JP3954758B2 - 電子写真用トナー添加剤、それを含む電子写真用トナーおよびそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

電子写真用トナー添加剤、それを含む電子写真用トナーおよびそれを用いた画像形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真方式による画像形成装置に用いる電子写真用トナー添加剤、それを含む電子写真用トナーおよびそれを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、電子写真方式による画像形成では、光導電性物質などの潜像担持体上に静電荷による潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナー粒子を付着させ可視像を形成している。トナーにより形成された可視像は、最終的に紙等の転写媒体に転写後、熱、圧力や溶剤気体等によって転写媒体に定着され、出力画像となる。
【0003】
これらの画像形成方法は、可視像化のためのトナーを帯電させる方法により、トナー粒子とキャリアとの間での摩擦帯電を用いる、いわゆる二成分現像方式と、キャリアを用いず現像ローラー表面や薄層化スリーブ表面等とトナー粒子との間での摩擦帯電、電荷注入等によりトナー帯電を行う、いわゆる一成分現像方式とに大別される。特に、近年では、作像装置の簡素化、低コスト化等の要求から、一成分現像方式が、小型のプリンター、ファクシミリを中心に採用されている。
【0004】
電子写真用トナーには、均一で安定した帯電が要求され、これらが不十分な場合には、地汚れ、濃度ムラなどの発生により画質低下が生じる。また、作像装置の小型化に伴って、現像機構が小型化になってきているために、高画像品質を得るにはトナー帯電立ち上がりは一層重要な項目となってきている。
【0005】
これらを改良するためには、これまでにも様々な提案がなされてきている。このうち電子写真用トナーの添加剤により帯電性の改善が提案されている例を挙げると、特開平3−294864号公報にはシリコーンオイルで処理した無機粉体を含む非磁性一成分現像剤が、特開平4−204665号公報にはトナーに対する添加剤の被覆率が3〜30%の一成分系磁性現像剤が、特開平4−335357号公報にはBET非表面積が5〜100m/gの微粒子をトナー表面に固定したトナーと該トナーに外添されており、前記トナーに固定された微粒子の1.2倍以上の比表面積を有する粒子を含有する静電荷現像剤が、特開平7−43930号公報には疎水性シリカ微粉末と特定の疎水性酸化チタンを含む非磁性一成分トナーを用いた現像剤が、また特開平8−202071号公報には有機ポリマー骨格とポリシロキサン骨格を含む有機質−無機質複合粒子からなるトナー用添加剤を含有してなる現像剤が、それぞれ開示されている。
【0006】
しかしながら、これらの提案によってでは、未だ十分な帯電の均一性が得られなかったり、トナー帯電量の立ち上がりが不十分である場合があり、更に、トナー帯電量の環境安定性、特に湿度に対する安定性について、必ずしも十分であるとは言えなかった。特に、提案の多くに見られる、一般的な酸化物粒子の表面処理により疎水性を高めた添加剤の使用では、初期的には所望の帯電安定性を示すものの、ランニングなどの経時によって添加剤の組成変化に伴うトナーの劣化が発生してしまうという問題点があった。また、例えば前記特開平8−202071号公報にあるような液相法を用いて合成された複合粒子では、粒子内部に残存する媒液物質の影響により、十分な疎水性が得られなかったり経時により疎水性が変化してしまう場合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前述のような現状の問題点に鑑み、特定の添加剤を用いることによって、トナー粒子の帯電性能や帯電立ち上がり性を改善し、十分に均一で安定な帯電を速やかに達成でき、またトナー粒子帯電量の不安定性に起因する地肌カブリが発生せず、小型機に対応可能な、電子写真用トナー添加剤、それを含む電子写真用トナーおよびそれを用いた画像形成方法を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの研究によれば、前記諸課題は、以下に示す特定の酸化物微粒子をトナー用添加剤として用いることにより解決できることが分かった。
【0009】
本発明の第一は、少なくとも二種以上の元素の固溶体微粒子を酸化して得られる酸化物微粒子よりなり、該固溶体微粒子に含まれる元素間の第一イオン化ポテンシャルの差の最小値が1.20〜4.20eVであり、かつ該固溶体微粒子に含まれる元素の第一イオン化ポテンシャルの最大値が9.00eV以下である電子写真用トナー添加剤であって、前記酸化物微粒子として、SiO とTiO の組合せ、SiO とBaOの組合せ、ZrO とBaOの組み合せのうち、少なくとも一つの組合せを含むことを特徴とする電子写真用トナー添加剤に関する。
【0010】
本発明の第二は、該酸化物微粒子の組成が、表面部分と内部で異なるか、または組成に傾斜があるものである請求項1記載の電子写真用トナー添加剤に関する。
【0011】
本発明の第三は、該酸化物微粒子が、ケイ素および/またはチタンを必須成分として含むものである請求項1または2記載の電子写真用トナー添加剤に関する。
【0012】
本発明の第四は、該酸化物微粒子が、少なくとも有機ケイ素化合物表面処理剤および/または有機チタン化合物表面処理剤により表面処理されたものである請求項1〜3いずれか記載の電子写真用トナー添加剤に関する。
【0013】
本発明の第五は、少なくとも着色剤と結着剤樹脂を混練粉砕した粒子に、微粒子を外添してなる電子写真用トナーであって、該微粒子が請求項1〜4いずれか記載の電子写真用トナー添加剤であることを特徴とする電子写真用トナーに関する。
【0014】
本発明の第六は、潜像担持体上に形成されている静電潜像を有する現像剤担持体上に、現像剤担持体に当接された部材によって、請求項5記載の電子写真用トナーを薄層にコートすることを特徴とする画像形成方法に関する。
【0015】
本発明の第七は、電子写真用トナー添加剤の製造方法において、前記トナー添加剤は二種以上の元素(酸素元素以外の元素)を含む酸化物微粒子であり、前記二種以上の元素の元素間の第一イオン化ポテンシャルの差の最小値が1.20〜4.20eVであり、かつその最大値が9.00eV以下であり、前記酸化物微粒子が、SiO とTiO の組合せ、SiO とBaOの組合せ、ZrO とBaOの組み合せのうち、少なくとも一つの組合せの形で用いるに当り、前記二種以上の元素の各単体を脱酸素環境下で加熱溶融してこれらの固溶体微粒子をつくった後、前記固溶体微粒子を酸化することを特徴とする電子写真用トナー添加剤の製造方法に関する。
【0016】
本構成による酸化物微粒子は、固溶体微粒子の直接酸化により作成されるため、分散重合等の液相を用いた重合体粒子に見られるような粒子中への媒液の残存は全くなく、固溶体原料に依存した極めて純度の高いものとなる。また、重合開始剤等を用いる必要もなく、これらを不純物として含むこともない。
【0017】
本発明の固溶体を形成するための元素としては、周期律表II〜IV族に属し、周期が3以上の元素が好ましく、通常Mg、Ca、Ba、Al、Ti、Sr、Zr、Si、Sn等の元素を使用することが好ましい。
【0018】
該固溶体微粒子に含まれる元素の第一イオン化ポテンシャルについて説明する。第一イオン化ポテンシャルについては、1998年2月20日、株式会社岩波書店発行長倉三郎外5名編「岩波理化学辞典」第5版第66頁「イオン化エネルギー」の項における第1イオン化エネルギーに相当する用語であり、同書第1537頁〜1538頁には各元素の前記エネルギーがイオン化エネルギーIとして表示されている。代表的元素の第一イオン化エネルギーを下記表1に示す。
【0019】
【表1】
Figure 0003954758
【0020】
元素間の第一イオン化ポテンシャルの差について説明する。元素が2種類の場合、例えば、元素がTiとSiの場合は、Tiの第一イオン化エネルギーが6.82eVであり、Siの第一イオン化エネルギーが8.151eVであるから、その差は、1.331であり、本発明の要件1.20〜4.20eVの範囲に入ることになる。元素が3種類の場合、例えば、Ba、Zr、Znの場合には、Baの第一イオン化エネルギーは5.212eV、Zrの第一イオン化エネルギーは6.84eV、Znの第一イオン化エネルギーは9.394eVであるから、BaとZrの第一イオン化エネルギーの差は1.628eV、ZrとZnの第一イオン化エネルギーの差は2.554eVであるから、元素間の第一イオン化ポテンシャルの最小値はBaとZrの第一イオン化エネルギーの差ということになる。
【0021】
このような固溶体微粒子を直接酸化することにより得られた酸化物微粒子では、元の固溶体微粒子の組成およびこれを酸化する度合いを制御することにより、いろいろな誘電特性/抵抗特性を持つ粒子を容易に作成することができ、これらの酸化物微粒子を用いることにより、電子写真用トナーの帯電特性を容易に所望の範囲で制御することができる。
【0022】
固溶体微粒子に含まれる元素間の第一イオン化ポテンシャルの差の最小値が、1.20eVを下回るような場合には、酸化物微粒子は複合酸化物となり易く、僅かな組成変動によって個々の微粒子の性質が大きく異なることがあり、このような外添剤の使用ではトナーの性質にばらつきを生じさせ易い。
【0023】
逆に、固溶体微粒子に含まれる元素間の第一イオン化ポテンシャルの差の最小値が、4.20eVを上回るような場合には、固溶体微粒子中における元素の酸化度合いが大きく異なるため、微粒子の誘電特性/電気特性を制御することが困難となる場合がある。
【0024】
また、該固溶体微粒子に含まれる元素の第一イオン化ポテンシャルの最大値が、9.00eVを越えるような場合には、酸化の際に格子欠陥が多くなり過ぎることがあり、酸化微粒子の雰囲気/環境安定性面で不利にならざるを得ない。
【0025】
該酸化物微粒子が表面と内部で異なる組成をとることによって、それぞれの酸化物がもつ特性を独立して組み合わせて制御することができる。これにより、必要とするトナー特性に応じた、複数の添加剤特性をそれぞれ制御できる。
【0026】
該酸化物微粒子としては、本発明の構成の構造をとる限り、一般的な物質を使用するすることができ、これらの例としては、MgO、CaO、BaO、Al、TiO、SiO、SnO等の2種以上の組合せが挙げられる。これらのうち特に、ケイ素および/またはチタンの酸化物を含むことによりトナー粒子に対して優れた流動性および帯電特性を付与することができる。
【0027】
本発明の方法により得られる酸化物微粒子は、固溶体微粒子を酸化する条件によっては、不飽和酸化物となることがあるが、この様な場合には経時的に酸化が進行し、添加剤特性が変化することがある。これらの経時変化を防ぐには、該添加剤微粒子に対して、反応性の部分を不活性化すれば良く、有機ケイ素化合物表面処理剤および/または有機チタン化合物表面処理剤による表面処理が特に好ましい。
【0028】
本発明におけるトナーは、キャリアを用いない一成分現像方式において特に有効である。一般に一成分現像方式では二成分現像方式と比較してトナー帯電部材とトナーとの接触時間が短く、そのためにトナー粒子は短時間で十分に帯電する必要がある。従ってトナーには、一層の帯電高い立ち上がり特性が求められるが、本発明の構成のトナーを用いることにより、該添加剤微粒子の効果により安定したトナー帯電を極めて速やかに得ることができる。
【0029】
また、現像時に発生する静電的な残像を防ぐためには、現像剤担持体の電気抵抗を比較的低抵抗に設定し、現像剤担持体への残留電荷を速やかにリークさせることが好ましいが、このような現像剤担持体では、トナーが保持するべき電荷までもがリークしてしまうことがある。本発明の電子写真用トナーでは、添加剤微粒子が安定して電荷のリークを抑制するするため、これを用いることによって、前述のような不具合を解消することができる。
【0030】
本発明のトナー粒子に使用される結着剤樹脂の一例としては、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレンとその置換体の単独重合体;スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体等のスチレン系共重合体;ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル系単独重合体やその共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のポリビニル誘導体;ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリアミド系重合体、ポリイミド系重合体、ポリオール系重合体、エポキシ系重合体、テルペン系重合体、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などが挙げられ、これらの樹脂は単独あるいは混合して使用できるが特にこれらに限定されるものではない。中でも、スチレン−アクリル系重合体樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオール系樹脂より選ばれる少なくとも1種以上であることが、結着性、電気特性、コスト面等から、より好ましいものである。
【0031】
また、本発明のトナー粒子に使用される着色剤としては、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料の全てが適用される。具体的には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドンレッド、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料等、従来公知の顔染料類を単独あるいは混合して用いることができる。
【0032】
磁性トナーにおいては、トナー粒子中に磁性体として、フェライト、マグネタイト、マグヘマタイト等の酸化鉄類、鉄、コバルト、ニッケル等の金属あるいは、これらと他の金属との合金、およびこれらの混合物を含有させればよい。
【0033】
更に、トナー定着時に離型剤を用いない、いわゆるオイルレス定着方式を使用する場合には、トナー粒子中に、ポリエチレンワックス、プロピレンワックス、カルナウバワックス等のワックス類を含有させることができる。
【0034】
この他、トナーの極性を制御するための電荷制御剤としては、一般に知られているものが使用でき、例えば、アミノ基含有ビニル系コポリマー四級アンモニウム塩化合物、ニグロシン染料、ポリアミン樹脂、イミダゾール化合物、アジン系染料、トリフェニルメタン系染料、グアニジン化合物、レーキ顔料等の正帯電性電荷制御剤や、カルボン酸誘導体およびこの金属塩、アルコキシレート、有機金属錯体、キレート化合物等の負帯電性電荷制御剤を挙げることができ、これらが単独または混合して、トナー粒子中への混練物および/または添加物として使用することができる。
【0035】
【実施例】
以下に、本発明の実施例および比較例とそこで使用される添加剤微粒子の製造例を示し、その表面および内部の構成元素の種類をシリカ粒子の結果と共に表2に示すが、本発明はこれより何ら限定されるものではない。
【0036】
ここで、シリカ粒子としては、親水性シリカ粒子をヘキサメチルジシラザンにより疎水化処理した表面処理シリカ粒子を用いた。また、添加剤の構成元素は、X線マイクロアナライザーにより、元素マッピングを行い、微粒子周囲部と内部との元素量を比較して、組成分布の有無を確認した。
【0037】
添加剤微粒子製造例1−1
固溶体出発原料:ケイ素(Si)チタン(Ti)
各原材料を個々に耐熱ボートに入れ、アルゴンガスで置換した後、10kPaまで減圧した密閉加熱炉中で加熱溶融した。ここでケイ素を入れたボートは1800℃、チタンを入れたボートは2000℃に保持した。各々の溶融元素表面からは、熱対流に伴う上昇気流によって元素(主に元素蒸気/元素クラスター)を輸送し、これら上昇気流を重ねることにより、元素蒸気/元素クラスターが合一化したケイ素・チタン固溶体微粒子を得た。また、上昇気流の重なる領域は約1000℃以上となるように保持した。
次に、加熱炉内を400℃に保持し、酸化雰囲気にして、4時間の固溶体微粒子の酸化反応を行った。最後に、加熱炉内を常温まで徐冷し、SiO/TiO酸化物微粒子を得た。
【0038】
添加剤微粒子製造例2−1
出発原料として、チタンの替わりにバリウム(Ba)を用い、これを入れたボートの保持温度を1050℃とした以外は製造例1−1と同様にして、SiO/BaO酸化物微粒子を得た。
【0039】
添加剤微粒子製造例3−1
出発原料として、ケイ素の替わりにジルコニウム(Zr)、チタンの替わりにバリウム(Ba)を用い、各々を入れたボートの保持温度を2200℃、1050℃とした以外は製造例1−1と同様にして、ZrO/BaO酸化物微粒子を得た。
【0040】
添加剤微粒子製造例4−1
出発原料として、チタンの替わりに亜鉛(Zn)を用い、これを入れたボートの保持温度を800℃とした以外は製造例1−1と同様にして、SiO/ZnO酸化物微粒子を得た。
【0041】
添加剤微粒子製造例5−1
出発原料として、ケイ素の替わりにジルコニウム(Zr)を用い、これを入れたボートの保持温度を2200℃とした以外は製造例1−1と同様にして、ZrO/TiO酸化物微粒子を得た。
【0042】
添加剤微粒子製造例1−2〜5−2
製造例1−1〜5−1で得られた微粒子に対して、表面処理として、ヘキサメチルジシラザンを用いて、表面処理を行い、添加剤1−2〜5−2を得た。
【0043】
【表2】
Figure 0003954758
【0044】
以下の実施例および比較例中の「部」は全て重量部を示す。なお、各実施例および比較例のトナー帯電量は、鉄粉キャリアとの摩擦帯電量を摩擦時間を0.5分、10分の2水準とし、ブローオフ法で測定したものである。
【0045】
Figure 0003954758
上記組成の混合物を、二軸混練機で30分間混練後、粉砕・分級して平均粒径約8.0μmの母体粒子を得た。
この母体粒子99.5部に、トナー添加剤として、前記の添加剤微粒子製造例1−1により得られた添加剤微粒子0.5部をミキサーにて混合し、トナーを得た。
このトナーを、電気抵抗1.5×10−11Ω・cmの現像剤担持体を有する、非磁性一成分現像方式の画像試験機にて画像試験を行った。画像品質の評価は、地肌カブリ、ベタ部の均一性、およびそのほかの不具合について、目視にて評価した。
更に、このトナーを、トナー濃度5%となるように、鉄粉キャリヤと混合撹拌し、帯電量測定用現像剤サンプルとして、トナー帯電量の測定を行った。
測定試験結果を表3に示す。
【0046】
実施例2−1
トナー添加剤として、前記の添加剤粒子製造例2−1により得られた添加剤微粒子を用いた以外は、実施例1−1と同様にして測定試験を行った。測定試験結果を表3に示す。
【0047】
実施例3−1
トナー添加剤として、前記の添加剤粒子製造例3−1により得られた添加剤微粒子を用いた以外は、実施例1−1と同様にして測定試験を行った。測定試験結果を表3に示す。
【0048】
比較例1−1
トナー添加剤として、前記の添加剤粒子製造例4−1により得られた添加剤微粒子を用いた以外は、実施例1−1と同様にして測定試験を行った。測定試験結果を表3に示す。
【0049】
比較例2−1
トナー添加剤として、前記の添加剤粒子製造例5−1により得られた添加剤微粒子を用いた以外は、実施例1−1と同様にして測定試験を行った。測定試験結果を表3に示す。
【0050】
実施例1−2〜3−2
トナー添加剤として、前記の添加剤粒子製造例1−2〜3−2により得られた添加剤微粒子を用いた以外は、実施例1−1と同様にして測定試験を行った。測定試験結果を表3に示す。
【0051】
比較例1−2〜2−2
トナー添加剤として、前記の添加剤粒子製造例4−2〜5−2により得られた添加剤微粒子を用いた以外は、実施例1−1と同様にして測定試験を行った。測定試験結果を表3に示す。
【0052】
比較例3
トナー添加剤として、前記表面処理シリカ微粒子を用いた以外は、実施例1−1と同様にして測定試験を行った。測定試験結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
Figure 0003954758
Figure 0003954758
【0054】
次に、実施例1−1、1−2、比較例1−2のトナーを用いて、大気雰囲気下で、3ヶ月開放放置後、同様の試験を行った。試験結果を表4に示す。
【0055】
【表4】
Figure 0003954758
【0056】
更に、実施例1−1、1−2、比較例3のトナーを用いて、電気抵抗3.0×10−3Ω・cmの現像剤担持体を使用した場合の画像を確認した。画像試験機は、上記実施例及び比較例で用いた画像試験機の現像剤担持体のみを交換して用いた。
試験結果を表5に示す。
【0057】
【表5】
Figure 0003954758
【0058】
最後に、実施例1−2の電子写真用トナーを用いて、画像面積率5%のA4原稿100000枚の連続ランニング試験を行ったが、画質の劣化は全く認められなかった。
【0059】
【発明の効果】
(1)本発明で得られたトナー添加剤は、粒子中に如何なる媒液を含むことがなく、極め て純度が高いものとなっている。そして、その酸化の度合いに応じていろいろな誘 電特性や抵抗特性を持つ酸化物微粒子とすることができ、これをトナー用添加剤と することにより、トナー粒子の帯電性能や帯電立ち上がり性を改善し、充分に均一 で安定な帯電を速やかにして達成でき、またトナー粒子帯電量の不安定性に起因す る地肌かぶりが発生しないという効果が得られる。
(2)本発明2の要件を満たすことにより、それぞれの酸化物がもつ特性を独立して組み 合わせて制御することができるので、必要とするトナー特性に応じて複数の添加剤 特性をそれぞれ制御できる。
(3)ケイ素および/またはチタンを酸化物の形で添加剤中に含むことにより、トナーに 優れた流動性及び帯電特性を与えることができる。
(4)添加剤粒子の表面が表面処理剤で被覆されていることにより粒子の反応性部分が不 活性となり、粒子特性の経時変化を防ぐことができる。
(5)本発明で得られたトナーを用いることにより、トナー粒子の帯電性能や帯電立ち上 がり性を改善し、充分に均一で安定な帯電を速やかにして達成できまたトナー粒子 帯電量の不安定性に起因する地肌かぶりが発生しないという効果が得られる。
(6)本発明の画像形成方法により、トナー粒子の帯電性能や帯電立ち上がり性を改善し 、充分に均一で安定な帯電を速やかにして達成でき、またトナー粒子帯電量の不安 定性に起因する地肌かぶりが発生しないという効果が得られる。
(7)本発明の画像形成方法により、静電的な残像を防止しつつ、トナー電荷を十分保持 することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す正面図。
【符号の説明】
1 像担持体(感光体ドラム)
2 像担持体帯電部材
3 像露光系
4 現像機構
41 現像剤担持体
42 トナーアジテーター
43 現像剤補給部材
5 転写機構
51 転写部材
52 分離チャージャー
6 クリーニング機構
61 クリーニング部材
62 トナー回収室
7 除電ランプ
8 定着機構
9 転写媒体

Claims (7)

  1. 少なくとも二種以上の元素の固溶体微粒子を酸化して得られる酸化物微粒子よりなり、該固溶体微粒子に含まれる元素間の第一イオン化ポテンシャルの差の最小値が1.20〜4.20eVであり、かつ該固溶体微粒子に含まれる元素の第一イオン化ポテンシャルの最大値が9.00eV以下である電子写真用トナー添加剤であって、前記酸化物微粒子として、SiO とTiO の組合せ、SiO とBaOの組合せ、ZrO とBaOの組み合せのうち、少なくとも一つの組合せを含むことを特徴とする電子写真用トナー添加剤。
  2. 該酸化物微粒子の組成が、表面部分と内部で異なるか、または組成に傾斜があるものである請求項1記載の電子写真用トナー添加剤。
  3. 該酸化物微粒子が、ケイ素および/またはチタンを必須成分として含むものである請求項1または2記載の電子写真用トナー添加剤。
  4. 該酸化物微粒子が、少なくとも有機ケイ素化合物表面処理剤および/または有機チタン化合物表面処理剤により表面処理されたものである請求項1〜3いずれか記載の電子写真用トナー添加剤。
  5. 少なくとも着色剤と結着剤樹脂を混練粉砕した粒子に、微粒子を外添してなる電子写真用トナーであって、該微粒子が請求項1〜4いずれか記載の電子写真用トナー添加剤であることを特徴とする電子写真用トナー。
  6. 潜像担持体上に形成されている静電潜像を有する現像剤担持体上に、現像剤担持体に当接された部材によって、請求項5記載の電子写真用トナーを薄層にコートすることを特徴とする画像形成方法。
  7. 電子写真用トナー添加剤の製造方法において、前記トナー添加剤は二種以上の元素(酸素元素以外の元素)を含む酸化物微粒子であり、前記二種以上の元素の元素間の第一イオン化ポテンシャルの差の最小値が1.20〜4.20eVであり、かつその最大値が9.00eV以下であり、前記酸化物微粒子が、SiO とTiO の組合せ、SiO とBaOの組合せ、ZrO とBaOの組み合せのうち、少なくとも一つの組合せの形で用いるに当り、前記二種以上の元素の各単体を脱酸素環境下で加熱溶融してこれらの固溶体微粒子をつくった後、前記固溶体微粒子を酸化することを特徴とする電子写真用トナー添加剤の製造方法。
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