JP3957477B2 - 無人搬送車および物品搬送設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばステーション間などにおいて物品を搬送、移載する無人搬送車およびこの無人搬送車を使用した物品搬送設備に関し、特に搬送する、液晶パネル、半導体デバイスなど重量が大きくクリーン度を必要とする物品を対象とする前記物品の荷倒れ防止機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の無人搬送車の物品の荷倒れ防止機構は、たとえば特開平7−285434号公報や実開昭64−11878号公報などに開示されている。
【0003】
特開平7−285434号公報に開示されている物品の荷倒れ防止機構は、無人搬送車の車体の載置台上方に、載置台上に載置された物品の押さえ板を昇降可能に支持するとともに、前記押さえ板を昇降駆動する駆動機構を設け、押さえ板の下面に多数の弾性体を取り付け、前記駆動機構により押さえ板を下降し、弾性体が弾性変形して物品の上部を押しつけることにより荷倒れを防止するようにしている。
【0004】
また、実開昭64−11878号公報に開示されている物品の荷倒れ防止機構は、無人搬送車の走行本体上の前後部に支柱を立設し、該支柱に沿って昇降自在で搬送対象の物品を上方から押し付け可能な押付板を設け、押付板で搬送対象物品の上部を押えることにより荷倒れを防止するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらは搬送対象の物品として通常雰囲気の生産ラインで用いられる荷姿が一定しない不特定多数の段ボール箱などを前提としており、物品の上部を押さえて(押圧を印加して)荷倒れを防止しているが、液晶パネルや半導体デバイスなど、自動化に伴って荷姿を一定とする方が好都合で且つ重量があり且つ高クリーン度を必要とする物品においては、物品への余分な押圧を印加しないこと、荷倒れが起き掛けた状態でも自動で是正できることが望ましく、またクリーン度を確保するための機構を備えていることが望まれる。
【0006】
そこで、本発明は、物品への余分な力の印加を無くしながら荷倒れを防止できる無人搬送車およびこの無人搬送車を使用した物品搬送設備を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、走行経路に沿って走行し、物品を搬送する無人搬送車であって、
前記無人搬送車の前後部にそれぞれ、前記物品の側面を横方向から、前記物品との間に調整可能な間隙を設けて物品を支持、または前記物品を押圧して支持する側面支持手段を備え、前記物品の上方向から、前記物品との間に調整可能な間隙を設けて物品を支持、または前記物品を押圧して支持する上面支持手段を備え、無人搬送車の走行速度または加減速度により、前記側面支持手段において前記間隙を調整して物品を支持する状態、または前記物品を押圧して支持する状態のいずれかとし、前記上面支持手段において前記間隙を調整して物品を支持する状態、または前記物品を押圧して支持する状態のいずれかとすることを特徴とするものである。
【0008】
上記構成によれば、無人搬送車に搬送される物品は、荷倒れ時に側面支持手段と上面支持手段により支持され、荷倒れが防止される。また通常時には物品は側面支持手段と上面支持手段により間隙が無人搬送車の走行速度または加減速度により調整されて押圧されることなく支持され、物品の荷倒れが発生しやすい高速走行時または急加減速時には、物品は側面支持手段と上面支持手段により押圧されて支持され、無人搬送車の走行速度または加減速度による物品の荷倒れが防止される。
【0011】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記物品の搬送中に発生する物品の傾きを検出する傾き検出手段を備え、前記傾き検出手段により物品が傾いたことが検出されると、前記上面支持手段により前記物品を上方から押圧するか、または前記側面支持手段により前記物品を側方から押圧するかの少なくとも一方により物品を支持することを特徴とするものである。
【0012】
上記構成によれば、傾き検出手段により物品が傾いたことが検出されると、上面支持手段または前記側面支持手段の少なくとも一方により物品は押さえて支持され、物品の荷倒れが防止される。
【0018】
また請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明であって、前記傾き検出手段により物品が傾いたことが検出されると、走行速度を変化させることにより物品の傾きを是正することを特徴とするものである。
【0019】
上記構成によれば、傾き検出手段により物品が傾いたことが検出されると、走行速度を変化させることにより物品の傾きが是正される。すなわち、物品が傾いた際に傾いた方向と逆向きの加速度を与えることによって、荷倒れが是正される。
【0020】
また請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、物品の傾きが是正されると、その状態を維持して走行速度を元の速度に戻すことを特徴とするものである。
【0021】
上記構成によれば、物品の傾きが是正されると、その状態が維持され走行速度が元の速度に戻され、搬送が続行される。
また請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のいずれかに記載の発明であって、傾き検出手段を、押釦式または光電式の検出手段により構成したことを特徴とするものである。
【0022】
上記構成によれば、傾き検出手段が、たとえば押釦式のフラットタイプのタクトスイッチや光電式の光電スイッチにより形成される。よって、工業的に安価に検出手段が構成される。
【0023】
また請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の無人搬送車を使用した物品搬送設備であって、前記無人搬送車に、無人搬送車の底面から床面までの距離を検知する距離検知手段を設け、前記距離検知手段により検知された床面までの距離情報を時系列に記憶する記憶手段を設け、前記記憶手段に時系列に記憶された床面までの距離情報の記憶により、初期の床面の凹凸の状態を学習し、前記学習された初期の床面の凹凸の状態と、前記距離検知手段により検知された床面までの距離情報に変化が生じると、前記側面支持手段と物品との間隙、または前記上面支持手段と物品との間隙の少なくとも一方を調整することを特徴とするものである。
【0024】
上記構成によれば、無人搬送車に設けた距離検知手段により床面までの距離が検知され、この距離の情報が記憶手段に時系列で記憶される。この床面までの距離情報の記憶により、初期の床面の凹凸の状態が予め学習される。また、学習された初期の床面の凹凸の状態と、前記距離検知手段により検知された床面までの距離情報に変化が生じると、軌道や床に異常が発生している可能が有りと判断して、側面支持手段と物品との間隙、または前記上面支持手段と物品との間隙の少なくとも一方が調整されて物品が支持され、床面の変化により荷倒れが発生する可能性が未然に解消される。
【0027】
また請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明であって、前記学習された初期の床面の凹凸の状態と、前記距離検知手段により検知された床面までの距離情報との間に変化が生じると、無人搬送車の走行速度を下げることを特徴とするものである。
【0028】
上記構成によれば、学習された初期の床面の凹凸の状態と、距離検知手段により検知された床面までの距離情報との間に変化が生じると、軌道や床に異常が発生している可能が有りと判断して、無人搬送車の走行速度が下げられ、搬送事故の可能性が未然に解消される。また目視では気付かない程度の異常の前兆を早期に発見および報知することが可能となり、事故を未然に防止できる。
【0029】
また請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載の発明であって、前記記憶手段に記憶された前記距離検知手段により検知された床面までの距離情報に変化が生じたかどうかにより床面の状態を判断する判断手段を設け、前記判断手段により床面の状態が適正ではない判断されたときにその状態を報知することを特徴とするものである。
【0030】
上記構成によれば、判断手段により床面の状態が適正ではとない判断されると、その状態が報知される。たとえば、軌道や床の異常を察知して報知することにより、搬送事故の可能性を未然に解消できる。
【0031】
また請求項9に記載の発明は、請求項6請求項8のいずれかに記載の発明であって、距離検知手段は、床面の凹凸に応じて上下に移動する部材と、前記部材の基準値からの変位を求めることにより床面からの距離を検出する検出手段から構成されていることを特徴とするものである。
【0032】
上記構成によれば、距離検知手段は、床面の凹凸に応じて上下に移動する部材と、部材の基準値からの変位を求めることにより床面からの距離を検出する検出手段から構成され、機械的な変位により床面からの距離が容易に検出される。
【0033】
また請求項10に記載の発明は、請求項6請求項8のいずれかに記載の発明であって、距離検知手段は、音波または電磁波を車両底面より床面へ投射し、床面からの反射波が届くまでの時間または位相差によって床面までの距離を求めることを特徴とするものである。
【0034】
上記構成によれば、音波または電磁波を使用することにより床面までの距離が検出される。このような稼働部の無い検知手段を用いることによって、床面を一切傷付けることなく異常の前兆が確認できる。
【0035】
また請求項11に記載の発明は、請求項6請求項10のいずれかに記載の発明であって、無人搬送車の底面に走行経路の塵埃を除去する塵埃除去手段を設け、無人搬送車の稼働時間または動作回数により前記塵埃除去手段を作動させて前記走行経路の塵埃を清掃することを特徴とするものである。
【0036】
上記構成によれば、無人搬送車の車両底面に塵埃除去手段を設けることにより、走行経路への塵埃の堆積が防止され、走行経路全体のクリーン度が確保される。
【0037】
また請求項12に記載の発明は、請求項6請求項11のいずれかに記載の発明であって、無人搬送車による物品の搬送を制御する統括制御手段からの走行指令情報、または先行する無人搬送車間との距離により、無人搬送車の走行速度を増減することを特徴とするものである。
【0038】
上記構成によれば、無人搬送車による物品の搬送を制御する統括制御手段からの走行指令情報、または先行する無人搬送車間との距離により、無人搬送車の走行速度が増減されることにより、搬送全体の動きに柔軟に対応出来る冗長性のある設備が構築され、また無人搬送車間の接触が避けられる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態における無人搬送車の斜視図、図2は同無人搬送車を使用した物品搬送設備の配置図である。
【0040】
図1および図2において、1はクリーンルーム内のフロア2上に、物品Fの移載位置であるステーション(あるいは工程や工場)に沿ってループ状に設置された一対の走行レール(走行経路の一例)であり、3はこの走行レール1に案内されて矢印で示す一方向へ自走し、物品Fを搬送する4輪の無人搬送車である。無人搬送車3は複数台設けられている。上記クリーンルームは、天井側(あるいは側壁側など)からフィルタを介してクリーンエアが下吹きされ、下降するクリーンエアがメッシュ形式の上記フロア2を通して床下に吸引されるように構成されている。また上記物品Fは、たとえば液晶パネルをガラス基板搬送用ボックスCに入れ、2段積み4ボックスでパレットPに積載したものとしている。この物品Fは、前記液晶パネルが大型パネルの場合、重量は250kg程となる。また、液晶パネルが単板のガラス基板の場合、100kg程度となる。なお、上記ボックスCにより内部の物品(液晶パネル)のクリーン度が維持されていれば、無人搬送車3を使用した物品搬送設備を必ずしもクリーンルームに設置する必要はなく、通常雰囲気での使用も可能である(物品搬送設備の設置は、クリーンルームに限定されない)。
【0041】
上記無人搬送車3は、図1に示すように、車両本体(以下、車体と略す)5と、この車体5上に設置された物品Fの移載・載置装置6と、この移載・載置装置6上に載置された物品Fの支持装置7から構成されている。
[物品Fの移載・載置装置6]
物品Fの移載・載置装置6は、図1および図3に示すように、チェーンコンベヤ8から構成されている。図3において、9は物品Fを移載し載置する前後一対のチェーン、10はこれら各チェーン9を駆動する移載モータ、11は物品Fが移載されるときに物品Fを案内する前後一対のガイドである。
【0042】
この構成により、移載モータ10の正逆駆動によりチェーン9が、無人搬送車3の走行方向とは直角な左右方向へ駆動され、物品Fはガイド11に案内されて移載される。またチェーン9は物品Fを載置する載置台を兼ねている。
[車体5]
上記車体5は、図4〜図6に示すように、車体5の下部に取付けられた、車体5を一方の走行レール1に対して支持する2台の旋回式従動車輪装置13および車体5を他方の走行レール1に対して支持するとともに走行レール1の曲がり形状に追従可能でかつ旋回式従動車輪装置13に対して遠近移動自在(スライド自在)な2台の旋回・スライド式駆動車輪装置14を備え、図6に示すように、2台の旋回式従動車輪装置13を縦軸心回りに旋回自在に支持する右フレーム21と、2台の旋回・スライド式駆動車輪装置14を縦軸心回りに旋回自在で、かつ左右方向(旋回式従動車輪装置13への遠近方向)に移動自在に支持する左フレーム22と、これら右フレーム21と左フレーム22の前後両端を固定する前後フレーム23,24と、これらフレーム21,22,23,24により形成される枠上に固定される箱体25から構成され、この箱体25上に、上記物品Fの移載・載置装置6が設置される。
【0043】
上記各旋回式従動車輪装置13は、上記右フレーム21に対して縦軸心回りに旋回自在な旋回体31と、この旋回体31の下面側に連結され、走行レール1の側面に対応した一対の脚部を有するブラケット32と、このブラケット32の両脚部の中央部にそれぞれ設けられたアクスル33と、このアクスル33に遊転自在に支持された遊転車輪34と、前記ブラケット32の両脚部の下方前後左右端にそれぞれ設けられ、走行レール1の両側面に接触する遊転自在な4個のガイドローラ(ガイド装置の一例)35から構成され、この4個のカイドローラ35により、走行レール1の曲がりに対応してブラケット32を介して縦軸心回りに旋回体31が回動することにより、遊転車輪34は走行レール1に対して位置決めされ、遊転車輪34は脱輪することなく走行レール1上を走行し得る。
【0044】
また各旋回・スライド式駆動車輪装置14は、上記左フレーム22に対して縦軸心回りに旋回自在で、かつ左右方向に移動自在な旋回体41と、この旋回体41の下面側に連結され、走行レール1の側面に対応した一対の脚部を有するブラケット42と、このブラケット42の両脚部の中央部にそれぞれ設けられたアクスル43と、このアクスル43に支持された駆動車輪44と、この駆動車輪44の回転軸にその駆動軸が連結されたモータ45と、前記ブラケット42の両脚部の下方前後左右端にそれぞれ設けられ、走行レール1の両側面に接触する遊転自在な4個のガイドローラ(ガイド装置の一例)46とから構成され、4個のガイドローラ46により、走行レール1の曲がりに対応してブラケット42を介して縦軸心回りに旋回体41が回動し、かつ一対の走行レール1間の幅に対応してブラケット42を介して旋回体41が左右に移動することにより、駆動車輪44は脱輪することなく走行レール1上を走行し得、またモータ45の駆動により駆動車輪44が回動することにより、無人搬送車3は走行レール1に案内されて走行し得る。
【0045】
このように、2輪の駆動車輪44を旋回・スライド自在(遊転車輪34に対して遠近移動自在)な構造とし、2輪の遊転車輪34で位置決めが行われることにより、カーブ部での無人搬送車3の走行が何ら支障なく円滑に行われ、車体5が左右方向に振れることが防止される。さらに駆動車輪44のモータ45の負担が軽減され、駆動車輪44で位置決めを行う場合と比較して遊転車輪34および駆動車輪44の構成を簡易な構成とすることができる。
【0046】
また車体5の箱体25の下部に、フレーム21,22,23,24により形成される枠内で、かつ2台のモータ45の空きスペースには、上部に制御ボックス47と動力ボックス48が固定され、下部に真空掃除機(塵埃除去手段の一例)49が固定されている。
【0047】
また図2、図3および図5に示すように、一方の走行レール1の外方側面に走行方向に沿って全長に集電レール51が布設され、一方の旋回式従動車輪装置13のブラケット32の外方に集電子52が設置され、無人搬送車3へこの集電子52を介して集電レール51より給電される。
【0048】
また図2および図5に示すように、他方の走行レール1の外方側面に走行方向に沿って全長にフィーダ線54が布設され、旋回・スライド式駆動車輪装置14のブラケット42の外方にフィーダ線54に接近対向してワイヤレスモデム55が設置されている。
【0049】
またセンサとして、図5に示すように、無人搬送車3の一方の旋回式従動車輪装置13のブラケット32に、車体5とフロア2の距離を検知する距離検知手段として距離センサ56が設けられている。この距離センサ56は、図7に示すように、ブラケット32に固定されたガイド体57に支持されてフロア2に対して垂直に摺動自在なラック57Aと、このラック57Aの下端に取付られ、フロア2上を回転するキャスタ58と、ガイド体57内に設けられ、ラック57Aを軽く下方へ押圧するスプリング59と、ラック57Aに歯合して回転するピニオン60と、このピニオン60の回転軸に連結されたエンコーダ61から構成されている。距離センサ56は、基準のフロア2の高さからエンコーダ61から出力されるパルスをカウントすることにより、変位を測定することができる。このように距離センサ56は、フロア2の凹凸に応じて上下に移動するラック57Aと、ラック57Aの基準値からの変位を求めることによりフロア2からの距離を検出するエンコーダ61から構成され、機械的な変位によりフロア2からの距離が容易に検出される。
【0050】
またセンサとして、車体5の前後にそれぞれ追突を検出するバンパスイッチ62が設けられ、また1台のモータ45の駆動軸にモータ45の回転数を検出するエンコーダ63が設けられている。
【0051】
さらに前後の無人搬送車3間でデータの送受信を行うためのデータ送受信手段として、光センサ送信器65と受信器66が設けられている。
これら光センサ送信器65と受信器66用に、車体5の箱体25の下方で、かつ前後の中心位置にそれぞれ、光の下方への漏れを遮断する遮断部材を兼ねた平板67が設けられており、光センサ送信器65と受信器66はそれぞれ、後方と前方を向けて平板67上に取付けられている。また、光センサ送信器65と受信器66の取付け位置を、走行レール1の上面レベルと下面レベルとの間としている。
【0052】
また図2および図5に示すように、直線部の走行レール1の側面の一点にマグネットから形成されたHP(原点)70Aが設けられ、無人搬送車3の他方の旋回式従動車輪装置13のブラケット32に、この原点70Aを検出する磁気センサからなる原点検出器70が設けられている。
[物品Fの支持装置7]
物品Fの支持装置7は、図1に示すように、車体5の前後部それぞれ設けられ、物品Fの側面を横方向から支持、または押さえて支持する側面支持部(側面支持手段の一例)71A,71Bと、車体5の上部に設けられ、物品Fの上方向から支持、または押さえて支持する上面支持部(上面支持手段の一例)72から構成されている。前記側面支持部71A,71Bは、物品Fと同じかそれ以上の長さを一辺の長さとする物品Fの荷姿を支えるに十分な高さ、たとえば高さ1686ミリメートルの荷姿に対して高さ1766ミリメートルとしている。なお、無人搬送車3の側面から物品Fがそのまま出し入れできる空間が空いていることにより、側面からの物品Fの自動移載作業の効率が落ちることは無く、物品Fであるガラス基板搬送ボックスCの内部環境さえクリーンに保てば、通常雰囲気中の長距離搬送にも耐え得るとともに、移載時に気密にする必要が無いために移載効率も良い。
【0053】
車体5上には、図8および図9に示すように、物品Fの移載・載置装置6の前後外方(4隅)に、それぞれ左右一対の前フレーム81と左右一対の後フレーム82が立設され、一対の前フレーム81の上部両端を固定する前上部フレーム83と、一対の後フレーム82の上部両端を固定する後上部フレーム84と、前上部フレーム83と後上部フレーム84の両端をそれぞれ固定する左フレーム85および右フレーム86が設けられている。上記前側の側面支持部71Aは一対の前フレーム81に固定され、後側の側面支持部71Bは一対の後フレーム82に固定され、上面支持部72は左フレーム85および右フレーム86上に固定されている。
「上面支持部72」
上面支持部72は、図8〜図10に示すように、減速機付きのモータ91と、このモータ91の回転軸91Aの中間部を支持する軸受け92と、この軸受け92の外方でそれぞれモータ91の回転軸91Aの端部に固定されたカム状の部材93と、この部材93にそれぞれ、ピン94Aを介して回転自在にその一方の端部が連結されたリンク材94と、この一対のリンク材94の他方の端部にピン95Aを介して回転自在に連結された平板95と、平板95の4隅に立設されたガイドロッド96と、ガイドロッド96をそれぞれ垂直に支持するガイド97と、これらガイド97と前記モータ91と軸受け92を支持する枠体98と、平板95の4隅下方に設けられた上下に摺動自在なピン99Aにより吊された押さえ板99と、図11に示すように、ピン99Aの周囲に巻かれ、両端部がそれぞれ平板95と押さえ板99に固定されたバネ100と、上記部材全体を覆うカバー101(図1,図8)から構成されている。
【0054】
上記枠体98が、左フレーム85および右フレーム86上に固定されている。また押さえ板99を、たとえば進行方向に対して幅1200mmの物品Fの荷姿に対して前記方向に対して幅800mmとしている。
【0055】
また、上面支持部72には、物品F(ボックスC)の上面までの距離を検出する近接センサ102が設けられている。距離を検出する近接センサ102としては、たとえば非接触式なセンサとして高周波発振型の近接スイッチや超音波センサを使用し、接触式のセンサとして差動トランスを使用する。近接センサ102として、近接スイッチや超音波センサ、差動トランスを使用することにより、精度よく上記距離を検出することができる。
【0056】
上記構成により、モータ91が回転すると、カム状の部材93が同時に回転し、この部材93の回転によりピン94Aを介してリンク材94が昇降する。このリンク材94の昇降、およびガイドロッド96がガイド97に案内されることにより平板95が上下に移動し、押さえ板99が上下に移動する。またこの押さえ板99が下降し、物品Fの上面に接触すると、ピン99Aとバネ100の作用により押さえ板99は上へ戻され、不要な押圧が物品Fにかからないようにしている。また押さえ板99と物品Fとの間の間隙は、近接センサ102により検出される物品Fの上面までの距離をフィードバックすることにより調節され、上面支持部72は、物品Fを物品Fの上方向から支持、または押さえて支持するように構成されている。物品Fを「支持する」とは、押さえ板99と物品Fとの間に間隙を設けて、物品Fが傾いた時のみ押さえ板99によって支え、それ以上の傾きが進行しないように支えることであり、物品Fを「押さえて支持する」とは、押さえ板99を物品Fの上面に接触させて、または押さえ板99により物品Fに押圧を印加して物品Fを支えることである。
「側面支持部71A,71B」
側面支持部71A,71Bは上記上面支持部72を縦向きに構成したものであり、詳細な説明は省略する。図8において、104を前側の側面支持部71Aの押さえ板99を駆動するモータ、105を前側の側面支持部71Aにおける、物品Fの側面までの距離を検出する近接センサ、106を後側の側面支持部71Bの押さえ板99を駆動するモータ、107を後側の側面支持部71Bにおける、物品Fの側面までの距離を検出する近接センサとしており、前側の側面支持部71Aの押さえ板99と物品Fとの間の間隙は、近接センサ105により検出される物品Fの側面までの距離をフィードバックすることにより調節され、また後側の側面支持部71Bの押さえ板99と物品Fとの間の間隙は、近接センサ107により検出される物品Fの側面までの距離をフィードバックすることにより調節され、側面支持部71A,71Bはそれぞれ、物品Fを物品Fの側方から支持、または押さえて支持するように構成されている。物品Fを「支持する」とは、側面支持部71A,71Bの各押さえ板99と物品Fとの間にそれぞれ間隙を設けて、物品Fが横ずれした時や傾いた時のみ押さえ板99によって支え、それ以上のずれや傾きが進行しないように支えることであり、物品Fを「押さえて支持する」とは、押さえ板99を物品Fの側面に接触させて、または押さえ板99により物品Fに押圧を印加して物品Fを支えることである。
【0057】
また、各近接センサ105,107は、物品Fの上部位置との距離を検出しており、物品Fの傾きを検出する傾き検出手段としても使用している。なお、このように傾き検出手段として近接センサ105,107を使用しているが、物品Fの傾きにより動作する反射型の光電スイッチ(光電式の検出手段の一例)やフラットタイプのタクトスイッチ(押釦式の検出手段の一例)を使用することができる。このような、光電スイッチやタクトスイッチは工業的に安価であり、設備のコストを低減することができる。
[制御ブロック]
図12に無人搬送車3の制御ブロックを示す。
【0058】
図12において、111はマイクロコンピュータからなり、物品Fの搬送を制御する地上コントローラ(統括制御手段の一例)であり、後述する地上モデム112からの各無人搬送車3毎のフィードバック信号、たとえば現在位置(走行距離またはアドレス)信号や物品Fの有無などの信号を入力して判断し、各無人搬送車3毎に制御して各ステーションの間の物品Fの搬送を制御している。
【0059】
この地上コントローラ111は無人搬送車3との信号の伝送を、送受信機に相当する地上モデム112およびアンテナとして径路である走行レール1に無人搬送車3の走行方向に沿って全長に布設された前記フィーダ線54を介して行っている。
【0060】
また図12において、113はマイクロコンピュータからなる無人搬送車3の本体コントローラであり、この本体コントローラ113は、フィーダ線54に接近対向して設置された上記ワイヤレスモデム55を介して地上コントローラ111との信号の伝送を行っている。また本体コントローラ113には、上記センサや通信機器、すなわち距離センサ56のエンコーダ61とバンパスイッチ62と走行モータ45のエンコーダ63と光センサ送信器65と受信器66と原点検出器70と上面支持部72の近接センサ102と前側の側面支持部71Aの近接センサ105と後側の側面支持部71Bの近接センサ107が接続されており、各センサや通信機器からの信号およびワイヤレスモデム55から入力した地上コントローラ111からの制御信号により判断し、インバータ116、切換スイッチ117を介して前記走行モータ45あるいは切換スイッチ117にて切替えて荷移載・載置装置6の移載モータ10を制御して無人搬送車3の走行制御および無人搬送車3による物品Fの移載制御を実行し、上面支持部72のモータ91と前側の側面支持部71Aのモータ104と後側の側面支持部71Bのモータ106を制御して各押さえ板99と物品Fとの間の間隙を制御している。
【0061】
この本体コントローラ113の制御ブロック図を図13〜図15に示す。
本体コントローラ113は、統括制御部121と、統括制御部121の指令(走行先)などに基づきインバータ116を介して走行モータ45を駆動して無人搬送車3の走行を制御する走行制御部122と、統括制御部121の指令に基づき荷移載・載置装置6の移載モータ10を正逆駆動して物品Fの移載(物品Fの掬い・卸し)を実行する移載制御部123と、上面支持部72のモータ91と前側の側面支持部71Aのモータ104と後側の側面支持部71Bのモータ106を制御して各押さえ板99と物品Fとの間の間隙を制御する間隙制御部124と、フロア2の状態を監視し、また真空掃除機49を制御する床面制御部125から構成されている。
【0062】
上記統括制御部121は、地上コントローラ111より地上モデム112,フィーダ線54,およびワイヤレスモデム55を介して入力した搬送データ(搬送元の「物品Fを掬うステーション」と搬送先の「物品Fを卸すステーション」のデータ)に基づいて、走行制御部122と移載制御部123へ指令を出力して無人搬送車3全体を制御する。走行制御部122へは走行先を指令し、走行制御部122より走行先への到着信号を入力し、また移載制御部123へは物品Fの掬い、または物品Fの卸しを指令し、移載制御部123より移載終了信号を入力している。
【0063】
統括制御部121は、上記搬送データを入力したときは、まず「物品Fを掬うステーション」を走行先として走行制御部122へ出力し、走行先への到着信号を入力すると、移載制御部123へ荷の掬いを指令し、移載終了信号を入力すると、荷の掬い終了をワイヤレスモデム55,フィーダ線54,および地上モデム112を介して地上コントローラ111へ伝送する。続いて「物品Fを卸すステーション」を走行先として走行制御部122へ出力し、走行先への到着信号を入力すると、移載制御部123へ荷の卸しを指令し、移載終了信号を入力すると搬送終了をワイヤレスモデム55,フィーダ線54,および地上モデム112を介して地上コントローラ111へ伝送する。また走行先を出力するとき、走行開始信号Stを床面制御部125へ出力する。
【0064】
上記走行制御部122について詳細に説明する。
図13において、131は、原点検出器70の原点検出信号によりリセットされ、エンコーダ63から出力されるパルスをカウントするカウンタであり、このカウンタ131のカウント値は走行距離演算部132へ入力され、走行距離演算部132においてモータ45の駆動軸、すなわち駆動車輪44の累積回転数が求められ、この駆動車輪44の累積回転数により原点70Aからの走行距離Mfが計測される。この走行距離Mfは、走行駆動部133(詳細は後述する)へ出力され、また光センサ送信器65を介して後続の無人搬送車3へ出力され、さらにワイヤレスモデム55、フィーダ線54および地上モデム112を介して地上コントローラ111へ送信され、地上コントローラ111へ現在の走行位置がフィードバックされる。
【0065】
134は各ステーションの原点70Aからの距離と走行レール1のカーブ部の配置が記憶されたメモリであり、走行目標値設定部135は、統括制御部121より走行先を入力すると、この走行先のデータによりメモリ134を検索してこの走行先の原点70Aからの距離からなる走行目標値Msとカーブ部の配置を求める。この走行目標値Msとカーブ部の配置は走行駆動部133へ出力される。
【0066】
上記走行駆動部133には、予め移動速度vと、無人搬送車3が移動速度vから速度0となるまでに走行する距離、すなわち停止するために必要な距離Qが設定され、走行目標値Msを目標値として自身の走行距離Mfをフィードバックしながら、回転数指令値をインバータ116へ出力する。すなわち走行目標値Msと走行距離Mfとの差が前記距離Q以上のとき、移動速度vに相当する回転数指令値を出力し、走行目標値Msと走行距離Mfとの差が距離Q未満となると回転数指令値0を出力する。また下記の走行制御を実行する。
【0067】
1.走行距離Mfとカーブ部の配置から走行レール1の直線部とカーブ部を判断し、直線部では移動速度vに相当する回転数指令値を出力し、カーブ部では、物品Fの重心が上記側面支持部71A,71Bの押さえ板99で支えられない範囲に出ないように移動速度vより低速の移動速度に相当する回転数指令値を出力し減速させる。
【0068】
2.光センサ受信器66を介して入力した前方の無人搬送車3の走行距離と自身の走行距離Mfを比較して、前方の無人搬送車3との距離が所定距離より縮まると回転数指令値を減少させて減速させる。
【0069】
3.走行目標値Msと走行距離Mfが一致したとき、すなわち走行先に到着したとき、到着信号を統括制御部121へ出力する。
4.後述する前側傾斜信号Sfを入力したとき回転数指令値を増加させて増速させ、後述する後側傾斜信号Sbを入力したとき回転数指令値を減少させて減速させる。さらに後述する床面異常信号Irを入力したとき、回転数指令値を減少させて減速させる。
【0070】
5.バンパスイッチ62が動作したときには、インバータ116へ出力停止信号を出力し、インバータ116の出力を停止させ、無人搬送車3を停止させる。
また図13において、136はカウンタ131のカウント値の変化を検出することにより無人搬送車3の加減速度Mdを演算する加減速度演算部であり、この加減速度演算部136により求められた加減速度Mdは、間隙制御部124へ出力される。
【0071】
上記インバータ116は、走行モータ45の制御に際して、本体コントローラ113から入力した回転数指令値に基づいて走行モータ45の回転数制御を実行し、また回転数指令値が変更となると、予め設定された無人搬送車3の加減速度により回転数を変化させる。
【0072】
次に、間隙制御部124について詳細に説明する。
図14において、141は、上面支持部72の押さえ板99と物品Fの上面との間の間隙を設定する上面間隙設定部であり、この上面間隙設定部141において設定された間隙の目標値Luは上面支持制御部142へ入力され、この上面支持制御部142はこの間隙目標値Luを目標値として上面支持部72の近接センサ102により検出される物品Fの上面までの距離をフィードバックしながら、上面支持部72のモータ91を制御して、目標の間隙を形成する。
【0073】
また143は、前側側面支持部71Aの押さえ板99と物品Fの側面(前側)との間の間隙を設定する前側側面間隙設定部であり、この前側側面間隙設定部143において設定された間隙の目標値Lfは前側側面支持制御部144へ入力され、この前側側面支持制御部144はこの間隙目標値Lfを目標値として前側側面支持部71Aの近接センサ105により検出される物品Fの側面までの距離をフィードバックしながら、前側側面支持部71Aのモータ104を制御して、目標の間隙を形成する。
【0074】
また145は、後側側面支持部71Bの押さえ板99と物品Fの側面(後側)との間の間隙を設定する後側側面間隙設定部であり、この後側側面間隙設定部145において設定された間隙の目標値Lbは後側側面支持制御部146へ入力され、この後側側面支持制御部146はこの間隙目標値Lbを目標値として後側側面支持部71Bの近接センサ107により検出される物品Fの側面までの距離をフィードバックしながら、後側側面支持部71Bのモータ106を制御して、目標の間隙を形成する。
【0075】
また147は、前側側面支持部71Aの近接センサ105により検出される物品Fの側面までの前側距離と、後側側面支持部71Bの近接センサ107により検出される物品Fの側面までの後側距離を入力し、物品Fの傾きを検出する傾き検出部であり、これら距離に所定値以上の変化が発生すると物品傾き検出信号Srを出力し、また前側距離が前記所定値より大きく変化すると、物品Fが後側へ傾いたと判断して上記後側傾斜信号Sbを走行制御部122へ出力し、後側距離が前記所定値より大きく変化すると、物品Fが前側へ傾いたと判断して上記前側傾斜信号Sfを走行制御部122へ出力する。
【0076】
上記上面間隙設定部141による間隙の目標値Luの設定を図16のブロック図により詳細に説明する。間隙設定部143,145による設定も同様である。
上面間隙設定部141には、走行制御部122より加減速度Md、床面制御部125より後述する床面異常信号Irが入力され、また傾き検出検出部147より物品傾き検出信号Srが入力されている。
【0077】
図16において、151は床面異常信号Irまたは物品傾き検出信号Srが動作(オン)しているときに動作するリレイ、152は外部より設定可能な適正間隙値xを設定する設定器、153は加減速度Mdに比例して間隙の補正値yを求める関数部である。なお、関数部153から出力される補正値yは、急加減速時には適正間隙値xを超えるように設定されている。設定器152に設定された適正間隙値xより補正値yを減算器154により減算し、下限リミッタ155により下限を0、すなわち間隙無しに設定して、間隙の目標値Luを求めている。またリレイ151が動作したとき、間隙の目標値Luを0、すなわち間隙無しに設定している。
【0078】
この設定部141の構成により、無人搬送車3が一定速度で走行しているとき(加減速度Md=0)は、設定器152に設定された適正間隙値xが間隙の目標値Luとされ、無人搬送車3が加速または減速すると、補正値yにより間隙の目標値Luは小さくなり、また床面異常信号Irまたは物品傾き検出信号Srが動作すると、間隙の目標値Luは0とされる。
【0079】
上記床面制御部125を詳細に説明する。
図15において、161は、距離センサ56のエンコーダ61から出力されるパルスをカウントすることにより、基準のフロア2の高さからの変位Fを測定する床面距離演算部であり、この測定された変位Fは床面学習部(記憶手段の一例)162と床面状態判断部(判断手段の一例)163へ入力される。
【0080】
床面学習部162には、走行制御部122において求められた原点70Aからの走行距離Mfが入力されており、テスト走行中に、無人搬送車3を走行させながら、時系列順に、走行距離Mfと床面状態判断部163により測定された前記変位Fが一対で同時に記憶される。これにより初期のフロア2の凹凸の状態(床面の状態)が予め学習される。
【0081】
床面状態判断部163にも、走行制御部122において求められた原点70Aからの走行距離Mfが入力されており、実走行中にフロア2の凹凸の状態を判断する。すなわち、走行距離Mfにより床面学習部162を検索して、この走行距離Mfにおける初期の変位を求め、この初期の変位と床面状態判断部163により測定された変位Fとの間に一定値以上の変化が発生すると、フロア2に何らかの不適切な状態が発生したと判断して、床面異常信号Irを走行制御部122と間隙制御部124へ出力し、さらにワイヤレスモデム55、フィーダ線54および地上モデム112を介して地上コントローラ111へ送信し、地上コントローラ111へフロア2の異常を報知する。
【0082】
また図15において、164は統括制御部121より出力された走行開始信号Stをカウントすることにより無人搬送車3の動作回数を求め、一定の回数毎に真空掃除機49を駆動する塵埃除去部であり、走行制御部122において求められた原点70Aからの走行距離Mfが入力されており、走行開始信号Stにより真空掃除機49を起動させ、走行距離Mfが一定距離となると停止させる。このように無人搬送車3の動作回数により真空掃除機49を駆動することにより、走行経路への塵埃の堆積が防止され、走行経路全体のクリーン度が確保される。
【0083】
また本体コントローラ113では、上記説明した、図13〜図16に示す走行、間隙などの制御ソフトウェアを、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリ(媒体)に内蔵する構造にしている。このように、制御ソフトウェアを書き換え可能な媒体に内蔵することにより、走行経路環境や搬送方法などの変更によるソフトウェア変更を、ボード付け替えなどを行わずに容易にでき、また遠隔コントロールによって書き換えるなどの対応も可能となる。また、基本的な制御方法が確定しており、データテーブルのみ調整する場合など、SOP(Small Outline Package)形式のパッケージにデータ部のみ記録する対応とすれば、不揮発性メモリを遠隔コントロールにて書き換えるなどのセキュリティ面で不安の生じる事態を防止できる。このとき、前記SOPに対応したソケットを本体コントローラ113に設ける。何れの形態を選ぶかは物品搬送設備全体の制御形態や無人搬送車3の制御内容変更度合いによれば良い。また、地上のコントローラ(統括制御装置)111に前記ソフトウェア書き換え手段を設けることによって、物品搬送設備全体のソフトウェアを一括して書き換えるものとしても良い。
【0084】
上記構成による無人搬送車3の走行時の側面支持部71A,71B、および上面支持部72の作用を説明する。なお、3つの上記間隙設定部141,143,145にはそれぞれ適正間隙値xが設定されているものとする。また物品Fは移載・載置装置6により正常に移載され、載置されているものとする。物品Fが移載・載置装置6に載置されると、各支持部71A,71B,72の押さえ板99が物品Fを、物品Fとの間に間隙xを設けて無人搬送台車3の進行方向に対して上面および両側面を空けて囲んだ状態となる。
【0085】
統括制御部地上コントローラ111より搬送データが入力されると、走行先が求められ、走行制御部122より回転数指令値がインバータ116へ出力され、走行モータ45が駆動されて無人搬送車3は走行を開始する。
【0086】
この走行開始時に加速すると、この加速度により間隙設定部141,143,145より出力される目標値Lu,Lf,Lbは小さくなり、それにつれて各支持部のモータ91,104,106が駆動されて間隙が縮められる。これにより、加速により物品Fが荷倒れしたときにも短い間隙で支持され、大きく荷ずれあるいは荷倒れが発生することが防止される。減速時にも同様に間隙が縮められ、減速による荷倒れに対応される。なお、急加減速時には、目標値Lu,Lf,Lbは0、すなわち間隙無しに設定され、それにつれて各支持部のモータ91,104,106が駆動されて間隙が縮められ、側面支持部71A,71B、および上面支持部72の押さえ板99が物品Fに接触し、物品Fは押さえ板99により押さえられる。
【0087】
また無人搬送車3が一定速度になると、間隙設定部141,143,145より出力される目標値Lu,Lf,Lbは適正間隙値xに戻される(調整される)。
またカーブ部では、物品Fの重心が上記側面支持部71A,71Bの押さえ板99で支えられない範囲に出ないように移動速度vより低速の移動速度まで減速され、よって前後に側面支持部71A,71Bの押さえ板99があれば荷倒れは十分に防止される。
【0088】
また走行中に荷ずれあるいは荷倒れが発生し、傾き検出部147により傾きが検出されると、間隙設定部141,143,145より出力される目標値Lu,Lf,Lbは0、すなわち間隙無しに設定され、それにつれて各支持部のモータ91,104,106が駆動されて間隙が縮められ、側面支持部71A,71B、および上面支持部72の押さえ板99が物品Fに接触し、物品Fが押さえ板99により押さえられる。これにより上面、および前後の両側面から物品Fは押され、荷姿が是正される。また傾きが検出されると同時に、前側に傾いているときには、走行駆動部133により無人搬送車3は加速され、物品Fが後側にずれることで荷姿が是正され、また後側に傾いているときには、走行駆動部133により無人搬送車3は減速され、物品Fが前側にずれることで荷姿が是正される。
【0089】
また荷姿が是正され、傾きがなくなると(傾き検出部147から出力される傾き検出信号がオフとなると)、間隙設定部141,143,145より出力される目標値Lu,Lf,Lbは適正間隙値xに戻され、不要な物品Fへの圧迫が回避され、また無人搬送車3の速度も元の速度(元の速度に近い速度でもよい)へ戻され、搬送が続行される。
【0090】
また走行中に、床面制御部125においてフロア2に異常が検出されると(床面異常信号Irが出力されると)、走行制御部122において無人搬送車3の速度は低速へ下げられ、搬送事故の可能性が未然に解消される。
【0091】
このように、無人搬送車3に搬送される物品Fは、荷ずれや傾き、荷倒れの前兆が生じた場合に側面支持部71A,71Bと上面支持部72により支持されることにより、荷倒れを防止することができる。また通常時は間隙を設けて物品Fに押圧を印加することがないことから、物品Fへの損傷や不要な力の印加を防止でき、作業性を損なうこと無く物品の品質安定を図ることができる。
【0092】
すなわち、走行方向に対して物品Fが前後に横ずれすること、あるいは2段積みにした物品Fの上段が傾くことが荷倒れの主要因になる横長の重量物の搬送において、通常時は物品Fに押圧が掛からず、横ずれした時や傾いた時のみ押さえ板99によって支えられてそれ以上のずれや傾きが起きない構造としたため、余分な力を印加することなく荷倒れを防止することができる。なお、上述したように、液晶パネルをガラス基板搬送用ボックスCに入れ、2段積み4ボックスでパレットに積載したものを定形の物品とした場合、近年の大型パネルの重量では250kg程となり、また貼り合わせたパネルではなく単板のガラス基板の場合でも100kg程度となるため、走行中に上方向から押え付けて荷倒れ防止に効果がある程の軽さとはならない。
【0093】
また物品Fの状況を含む搬送環境に応じて、各上面間隔設定部141、前側側面間隔設定部143、および後側側面間隔設定部145の設定器152(図16)の設定により、物品Fの上面、両側面との間隙を適正に調整することによって、物品Fや走行速度に応じた間隙が確保され、多様な搬送状況において不要な力の印加を最小限に抑えて物品Fを搬送することにより、より物品Fへの影響を抑えて品質安定を図ることができる。
【0094】
また通常時は物品Fは力を印加することなく、側面支持部71A,71Bと上面支持部72により間隙を設けて支持し、物品Fの荷倒れが発生しやすい急加減速時には、側面支持部71A,71Bと物品Fとの間隙、および上面支持部72と物品Fとの間隙を調整して物品Fを支持することにより、無人搬送車3の走行速度または加減速度による物品Fの荷倒れを防止できる。
【0095】
また傾き検出部147により物品Fが傾いたことが検出されると、走行速度を変化させることにより(傾いた方向と逆向きの加速度を与えることにより)、物品Fの傾きが是正され、荷倒れを是正することができる。また物品Fの傾きが是正されると、その状態が維持され走行速度が元の速度または元の速度に近い速度に戻され、通常の移動速度で搬送を続行できる。
【0096】
また無人搬送車3に設けた距離センサ56によりフロア2までの距離が検知され、この距離の情報が床面学習部162に時系列で記憶され、フロア2の状態が予め学習され、実走行中に、床面状態判断部163において学習されたフロア2の状態と、距離センサ56により検知されたフロア2までの距離情報との間に変化が生じると、走行レール1(軌道)やフロア2に異常が発生している可能が有りと判断してその状態を報知することにより、また同時に無人搬送車3の走行速度が下げられることにより、搬送事故の可能性を未然に解消することができる。また目視では気付かない程度の異常の前兆を早期に発見および報知することが可能となり、事故を未然に防止できる。また走行レール1(軌道)や床に異常が発生している可能が有りと判断したとき、側面支持部71A,71Bと上面支持部72により間隙を調整して物品Fが支持されることにより、荷倒れの可能性を未然に解消することができる。
【0097】
また無人搬送車3による物品Fの搬送を制御する統括制御手段である地上コントローラ111による走行指令情報、または先行する無人搬送車3間との距離により、無人搬送車3の走行速度が増減されることにより、搬送全体の動きに柔軟に対応出来る冗長性のある設備を構築でき、また無人搬送車3間の接触を避けることができる。
【0099】
なお、本実施の形態では、無人搬送車3の加減速度Mdにより間隙を調整しているが、無人搬送車3の走行速度Mfにより間隙を調整するようにしてもよい。たとえば、高速のときには間隙を縮め、低速のときには間隙を広くして、大きな荷倒れを防止する。
【0100】
また本実施の形態では、走行中に物品Fが傾いたことが検出されると(荷倒れが発生すると)、上面支持部72、および前後の側面支持部71A,71Bの押さえ板99により物品Fは押され、荷姿が是正されているが、側面支持部71A,71Bの押さえ板99と物品Fとの間隙、または上面支持部72の押さえ板99と物品Fとの間隙の少なくとも一方を調整することにより物品Fの傾きを是正するようにしてもよい。
【0101】
また本実施の形態では、フロア2の異常を検出すると(床面異常信号Irがオンとなると)、上面支持部72、および前後の側面支持部71A,71Bの押さえ板99により物品Fを押さえているが、側面支持部71A,71Bの押さえ板99と物品Fとの間隙、または上面支持部72の押さえ板99と物品Fとの間隙の少なくとも一方を調整し、物品Fを押さえるようにしてもよい。
【0102】
また本実施の形態では、走行制御部122において、物品Fに傾きが発生し、前側傾斜信号Sfを入力したとき回転数指令値を増加させて増速させ、後側傾斜信号Sbを入力したとき回転数指令値を減少させて減速させ、物品Fの傾きが是正されると、移動速度を元の状態に戻しているが、前側傾斜信号Sfまたは後側傾斜信号Sbを入力したとき、たとえば200メートル/分の通常の移動速度を100メートル/分に減速させ、そのまま搬送を続行し、それ以上の荷ずれや傾きを起こさないように制御することもできる。また、走行レール1の各地点において物品Fの種類(空荷、実荷)や重心のずれ、重量などに応じて最適な加減速度のデータを試験によって取得していれば、それに応じて走行速度を変化させることにより、荷倒れを起こさない最短時間で搬送を完了することができる。
【0103】
また本実施の形態では、各上面間隔設定部141、前側側面間隔設定部143、および後側側面間隔設定部145の設定器152(図16)の設定により、物品Fの上面、両側面との間隙を調整しているが、物品Fの大きさや重量および無人搬送車3の速度、加速度に応じた適切な間隙のデータを試験で確認、記録しておき、その記録に基づいて間隙を設定するようにすることもできる。このとき、複数の搬送条件において常に適切な間隙とすることができる。さらに、物品Fを出し入れする際は間隙を広げて作業性を上げ、物品Fが格納された際に間隙を適切な値に狭める制御とすることもできる。このとき、作業性を向上させることができる。
【0104】
また本実施の形態では、距離センサ56をフロア2の凹凸で上下する部材(ブラケット32に固定されたガイド体57に支持されてフロア2に対して垂直に摺動自在なラック57A)により構成しているが、無人搬送車1の車両底面に赤外線や超音波など、非破壊検知手段である弱い電磁波、音波を放射する放射手段と、反射波を確認する受信手段と、前記放射手段と受信手段を制御し、波の位相差や放射から受信までの時間によって床面との距離を計測するようにしてもよい。このような稼働部の無い検知手段を用いることによって、床面を一切傷付けることなく異常の前兆が確認できる。
【0105】
また本実施の形態では、塵埃除去手段として真空掃除機49を使用しているが、ブロワーを設置して走行経路の塵埃を除去するようにすることもできる。ブロワーにより、吸引とは逆に走行レール1間から塵埃を走行レール1外へ吹き飛ばすと、ブロワーで飛ばされた塵埃は、下降するクリーンエアにより下降され、メッシュ形式の上記フロア2を通して床下に吸引され、処理される。また吹き飛ばす力を車体5の中央部が最も強く、車体5の端部に向かうに従って弱くするなど、適切に調整することによってより走行レール1外への吹き飛ばし効率を向上させることができる。また無人搬送車3の動作回数で塵埃除去手段である真空掃除機49を動作させているが、無人搬送車3の稼働時間により動作させるようにすることもできる。
【0106】
また本実施の形態では、物品の支持装置7を、フロア2に敷設した走行レール1に沿って移動する無人搬送車3に適用しているが、この物品の支持装置7は物品Fが重量物で且つ進行方向の前後に加速度が生じる場合に有効なため、水上ないし水中搬送や磁力などによる空中搬送、あるいはモノレール、天井台車、スタッカークレーンなど、あらゆる搬送形態に適用できる。また、3次元的に変化する加速度が生じる搬送の荷倒れ防止についても、上記の平面上で速度が変化する場合と同様に加速度ベクトルの前後方向に間隙を設けた支持部を設けることで、通常時は余分な力を印加させずに荷倒れを防止することができる。言うまでもなく、光センサ送信器65や光センサ受信器66やセンシング手段などは、衝突や荷倒れの無いように変更し、走行経路や搬送形態に応じたものとすることができる。また、天井部を必要としない場合など、側部支持部71A,71Bだけを採用したりしても良い。
【0107】
また本実施の形態では、走行制御部122において、走行速度を設定しているが、地上コントローラ(統括制御装置)111から走行速度を指令することにより、無人搬送車3の走行速度を調整することも可能である。地上コントローラ111は物品搬送設備全体を協調制御しているので、搬送計画の変更などが発生する場合に、無人搬送車3を含んだどの搬送装置の動作速度を高めるあるいは遅くするよう指示することができる。また無人搬送車3が走行先(搬送先)の待ち時間を確認して速度変化を自律制御するとともに地上コントローラ111に報知する制御としても良い。地上コントローラ111に速度変化情報をフィードバックすることにより、パレタイズロボットやコンベヤなど、搬送計画に齟齬を来たした要因が無人搬送車3自身に無い場合などにおいて、要因の特定を行い易くする手段として用いることもできる。
【0108】
また本実施の形態では、距離センサ56により常にフロア2の変位を検出し、床面状態を判断しているが、特定の箇所のみの確認とするようにすることもできる。またフロア2の特定の箇所に車体5との距離を検出する距離センサを設け、地上コントローラ(統括制御装置)111へデータを伝えるものとしても良い。また距離センサ56を車体5に1台のみ設置しているが、フロア2や走行レール1に異常があれば、異常が起きた場所で車体5が僅かに傾くなどの前兆が現れるであろうため、距離センサ56を車体5の複数箇所に設けたほうがより精度良く異常を検出できる。
【0109】
また本実施の形態では、無人搬送車1の天井部は上面支持部72により物品Fの天面全体を覆うため、走行経路が通常雰囲気であっても、物品Fの外側に粉塵が堆積することを防止するものであるが、その天井部を中心から外側に向かって、あるいはその逆向きに傾斜を設けるなどすれば、クリーンルームのクリーン度維持機能と相俟って無人搬送車3自身への塵埃堆積も防止できる。また、必要に応じて真空掃除機やブロワーを前記天井部に設け、定期的もしくは光センサーなどによる堆積状況確認によって動作させれば、メンテナンスの必要も軽減される。
【0110】
また本実施の形態では、無人搬送車3を4輪としているが、3輪とすることもできる。
その他、本実施の形態のうち、たとえば物品Fの傾きの是正を上面支持部72のみにて行う場合は近接センサ105,107を含む側面支持部71A,71Bをカバーのみとするなど、本発明の主旨を逸脱しない範囲で各構成を省略および変更して実施することができる。
【0111】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通常時は物品に不要な押圧を印加することなく、荷ずれや傾きなど荷倒れの前兆が生じた場合に物品を支持することができ、物品への損傷や不要な力の印加を防止し、作業性を損なうこと無く物品の品質安定を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における無人搬送車の斜視図である。
【図2】同無人搬送車を使用した物品搬送設備の要部平面図である。
【図3】同無人搬送車の車両本体と移載・載置装置の斜視図である。
【図4】同無人搬送車の車両本体の側面図である。
【図5】同無人搬送車の車両本体の要部正面図である。
【図6】同無人搬送車の車両本体の一部平面図である。
【図7】同無人搬送車の車両本体に取付られる距離センサの説明図である。
【図8】同無人搬送車の物品支持装置の側面図である。
【図9】同無人搬送車の物品支持装置の平面図である。
【図10】同無人搬送車の物品支持装置の上面支持部の正面図である。
【図11】同無人搬送車の物品支持装置の要部拡大断面図である。
【図12】同無人搬送車を使用する物品搬送設備の制御ブロック図である。
【図13】同無人搬送車の本体コントローラの制御ブロック図である。
【図14】同無人搬送車の本体コントローラの制御ブロック図である。
【図15】同無人搬送車の本体コントローラの制御ブロック図である。
【図16】同無人搬送車の本体コントローラの制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 走行レール
2 フロア
3 無人搬送車
5 車両本体
6 移載・載置装置
7 物品の支持装置
9 チェーンコンベヤ
10 移載モータ
45 走行モータ
49 真空掃除機(塵埃除去手段)
54 フィーダ線
55 ワイヤレスモデム
56 距離センサ
62 バンパスイッチ
61 (距離センサ)エンコーダ
63 (走行モータ)エンコーダ
65 光センサ送信器
66 光センサ受信器
70 原点検出器
71A,71B, 側面支持部
72 上面支持部
91 上面支持部モータ
99 押さえ板
102 上面支持部近接センサ
104 ,106 側面支持部モータ
105 ,107 側面支持部近接センサ
111 地上コントローラ
112 地上モデム
113 本体コントローラ
F 物品

Claims (12)

  1. 走行経路に沿って走行し、物品を搬送する無人搬送車であって、
    前記無人搬送車の前後部にそれぞれ、前記物品の側面を横方向から、前記物品との間に調整可能な間隙を設けて物品を支持、または前記物品を押圧して支持する側面支持手段を備え、
    前記物品の上方向から、前記物品との間に調整可能な間隙を設けて物品を支持、または前記物品を押圧して支持する上面支持手段を備え、
    無人搬送車の走行速度または加減速度により、前記側面支持手段において前記間隙を調整して物品を支持する状態、または前記物品を押圧して支持する状態のいずれかとし、前記上面支持手段において前記間隙を調整して物品を支持する状態、または前記物品を押圧して支持する状態のいずれかとすることを特徴とする無人搬送車。
  2. 前記物品の搬送中に発生する物品の傾きを検出する傾き検出手段を備え、
    前記傾き検出手段により物品が傾いたことが検出されると、前記上面支持手段により前記物品を上方から押圧するか、または前記側面支持手段により前記物品を側方から押圧するかの少なくとも一方により物品を支持すること
    を特徴とする請求項1に記載の無人搬送車。
  3. 前記傾き検出手段により物品が傾いたことが検出されると、走行速度を変化させることにより前記物品の傾きを是正すること
    を特徴とする請求項2に記載の無人搬送車。
  4. 物品の傾きが是正されると、その状態を維持して走行速度を元の速度に戻すこと
    を特徴とする請求項3に記載の無人搬送車。
  5. 傾き検出手段を、押釦式または光電式の検出手段により構成したこと
    を特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の無人搬送車。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の無人搬送車を使用した物品搬送設備であって、
    前記無人搬送車に、無人搬送車の底面から床面までの距離を検知する距離検知手段を設け、
    前記距離検知手段により検知された床面までの距離情報を時系列に記憶する記憶手段を設け、
    前記記憶手段に時系列に記憶された床面までの距離情報の記憶により、初期の床面の凹凸の状態を学習し、
    前記学習された初期の床面の凹凸の状態と、前記距離検知手段により検知された床面までの距離情報に変化が生じると、前記側面支持手段と物品との間隙、または前記上面支持手段と物品との間隙の少なくとも一方を調整すること
    を特徴とする物品搬送設備。
  7. 前記学習された初期の床面の凹凸の状態と、前記距離検知手段により検知された床面までの距離情報との間に変化が生じると、無人搬送車の走行速度を下げること
    を特徴とする請求項6に記載の物品搬送設備。
  8. 前記記憶手段に記憶された前記距離検知手段により検知された床面までの距離情報に変化が生じたかどうかにより床面の状態を判断する判断手段を設け、
    前記判断手段により床面の状態が適正ではない判断されたときにその状態を報知すること
    を特徴とする請求項6または請求項7に記載の物品搬送設備。
  9. 距離検知手段は、床面の凹凸に応じて上下に移動する部材と、前記部材の基準値からの変位を求めることにより床面からの距離を検出する検出手段から構成されていること
    を特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の物品搬送設備。
  10. 距離検知手段は、音波または電磁波を車両底面より床面へ投射し、床面からの反射波が届くまでの時間または位相差によって床面までの距離を求めること
    を特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の物品搬送設備。
  11. 無人搬送車の底面に走行経路の塵埃を除去する塵埃除去手段を設け、
    無人搬送車の稼働時間または動作回数により前記塵埃除去手段を作動させて前記走行経路の塵埃を清掃すること
    を特徴とする請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載の物品搬送設備。
  12. 無人搬送車による物品の搬送を制御する統括制御手段からの走行指令情報、または先行する無人搬送車間との距離により、無人搬送車の走行速度を増減すること
    を特徴とする請求項6〜請求項11のいずれか1項に記載の物品搬送設備。
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