度限界までイメージ信号抑圧特性を向上できる。
また、特性補償器7は、適応処理時にキャリブレーション信号を入力して適応フィルタの係数を求めても良い。
【0073】
また、LMSコア8bの出力の信号レベルを調整する実数軸側信号アッテネータATT8c、及び虚数軸側信号アッテネータATT8eは、LMSコア8bのフィルタ係数語長を最小限の係数語長で動作させるために挿入する。これは、非希望信号のイメージ信号が、適応フィルタに参照信号として入力される(X2.I、X2.Q)端子に入力された準非希望信号から生成した複素共役信号より、信号レベルが非常に小さくなるために行うものであって、アッテネータを用いない場合は、LMSコア8bは係数値の大きさを可変することにより、出力であるイメージ周波数妨害キャンセル信号を非希望信号のイメージ信号と同一レベルに可変する。しかし、係数値を小さくしなければいけないとき、これはフィルタ係数語長を短くすることと等しく適応精度が下がるので好ましくない。
【0074】
また、アナログ部の特性変化が短い時間で生じることはないから、非希望信号のイメージ信号が時間軸上で緩やかに変動する場合、適応処理を常に動作させる必要はない。そこで、必要な時以外は、適応フィルタの適応動作を停止して信号を処理することができる。具体的には、特性補償器7のLMSコア8bの適応処理のON/OFF(作動/停止)を制御することで、所定の時間だけ適応処理を行い、残りの時間は求めた係数(適応処理を停止した際に保持された最終の係数)、あるいは固定係数データによりLMSコア8bの適応フィルタをイコライザとして動作させ、これを繰り返すことにより目的を達成することができる。
【0075】
以上説明したように、第7の実施の形態の受信機によれば、直交検波器2の出力において準希望信号の中に発生する非希望信号のイメージ信号を、準非希望信号から生成する非希望信号のイメージ信号のレプリカを利用して補償する際に、第1の実施の形態において用いられた特性補償器7に適応処理を導入することで、直交検波器2の特性変動に追従して良好な直交性誤差の補償を行うことができる。
【0076】
なお、上述の第2から第4、及び第6の実施の形態においても、特性補償器7として、本実施の形態において図13を用いて説明した適応処理を導入した特性補償器を利用することで、本実施の形態と同様に、直交検波器2の特性変動に追従して良好な直交性誤差の補償を行うことができる。
【0077】
(第8の実施の形態)
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。
図14は、本発明の第8の実施の形態の無線機で実現した送信機の構成を示すブロック図である。
図14を参照して、本実施の形態の送信機を説明すると、送信機は、変調器21において、直交する中間周波数(IF周波数)の複素キャリア信号を用意し、複素キャリア信号を送信データで変調し送信信号を作成する。
次に、特性補償器22において変調器21より後段で発生する実数軸信号と虚数軸信号との間の直交性誤差の補償を行うことにより、予め直交性誤差の逆特性が付加されて、元の複素キャリア信号と該複素キャリア信号の複素共役信号との合成送信信号が生成される。
【0078】
そして、インタポレータ23によって、フィルタリングにより合成送信信号の正負の周波数成分の分離が行われ、元の複素キャリア信号と該複素キャリア信号の複素共役信号とに分離されると共に、アナログ信号への変換を容易にするために、アップサンプリングが行われる。
次に、それぞれ分離された元の複素キャリア信号と該複素キャリア信号の複素共役信号の周波数は、周波数変換器24によって、直交変調器29の入力周波数と、該入力周波数の複素共役周波数とへ、それぞれ周波数変換される。
そして、加算器25、26によって実数軸信号同士及び虚数軸信号同士が合成され、更にDAC(D/A変換器)27、28によって実数軸信号及び虚数軸信号がアナログ信号化されてから直交変調器29へ入力される。
また、直交変調器29では、入力された複素信号を送信周波数に周波数変換すると共に、周波数変換後の信号の実数軸信号のみをアンテナ30へ出力する。
【0079】
次に、インタポレータ23について更に説明すると、インタポレータ23は、図15に示すように、(M.I、M.Q)端子から入力された信号のデータを補間するアップサンプラ12aと、アップサンプラ12aの出力において、元の複素キャリア信号の折り返しを除去すると共に、元の複素キャリア信号とその複素共役信号とを分離するために、特性補償器22の出力における元の複素キャリア信号の周波数帯域を通過帯域として、元の複素キャリア信号を抽出するバンドパスフィルタ12bとを備えている。
【0080】
また、インタポレータ23は、アップサンプラ12aの出力において、元の複素キャリア信号の複素共役信号の折り返しを除去すると共に、元の複素キャリア信号とその複素共役信号とを分離するために、特性補償器22の出力における元の複素キャリア信号の複素共役信号の周波数帯域を通過帯域として、元の複素キャリア信号の複素共役信号を抽出するバンドパスフィルタ12cとを備えている。
【0081】
なお、バンドパスフィルタ12b、12cのフィルタ係数は、バンドパスフィルタ12b、12cの一方が、もう一方のフィルタに用意された複素係数の虚数軸側の符号を反転して処理を行うことにより、バンドパスフィルタ12b、12cが互いに周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を実現する。
また、特性補償器22には、第5の実施の形態において図11を用いて説明した特性補償器17と同様のものが用いられる。
【0082】
次に、周波数変換器24について更に説明すると、周波数変換器24は、図16に示すように、元の複素キャリア信号の周波数を直交変調器29の入力周波数へと周波数変換するために、元の複素キャリア信号の周波数の周波数より所定値だけ低い第4の周波数の複素ローカル信号を出力する直交キャリア発振器10aと、(V1.I、V1.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(V1.I)と虚数軸信号(V1.Q)とに、直交キャリア発振器10aが出力する第4の周波数のローカル信号の実数軸信号”cos”と、実数軸信号より90度位相の遅れた虚数軸信号”sin”とをそれぞれ乗算する乗算器10b及び乗算器10cと、更に乗算器10bの出力から乗算器10cの出力を減算して実数軸信号出力(W1.I)とする減算器10dとを備えている。
【0083】
また、周波数変換器24は、(V1.I、V1.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(V1.I)と虚数軸信号(V1.Q)とに、直交キャリア発振器10aが出力する第4の周波数のローカル信号の虚数軸信号”sin”と、実数軸信号”cos”とをそれぞれ乗算する乗算器10e及び乗算器10fと、更に乗算器10eの出力に乗算器10fの出力を加算して虚数軸信号出力(W1.Q)とする加算器10gとを備えている。
【0084】
また、周波数変換器24は、元の複素キャリア信号の複素共役信号の周波数を直交変調器29の入力周波数の複素共役周波数へと周波数変換するために、直交キャリア発振器10aが出力する虚数軸信号の符号を反転させて、第4の周波数の複素ローカル信号の複素共役信号を得る符号反転器11aと、(V2.I、V2.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(V2.I)と虚数軸信号(V2.Q)とに、直交キャリア発振器10aが出力する第4の周波数のローカル信号の複素共役信号として生成した第5の周波数のローカル信号の実数軸信号”cos”と、実数軸信号より90度位相の進んだ虚数軸信号”−sin”とをそれぞれ乗算する乗算器11b及び乗算器11cと、更に乗算器11bの出力から乗算器11cの出力を減算して実数軸信号出力(W2.I)とする減算器11dとを備えている。
【0085】
更に、周波数変換器24は、(V2.I、V2.Q)端子から入力された複素受信信号S1の実数軸信号(V2.I)と虚数軸信号(V2.Q)とに、直交キャリア発振器10aが出力する第4の周波数のローカル信号の複素共役信号として生成した第5の周波数のローカル信号の虚数軸信号”−sin”と、実数軸信号”cos”とをそれぞれ乗算する乗算器11e及び乗算器11fと、更に乗算器11eの出力に乗算器11fの出力を加算して虚数軸信号出力(W2.Q)とする加算器11gとを備えている。
【0086】
なお、直交キャリア発振器10aの代わりに、元の複素キャリア信号の複素共役信号の周波数を直交変調器29の入力周波数の複素共役周波数へと周波数変換するための複素ローカル信号を出力する直交キャリア発振器を備えて、元の複素キャリア信号の周波数を直交変調器29の入力周波数へと周波数変換するための複素ローカル信号は、該直交キャリア発振器が出力する複素ローカル信号の複素共役信号を利用するようにしても良い。
【0087】
また、上述の第8の実施の形態の送信機は、インタポレータ23に含まれるバンドパスフィルタ12b、12cと周波数変換器24との位置を前後で逆にしても同様な効果が得られる。ただし、バンドパスフィルタ12b、12cの通過周波数帯域は、周波数変換器24の出力における元の複素キャリア信号とその複素共役信号の周波数帯域に合わせるものとする。
【0088】
以上説明したように、第8の実施の形態の送信機によれば、低い中間周波数の信号に対して、特性補償器22によって低いサンプリング周波数のまま直交性誤差の補償処理を行い、補償処理後の信号をインタポレータ23や周波数変換器24を用いてサンプリング周波数と送信周波数の調整を行うことで、特性補償器22における演算量を削減することができる。
【0089】
なお、上述の第1から第8の実施の形態では、特性補償器7や特性補償器17、及び特性補償器22がディジタル回路で構成され、複素信号における直交性誤差の特性補償処理をディジタル信号処理により行うとして説明したが、第1から第8の実施の形態のようにA/D変換やD/A変換を行わず、全てアナログ信号のままで、アナログ回路の特性補償器によって複素信号における直交性誤差の特性補償処理を行っても良い。
この場合、アナログ回路による特性補償処理であっても、RF周波数やIF周波数よりも低い周波数において補償処理を行うことにより、パッシブ回路を用いても高い精度で補償を行うことができるため、常に動作状態にあり消費電力の大きいアクティブ回路を用いる必要がなく、消費電力を削減することが可能である。
【0090】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に記載の無線機によれば、直交検波器の出力における目的信号と非目的信号とを、周波数ゼロの直流成分に対称な周波数の信号として保持したまま、更に直流成分に近い周波数の信号へ変換し、直交検波器の直交性誤差の補償を行う特性補償器へ入力することにより、サンプリング周波数を低く設定した特性補償器を用いて、直交検波器の直交性誤差の補償を行うことができる。
従って、複素信号の直交性誤差を補償する特性補償器における消費電力を削減し、歪みのない信号を送受信可能な無線機を実現することができるという効果が得られる。
【0091】
請求項2に記載の無線機によれば、周波数変換器がローカル信号を共有することで、一方の周波数変換器の局部発振器を省略し、回路構成を簡略化することができる。
従って、回路構成が簡略化された分だけ、更に消費電力を削減した無線機を実現することができるという効果が得られる。
【0092】
請求項3及び請求項4に記載の無線機によれば、目的信号と非目的信号とを明確に分離して特性補償器へ入力することで、特性補償器における補償動作を正確に行うことができると共に、特性補償器に適応信号処理を用いた場合、適応特性を向上させることができる。
従って、高精度で複素信号の直交性誤差を補償し、歪みのない信号を送受信可能な無線機を実現することができるという効果が得られる。
【0093】
請求項5に記載の無線機によれば、フィルタが複素係数を共有することで、一方のフィルタの複素係数メモリを省略し、回路構成を簡略化することができる。従って、回路構成が簡略化された分だけ、更に消費電力を削減した無線機を実現することができるという効果が得られる。
【0094】
請求項6に記載の無線機によれば、ヒルベルト変換を利用して位相処理を行うことで、確実に非目的信号のイメージ信号を含む目的信号と、目的信号のイメージ信号を含む非目的信号とを分離して特性補償器へ入力すると共に、複素係数フィルタの実数軸または虚数軸の畳み込み処理の一方を遅延処理に置き換えて、フィルタ演算量を半分に削減し、回路構成を簡略化することができる。
従って、高精度で複素信号の直交性誤差を補償することができると共に、回路構成が簡略化された分だけ更に消費電力を削減した無線機を実現することができるという効果が得られる。
【0095】
請求項7に記載の無線機によれば、変調器の出力における目的信号と非目的信号とを、周波数ゼロの直流成分に近いと共に該直流成分に対称な周波数の信号として生成し、直交変調器の直交性誤差の補償を行う特性補償器へ入力すると共に、特性補償器の出力における目的信号と非目的信号の周波数を送信周波数の信号へ変換することにより、サンプリング周波数を低く設定した特性補償器を用いて、直交変調器の直交性誤差の補償を行うことができる。
従って、複素信号の直交性誤差を補償する特性補償器における消費電力を削減し、歪みのない信号を送受信可能な無線機を実現することができるという効果が得られる。
【0096】
請求項8に記載の無線機によれば、周波数変換器がローカル信号を共有することで、一方の周波数変換器の局部発振器を省略し、回路構成を簡略化することができる。
従って、回路構成が簡略化された分だけ、更に消費電力を削減した無線機を実現することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の無線機で実現した受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施の形態の無線機で実現した受信機で用いられる周波数変換器の構成を示すブロック図である。
【図3】 同実施の形態の無線機で実現した受信機で用いられるデシメータの構成を示すブロック図である。
【図4】 同実施の形態の無線機で実現した受信機で用いられる特性補償器の構成を示すブロック図である。
【図5】 同実施の形態の無線機で実現した受信機によるイメージ信号抑圧動作を示す模式図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態の無線機で実現した受信機の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の第3の実施の形態の無線機で実現した受信機の構成を示すブロック図である。
【図8】 同実施の形態の無線機で実現した受信機で用いられる正負分離フィルタの構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の第4の実施の形態の無線機で実現した受信機の構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の第5の実施の形態の無線機で実現した受信機の構成を示すブロック図である。
【図11】 同実施の形態の無線機で実現した受信機で用いられる特性補償器の構成を示すブロック図である。
【図12】 本発明の第6の実施の形態の無線機で実現した受信機で用いられる周波数変換器の構成を示すブロック図である。
【図13】 本発明の第7の実施の形態の無線機で実現した受信機で用いられる特性補償器の構成を示すブロック図である。
【図14】 本発明の第8の実施の形態の無線機で実現した送信機の構成を示すブロック図である。
【図15】 同実施の形態の無線機で実現した送信機で用いられるインタポレータの構成を示すブロック図である。
【図16】 同実施の形態の無線機で実現した送信機で用いられる周波数変換器の構成を示すブロック図である。
【図17】 従来の受信機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、30・・・アンテナ、2・・・直交検波器、3、4・・・ADC(A/D変換器)、5・・・周波数変換器、6・・・デシメータ、7・・・特性補償器、8・・・検波器、9、10・・・バンドパスフィルタ、11、12・・・ダウンサンプラ、13a、13b・・・正負分離フィルタ、14、15・・・加算器、16・・・デシメータ、17・・・特性補償器、21・・・変調器、22・・・特性補償器、23・・・インタポレータ、24・・・周波数変換器、25、26・・・加算器、27、28・・・DAC(D/A変換器)、29・・・直交変調器、1a・・・直交キャリア発振器、1b、1c、2b、2c、2e、2f、3b、3c、3e、3f、5a、5b、5c、7b、7c、7f、7g、8a、9a、9b、9c、10b、10c、10e、10f、11b、11c、11e、11f・・・乗算器、2a、7a、10a・・・直交キャリア発振器、2d、3d、5d、5e、6c、6h、8e、8f、10d、11d・・・減算器、2g、3g、6f、6g、7e、7h、7i、7k、9d、10g、11g・・・加算器、3a、7d、7j、11a・・・符号反転器、4a、4c、12b、12c・・・バンドパスフィルタ、4b、4d・・・ダウンサンプラ、6b、6e・・・ヒルベルト変換器、6a、6d・・・遅延器、8b・・・LMSコア、8c、8d・・・ATT、12a・・・アップサンプラ

Claims (8)

  1. 実数入力信号に対して複素中間周波数信号を得る直交検波器と、
    前記直交検波器の出力における目的信号を、更に低周波数の信号へ周波数変換する第1の周波数変換器と、
    前記直交検波器の出力における非目的信号を、前記第1の周波数変換器が出力する信号と周波数ゼロの直流成分に対称な周波数の信号へ周波数変換する第2の周波数変換器と、
    前記第1の周波数変換器の出力信号に対し、前記第2の周波数変換器の出力信号を利用して、前記直交検波器により前記目的信号に発生した実数軸信号と虚数軸信号との間の直交性誤差の補償を行う特性補償器と
    を備えたことを特徴とする無線機。
  2. 前記第1、または第2の周波数変換器の一方が、もう一方の周波数変換器に用いる複素ローカル信号の複素共役信号を、自身のローカル信号として利用する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線機。
  3. 前記直交検波器の出力における前記目的信号の周波数帯域を通過帯域とし、前記直交検波器の出力信号から前記目的信号を抽出する第1のフィルタと、
    前記第1のフィルタと周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を有すると共に、前記直交検波器の出力における前記非目的信号の周波数帯域を通過帯域とし、前記直交検波器の出力信号から前記非目的信号を抽出する第2のフィルタと
    を備え、
    前記第1の周波数変換器が、前記第1のフィルタの出力を、更に低周波数の信号へ周波数変換し、
    前記第2の周波数変換器が、前記第2のフィルタの出力を、前記第1の周波数変換器の出力する信号と周波数ゼロの直流成分に対称な周波数の信号へ周波数変換する
    ことを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の無線機。
  4. 前記第1の周波数変換器の出力における前記目的信号の周波数帯域を通過帯域とし、前記第1の周波数変換器の出力信号から前記目的信号を抽出する第1のフィルタと、
    前記第1のフィルタと周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を有すると共に、前記第2の周波数変換器の出力における前記非目的信号の周波数帯域を通過帯域とし、前記第2の周波数変換器の出力信号から前記非目的信号を抽出する第2のフィルタと
    を備え、
    前記特性補償器が、前記第1のフィルタの出力信号に対し、前記第2のフィルタの出力信号を利用して、前記直交検波器により前記目的信号に発生した実数軸信号と虚数軸信号との間の直交性誤差の補償を行う
    ことを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の無線機。
  5. 前記第1、及び第2のフィルタは、複素数信号を入出力する複素フィルタであって、
    前記第1、または第2のフィルタの一方が、もう一方のフィルタに用意された複素フィルタ係数の虚数軸側の符号を反転して処理を行うことにより、前記第1、及び第2のフィルタが、互いに周波数ゼロの直流成分に対して対称な通過帯域特性を実現する
    ことを特徴とする請求項3、または請求項4に記載の無線機。
  6. 前記第1、及び第2のフィルタが、ヒルベルト変換を利用した位相処理により不要な周波数成分を抑圧するフィルタである
    ことを特徴とする請求項3、または請求項4に記載の無線機。
  7. 複素中間周波数信号を送信データで変調する変調器と、
    前記変調器が出力する変調後の複素中間周波数信号に、該変調器より後段で発生する実数軸信号と虚数軸信号との間の直交性誤差の補償を行う特性補償器と、
    前記特性補償器の出力における目的信号を、更に高周波数の信号へ周波数変換する第1の周波数変換器と、
    前記特性補償器の出力における非目的信号を、前記第1の周波数変換器が出力する信号と周波数ゼロの直流成分に対称な周波数の信号へ周波数変換する第2の周波数変換器と、
    前記第1の周波数変換器が出力する複素数信号と前記第2の周波数変換器が出力する複素数信号との実数軸信号同士、及び虚数軸信号同士をそれぞれ加算する加算器と、
    前記加算器が出力する複素数信号に対して実数出力信号を得る直交変調器と
    を備えたことを特徴とする無線機。
  8. 前記第1、または第2の周波数変換器の一方が、もう一方の周波数変換器に用いる複素ローカル信号の複素共役信号を、自身のローカル信号として利用する
    ことを特徴とする請求項7に記載の無線機。
JP2002230517A 2002-08-07 2002-08-07 無線機 Expired - Fee Related JP3967226B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002230517A JP3967226B2 (ja) 2002-08-07 2002-08-07 無線機
KR1020030049769A KR100957426B1 (ko) 2002-08-07 2003-07-21 무선기
US10/630,190 US7203473B2 (en) 2002-08-07 2003-07-30 Radio equipment

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002230517A JP3967226B2 (ja) 2002-08-07 2002-08-07 無線機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004072532A JP2004072532A (ja) 2004-03-04
JP3967226B2 true JP3967226B2 (ja) 2007-08-29

Family

ID=31492335

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002230517A Expired - Fee Related JP3967226B2 (ja) 2002-08-07 2002-08-07 無線機

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7203473B2 (ja)
JP (1) JP3967226B2 (ja)
KR (1) KR100957426B1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5005179B2 (ja) * 2005-03-23 2012-08-22 ソニー株式会社 固体撮像装置
WO2006137325A1 (ja) 2005-06-24 2006-12-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 無線受信装置
JP2007104007A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Toshiba Corp 直交変調器及び直交変調器におけるベクトル補正方法
KR100653199B1 (ko) * 2005-11-18 2006-12-05 삼성전자주식회사 로컬 신호를 이용하여 수신 신호에서 리키지 성분을제거하는 rf 수신 장치 및 방법
JP2007274165A (ja) 2006-03-30 2007-10-18 Toshiba Corp Ip電話システム
US20070281626A1 (en) * 2006-06-05 2007-12-06 Dobosz Paul J Vehicle telematics satellite data transceiver utilizing fm radio circuitry
TWI369878B (en) * 2008-06-16 2012-08-01 Realtek Semiconductor Corp Transmitter, receiver and adjusting method for reducing i/q mismatch
IL199009A (en) 2009-05-27 2013-11-28 Israel Aerospace Ind Ltd aircraft
JP5414484B2 (ja) * 2009-12-01 2014-02-12 三菱電機株式会社 フーリエ変換回路、受信装置およびフーリエ変換方法
US8787860B2 (en) * 2011-07-21 2014-07-22 Marvell World Trade Ltd. Image cancellation in receivers using dual adaptive filters
WO2013108590A1 (ja) 2012-01-20 2013-07-25 パナソニック株式会社 直交変換誤差補正装置
JP5803758B2 (ja) * 2012-03-14 2015-11-04 沖電気工業株式会社 振幅補正装置、無線通信装置および振幅補正方法
JP6013845B2 (ja) * 2012-09-07 2016-10-25 ラピスセミコンダクタ株式会社 受信機及び受信方法
WO2014094823A1 (en) * 2012-12-18 2014-06-26 Signal Processing Devices Sweden Ab Methods and devices for handling channel mismatches of an i/q down-converted signal and a two-channel ti-adc
US9985650B2 (en) * 2016-05-04 2018-05-29 Texas Instruments Incorporated Digital down converter
WO2019018739A1 (en) * 2017-07-20 2019-01-24 Massachusetts Institute Of Technology COMPACT MODEL NON-LINEAR COMPENSATION OF LIMITED BAND RECEIVER SYSTEMS

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3439036B2 (ja) 1996-08-07 2003-08-25 日本電信電話株式会社 直交および振幅誤差補償回路
US6330290B1 (en) * 1998-09-25 2001-12-11 Lucent Technologies, Inc. Digital I/Q imbalance compensation
US6377620B1 (en) * 1999-01-19 2002-04-23 Interdigital Technology Corporation Balancing amplitude and phase
US6792054B1 (en) * 1999-03-30 2004-09-14 Texas Instruments Incorporated Method for reducing complex frequency down-conversion impairments
US6987815B2 (en) * 2000-06-23 2006-01-17 Ntt Docomo, Inc. Receive method and receiver in communication system
JP3549814B2 (ja) 2000-07-19 2004-08-04 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 通信システムにおける受信方法及び受信機
JP3698996B2 (ja) 2000-06-23 2005-09-21 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 通信システムにおける受信機
ES2323856T3 (es) * 2001-06-29 2009-07-27 Nokia Corporation Desequilibrio de la fase iq.
US20030165203A1 (en) * 2001-08-10 2003-09-04 Rishi Mohindra Quadrature gain and phase imbalance correction in a receiver
US7158586B2 (en) * 2002-05-03 2007-01-02 Atheros Communications, Inc. Systems and methods to provide wideband magnitude and phase imbalance calibration and compensation in quadrature receivers

Also Published As

Publication number Publication date
KR20040014208A (ko) 2004-02-14
US20040029550A1 (en) 2004-02-12
JP2004072532A (ja) 2004-03-04
KR100957426B1 (ko) 2010-05-11
US7203473B2 (en) 2007-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3967226B2 (ja) 無線機
US6704349B1 (en) Method and apparatus for canceling a transmit signal spectrum in a receiver bandwidth
JP4708076B2 (ja) ダウンコンバータ及びアップコンバータ
US8306480B2 (en) System and method for transmission interference cancellation in full duplex transceiver
US10666305B2 (en) Systems and methods for linearized-mixer out-of-band interference mitigation
CN111697991B (zh) 用于提供非线性自干扰消除的方法和无线通信装置
US10404297B2 (en) Systems and methods for out-of-band interference mitigation
US8509298B2 (en) Apparatus and method for adaptive I/Q imbalance compensation
US20150085962A1 (en) Canceling narrowband interfering signals in a distributed antenna system
JP7114779B2 (ja) 調整可能な帯域外干渉緩和システムおよび方法
KR20020027530A (ko) 대역 통과 및 기저 대역 혼성의 델타-시그마 변조기
US9031171B2 (en) Digital down converter circuit
EP1693954B1 (en) Demodulation circuit for use in receiver using IF sampling scheme
US8144811B2 (en) Hybrid zero-IF receiver
EP1417750A1 (fr) Circuit melangeur a rejection de frequence image, notamment pour un recepteur rf a frequence intermediaire nulle ou faible
JP3902498B2 (ja) イメージ信号抑圧装置
US6016114A (en) Apparatus and method of fabricating mixed signal interface in GSM wireless application
US20030091128A1 (en) Digital demodulator, a telecommunications receiver, and a method of digital demodulation
TWI842849B (zh) 提供非線性自干擾消除的方法及無線通訊裝置
JP2012028918A (ja) イメージ信号を除去するアンダーサンプリングを用いた受信機、プログラム及び方法
JP2007519279A (ja) デルタ−シグマ変調器を使用して周波数信号を受信する受信器
JPH01503108A (ja) I―qチャネル適応ラインエンハンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070515

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110608

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110608

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120608

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120608

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130608

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees