JP3962278B2 - ディジタルカメラおよびそのシェーディング補正方法 - Google Patents

ディジタルカメラおよびそのシェーディング補正方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタルカメラ、とくに固体撮像素子や光学系に固有のシェーディングを補正するディジタルカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルカメラで撮像した画像は、使用するCCD(Charge-Coupled Device)等の固体撮像素子やその光学系の構造から画面の周縁部では光量が低下し暗くなるため、画像信号のレベルは、画面の周縁部が中心部より相対的に低下する。これは、ディジタルカメラに限らず光学レンズを通して画像を形成する装置であれば、例えば銀塩カメラでも避けられない現象である。また、マイクロレンズを使用したCCDカメラでは、マイクロレンズを通して光電変換セルへ入射する光の角度が画面の周縁部では撮像面の垂直方向からそれる現象や、周縁部での受光量がレンズのf値より減少することもある。
【0003】
従来、シェーディングを補正するためにいくつかの方法が提案されている。一つの方法は、撮像素子からの出力信号のゲインをシェーディング特性とは逆の特性で画面の周縁部ほど増大させる方法である。すなわち、画面の中心からの距離に応じて増大させた補正係数を画像信号に乗算することが一般的に採用されている。このような逆特性でゲインを補正することにより、フラットな階調の被写体を撮像した場合、出力画像信号は、画面の中心部から周縁部かけて均一なレベルが得られる。
【0004】
このようなシェーディング補正方法をアナログ乗算器で実現した例が特開平5-236339号公報に記載されている。同公報では、CCDで撮像したアナログ基準(通常、白色画像)レベル信号をディジタル信号に変換し、これと基準(白)レベルとの比率を基に逆特性を有する補正係数値を画素ごとにディジタル演算してメモリに記憶し、次に、入力された画像信号にこの記憶した補正係数値をメモリから読み出してアナログ値に変換して乗算することによって、シェーディングを補正している。したがって画面の中心部に比較して減衰した周縁部の信号レベルは、補正係数により増大され、中心部と周縁部で一様な階調の正しい画像信号出力が得られる。
【0005】
シェーディング補正の別な方法は、CCD撮像素子の前面にあるマイクロレンズの光透過率を調整ないし制御して、画面中心に近いほど光透過率を低下させる方法である。この方法としては特開2001-189442号公報に記載のディジタルカメラがある。同公報では、CCD固体撮像素子は、半導体基板の主面に形成された複数のフォトダイオード(光電変換素子)と複数のマイクロレンズを備え、マイクロレンズの光透過率はCCDの受光領域の中心部が周縁部より低くなるように、受光領域の位置に応じてマイクロレンズの光透過率を調整ないし制御する手段が受光面側に設けられている。これにより、受光領域の位置に応じて異なるシェーディング量を補正することができる。同特許公報では、透過率制御手段として、有機系材料膜を使用したり、位置に応じて受光面積を調整する矩形または短冊領域を形成したり、エレクトロクロミック素子を用いたりすることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、撮像素子出力信号のゲインをシェーディング特性の逆特性で補正する方法は、シェーディングはたしかに補正されるが、画面の周縁部の階調が乏しくなる欠点がある。しかも、前掲の特開平5-236339号公報に記載の方法では、画面の周縁部について量子化歪が顕著となり、画質が劣化する欠点がある。より詳細には、周縁部の入力画像信号は光量が相対的に低い。一方、アナログ・ディジタル変換は、周知のように通常、等間隔の量子化レベルを採用し、画面の周縁部の低レベル信号についても相対的に明るい中央領域と同じ量子化ステップで量子化される。したがって、周縁部の低レベルの信号については、シェーディング補正係数に応じて量子化ステップ幅が拡大された信号となり、滑らかな階調の補正出力が得られず、量子化歪が顕著になる。
【0007】
一方、後者の特開2001-189442号公報に記載の方法では、透過率制御用の膜は、レンズの特性に依存しているため、レンズ光学系の種類だけ透過率制御用膜を備えた撮像素子を製作しなければならない。たとえば、レンズ光学系の交換に柔軟に対応することができない。また、透過率制御を可変とした、例えばエレクトロクロミック素子を使用した場合は、透過率制御用膜に矩形または同心円のようなパターン電極を形成した構造としなければならず、制御用電圧供給用の配線を制御対象である制御用膜の数だけ必要とするなど、配線も複雑となる。
【0008】
本発明は、このような従来技術の欠点を解消して、画像の階調特性の劣化が最小化され、かつ撮像光学系の特性に応じたシェーディング補正を行なうことのできるシェーディング補正方法およびディジタルカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によるディジタルカメラは、高い感度特性を有する光電変換素子から出力される画像信号と低い感度特性を有する光電変換素子から出力される画像信号とを有効画面領域における画素の位置に応じた重み係数を乗じて画素ごとに合成し、この重み係数は、画面周縁部では高感度の方の光電変換素子の出力の割合が増し、中央部では低感度の方の光電変換素子の出力の割合が増すように設定されている。
【0010】
本発明によれば、被写界を撮像して被写界を表わす画像信号を生成する固体撮像素子を含むディジタルカメラにおいて、固体撮像素子は、被写界を表わす画面を構成する複数の画素が配列され複数の画素のそれぞれは第1の光電変換素子と第1の光電変換素子より低い感度特性を有する第2の光電変換素子とを含み、このカメラは、固体撮像素子を含む光学系のシェーディング特性を補償するシェーディング補正手段を含み、シェーディング補正手段は、画面の領域における各画素について、第1および第2の光電変換素子のうちの少なくとも一方に対応してシェーディング特性に応じた重み係数を蓄積する蓄積手段と、画面の領域における各画素について、第1および第2の光電変換素子から出力される画像信号に蓄積手段に蓄積されている重み係数を乗じ、結果の画像信号を合成する演算手段とを含み、重み係数は、画面の領域の周縁部の画素については第1の光電変換素子の画像信号の割合が多く、画面の領域の中央部の画素については第2の光電変換素子の画像信号の割合が多いように設定され、これによって画像信号にシェーディング補正を行なう。
【0011】
本発明によればまた、被写界を撮像して被写界を表わす画像信号を出力するディジタルカメラは、被写界を撮像して被写界を表わす第1の画像信号を生成する第1の固体撮像素子と、第1の固体撮像素子より低い感度特性を有し、同じ被写界を撮像してその被写界を表わす第2の画像信号を生成する第2の固体撮像素子と、第1および第2の固体撮像素子を含む光学系のシェーディング特性を補償するシェーディング補正手段を含み、シェーディング補正手段は、被写界を表わす画面の領域における各画素について、第1および第2の固体撮像素子のうちの少なくとも一方に対応してシェーディング特性に応じた重み係数を蓄積する蓄積手段と、画面の領域における画素ごとに、第1および第2の固体撮像素子から出力される画像信号に蓄積手段に蓄積されている重み係数を乗じ、結果の画像信号を合成する演算手段とを含み、重み係数は、画面の領域の周縁部の画素については第1の固体撮像素子の画像信号の割合が多く、画面の領域の中央部の画素については第2の固体撮像素子の画像信号の割合が多いように設定され、これによって画像信号にシェーディング補正を行なう。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明によるディジタルカメラの実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明によるディジタルカメラの実施例の全体構成を示す機能ブロック図である。実施例のディジタルカメラは、図示しない被写体の光学画像106を固体撮像素子100にて撮影し、その画像信号130におけるシェーディングの影響をシェーディング補正部200にて補償し、これを記録部800にて画像記録媒体に記録する撮像および記録装置である。
【0013】
図示しない被写体からの光学画像を概念的に線106で示すが、これは、レンズ300によって固体撮像素子100の撮像面上に結像される、固体撮像素子100は、その撮像面に結像した画像106を撮像して対応する電気信号120に変換する光電変換装置であり、本実施例では、CCD(Charge-Coupled Device)を含んでいる。固体撮像素子100の出力120は、相関二重サンプリング/アナログ・ディジタル変換器(CDS/AD) 400の入力に接続されている。以下の説明において、信号はその現れる接続線の参照符号で指定する。
【0014】
CDS/AD回路400は、固体撮像素子100から出力される点順次の画像信号120を相関二重サンプリングするとともに、対応する、例えば8ビットの並列ディジタルデータ130に変換する信号変換回路である。その出力130はシェーディング補正部200の入力に接続されている。
【0015】
ここで図2を参照して、本実施例における固体撮像素子100の構成例を説明する。このCCD固体撮像素子100は、半導体基板110に2次元アレイ状に多数のフォトダイオード102および104が形成されている。同図では、その一部を例示しているにすぎない。これらのフォトダイオード102および104は、図示のように対を成し、対のうちの一方102は高感度フォトダイオードであり、他方104は低感度フォトダイオードである。つまり、高感度フォトダイオード102および低感度フォトダイオード104は、1対が近接して配置されて1つの受光領域を形成している。これらの上に、平坦化膜112、色フィルタ層114、マイクロレンズ固定膜116およびマイクロレンズ118が図示のようにこの順に積層されている。マイクロレンズ118は、各セグメントレンズが1対のフォトダイオード102および104の上方に対応して配設され、これによって各セグメント当り1画素が構成される。被写体からの光106はマイクロレンズ118により集光され、各対のフォトダイオード102および104上に1画素の信号電荷が形成される。つまり、各対のフォトダイオード102および104は、光入力106についてマイクロレンズ118の後方に配置されて1画素分の撮像素子を構成している。このようにして固体撮像素子100は、高感度フォトダイオード102および低感度フォトダイオード104の画素数分の対が半導体基板110上に2次元状に形成され、各受光素子102および104の蓄積電荷は点順次でシフトされて、固体撮像素子100の出力120側には、高感度フォトダイオード出力と低感度フォトダイオード出力の組が画素ごとに繰り返す形でシーケンシャル信号として出力される。この様子を図4に模式的に示す。
【0016】
図4に示すように、固体撮像素子100からの画像信号120は、画素PCごとに高感度フォトダイオード102の光電変換出力(H) 122と低感度フォトダイオード104の光電変換出力(L) 124が交互に連続するシーケンシャル信号である。このように画素単位で時系列に点順次で交互に配列されたアナログ電荷信号120がCDS/AD回路400へ供給される。画面領域の中心部では、高感度フォトダイオード122が低感度フォトダイオード124より少ない受光量で飽和する。
【0017】
高感度フォトダイオード122および低感度フォトダイオード124の光電変換出力特性は、おおよそ次のようである。すなわち、高感度フォトダイオード102の出力122は、低感度フォトダイオード104に比べて同じ受光光量に対する光電変換ゲインが大きく、したがって、低感度フォトダイオード104より少ない受光光量で飽和する。そこで、高感度フォトダイオード122は、撮像素子100の撮像面における画面領域の中心部では飽和しやすく、逆に、画面領域の周縁部では、シェーディングの影響により中央領域に比べて飽和し難い。つまり、画面領域の周縁部では、高感度フォトダイオード122は、その有する階調特性の全域を中央領域の高感度フォトダイオード122より有効に利用することができる。
【0018】
シェーディング補正部200は、ディジタル化された画像信号データ130をシェーディング補正処理する本発明の重要な構成要素の1つである。本実施例のシェーディング補正回路200は、上述した高感度フォトダイオード出力122と低感度フォトダイオード出力124の組が交互に繰り返すシーケンシャル信号120を、撮像素子100の撮像面における有効画面130(図5)の周縁領域の画素については高感度フォトダイオード出力122に相対的に大きな重みαを与え、また中央領域の画素については低感度フォトダイオード出力124に相対的に大きな重みβを与えて、両出力122および124を各画素において合成することによって、シェーディングの影響を補償する。つまり、
シェーディング補正回路200の出力210=α×高感度フォトダイオード出力122+β×低感度フォトダイオード出力124、
ただし、α+β=k(一定、たとえば1)でよい。この重み係数αおよびβは、図5に示すように、各画素PCについて有効画面130の中心132からの距離に応じて固有に定められる値をとる。その値は、固体撮像素子100に使用するCCDおよびマイクロレンズ118やその光学レンズ系300の構造に依存する。有効画面130の周縁部の画素では重み係数αが大きく、中心132に近い画素ほど、重み係数βが大きく定められる。
【0019】
重み係数αは、有効画面領域130の中心画素132について最小の値をとり、またそれから最も遠い画素、たとえば画素134について最大の値をとるように定められる。他の画素位置では、両者の中間の値をとることになる。こうして、各画素PCについて重み係数の組(α、β)が決定される。その際、階調特性の直線性を確保するように、高感度フォトダイオード出力122が飽和した領域では、重み係数αが小さく設定される。たとえば、画面中心部付近ではα<βに、一方、画面周縁部ではα>βに設定してもよい。便利のために、画面領域130を、例えば同心円状に分割して、それらの複数の領域でステップ状の値に設定してもよい。これにより、単純な係数の組(α、β)の値を設定してもよい。
【0020】
このようなシェーディング補償は、本実施例では、図3に回路構成によって実現される。同図において、図1に示す構成要素と同様の構成要素には同一番号を付し、説明を省略する。シェーディング補正部200は乗算器202を有し、これは、CDS/AD回路400から上述のシーケンシャル信号130をその一方の入力に受信する。乗算器202の他方の入力140は重み係数メモリ204に接続されている。
【0021】
重み係数メモリ204には、有効画面領域130における各画素PCについて上述の重み係数の組(α、β)が格納されている。重み係数(α、β)の値は、基準の画像、たとえば画面130全体に一様な白色画像の被写体を撮影して実験的に決定すればよい。決定された重み係数は、画素位置と対応させて重み係数メモリ204に格納される。また、たとえば、基準となる原画像(例えば白色画像)を撮像し、後述のマイコン600により重み係数を計算し、重み係数メモリ200に記憶するように構成してもよい。これにより、たとえばレンズ300や撮像素子100が交換可能に構成されていても、それらのシェーディング特性に適応して重み係数の組(α、β)を重み係数メモリ204に書換え可能に設定することができる。
【0022】
乗算器202では、一方の入力130に到来する画素信号の画素位置に応じて他方の入力140に重み係数メモリ204から重み係数の組(α、β)が順次読み出され、両者を乗算する演算回路である。その出力150は、合成器206に接続されている。合成器206は、各画素PCについて、乗算器202から出力される高感度フォトダイオード102についての出力と低感度フォトダイオード104についての出力124を加算する演算回路である。
【0023】
合成器206の構成例を図6に示す。構成器206は、同一画素位置の高感度フォトダイオード出力データHと低感度フォトダイオード出力データLが合成されるように、遅延回路214と加算器212が図示のように接続されて構成されている。遅延回路214は、入力の画素信号150をその1クロック分だけ遅延させるシフトレジスタで構成される。図4に例示したように、低感度フォトダイオードデータLが高感度フォトダイオードデータHより先行するシステム構成の場合は、遅延回路214には、低感度フォトダイオードデータLが入力され、これを1クロック分遅延させ、後続の高感度フォトダイオードデータHが直接、加算器212に入力される。加算器212は、1クロック間隔で同期動作し、遅延回路214からの入力216と乗算器202からの入力150とを相互に加算することにより、画素ごとに合成されたシェーディング補正出力210を出力する。
【0024】
こうして合成器206の出力210には、高感度フォトダイオード出力122にαを乗じた信号と低感度フォトダイオード出力124にβを乗じた信号の和がシェーディング補正回路200の出力として出力される。
【0025】
図1に戻って、シェーディング補正200の出力210はY/C処理部500の入力に接続されている。Y/C処理部500は、シェーディング補正された画像信号210を圧縮に適した信号形式、本実施例では輝度信号Yおよび色差信号Cに変換する画像信号処理回路である。Y/C処理部500には、Y/C処理するときに一時的に画像信号を格納するメモリ550が接続されている。Y/C処理部500の一方の出力502は、JPEG (Joint Photographic Experts Group)圧縮部700の入力に接続されている。圧縮部700は、Y/C信号を画像データの記録に適した信号形式に符号化圧縮する冗長度圧縮回路である。その出力702は記録部800の入力に接続されている。記録部800は、圧縮された画像データ702を、たとえばメモリカードなどの画像データ記録媒体(図示せず)に記録する記憶装置である。
【0026】
記録部800は出力802も有し、これはJPEG伸張部750の入力に接続されている。JPEG伸張部750は、記録部800から読み出される圧縮された画像データを伸張する復号回路である。伸張部750の出力752はY/C処理部500の他の入力に接続されている。Y/C処理部500は、記録部800から伸張部750を通して読み出されたY/C信号を、たとえば3原色RGB信号に変換する機能も有し、その変換出力504は液晶(LCD)表示部900の入力に接続されている。LCD表示部900は、撮像部100で撮影した画像もしくは記録部800から読み出された画像を映像モニタ(図示せず)に可視画像として表示する画像表示装置である。
【0027】
本装置はマイコン(マイクロコンピュータ)600を有し、これは、操作部602に応動して、制御線604で概念的に示すようにY/C処理部500を始め本装置の各部を統括的に制御し、撮像、記録および表示などの制御を行なうシステム制御部である。操作部602は、シャッタレリーズボタンなど、操作者が操作する部材を有し、操作者の指示を本装置に入力する操作装置である。
【0028】
動作状態において、操作部602を操作して撮影指示を入力すると、マイコン600は、固体撮像素子100を駆動して、その撮像面にレンズ300を通して結像された被写体画像を撮像する。このとき、マイクロレンズ118により撮像素子102および104上に集光された光は、画素ごとに、高感度フォトダイオード102および低感度フォトダイオード104によって光電変換され、順次信号122および124の交互信号としてラスタ走査136(図5)の順にCDS/AD回路400へ出力される。この画素ごとの順次信号122および124は、CDS/AD回路400で対応するディジタルデータ130に変換されて、シェーディング補正部200へ供給される。
【0029】
シェーディング補正部200では、乗算器202は、点順次で到来する画素データ130を受ける。これとともに、その画素PCの位置に対応する重み係数の組(α、β)が画素ごとに重み係数メモリ204から読み出され、乗算器202は、高感度光電変換出力122および低感度光電変換出力124に対応するディジタルデータ130にこの読み出した重み係数を乗算する。乗算結果150は画素単位に合成器206に入力され、同じ画素の高感度光電変換出力122および低感度光電変換出力124に対応するディジタルデータが互いに加算されて合成される。これによって、有効画面130の周縁部の画素については高感度フォトダイオードの光電変換出力122の割合が多くなり、中央領域の画素については低感度フォトダイオードの光電変換出力の割合が多くなり、適切なシェーディング補正が達成される。また、光量が減少する周縁部では、高感度フォトダイオードの出力の重みを増大しているため、雑音や量子化歪が少なく、階調特性が大幅に改善される。
【0030】
こうしてシェーディング補正された画像データ210は、Y/C処理部500に入力され、Y/C信号に変換される。Y/C信号は、処理部500の出力502からJPEG圧縮部700で符号化圧縮され、記録部800にて画像データ記録媒体に保存される。
【0031】
本実施例では、高感度および低感度の1対の光電変換素子102および104について、それらの光電変換出力が時系列的にシリアルな画像信号データとして交互に取り出される。しかし、高感度光電変換素子102と低感度光電変換素子104の出力を空間的に別個の2系列で固体撮像素子100から出力する配線構造としてもよい。この場合、固体撮像素子から並列に読み出された高感度光電変換素子102および低感度光電変換素子104からの出力は、画素ごとに重み係数αおよびβがそれぞれ乗算され、画素単位で相互に合成されて1画素のシェーディング補正された信号となる。または、固体撮像素子からのこのような並列出力をディジタル変換後、シリアル信号形式に多重化して、前述のシェーディング補正を行なうように構成してもよく、画像データ信号の出力形態を特定の例に限定するものではない。
【0032】
図7は本発明の他の実施例を示すブロック図であって、これまでに説明した構成要素と同様の要素には同一番号を付し説明を省略する。本実施例では、レンズ300を通過した被写体光106はハーフミラー1000によって2つの光束1002および1004に分割される。ハーフミラー1000は、たとえばプリズムにより構成される。本実施例では、ハーフミラー1000で分割された2本の入力光束1002および1004は、対応する2つの固体撮像素子160および162で受光される。固体撮像素子160および162は、本実施例ではCCDを含み、一方の固体撮像素子160は高感度光電変換素子であり、他方の固体撮像素子162は低感度光電変換素子である。高感度光電変換素子160の出力122は、低感度光電変換素子162に比べて同じ受光光量に対する光電変換ゲインが大きく、したがって、低感度光電変換素子162より少ない受光光量で飽和するように構成されている。そこで、高感度光電変換素子160は、その撮像面における画面領域の中心部では飽和しやすく、逆に、画面領域の周縁部では、シェーディングの影響により中央領域に比べて飽和し難い。それ以外の点で、固体撮像素子160および162は同一の画素数を有し、同じ構成でよい。
【0033】
高感度固体撮像素子160からの光電変換出力164は、対応するCDS/AD回路400によりCDSサンプルされディジタル変換されてディジタルデータ出力402となり、シェーディング補正部200の一方の入力端子に供給される。また、低感度固体撮像素子162からの出力166は他方のCDS/AD回路410によりCDSサンプルされディジタル変換されてディジタルデータ出力412となり、シェーディング補正部200の他方の入力端子に入力される。シェーディング補正部200は、これら2本の入力端子402および412を有し、高感度変換出力402と低感度変換出力412が並列に乗算器202に入力されるように構成されている以外は、前述の実施例と同様に構成されている。本実施例では、2つのCDS/AD回路410および412が設けられているが、両機能を単一のCDS/AD回路に一体化してもよく、その場合、2つのCCD 160および162からの出力164および166がともに単一のCDS/AD回路に入力され、この単一のCDS/AD回路から出力されるディジタルデータがシェーディング補正部200に入力されるように構成される。
【0034】
動作状態において、被写体からレンズ300を通過した入射光106は、ハーフミラー1000において2分割され、一方は高感度固体撮像素子160へ、また他方は低感度固体撮像素子162へ入射され、それぞれにおいて画像信号164および166に変換される。画像信号出力164および166は、それぞれCDS/AD回路400および410に入力され、対応するディジタル信号データ402および412に変換されてシェーディング補正部200の入力端子402および412に供給される。高感度固体撮像素子出力データ402および低感度固体撮像素子出力データ412は、画面領域130における同一画素位置について同期して画素ごとにシェーディング補正部200に取り込まれる。これと同期して係数メモリ204からは、高感度撮像信号402については重み係数αが、また低感度撮像信号412については重み係数βが乗算器202へ読み出され、乗算器202では、同じ画素位置について、高感度撮像信号402には重み係数αを、また低感度撮像信号412には重み係数βをそれぞれ乗算する。その乗算結果は、合成器206において同一画素内で相互に合成される。これにより前述の実施例と同様のシェーディング補正が行なわれる。
【0035】
本実施例では固体撮像素子が複数必要とはなるが、従来と同様な構造で感度だけが異なる2種類の固体撮像素子を用いることができる。そのため、固体撮像素子の構造が先の実施例に比較して簡易である。光学系や撮像素子が変更されれば、それらのシェーディング特性に応じた重み係数を重み係数メモリ204に設定して、光学系のシェーディング特性に柔軟に対応できる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のディジタルカメラでは、高い感度特性を有する光電変換素子から出力される画像信号と低い感度特性を有する光電変換素子から出力される画像信号とを有効画面領域における画素の位置に応じた重み係数を画素ごとに乗じて合成し、この重み係数は、画面周縁部では高感度の方の光電変換素子の出力の割合が増し、中央部では低感度の方の光電変換素子の出力の割合が増すように設定されている。これによって、画面の周縁領域においても量子化歪や雑音の少ない良好な階調特性でシェーディング補正を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディジタルカメラの実施例の構成例を示す機能ブロック図である。
【図2】図1に示す実施例における固体撮像素子の構成例を示す拡大部分断面図である。
【図3】同実施例におけるシェーディング補正部の構成例を示す機能ブロック図である。
【図4】同実施例における固体撮像素子の出力信号の例を示す図である。
【図5】同実施例における画像信号の形成する画面の例を示す説明図である。
【図6】図3に示すシェーディング補正部の合成器の実施例の構成を示す機能ブロック図である。
【図7】本発明の他の実施例の構成例を示す、図1と同様の機能ブロック図である。
【符号の説明】
100 固体撮像素子
102 高感度フォトダイオード
104 低感度フォトダイオード
114 色フィルタ
118 マイクロレンズ
200 シェーディング補正部
202 乗算器
204 重み係数メモリ
206 合成器
400 CDS/AD回路
500 Y/C処理部
600 マイコン

Claims (5)

  1. 被写界を撮像して該被写界を表わす画像信号を生成する固体撮像素子を含むディジタルカメラにおいて、
    前記固体撮像素子は、前記被写界を表わす画面を構成する複数の画素が配列され、該複数の画素のそれぞれは、第1の光電変換素子と、第1の光電変換素子より低い感度特性を有する第2の光電変換素子とを含み、
    該カメラは、前記固体撮像素子を含む光学系のシェーディング特性を補償するシェーディング補正手段を含み、
    該シェーディング補正手段は、
    前記画面の領域における各画素について、第1および第2の光電変換素子のうちの少なくとも一方に対応して前記シェーディング特性に応じた重み係数を蓄積する蓄積手段と、
    前記画面の領域における各画素について、第1および第2の光電変換素子から出力される画像信号に前記蓄積手段に蓄積されている重み係数を乗じ、結果の画像信号を合成する演算手段とを含み、
    前記重み係数は、前記画面の領域の周縁部の画素については第1の光電変換素子の画像信号の割合が多く、前記画面の領域の中央部の画素については第2の光電変換素子の画像信号の割合が多いように設定され、これによって前記画像信号にシェーディング補正を行なうことを特徴とするディジタルカメラ。
  2. 被写界を撮像して該被写界を表わす画像信号を出力するディジタルカメラにおいて、該カメラは、
    被写界を撮像して該被写界を表わす第1の画像信号を生成する第1の固体撮像素子と、
    第1の固体撮像素子より低い感度特性を有し、前記被写界と同じ被写界を撮像して該被写界を表わす第2の画像信号を生成する第2の固体撮像素子と、
    第1および第2の固体撮像素子を含む光学系のシェーディング特性を補償するシェーディング補正手段を含み、
    該シェーディング補正手段は、
    前記被写界を表わす画面の領域における各画素について、第1および第2の固体撮像素子のうちの少なくとも一方に対応して前記シェーディング特性に応じた重み係数を蓄積する蓄積手段と、
    前記画面の領域における画素ごとに、第1および第2の固体撮像素子から出力される画像信号に前記蓄積手段に蓄積されている重み係数を乗じ、結果の画像信号を合成する演算手段とを含み、
    前記重み係数は、前記画面の領域の周縁部の画素については第1の固体撮像素子の画像信号の割合が多く、前記画面の領域の中央部の画素については第2の固体撮像素子の画像信号の割合が多いように設定され、これによって前記画像信号にシェーディング補正を行なうことを特徴とするディジタルカメラ。
  3. 請求項2の記載のディジタルカメラにおいて、該カメラはさらに、前記被写界からの入射光を2分割し、該分割された入射光の一方を第1の固体撮像素子へ、また他方を第2の固体撮像素子へ導く入射光分割手段を含むことを特徴とするディジタルカメラ。
  4. 被写界を表わす画面を構成する複数の画素が配列され、該複数の画素のそれぞれは、第1の光電変換素子と、第1の光電変換素子より低い感度特性を有する第2の光電変換素子とを含む固体撮像素子によって、被写界を撮像する工程と、
    前記画面の領域における各画素について、第1および第2の光電変換素子のうちの少なくとも一方について前記シェーディング特性に応じた重み係数を用意し、該重み係数は、前記画面の領域の周縁部の画素については第1の光電変換素子の画像信号の割合が多く、前記画面の領域の中央部の画素については第2の光電変換素子の画像信号の割合が多いように設定する工程と、
    前記画面の領域における各画素について、第1および第2の光電変換素子から出力される画像信号に前記重み係数を乗じ、結果の画像信号を合成する工程とを含み、
    これによって前記画像信号にシェーディング補正を行なうことを特徴とするディジタルカメラのシェーディング補正方法。
  5. 被写界を撮像して該被写界を表わす第1の画像信号を生成する第1の固体撮像素子と、第1の固体撮像素子より低い感度特性を有し、前記被写界を撮像して該被写界を表わす第2の画像信号を生成する第2の固体撮像素子とを含む固体撮像素子によって、同じ被写界を撮像する工程と、
    前記被写界を表わす画面の領域における各画素について、第1および第2の固体撮像素子のうちの少なくとも一方について前記シェーディング特性に応じた重み係数を用意し、該重み係数は、前記画面の領域の周縁部の画素については第1の固体撮像素子の画像信号の割合が多く、前記画面の領域の中央部の画素については第2の固体撮像素子の画像信号の割合が多いように設定する工程と、
    前記画面の領域における画素ごとに、第1および第2の固体撮像素子から出力される画像信号に前記重み係数を乗じ、結果の画像信号を合成する工程とを含み、
    これによって前記画像信号にシェーディング補正を行なうことを特徴とするディジタルカメラのシェーディング補正方法。
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