JP3956353B2 - スローモーションの撮影装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スローモーションの撮影装置に関し、詳しくは、高速で生じる現象を高倍率のスローモーションで撮影するスローモーションの撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スローモーションを滑らかに撮影・再生する場合には、通常の毎秒フィールド数より多い毎秒フィールド数で撮影して録画し、この録画したデータを通常の毎秒フィールド数で再生している。例えば、毎秒60フィールドで記録する通常のNTSC(National Television System Committee)のテレビ映像を2倍のスローモーションの映像にする場合には、撮影時に毎秒120フィールドで撮影して録画し、この録画したデータを毎秒60フィールドで再生すればよい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、スポーツ選手の動作や、水の流れなどの自然現象、又は爆発・破壊現象の解析をするために、高倍率のスローモーションを撮影・再生しようとすると、従来の撮影・再生方法では困難が生じる。すなわち、従来の方法で高倍率のスローモーションを撮影するときには、一般にその倍率の速さで動作する撮像素子を備えたカメラや、録画装置が必要となるため、これまでの規格と異なる専用の装置が必要になるのみならず、ある倍率以上になると技術的に困難になる。そこで、本発明では、特に高速動作するカメラを必要としない、スローモーションの撮影装置を提供することを目的とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記した課題を解決するため、本発明の請求項1は、それぞれが同等の視野を撮影するように設置されるシャッターを備えた複数のカメラと、前記各カメラが順次時間的にずれた映像を撮影するとともに、各カメラで撮影する映像がそのカメラの1フィールド時間に対して短い時間となるように各カメラのシャッターの開口タイミングを設定する開口タイミング設定手段と、各カメラが撮影した映像を記録する録画装置とを備えるスローモーションの撮影装置において、前記複数のカメラを撮影対象物に対し輻輳して配置したことを特徴とする。
【0009】
本発明において複数のカメラを対象物に対し輻輳して配置するとは、複数のカメラが同じ向きではなく、対象物側に寄り集まる方向を向いて配置する場合をいう。例えば、対象物の方を向くように配置する場合が、輻輳した配置であるが、カメラが球面上に配置されなくても良いし、カメラが完全に対象物の方を向いていなくてもよい。
本発明のスローモーションの撮影装置によれば、開口タイミング設定手段により複数のカメラの開口タイミングが順次時間的にずれ、かつ、各カメラで撮影する時間がそのカメラの1フィールド時間に対して短い時間となるように、各シャッターが開口され、その結果、各カメラが撮像する映像はシャッターで短時間に区切られ、また、時間的に順次ずれて、録画装置によりこの撮影された各カメラの映像が記録されるので、このように各カメラを配置することで、各カメラで撮影した映像内での対象物の位置は、変わりにくくなるので、スローモーション再生時に対象物のブレやちらつきを少なくすることができる
【0010】
また、本発明の請求項2は、それぞれが同等の視野を撮影するように設置されるシャッターを備えた複数のカメラと、前記各カメラが順次時間的にずれた映像を撮影するとともに、各カメラで撮影する映像がそのカメラの1フィールド時間に対して短い時間となるように各カメラのシャッターの開口タイミングを設定する開口タイミング設定手段と、各カメラが撮影した映像を記録する録画装置とを備えるスローモーションの撮影装置において、前記複数のカメラを互いに平行かつ同一平面上に配置したことを特徴とする。
【0011】
このようなスローモーションの撮影装置によれば、複数のカメラの配置が容易で、また、対象物のほぼ同じ面を撮影することができる。なお、カメラを平行に配置するとは、カメラのレンズ(撮影方向)を同じ向きにして配置することを意味する。
【0012】
また、本発明の請求項3は、請求項2記載のスローモーションの撮影装置において、各カメラで撮影した映像が、一のカメラ位置から撮影したのと等価になるように、各カメラで撮影した映像を、カメラ位置に応じて平行移動する座標変換処理を行う平行位置補正手段を備えることを特徴とする。
【0013】
対象物とカメラの距離が、比較的遠い場合には、各カメラで撮影した映像内での対象物の位置の差は小さいのでほとんど問題とならないが、対象物とカメラの距離が比較的近い場合には、各カメラで撮影した映像内での対象物の位置のズレが再生映像に影響を与える場合がある。このような場合に、本発明の装置では、平行位置補正手段によりカメラを配置した時のカメラ位置に応じて座標変換処理して、一のカメラ位置から撮影したのと等価にするので、再生映像のブレやちらつきを少なくすることができる。
【0014】
また、本発明の請求項4は、請求項3記載のスローモーションの撮影装置において、前記平行位置補正手段は、少なくとも2つのカメラがそれぞれ撮影した映像のずれ、及び映像を比較するカメラ間の距離Wcに基づき各カメラから対象物までの距離Lsを算出し、この距離Lsを用いて座標変換を行うことを特徴とする。
【0015】
この発明は、平行位置補正手段での補正方法をより具体的にしたものである。複数のカメラの内、少なくとも2つのカメラが撮影した映像を比較して、それらの映像のずれを求め、また、映像を比較するカメラ間の距離Wcに基づき、各カメラから対象物までの距離Lsを算出することができる。そして、この距離Lsに基づき、各カメラが撮影した映像の、画面内での移動割合を算出することができるので、各座標変換をすることが可能である。
【0016】
さらに、本発明の請求項5は、請求項2記載のスローモーションの撮影装置において、前記複数のカメラの前に、対象物から放射状に広がる光を平行光にする平行光学系を配置したことを特徴とする。
【0017】
このようなスローモーションの撮影装置によれば、カメラを平行に配置した場合であっても、カメラを輻輳して配置したのと同じ効果を得ることができる。しかも、平行に配置することは容易なだけでなく、対象物とカメラとの距離が変わった場合でも、平行光学系の位置を変えるだけで、同じ光学系を維持して映像を撮影することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について適宜図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態に係るスローモーションの撮影・再生装置の構成図である。
図1に示すように、一実施形態に係るスローモーションの撮影・再生装置1(以下、単に「撮影・再生装置1」という。)は、第1〜第7カメラ10a〜10gからなるカメラ群10(以下、カメラを特定しない場合、単に「カメラ10」という。)と、第1〜第7カメラ10a〜10gに接続された第1〜第7録画装置20a〜20gからなる録画装置群20(以下、録画装置を特定しない場合、単に「録画装置20」という)と、各録画装置20とモニタ40への接続を切り替える切換機30とを備えている。なお、録画装置20の再生機能と切換機30とを合わせたものが特許請求の範囲にいうスロー再生手段に相当する。
【0023】
第1〜第7カメラ10a〜10gは、公知のカメラに、撮影する映像を短時間に区切る第1〜第7シャッター11a〜11g(以下、シャッターを特定しない場合、単に「シャッター11」という)をそれぞれ設けたものである。シャッター11は、カメラ10のレンズの前、途中などに機械的に光を遮断する幕、例えば一部に開口部を有する回転する円板を設けて構成することができる。また、このような機械的な幕に限らず、カメラ内の受光手段であるCCDからの信号を電気的にON、OFFして、映像を短時間に区切るように構成することもできる。
【0024】
各シャッター11は、開口タイミング設定手段15により、開、閉の状態が制御される。なお、図2及び後記する図7において、グラフが高い位置にあるときが、映像が撮影・再生される状態(ON)で、低い位置にあるときが、映像の切れ目にある状態(OFF)を示す。
開口タイミング設定手段15は、図2(a)に示す、カメラ10の通常の1フィールドの撮影時間(以下、この時間を本明細書中で「標準開口時間」という。)よりも、カメラ10の台数分の1の短い時間だけシャッター11を開くように制御する。なお、標準開口時間は、特許請求の範囲にいう1フィールド時間に相当する。
また、シャッター11の開口タイミングは、例えば図2(b)に示すように、各カメラが順次開いていくように制御される。図2(b)の例で説明すれば、図1の第1カメラ10aの第1シャッター11aが開き、閉じた直後に隣の第2カメラ10bの第2シャッター11bが開き、閉じ、これを順に繰り返して端の第7カメラ10gの第7シャッター11gが開き、閉じた直後に再び、第1シャッター11aが開く、ということを繰り返す。この開口タイミングの順序は、各カメラ10の配置とは関係なく、任意の順序で開閉させても構わない。
【0025】
また、各シャッター11の開口時間は、標準開口時間の台数分の1(図2の場合、1/7)に限られるものではない。これより、長くても、短くても構わない。開口時間が短いほど、各フィールド内での映像のブレが少なくなるので望ましい。ただし、開口時間が短いと、光量が少なくなるので、レンズの明るさやCCDの感度に応じて見やすい範囲で開口時間を調節すると良い。一方、光量が必要な場合には、開口時間を長くすれば良いが、映像にブレが生じるので、撮影の対象物の速度に応じて見やすい範囲で調節するようにする。開口時間を短くする場合でも、長くする場合でも、あるシャッター11の開口から、次のシャッター11の開口までの時間間隔は、標準開口時間の台数分の1(図2では1/7)にするのが望ましい。
【0026】
同様に、あるシャッター11の開口から次のシャッター11の開口までの時間は、標準開口時間の台数分の1に限られるものではない。例えば、6台のカメラを設置するとして、シャッター11の開口時間を標準開口時間の1/12とし、標準開口時間中に、6台のカメラのそれぞれが2フィールドずつ撮影するようにすることもできる。また、同じく6台のカメラを設置する場合でも、シャッター11の開口時間を標準開口時間の1/3とし、一の標準開口時間中に、3台のカメラで1フィールドずつ撮影し、次の標準開口時間中に、残りのカメラ3台で1フィールドずつ撮影するようにし、これを繰り返すようにすることもできる。
【0027】
録画装置20は、公知の録画装置であり、録画した映像を1フィールドごとに間歇読み出しができる機能を有する。半導体メモリー、ビデオテープ、DVD−RAM、ハードディスクドライブなど、その種類は問われない。
なお、録画装置20は、必ずしも複数台必要ではなく、各カメラ10で撮影したデジタル画像としての各フィールドを、一台のコンピュータに取り込み、ハードディスクドライブに逐次書き込むようにしても良い。
【0028】
モニタ40は、公知のモニタである。カラーかモノクロか、又はブラウン管か、液晶かなど、その種類は問われない。
【0029】
切換機30は、各録画装置20からの信号のうち、一つの録画装置20からの信号のみを通すように切り換える装置である。その切換えのタイミングは、ある録画装置20からの信号を、標準開口時間だけモニタ40へ接続した後、すぐに次の録画装置20へ接続を切り換えて、標準開口時間だけモニタ40へ接続する。より正確には、ある録画装置20と接続し始めてから、次の録画装置20で接続し始めるまでの時間が標準開口時間になるように設定される。そして、接続の順序は、各録画装置20で録画したフィールドの順番に応じ、同じ順番で映し出される映像が接続されるよう設定される。
より詳細には後記するが、例えば、図2(c)に示すように、録画時に前記したように第1カメラ10aから順に第2カメラ10b,・・・第7カメラ10g、第1カメラ10aの順で録画したならば、再生時には、同じ順序で映像が再生されている間に録画装置20とモニタ40を接続する。
【0030】
次に、各カメラ10の配置について説明する。図3は、各カメラの配置を示した平面図である。各カメラ10は、図3に示すように、それぞれが対象物Jを向くように輻輳して配置されている。より具体的には、対象物Jを中心とした円上に各カメラのレンズ(撮影方向)が対象物Jを向くように配置されている。このため、各カメラで撮影された対象物Jの位置は、画面上の同じ位置、例えば中心に位置するようになり、再生時に対象物Jのブレやちらつきが少なくなる。
カメラの台数が多い場合など、輻輳角θiが大きい場合には、各カメラ10で撮影される対象物の向きが異なるが、対象物Jが遠い場合には、その差は僅かであるので問題とならない。差が気になる場合には、各カメラ10での見え方の差が小さくなるように映像を変換するとよい。
なお、各カメラは、互いになるべく近い方が、各カメラで撮影する映像の差が小さくなるので好ましいが、特に限定されるものではない。
【0031】
以上のような構成の撮影・再生装置1は、次のように動作する。
まず、高速で動く対象物Jを撮影する際には、標準開口時間の台数分の1の開口時間で第1カメラ10a、第2カメラ10b、・・・第7カメラ10gの順でローテーションしながら撮影するように、各シャッター11a〜11gが開口タイミング設定手段15により順次開口される。例えば、NTSCのテレビ映像であれば、標準開口時間が1/60秒であるので、NTSCのテレビ撮影用のカメラを7台使用する場合には、この1/7である1/420秒の開口時間でシャッター11を開口し、順次カメラ10a〜カメラ10gへと撮影していく。
撮影した各カメラの画像は、例えばNTSCのテレビ映像用の各録画装置20で各カメラの標準開口時間かかって並列に録画される。
【0032】
録画された映像を再生するときには、各録画装置20を用いて、録画時と同じ順序で各フィールドの映像を標準再生時間ずつ、すなわち1/60秒ずつモニタ40へ流すよう切換機30が作動し、映像がモニタ40上で表示される。
この録画装置20の再生をより詳細に説明すると、例えば半導体メモリーに録画をする場合において、カメラ10aで撮影した映像が、図2(a)で示した開口タイミングで撮影した映像を、標準の毎秒フィールド数で記録し、すべての録画装置20を、モニタ40における7フィールドに1回のタイミングで間歇的に再生し続け、各録画装置20で映像の信号が送られている間だけ、その録画装置とモニタ40とを切換機30で接続すればよい。
【0033】
以上のような動作によれば、モニタ40上に表示される映像は、図2(c)に示すように、第1カメラ10aのフィールド、第2カメラ10bのフィールド、第3カメラ10cのフィールド、・・・のように撮影されたフィールドの順に、かつ1フィールドが標準開口時間分だけ映し出されて再生される。この結果、再生された映像は、撮影時に比べ7倍遅いスローモーションとして再生される。このようにして、本実施形態の撮影・再生装置1によれば、通常のカメラ、録画装置に、シャッター11、開口タイミング設定手段15、切換機30を設けるだけという簡易な構成で、高倍率のスローモーションを撮影・再生することが可能となる。しかも、カメラ10の感度が許される限り、カメラ10と録画装置20の台数を増やして同様に動作させるだけで、その分高倍率のスローモーションを撮影することができる。
なお、再生時の速度は、1フィールドを通常の1フィールド時間で再生するのに限らず、通常の1フィールド時間より長く、若しくは短くして、スロー再生の倍率を変更しても構わない。また、1フィールドを複数回繰り返して再生し、再生スピードの倍率を変更することも可能である。
【0034】
次に、カメラ10の配置の他の例について説明する。図4は、カメラ10の配置の他の例を示す平面図である。
図4に示す第1〜第7カメラ10a〜10gは、互いに平行かつ同一平面上に順に並んで配置されている。このように配置した場合には、各カメラ10が撮影する映像は、対峙する撮影の対象物Jのほぼ同じ面を撮影することが可能である。従って、対象物Jのブレやちらつきが少ないスローモーションを撮影・再生することができる。カメラの台数が多い場合等、カメラ10によりその位置に差が出る場合には、撮影した対象物Jの画面内の位置が撮影したカメラ10に応じてずれるが、カメラ10から対象物までの距離Lsが大きい場合には影響が少ないので問題とならない。距離Lsが十分に大きくない場合など、対象物Jの画面上の位置の差が大きい場合には、対象物Jの画面上の位置が一致するように座標変換するように撮影・再生装置1に座標変換手段を設けると良い。
【0035】
例えば、図4において、基準カメラを第4カメラ10dとし、各カメラで撮影した映像中の対象物Jの位置が一致するように座標変換する場合を説明する。撮影する各カメラ10の画角をφ、カメラ10から距離Lsでの撮影範囲Ws、第iカメラと基準カメラ(第4カメラ10d)の距離をLiとすると、画面内での対象物Jの画面内での位置を一致させるためには、画面内で映像を平行移動する割合Li/Wsは、幾何学的に
Li/Ws=Li/(2Lstan(φ/2))
となる。
例えば、図4における第1カメラ10aは、対象物Jの位置が右に
Li/(2Lstan(φ/2))
の割合だけずれているので、この割合だけ画像を左に平行移動させれば、画面内の対象物Jの位置が基準カメラ(第4カメラ10d)で撮影した映像における対象物Jの位置と一致する。
【0036】
ここで、前記した座標変換のためには、各カメラ10から対象物Jまでの距離Lsがわからなければならないが、距離Lsは、複数のカメラ10で撮影した映像中の対象物Jのずれから求めることができる。
図5は、平行に配置した2つのカメラから撮影した対象物Jまでの距離Lsを求める方法を説明する平面図である。図5に示すように、例えば第1カメラ10aから第7カメラ10gまでの距離をWcとする。また、第1カメラ10aで撮影した対象物Jの画面内の位置が画面の中央から右に角度βaだけずれ、第7カメラ10gで撮影した対象物Jの画面内の位置が画面の中央から左に角度βgだけずれたとする。角度βa及び角度βgは、それぞれ画面内の映像から対象物Jを検出し、対象物Jの画素が中央からどれだけずれているかで求めることができる。このとき、距離Lsは、幾何学的に、
Ls=Wc/(tanβa+tanβg)
となる。
この距離Lsを用いて前記した平行移動の座標変換を行えば、撮影位置から対象物Jまでの距離を知らない場合においても、撮影・再生装置1に距離Lsを計算させ、自動的に座標変換させることで、ブレやちらつきの少ないスローモーションを撮影・再生することができる。
【0037】
次に、複数のカメラの配置の他の例について説明する。図6は、撮影・再生装置における他の例に係る複数のカメラの配置を後から見た図である。
図6に示すカメラ10(10a,10b,・・・10y)は、5行5列に計25個、平行にかつ同一平面上に配置されている。すなわち、より多くのカメラ10を使用して高倍率のスローモーションを撮影・再生しようとする場合には、このように2次元的に配列させても良い。ここで、図6の各四角中に記した数字n(この例では1〜25)を使って第nカメラと呼ぶことにする。
通常のカメラの標準開口時間が図7(a)に示す長さであったとするならば、図6のように25個のカメラ10を使用した撮影・再生装置1は、各カメラのシャッター11の開口時間を図7(b)に示すように標準開口時間の1/25に短くして、第1カメラ10a、第2カメラ10b、・・・第25カメラ10yで撮影するようにシャッター11を順次開口していく。そして、図7(c)に示すように、撮影された映像を25倍遅く、すなわち1フィールドを標準開口時間ずつ再生しつつ、切換機30により、録画装置20とモニタ40の接続を撮影した順序と同じ順序で接続して映し出す。このようにして、カメラ10の数を増やすことにより、同様の手段で高倍率のスローモーションが撮影・再生される。
【0038】
なお、第1〜25カメラの配置は、第1カメラ10aから第5カメラ10eまでが一行に順に左から並び、第6カメラ10fは、第5カメラ10eの真下に配置され、第7カメラ10gから第10カメラ10kまでは、第6カメラ10fの左へ順に一行に並び、以後同様に、下、右、下、左、下・・・の順に配置されている。これは、撮影順序に従い、隣り合うフィールドを撮影する2つのカメラがなるべく近くなるように配置したものである。このようにすることにより、隣り合うフィールドの視野の差が小さくなり、スローモーションを再生したときのブレやちらつきが小さくなる。ただし、第1〜25カメラの配置はこれに限られず、例えば、第6カメラ10fを第1カメラ10aの下に配置し、第7カメラ10gから第10カメラ10kを第6カメラ10fの右に、順に並べるように配置しても構わない。
【0039】
また、このように2次元的にカメラ10を配置した場合においても、前記した座標変換を同様に行うことができる。すなわち、横方向だけでなく、縦方向にも同じ考え方で平行移動させることで、対象物のブレやちらつきを小さくすることができる。
【0040】
また、カメラの配置は、他にも図8(a)に示すように2行5列に配置したり、図8(b)に示すように円周上に等間隔に配置したりすることもできる。さらに、前記した図6及び図8(a),(b)のいずれの配置においても、各カメラ10を互いに平行に配置するのではなく、対象物側に傾けて輻輳して配置することも可能である。
なお、図8において、丸で示したカメラの中の数字は、シャッター11が開口する順序を示している。すなわち、各カメラの撮影順序は、隣りのカメラへ次々と撮影していくような順序になっている。
【0041】
次に、カメラ10を平行に配置した場合の応用例について説明する。図9は、この応用例のカメラ、平行光学系、対象物の配置を示した平面図である。
図9に示すカメラ10は、図4の場合と同じように、7つの第1〜第7カメラ10a〜10gが平行にかつ同一平面上に配置されている。そして、カメラ10と対象物Jの間には対象物Jから放射状に広がる光をカメラ10に向かう平行光にする平行光学系50が配置されている。この平行光学系50により、対象物Jからの光は、球面状に広がった後、平行光になって、各カメラ10に入っていく。すなわち、各カメラ10で撮影される映像は、対象物Jに対し、球面上に、かつ対象物Jに向けて輻輳して配置した場合と同じ映像となる。従って、図3のように各カメラ10を輻輳して配置した場合と同様に、各カメラ10で撮影した映像中の対象物Jの位置がほぼ同じとなり、再生したスローモーションのブレやちらつきが小さくなる。なお、この図9のカメラ配置では、対象物Jからの光を平行光学系50で平行光にするには、平行光学系50を構成する2つのレンズ間の距離を変えるなどで実現でき、対象物Jから平行光学系50までの距離Lmが変化しても、2つのレンズ間距離を調節すればよい。なお、通常のカメラレンズの絞りの位置が平行光になっているため、平行光学系50はこれと等価なものでよく、図示したものに限らず、ミラーを利用するなど、他の構成であってもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上、詳述したとおり、本発明によれば、以下のような顕著な効果を奏する。
請求項1記載の発明によれば、特別なカメラを使うことなく、高倍率でブレの少ないスローモーションを撮影することができ、撮影した対象物のブレやちらつきを少なくすることができる。
【0044】
請求項2記載の発明によれば、複数のカメラの配置が容易で、対象物のほぼ同じ面を撮影することができる。
【0045】
請求項3記載及び請求項4記載の発明によれば、各カメラで撮影した対象物の画面中での位置ずれを小さくして、再生映像のブレやちらつきを少なくすることができる。
【0046】
請求項5記載の発明によれば、カメラの配置が容易でありながら、カメラを輻輳して配置したのと同様の効果を得ることができ、しかも対象物とカメラの距離が変わった場合でも、平行光学系を対象物に合わせて移動させるだけで同じ光学系を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係るスローモーションの撮影・再生装置の構成図である。
【図2】(a)は通常のカメラのフィールドの時間を示すグラフ、(b)は本実施形態の各カメラにおけるシャッターの開口タイミングを示すグラフ、(c)は、本実施形態の撮影・再生装置で再生するときの各カメラの読み出しタイミングを示すグラフである。
【図3】一実施形態に係るスローモーションの撮影・再生装置における各カメラの配置を示した平面図である。
【図4】カメラの配置の他の例を示す平面図である。
【図5】平行に配置した2つのカメラから撮影した対象物までの距離Lsを求める方法を説明する平面図である。
【図6】撮影・再生装置における他の例に係る複数のカメラの配置を後から見た図である。
【図7】(a)は通常のカメラのフィールドの時間を示すグラフ、(b)は図6の各カメラにおけるシャッターの開口タイミングを示すグラフ、(c)は、図6の各カメラで撮影した映像を再生するときの各カメラの読み出しタイミングを示すグラフである。
【図8】(a),(b)ともに、カメラの配置のさらに他の例を示す平面図である。
【図9】応用例のカメラ、平行光学系、対象物の配置を示した平面図である。
【符号の説明】
10 カメラ
15 開口タイミング設定手段
20 録画装置
30 切換機
40 モニタ
Claims (5)
- それぞれが同等の視野を撮影するように設置されるシャッターを備えた複数のカメラと、前記各カメラが順次時間的にずれた映像を撮影するとともに、各カメラで撮影する映像がそのカメラの1フィールド時間に対して短い時間となるように各カメラのシャッターの開口タイミングを設定する開口タイミング設定手段と、各カメラが撮影した映像を記録する録画装置とを備えるスローモーションの撮影装置において、
前記複数のカメラを撮影対象物に対し輻輳して配置したことを特徴とするスローモーションの撮影装置。 - それぞれが同等の視野を撮影するように設置されるシャッターを備えた複数のカメラと、前記各カメラが順次時間的にずれた映像を撮影するとともに、各カメラで撮影する映像がそのカメラの1フィールド時間に対して短い時間となるように各カメラのシャッターの開口タイミングを設定する開口タイミング設定手段と、各カメラが撮影した映像を記録する録画装置とを備えるスローモーションの撮影装置において、
前記複数のカメラを互いに平行かつ同一平面上に配置したことを特徴とするスローモーションの撮影装置。 - 請求項2記載のスローモーションの撮影装置において、前記各カメラで撮影した映像が、一のカメラ位置から撮影したのと等価になるように、各カメラで撮影した映像を、カメラ位置に応じて平行移動する座標変換処理を行う平行位置補正手段を備えることを特徴とするスローモーションの撮影装置。
- 請求項3記載のスローモーションの撮影装置において、前記平行位置補正手段は、少なくとも2つのカメラがそれぞれ撮影した映像のずれ、及び映像を比較するカメラ間の距離Wcに基づき各カメラから対象物までの距離Lsを算出し、この距離Lsを用いて座標変換を行うことを特徴とするスローモーションの撮影装置。
- 請求項2記載のスローモーションの撮影装置において、前記複数のカメラの前に、対象物から放射状に広がる光を平行光にする平行光学系を配置したことを特徴とするスローモーションの撮影装置。
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