JP3963132B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ信号の送受信を行う通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来の一般的な通信システムの一構成例を示す図である。この図に示す通信システムは、複数の通信端末100と、これらの各通信端末100に分岐接続される平衡2線ケーブル(ペア線)Cとにより構成され、複数の通信端末100が平衡2線ケーブルCを介して相互にデータ信号を送受信するようになっている。
【0003】
通信端末100は、平衡2線ケーブルCで当該通信端末100を他の通信端末100と接続するための端子部100iと、データ信号の送信及び受信などの各種処理を実行するCPU部100fと、このCPU部100fからの送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し、これを端子部100iから他の通信端末100に送信する信号送信部100bと、信号送信部100bが送信した自らの被変調波信号を受信し、これを復調して得られるデータ信号を信号衝突検出部100eに出力する送信信号受信部100cと、端子部100iに入来する平衡2線ケーブルCからの被変調波信号を受信し、これを復調して得られるデータ信号をCPU部100fおよび信号衝突検出部100eに出力する伝送信号受信部100dと、送信信号受信部100cと伝送信号受信部100dとが受信して得られた夫々のデータ信号を比較することにより平衡2線ケーブルC上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部と、信号送信部100bの出力および伝送信号受信部100dの入力と端子部100iとの間に介設される2線4線変換回路100aと、交流電源の交流電力を直流電力に変換する電源部100gと、この電源部100gで変換された直流電力から駆動電力を生成して各部に供給する内部電源100hとを備えている。
【0004】
このような通信システムでは、通信端末100の信号送信部100bでデータ信号および搬送波信号から被変調波信号が生成され、2線4線変換回路100aを経由して平衡2線ケーブルC上に送信される。送信された被変調波信号は、別の通信端末100に受信され、その伝送信号受信部100dで復調され、元のデータ信号に復号される。
【0005】
ここで、平衡2線ケーブルC上の伝送信号の周波数については、上りと下りとで同一の周波数帯域が使用される。配線形態は任意の箇所で分岐が可能なマルチドロップであり、分岐点では直接平衡2線ケーブルC同士が結ばれる。
【0006】
このような通信方式の場合、複数の通信端末100が同時に送信すると、平衡2線ケーブルCに送信された信号が衝突し、何れの通信端末100においても通信相手の信号を正常に受信することができなくなる。このため、一般的に、各通信端末100は、送信前に、伝送信号受信部100dで受信されるデータ信号を監視することにより、平衡2線ケーブルC上に送信中の信号が有るか無いかを検出することになっている。そして、平衡2線ケーブルC上に送信中の信号が有ることを検出した場合には、送信時点を延期し、再度検出を行って送信中の信号が無ければ送信を行うように送信タイミングの調整が行われるようになっている。
【0007】
また、通信装置100は、被変調波信号の送信中には、信号衝突検出部100eにてデータ信号が正常に送信されているのか、他の通信装置100から送信されたデータ信号と衝突していないのかを検出している。つまり、伝送信号受信部100dと送信信号受信部100cとのデータ信号が一致した場合には、平衡2線ケーブルC上に伝送されている信号は1つであり信号の衝突は起こっていないと判断し、一致しない場合には、平衡2線ケーブルC上に伝送されている信号は複数あり、信号の衝突が起こっていると判断する。データ信号の衝突を検出した場合には、送信中の被変調波信号を停止させ、時間をおいて再び被変調波信号の送信を試みる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の通信システムでは、信号の衝突を回避しつつ信号の送受信を好適に行うことができるものの、平衡2線ケーブルCの分岐点xでは、直接ケーブル同士が接続されるために、その分岐点xで平衡2線ケーブルのインピーダンスが低下してしまい、伝送信号である被変調波信号が減衰および反射するという問題があった。また、これにより、被変調波信号の振幅が小さくなり、被変調波信号が大きな歪みを持つようになると、データ信号の復調が不可能となり、伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができない。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであって、その目的とするところは、衝突検出機能を有した通信システムにおいて、伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができる通信システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数の通信端末と、これらの各通信端末に接続される分岐器と、これらの各分岐器間に接続される平衡2線ケーブルとにより構成され、前記複数の通信端末が前記分岐器および前記平衡2線ケーブルを介して相互にデータ信号を送受信する通信システムであって、前記通信端末は、送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し前記平衡2線ケーブルに送信する信号送信部と、その信号送信部が送信した自らの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る送信信号受信部と、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る伝送信号受信部と、前記送信信号受信部と前記伝送信号受信部とが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより前記平衡2線ケーブル上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部とを備え、前記分岐器は、前記平衡2線ケーブルと接続するための一対の送り端子部と、当該分岐器を前記通信端末に接続するための分岐端子部と、分岐回路部を含み、前記分岐回路部は、前記一対の送り端子部間の両ラインと前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルに対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗と、これら一対の抵抗と前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルとインピーダンス整合をとるためのトランスとにより構成され、前記分岐器は、前記送り端子部からの被変調波信号を増幅する受信信号増幅器と、前記分岐端子部からの被変調波信号を増幅する送信信号増幅器と、第1の入出力端子から入力された被変調波信号を分配して第2,第3の入出力端子から出力し、第2,第3の入出力端子から入力された被変調波信号を混合して前記第1の入出力端子から出力する2つのハイブリッド回路とを有し、一方の前記ハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記分岐回路部と前記分岐端子部との間で前記分岐回路部側に接続し、他方のハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記分岐回路部と前記分岐端子部との間で前記分岐端子部側に接続し、2つの前記ハイブリッド回路の第2,第3の入出力端子間を、前記受信信号増幅器と前記送信信号増幅器とで接続した。
【0012】
請求項の発明は、複数の通信端末と、これらの各通信端末に接続される分岐器と、これらの各分岐器間に接続される平衡2線ケーブルとにより構成され、前記複数の通信端末が前記分岐器および前記平衡2線ケーブルを介して相互にデータ信号を送受信する通信システムであって、前記通信端末は、送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し前記平衡2線ケーブルに送信する信号送信部と、その信号送信部が送信した自らの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る送信信号受信部と、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る伝送信号受信部と、前記送信信号受信部と前記伝送信号受信部とが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより前記平衡2線ケーブル上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部とを備え、前記分岐器は、前記平衡2線ケーブルと接続するための一対の送り端子部と、当該分岐器を前記通信端末に接続するための分岐端子部と、分岐回路部を含み、前記分岐回路部は、前記一対の送り端子部間の両ラインと前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルに対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗と、これら一対の抵抗と前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルとインピーダンス整合をとるためのトランスとにより構成され、前記通信端末は、第1の入出力端子から入力された被変調波信号を分配して第2,第3の入出力端子から出力し第2,第3の入出力端子から入力された被変調波信号を混合して前記第1の入出力端子から出力するハイブリッド回路を有し、前記ハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記平衡2線ケーブルと接続し、前記ハイブリッド回路の第2の入出力端子と前記信号送信部との間に、前記信号送信部からの被変調波信号を増幅する送信信号増幅器を接続し、前記ハイブリッド回路の第3の入出力端子と前記伝送信号受信部との間に、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を増幅する受信信号増幅器を接続して構成され、前記送信信号増幅器と前記受信信号増幅器は、合わせて、前記ハイブリッド回路における逆結合減衰量分だけ被変調波信号を増幅させるものとした。
【0013】
請求項の発明は、複数の通信端末と、これらの各通信端末に接続される分岐器と、これらの各分岐器間に接続される平衡2線ケーブルとにより構成され、前記複数の通信端末が前記分岐器および前記平衡2線ケーブルを介して相互にデータ信号を送受信する通信システムであって、前記通信端末は、送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し前記平衡2線ケーブルに送信する信号送信部と、その信号送信部が送信した自らの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る送信信号受信部と、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る伝送信号受信部と、前記送信信号受信部と前記伝送信号受信部とが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより前記平衡2線ケーブル上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部とを備え、前記分岐器は、前記平衡2線ケーブルと接続するための一対の送り端子部と、当該分岐器を前記通信端末に接続するための分岐端子部と、分岐回路部を含み、前記分岐回路部は、前記一対の送り端子部間の両ラインと前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルに対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗と、これら一対の抵抗と前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルとインピーダンス整合をとるためのトランスとにより構成され、前記通信端末は、第1の入出力端子から入力された被変調波信号を分配して第2,第3の入出力端子から出力し第2,第3の入出力端子から入力された被変調波信号を混合して前記第1の入出力端子から出力するハイブリッド回路を有し、前記ハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記平衡2線ケーブルと接続し、前記ハイブリッド回路の第2の入出力端子と前記信号送信部との間に、前記信号送信部からの被変調波信号を増幅する送信信号増幅器を接続し、前記ハイブリッド回路の第3の入出力端子と前記伝送信号受信部とを接続して構成され、前記送信信号増幅器は、前記ハイブリッド回路における逆結合減衰量分だけ被変調波信号を増幅させるものとした。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態1から実施形態3と実施形態に関連した参考例とによって説明する。
参考例
図1は本発明に関連した参考例の通信システムの構成例を示す図、図2は同通信システムにおける通信端末の構成図、図3は同通信システムにおける分岐器の構成図である。
【0015】
参考例の通信システムは、図1に示すように、複数の通信端末1と、これらの各通信端末1に接続される分岐器2と、これらの各分岐器2間に接続される平衡2線ケーブルC1とにより構成され、複数の通信端末1が分岐器2および平衡2線ケーブルC1を介して相互にデータ信号を送受信するようになっている。
【0016】
通信端末1は、図2に示すように、平衡2線ケーブルC2を介して直下の(当該通信端末1に接続される)分岐器2と接続される端子部1iと、データ信号の送信および受信などの各種処理を実行するCPU部1fと、このCPU部1fからの送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し、これを直下の分岐器2経由で他の通信端末1に送信する信号送信部1bと、信号送信部1bが送信した自らの被変調波信号を受信し、これを復調して得られるデータ信号を信号衝突検出部1eに出力する送信信号受信部1cと、端子部1iに入来する平衡2線ケーブルC1,C2からの被変調波信号を受信し、これを復調して得られるデータ信号をCPU部1fおよび信号衝突検出部1eに出力する伝送信号受信部1dと、送信信号受信部1cと伝送信号受信部1dとが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより平衡2線ケーブルC1,C2上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部1eと、信号送信部1bの出力および伝送信号受信部1dの入力と端子部1iとの間に介設される2線4線変換回路1aと、交流電源の交流電力を直流電力に変換する電源部1gと、この電源部1gで変換された直流電力から駆動電力を生成して各部に供給する内部電源1hとを備えている。
【0017】
分岐器2は、図3に示すように、平衡2線ケーブルC1と接続するための一対の送り端子部2a,2bと、平衡2線ケーブルC2を介して当該分岐器2を通信端末1に接続するための分岐端子部2cとを備えているほか、分岐回路部2dを備えている。
【0018】
尚、送り端子部2aの端子20,21および送り端子部2bの端子22,23は、それぞれ、分岐器2の内部で互いに電気的に接続されている。
【0019】
分岐回路部2dは、一対の送り端子部2a,2bのうち一方の送り端子部に入来する被変調波信号に対して、他方の送り端子部から送出される被変調波信号の減衰が少なくなるように、分岐点を高インピーダンスで接続し、分岐端子部2cのインピーダンスが被変調波信号の伝送線路の特性インピーダンスに等しくなるように構成される。則ち、一対の送り端子部2a,2b間の両ラインLN1,LN2と分岐端子部2cとの間に介設され平衡2線ケーブルC1に対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗R1,R2と、これらの抵抗R1,R2と両ラインLN1,LN2との間に直列に介設される一対のコンデンサC1,C2と、一対の抵抗R1,R2と分岐端子部2cとの間に介設され平衡2線ケーブルC2とインピーダンス整合をとるためのトランスT1と、このトランスT1と分岐端子部2cとの間に介設される一対のコンデンサC3,C4とにより構成される。
【0020】
コンデンサC1,C2,C3,C4は、低周波成分の通過を阻止するために設けられる。抵抗R1,R2は、平衡2線ケーブルC1の特性インピーダンスよりも十分に大きいインピーダンス値を有し、分岐点での平衡2線ケーブルC1の特性インピーダンスに影響を与えずに、被変調波信号を分岐端子部2cに伝達する役目を担う。トランスT1は、分岐端子部2c側からみた特性インピーダンスが平衡2線ケーブルC1の特性インピーダンスと等しくなるように巻き数比が調整されている。尚、終端となる分岐器2における一方の送り端子部には、コンデンサおよび抵抗からなる終端部材Zが接続される。
【0021】
このように構成される通信システムでは、通信端末1の信号送信部1bでデータ信号および搬送波信号から被変調波信号が生成され、2線4線変換回路1aおよび平衡2線ケーブルC2を経由して分岐器2の分岐端子部2cに送信される。その送信された被変調波信号は、分岐回路部2dを介して一対の送り端子部2a,2bに伝達され、そこからそれぞれの平衡2線ケーブルC1上に送信されて、別の両分岐器2に伝送される。
【0022】
別の両分岐器2の各々において、一方の送り端子部に入来した上記被変調波信号は、他方の送り端子部からさらに別の分岐器2に伝送されていく。このようにして上記被変調波信号が他の全ての分岐器2に伝送される。
【0023】
これらの各分岐器2において、一方の送り端子部に入来した上記被変調波信号は、分岐回路部2dを介して分岐端子部2cに伝達され、そこからその平衡2線ケーブルC2上に送信されて、他の通信端末1に送られる。
【0024】
他の通信端末1では、被変調波信号が伝送信号受信部1dで復調され、元のデータ信号に復号される。
【0025】
要するに、各分岐器2において、分岐端子部2cに入った被変調波信号は、一対の送り端子部2a,2bの各々から出力し、一方の送り端子部に入った被変調波信号は、他方の送り端子部および分岐端子部2cから出力し、他方の送り端子部に入った被変調波信号は、一方の送り端子部および分岐端子部2cから出力するのである。
【0026】
かかる通信システムによれば、分岐器2において平衡2線ケーブルC1のインピーダンス整合が保たれ、しかも高インピーダンスで被変調波信号が分岐されるので、被変調波信号の分岐点における挿入損失を低減することができ、伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができる。
【0027】
(実施形態
本実施形態における通信システムの基本構成は、参考例と同様であり、参考例と共通する部分については同一の符号を付して説明を省略し、本実施形態の特徴となる部分についてのみ詳細に説明する。
【0028】
本実施形態の通信システムは、参考例の通信システムと比較して、通信端末1および分岐器2に代えて、図4および図5に夫々示した、通信端末1Aおよび分岐器2Aとを備えた点に特徴がある。
【0029】
通信端末1Aは、図4に示すように、2線4線変換回路1aと、信号送信部1bと、送信信号受信部1cと、伝送信号受信部1dと、信号衝突検出部1eと、CPU1fと、電源部1gと、内部電源1hと、端子部1iとを参考例の通信端末1と同様に備えているほか、通信端末1との相違点として、DC電源重畳部1jとを備えている。
【0030】
DC電源重畳部1jは、2線4線変換回路1aと端子部1iとの間に介設され、電源部1gから直流電力を得て、直下の分岐器2A用にDC電源を確保するための直流電力を端子部1iから出力するものである。
【0031】
分岐器2Aは、図5に示すように、送り端子部2a,2bと、分岐端子部2cと、分岐回路部2dとを参考例の分岐器2と同様に備えているほか、分岐器2との相違点として、第1のハイブリッド回路2eと、第2のハイブリッド回路2fと、受信信号増幅器2gと、送信信号増幅器2hと、DC電源分離部2iと、内部電源2jとを備えている。
【0032】
第1,第2のハイブリッド回路2e,2fは、夫々の第1の入出力端子部24,27から入力された被変調波信号を分配して夫々の第2の入出力端子部25,28と第3の入出力端子部26,29とから出力し、また夫々の第2,第3の入出力端子部から入力された被変調波信号を混合して夫々の第1の入出力端子部24,27から出力する。第1のハイブリッド回路2eの第1の入出力端子部24は、分岐回路部2dと分岐端子部2cとの間の分岐回路部2d側に接続され、第2のハイブリッド回路2fの第1の入出力端子部27は、分岐回路部2dと分岐端子部2cとの間の分岐端子部2c側に接続される。夫々のハイブリッド回路の第2の入出力端子部25,28間には、送信信号増幅器2hが接続され、第3の入出力端子部26,29間には、受信信号増幅器2gが接続される。
【0033】
送信信号増幅器2hは、分岐端子部2cからの被変調波信号を増幅するためのものであり、受信信号増幅器2gは、送り端子部2a,2bからの被変調波信号を増幅するためのものである。
【0034】
DC電源分離部2iは、第2のハイブリッド回路2fと分岐端子部2cとの間に接続され、通信端末1Aからの被変調波信号および直流電力からそれぞれを分離し、被変調波信号を第2のハイブリッド回路2fに伝達する一方、直流電力を内部電源2jに供給するものである。
【0035】
内部電源2jは、DC電源分離部2iから供給される直流電力により当該分岐器2Aの各部に必要な電力を供給するものである。
【0036】
ここで、図6を用いて第1,第2のハイブリッド回路についてさらに詳説する。第1のハイブリッド回路2eは、トランスT2〜5と抵抗R3,R4とからなり、第1の入出力端子部24の各端子には、並列結合されたトランスT2,T3が接続されている。第2の入出力端子部25の一方の端子は、トランスT4及び抵抗R3の一端と接続され、第2の入出力端子部25の他方の端子は、トランスT5及び抵抗R4の一端と接続されている。第3の入出力端子部26の一方の端子は、トランスT4及び抵抗R3の他端と接続され、第3の入出力端子26の他方の端子は、トランスT5及び抵抗R4の他端と接続されている。
【0037】
第2のハイブリッド回路2fも同様に、トランスT6〜9と抵抗R5,R6とからなり、第1の入出力端子部27の各端子は、並列結合されたトランスT8,T9と接続され、第2の入出力端子部28の一方の端子はトランスT6及び抵抗R5の一端と、第2の入出力端子部28の他方の端子はトランスT7及び抵抗R6の一端と、第3の入出力端子部29の一方の端子はトランスT7及び抵抗R6の他端と、第3の入出力端子部29の他方の端子はトランスT6及び抵抗R5の他端と夫々接続されている。
【0038】
ここで抵抗R3〜R6は増幅器接続側の出力インピーダンスを決定するための抵抗であると共に、アンバランス分の電力を吸収する。トランスT4〜T7は信号を2つに分配或いは2つの信号を1つに混合させる役割をしている。またトランスT2,T3は第1のハイブリッド回路2eの第1の入出力端子部24の、トランスT8,T9は第2のハイブリッド回路2fの第1の入出力端子部27のインピーダンス整合を取るためのものであり、整合が取れるように巻き数比を夫々調整している。
【0039】
上記のように構成されたハイブリッド回路において、第1のハイブリッド回路2eの第1の入出力端子部24から入力された被変調波信号は、等しく2つの信号成分に分配され、第2の入出力端子部25と第3の入出力端子部26へと出力される。
【0040】
第3の入出力端子部26へ出力された信号成分は、順方向に接続された受信信号増幅器2gの利得によって増幅され、第2のハイブリッド回路2fの第3の入出力端子部29へ入力される。
【0041】
一方、第2の入出力端子部25には、逆方向に接続された送信信号増幅器2hが接続されているため、第2の入出力端子部25から出力された信号成分は、第2のハイブリッド回路2fの第2の入出力端子部28へ透過することはない。
【0042】
第2のハイブリッド回路2fの第3の入出力端子部29に入力された被変調波信号は、再び第2のハイブリッド回路2fを経由して第2のハイブリッド回路2fの第1の入出力端子27から出力される。
【0043】
この時、第2のハイブリッド回路2fの第3の入出力端子部29と第2の入出力端子部28との間には、逆結合減衰量が存在するため、第3の入出力端子部29に入力された信号成分が第2の入出力端子部28に漏れ出す量は極僅かとなる。ただし、信号の発振を防ぐために、ハイブリッド回路1つ当たりの逆結合減衰量が−A[dB]の場合、受信信号増幅器2gと送信信号増幅器2hとの利得合計は2A[dB]を越えてはならない。
【0044】
同様に、第2のハイブリッド回路2fの第1の入出力端子部27から入力された被変調波信号は、第2のハイブリッド回路2fによって分配され、第2の入出力端子部28から出力した信号成分が送信信号増幅器2hの利得によって増幅された後、第1のハイブリッド回路2eの第1の入出力端子部24から出力される。
【0045】
かかる通信システムにおいては、分岐器2A内で被変調波信号の双方向増幅が可能となり、通信端末1Aから送信される被変調波信号を適切なレベルで他の通信端末1Aに伝送することができると共に、他の通信端末1Aからの被変調波信号を適切なレベルで受信することができ、参考例よりさらに通信システム全体の伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができる。
【0046】
(実施形態
本実施形態における通信システムの基本構成は、参考例又は実施形態と同様であり、それらと共通する部分については同一の符号を付して説明を省略し、本実施形態の特徴となる部分についてのみ詳細に説明する。
【0047】
本実施形態の通信システムは、参考例の通信端末1に代えて、図7に示した通信端末1Bを備えた点に特徴がある。分岐器2の構成は、参考例と同様である。
【0048】
通信端末1Bは、信号送信部1bと、送信信号受信部1cと、伝送信号受信部1dと、信号衝突検出部1eと、CPU1fと、電源部1gと、内部電源1hと、端子部1iとを参考例の通信端末1と同様に備えているほか、通信端末1との相違点として、2線4線変換回路1aを省いて、ハイブリッド回路1kと、送信信号増幅器1lと、受信信号増幅器1mとを備えている。
【0049】
ハイブリッド回路1kと、送信信号増幅器1lと、受信信号増幅器1mとは、夫々実施形態のハイブリッド回路2eと送信信号増幅器2hと受信信号増幅器2gと同様のものであり、本実施形態は、実施形態のハイブリッド回路2eと送信信号増幅器2hと受信信号増幅器2gとを、分岐器内部から通信端末内部へ移動させたものに相当する。
【0050】
ハイブリッド回路1kの第1の入出力端子部10は、端子部1iに接続され、第2の入出力端子部11は、送信信号増幅器1lの出力端と接続され、第3の入出力端子部12は、受信信号増幅器1mの入力端と接続される。
【0051】
送信信号増幅器1lは、その入力端が抵抗Rを介して信号送信部1bと接続され、信号送信部1bからの被変調波信号を増幅する。受信信号増幅器1mは、その出力端が伝送信号受信部1dと接続され、端子部1iに入来した被変調波信号を増幅して伝送信号受信部1dへ入力する。
【0052】
このように構成される通信システムでは、信号送信部1bから送信された被変調波信号は、送信信号増幅器1lによって増幅され、ハイブリッド回路1kを介して、端子部1iから平衡2線ケーブルC2上に送信される。
【0053】
また、平衡2線ケーブルC2から端子部1iに入来した被変調波信号は、ハイブリッド回路1kによって、等しく2つの信号成分に分配され、第2,第3の入出力端子部11,12から出力される。第3の入出力端子部12から出力された信号成分は、順方向に接続された受信信号増幅器1mによって増幅された後、伝送信号受信部1dへ入力される。一方、第2の入出力端子部11には逆方向に接続された送信信号増幅器1lが接続されているため、第2の入出力端子部11から出力された信号成分が信号送信部1bへ透過することはない。
【0054】
ここで、送信信号増幅器1lと受信信号増幅器1mの利得について説明する。信号衝突検出部1eは、データ信号の送信中に伝送信号受信部1dが受信する信号と送信信号受信部1cが受信する自身の送信した信号とを比較し、一致した場合には、平衡2線ケーブルC上に伝送されている信号は1つであり信号の衝突は起こっていないと判断し、一致しない場合には、平衡2線ケーブルC上に伝送されている信号は複数あり、信号の衝突が起こっていると判断する。よって、衝突検出機能を正常に働かせるためには、送信信号受信部1cと伝送信号受信部1dとが受信する信号レベルが同一である必要がある。
【0055】
ここで、信号送信部1bと送信信号増幅器1lとの間に設置された抵抗Rでの減衰量を−r[dB]、送信信号増幅器1lの利得をα[dB]、受信信号増幅器1mの利得をβ[dB]、ハイブリッド回路1kの逆結合減衰量を−A[dB]とすると、送信信号受信部1cが受信する信号のレベルは、信号送信部1bが送信した信号のレベルと同じ(0[dB])であるが、伝送信号受信部1dが受信する信号のレベルは、信号送信部1bが送信した信号のレベルに対して利得が−r+α−A+β[dB]となっているため、送信信号受信部1cと伝送信号受信部1dとで受信する信号のレベルを同一にするためには、−r+α−A+β=0、つまりα+β=A+rでなければならない。
【0056】
則ち、送信信号受信部1cと伝送信号受信部1dとが受信する信号のレベルを同一にして信号衝突検出部1eの衝突検出機能を正常に働かせるためには、送信信号増幅器1lと受信信号増幅器1mとは、合わせて、ハイブリッド回路1kにおける逆結合減衰量分と抵抗Rにおける減衰量分だけ信号を増幅させればよい。
【0057】
尚、抵抗Rが無ければ、送信信号増幅器1lと受信信号増幅器1mとはハイブリッド回路1kにおける逆結合減衰量分だけ信号を増幅させればよい。
【0058】
また、受信信号増幅器1mと伝送信号受信部1dとの間にアッテネータ(減衰量:−B[dB])を挿入すれば、伝送信号受信部1dが受信するデータ信号のレベルは、信号送信部1bが送信したデータ信号のレベルに対して利得が−r+α−A+β−B[dB]となり、α+β=r+A+Bが成り立つように、信号を増幅させればよい。
【0059】
かかる通信システムにおいては、通信端末は信号衝突検出機能を失わずにデータ信号を増幅して送信することが可能となり、通信システム全体の伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができる。また、ハイブリッド回路が2線4線変換回路の役割も兼ねることができるので、2線4線変換回路が不要となる。また、実施形態と比較するとハイブリッド回路が1つで済み、分岐器へDC電源を送信するためのDC電源重畳部、DC電源とデータ信号とを分離させる電源分離回路も不要となるため、低コスト化を図ることができる。
【0060】
(実施形態
本実施形態における通信システムの基本構成は実施形態と共通するために共通する部分については同一の符号を付して説明を省略し、本実施形態の特徴となる部分についてのみ詳細に説明する。
【0061】
本実施形態の通信システムは、実施形態の通信端末1Bに代えて、図8に示した通信端末1Cを備えた点に特徴がある。
【0062】
この通信端末1Cは、信号送信部1bと、送信信号受信部1cと、伝送信号受信部1dと、信号衝突検出部1eと、CPU1fと、電源部1gと、内部電源1hと、端子部1iと、ハイブリッド回路1kと、送信信号増幅器1lとを実施形態の通信端末1Bと同様に備えおり、通信端末1Bとの相違点として、受信信号増幅器1mを省いて、ハイブリッド回路1kの第3の入出力端子12と伝送信号受信部1dとを直接接続した構成となっている。
【0063】
ただし、本実施形態の送信信号増幅器1lの利得は、後述するように、実施形態の送信信号増幅器1lの利得とは異なっている。
【0064】
実施形態で述べたように、通信端末の信号衝突検出部1eが正常に機能するには、送信信号受信部1cと伝送信号受信部1dとが受信する信号のレベルが同一である必要があった。よって、本実施形態の通信端末1Cでは、送信信号増幅器1lのみで、送信する信号をハイブリッド回路1kの逆結合減衰量分と抵抗Rにおける減衰量分だけ増幅させ、受信する信号は増幅せずに通過させる構成とし、送信信号受信部1cと伝送信号受信部1dとが受信する信号のレベルを同一に保って信号の衝突検出機能を働かせている。
【0065】
かかる通信システムにおいては、通信端末は、信号衝突検出機能を失わずに、実施形態で双方向の増幅器で実現していた利得を1台の送信方向の増幅器で実現したため、送信時に予めノイズに対してレベルの大きいデータ信号を送信することが可能となり、信号対ノイズ比(S/N比)が向上し、信頼性の高い高品位のシステムを実現することが可能となる。また、増幅器の数も削減できるため、さらなる低コスト化を図ることができる。
【0066】
【発明の効果】
請求項1の発明は、複数の通信端末と、これらの各通信端末に接続される分岐器と、これらの各分岐器間に接続される平衡2線ケーブルとにより構成され、前記複数の通信端末が前記分岐器および前記平衡2線ケーブルを介して相互にデータ信号を送受信する通信システムであって、前記通信端末は、送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し前記平衡2線ケーブルに送信する信号送信部と、その信号送信部が送信した自らの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る送信信号受信部と、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る伝送信号受信部と、前記送信信号受信部と前記伝送信号受信部とが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより前記平衡2線ケーブル上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部とを備え、前記分岐器は、前記平衡2線ケーブルと接続するための一対の送り端子部と、当該分岐器を前記通信端末に接続するための分岐端子部と、分岐回路部を含み、前記分岐回路部は、前記一対の送り端子部間の両ラインと前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルに対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗と、これら一対の抵抗と前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルとインピーダンス整合をとるためのトランスとにより構成されるので、分岐回路部により高インピーダンスで被変調波信号の分岐を行うことで、分岐点における挿入損失を低減することができ、またトランスを用いて分岐箇所での平衡2線ケーブルと分岐器とのインピーダンス整合を保つことで、平衡2線ケーブル上における被変調波信号の減衰を低減することができるので、被変調波信号の減衰ないしは反射の影響が減少され、衝突検出機能を有した通信システムにおいて、伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができるという効果がある。また、前記分岐器は、前記送り端子部からの被変調波信号を増幅する受信信号増幅器と、前記分岐端子部からの被変調波信号を増幅する送信信号増幅器と、第1の入出力端子から入力された被変調波信号を分配して第2,第3の入出力端子から出力し、第2,第3の入出力端子から入力された被変調波信号を混合して前記第1の入出力端子から出力する2つのハイブリッド回路とを有し、一方の前記ハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記分岐回路部と前記分岐端子部との間で前記分岐回路部側に接続し、他方のハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記分岐回路部と前記分岐端子部との間で前記分岐端子部側に接続し、2つの前記ハイブリッド回路の第2,第3の入出力端子間を、前記受信信号増幅器と前記送信信号増幅器とで接続したので、分岐器内でデータ信号の双方向増幅が可能となり、さらに伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができるという効果がある。
【0068】
請求項の発明は、複数の通信端末と、これらの各通信端末に接続される分岐器と、これらの各分岐器間に接続される平衡2線ケーブルとにより構成され、前記複数の通信端末が前記分岐器および前記平衡2線ケーブルを介して相互にデータ信号を送受信する通信システムであって、前記通信端末は、送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し前記平衡2線ケーブルに送信する信号送信部と、その信号送信部が送信した自らの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る送信信号受信部と、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る伝送信号受信部と、前記送信信号受信部と前記伝送信号受信部とが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより前記平衡2線ケーブル上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部とを備え、前記分岐器は、前記平衡2線ケーブルと接続するための一対の送り端子部と、当該分岐器を前記通信端末に接続するための分岐端子部と、分岐回路部を含み、前記分岐回路部は、前記一対の送り端子部間の両ラインと前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルに対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗と、これら一対の抵抗と前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルとインピーダンス整合をとるためのトランスとにより構成されるので、分岐回路部により高インピーダンスで被変調波信号の分岐を行うことで、分岐点における挿入損失を低減することができ、またトランスを用いて分岐箇所での平衡2線ケーブルと分岐器とのインピーダンス整合を保つことで、平衡2線ケーブル上における被変調波信号の減衰を低減することができるので、被変調波信号の減衰ないしは反射の影響が減少され、衝突検出機能を有した通信システムにおいて、伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができるという効果がある。また、前記通信端末は、第1の入出力端子から入力された被変調波信号を分配して第2,第3の入出力端子から出力し第2,第3の入出力端子から入力された被変調波信号を混合して前記第1の入出力端子から出力するハイブリッド回路を有し、前記ハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記平衡2線ケーブルと接続し、前記ハイブリッド回路の第2の入出力端子と前記信号送信部との間に、前記信号送信部からの被変調波信号を増幅する送信信号増幅器を接続し、前記ハイブリッド回路の第3の入出力端子と前記伝送信号受信部との間に、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を増幅する受信信号増幅器を接続して構成され、前記送信信号増幅器と前記受信信号増幅器は、合わせて、前記ハイブリッド回路における逆結合減衰量分だけ被変調波信号を増幅させるので、通信端末は信号衝突検出機能を失わずにデータ信号を増幅して送信することが可能となり、衝突検出機能を有した通信システム全体の伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができるという効果がある。
【0069】
請求項の発明は、複数の通信端末と、これらの各通信端末に接続される分岐器と、これらの各分岐器間に接続される平衡2線ケーブルとにより構成され、前記複数の通信端末が前記分岐器および前記平衡2線ケーブルを介して相互にデータ信号を送受信する通信システムであって、前記通信端末は、送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し前記平衡2線ケーブルに送信する信号送信部と、その信号送信部が送信した自らの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る送信信号受信部と、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る伝送信号受信部と、前記送信信号受信部と前記伝送信号受信部とが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより前記平衡2線ケーブル上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部とを備え、前記分岐器は、前記平衡2線ケーブルと接続するための一対の送り端子部と、当該分岐器を前記通信端末に接続するための分岐端子部と、分岐回路部を含み、前記分岐回路部は、前記一対の送り端子部間の両ラインと前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルに対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗と、これら一対の抵抗と前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルとインピーダンス整合をとるためのトランスとにより構成されるので、分岐回路部により高インピーダンスで被変調波信号の分岐を行うことで、分岐点における挿入損失を低減することができ、またトランスを用いて分岐箇所での平衡2線ケーブルと分岐器とのインピーダンス整合を保つことで、平衡2線ケーブル上における被変調波信号の減衰を低減することができるので、被変調波信号の減衰ないしは反射の影響が減少され、衝突検出機能を有した通信システムにおいて、伝送距離および分岐接続数の両最大値を増加することができるという効果がある。また、前記通信端末は、第1の入出力端子から入力された被変調波信号を分配して第2,第3の入出力端子から出力し第2,第3の入出力端子から入力された被変調波信号を混合して前記第1の入出力端子から出力するハイブリッド回路を有し、前記ハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記平衡2線ケーブルと接続し、前記ハイブリッド回路の第2の入出力端子と前記信号送信部との間に、前記信号送信部からの被変調波信号を増幅する送信信号増幅器を接続し、前記ハイブリッド回路の第3の入出力端子と前記伝送信号受信部とを接続して構成され、前記送信信号増幅器は、前記ハイブリッド回路における逆結合減衰量分だけ被変調波信号を増幅させるので、信号衝突検出機能を失わずに、送信時に予めノイズに対してレベルの大きいデータ信号を送信でき、信号対ノイズ比(S/N比)を向上できるので、より信頼性の高い高品位の通信システムを実現することが可能となり、さらにデータ信号を増幅させる増幅器の台数も削減できるため、低コスト化も図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例の通信システムのシステム構成を示すブロック図である。
【図2】 同上の通信端末の構成を示すブロック図である。
【図3】 同上の分岐器の構成を示すブロック図である。
【図4】 実施形態の通信システムの通信端末の構成を示すブロック図である。
【図5】 同上の分岐器の構成を示すブロック図である。
【図6】 同上の要部を説明する説明図である。
【図7】 実施形態の通信システムの通信端末の構成を示すブロック図である。
【図8】 実施形態の通信システムの通信端末の構成を示すブロック図である。
【図9】 従来の通信システムのシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 通信端末
1a 2線4線変換回路
1b 信号送信部
1c 送信信号受信部
1d 伝送信号受信部
1e 信号衝突検出部
1f CPU部
1g 電源部
1h 内部電源
1i 端子部
1j DC電源重畳部
1k ハイブリッド回路
1l 送信信号増幅器
1m 受信信号増幅器
2 分岐器
2a,2b 送り端子部
2c 分岐端子部
2d 分岐回路部
2e,2f ハイブリッド回路
2g 受信信号増幅器
2h 送信信号増幅器
2i DC電源分離部
2j 内部電源
C1,C2 平衡2線ケーブル
Z 終端部材

Claims (3)

  1. 複数の通信端末と、これらの各通信端末に接続される分岐器と、これらの各分岐器間に接続される平衡2線ケーブルとにより構成され、前記複数の通信端末が前記分岐器および前記平衡2線ケーブルを介して相互にデータ信号を送受信する通信システムであって、前記通信端末は、送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し前記平衡2線ケーブルに送信する信号送信部と、その信号送信部が送信した自らの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る送信信号受信部と、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る伝送信号受信部と、前記送信信号受信部と前記伝送信号受信部とが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより前記平衡2線ケーブル上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部とを備え、前記分岐器は、前記平衡2線ケーブルと接続するための一対の送り端子部と、当該分岐器を前記通信端末に接続するための分岐端子部と、分岐回路部を含み、前記分岐回路部は、前記一対の送り端子部間の両ラインと前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルに対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗と、これら一対の抵抗と前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルとインピーダンス整合をとるためのトランスとにより構成され、前記分岐器は、前記送り端子部からの被変調波信号を増幅する受信信号増幅器と、前記分岐端子部からの被変調波信号を増幅する送信信号増幅器と、第1の入出力端子から入力された被変調波信号を分配して第2,第3の入出力端子から出力し、第2,第3の入出力端子から入力された被変調波信号を混合して前記第1の入出力端子から出力する2つのハイブリッド回路とを有し、一方の前記ハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記分岐回路部と前記分岐端子部との間で前記分岐回路部側に接続し、他方のハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記分岐回路部と前記分岐端子部との間で前記分岐端子部側に接続し、2つの前記ハイブリッド回路の第2,第3の入出力端子間を、前記受信信号増幅器と前記送信信号増幅器とで接続したことを特徴とする通信システム。
  2. 複数の通信端末と、これらの各通信端末に接続される分岐器と、これらの各分岐器間に接続される平衡2線ケーブルとにより構成され、前記複数の通信端末が前記分岐器および前記平衡2線ケーブルを介して相互にデータ信号を送受信する通信システムであって、前記通信端末は、送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し前記平衡2線ケーブルに送信する信号送信部と、その信号送信部が送信した自らの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る送信信号受信部と、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る伝送信号受信部と、前記送信信号受信部と前記伝送信号受信部とが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより前記平衡2線ケーブル上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部とを備え、前記分岐器は、前記平衡2線ケーブルと接続するための一対の送り端子部と、当該分岐器を前記通信端末に接続するための分岐端子部と、分岐回路部を含み、前記分岐回路部は、前記一対の送り端子部間の両ラインと前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルに対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗と、これら一対の抵抗と前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルとインピーダンス整合をとるためのトランスとにより構成され、前記通信端末は、第1の入出力端子から入力された被変調波信号を分配して第2,第3の入出力端子から出力し第2,第3の入出力端子から入力された被変調波信号を混合して前記第1の入出力端子から出力するハイブリッド回路を有し、前記ハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記平衡2線ケーブルと接続し、前記ハイブリッド回路の第2の入出力端子と前記信号送信部との間に、前記信号送信部からの被変調波信号を増幅する送信信号増幅器を接続し、前記ハイブリッド回路の第3の入出力端子と前記伝送信号受信部との間に、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を増幅する受信信号増幅器を接続して構成され、前記送信信号増幅器と前記受信信号増幅器は、合わせて、前記ハイブリッド回路における逆結合減衰量分だけ被変調波信号を増幅させることを特徴とする通信システム。
  3. 複数の通信端末と、これらの各通信端末に接続される分岐器と、これらの各分岐器間に接続される平衡2線ケーブルとにより構成され、前記複数の通信端末が 前記分岐器および前記平衡2線ケーブルを介して相互にデータ信号を送受信する通信システムであって、前記通信端末は、送信するべきデータ信号から被変調波信号を生成し前記平衡2線ケーブルに送信する信号送信部と、その信号送信部が送信した自らの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る送信信号受信部と、前記平衡2線ケーブルからの被変調波信号を受信しこれを復調してデータ信号を得る伝送信号受信部と、前記送信信号受信部と前記伝送信号受信部とが受信し復調して得られた夫々のデータ信号を比較することにより前記平衡2線ケーブル上のデータ信号の衝突を検出する信号衝突検出部とを備え、前記分岐器は、前記平衡2線ケーブルと接続するための一対の送り端子部と、当該分岐器を前記通信端末に接続するための分岐端子部と、分岐回路部を含み、前記分岐回路部は、前記一対の送り端子部間の両ラインと前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルに対してハイインピーダンスとなる一対の抵抗と、これら一対の抵抗と前記分岐端子部との間に介設され前記平衡2線ケーブルとインピーダンス整合をとるためのトランスとにより構成され、前記通信端末は、第1の入出力端子から入力された被変調波信号を分配して第2,第3の入出力端子から出力し第2,第3の入出力端子から入力された被変調波信号を混合して前記第1の入出力端子から出力するハイブリッド回路を有し、前記ハイブリッド回路の第1の入出力端子を前記平衡2線ケーブルと接続し、前記ハイブリッド回路の第2の入出力端子と前記信号送信部との間に、前記信号送信部からの被変調波信号を増幅する送信信号増幅器を接続し、前記ハイブリッド回路の第3の入出力端子と前記伝送信号受信部とを接続して構成され、前記送信信号増幅器は、前記ハイブリッド回路における逆結合減衰量分だけ被変調波信号を増幅させることを特徴とする通信システム
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