JP3959293B2 - 放射線画像情報読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影位置に配置された蓄積性蛍光体シートに被写体の放射線画像情報を記録する撮影部と、読み取り位置に配置された前記蓄積性蛍光体シートに対し主方向に励起光を照射するとともに、前記励起光の照射により前記蓄積性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光を読み取る読み取り部と、前記読み取り部を前記主方向に略直交する副方向に搬送する搬送部とを備えた放射線画像情報読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)を照射すると、この放射線エネルギの一部が蓄積され、その後、可視光等の励起光を照射すると、蓄積されたエネルギ強度に応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線画像情報を写真感光材料等に再生させ、あるいはCRT等に可視像として出力させるシステムが知られている。
【0003】
具体的には、人体等の被写体の放射線画像情報をシート状の蓄積性蛍光体層を備えた蓄積性蛍光体シート(画像記録担体)に一旦記録し、この蓄積性蛍光体シートにレーザ光等の励起光(光ビーム)を照射することにより輝尽発光光を発生させた後、この輝尽発光光を光電的に読み取って得られた画像信号に基づいて、写真感光材料等の記録媒体やCRT等の表示装置に被写体の放射線画像情報を可視像として出力(再生)させる種々のシステムが採用されている。
【0004】
上記のシステムに採用される放射線画像情報読取装置では、通常、蓄積性蛍光体シートに被写体の放射線画像情報を記録する撮影部と、前記蓄積性蛍光体シートに対し主方向に励起光を照射するとともに、前記励起光の照射により前記蓄積性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光を読み取る読み取り部と、前記読み取り部と前記蓄積性蛍光体シートとを、前記主方向に略直交する副方向に相対的に搬送する搬送部とを備えている。
【0005】
この種の放射線画像情報読取装置において、高精度かつ高品質な画像を得るとともに、装置全体のコンパクト化を図ることを目的として種々の提案がなされており、例えば、特許第2835622号公報に開示されている放射線画像読取装置が知られている。
【0006】
具体的には、図8に示すように、放射線画像読取装置1内で放射線画像変換プレート2がフレーム(図示せず)に固定されており、この放射線画像変換プレート2の蛍光体面2aが被写体3に対向している。被写体3には、X線発生装置4から制御されたX線が投射され、前記被写体3の放射線画像情報が放射線画像変換プレート2の蛍光体面2aに蓄積記録される。
【0007】
次いで、放射線画像変換プレート2が撮影位置P1から読み取り位置P2に移動した後、励起・読取・消去ユニット5が矢印B方向に移動しながら、前記放射線画像変換プレート2の蛍光体面2aに励起光Lが照射される。このため、励起・読取・消去ユニット5により蛍光体面2aから放出される輝尽発光光が光電的に読み取られるとともに、消去ランプによって前記蛍光体面2aに蓄積記録されている放射線画像の消去が行われている。
【0008】
これにより、放射線画像変換プレート2の放射線曝射側、すなわち、蛍光体面2a側から読み取りを行うため、高感度、高コントラスト、高鮮鋭性な画像を記録することができる、としている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術では、放射線画像変換プレート2が、撮影位置P1と読み取り位置P2との間を矢印A方向に1次元的に平行移動するため、この放射線画像変換プレート2が移動する際に励起・読取・消去ユニット5が干渉するおそれがある。
【0010】
従って、励起・読取・消去ユニット5の起動位置または停止位置を、放射線画像変換プレート2の移動範囲から離間させる必要があり、前記励起・読取・消去ユニット5の鉛直方向の移動距離Hが、該励起・読取・消去ユニット5の作業に必要とされる距離以上に長尺化してしまう。これにより、放射線画像読取装置1全体が鉛直方向に相当に大型化するという問題が指摘されている。
【0011】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な構成で、蓄積性蛍光体シートを撮影位置と読み取り位置との間で円滑かつ確実に移動させるとともに、装置全体の小型化を図ることが可能な放射線画像情報読取装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る放射線画像情報読取装置では、蓄積性蛍光体シートが撮影位置に配置された状態で、被写体の放射線画像情報が記録された後、前記蓄積性蛍光体シートが読み取り位置に配置される。蓄積性蛍光体シートに対し主方向に励起光が照射されるとともに、前記励起光の照射により前記蓄積性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光が読み取られている。
【0013】
その際、蓄積性蛍光体シートは、前記撮影位置から前記読み取り部の後方に移送される。具体的には、蓄積性蛍光体シートが撮影位置と読み取り位置との間で1次元の移動動作を行う際に、この蓄積性蛍光体シートに干渉する位置に読み取り部が配置されていても、前記蓄積性蛍光体シートが2次元の移動動作を行うことにより、該蓄積性蛍光体シートと読み取り部との干渉を有効に回避することができる。また、シート移送部は、前記読み取り部で放射線画像情報が読み取られた後の蓄積性蛍光体シートを前記読み取り部の後方から前記撮影位置に移送する。この場合、シート移送部は、駆動源と、蓄積性蛍光体シートに連結されたアーム部に装着されたガイドローラと、ガイド溝が形成されたガイドプレートとを有するカム機構を備え、前記駆動源の付勢作用下に前記ガイドローラを前記ガイド溝に沿って移動させることにより、前記撮影位置と前記読み取り位置とに対し、蓄積性蛍光体シートを円弧状軌跡または互いに異なる少なくとも2方向への直線状軌跡に沿って移動させることができる。これにより、構成が有効に簡素化して経済的なものとなる。しかも、カム機構は、単一の駆動源を設けるだけであり、構造の簡素化が図られるとともに、安価な構成で安定した動作が確実に得られる。
【0014】
このため、読み取り部は、蓄積性蛍光体シートの記録面に近接して配置されており、この読み取り部の移動距離が必要最小限の移動距離に設定される。従って、装置全体の小型化が容易に図られるとともに、読み取り処理の高速化が遂行可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る放射線画像情報読取装置10の概略構成図である。
【0017】
放射線画像情報読取装置10は、撮影位置P1に配置された蓄積性蛍光体シートIPに人体等の被写体Hの放射線画像を一旦記録する撮影部12と、読み取り位置P2に配置された前記蓄積性蛍光体シートIPに対して主方向(矢印X方向)にレーザ光等の励起光Roを照射し、放射線の強度に応じて発光する輝尽発光光Rを光電的に読み取る読み取り部14と、前記読み取り部14を前記主方向に略直交する副方向(矢印Y方向)に搬送する搬送部16と、前記読み取り部14に装着されて矢印Y方向に移動するとともに、前記蓄積性蛍光体シートIPに残存している放射線エネルギを放出させる消去光源部18と、前記撮影位置P1と前記読み取り位置P2とに対し、前記蓄積性蛍光体シートIPを平行姿勢に維持した状態で、互いに異なる2方向(2次元的)への直線状軌跡に沿って移送するシート移送部20とを備える。
【0018】
撮影部12は、放射線Sを発生させる放射線源21と、被写体Hを所定位置に保持する放射線透過性の撮影台22とを備えている。撮影台22の後方には、フォトタイマ23と、散乱線除去用のグリッド24とが配置されている。グリッド24のさらに後方には、蓄積性蛍光体シートIPが所定の撮影位置P1に保持されている。
【0019】
図1および図2に示すように、読み取り部14は、励起系36と、ロッドレンズアレイ38を設けるCCDラインセンサ(光電変換手段)40とを備える。前記励起系36、前記ロッドレンズアレイ38および前記CCDラインセンサ40は、主方向に延在してスキャナヘッド42に装着される。
【0020】
励起系36は、主方向(矢印X方向)に配列される複数個のレーザダイオード44を備える。レーザダイオード44は、励起光出射側が読み取り位置P2に保持されている蓄積性蛍光体シートIPから離間する方向に向かって配置されるとともに、前記レーザダイオード44から発せられる発散光状態の励起光は、シリンドリカルミラー46で反射されて励起光Roとして蓄積性蛍光体シートIPに主方向に向かって線状に照射される。
【0021】
図2に示すように、搬送部16は、矢印Y方向一端側(例えば、下端側)に配置される回転駆動源50を備え、この回転駆動源50から矢印X方向に延在する回転軸52の両端には駆動プーリ54が固定される。各駆動プーリ54は、側板55に回転自在に支持されるとともに、前記側板55には、前記駆動プーリ54から矢印Y方向上方に所定間隔離間して従動プーリ56が配置される。従動プーリ56と駆動プーリ54とには、ベルト58が架け渡される。各ベルト58がスキャナヘッド42の矢印X方向両端に固定されるとともに、このスキャナヘッド42は、矢印Y方向に延在する一対のガイドレール59に支持されている。
【0022】
図1に示すように、消去光源部18は、スキャナヘッド42に固定されるケーシング60を備え、このケーシング60内には、複数本の光源61が、矢印X方向に延在しかつ矢印Y方向に配列して収容されている。消去光源部18は、光源61から蓄積性蛍光体シートIPに消去光を照射して該蓄積性蛍光体シートIPに残存している放射線エネルギを放出させるものである。
【0023】
シート移送部20は、図3に示すように、回転駆動源62を備え、この回転駆動源62の両端から矢印X方向に延在する回転軸64には、駆動プーリ66と駆動歯車68とが固定される。回転軸64の上方(矢印Y1方向)には、この回転軸64と平行に従動軸70が配設され、この従動軸70には、それぞれ一組の従動プーリ72と駆動歯車74とが、駆動プーリ66と駆動歯車68とに対応して固定される。駆動プーリ66と従動プーリ72とにそれぞれ伝達ベルト76が架け渡されるとともに、前記伝達ベルト76には、テンション付与ローラ78が位置調整可能に摺接する。
【0024】
回転軸64および従動軸70は、固定フレーム80に回転自在に支持されており、駆動歯車68に下側カム機構82が係合する一方、駆動歯車74に上側カム機構84が係合する。
【0025】
下側カム機構82は、各駆動歯車68に噛合する扇形状の従動歯車86を備え、この従動歯車86が固定フレーム80に対し支軸88を支点にして揺動可能に支持される。従動歯車86には、第1アーム90が固定されており、この第1アーム90の一端が支軸88に支持されるとともに、その他端が回転軸92を介して第2アーム94に係合する。
【0026】
第2アーム94は略二等辺三角形状に構成され、1つの頂点が回転軸92に支持されており、この回転軸92から離間する方向にアーム部96a、96bが膨出形成されている。アーム部96aは、蓄積性蛍光体シートIPの下端側に支持部材98を介して揺動可能に連結されるとともに、アーム部96bには、ガイドローラ100が装着される。
【0027】
このガイドローラ100は、固定フレーム80に装着されたカムプレート102に係合する。カムプレート102には、ガイドローラ100が挿入される第1ガイド溝104、第2ガイド溝106および第3ガイド溝108が連続して形成される。ガイドローラ100が第1乃至第3ガイド溝104、106および108に沿って移動することにより、蓄積性蛍光体シートIPは、例えば、2次元の移動動作を行う。
【0028】
ガイドローラ100が、図4に示すように、第1および第2ガイド溝104、106に沿って矢印110a、110bの方向に移動することにより、蓄積性蛍光体シートIPは、水平方向から下方向に傾斜する矢印α方向に平行移動する。さらに、ガイドローラ100が第3ガイド溝108に沿って矢印110c方向に移動することにより、蓄積性蛍光体シートIPは、略鉛直下方向に傾斜する矢印β方向に平行移動する。
【0029】
ガイドローラ100が第1ガイド溝104の下端部に配置された状態で、蓄積性蛍光体シートIPは撮影位置P1に配置される一方、前記ガイドローラ100が第3ガイド溝108の下端部に配置された状態で、前記蓄積性蛍光体シートIPは読み取り位置P2に配置される。
【0030】
上側カム機構84は、上述した下側カム機構82と同様に構成されており、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0031】
このように構成される放射線画像情報読取装置10の動作について、以下に説明する。
【0032】
放射線画像情報の記録を行うべく、まず、図5に示すように、シート移送部20を介して蓄積性蛍光体シートIPが撮影位置P1に配置される。具体的には、下側カム機構82および上側カム機構84を構成するカムプレート102の第1ガイド溝104の下端側にガイドローラ100が配置されている。
【0033】
次いで、図1に示すように、患者が撮影部12側に移動すると、医師等の操作によって撮影台22を昇降させる等の記録位置合わせが行われる。さらに、患者の患部である被写体Hが撮影台22に対応して配置された状態で、医師等によって放射線源21が駆動される。この放射線源21から出力された放射線は、被写体Hを透過して蓄積性蛍光体シートIPに到達することにより、前記蓄積性蛍光体シートIPに放射線画像情報が記録される。
【0034】
被写体Hの放射線画像情報が蓄積性蛍光体シートIPに記録された後、シート移送部20の作用下に前記蓄積性蛍光体シートIPが撮影位置P1から読み取り位置P2に移送される。すなわち、図3および図5に示すように、シート移送部20を構成する回転駆動源62が駆動され、回転軸64が矢印C方向に回転する。
【0035】
この回転軸64には一組の駆動プーリ66が固定されており、各駆動プーリ66に係合する伝達ベルト76の周回作用下に、前記伝達ベルト76が架け渡されている従動プーリ72と一体的に従動軸70が矢印C方向に回転する。回転軸64および従動軸70の両端には、それぞれ駆動歯車68、74が固定されており、前記駆動歯車68、74が下側カム機構82および上側カム機構84を構成する各従動歯車86に噛合している。従って、駆動歯車68、74が矢印C方向に回転すると、これに噛合する従動歯車86が支軸88を支点にして矢印E方向に揺動する。
【0036】
この従動歯車86には、第1アーム90が固定されており、前記第1アーム90は、該従動歯車86と同様に、支軸88を支点にして矢印E方向に揺動し、前記第1アーム90に係合する第2アーム94を移動させる。第2アーム94は、回転軸92を支点に第1アーム90に対して揺動可能に装着されるとともに、アーム部96bに設けられたガイドローラ100が、カムプレート102の第1ガイド溝104に嵌合している。
【0037】
このため、第1アーム90が矢印E方向に揺動すると、第2アーム94はガイドローラ100と第1ガイド溝104との案内作用下に、アーム部96aに係合する蓄積性蛍光体シートIPを撮影位置P1から離間する方向に移動させる。その際、ガイドローラ100が、第1ガイド溝104から第2ガイド溝106に沿って、図4中、矢印110a、110bに示す方向に移動する。従って、第2アーム94は、第1アーム90と一体的に矢印E方向に揺動しながら回転軸92を支点にして揺動し、蓄積性蛍光体シートIPを矢印α方向に移動させる(図6参照)。
【0038】
次に、ガイドローラ100が、第2ガイド溝106と第3ガイド溝108との境界部位に配置されることにより、蓄積性蛍光体シートIPは、読み取り部14および消去光源部18の上方を通過して、前記読み取り部14および前記消去光源部18の後方に配置される。
【0039】
さらに、ガイドローラ100が、第3ガイド溝108に沿って矢印110c(図4参照)方向に移動すると、第2アーム94に支持されている蓄積性蛍光体シートIPは、略鉛直下方向(矢印β方向)に移動して読み取り位置P2に配置される(図7中、二点鎖線および実線参照)。
【0040】
そこで、図1および図2に示すように、読み取り部14を構成する励起系36が駆動されるとともに、搬送部16を構成する回転駆動源50が駆動される。励起系36では、蓄積性蛍光体シートIPの主方向(矢印X方向)に配列されている複数のレーザダイオード44が駆動され、前記レーザダイオード44から出力されてシリンドリカルミラー46で反射された励起光Roが、蓄積性蛍光体シートIPに矢印X方向に沿って照射される。
【0041】
一方、搬送部16を構成する回転駆動源50の駆動作用下に、回転軸52を介して駆動プーリ54が回転すると、この駆動プーリ54と従動プーリ56とに架け渡されているベルト58の周回走行作用下に、前記ベルト58に固着されているスキャナヘッド42が矢印Y2方向(鉛直上方向)に移動する。このため、放射線画像情報が蓄積された蓄積性蛍光体シートIPは、励起光Roによって2次元的に走査され、この蓄積性蛍光体シートIPが前記放射線画像情報に応じた輝尽発光光Rを発する。
【0042】
この輝尽発光光Rは、ロッドレンズアレイ38を介してCCDラインセンサ40に入射される。このCCDラインセンサ40に輝尽発光光Rが入射すると、この輝尽発光光Rが電気信号に変換されて蓄積性蛍光体シートIPの放射線画像情報が光電的に読み取られる。
【0043】
次いで、放射線画像情報の読み取りが行われた蓄積性蛍光体シートIPに対して、消去光源部18を構成する光源61から消去光が照射されるとともに、前記消去光源部18が搬送部16の作用下に読み取り部14と一体的に矢印Y1方向(鉛直下方向)に移動する。従って、蓄積性蛍光体シートIPの全面に残存する放射線エネルギの放出が行われ、この蓄積性蛍光体シートIPは次の撮影に供されることになる。
【0044】
具体的には、図3に示すように、回転駆動源62が前記とは逆方向に駆動されて、回転軸64が矢印D方向に回転する。このため、駆動歯車68、74に噛合する従動歯車86が矢印F方向に揺動し、下側カム機構82および上側カム機構84の作用下に、蓄積性蛍光体シートIPは、まず、矢印β方向とは逆方向に平行移動した後、矢印α方向とは逆方向に平行移動する。これにより、蓄積性蛍光体シートIPは、読み取り位置P2から撮影位置P1に移送される。
【0045】
この場合、本実施形態では、図4に示すように、蓄積性蛍光体シートIPが、平行姿勢を維持した状態で、シート移送部20を介して撮影位置P1と読み取り位置P2との間で2次元の移動動作を行っている。すなわち、蓄積性蛍光体シートIPは、撮影位置P1から略水平方向後方(矢印α方向の直線状軌跡)に平行移動した後、略鉛直下方向(矢印β方向の直線状軌跡)に移動することにより、読み取り位置P2に移送されている。
【0046】
このため、読み取り位置P2では、蓄積性蛍光体シートIPが読み取り部14に可及的に近接して配置され、前記読み取り部14の読み取りに必要な移動距離T1が有効に短尺化される。図4に示すように、例えば、蓄積性蛍光体シートIPを撮影位置P1と読み取り位置P2との間で、水平方向(矢印Z方向)の1次元の移動動作を行う際には、読み取り部14による読み取りに必要な移動距離T2は、移動距離T1に比べて相当に長尺化してしまう。
【0047】
これにより、本実施形態では、蓄積性蛍光体シートIPを平行姿勢に維持した状態で、2次元の移動動作により撮影位置P1と読み取り位置P2との間で移動させることによって、放線画像情報読取装置10全体の小型化が容易に図られるとともに、読み取り部14による放射線画像情報の読み取り処理の高速化が遂行可能になるという効果が得られる。
【0048】
しかも、シート移送部20は、単一の回転駆動源62に連結された下側カム機構82および上側カム機構84を介して蓄積性蛍光体シートIPに2次元の移動動作を付与している。従って、シート移送部20の構成が有効に簡素化されて経済的であるとともに、安価でかつ安定した移動動作が確実に得られるという利点がある。
【0049】
なお、本実施形態では、蓄積性蛍光体シートIPを、平行姿勢に維持した状態で、互いに異なる2方向、すなわち、図4中、矢印α方向の直線状軌跡と矢印β方向の直線状軌跡に沿って移送しているが、これに限定されるものではない。例えば、蓄積性蛍光体シートIPを、平行姿勢に維持した状態で、互いに異なる3方向以上の直線状軌跡、または、円弧状軌跡(2次元の移動動作)に沿って移送しても、同様の効果を得ることができる。
【0050】
また、本実施形態では、蓄積性蛍光体シートIPを鉛直姿勢に保持してこの蓄積性蛍光体シートIPに担持されている放射線画像情報の読み取り処理を行う縦置きタイプの放射線画像情報読取装置10を用いて説明したが、例えば、前記蓄積性蛍光体シートIPを水平姿勢に保持して放射線画像情報の読み取り処理を行う横置きタイプの装置を用いてもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明に係る放射線画像情報読取装置では、蓄積性蛍光体シートが平行姿勢を維持した状態で、撮影位置と読み取り位置との間で2次元の移動動作を行うことにより、前記蓄積性蛍光体シートと読み取り部との干渉を有効に回避することができる。このため、該読み取り部の移動距離が必要最小限の値に設定され、装置全体の小型化が容易に図られるとともに、読み取り処理の高速化が遂行可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る放射線画像情報読取装置の概略構成図である。
【図2】前記放射線画像情報読取装置の内部構造の分解斜視図である。
【図3】前記放射線画像情報読取装置を構成するシート移送部の斜視説明図である。
【図4】前記シート移送部の側面説明図である。
【図5】前記シート移送部の作用下に蓄積性蛍光体シートが撮影位置に配置された状態の説明図である。
【図6】前記シート移送部の作用下に前記蓄積性蛍光体シートが前記撮影位置から離間する際の動作説明図である。
【図7】前記シート移送部の作用下に前記蓄積性蛍光体シートが読み取り位置に配置される際の動作説明図である。
【図8】従来技術に係る放射線画像読取装置の概略構成説明図である。
【符号の説明】
10…放射線画像情報読取装置 12…撮影部
14…読み取り部 16…搬送部
18…消去光源部 20…シート移送部
21…放射線源 36…励起系
40…CCDラインセンサ 42…スキャナヘッド
50、62…回転駆動源 61…光源
64…回転軸 68、74…駆動歯車
70…従動軸 82…下側カム機構
84…上側カム機構 86…従動歯車
90、94…アーム 100…ガイドローラ
102…カムプレート 104、106、108…ガイド溝
P1…撮影位置 P2…読み取り位置
IP…蓄積性蛍光体シート
Claims (7)
- 撮影位置に配置された蓄積性蛍光体シートに被写体の放射線画像情報を記録する撮影部と、読み取り位置に配置された前記蓄積性蛍光体シートに対し主方向に励起光を照射するとともに、前記励起光の照射により前記蓄積性蛍光体シートから発せられる輝尽発光光を読み取る読み取り部と、前記読み取り部を前記主方向に略直交する副方向に搬送する搬送部とを備えた放射線画像情報読取装置であって、
前記撮影位置から前記読み取り部の後方に移送するシート移送部は、駆動源と、前記蓄積性蛍光体シートに連結されたアーム部に装着されたガイドローラと、ガイド溝が形成されたガイドプレートとを有するカム機構を備え、
前記駆動源の付勢作用下に前記ガイドローラを前記ガイド溝に沿って移動させることにより、前記撮影位置と前記読み取り位置とに対し、前記蓄積性蛍光体シートを平行姿勢に維持した状態で、円弧状軌跡または互いに異なる少なくとも2方向への直線状軌跡に沿って移送することを特徴とする放射線画像情報読取装置。 - 請求項1記載の放射線画像情報読取装置において、
前記撮影部は、撮影台を有し、
前記シート移送部は、前記蓄積性蛍光体シートを前記撮影台から後方であって離間する方向に移送し、さらに、前記撮影台と平行かつ前記読み取り部に近接する方向に移送することを特徴とする放射線画像情報読取装置。 - 請求項1又は2記載の放射線画像情報読取装置において、
前記シート移送部は、前記蓄積性蛍光体シートを略水平方向に移送した後に、略鉛直方向に移送することを特徴とする放射線画像情報読取装置。 - 請求項1記載の放射線画像情報読取装置において、
前記シート移送部は、前記読み取り部で放射線画像情報が読み取られた後の蓄積性蛍光体シートを前記読み取り部の後方から前記撮影位置に移送することを特徴とする放射線画像情報読取装置。 - 請求項4記載の放射線画像情報読取装置において、
前記撮影部は、撮影台を有し、
前記シート移送部は、前記蓄積性蛍光体シートを前記読み取り部の後方から前記撮影台と平行かつ前記読み取り部から離間する方向に移送し、さらに、前記撮影台に近接する方向に移送することを特徴とする放射線画像情報読取装置。 - 請求項4又は5記載の放射線画像情報読取装置において、
前記シート移送部は、前記蓄積性蛍光体シートを略鉛直方向に移送した後に、略水平方向に移送することを特徴とする放射線画像情報読取装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の放射線画像情報読取装置において、
前記シート移送部は、前記蓄積性蛍光体シートを円弧状軌跡または互いに異なる少なくとも2方向への直線状軌跡に沿って移動させるために、単一の駆動源を設けたカム機構を備えることを特徴とする放射線画像情報読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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