JP3956080B2 - 同期電動機の速度制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、同期電動機の速度制御方法に関し、詳しくは、永久磁石形同期電動機のセンサレス速度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、同期電動機のセンサレスベクトル制御は、回転子の磁極上に設定したγ−δ軸座標系に変換されたステータ電流と、前回推定された電流推定値との差とγ−δ軸座標系に変換された電圧指令を入力とし、γ−δ軸座標系における電流と誘起電圧および回転子の速度を推定する。
また、この方法により推定された、γ軸誘起電圧推定値と回転子の角速度推定値より、回転子の永久磁石上に設定したd−q座標と前記γ−δ座標とのずれ角を推定し、回転子位置を修正する。
以上の方法で推定した角速度、磁軸位置情報を用いてベクトル制御を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、同期電動機が低速度で回転するのに従って、同期電動機誘起電圧が低下するため磁軸の推定精度が劣化することにより、低速域でベクトル制御を実施すると、磁軸を見失い制御不能に陥るという問題があった。 また、低速域で同期電動機に大きな負荷がかかった時には、負荷角が開き過ぎて制御軸と同期電動機磁軸の角度差が大きくなり制御軸と磁軸とを一致させて制御しなければならないベクトル制御へ、スムースに移行できなくなり制御不能に陥るという問題があった。
そこで、本発明は、低速域でも高精度に磁軸を指定できる良好な同期電動機の速度推定方法を提供することを目的としている。
更に、本発明は、低速域で同期電動機に大きな負荷が掛かる場合でも制御軸と磁軸を一致させ良好にベクトル制御に移行できる同期電動機の速度制御方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、永久磁石を回転子とし回転子の磁極上に設定したd−q軸に、回転子上に想定したγ−δ軸が一致するように制御する同期電動機のセンサレス制御方法において、時間k・TS 時(但し、k=0,1,2,3,・・・,TS はサンプリングタイム)に同期電動機に供給される少なくとも2相分のステータ電流を検出し同ステータ電流をγ−δ座標系に変換することにより、γ軸電流iγ(k)及びδ軸電流iδ(k)を導出して、これらのγ軸電流iγ(k)及びδ軸電流iδ(k)と前回の制御ループで推定されたγ軸電流iγest(k)及びδ軸電流iδ est(k)との差iγ(k)−iγ est(k)及びiδ(k)−iδest(k)を補正量、γ−δ軸座標系に変換された電圧指令値Vγ*(k)とVδ*(k)を入力とし、同期電動機の回転子が回転することにより発生するγ軸の誘起電圧εγ(k)とδ軸の誘起電圧εδ(k)を、回転子が回転していない時の電流応答に対する外乱として状態推定器を構成し、時間(k+1)・TS 秒のγ−δ軸座標系における電流iγ est(k+1)及びiδ est(k+1)並びに誘起電圧εγ est(k+1)、及びεδ est(k+1)を推定しこの推定された誘起電圧εδ est(k+1)の符号より、回転子の速度の符号を判別し、前記誘起電圧εγ est(k+1)とεδ est(k+1)の2乗和と前記判別された符号より回転子の角速度ωr m(k+1)の推定値ωr m est(k+1)を推定し、δ軸方向電流指令を同期電動機速度指令ωr r e f と速度推定値ωr m est(k+1)との偏差をゲイン倍するフィードバック制御より導出し同期電動機回転トルクを発生させ、かつγ軸方向の電流指令を正とし、磁軸d軸をγ軸に拘束するためのトルクを発生させることを特徴としている。
また、同期電動機のセンサレス制御方法において、同期電動機の磁軸をd軸、d軸から90°進んだ軸をq軸とし、同期電動機回転速度ωr m で回転する座標d−q軸と同期電動機の指定磁軸をγ、γから90°進んだ軸をδとし同期電動機回転指令速度ωr m * で回転するγ−δ軸を設定し、γ軸方向の電流指令iγ* 、δ軸方向の電流指令iδ* を正とし、磁軸d軸をγ軸より進んだ角度に拘束するためのトルクを発生させ、かつδ軸方向電流指令には同期電動機速度指令ωr m * と同期電動機誘起電圧外乱としたδ軸電流方程式より作成した外乱オブザーバより導出した速度推定値ωr m est との偏差をゲイン倍するフィードバック制御より導出し、δ軸電流指令に同期電動機誘起電圧外乱としたγ軸電流方程式より作成した外乱オブザーバから導出した外乱推定値を比例積分制御器を介して導出した偏差角補正電流指令iδθ* を追加し、指令速度ωr m * で回転するγ軸を真の磁軸d軸と一致させることを特徴としている。
【0005】
このような同期電動機の速度制御方法によれば、任意の指定軸γ軸に正方向の直流電流iγ が流れた時、真磁軸d軸がγ軸より負荷角θe だけ遅れた位相に存在するとすれば、無負荷で負荷角θe が小さい場合は、磁軸d軸にはiγsinθe に比例したγ軸方向へ向かうトルクが発生する。このため真の磁軸d軸は常に指定軸γ軸に向かうようなトルクを受けてγ軸とd軸は一致するので、低速域においてγ軸電流指令iγ* を流すことによって、低速域でも磁軸の指定が可能となり、良好なベクトル制御を行うことができる。
但し、磁軸d軸を拘束する際、通常は制動巻線を持たない同期機はダンピングファクターがほぼ0のため、d軸はγ軸周りで単振動を起こすので、速度推定値フィードバックにより導出した電流指令値をδ軸電流とすることで、d軸の過渡振動を抑制し、一方、γ軸電流方程式より導出した外乱推定値εγ est は、同期電動機誘起電圧をεとするとεsinθe を推定する。従って、負荷角が小さい場合はεγ est は負荷角に比例した値となるので、iγ* による磁軸d軸の拘束が可能であるが、負荷角が大きくなると特に低速域の場合に拘束できなくなるので、外乱推定値εγ est を比例積分した補正電流指令iδ θ* をδ軸電流指令に加算してδ軸にも補正電流として拘束電流を流すことによって、εγ estが0すなわちγ軸とd軸が一致するまで補正電流が流れることになるので、結果として負荷角の開き過ぎが抑制され、γ軸とd軸を一致させることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る同期電動機の速度制御方法が適用される制御システムのブロック図である。
図1に示す第1の実施の形態は基本的には、例えば、特開平9−191698に記載されている永久磁石形同期電動機の速度推定方法及びその回転子ずれ角推定方法並びに回転子位置修正方法により推定した同期電動機の回転速度、回転子位置を用いてセンサレスベクトル制御系を構成するものであるが、しかし、この推定方式では、誘起電圧情報より同期電動機の速度や回転子位置を推定するため、推定低速域では誘起電圧情報が少なく、制御軸γ―δ軸と同期電動機磁軸d−q軸との間の誤差補正ができなくなり、良好なベクトル制御が出来なくなる。
そこで低速域の制御は、γ軸に正の電流を流すと、真磁軸d軸がγ軸より負荷角だけずれた位相に存在するとすると、磁軸にに比例したγ軸方向へ向かうトルクが発生する。このため真の磁軸d−q軸と制御軸γ―δ軸の誤差がなくなり、良好なベクトル制御が可能となる方法により改善し、高速域の制御は上述の開示例に拠って行うことによって、高速・低速域に亙って良好なベクトル制御を保証できるように、特開平9−191698号記載の制御方式を改善するものである。
【0007】
図1において、角速度指令ωr m * と角速度推定値ωr m est(以降、推定値はestによって表わす)が、速度コントローラ1に入力され、速度コントローラ1はδ相電流指令iδ* を出力する。δ相電流コントローラ2はiδ* と電流補正器からのδ相電流推定値iδ est 2 とを入力し、δ相電流指令Vδ* を出力する。一方、正のγ相電流指令iγ* とγ相電流推定値iγ est 2 が、γ相電流コントローラ3に入力され、γ相電流コントローラ3はγ相電圧指令Vγ* を出力する。電圧指令Vδ* とVγ* とγ−δ軸位置補正器11から出力されるγ−δ軸位置がベクトル制御回路4に入力され、電圧値絶対値(Vδ2 +Vγ2 )1/2 とγ軸からの電圧出力方向の位相tan- 1(Vδ/Vγ)がインバータ回路5に入力され点弧が実施される。
一方、γ−δ軸電流・誘起電圧推定器8は、同期電動機6のステータ電流iU とiV を相変換器7を介して得られるγ相電流iγ、δ相電流iδと、γ−δ軸の位置と、電圧指令Vδ* 、Vγ* を入力し、γ−δ相電流推定値iγ est 、iδ est と、γ−δ相誘起電圧εγ est とεδ est を出力する。εγ est とεδ est が角速度導出器9に入力され、角速度推定値ωr m est が導出される。このωr m est とεγ est が、ずれ角θe est 導出器10に入力され、γ−δ軸とd−q軸とのずれ角θe est が導出される。
これがγ−δ軸位置補正器11に入力されγ−δ軸の位置補正が実行され、電流補正器12による補正が行われる。電動機定数同定器13は本実施の形態で新たに追加された構成で、Rs、Lq、Ld等の同期電動機定数を同定してインダクタンスの変化によるd軸の検出、あるいは外乱推定値として誘起電圧推定値εδ est を入力してd−q軸とγ−δ軸のずれ角を公知のεcosθe est 、より推定し、低速時の拘束用に見合った正の電流をγ軸に流すiγ* を出力する。
【0008】
つぎに動作について説明する。
先ず、制御動作は高速域の場合は、k・TS 秒の時点で同期機に供給される少なくとも2相分の電流、例えばiU(k)、iV(k)を検出し、相変換器7により前回ループで補正されたγ−δ軸座標系に変換し、iγ(k)、iδ(k)を導出する。
次に、γ−δ軸電流、誘起電圧推定器8内に構成された状態推定器を用いて、γ−δ座標系に変換された電圧指令Vγ*(k)、Vδ*(k)を入力し、公知の方法で(k+1)・TS 秒時の推定値iγ est(k+1)、iδ est(k+1)、εγ est(k+1)、εδ est(k+1)を導出する。
角速度導出器9において、推定εδ est(k+1)の符号より、角速度の符号判断を行い、この符号とεγ est(k+1)とεδ est(k+1)の2乗和よりωr m est(k+1)を導出する。ずれ角θe 導出器10によりεγ est(k+1)とωr m est(k+1)よりθe est(k+1)を求め、γ−δ軸位置補正器11によりγ軸の位置を補正する。次にγ軸がkρθe est(k+1)だけ軸変換されたとしてγ相、δ相電流補正器12によって、(k+1)ループ時に初期値iγ est(k+1)、iδ est(k+1)、εγ est(k+1)、εδ est(k+1)を修正する。
また、低速域の場合は、電動機定数同定器13よりγ軸に正の電流を流すためのiγ* をγ軸電流コントローラ3へ出力して、磁極d軸にiγsinθe に比例したγ軸方向へ向かうトルクを発生させ、磁軸d−qと制御軸γ−δの誤差を無くし、良好なベクトル制御を可能にする。
【0009】
次に、本発明の第2の実施の形態について図を参照して説明する。
図2は本発明の第2の実施の形態に係る同期電動機の速度制御方法が適用される制御システムのブロック図である。
図3は図2に示す制御システムの動作のフローチャートである。
図2に示す第2の実施の形態は、前実施の形態より更に負荷が増大して負荷角θe が開き過ぎた場合に、δ軸にも正電流を流してd軸の過渡振動の抑制と、負荷角の抑制を行い磁軸を拘束することにより磁軸d−qと制御軸γ−δ軸の誤差を無くし、負荷増大時(特に低速域)における制御の改善を図るものである。
図2において、角速度指令ωr m * と角速度推定値ωr m est が速度コントローラ1に入力され、速度コントローラ1は、δ相電流指令iδ* を出力する。又、誘起電圧推定値εγ est がδ軸電流指令補正器14(比例積分制御器)に入力され、公知のεsinθe est から、ずれ角θe を推定し見合ったδ軸補正電流指令iδθ* を出力する。δ相電流コントローラ2はiδ* とiδθ* と電流補正器からのδ相電流推定値iδ est 2 とを入力し、δ相電圧指令Vδ* を出力する。これによってd軸の過渡振動を抑制し、δ軸にも正の電流iδθ* を流すことによって負荷角が開き過ぎないように磁軸を引込み拘束する。
一方、図1と同様γ相電流指令iγ* とγ相電流推定値iγest 2 が、γ軸電流コントローラ3に入力され、γ軸電流コントローラ3はγ相電圧指令Vγ* を出力する。電圧指令Vδ* と、Vγ* とγ−δ軸位置補正器11から出力されるγ−δ軸位置が、ベクトル制御回路4に入力され、電圧値絶対値(Vδ2 +Vγ2 )1 / 2 、とγ軸からの電圧出力方向の位相tan- 1(Vδ/Vγ)がインバータ回路5に入力され点弧が実施される。
一方、γ−δ軸電流・誘起電圧推定器8は、同期電動機6のステータ電流iU とiV を相変換器7を介して得られるγ相電流iγ、δ相電流iδ と、γ−δ軸の位置と、電圧指令Vδ* 、Vγ* を入力し、公知の(1)式の演算を実施し、γ−δ相電流推定値iγ est 、iδ est と、γ−δ相誘起電圧εγ est 、εδ est を出力する。εγ est 、εδ est が角速度導出器9に入力され、(2)、(3)式を実行することによって、角速度推定値ωr m est が導出される。また、速度指令値ωr m * がγ−δ軸位置補正器11に入力され、(4)式で、γ−δ軸の位置補正が実行される。
【0010】
【数1】
【0011】
次に、基本的な制動動作を図3のフローチャートにより説明する。
K・TS 秒の時点で同期機に供給される少なくとも2相分の電流、例えば、iU(k)、iV(K)を検出し(ステップS1)、前回ループで補正されたγ−δ軸座標系に変換し、iγ(K)、iδ(K)を導出する(ステップS2)。γ−δ座標系に変換された電圧指令Vγ(K)、Vδ(K)を入力し(ステップS3)、(1)式によって、(K+1)・TS 秒時の推定値iγ est(K+1)、iδ est(K+1)、εγ est(K+1)、εδ est(K+1)を導出する(ステップS4)。
推定されたεδ est(K+1)の符号より、角速度の符号判断を行い(ステップS5)、この符号と、(2)、(3)式によって、εγ est(K+1)とεδ est(K+1)の二乗和より、ωr m est(K+1)を導出する(ステップS6)。
(4)式によって、γ軸の位置を補正する(ステップS7)。
このように、低速域の制御で負荷が大きく負荷角θe が開き過ぎる場合は、iγ* によるd軸の引き込みだけではなく、δ軸へのiδθ* による引込みにより負荷角θe の開き過ぎを抑制してd−q軸とγ−δ軸の誤差を無くして、上述のフローチャートによる制御を行うことで良好なベクトル制御が可能になる。
また、特開平10−174499号公報には、低速域から高速域に掛けての制御切替えが滑らかに切替わるように、γ−δ軸の回転速度ωR γを決定する際に、回転速度指令ωR R E F の絶対値が大きくなるに従って小さくなるように設定された分配ゲインK1と、大きくなるに従って大きくなるように設定される分配ゲインK2を用意し、高速域ではK2の比率がK1より十分大きく設計され、低速域ではK1の比率がK2より大きく設計されて、低速から高速まで同一アルゴリズムでトルク変動の少ない制御を行う方式が提案されている。
しかし、この場合も無負荷であることを前提とした制御方式であって、負荷が大きくなりd軸とγ軸の角度差が大きい場合は適用不可能であって、この場合も負荷角が大きい時は、先ず、本実施の形態によりiγ* 、iδ θ* という正電流を流してd軸を引込み拘束して、上記の制御を実施すれば低速高速域に亙り良好なベクトル制御が期待できる。
【0012】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、センサレス・ベクトル制御方式において、γ軸に正の電流を流し磁軸d軸を拘束するためのトルクを発生させることにより、低速でも良好に同期電動機の速度制御が実現できる。
また、低速域での制御で磁軸を引込む位相を負荷角に応じてγ軸より進み側の位相にすることにより、負荷角が大きくなっても制御軸γ軸と同期電動機磁軸d軸を一致させ、良好にベクトル制御に移行可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る同期電動機の速度制御方法が適用される制御システムのブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る同期電動機の速度制御方法が適用される制御システムのブロック図である。
【図3】図2に示す制御システムの動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1 速度コントローラ
2 δ軸電流コントローラ
3 γ軸電流コントローラ
4 ベクトル制御回路
5 インバータ回路
6 同期電動機
7 相変換器
8 γ−δ軸電流・誘起電圧推定器
9 角速度導出器
10 ずれ角θe導出器
11 γ−δ軸位置補正器
12 γ相・δ相電流補正器
13 電動機定数同定器
14 軸電流指令補正器
Claims (2)
- 永久磁石を回転子とし、回転子の磁極上に設定したd−q軸に、回転子上に想定したγ−δ軸が一致するように制御する同期電動機のセンサレス速度制御方法において、
時間k・TS 時(但し、k=0,1,2,3,・・・,TS はサンプリングタイム)に同期電動機に供給される少なくとも2相分のステータ電流を検出し、該ステータ電流をγ−δ座標系に変換することにより、γ軸電流iγ(k)及びδ軸電流iδ(k)を導出し、これらγ軸電流iγ(k)及びδ軸電流iδ(k)と前回の制御ループで推定されたγ軸電流iγ est(k)及びδ軸電流iδ est(k)との差iγ(k)−iγ est(k)及びiδ(k)−iδ est (k)を補正量、γ−δ軸座標系に変換された電圧指令値Vγ*(k)とVδ*(k)を入力とし、同期電動機の回転子が回転することにより発生するγ軸の誘起電圧εγ(k)とδ軸の誘起電圧εδ(k)を、回転子が回転していない時の電流応答に対する外乱として状態推定器を構成し、時間(k+1)・TS 秒のγ−δ軸座標系における電流iγ est(k+1)及びiδ est(k+1)並びに誘起電圧εγ est(k+1)及びεδ est(k+1)を推定し、この推定された誘起電圧εδ est(k+1)の符号より回転子の速度の符号を判別し、前記誘起電圧εγ est(k+1)とεδ est(k+1)の2乗和と前記判別された符号より、回転子の角速度ωr m(k+1)の推定値を推定し、δ軸方向電流指令を同期電動機速度指令ωr r e f と速度推定値ωr m est(k+1)との偏差をゲイン倍するフィードバック制御より導出して同期電動機回転トルクを発生させ、且つ、γ軸方向の電流指令を正とし、磁軸d軸をγ軸に拘束するためのトルクを発生させることを特徴とする同期電動機の速度制御方法。 - 同期電動機のセンサレス速度制御方法において、
同期電動機の磁軸をd軸、d軸から90°進んだ軸をq軸とし、同期電動機回転速度ωr m で回転する座標d−q軸と同期電動機の指定磁軸をγ、γから90°進んだ軸をδとし同期電動機回転指令速度ωr m * で回転するγ−δ軸を設定し、γ軸方向の電流指令iγ* 、δ軸方向の電流指令iδ* を正とし、磁軸d軸をγ軸より進んだ角度に拘束するためのトルクを発生させ、かつδ軸方向電流指令には同期電動機速度指令ωr m * と同期電動機誘起電圧外乱としたδ軸電流方程式より作成した外乱オブザーバより導出した速度推定値ωrmest との偏差をゲイン倍するフィードバック制御より導出し、δ軸電流指令に同期電動機誘起電圧外乱としたγ軸電流方程式より作成した外乱オブザーバから導出した外乱推定値を比例積分制御器を介して導出した偏差角補正電流指令iδθ* を追加し、指令速度ωr m * で回転するγ軸を真の磁軸d軸と一致させることを特徴とする同期電動機の速度制御方法。
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