JP3962939B2 - 熱安定剤および熱安定化されたハロゲン含有樹脂組成物 - Google Patents

熱安定剤および熱安定化されたハロゲン含有樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン含有樹脂の新規な熱安定剤成分、この熱安定剤成分を含有するハロゲン含有樹脂の新規な熱安定剤、この熱安定剤を配合したハロゲン含有樹脂組成物、およびこの樹脂組成物を成形加工して得られるハロゲン含有樹脂成形加工品に関し、更に詳しくは、新規な熱安定剤成分である、特定の化合物により表面処理された苦灰石化合物、該苦灰石系化合物および亜鉛の有機酸塩を含んでなるハロゲン含有樹脂用の新規な熱安定剤、該熱安定剤を配合してなるハロゲン含有樹脂組成物、および該ハロゲン含有樹脂組成物を成形加工処理して得られるハロゲン含有樹脂成形加工品に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化ビニル樹脂などのハロゲン含有樹脂は、難燃性が高く、耐光性、リサイクル性、耐薬品性等に優れた特性を有し、建材、配管、電線被覆材、各種シート、各種フィルム、容器等(の成型加工品)として極めて幅広く用いられている。
【0003】
しかしながら、ハロゲン含有樹脂は、その加熱成形加工時において、脱ハロゲン化水素を伴った熱分解により、樹脂の熱着色、強度等の物理的性質の低下等の品質低下現象が生じる。また、ハロゲン含有樹脂の成型加工品の廃品を再成型加工してリサイクル製品とする場合にも同様の現象が生じる。このような問題点を解決するために、ハロゲン含有樹脂の熱安定性を改善するための熱安定剤を添加するのが一般的である。
【0004】
ハロゲン含有樹脂の熱安定性を改善するための安定剤(以下、「熱安定剤」と略称することがある)としては、従来、脂肪酸、芳香族カルボン酸、アミノ酸等の有機酸の金属塩が使用されている。具体的には、鉛塩やカドミウム塩が熱安定剤としては満足すべき機能を有し、特に鉛系安定剤は大量に使用されてきた。しかし、これらは毒性上の問題が大きいため使用が制限されている。そこで、これらに替わる熱安定剤として、安全性の高い亜鉛の有機酸塩が注目されている。
【0005】
しかしながら、このような亜鉛系の熱安定剤および安定化助剤による熱安定化効果は十分なものでなく、安全性の高い亜鉛系安定剤の配合によって鉛系安定剤と同レベルの熱安定化効果をハロゲン含有樹脂に付与し得る熱安定化システムが求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来のものに較べて、安全性が高く、かつ、耐熱性のより優れたハロゲン含有樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の化合物で表面処理した苦灰石系化合物を有機酸の亜鉛塩系安定剤との組み合わせで使用した場合に、ハロゲン含有樹脂に対して著しい熱安定化効果の発揮されることを見いだし、このような知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、無機亜鉛化合物、有機酸、有機酸金属塩、または多価アルコール化合物から選ばれる少なくとも一種以上で表面処理された苦灰石系化合物および有機酸の亜鉛塩を有効成分として含有するハロゲン含有樹脂用熱安定剤、そのような熱安定剤を配合したハロゲン含有樹脂組成物、およびこのような樹脂組成物を成形加工して得られるハロゲン含有樹脂成形加工品に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明により熱安定化されるべきハロゲン含有樹脂(従って、本発明のハロゲン含有樹脂組成物に言うところのハロゲン含有樹脂)としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ブタジエン共重合体等を挙げることができ、また、これらのアロイであっても良い。また、これらのハロゲン含有樹脂と、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート等のハロゲン非含有樹脂とのアロイであっても良い。また、チーグラー型触媒を用いて製造されるオレフィン樹脂中には、ハロゲン含有触媒残渣を含むものがあるが、かかるハロゲン含有触媒残渣を含んだオレフィン樹脂も本発明のいうハロゲン含有樹脂に包含される。
【0010】
これらのハロゲン含有樹脂は、通常、ペレットや粉末の形で提供され、熱および圧力をかけて成型加工され、目的物の成型加工品に仕上げられることは周知の通りである。本発明の熱安定剤を配合してハロゲン含有樹脂組成物を調製する際のハロゲン含有樹脂は、上記のペレットや粉末の形態のものでよいことはもちろんである。
【0011】
本発明の熱安定剤として、特定化合物によって表面処理されるべき苦灰石系化合物には、特別の制限はなく、天然に広く産出し壁材料、製鉄用耐火物等に用いられている苦灰石(すなわち、ドロマイト)を用いることがでる。さらに、苦灰石は、その化学組成は炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムとの複塩であり、化学合成により得られる炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムの複塩、すなわち合成苦灰石を用いることもできる。本発明に用いる合成苦灰石の組成は、カルシウムとマグネシウムがある比率で混在していれば良く、MgOとCaO換算でその重量比率が5:95〜95:5の範囲が好ましい。この比率範囲を外れた合成ドロマイトを用いた場合、本発明による熱安定効果が十分には得られない。
【0012】
又、これらの天然および/または合成の苦灰石を焼成、消和等、金属元素組成を大きく変更させることなく変性した誘導体を用いることができる。具体的には、苦灰石を700〜800℃にて加熱し得られるドロマイトセメント、900〜1000℃にて加熱し得られる軽焼ドロマイト、さらに1600〜1800℃の高温で硬焼した死焼ドロマイト、軽焼ドロマイトに水を加えて消化した苦土消石灰、合成マグドロクリンカー等が挙げられる。さらに、アケルマナイト(CaMgSi)や透輝石(CaMg(SiO)、各種スラグのように、カルシウムとマグネシウムの比率が上述の合成ドロマイトと同じ範囲にある天然鉱物や合成の複塩を同様に変成した誘導体も用いることができる。更に、これらの任意の混合物であって良いことはいうまでもない。
【0013】
これらの苦灰石およびその誘導体を、本明細書では苦灰石系化合物と総称するが、これらの苦灰石系化合物は工業的に幅広く、大量に産出されており、製鋼から陶器、建材、農業等極めて幅広い産業で使用されているため、安定な品質で、容易かつ安価に入手可能なものである。中でも、軽焼ドロマイトを使用した場合、得られるハロゲン含有樹脂組成物の熱安定性が良好になる。
【0014】
苦灰石系化合物の表面処理に用いる特定の化合物(表面処理剤)としては、無機亜鉛化合物、有機酸、有機酸金属塩、および多価アルコール化合物が挙げられる。これらの化合物は各々単独で用いてもよく、任意の混合物として用いてもよい。
【0015】
無機亜鉛化合物としては、例えば、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、亜硫酸亜鉛、リン酸亜鉛、水酸化亜鉛等を挙げることができる。さらに、これらの任意の混合物や複塩であっても良い。
【0016】
有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、オクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などの飽和脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸;アクリル酸、オレイン酸、クロトン酸、フマル酸などの不飽和脂肪族カルボン酸;安息香酸、ショウノウ酸、フタル酸、トルイル酸、ヒドロアトロバ酸、ケイ皮酸などの炭素環式カルボン酸;フル酸、テン酸、ピロリドンカルボン酸、ニコチン酸などの複素環式カルボン酸;乳酸、リンゴ酸、ベンジル酸、サルチル酸、アニス酸、バニリン酸、プロトカテク酸、没食子酸などのヒドロキシ酸やアルコキシ酸;グルタミン酸、リジン、アスパラギン酸、グリシン、N−ステアロイルグリシン、N−アセチルグルタミン酸、N−ラウロイルロイシン、γ−メチルグルタミン酸などのアミノ酸やアミノ酸誘導体;等を挙げることができる。
【0017】
有機酸金属塩としては、上に述べた有機酸の金属塩が挙げられる。金属としては、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、リチウム、鉄、アルミニウム、ニッケル、銅、マンガン等が挙げられる。さらに、これら有機酸金属塩の任意の混合物や複塩であっても良い。中でも、有機酸の亜鉛塩を用いて表面処理した場合、特に優れた熱安定性を示し好ましい。
【0018】
多価アルコール化合物としては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソルビトール、グリセリン、ポリグリセリン等を挙げることができる。また、これらの化合物の水酸基の一部をエステル化、エーテル化等により化学修飾したものも本発明にいう多価アルコール化合物に含まれる。
【0019】
多価アルコール化合物のなかでも特にペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、またはこれらを有機酸でエステル化したもので表面処理した場合、熱安定化効果が高く好ましい。
【0020】
特にペンタエリスリトールおよび/またはジペンタエリスリトールを、炭素原子数10〜22の高級脂肪酸および/または炭素原子数4〜10の二塩基酸で部分エステル化した部分エステル化物は、高分子量であるため、本発明の樹脂組成物の加熱成形加工時の昇華がなく、金型汚染を起こさない、処理粉体(表面処理した苦灰石系化合物)の加工性が向上する、処理粉体の樹脂中への分散性に優れている、等の付加的な長所を有するので好ましい。
【0021】
上記高級脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等を挙げることができ、また、上記二塩基酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバチン酸等を挙げることができる。
【0022】
エステル化合物の酸成分に関しては、炭素原子数4〜10の二塩基酸は低昇華性効果および熱安定化効果に、そして炭素原子数10〜22の高級脂肪酸は処理粉体の加工性改善効果および良分散性効果に寄与する。
【0023】
これらの多価アルコール化合物は、目的とするハロゲン含有樹脂(組成物)の機能や配合系に合わせ任意に分子設計し用いることができる。このようなペンタエリスリトールおよび/またはジペンタエリスリトールと、炭素原子数10〜22の高級脂肪酸および/または炭素原子数4〜10の二塩基酸との一部水酸基のエステル化物(部分エステル化物)は、特開昭53−6350号公報、特公昭57−61289号公報、特開昭55−069639号公報等に記載された既知の方法で工業的に容易に製造することが出来、また、一部ではあるが、市販されている。
【0024】
また、必要に応じまたは所望により、本発明の効果を阻害しない範囲で、工業的に使用されている他の表面処理剤を適宜に併用することができる。具体的には、シラン系、アルミニウム系、リン酸系などのカップリング剤や、アニオン系、カチオン系、ノニオン系などの界面活性剤、高分子系の分散剤、等を挙げることができる。ただし、本発明の表面処理剤による熱安定性向上効果を十分得るためには、これらの表面処理剤は、本発明に従って苦灰石系化合物の表面処理に用いる化合物として挙げた前記の無機亜鉛化合物、有機酸、有機酸金属塩または多価アルコール化合物から選ばれる少なくとも一種以上に対し、多くとも同量ないしは同量未満の使用に止めることが好ましい。
【0025】
これらの表面処理剤の添加量(使用量)は、適宜併用される他の表面処理剤も含めて、苦灰石系化合物の種類、その粉体粒子の比表面積およびその表面に結合した水分量等によっても異なるが、表面処理されるべき苦灰石系化合物に対して0.05〜40重量%、好ましくは0.1〜20重量%である。0.05重量%未満の添加量では表面処理の効果がほとんどなく、一方、40重量%より多く添加しても、苦灰石系化合物粉体粒子の表面が処理剤で飽和してしまうことによるものと考えられるが、表面処理の効果はそれ以上向上しない。
【0026】
表面処理方法には、特別の制限はなく、適宜、例えば、1)苦灰石系化合物粉体に表面処理剤をそのまま添加してヘンシェルミキサー、コロイドミル、ボールミル、アトマイザー等の粉砕機を用いて共粉砕する方法、2)トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、クロロホルム、ジエチルエーテル、水、エタノール、メタノール等の適当な溶媒中に表面処理剤および苦灰石系化合物を加え、撹拌混合後、溶媒を除去する方法等によることができる。
法等が挙げられる。
【0027】
本発明の熱安定剤に用いられる表面処理された苦灰石系化合物は、そのような表面処理をしていない苦灰石系化合物と比較して、その熱安定化効果が更に増大し、特にコンゴ−レッド試験による塩酸吸着性能が大きく向上する。すなわち、本発明の表面処理された苦灰石系化合物は、ハロゲン含有樹脂の熱安定化のために非常に有用な化合物である。
【0028】
因みに、本発明の、無機亜鉛化合物、有機酸、有機酸金属塩または多価アルコール化合物から選ばれる少なくとも一種以上で表面処理された苦灰石系化合物は新規物質である。
【0029】
本発明のハロゲン含有樹脂組成物における、表面処理された苦灰石系化合物の使用量(配合量)は、通常、ハロゲン含有樹脂100重量部に対して0.01重量部、好ましくは0.05重量部以上である。0.01重量部未満では目的とする熱安定化効果が十分に発揮されない。一方、30重量部より多く苦灰石系化合物を使用する場合、熱安定化効果がそれ以上向上しないことがある。また、苦灰石系化合物は200重量部程度まで添加することができるが、好ましくは150重量部以下で用いられる。200重量部より多い場合、本発明の熱安定化効果を低下させることはないが、通常の充填剤と同様に、ハロゲン含有樹脂組成物の物理特性を低下させる可能性がある。
【0030】
本発明によりハロゲン含有樹脂の熱安定剤として用いられる表面処理された苦灰石系化合物の平均粒径は、100ミクロン以下が好ましく、更に好ましくは10ミクロン以下である。100ミクロンより大きいと、成型加工後の樹脂組成物(すなわち、成型加工品)の表面がざらつき、物理的特性の低下等の品質の低下が起こり好ましくない。
【0031】
次に、本発明のハロゲン含有樹脂用熱安定剤において、表面処理した苦灰石系化合物と共に用いられる有機酸の亜鉛塩について説明する。この有機酸としては、先に苦灰石系化合物の表面処理剤として例示したものと同じ、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、オクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、安息香酸、サリチル酸、オレイン酸、リンゴ酸、コハク酸、アジピン酸、テレフタル酸、トリメリット酸、グルタミン酸、リジン、ピロリドンカルボン酸、アスパラギン酸、グリシン等を挙げることができる。
【0032】
有機酸の亜鉛塩の使用量は、通常、ハロゲン含有樹脂用熱安定剤として用いられる量、例えば、ハロゲン含有樹脂100重量部に対して0.01〜20重量部でよい。
【0033】
本発明のハロゲン含有樹脂用熱安定剤においては、表面処理された苦灰石系化合物および有機酸の亜鉛塩に加え、更に熱着色を押さえるために多価アルコール化合物および/またはβ−ジケトン化合物を更に配合することができる。
【0034】
このような多価アルコール化合物としては、先に苦灰石系化合物の処理剤として説明したのと同様の多価アルコール化合物を用いることができる。好ましい多価アルコール化合物についても先に説明した通りである。これらの多価アルコール化合物は、各々単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0035】
多価アルコール化合物の使用量は、ハロゲン含有樹脂100重量部に対して通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部である。0.01重量部未満では多価アルコール化合物による相乗的熱安定化効果が十分に発揮されない場合があり、一方、10重量部を越えた場合、ハロゲン含有樹脂の物理特性を低下させる可能性がある。
【0036】
本発明のハロゲン含有樹脂用熱安定剤に用いることができるβ−ジケトン化合物としては、例えば、特公昭52−47949号公報等に開示され、工業的に製造されているものを任意に使用することができる。具体的には、ベンゾイルアセチルメタン、トリベンゾイルメタン、ジアセチルベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、パルミトイルベンゾイルメタン、ベンゾイルアセチルエチルメタン、ジアセチルメタン、トリアセチルメタン、ジベンゾイルメタン、ジステアロイルメタン、ステアロイルアセチルメタン、ラウロイルアセチルメタン、ベンゾイルホルミルメタン等を挙げることができる。
【0037】
更に、これらβ−ジケトンの金属塩、例えば、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、亜鉛、等の塩を用いても良い。これらも、本発明にいうβ−ジケトン化合物に包含される。
【0038】
β−ジケトン化合物の使用量は、ハロゲン含有樹脂100重量部に対して通常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部である。0.01重量部未満ではβ−ジケトンによる相乗的熱安定化効果が十分に発揮されない場合があり、一方、10重量部を越えた場合、ハロゲン含有樹脂組成物の物理特性を低下させる可能性がある。これらのβ−ジケトン化合物は、各々単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0039】
また、本発明の熱安定剤またはハロゲン含有樹脂組成物においては、必要に応じてまたは所望により、本発明の効果を阻害しない範囲で、各種の添加剤を配合してもよい。例えば、通常ハロゲン含有樹脂組成物に用いられる可塑剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、防曇剤等を配合することができる。また、有機リン化合物やエポキシ化合物等も配合することができる。
【0040】
上に説明した種々の配合成分を配合して本発明のハロゲン含有樹脂用熱安定剤またはこれを配合したハロゲン含有樹脂組成物を調製する場合の調製方法自体には特別の制限はなく、その配合方法、順序等は、適宜、公知の方法によることができる。
【0041】
なお、本発明のハロゲン含有樹脂組成物を調製する場合、本発明のハロゲン含有樹脂用熱安定剤の成分は、これらを一旦熱安定剤の形態に調製してからハロゲン含有樹脂組成物の調製に使用しても、また熱安定剤として一旦調製することなく、直接ハロゲン含有樹脂組成物の調製に使用しても、熱安定化効果には差異がない。従って本明細書において本発明のハロゲン含有樹脂用熱安定剤を含有するハロゲン含有樹脂組成物という場合のハロゲン含有樹脂用熱安定剤には前記のように直接使用して組成物中でその場で(in situ)生成すると考えられる熱安定剤も包含されるものとする。
【0042】
また、本発明のハロゲン含有樹脂組成物は、これを混練し、熱および圧力をかけて成型加工してハロゲン含有樹脂成型加工品を作成する場合の成型加工方法自体にも特別の制限はなく、適宜、公知の方法によることができる。
【0043】
なお、ハロゲン含有樹脂メーカーが前記のようにハロゲン含有樹脂を粉末またはペレットの形で提供する際の粉末またはペレットを作成するときに既に本発明の熱安定剤を加えておくこともでき、この場合の粉末やペレットも熱安定化ハロゲン樹脂であって、粉末またはペレットの成形加工品として本発明のハロゲン含有樹脂成形加工品に含める(広義)。
【0044】
【実施例】
さらに本発明の特徴をより明らかにすべく、これを実施例にて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0045】
製造例1
ペンタエリスリトール136部(ここに、部は重量部。以下、同じ)にアジピン酸73部、ステアリン酸284.5部を加え、230℃にて2時間撹拌してエステル化反応を行い、ペンタエリスリトールのアジピン酸・ステアリン酸混合部分エステル(エステル化率45〜55%)を得た。
【0046】
製造例2
ドロマイト(田源石灰工業(株)製)未粉砕品19kgを、ステアリン酸亜鉛1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られたステアリン酸亜鉛表面処理ドロマイトのメジアン径は1.5μmであった。
【0047】
製造例3
ドロマイト(田源石灰工業(株)製)未粉砕品19kgを、ステアリン酸カルシウム1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られたステアリン酸カルシウム表面処理ドロマイトのメジアン径は1.1μmであった。
【0048】
製造例4
水酸化マグネシウム58.3部と水酸化カルシウム74.1部を水2,000部に投入し、10℃にて撹拌しつつ3時間炭酸ガスを吹き込んだ。生じた沈殿物をろ過し、炭酸ガス雰囲気下50℃以下にて乾燥し、炭酸カルシウム−炭酸マグネシウム複塩(合成ドロマイト)152.3部を得た。得られた複塩のカルシウムとマグネシウムの比率は、CaO:MgO換算で54:46であった。この合成ドロマイト1.9kgを、ステアリン酸亜鉛0.1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られたステアリン酸亜鉛表面処理合成ドロマイトのメジアン径は1.1μmであった。
【0049】
製造例5
軽焼ドロマイト(田源石灰工業(株)製)粗粉砕品19kgを、ステアリン酸亜鉛1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られたステアリン酸亜鉛表面処理軽焼ドロマイトのメジアン径は1.2μmであった。
【0050】
製造例6
軽焼ドロマイト(田源石灰工業(株)製)粗粉砕品19.8kgを、酸化亜鉛0.2kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られた酸化亜鉛表面処理軽焼ドロマイトのメジアン径は1.2μmであった。
【0051】
製造例7
苦土消石灰(田源石灰工業(株)製)粗粉砕品19kgを、リジン亜鉛塩0.2kg、ステアリン酸0.5kgおよびステアリン酸カルシウム0.3kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られた表面処理苦土消石灰のメジアン径は1.3μmであった。
【0052】
実施例1〜15
下記第1表に示す配合のハロゲン含有樹脂組成物を熱ロールを用いて155℃にて5分間混練し、次いで熱プレスを用い155℃にて5分間プレスして厚さ3mmのハロゲン含有樹脂シートを作成した。得られたシートを用い、ギアオーブンを用いた180℃における熱着色試験(静的熱安定性試験)、ラボプラストミルを用いた200℃における動的熱安定性試験、および180℃におけるコンゴーレッド試験を行った。熱着色試験は、シートが茶褐色化もしくは部分黒化するまでの時間、そして動的熱安定性試験は樹脂が分解し混練トルクが上昇開始するまでの時間を測定した。これらの試験結果も同表に示す。
【0053】
なお、第1表中にある記号は以下の通りである。
*1:新第一塩ビ(株)製「1000Z」(重合度1050)を使用した。
*2:いずれも、田源石灰工業(株)製を使用した。
*3:「プレンライザーST−210」(商品名:味の素ファインテクノ(株)製、ジペンタエリスリトールのアジピン酸エステルを主成分とする組成 物、OH価900)。
*4:「プレンライザーST−220」(商品名:味の素ファインテクノ(株)製、ペンタエリスリトールのアジピン酸エステル誘導体を主成分とする組成物、OH価900)。
【0054】
【表1】
Figure 0003962939
【0055】
【表2】
Figure 0003962939
【0056】
製造例8
ドロマイト(田源石灰工業(株)製)未粉砕品19kgを、ペンタエリスリトール1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られた表面処理ドロマイトのメジアン径は1.1μmであった。
【0057】
製造例9
水酸化マグネシウム58.3部と水酸化カルシウム74.1部を水2,000部に投入し、10℃にて撹拌しつつ3時間炭酸ガスを吹き込んだ。生じた沈殿物をろ過し、炭酸ガス雰囲気下50℃以下にて乾燥し、炭酸カルシウム−炭酸マグネシウム複塩(合成ドロマイト)152.3部を得た。得られた複塩のカルシウムとマグネシウムの比率は、CaO:MgO換算で54:46であった。この合成ドロマイト1.9kgを、ペンタエリスリトール0.1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られたペンタエリスリトール表面処理合成ドロマイトのメジアン径は1.1μmであった。
【0058】
製造例10
軽焼ドロマイト(田源石灰工業(株)製)粗粉砕品19kgを、ジペンタエリスリトール1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られた表面処理軽焼ドロマイトのメジアン径は1.1μmであった。
【0059】
製造例11
軽焼ドロマイト(田源石灰工業(株)製)粗粉砕品19kgを、「プレンライザーST−210」(商品名:味の素ファインテクノ(株)製、ジペンタエリスリトールのアジピン酸エステルを主成分とする組成物、OH価900)1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られた表面処理軽焼ドロマイトのメジアン径は1.3μmであった。
【0060】
製造例12
軽焼ドロマイト(田源石灰工業(株)製)粗粉砕品19kgを、「プレンライザーST−220」(商品名:味の素ファインテクノ(株)製、ペンタエリスリトールのアジピン酸エステル誘導体を主成分とする組成物、OH価900)1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られた表面処理軽焼ドロマイトのメジアン径は1.2μmであった。
【0061】
製造例13
軽焼ドロマイト(田源石灰工業(株)製)粗粉砕品19kgを、製造例1の化合物1kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られた表面処理軽焼ドロマイトのメジアン径は1.2μmであった。
【0062】
製造例14
苦土消石灰(田源石灰工業(株)製)粗粉砕品19.8kgを、「プレンライザーST−220」(味の素ファインテクノ(株)製)0.15kgおよびステアリン酸亜鉛0.05kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られた表面処理苦土消石灰のメジアン径は1.3μmであった。
【0063】
製造例15
苦土消石灰(田源石灰工業(株)製)粗粉砕品19.8kgを、「プレンライザーST−220」(味の素ファインテクノ(株)製)0.15kgおよび「プレンアクトALM」(商品名:味の素ファインテクノ(株)製、アルミ系カップリング剤)0.05kgと共に脱気した乾式条件下において24時間かけて粉砕した。得られた表面処理苦土消石灰のメジアン径は1.3μmであった。
【0064】
実施例16〜31
下記第2表に示す配合のハロゲン含有樹脂組成物を、前記実施例の場合と同様にして試験した。これらの試験結果も同表に示す。
【0065】
なお、第2表中にある記号は、上掲第1表中におけると同じである。
【0066】
【表3】
Figure 0003962939
【0067】
【表4】
Figure 0003962939
【0068】
比較例1〜4
下記第3表に示す配合のハロゲン含有樹脂組成物を、前記実施例の場合と同様にして試験した。これらの試験結果も同表に示す。なお、第3表中にある記号も、上掲第1表中におけると同じである。
【0069】
【表5】
Figure 0003962939
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、特定の処理剤で表面処理した苦灰石系化合物および有機酸の亜鉛塩並びに、所望により、多価アルコール化合物および/またはβ−ジケトン化合物を含有する、安全性の高い熱安定剤を用いて、熱安定性に優れた塩化ビニル樹脂等のハロゲン含有樹脂(組成物)を容易に得ることができる。

Claims (9)

  1. ハロゲン含有樹脂の熱安定化のために用いられることを特徴とする、無機亜鉛化合物、有機酸、有機酸金属塩、または多価アルコール化合物から選ばれる少なくとも一種以上で表面処理され苦灰石系化合物。
  2. 無機亜鉛化合物、有機酸、有機酸金属塩、または多価アルコール化合物から選ばれる少なくとも一種以上で表面処理された苦灰石系化合物および有機酸の亜鉛塩を有効成分として含有することを特徴とするハロゲン含有樹脂用熱安定剤。
  3. 更に多価アルコール化合物および/またはβ−ジケトン化合物を含有することを特徴とする請求項記載のハロゲン含有樹脂用熱安定剤。
  4. 該苦灰石系化合物が天然苦灰石および/または炭酸カルシウム−炭酸マグネシウムの複塩よりなる合成苦灰石であることを特徴とする請求項2または3記載のハロゲン含有樹脂用熱安定剤。
  5. 該苦灰石系化合物が、そのマグネシウムとカルシウムの重量比率がMgOとCaO換算で5:95〜95:5であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のハロゲン含有樹脂用熱安定剤。
  6. 該苦灰石系化合物が、そのマグネシウムとカルシウムの重量比率がMgOとCaO換算で5:95〜95:5の複塩化合物を軽焼して得られる軽焼ドロマイトを含んでなることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のハロゲン含有樹脂用熱安定剤。
  7. 請求項2〜6のいずれかに記載のハロゲン含有樹脂用熱安定剤を含有することを特徴とするハロゲン含有樹脂組成物。
  8. ハロゲン含有樹脂100重量部に対して、請求項2〜6のいずれかに記載のハロゲン含有樹脂用熱安定剤が0.01〜150重量部配合されていることを特徴とする請求項8記載のハロゲン含有樹脂組成物。
  9. 請求項7または8記載のハロゲン含有樹脂組成物を成形加工して作成されたことを特徴とするハロゲン含有樹脂成形加工品。
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