JP3962102B2 - 赤外線吸収パターン形成用インキおよび赤外線吸収パターン層を有する印刷物 - Google Patents

赤外線吸収パターン形成用インキおよび赤外線吸収パターン層を有する印刷物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線吸収により識別されるコードパターン等のパターン形成用インキに関する。さらに詳しくは、本発明は、従来識別ができなかった赤、黄色等の種々の色に着色可能であり、識別は赤外線吸収により行う、パターン形成用インキに関する。
さらに本発明は、上記インキを用いて形成した赤外線吸収パターン層を有する印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光学読み取りを利用したコードパターンとしてのバーコードが、主として物流管理システムのために広く利用されている。例えば、POS(販売時点管理)システム用のJANコードや配送伝票、荷分け伝票、納品用のバーコードタグなどの光学的データキャリアとして、バーコードは広く用いられている。
【0003】
これら従来のバーコードの光学読み取り用の光源光として650nm、800nm又は950nm付近に発光波長を持つ半導体レーザー又は発光ダイオードが主として用いられている。そのため、光源光の波長域が制約されるために、バーコードは、可視光領域に吸収帯のあるカーボンブラックを用いたインキ、又はシアン・グリーン系統の赤色/赤外波長域に吸収特性を持つインキにより印刷、又はプリントされている。
【0004】
又、バーコードの印刷の方式は、活版、オフセット、フレキソ、グラビア又はシルク印刷等で、主として、ソース・マーキングと呼ばれる大量印刷に適用される。バーコードのプリントの方式は、ドットインパクト、熱転写、ダイレクトサーマル、電子写真、インクジェットプリント等で、主として、インストア・マーキングと呼ばれる個別印刷、或いは、小ロットの情報コードラベルの製造に適用されている。
【0005】
しかし、こうした可視の情報コードはデザイン上の制約を印刷物にもたらすとしてこれを排除する要求が強い。そこで、可視光領域に吸収帯を持たないインキを印刷又はプリントすることにより情報コードを透明化し、目視での判定を困難にしようとする試みもなされている。
【0006】
こうした透明化の試みの1つとして赤外線や紫外線の可視光線領域外波長の光を主に吸収するインキを用いて、赤外線/紫外線吸収パターンを形成する方法が挙げられる。赤外線吸収パターンは、例えば特開昭63−116286号、特開平3−154187号、特開平3−227378号、特開平3−275389号、特開平4−70349号に開示されている。又、紫外線吸収パターンは、例えば特開昭63−183675号に記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、透明なコードパターンが形成できるのであれば、カーボンブラックの黒やシアン・グリーン系統以外の赤色や黄色等の種々の色に着色したコードパターンも形成できる可能性がある。即ち、コードパターンの読み取りは赤外線又は紫外線の吸収により行い、さらにコードパターン中に、コードパターンの読み取りに関与しない可視光を吸収する物質を共存させることにより、好みの色のコードパターンやレインボーカラーのコードパターンを形成することができる。さらに、下地の色とコードパターンの色とを一致させることにより、コードパターンを不可視状態とすることが可能であり、その結果、コードパターンの安全性を高めることも可能である。
【0008】
しかし、これまでに知られている透明のコードパターンは、いずれも完全に透明ではなかった。従来用いられている赤外線領域に吸収域をもつ色素は、シアニン色素、フタロシアニン系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、ジルオール系色素、トリフェニルメタン系色素などがある。しかし、これらは600nm以上の波長領域に吸収帯を持つためにシアンカラーであるか、または可視領域(380nm〜700nm)に30〜40%の吸収があるために、若干赤みがかったクリーム色を呈している。よって、完全に透明なバーコードを形成することができなかった。また、赤外線吸収顔料としてシアンフィルターガラスを用いるものもあるが、この場合、ガラスはCu2+イオンを含んでおり、550nmから吸収が始まるためにシアンカラーを呈していた。
【0009】
そこで本発明者は、赤外領域にのみ吸収を持ち、可視光領域では吸収を行わないYb3+を含有する赤外線吸収ガラス粉末を用いた、黒色、青色、緑色、赤色、黄色等の好みの色を有するコードパターンを形成できるインキを見出した〔特開平6−128519号〕。
【0010】
ところが、本発明者らがさらに種々検討したところ、Yb3+を含有する赤外線吸収ガラス粉末の赤外線吸収性が不十分であるために、インキ中の含有量を相当に高めないと、実用レベルの赤外線吸収性を有するコードパターンを形成することは難しく、また、含有量を高めるとインキ性能が低下し、またコストも高くなるという問題があることが判明した。
【0011】
また、Yb3+を含む赤外線吸収パターン層の識別には、波長975nmのレーザー光か波長950nmの赤外LEDを用いることが考えられる。Yb3+の吸収ピークは975nm付近であるので、波長975nmのレーザー光を用いることが吸収強度の点で好ましい。しかし、レーザー光発生装置は高価であり、一方赤外LEDは安価である。そこで、赤外LEDを光源としてYb3+を含む赤外線吸収パターン層を識別しようとすると、950nmにおけるYb3+の吸収が、吸収ピークである975nmに比べて約半分であることから、読み取り誤差等を生じることなくパターン層を識別できる程十分な吸収強度を得られなかった。
【0012】
そこで本発明の目的は、赤外領域にのみ吸収を持ち、可視光領域では吸収を行わない、Yb3+を含有する赤外線吸収ガラス粉末によりもさらに高い赤外線吸収性を有する材料を用いて、黒色、青色、緑色、赤色、黄色等の好みの色を有するパターンを形成できるインキを提供することにある。
さらに本発明の別の目的は、上記インキを用いて形成した所望の色を呈し、かつ赤外線吸収による識別が可能なパターン層を設けた印刷物を提供することにある。
加えて本発明の別の目的は、上記インキを用いて形成した所望の色を呈し、かつ波長950nmの赤外LEDを用いてもその赤外線吸収により識別が可能なパターン層を設けた印刷物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決する手段】
本発明は、イッテルビウム酸塩(但し、リン酸イッテルビウムを除く)粒子及び着色顔料を含有することを特徴とする赤外線吸収パターン形成用インキ(第1の態様のインキ)に関する。
さらに本発明は、結晶性が高く、粒子径が0.5μm以下であるYbPO4 粒子及び着色顔料を含有することを特徴とする赤外線吸収パターン形成用インキ(第2の態様のインキ)に関する。
【0014】
さらに本発明は、基材上に赤外線吸収パターン層を有する印刷物であって、前記赤外線吸収パターン層はイッテルビウム酸塩(但し、リン酸イッテルビウムを除く)粒子と着色顔料を含むことを特徴とする上記印刷物(第1の態様の印刷物)に関する。
【0015】
加えて本発明は、基材上に赤外線吸収パターン層を有する印刷物であって、前記赤外線吸収パターン層は結晶性が高く、粒子径が0.5μm以下であるYbPO4 粒子と着色顔料を含むことを特徴とする上記印刷物(第2の態様の印刷物)に関する。
【0016】
まず、赤外線吸収材料について説明する。
本発明の第1のインキおよび第1の印刷物において、赤外線吸収材料としてイッテルビウム酸塩(但し、リン酸イッテルビウムを除く)粒子を用いる。このイッテルビウム酸塩粒子は、イッテルビウムと酸との塩であり、赤外線吸収特性に優れた材料である。イッテルビウムとの塩を形成する酸としては、例えば、硫酸、硝酸、過塩素酸、炭酸等の無機酸及び酢酸、シュウ酸、ニコチン酸等の有機酸を挙げることができる。イッテルビウムとの塩を形成する酸は、安定な塩を形成することが好ましい。そのような観点からは、イッテルビウム塩は、硫酸イッテルビウムや酢酸イッテルビウムであることが好ましい。また、これらの塩は、場合により結晶水を有するものであることもできる。
【0017】
上記イッテルビウム酸塩粒子は、インキ化した後にパターン層を形成するという観点から、粒子径は、0.01〜10μmの範囲とすることが適当である。粒子径は、可視光に対する透明性という観点及びインキビヒクルへの分散性という観点からは、10μm以下であることが適当である。一方、粒子径は、小さくなる程、製造は難しくなり、また、一次粒子結晶の変性を防止する等の観点から、0.01μm以上であることが適当である。さらに、近赤外領域での透明性及び近赤外線領域での吸収特性を考慮すると、上記粒子の粒子径は、特に、0.05〜0.2μmの範囲及び0.5〜5μmの範囲であることが好ましい。
【0018】
さらにオフセット印刷、熱転写プリント、インジェクトプリント、電子写真式プリント用の、オフセットインキ、熱転写リボンインキ、インクジェットインキ、トナーインキでパターン層を形成する場合、上記イッテルビウム酸塩粒子は、平均粒子径が0.01μm〜0.1μmであり、最大粒子径が1μm以下である粉末であることが好ましい。上記方式により得られる印刷膜厚もしくはプリント膜厚が通常約1〜2μmであり、最大でも3μm程度であることから、上記粒子の平均粒子径を上記範囲のサブミクロンオーダーとすることにより、印刷ムラを抑制することができる。
【0019】
上記イッテルビウム酸塩粒子は、酸化イッテルビウム(Yb2 3 )微粉末を酸水溶液に混合し、必要により加熱して酸化イッテルビウムを溶解し、酸塩の水溶液を作成する。そして、不溶解分があれば、濾過等により除去した後に、水溶液を冷却するか、あるいはアルコールを混合し、極性を下げたりして酸塩の溶解度を下げることにより、再結晶して酸塩の微粒子を得るか、若しくは溶媒成分を蒸発乾固することにより、目的物であるイッテルビウム酸塩を得ることができる。得られる塩は、常法により乾燥することができる。尚、冷却の速度や還流条件を制御することにより、粒子径を調整することができる。また、得られた塩の粒子は、粉砕等を施すことにより、粒子径を調整することもできる。粉砕としては、粉砕時に容器等を冷却する方法、不活性ガス中での粉砕やキシレン、トルエン等の有機溶剤中での粉砕等を挙げることができる。
【0020】
Yb塩粒子中のYb3+は、イオン状態で赤外領域に、Yb3+ 27/2 35/2 の遷移に基づく吸収帯を持つ。さらに、この吸収は、遷移金属イオンによる着色と異なり、ブロードとならず可視領域吸収を有しないために着色しない。このような特性を有する赤外線吸収材料は、例えば、図1に示すように約975nmをピークとする赤外領域の照射光を際立って吸収するが、400〜700nmの可視領域には吸収を有さない。
【0021】
さらに、パターン層をバインダー成分が無極性のオフセットインキ、熱転写リボンインキ、トナーインキを用いて形成する場合、上記Yb塩粒子は、表面を親油性コートして、インキバインダーへの粒子の分散性を向上させることが好ましい。分散性を向上させることにより、形成したパターン層の読み取りを良好に行うことができる。例えば、オフセット印刷においては印刷中にインキからYb塩粒子が析出したり、赤外光の吸収部分が印刷されない抜けの状態の発生を防止することができる。また、熱転写リボンにおいては、均一なコート層のリボンコーティングを得ることができ、プリント時に転写不良が発生することを防止することができる。さらに、電子写真式プリントのトナーにおいても、トナーインキのYb塩粒子の含有状態を均一に保つことができ、安定な吸収レベルを有するマークを得ることができる。
【0022】
表面改質のためコーティング法の代表例を以下に列記する。
(a)コーティング
コーティングは界面活性剤的な役割を果たす。具体的例としては、例えば脂肪酸(低分子・高分子鎖)、脂肪酸塩類、及びワックスなどの分散剤を用いる事ができる。特に、フッ燐酸塩脂肪酸を用いたコーティング剤をYb塩粒子にコーティングすることで、印刷ムラは著しく改善した赤外線吸収パターン層が得られる。また、コーティング剤をインキビヒクル中に分散し、その中にYb塩粒子を混合することによっても、コーティングすることができ、かつビヒクル中への分散も可能である。
(b)カップリング剤
カップリング剤は、赤外線吸収材料と強固に結合し、ポリマーとも反応する。具体例としては、シラン化合物、チタン化合物、金属キレート化合物などを挙げることができる。
(c)重合性モノマー
低分子量のモノマー又はオリゴマーを赤外線吸収材料表面に反応させ、非可逆層をつくる。具体例としては、重合性有機酸、反応性オリゴマー等を挙げることができる。
【0023】
本発明の第2のインキおよび第2の印刷物においては、赤外線吸収材料として結晶性が高く、粒子径が0.5μm以下であるYbPO4 粒子を用いる。ここで、YbPO4 粒子の結晶性が高いとは、X線回折計を用いて測定される回折X線スペクトルにおいて、回折ピークがアモルファスのようにブロードにならず、スペクトルが読み取れる程度の結晶性の意味である。より具体的には、YbPO4 の回折X線スペクトルの主ピークである2θが約26のピークがバックグラウンドのノイズ幅の10倍以上の場合を本発明にいう「結晶性が高い」とする。例えば、図6に示すように参考例3で得られた上記YbPO4 粒子は主ピークとバックグラウンドのノイズ幅の比が100倍以上であり、極めて「結晶性が高い」YbPO4 である。
【0024】
さらに上記YbPO4 粒子は、粒子径(2次粒子径)が0.5μm以下であるYbPO4 粒子である。粒子には1次粒子と2次粒子とがあり、通常の粒子は1次粒子の集合体である2次粒子として存在する。顔料をインキ化する場合、2次粒子の粒子径が問題となる。上記YbPO4 粒子は、粒子径(2次粒子径)が1μm以下であり、インキ化特性等に優れたものである。YbPO4 粒子の粒子径は好ましくは5〜500nmの範囲であり、より好ましくは、10〜200nmの範囲である。粒子径が200nm以下の粒子は可視光に吸収を有さず、可視光に対する透明性が高いという観点から好ましい。
【0025】
さらに上記YbPO4 粒子は、カップリング剤で表面処理したものであることが好ましい。カップリング剤は、YbPO4 粒子及びインキビヒクルとなる樹脂と結合するものであれば特に限定はない。例えば、シラン化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物、金属キレート化合物などを挙げることができる。特に、化学的特性が安定(溶剤に対して強い耐性がある)であり、物理強度も強く、さらにインキビヒクルとの接着性の良い官能基が種々付加されており、選択の度合いが大きいという観点からは、シランカップリング剤であることが好ましい。
【0026】
シランカップリング剤としては以下のものを例示することができる。但し、これらに限定されるものではないことは勿論である。
テトラメトキシシラン(TMOS)、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン。
【0027】
さらにシランカップリング剤以外にも、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、チタンカップリング剤を用いることができる。
YbPO4 粒子に対するカップリング剤の量は、YbPO4 粒子の粒子径やカップリング剤の種類により適宜決定出来るが、例えば一般にはYbPO4 粒子100重量部に対してカップリング剤0.1〜10重量部の範囲であることが適当である。
【0028】
上記YbPO4 粒子は、975nm近傍の近赤外領域に非常に強い吸収ピークを有する。例えば、図4に参考例3で得られた本発明の赤外線吸収材料の反射率スペクトルを示す。この赤外線吸収材料は、400〜700nmの範囲の可視光領域には実質的に吸収を示さず、975nm近傍の近赤外領域に非常に強い吸収ピークを有する。
【0029】
上記YbPO4 粒子は、イッテルビウムアルコキシドとリン酸アルコキドとを加水分解してYbPO4 粒子を生成させることで製造することができる。
イッテルビウムアルコキシド及びリン酸アルコキシドのアルコキシドは、水への溶解度が低い炭素数が4以上のアルコキシドであることが、超微粒子の粒子会合を防ぎ、カップリング剤による表面処理も容易であるという観点から好ましい。例えば、アルコキシドとしては、ブトキシドが挙げられる。
従って、イッテルビウムアルコキシドとしては、例えばトリブトキシイッテルビウムを用いることができる。また、リン酸アルコキドとしては、例えばリン酸トリブトキシドを用いることができる。
【0030】
上記リン酸トリブトキシド〔PO4 (C4 9 O)3 〕は市販(例えば、高純度化学研究所製)され、またオルトリン酸とブタノールとから合成することによっても容易に入手できる。
また、トリブトキシイッテルビウム〔Yb(C4 9 O)3 〕は、例えば、1モルの酸化イッテルビウム〔Yb2 3 〕微粉末(市販品、例えば信越化学製)と6モルの酢酸とを真空脱水反応させて、酢酸イッテルビウム〔Yb(CH3 COO)3 〕を沈殿として得、さらにこの酢酸イッテルビウムとトリブトキシバリウム〔Ba(C4 9 O)2 〕(市販品もあるが、n−ブタノールに金属バリウムを溶解することでも得られる)とを溶媒(例えば、n−ブタノール)中で還流することで得られる。
【0031】
上記反応及び加水分解反応を化学式で示すと以下のとおりである。
Figure 0003962102
【0032】
上記下加水分解は、超音波の存在下で行うことが、加水分解反応を早めるという観点からは好ましい。
超音波の周波数は、エネルギーが十分であり、超音波発生源を確保し易いという観点から、例えば1〜2000kHzの範囲であることが適当である。好ましくは5〜100kHzの範囲である。さらに、上記加水分解には、アルカリ触媒を存在させることが、結晶化を促進するという観点からは好ましい。アルカリ触媒としては、例えばアンモニア等を挙げることができる。アルカリ触媒の量は、触媒の種類等を考慮してにより適宜決定できるが、例えばアンモニアの場合、10-6〜10-2モル当量の範囲とすることが適当である。好ましくは10-5〜10-3モル当量の範囲である。
【0033】
さらに上記加水分解は、溶媒の存在下で行うことが適当であり、そのような溶媒として、例えばベンゼン、トルエン、ブタノール、プロパノール、ヘキサノール、オクタノール、ノナノール、デカノール又はそれらの混合溶媒を挙げることができる。さらに、加水分解のために少量の水を添加する。
また、加水分解の温度は0℃〜50℃の範囲とすることが、超音波の伝達を効率良くするという観点から適当である。さらに反応時間は、反応温度や触媒量、超音波、アルコキシドのアルコールの炭素数等を考慮して適宜決定できるが、例えば10分間〜10時間の範囲であることが適当である。
【0034】
上記加水分解により、本発明の0.5μm以下の粒子径を有するYbPO4 粒子を得ることができる。この粒子は、凝集を防止し、所望の粒子径を維持する目的及び粒子表面の溶媒や酸、塩基等に対する化学的安定性や物理強度を向上する等の目的でさらにカップリング剤により表面処理する。表面処理は、上記加水分解終了後、好ましくは同一の反応容器内で行うことが好ましい。表面処理は、YbPO4 粒子が分散された溶媒中に添加混合することにより、YbPO4 粒子表面に吸着された少量の水、好ましくはアルコキシドのアルコールと当量程度の水により選択的に粒子表面で加水分解され、表面処理を行うことができる。表面処理して得られたYbPO4 粒子は遠心分離等により溶媒中からウエットケーキとして容易に回収することができる。
得られたウエットケーキは、そのままインキ製造に用いることができる。但し、必要により乾燥することもできる。
【0035】
一方、本発明のインキに用いる着色顔料としては、上記赤外線吸収材料の吸収帯(約900〜1000nm)に吸収を有さない総ての着色顔料を用いることができる。黄顔料、マゼンタ(紅)顔料、シアン(藍)顔料、フォーマットブラックの吸収スペクトルを図2に示す。また、各顔料の例を以下に示す。尚、括弧内は、C.I.Pigmentの分類である。
【0036】
黄:
ファストエローG(Yellow−1)
ファストエロー10G(Yellow−3)
ジスアゾエローAAA(Yellow−12)
ジスアゾエローAAMX(Yellow−13)
ジスアゾエローAAOT(Yellow−14)
ジスアゾエローAAOA(Yellow−17)
黄色酸化鉄(Yellow−42)
ジスアゾエローHR(Yellow−83)
【0037】
黄赤(オレンジ):
オルトニトロアニリナオレンジ(Orange−2)
ジニトロアニリンオレンジ(Orange−5)
ジスアゾオオレンジPMP(Orange−13)
バルカンオレンジ(ジアニシジンオレンジ)(Orange−16)
【0038】
赤:
トルイジンレッド(Red−3)
塩素化バラレッド(Red−4)
ナフトールカーミンFB(Red−5)
ナフトールレッドM(Red−17)
ブリリアントファストスカーレット(Red−22)
ナフトールレッド23(Red−23)
ピラゾロンレッド(Red−38)
バリウムレッド2B(Red−48:1)
カルシウムレッド2B(Red−48:2)
ストロンチウムレッド2B(Red−48:3)
マンガンレッド2B(Red−48:4)
バリウムリソールレッド(Red−49:1)
レーキレッドC(Red−53:1)
ブリリアントカーミン6B(Red−57:1)
ピクメントスカーレット3Bレーキ(Red−60:1)
レーキボルドー10B(Red−63:1)
アンソシン3Bレーキ(Red−66)
アンソシン5Bレーキ(Red−67)
ローダミン6Gレーキ(Red−81)
エオシンレーキ(Red−90)
べんがら(Red−101)
ナフトールレッドFGR(Red−112)
【0039】
紫:
ローダミンBレーキ(Violet−1)
メチルバイオレットレーキ(Violet−3)
キナクリドンレッド(Violet−19)
ジオキサジンバイオレット(Violet−23)
【0040】
青:
ビクトリアピュアブルーBOレーキ(Blue−1)
ベーシックブルー5Bレーキ(Blue−3)
ベーシックブルー6Gレーキ(Blue−9)
フタロシアニンブルー(α形,不安定形)(Blue−15:1)
フタロシアニンブルー(β形,非結晶形)(Blue−15:3)
フタロシアニンブルー(β形,非結晶,非集合形)(Blue−15:4)
ファストスカイブルー(Blue−17:1)
アルカリブルーGトーナー(Blue−18)
アルカリブルーRトーナー(Blue−19)
ピーコックブルーレーキ(Blue−24)
紺青(Blue−27)
群青(Blue−29)
レフレックスブルー2G(Blue−56)
レフレックスブルーR(Blue−61)
【0041】
緑:
ブリリアントグリーンレーキ(Green−1)
ダイヤモンドグリーンチオフラビンレーキ(Green−2)
フタロシアニングリーンG(Green−7)
グリーンゴールド(Green−10)
フタロシアニングリーンY(Green−36)
【0042】
茶:
酸化鉄粉,さびこ(Brown−6)
黒:
アニリンブラック(Black−1)
鉄黒(Black−11)
フォーマット墨(マゼンタ顔料とシアン顔料の混合顔料)
【0043】
白(体質顔料):
亜鉛華(White−4)
酸化チタン(White−6)
炭酸カルシウム(White−18)
クレー(White−19)
硫酸バリウム(White−21)
アルミナホワイト(White−24)
【0044】
銀:
アルミニウム粉(Metal−1)
金:
ブロンズ粉(Metal−2)
【0045】
本発明のインキは、赤外線吸収材料及び着色顔料以外に、インキが一般に含有するインキビヒクル及び必要により溶剤等を含有する。インキ中の赤外線吸収材料及び着色顔料の含有量は、パターン層の識別に必要な赤外線吸収の強度と着色の程度等により変化するが、例えば両者の合計が45〜75重量%の範囲であることが好ましい。残りは、ビヒクル及び必要により溶剤等の成分である。また、赤外線吸収材料の含有量は、20〜70重量%、好ましくは40〜60重量%の範囲であり、着色顔料の含有量は、2.5〜30重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲である。
【0046】
本発明のインキは、後で説明するようにビヒクルのみで溶剤を含まないものも包含する。また、本発明のインキは、ビヒクル及び溶剤を含有する態様を包含する。
【0047】
ビビクルを構成する樹脂としては、一般的には、蛋白質、ゴム、セルロース類、シエラック、コパル、でん粉、ロジン等などの天然樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂、レゾール型フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂などが挙げられ、必要に応じて印刷皮膜の柔軟性・強度安定化のための可塑剤、粘度調整、乾燥性のための溶剤、さらに乾燥、粘度、分散性、各種反応剤等の助剤を適宜添加することができる。
【0048】
但し、形成されたパターン層が溶剤成分により汚染物質を吸着することが望ましくないことから、好適には、溶剤を用いない光重合硬化型もしくは電子線硬化型インキを用いて形成する。これらインキの硬化物の主成分はアクリル系樹脂である。従って、上記インキはアルキルモノマーを含有するものであり、具体的には、市販されている以下のアクリルモノマーを挙げることができる。
【0049】
単官能アクリレートとしては、2- エチルヘキシルアクリレート、2- エチルヘキシルEO付加物アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2- ヒドロキシエチルアクリレート、2- ヒドロキシプロピルアクリレート、2- ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン付加物、2- フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、ノニルフェノールEO付加物にカプロラクトン付加したアクリレート、2- ヒドロキシ- 3- フェノキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フルフリルアルコールのカプロラクトン付加物アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、4,4- ジメチル- 1,3- ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリレート、3- メチル- 5,5- ジメチル- 1,3- ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリレートなどが用いられ得る。
【0050】
一方、多官能アクリレートとしては、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、1,6- ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンのアセタール化合物のジアクリレート、2,2- ビス〔4- (アクリロイロキシジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2- ビス〔4- (アクリロイロキシジエトキシ,フェニル〕メタン、水添ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物のジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート・ペンタアクリレート混合物、ジペンタエリスリトールの低級脂肪酸およびアクリル酸のエステル、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物アクリレート、トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、2- アクリロイロキシエチルホスフェートなどが用いられ得る。
【0051】
これらの樹脂又はモノマーからなるインキは無溶剤性で、電磁波や電子線照射により連鎖的重合反応を起こす組成となっており、このうち、紫外線照射型のものについては、光重合開始剤と、必要に応じて増感剤および助剤として、重合禁止剤、連鎖移動剤などを添加する。
【0052】
光重合開始剤としては、1)直接光分解型としてアリールアルキルケトン、オキシムケトン、アシルホスフィンオキシド等、2)ラジカル重合反応型としてベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体等、3)カチオン重合反応型としてアリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩、アリールアセトフェノン等があり、その他に4)エネルギー移動型、5)光レドックス型、ならびに6)電子移動型のものが用いられ得る。
【0053】
また、電子線硬化型のものについては、前述した紫外線照射型と同様な樹脂又はモノマーを用いて、光重合開始剤を必要とせず、必要に応じて各種助剤が添加され得る。
【0054】
インクジェットインキは、赤外線吸収材料、着色顔料、ビビクル以外に水及び水性有機溶媒を含有するものであることができる。水は、イオン交換水以上の純度であればよい。
【0055】
水溶性有機溶媒は、インキの乾燥防止及び浸透性付与を目的とし、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンの如き多価アルコール類:N−アルキルピロリドン類:酢酸エチル、酢酸アミルの如きエステル類:メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールの如き低級アルコール類:メタノール、ブタノール、フェノールのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物の如きグリコールエーテル類等が挙げられる。これらの水溶性有機溶媒は、上記溶媒例に限定されるものではなく、溶媒の吸湿性、保湿性、染料溶解性や浸透性、インキの粘度や氷点などを考慮して、適宜、単独もしくは複数で使用される。これらの水溶性有機溶媒の使用料は、インキの0.1〜70重量%の範囲が好ましい。
【0056】
インクジェット記録装置のシステムに要求される諸条件を満たすために、必要に応じて、インキの成分として従来から知られている添加物を添加することも可能である。これらの添加物としては、pH調製剤としてのアルコールアミン類、アンモニウム塩類、金属水酸化物:比抵抗調製剤としての有機塩類、無機塩類:酸化防止剤:防腐剤:防カビ剤:金属封鎖剤としてのキレート剤等が挙げられる。
【0057】
上記組成に加えて、噴封ノズル部の閉塞やインキ吐出方向の変化などが生じない程度に、ポリビニルアルコール、ポリビニルビロリドン、カルボキシメチルセルロース、スチレンアクリル酸樹脂、スチレンマレイン酸樹脂等の水溶性樹脂を添加することもできる。
【0058】
熱転写リボンインキは、赤外線吸収材料及び着色顔料以外に、ビビクルとして合成樹脂、ワックス、および必要に応じて溶剤を配合して調製する。合成樹脂は、サーマルヘッドの電圧、融点などを考慮した上で適当なものを単独または混合して用いる。具体例をあげれば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリブチン、石油樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、フッ素樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、アセチルセルロースプラスチック、ニトロセルロース、ポリアセタールなどである。ワックスは、ミツロウ、触ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワクス、カルナバワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、キャンデリラワックス、ベトロラクタム、マイクロクリスタリンワックスなどから適宜選択して用いることができる。
【0059】
溶剤は、熱転写リボンインキを通常の印刷方法で塗布できるインキとする場合に用いる。ベンゼン、キシレン、トルエン、トリクレン、ホワイトスピリット、酢酸ニチル、酢酸n−ブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチルシクロヘキサン、メチルエチルケトン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、シクロヘキサノンなどがその例である。特に、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、キシレンおよびトルエンが用いられることが好ましい。
【0060】
上記熱転写リボンインキをベースフィルム上に設けた熱転写シートとすることができる。ベースフィルムの材料には、常用のものを使用すればよい。具体的には、ポリエスチル、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネートなどのプラスチックのフィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類を使用することができる。
【0061】
電子写真方式の場合のトナーインキの構成成分は本発明の赤外線吸収材料、着色顔料、ビビクル、必要に応じて帯電制御剤、オフセット防止剤、外添剤(流動化剤)からなる。ビビクルはポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル系共重合体、スチレン−ブタジェン系共重合体、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂を挙げることができる。接触帯電性は、アミノ基などの電子供与性の置換基を含むものは正帯電を帯びやすく、フッ素、カルボキシル基などの電子受容性置換基を有するものは負帯電を帯びやすい。
【0062】
帯電制御剤は正帯電用にはニグロシン系染料、第4級アンモニウム系化合物など、負帯電トナーにはアルキルサルチル酸の金属錯体、アゾ系含金属錯体などが用いられる。その他添加剤として、熱ロール定着のオフセット防止剤として低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンなどが用いられる。
【0063】
本発明の印刷物は、上記赤外線吸収材料および有色顔料を含有む本発明のインキを用いて形成した赤外線吸収パターン層を基板上に有するものである。
【0064】
本発明の印刷物の赤外線吸収パターン層において、前記赤外線吸収材料の含有量は、近赤外領域において充分な吸収が得られ、パターン層を認識し、さらにパターン層が情報パターン層である場合、確実に読み取ることができるという観点から適宜決定できるが、例えば、40〜60重量%の範囲とすることが適当である。
【0065】
本発明において赤外線吸収パターン層は、非情報パターン及び情報パターンを包含する。非情報パターンとしては検知マーク等を挙げることができる。また、情報パターンとしては、コードパターンを挙げることができる。コードパターンとしては、バーコードを例示でき、バーコードは1次元のバーコード以外に2次元コード等であってもよい。特に本発明では、高い解像度が得られることから、2次元コードに有効である。コードパターンの形状は、1次元バーコード、2次元バーコードの他に、文字、記号等であってもよい。
【0066】
又、検知マークとは、光学的検知方法を用いた複写機にて画像を形成する際に、光学的に検知されない透明シートの紙送りタイミング等の設定のために設けられるマークである。検知マークの形状や検知マークを設ける透明シート上の位置については、特に制限はない。例えば、特開昭58−106550号、同58−105157号、同59−7367号及び特開平3−99878号公報に記載されているような、検知マークが挙げられる。
【0067】
本発明の印刷物の赤外線吸収パターン層は、例えば、図12として示すように約975nmに強い吸収を示す。この吸収は、赤外線吸収材料単独で測定した場合より小さいが、パターン層が情報パターン層である場合、情報を確実に読み取ることができる程度の吸収を示す。従って、上記赤外線吸収パターン層に照射光源として、例えば半導体レーザーのパルス状の赤外光又は発光ダイオードの赤外発光(波長950nm)に対して900nm以下の光及び1000nm以上の光を吸収するバンドパスフィルターをコーティングしたレンズ等を受光センサー側に取り付けて赤外線を照射すると、鋭い吸収シグナルとして識別できる。
【0068】
上記赤外線吸収パターン層がバーコードである場合、吸収を行うバーの部分(印刷部)と、反射を行うスペースの部分(非印刷部)の間に、照射赤外光の吸収/反射の反射光の濃淡が形成され、バーコードのシグナルを読み取ることができる。但し、上記赤外線吸収材料は可視領域に吸収を有さないため、肉眼で視認することはできない。また、検知マークの場合、吸収を行う検知マーク(印刷部)と、反射を行う非印刷部の間に、照射赤外光の吸収/反射の反射光の濃淡が形成され、検知マークが認識される。
【0069】
基板の材料は、赤外線吸収パターン層の認識や情報読み取りを阻害しないという観点から、赤外線を実質的に吸収しないものであることが好ましい。例えば、紙、プラスチック、不織布、金属、セラミックス等を例示できる。また物品としては、特に制限はなく、パンフレット、ラベル、カード、容器、成形品等を例示できる。
【0070】
本発明の印刷物においては、上記赤外線吸収パターン層以外に、必要により下地層、中間層、保護層、印刷層等を設けることができる。
例えば、図10に示すように基板10の上に設けた赤外線吸収パターン層20上に赤外線領域に実質的に吸収を有さない保護層、例えば、OPクリアー層30を設けることができる。このような保護層を設けることで、赤外線吸収パターン層を摩耗等から保護することができる。
上記保護層や中間層は、本発明のインキのビヒクルを構成する樹脂として例示した各種樹脂を用いて形成することができる。
【0071】
また、図11に示すように、基板10の上に下地層40を設けその上に赤外線吸収パターン層20を設けることもできる。下地層40と赤外線吸収パターン層20との色を合致させることで、赤外線吸収パターン層20を不可視化することができる。この場合、さらに赤外線吸収パターン層20の上に保護層(図示せず)を設けることもできる。
【0072】
また、上記印刷層は、赤外線領域に実質的に吸収を有さないインキ、例えば、墨インキとしてフォーマットブラックを用いるプロセスインキを用いて形成することができる。プロセスインキは、黄インキ、マゼンタインキ、シアンインキ及び墨インキの4色からなり、4色を刷り重ねることによりすべての色を再現することが可能なインキである。一般のプロセスインキでは、墨インキ用の顔色としてカーボンブラックを用いる。しかし、本発明では、赤外線吸収パターン層の赤外線吸収を妨げないという観点から、墨インキとして、黄、マゼンタ、シアンの混色墨であるフォーマットブラックを用いることが好ましい。また、白色印刷層を形成する場合、赤外線領域に実質的に吸収を有さない白色顔料を含有するインキを用いることが適当である。
【0073】
図9に4色のプロセスインキの吸収スペクトルを示す。まず、黄インキ、マゼンタインキ及びシアンインキは800nm以上の赤外線領域には吸収を有さない。カーボンブラックは、800nm以上の赤外線の領域においても強い吸収を有するのに対し、フォーマットブラックは800nm以上には実質的に吸収を有さない。そのため、フォーマットブラックを墨インキとして用いたプロセスインキを用いて形成した印刷層は、パターン層の赤外線吸収を妨げることがないので望ましい。この印刷層は、下地層として用いることもできる。
【0074】
本発明の印刷物のパターン層を識別するために用いる検知機器において、光源としては、従来から知られている赤外LED(発光ダイオード)や赤外レーザー等の赤外線光源をそのまま用いることが可能である。また、赤外線吸収の検出は、例えばフォトトランジスターを用いて行うことができる。
【0075】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに説明する。
参考例1
酸化イッテルビウム(Yb2 3 )粉末1モル当量を少量の希塩酸(10wt%純正化学)に加熱溶解した。放冷後、希硫酸(20wt%純正化学)3モル当量を加えて良く混合した。次いで、過剰量のエタノールを添加して結晶を沈殿させた。得られた沈殿物を吸引濾過し、塩化物イオンがなくなるまで(濾液に硝酸銀を添加して白濁しなくなるまで)エタノールで洗浄した。洗浄後、風乾してYb2 (SO4 3 ・nH2 Oが得られた。得られた結晶は吸湿性もなく、安定に存在した。
【0076】
上記で得られた結晶の分光反射率を測定した結果を図1に示す。その結果、近赤外領域に約50%の吸収を有していた。尚、測定は、島津製作所製自記分光光度計UV3101PCを用い、硫酸バリウムの反射率を100%として行った。さらに、上記で得られた結晶を粒度分布計(Photal粒度分布測定装置PAR−III)により粒子径の測定を行った。その結果を図2に示す。図2の結果から、この結晶中には、0.6μm程度の一次粒子と12μm程度の二次粒子とが混在することが分かる。
【0077】
参考例2
酸化イッテルビウム(Yb2 3 )粉末1モル当量を酢酸水溶液(50wt%純正化学)6モル当量に加え、120℃で2時間還流を行い、イッテルビウムの酢酸塩の沈殿物を得た。得られた沈殿物を90℃で五酸化二リン(P2 5 )上で真空乾燥した。その結果、Yb(CH3 COO)3 ・nH2 Oが得られた。得られた結晶は吸湿性もなく、安定に存在した。
上記で得られた結晶の分光反射率を参考例1と同様にして測定した。結果を図3に示す。その結果、近赤外領域に約45%の吸収を有していた。
【0078】
参考例3
酸化イッテルビウム〔Yb2 3 〕微粉末(信越化学製)7.9重量部と7.2重量部の酢酸とを140℃で30分間還流反応させて酢酸イッテルビウム〔Yb(CH3 COO)3 〕・nH2 Oを沈殿として得て、90℃、12時間真空乾燥して無水粉とした。次に得られた酢酸イッテルビウム無水粉と17.9重量部のトリn−ブトキシバリウム〔Ba(C4 9 O)2 〕(金属バリウム(純正化学製)をn−ブタノールに溶解して作製)とを1000重量部のn−ブタノール中、160℃で1時間還流置換させて、トリn−ブトキシイッテルビウム〔Yb(C4 9 O)3 〕溶液を得て、酢酸バリウム沈殿と遠心分離(3500rpm、30分間)により分離した。
上記で得られたトリn−ブトキシイッテルビウム溶液1000重量部(トルエン−ブタノール 1:1溶液)とオルトリン酸(含水率15%)12重量部を200重量部のトルエン−ブタノール 1:1溶液に溶解した溶液とを混合し、さらに1×10-4重量部のアンモニアを加えた水1.62重量部を添加し、20kHzの超音波を与えながら加水分解反応を行った。その結果、30分後透明な微細結晶としてリン酸イッテルビウムが生成した。
【0079】
次いでリン酸イッテルビウムを含む溶媒中にシランカップリング剤である
Si(CH3 O)3 (CH2 =C(CH3 )−COOCH2 CH2 CH2 )をリン酸イッテルビウム100重量部に対して1重量部添加して表面処理を行った。表面処理されたリン酸イッテルビウムは、遠心分離(3500rpm、30分間)することによりウエットケーキ(固形分18%)として回収された(収率:74%)。
【0080】
上記で得られたYbPO4 のウエットケーキの分光反射率を測定した結果を図4に示す。尚、測定は、島津製作所製自記分光光度計UV3101PCを用い、硫酸バリウムの反射率を100%として行った。
また、上記で得られたYbPO4 のウエットケーキ中の結晶の粒子径を粒度分布計(Photal粒度分布測定装置PAR−III)により測定した。その結果を図5に示す。その結果、上記ウエットケーキには約70〜480nmの粒子径を有するYbPO4 結晶が含まれている事が分かる。
さらに上記で得られたYbPO4 のウエットケーキ中の結晶のX線回折パターンを測定し(測定装置:リガク,RINT−1500)、図6に示す。その結果、この結晶は極めて結晶性が高いことが分かる。
【0081】
比較例1
酸化イッテルビウム〔Yb2 3 〕粉末(市販品)100重量部及び五酸化リン(P2 5 )粉末100重量部とを混合し混合物を白金ルツボに入れ、1300℃に加熱した電気炉中で2時間加熱溶融した。その後、200℃/hrの速度で徐冷して固体を得た。この固体をアルミナボールミルで粉砕したところ、平均粒子径は約20μmであった。
さらにこの固体を粉砕して平均粒子径が約1μmの粉末を得た。
上記平均粒子径が約20μmの固体と約1μmの粉末の分光反射率とX線回折パターンをそれぞれ図7及び図8に示す。
その結果、粉砕することにより近赤外領域の吸収が低下することが分かる。さらに、X線回折パターンはいずれの場合もバックグランドのノイズが大きく、結晶性がほとんどないことが分かる。
【0082】
実施例1
参考例1で得た結晶粉末45重量部を、アクリル系樹脂15重量部、シクロヘキサノン30重量部及びスワゾール1000 10重量部からなるビヒクルに添加混合してシルクスクリーンインキを調製した。さらに、このインキに以下の組成を有するシアンインキ20重量部を添加混合して、赤外線吸収シアンインキを作製した。
シアンインキ
顔料(フタロシアニンブルー) 20重量部
アクリル系樹脂 65重量部
増感剤 10重量部
ワックス 5重量部
基材としてミラーコート紙(200μm)を用い、その表面に150メッシュのバーコードスクリーン版を用いシルク印刷を行い、青色の赤外線吸収バーコード層を形成した。得られた赤外線吸収バーコード層の分光反射率スペクトルを図12に示す。
さらに上記赤外線吸収バーコードの情報を光源として赤外LED(SHARP、GL480Q:ピーク発光波長950nm)を受光部としてフォトダイオード(SHARP、PD413PI:ピーク感度波長960nm)を用いて読み取ったところ、その情報を読みとることができた。
【0083】
実施例2
参考例2で得た結晶粉末55重量部を、アトライターにてアクリル系樹脂7重量部、エステルワックス15重量部、パラフィンワックス22重量部、分散剤1重量部と、さらには下記に組成を示すマゼンタインキを20重量部混合し、粉砕することによって、1μm以下の微粒子分散赤色インキを得た。
マゼンタインキ
顔料(ブリリアントカーミン6B) 20重量部
アクリル系樹脂 70重量部
増感剤 5重量部
ワックス 5重量部
このワックスインキを用いて熱転写インクリボンを作製し、バーコードプリンターによってPETフィルム(250μm)に赤色2次元バーコードを印刷した。得られた赤外線吸収バーコード層の分光反射率スペクトルを図13に示す。実施例と同様に読み取り試験を行ったところ、同様に、バーコード情報を読み取ることができた。
【0084】
実施例3
参考例3で得た結晶粉末50重量部および着色顔料としてジスアゾイエローAAMX10重量部、アクリル系樹脂30重量部、ワックス7重量部、増感剤3重量部を混合してオフセット用黄色インキを得た。
このインクを用いてコート紙上にバーコードをオフセット印刷した。得られたバーコードは、黄色を呈していた。得られた赤外線吸収バーコード層の分光反射率スペクトルを図14に示す。さらに、このバーコードを実施例1と同様にして読み取り試験を行った。その結果、バーコード情報を読み取ることができた。
【0085】
【発明の効果】
本発明によれば、赤外領域にのみ吸収を持ち、可視光領域では吸収を行わない新たな顔料を用いた、黒色、青色、緑色、赤色、黄色等の好みの色を有するコードパターン等のパターン層を形成できるインキを提供することができる。
さらに本発明によれば、赤外領域にのみ吸収を持ち、可視光領域では吸収を行わない新たな顔料を用いた、黒色、青色、緑色、赤色、黄色等の好みの色を有するコードパターン等のパターン層を有する印刷物を提供できる。
加えて本発明によれば、赤外領域にのみ吸収を持ち、可視光領域では吸収を行わない新たな顔料を用いた、黒色、青色、緑色、赤色、黄色等の好みの色を有するコードパターン等のパターン層であって、波長950nmの赤外LEDを用いてもその赤外線吸収により識別が可能なパターン層を有する印刷物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1で得た硫酸イッテルビウム結晶の分光反射率のスペクトルを示す。
【図2】 参考例1で得た硫酸イッテルビウム結晶の粒度分布を示す。
【図3】 参考例2で得た酢酸イッテルビウム結晶の分光反射率のスペクトルを示す。
【図4】 参考例3で得たYbPO4 粉末の分光反射率のスペクトルを示す。
【図5】 参考例3で得たYbPO4 の結晶の粒度分布を示す。
【図6】 参考例3で得たYbPO4 の結晶のX線回折パターンを示す。
【図7】 比較例1で得たYbPO4 粉末(平均粒子径20μm及び1μm)についての分光反射率のスペクトルを示す。
【図8】 比較例1で得たYbPO4 粉末(平均粒子径20μm及び1μm)についてX線回折パターンを示す。
【図9】 黄インキ、マゼンタイキン、シアンインキ、フォーマットブラックインキの吸収スペクトル及び赤外線吸収コードパターンの吸収スペクトルを示す。
【図10】 本発明の印刷物の説明図。
【図11】 本発明の印刷物の説明図。
【図12】 実施例1で得た印刷物のパターン層の分光反射率のスペクトルを示す。
【図13】 実施例2で得た印刷物のパターン層の分光反射率のスペクトルを示す。
【図14】 実施例3で得た印刷物のパターン層の分光反射率のスペクトルを示す。
【符号の説明】
10:基板
20:赤外線吸収コードパターン層
30:保護層
40:下地層

Claims (8)

  1. 硫酸イッテルビウム粒子及び酢酸イッテルビウム粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種及び着色顔料(但し、非可逆性を有する消色性着色剤を除く)を含有することを特徴とする赤外線吸収パターン形成用インキ。
  2. YbPO 4 の回折X線スペクトルの主ピークである2θが約26のピークがバックグラウンドのノイズ幅の10倍以上の結晶性を示し、粒子径が0.5μm以下であるYbPO4 粒子及び着色顔料(但し、非可逆性を有する消色性着色剤を除く)を含有することを特徴とする赤外線吸収パターン形成用インキ。
  3. YbPO4粒子がカップリング剤で表面処理されている請求項記載のインキ。
  4. 基材上に赤外線吸収パターン層を有する印刷物であって、前記赤外線吸収パターン層は硫酸イッテルビウム粒子及び酢酸イッテルビウム粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種と着色顔料(但し、非可逆性を有する消色性着色剤を除く)を含むことを特徴とする上記印刷物。
  5. 基材上に赤外線吸収パターン層を有する印刷物であって、前記赤外線吸収パターン層はYbPO 4 の回折X線スペクトルの主ピークである2θが約26のピークがバックグラウンドのノイズ幅の10倍以上の結晶性を示し、粒子径が0.5μm以下であるYbPO4粒子と着色顔料(但し、非可逆性を有する消色性着色剤を除く)を含むことを特徴とする上記印刷物。
  6. YbPO4 粒子がカップリング剤で表面処理されている請求項記載の印刷物。
  7. 赤外線吸収パターン層が、赤外線吸収情報パターン層または赤外線吸収非情報パターン層である請求項4〜6のいずれか1項に記載の印刷物。
  8. 赤外線吸収情報パターン層が1次元バーコードまたは2次元バーゴードである請求項記載の印刷物。
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