JP3961394B2 - コネクタ基板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方の面に設けられた電極と他方の面に設けられた電極との間を電気的に接続する貫通孔を有するコネクタ基板の製造方法に関し、特に、BST(チタン酸バリウムストロンチウム)等の高温プロセスが必要な高誘電体材料を用いたキャパシタを備えたインタポーザの製造に適用できるコネクタ基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器のより一層の小型化及び高機能化に伴って、メモリ、CPU及び論理回路等の機能を1つの半導体チップに集積したシステムLSIが広く使用されるようになった。しかし、システムLSIにはコストや開発期間の面での課題もある。そこで、個別に製造された部品を一つのパッケージに収納してシステムLSIに近い性能を実現するシステムインパッケージが開発された。
【0003】
システムインパッケージでは、インタポーザと呼ばれるコネクタ基板が用いられる。インタポーザには、通常、絶縁性及び耐熱性が優れていることから、セラミック基板が使用されている。インタポーザの一方の面に設けられた電極には半導体チップ等の部品を接合し、他方の面に設けられた電極をマザーボードの電極と接合する。インタポーザには、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔(ビア)が設けられており、一方の面の電極と他方の面の電極とは貫通孔内に埋め込まれた導電体を介して電気的に接続される。また、インタポーザには、通常、半導体チップの保護やノイズ低減のための回路を構成するキャパシタ、インダクタ及びレジスタ等の受動部品が形成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−335634号公報(図1)
【特許文献2】
特開平9−116006号公報(図5)
【特許文献3】
特開2000−195955号公報(図3)
【特許文献4】
特開2002−116556号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、キャパシタの誘電体膜としてBST等の高誘電体材料が使用されるようになった。BSTをキャパシタの誘電体膜として使用する場合は、成膜後、700〜800℃程度の高温で熱処理することが必要である。
【0006】
セラミック基板は、通常、粘土板に貫通孔を形成して焼成することにより形成される。このように貫通孔(又は、凹凸)を有するセラミック基板の上にBST薄膜を形成すると、熱処理時に貫通孔(又は、凹凸)の周囲を起点としてクラックが発生しやすく、製造歩留まりが低下する。そのため、高誘電体キャパシタを備えたインタポーザを歩留まりよく製造することができるコネクタ基板の製造方法が要望されている。
【0007】
以上から、本発明の目的は、BST等の高温プロセスが必要な高誘電体材料を用いた受動素子を備えたインタポーザの製造に適用できるコネクタ基板の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、平坦な基板の第1の面側に溝を形成する第1の工程と、前記基板の前記第1の面上及び前記溝の壁面上に第1の絶縁膜を形成する第2の工程と、前記溝内に、加熱により全成分がガス化する物質からなる充填剤を充填する第3の工程と、前記溝内の充填剤を保護するレジスト膜を形成する第4の工程と、前記レジスト膜をマスクとして前記第1の面上の前記第1の絶縁膜を除去する第5の工程と、前記レジスト膜を除去する第6の工程と、前記基板を加熱して前記溝内の充填剤を除去する第7の工程と、前記溝内に導電体を埋める第8の工程と、前記基板を前記第1の面と反対側の第2の面側から削り、前記溝内の前記導電体を露出させる第9の工程と、前記基板の前記第2の面に、前記導電体部が露出する開口部を有する第2の絶縁膜を形成する第10の工程とを有することを特徴とするコネクタ基板の製造方法により解決する。
【0009】
本発明においては、まず、凹凸のない平坦な基板の上に高誘電体キャパシタ等の薄膜により構成される受動素子を形成する。その後、この基板に溝を形成した後、溝の壁面を覆う第1の絶縁膜をCVD(Chemical Vapor Deposition )法等により形成する。このとき、基板の上にも必然的に第1の絶縁膜が形成される。
【0010】
その後、溝内に充填剤を充填し、その上をレジスト膜で保護する。本発明では、充填剤として、例えばポリブタン、パラフィンワックス及び樟脳のように、加熱により全成分がガス化して、残留炭素等が残らない物質を使用する。
【0011】
次に、レジスト膜をマスクとして基板上の第1の絶縁膜をエッチングし、溝内にのみ第1の絶縁膜を残す。そして、レジスト膜を除去した後、溝内の充填剤を除去する。この場合、例えば有機溶剤を用いて溝内の充填剤を除去した後、更に基板を加熱して溝内に残留する充填剤をガス化する。このように、本発明では充填剤として加熱により全成分がガス化する物質を使用しているので、基板を加熱することにより溝内の充填剤を完全に除去することができる。
【0012】
その後、溝内に導電体を埋め込み、基板を裏面側から研磨して導電体を露出させる。このようにして、基板の裏面側から表面側に貫通し導電体が埋め込まれた貫通孔(ビア)を有するコネクタ基板が完成する。
【0013】
このように、本発明では、凹凸のない平坦な基板の上に高誘電体キャパシタ等の薄膜により構成される受動素子を形成するので、基板の凹凸に起因する薄膜のクラックの発生が回避され、製造歩留まりが向上する。特に、基板として半導体基板(ウェハ)を使用すると、表面の平坦性が極めて優れているので、薄膜のクラックの発生をより確実に回避することができる。
【0014】
また、本発明においては、溝内に導電体を埋め込んだ後に基板を高温で処理する工程がないので、溝内の導電体の酸化が防止される。更に、本発明においては、溝内に埋め込んだ充填剤を完全に除去した後に導電体を埋めるため、充填剤の残留物による絶縁不良の発生が防止される。
【0015】
なお、特開平8−335634号公報、特開平9−116006号公報及び特開2000−195995号公報には、いずれも上層配線と下層配線とをつなぐコンタクトホール内にノボラック樹脂等の有機物を充填し、コンタクトホールの形状変化を防止することが記載されている。コンタクトホール内の有機物は、後工程でエッチング液により除去している。
【0016】
特開2002−116556号公報には、微細なレジストパターンを精度よく形成するために、大きな段差を有する半導体基板の表面にポリイミド前駆体膜又は水溶性有機膜を形成して表面を平坦化した後、その上にフォトレジスト膜を形成することが記載されている。凹部に充填されたポリイミド前駆体膜又は水溶性有機膜は、フォトレジスト膜の現像液により除去している。
【0017】
しかし、これらの技術はいずれも半導体基板上の上層配線と下層配線との間のコンタクトホールに樹脂を埋め込むものであり、深さが数10〜数100nmである。一方、本発明では、インタポーザの貫通孔となる溝に充填剤を埋め込む。従って、溝の深さはインタポーザの厚さとほぼ等しく、例えば100μm以上となる。このように、本発明では溝の深さが深くアスペクト比が大きいので、ノボラック樹脂等を充填剤として使用した場合は、溶剤やエッチングだけで溝内の充填物を完全に除去することは困難である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0019】
図1〜図4は本発明の実施の形態のコネクタ基板(インタポーザ)の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0020】
まず、図1(a)に示すように、表面に厚さが1μmの酸化膜11を有するシリコンウェハ10を用意する。シリコンウェハ10の厚さは、例えば625μmである。そして、このシリコンウェハ10の上に所望の受動素子を形成する。
【0021】
本実施の形態では、受動素子としてキャパシタを形成する。この場合、酸化膜11上にPt(白金)をスパッタして、キャパシタの下部電極となる第1の導電膜12を形成する。その後、第1の導電膜12の上にスピンコート法によりBST系のゾル−ゲルを塗布してBST膜を形成し、O2 雰囲気中で800℃の温度でBST膜を熱処理して誘電体膜13とする。その後、誘電体膜13の上にPtをスパッタして、キャパシタの上部電極となる第2の導電膜14を形成する。
【0022】
次に、図1(b)に示すように、第2の導電膜14、誘電体膜13及び第1の導電膜12を順次所定の形状にパターニングして、キャパシタ15を形成する。その後、シリコンウェハ10の上側全面に例えばポリイミドからなる絶縁膜16を形成し、この絶縁膜16によりキャパシタ15を覆う。そして、フォトリソグラフィ法により絶縁膜16にキャパシタ15の下部電極及び上部電極に通じるコンタクトホールをそれぞれ形成する。
【0023】
次に、シリコンウェハ10の上側全面にCr(クロム)をスパッタし、その上にCu(銅)をスパッタしてシード膜を形成する。そして、このシード膜を陰極にしてCuを電解めっきして、キャパシタ15の下部電極及び上部電極と電気的に接続する金属膜を形成する。その後、この金属膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングして、キャパシタ15の上部電極に電気的に接続した配線17a、キャパシタ15の下部電極に電気的に接続した配線17b及びその他の配線17c等を形成する。
【0024】
次に、図1(c)に示すように、所定のパターンのマスク(図示せず)を使用し、ICP(Inductively Coupled Plasma)装置で60分間のドライエッチングを行って、シリコンウェハ10に深さが約150μm、直径が50μmの溝10aを形成する。その後、マスクを除去する。
【0025】
次に、TEOSソースを用いたCVD法により、溝10aの壁面を覆うSiO2 膜18を形成する。このとき、必然的にシリコンウェハ10の上にもSiO2 膜18が形成される。なお、本実施の形態では溝10aの壁面を覆う絶縁膜としてSiO2 膜18を形成しているが、SiO2 、SiN、TaN又はTiN等の絶縁膜、又はこれらの絶縁膜を2以上積層した絶縁膜により形成してもよい。
【0026】
次に、図2(a)に示すように、真空中でSiO2 膜18の上にポリブタンをスクリーン印刷して、SiO2 膜18上にポリブタン膜19を形成する。これにより、溝10aの内側にポリブタンが充填剤19aとして充填される。
【0027】
その後、図2(b)に示すように、RIE(Reactive Ion Etching)方法によりポリブタン膜19をアッシングして除去する。但し、溝10a内のポリブタン充填剤19aは除去せずに残す。
【0028】
次に、図2(c)に示すように、シリコンウェハ10の上側全面に液状のフォトレジストを塗布した後、露光及び現像処理を実施して、溝10a内のポリブタン充填剤19aを保護するレジスト膜20を形成する。このレジスト膜20は、フィルム状のフォトレジスト膜(ドライフィルム)を使用して形成してもよい。
【0029】
その後、バッファドフッ化水素酸より、レジスト膜20に覆われていない部分のSiO2 膜18をエッチングして除去する。これにより、配線17a,17b,17cが露出する。なお、SiO2 膜18の除去はドライエッチングにより行ってもよい。
【0030】
次に、図3(a)に示すように、ポリブタン充填剤19a上のレジスト膜20を除去する。そして、図3(b)に示すように、ヘキサン中で超音波洗浄して溝10a内のポリブタン充填剤19aを除去し、更に300℃の温度で1時間保持する。溝10a内のポリブタンは超音波洗浄処理によりヘキサンに溶解して殆ど除去される。しかし、溝10a内にポリブタンが残存したとしても、上述の如く本実施の形態ではシリコンウェハ10を高温に保持するので、ポリブタンは分解してガスとなり、溝10a内から完全に除去することができる。
【0031】
その後、シリコンウェハ10の上側全面にバリアメタルとなるCr膜(図示せず)をスパッタ法により形成した後、Cr膜上にCuをスパッタして導電性のシード膜21を形成する。そして、シード膜21の上に、溝10a及びその周囲が露出する開口部が設けられたレジスト膜22を形成する。
【0032】
次に、図3(c)に示すように、シード膜21を陰極としてCuを電解めっきする。これにより、溝10a内にCuが埋め込まれて、導電体部23が形成される。その後、レジスト膜22を除去する。
【0033】
次に、図4(a)に示すように、絶縁膜16が露出するまでシード膜21をエッチングし、各配線17a,17b,17cを電気的に分離する。本実施の形態では、図4(a)のように、溝10a内の導電体部23と配線17bとを電気的に接続している。
【0034】
次に、シリコンウェハ10の裏面側を機械研磨し、溝10aの底部から約20〜30μm手前の位置で研磨を終了する。その後、図4(b)に示すように、シリコンウェハ10の裏面側をウェットエッチングして溝10aの底部のSiO2 膜18を露出させ、そのSiO2 膜18をプラズマエッチングして、溝10a内の導電体部23を露出させる。その後、シリコンウェハ10の裏面側にポリイミドを印刷して、シリコンウェハ10の裏面側を覆うポリイミド膜24を形成する。この場合、導電体部23の上にポリイミドが付着しないようにすることが重要である。ポリイミド膜を印刷により形成する替わりに、絶縁性のシートをシリコンウェハ10の裏面側に貼り付けてもよい。このようにしてインタポーザが完成する。
【0035】
上述したように、本実施の形態では、シリコンウェハ10の上にBST薄膜を誘電体膜とするキャパシタ15を形成した後に溝10aを形成している。BST薄膜を形成するときにシリコンウェハ10に溝や凹凸があると、熱処理する際に溝や凹凸を起点としてBST薄膜にクラックが発生して、キャパシタ15を形成することができなくなる。しかし、本実施の形態では、溝10aを形成する前のシリコンウェハ10上にキャパシタ15を形成するので、キャパシタ15の不良発生が回避される。これにより、インタポーザの製造歩留まりが向上し、製品コストが低減する。
【0036】
また、本実施の形態では、溝10a内に充填剤19aとしてポリブタンを充填してからレジスト膜20を形成し、シリコンウェハ10上のSiO2 膜18を除去している。例えば、ポリブタンに替えて、溝10a内にフォトレジストを充填することも考えられる。しかし、溝10aの深さが深いため、溝10a内にフォトレジストを充填すると、後工程で溝10a内に充填されたフォトレジストを完全に除去することが難しく、溝10a内に残ったレジスト残渣やレジスト剥離液の残渣(Na2 CO3 又はNaOHなど)が原因となって接続不良が発生することが考えられる。
【0037】
また、溝10a内に充填剤を充填することなく、溝10aの上をフィルム状のフォトレジスト膜(ドライフィルム)で密閉することも考えられる。しかし、この場合はフォトレジスト膜とシリコンウェハ10との接着面積が少ないため、SiO2 膜18をウェットエッチングする際にフォトレジスト膜の剥れが発生し、溝内のSiO2 膜18までエッチングされてしまうことがある。フォトレジスト膜の剥れを防止するためにドライエッチングによりSiO2 膜18を除去することも考えられるが、その場合はエッチングチャンバ内の圧力が低いため、溝10a内に密閉された空気の圧力によりフォトレジスト膜が破れてしまう。
【0038】
従って、実施の形態で説明したように、溝10a内に充填する充填剤19aとしては、上述したポリブタンのように、熱処理によりガス化して溝10a内に残留物が残らない物質を使用することが必要である。なお、ポリブタンに替えて、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリノルボルネン(Polynorbornene)、パラフィンワックス又は樟脳を充填剤として使用してもよい。
【0039】
更に、本実施の形態においては、シリコンウェハ10の裏面側をポリイミド膜で絶縁している。例えば、シリコンウェハ10の裏面側を熱酸化して絶縁膜(SiO2 膜)を形成することも考えられる。しかし、その場合は熱により導電体部23が酸化されてしまう。また、溝10a内に埋め込まれたCuとシリコンウェハ10との熱膨張係数の差により応力が発生し、溝10aの近傍に形成されたキャパシタ15の誘電体膜にクラックが発生することも考えられる。従って、上述の実施の形態のように、シリコンウェハ10の裏面側の絶縁膜は、絶縁性の樹脂の塗布又は絶縁シートの貼り付けにより形成することが好ましい。
【0040】
なお、上記実施の形態においては基板としてシリコンウェハを使用した場合について説明したが、本発明においては、基板としてシリコンウェハ以外のものをを使用してもよい。例えば、鉄基板、アルミニウム基板、セラミック基板、窒化アルミニウム基板、樹脂基板又はガラス基板を使用することができる。但し、クラックのないBST膜を形成するためには基板に平坦性が要求されるため、表面が鏡面加工された基板を使用することが好ましい。
【0041】
(付記1)平坦な基板の第1の面側に溝を形成する第1の工程と、前記基板の前記第1の面上及び前記溝の壁面上に第1の絶縁膜を形成する第2の工程と、前記溝内に、加熱により全成分がガス化する物質からなる充填剤を充填する第3の工程と、前記溝内の充填剤を保護するレジスト膜を形成する第4の工程と、前記レジスト膜をマスクとして前記第1の面上の前記第1の絶縁膜を除去する第5の工程と、前記レジスト膜を除去する第6の工程と、前記基板を加熱して前記溝内の充填剤を除去する第7の工程と、前記溝内に導電体を埋める第8の工程と、前記基板を前記第1の面と反対側の第2の面側から削り、前記溝内の前記導電体を露出させる第9の工程と、前記基板の前記第2の面に、前記導電体部が露出する開口部を有する第2の絶縁膜を形成する第10の工程とを有することを特徴とするコネクタ基板の製造方法。
【0042】
(付記2)前記基板として、半導体基板を使用することを特徴とする付記1に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0043】
(付記3) 前記第1の工程の前に、前記基板の上に薄膜により構成される受動素子を形成する工程を有することを特徴とする付記1に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0044】
(付記4)前記受動素子が、BST(チタン酸バリウムストロンチウム)膜を誘電体膜とするキャパシタであることを特徴とする付記3に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0045】
(付記5)前記充填剤として、ポリブタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリノルボルネン、パラフィンワックス及び樟脳からなる群から選択されたいずれか1種の有機物を使用することを特徴とする付記1に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0046】
(付記6)前記第6の工程と前記第7の工程との間に、有機溶剤により前記溝内の充填剤を除去する工程を有することを特徴とする付記1に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0047】
(付記7)前記第1の絶縁膜を、SiO2 、SiN、TaN及びTiNからなる群から選択された少なくとも1種により形成することを特徴とする付記1に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0048】
(付記8)前記第10の工程において、前記第2の絶縁膜を、樹脂により形成することを特徴とする付記1に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0049】
(付記9)前記第2の絶縁膜を、印刷により形成することを特徴とする付記8に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0050】
(付記10)前記第2の絶縁膜を、シート状の樹脂を貼り付けて形成することを特徴とする付記8に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0051】
(付記11)前記9の工程では、機械研磨により前記基板の前記第2の面を削り、その後エッチングにより前記基板の第2の面を削ることを特徴とする付記1に記載のコネクタ基板の製造方法。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のコネクタ基板の製造方法によれば、凹凸のない平坦な基板の上に高誘電体キャパシタ等の薄膜により構成される受動素子を形成するので、薄膜にクラックが発生することが回避される。また、本発明においては、基板に溝を形成し、溝壁面上に絶縁膜を形成した後、溝内に充填剤を充填し、この充填剤をレジスト膜で保護する。これにより、基板上に絶縁膜を除去する際に、溝壁面上に形成された絶縁膜を確実に保護することができる。更に、充填剤としてポリブタンのように熱により全成分がガス化する物質を使用するので、溝内から充填剤を完全に除去することができ、溝内の残留物に起因する接続不良の発生を回避することができる。
【0053】
従って、本発明によれば、インタポーザ等のコネクタ基板の製造歩留まりが向上し、製品コストが低減されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態のコネクタ基板の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図2】図2は本発明の実施の形態のコネクタ基板の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図3】図3は本発明の実施の形態のコネクタ基板の製造方法を示す断面図(その3)である。
【図4】図4は本発明の実施の形態のコネクタ基板の製造方法を示す断面図(その4)である。
【符号の説明】
10…シリコンウェハ、
10a…溝、
11…酸化膜、
12…第1の導電膜、
13…誘電体膜、
14…第2の導電膜、
15…キャパシタ、
16…絶縁膜、
17a,17b,17c…配線、
18…SiO2 膜、
19…ポリブタン膜、
19a…ポリブタン充填剤、
20,22…レジスト膜、
21…シード膜、
23…導電体部、
24…ポリイミド膜。
Claims (5)
- 平坦な基板の第1の面側に溝を形成する第1の工程と、
前記基板の前記第1の面上及び前記溝の壁面上に第1の絶縁膜を形成する第2の工程と、
前記溝内に、加熱により全成分がガス化する物質からなる充填剤を充填する第3の工程と、
前記溝内の充填剤を保護するレジスト膜を形成する第4の工程と、
前記レジスト膜をマスクとして前記第1の面上の前記第1の絶縁膜を除去する第5の工程と、
前記レジスト膜を除去する第6の工程と、
前記基板を加熱して前記溝内の充填剤を除去する第7の工程と、
前記溝内に導電体を埋める第8の工程と、
前記基板を前記第1の面と反対側の第2の面側から削り、前記溝内の前記導電体を露出させる第9の工程と、
前記基板の前記第2の面に、前記導電体部が露出する開口部を有する第2の絶縁膜を形成する第10の工程と
を有することを特徴とするコネクタ基板の製造方法。 - 前記基板として、半導体基板を使用することを特徴とする請求項1に記載のコネクタ基板の製造方法。
- 前記第1の工程の前に、前記基板の上に薄膜により構成される受動素子を形成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載のコネクタ基板の製造方法。
- 前記充填剤として、ポリブタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリノルボルネン、パラフィンワックス及び樟脳からなる群から選択されたいずれか1種の有機物を使用することを特徴とする請求項1に記載のコネクタ基板の製造方法。
- 前記第10の工程において、前記第2の絶縁膜を、樹脂により形成することを特徴とする請求項1に記載のコネクタ基板の製造方法。
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