JP3961173B2 - 合成樹脂製チューブ容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧品等のクリーム状物を収納させた合成樹脂製チューブ容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
広く知られているように、従来のチューブ容器は、胴部上端から肩部を介して収納物取り出し用のノズル兼用の口頸部を起立し、該口頸部にキャップを着脱自在に嵌合させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のチューブ容器の場合は、胴部の圧搾によって収納物を押し出して使用するが、肩部は剛性が高いために圧搾が困難であり、このため口頸部および肩部内にかなりの収納物を残したまま廃棄することとなるものであった。
【0004】
本発明は、上記収納物注出用の口頸部に該当するノズルのほか、容器内収納物が殆どなくなったとき、上記ノズル部分除去によって大口径の口部を形成し、該口部利用によってノズル下端内に残った収納物を取り出し、使用できるよう設けたものである。
【0007】
本発明は、弾性圧搾可能な胴部31上端から口頸部32を起立すると共に、該口頸部上端から内向きフランジ33を介して縦筒34を起立し、該縦筒上端面をノズル35付きの第1頂壁36で閉塞する合成樹脂製のチューブ容器本体30と、上記ノズル35の上端開口面を閉塞する第2頂壁41外周から、上記内向きフランジ33上面へ載置させて周壁42を垂下し、該周壁の後部下端は、第2頂壁41後部を後方延長することで内向きフランジ33後部後方へ位置させ、該周壁の後部下端から肉薄ヒンジ43を介して垂設した取付け板44を上記口頸部の後部後面へ固着させた補助蓋40とからなり、上記縦筒34の上端部と下端部とに破断用の横肉薄線37a, 37aを周設して、これ等横肉薄線間の縦筒部分を除去用帯部38となし、又該除去用帯部の一部に該帯部切り離し用の縦肉薄線37bを縦設し、該縦肉薄線側方の帯部分から摘み片39を外方へ突出したことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、チューブ容器本体30の口頸部32上端部を小外径として、該小外径部32bの外面に、取付け板44上方の周壁部分を除いた他の周壁42部分の下端部内面を着脱自在に嵌合させたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1から図4は、本発明の第1実施形態を示し、該実施形態の容器は、チューブ容器本体1,キャップ本体10および補助蓋20からなり、チューブ容器本体1は、下端を押し潰して熱溶着した弾性圧搾可能な胴部2上端から肩部を介して口頸部3を起立し、かつ該口頸部の下部外面に凹溝4を周設している。チューブ容器本体には、化粧品等のクリーム状物を収納させる。
【0010】
キャップ本体10は、ノズル11付きの第1頂壁12外周から縦筒13を垂下し、かつ該縦筒の下端に付設した外向きのフランジ状壁14内周部下面を上記口頸部3上端面に当接させると共に、そのフランジ状壁14の下面から、内外両周壁15a, 15bで形成した第1周壁15を垂下し、該第1周壁の内周壁15a内面を上記口頸部3の外面に嵌合させ、かつ内周壁15aの下端部内面に周設した嵌合突条16を上記凹溝4内へ係止させて内周壁15aを抜け止めし、又外周壁15bの上端部を小外径としている。更に、上記縦筒13の上端部と下端部とには、破断用の横肉薄線17a, 17aを周設して、これ等横肉薄線間の縦筒部分を除去用帯部18となし、かつ該除去用帯部の前部に該帯部切り離し用の縦肉薄線17bを縦設し、又縦肉薄線側方の帯部分から摘み片19を外方へ突出している。図示例では、除去用帯部18の前部外面に巾狭の溝部を縦設して、該溝部で縦肉薄線37bを形成したが、その溝部は、図4が示すように、除去用帯部18の前部内面に縦設してもよい。更に、縦肉薄線17bは、除去用帯部18の左右側部の一方に設けてもよく、この場合には、摘み片19が除去用帯部18の左右側部の一方に付設されるため、後述補助蓋開閉の際、摘み片19が指先に触れて邪魔となることがない利点がある。
【0011】
補助蓋20は、第2頂壁21の外周から、上記キャップ本体のフランジ状壁14外周部上面へ載置させて第2周壁22を垂下すると共に、該第2周壁の下端部内面を、上記外周壁15b上端部の小外径部15c外面に着脱自在に嵌合させ、又該第2周壁の下端後部と上記フランジ状壁14の後部とを肉薄ヒンジ23で連結し、更に、第2頂壁21の前部から垂下した嵌合筒部24の内面を上記ノズル11の外面に着脱自在に嵌合させて、その嵌合筒部24の上端が囲む第2頂壁部分で上記ノズル11の上端開口面を閉塞している。
【0012】
本実施形態の容器は、補助蓋20を開蓋させ、かつチューブ容器本体の胴部2を弾性圧搾することで、収納クリーム状物をノズル11から押し出して使用する。又収納クリーム状物が残り僅かとなって、口頸部および肩部内のクリーム状物を押し出し不能となったならば、摘み片19を引いて、先ず縦肉薄線17bを破断させ、次いで図3のように、横肉薄線17a, 17aを破断させて、縦筒13下端をフランジ状壁14の内周縁から切り離して、フランジ状壁14内方に大径取り出し孔を開口させ、指ないしヘラ等を用いてクリーム状物を取り出す。又クリーム状物を使い残した場合は、補助蓋の第2周壁22下端部内面をキャップ本体第1周壁上端部の小外径部15c外面に嵌合させて補助蓋20を閉蓋し、クリーム状物が乾燥、固化することを防止する。
【0013】
尚チューブ容器本体1、キャップ本体10および補助蓋20は、合成樹脂材で形成し、キャップ本体10と補助蓋20は、肉薄ヒンジ23を介して一体成形する。
【0014】
図5から図8は、本発明の第2実施形態を示し、該実施形態の容器は、チューブ容器本体30と補助蓋40からなり、チューブ容器本体30は、弾性圧搾可能な胴部31上端から肩部を介して、上端部を小外径として口頸部32を起立すると共に、該口頸部上端から内向きフランジ33を介して起立した縦筒34の上端面をノズル35付きの第1頂壁36で閉塞し、又その縦筒34の上端部と下端部とに破断用の横肉薄線37a, 37aを周設して、これ等横肉薄線間の縦筒部分を除去用帯部38となし、又該除去用帯部の前部に該帯部切り離し用の縦肉薄線37bを縦設すると共に、該縦肉薄線側方の帯部分から摘み片39を外方へ突出し、又図7が示すように、口頸部32の後部外面に、上下両面開口の筒状取付け部32aを形成している。又縦肉薄線37bは、除去用帯部38の左右側部の一方に設けてもよく、この場合には、摘み片39が除去用帯部38の左右側部の一方に付設されるため、後述補助蓋開閉の際、摘み片39が指先に触れて邪魔となることがない利点がある。
【0015】
補助蓋40は、第2頂壁41の外周から、上記内向きフランジ33上面に載置させて周壁42を垂下すると共に、第2頂壁41後部を後方延長することで周壁42の後部下端を上記筒状取付け部32a上方へ位置させ、かつその周壁42後部下端から肉薄ヒンジ43を介して垂設した取付け板44の下部を上記筒状取付け部32a内へ嵌合固着させ、又その取付け板44上方を除いた周壁部分の下端部内面を口頸部32上端部の小外径部32a外面に着脱自在に嵌合させ、更に、上記ノズル35上方の第2頂壁部分下面から垂設した嵌合筒部45をノズル35内面へ着脱自在に嵌合させ、かつ嵌合筒部上端が囲む頂壁部分でノズル35の上端開口を閉塞している。
【0016】
本実施形態の容器は、補助蓋40を開蓋させ、かつチューブ容器本体の胴部31を弾性圧搾することで、収納クリーム状物をノズル35から押し出して使用する。又収納クリーム状物が残り僅かとなって、口頸部および肩部内のクリーム状物が押し出し不能となったならば、摘み片39を引いて、先ず縦肉薄線37bを破断させ、次いで、図8のように横肉薄線37a, 37aを破断させて、縦筒34下端を内向きフランジ33内周縁から切り離して、該内向きフランジ内方に大径取り出し孔を開口させ、指ないしヘラ等を用いてクリーム状物を取り出す。又クリーム状物を使い残した場合は、補助蓋40の周壁42下端部内面を口頸部上端部の小外径部32a外面に嵌合させて補助蓋40を閉蓋し、クリーム状物が乾燥、固化することを防止する。
【0017】
チューブ容器本体30と補助蓋40は、合成樹脂材で形成する。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、上記構成とするものであり、キャップ本体10の第1頂壁12外周から縦筒13を垂下し、かつ該縦筒下端からフランジ状壁14を介して垂設した第1周壁15を口頸部3外面へ嵌着させ、又キャップ本体10の縦筒13の上端部と下端部とに破断用の横肉薄線17a, 17aを周設して、これ等横肉薄線間の縦筒部分を除去用帯部18となし、かつ該除去用帯部の一部に該帯部切り離し用の縦肉薄線17bを縦設し、該縦肉薄線側方の帯部分から摘み片19を外方へ突出したから、収納クリーム状物が残り僅かとなって押し出し不能となったならば、摘み片19を引いて、先ず縦肉薄線17bを破断させ、次いで図3のように、横肉薄線17a, 17aを破断させて、縦筒13下端をフランジ状壁14の内周縁から切り離すことで、該フランジ状壁内方に大径取り出し孔を開口させることができ、よって、押し出し不能なクリーム状物を簡単に取り出すことができる。
【0019】
また、本発明は、キャップ本体10の第1周壁15上端部を小外径とし、かつ該小外径部15cの外面に補助蓋20の第2周壁22下端部内面を着脱自在に嵌合させたから、フランジ状壁14内方に大径取り出し孔を開口させた後でも、補助蓋の第2周壁22下端部内面をキャップ本体第1周壁の小外径部15c外面に嵌合させて補助蓋20を閉蓋することができ、よって、クリーム状物が乾燥、固化することが防止される。
【0020】
さらに、本発明は、チューブ容器本体の口頸部32上端から内向きフランジ33を介して縦筒34を起立し、かつ該縦筒の上端部と下端部とに破断用の横肉薄線37a, 37aを周設して、これ等横肉薄線間の縦筒部分を除去用帯部38となし、又該除去用帯部の一部に該帯部切り離し用の縦肉薄線37bを縦設し、かつ該縦肉薄線側方の帯部分から摘み片39を外方へ突出したから、収納クリーム状物が残り僅かとなって押し出し不能となったならば、摘み片39を引いて、先ず縦肉薄線37bを破断させ、次いで図8のように、横肉薄線37a, 37aを破断させて、縦筒34下端を内向きフランジ33の内周縁から切り離すことで、該内向きフランジ内方に大径取り出し孔を開口させることができ、よって、押し出し不能なクリーム状物を簡単に取り出すことができる。
【0021】
さらに、本発明は、チューブ容器本体30の口頸部32上端部を小外径として、該小外径部32bの外面に、取付け板44上方の周壁部分を除いた周壁42部分の下端部内面を着脱自在に嵌合させたから、内向きフランジ33内方に大径取り出し孔を開口させた後でも、補助蓋40の周壁42下端部内面を口頸部上端部の小外径部32a外面に嵌合させて補助蓋40を閉蓋することができ、よって、クリーム状物が乾燥、固化することが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態を示す要部の縦断面図である。
【図2】 同実施形態の分解斜視図である。
【図3】 同実施形態容器の使用方法を説明する図である。
【図4】 同実施形態の変形例を示す図である。
【図5】 本発明の第2実施形態を示す要部の縦断面図である。
【図6】 同実施形態を開蓋状態で示す斜視図である。
【図7】 同実施形態を一部拡大横断面図である。
【図8】 同実施形態容器の使用方法を説明する図である。
1…チューブ容器本体 10…キャップ本体 20…補助蓋
30…チューブ容器本体 40…補助蓋
Claims (2)
- 弾性圧搾可能な胴部31上端から口頸部32を起立すると共に、該口頸部上端から内向きフランジ33を介して縦筒34を起立し、該縦筒上端面をノズル35付きの第1頂壁36で閉塞する合成樹脂製のチューブ容器本体30と、
上記ノズル35の上端開口面を閉塞する第2頂壁41外周から、上記内向きフランジ33上面へ載置させて周壁42を垂下し、該周壁の後部下端は、第2頂壁41後部を後方延長することで内向きフランジ33後部後方へ位置させ、該周壁の後部下端から肉薄ヒンジ43を介して垂設した取付け板44を上記口頸部の後部後面へ固着させた補助蓋40とからなり、
上記縦筒34の上端部と下端部とに破断用の横肉薄線37a, 37aを周設して、これ等横肉薄線間の縦筒部分を除去用帯部38となし、又該除去用帯部の一部に該帯部切り離し用の縦肉薄線37bを縦設し、該縦肉薄線側方の帯部分から摘み片39を外方へ突出したことを特徴とする合成樹脂製チューブ容器。 - チューブ容器本体30の口頸部32上端部を小外径として、該小外径部32bの外面に、取付け板44上方の周壁部分を除いた他の周壁42部分の下端部内面を着脱自在に嵌合させたことを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製チューブ容器。
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