JP3953542B2 - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3953542B2
JP3953542B2 JP32485495A JP32485495A JP3953542B2 JP 3953542 B2 JP3953542 B2 JP 3953542B2 JP 32485495 A JP32485495 A JP 32485495A JP 32485495 A JP32485495 A JP 32485495A JP 3953542 B2 JP3953542 B2 JP 3953542B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
data
abnormality
control device
ecu
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32485495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09160602A (ja
Inventor
孝幸 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP32485495A priority Critical patent/JP3953542B2/ja
Publication of JPH09160602A publication Critical patent/JPH09160602A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3953542B2 publication Critical patent/JP3953542B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Safety Devices In Control Systems (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の制御装置間で、通信線を介して、制御対象の制御に必要な制御データの一部を送受信することにより、各制御装置間で該制御データを共用するように構成された電子制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、車両用のエンジン制御装置では、車両の運転状態を検出するセンサからの検出信号に基づき算出した検出データや、その検出データに従い燃料噴射量や点火時期等の制御量を演算した演算データ等に異常が生じた際には、これら全制御データを、電源遮断等によって記憶データが消失することのない所定の記憶媒体に記憶するようにしたものが知られている。
【0003】
これは、エンジン制御装置を、例えば、エミッション関連部品が故障した際のエンジン制御状態を記憶(フリーズ・フレーム)することを規定した加州オン・ボード・ダイアグ(OBD)規制等に適合させ、エンジン制御系に異常が発生した際に、上記記憶した制御データから異常発生時の車両状態を把握して、故障原因を容易に特定できるようにするためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、エンジン制御装置単独で異常検出時の制御データを記憶する従来方式では、記憶する制御データがエンジン制御系のデータに限られるため、その記憶データから、異常検出時の車両状態全体を把握することは困難であり、故障原因を詳細且つ高精度に特定することはできなかった。例えば、車両加速時,車両制動時といった車両の特定の走行条件下でのみ制御データに異常が発生するような場合、その故障原因を特定するには、異常検出時の車両の走行状態を正確に把握する必要があるが、エンジン制御装置単独で異常検出時の制御データを記憶しても、その記憶データから故障原因を特定することはできない。
【0005】
また特に、近年、車両用の制御システムでは、例えばエンジン制御,トランスミッション制御,ブレーキ制御といった個々の制御対象に対する制御を、専用の制御装置が各々独立して行なう、所謂独立型の制御システムから、これら各制御装置を通信線で接続して、各制御装置間で制御データを送受信することにより、各制御装置が制御データを共用して車両を総合的に制御する、所謂統合型の制御システムへと移行しつつあるが、このような統合型の制御システムでは、従来のように、エンジン制御装置等、各制御装置単独で異常検出時の制御データを記憶するようにしても、その記憶データから異常検出時の車両状態を把握して、故障原因を特定することはますます困難になるという問題がある。
【0006】
一方、従来より、例えば特開平3−184154号公報に開示されているように、複数のコンピュータ間にてデータ通信を行なう通信システムにおいて、あるコンピュータがデータ通信の結果から他のコンピュータの異常を検出すると、残りのコンピュータに対してその旨を報知して、その後異常が発生したコンピュータに対するデータ通信を禁止することにより、各コンピュータ間でのデータ通信を効率よく行なえるようにした通信システムが知られている。そして、こうした技術を上記統合型の制御システムに適用すれば、該制御システムを構成する特定の制御装置の異常を他の制御装置のいずれかが検出したときに、正常動作している全制御装置にその旨を報知して記憶させることができる。従って、この場合、ある制御装置において制御データに何等かの異常が発生した場合に、その原因が他の制御装置の故障によるものであるか否かを容易に判断できるようになる。
【0007】
しかし、統合型の制御システムをこのように構成しても、故障原因が他の制御装置の故障によるものであった場合に、他の制御装置の故障は、通信系の故障によるものであるのか、制御装置自体の異常であるのかといった、詳細な故障原因を特定することは不可能であり、また各制御装置間でのデータ通信自体は問題なく行なうことができているにもかかわらず、ある制御装置において制御データの異常を検出したような場合には、従来装置と同様、その故障原因を詳細に特定することはできない、といった問題が残る。
【0008】
つまり、例えば、ある制御装置▲1▼に接続されたセンサからの検出データを他の制御装置▲2▼において使用する際に、その検出データの異常を制御装置▲2▼において検出した際に、その故障原因が、制御装置▲1▼と制御装置▲2▼との間の通信系にあるのか、制御装置▲1▼自体の故障によるのか、或は制御装置▲1▼に接続されたセンサの故障によるのか、といった故障原因の詳細な特定は困難である。
【0009】
本発明はこうした問題に鑑みなされたもので、上記統合型の車両制御システムのように、複数の制御装置を通信線を介して接続し、各制御装置間にて制御データを共用可能にした電子制御装置において、ある制御装置にて制御データの異常が検出されたときに、その故障原因を容易に且つ詳細に特定できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の電子制御装置では、通信手段を有する複数の制御装置が通信線を介して接続され、各制御装置が、制御対象の制御に必要な制御データの一部を、通信手段及び通信線を介して他の制御装置との間で送受信することにより、その制御データを他の制御装置と共用する。そして、各制御装置には、制御対象の制御に用いる制御データの異常を検出する異常検出手段が備えられ、この異常検出手段が制御データの異常を検出すると、異常状態送信手段が、その旨を表す異常状態信号を通信手段から他の制御装置に送信させる。また、各制御装置においては、異常検出手段が制御データの異常を検出するか、通信手段が他の制御装置から送信されてきた異常状態信号を受信すると、異常時データ記憶手段が、通信線を介して接続された複数の制御装置からなる制御系全体のいずれの部分が故障原因であるかを特定できるようにするために、当該制御装置が制御対象の制御に使用している制御データを、データを継続的に保持可能な所定の記憶媒体に格納する。
【0011】
このため、当該電子制御装置を構成する複数の制御装置のうちの一つで何等かの異常が発生して、異常検出手段により制御データの異常が検出されると、各制御装置において、そのときの制御対象の制御状態を表わす制御データが記憶されることになる。
【0012】
従って、本発明によれば、各制御装置が制御する複数の制御対象からなる制御系で何等かの異常が発生した場合には、各制御装置の記憶媒体に記憶された制御データから、その異常発生時の制御系全体の動作状態を把握することができ、故障発生原因を容易に且つ詳細に特定することができるようになる。
【0013】
ここで、異常時データ記憶手段は、異常検出手段にて制御データの異常が検出されるか、通信手段が他の制御装置から送信されてきた異常状態信号を受信すると、制御対象の制御に使用している制御データを記憶するが、この記憶する制御データとしては、請求項2に記載のように、異常検出手段が異常を検出する前・後又は通信手段が異常状態信号を受信する前・後の制御データを、記憶媒体に記憶することが望ましい。
【0014】
つまり、このようにすれば、複数の制御装置のいずれかの異常検出手段にて制御データの異常が検出された前・後の制御系全体の動作状態を把握することができ、異常検出前と異常検出後の制御系各部の動作状態の変化から、故障発生原因をより簡単且つ高精度に特定できるようになる。
【0015】
また、本発明の電子制御装置は、請求項3に記載のように、複数の制御装置が、車両に搭載されたエンジン,変速機,ブレーキ装置等の各部を夫々分散して制御することにより、車両の統合制御を実現する所謂統合型の車両制御システムに適用するとより効果的である。
【0016】
つまり、車両制御を行なう制御システムでは、制御装置や、これに接続されるセンサ類,アクチュエータ類等の外部機器が、温度・湿度・振動といった外部環境の影響を大きく受ける過酷な条件下で使用されるため、故障が発生しやすく、しかもその故障原因も多岐にわたり、特定の運転条件下でのみ故障が発生することも多いが、本発明によれば、こうした様々な故障原因を、車両を統合制御する各制御装置の動作状態から総合的に判断できるようになるため、従来、故障原因の特定が困難であった異常に対しても故障原因を特定することができるようになる。そして、例えば、従来、ある異常発生時に故障原因と考えられる多数の部品を取り替えていたものを、故障原因をより詳細に特定することにより、交換部品を少なくできるといった効果も得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された実施例の車両用制御システム全体の構成を表わす概略構成図である。
【0018】
図1に示す如く、本実施例の車両用制御システムは、V型8気筒エンジン(以下、単にエンジンという)1を搭載した自動車に設けられ、自動車各部を統合制御するための複数の制御装置から構成されている。
即ち、本実施例の車両用制御システムは、エンジン1の左4気筒分(左バンク)の吸気系に設けられたスロットルバルブ5を開閉して吸気量を制御するスロットル制御,左バンクの燃料噴射量,点火時期等を制御する左バンクエンジン制御,及びエンジン1から左右駆動輪9に動力を伝達するトランスミッション3の変速段等を制御するトランスミッション制御を行なう左バンクエンジン用の電子制御装置(左バンクエンジン用ECU)10と、エンジン1の右4気筒分(右バンク)の吸気系に設けられたスロットルバルブ7を開閉して吸気量を制御するスロットル制御,及び右バンクの燃料噴射量,点火時期等を制御する右バンクエンジン制御を行なう右バンクエンジン用の電子制御装置(右バンクエンジン用ECU)20と、トランスミッション3から駆動輪9側に至る動力伝達系に設けられた車速センサ12eからの検出信号等に基づき、車速等の車両の走行状態を表わす各種検出データを運転席に設けられた各種メータからなる表示パネル32に表示するメータ制御を行なうメータ用の電子制御装置(メータ用ECU)30と、車両加速時や制動時に駆動輪9或は駆動輪9を含む全車輪のスリップ状態を検出して、各車輪に設けられたブレーキ装置を制御するブレーキ制御を実行すると共に、必要に応じて各エンジン用ECU10,20に対してエンジントルクの抑制指令を行なう、トラクション制御(TRC)・アンチスキッド制御(ABS)用の電子制御装置(ABS・TRC用ECU)40と、これら各ECU10〜40を互いに接続するデータ通信用の通信回線50とから構成されている。
【0019】
次に、上記各ECU10〜40の構成を、左バンクエンジン用ECU10を例にとり詳しく説明する。
図2に示すように、左バンクエンジン用ECU10は、制御処理手段として、CPU,ROM,RAM等からなるワンチップマイクロコンピュータ(以下、単にCPUという)60を備えると共に、バス66を介してCPU60に接続された入力インタフェース62及び出力インタフェース64を備えている。なお、CPU60は制御プログラムを記憶したり演算データを一時的に記憶したりするメモリの一つとして、電源遮断後もデータを保持可能なメモリ(例えばバックアップRAM等の記憶媒体)60aを備えている。
【0020】
また、入力インタフェース62には、例えば、エンジンの回転角位置を検出するエンジン回転角センサ12a、アクセルペダルの踏み込み位置を検出するアクセル位置センサ12b、スロットルバルブ5の開度を検出するスロットル開度センサ12c、ブレーキペダルの踏み込み位置を検出するブレーキ位置センサ12d、車両の速度を検出する車速センサ12e等からなるセンサ群12と、例えば、スタータモータによるエンジン始動(クランキング)を検出するスタータスイッチ14a、シフトレバー位置を検出するシフトレバースイッチ14b等からなるスイッチ群14とが接続され、入力インタフェース62は、これらセンサ群12及びスイッチ群14からの各種検出信号を取り込み、CPU60に入力する。
【0021】
また、出力インタフェース64には、例えば、スロットルバルブ5の開度位置を制御するスロットル駆動モータ16a、エンジン1の左バンクに燃料を噴射供給するインジェクタ16b、左バンクの点火コイルに高電圧を誘起し各気筒の点火プラグに点火火花を発生させる点火装置16c、トランスミッション3の変速段を制御する変速用ソレノイドバルブ16d等からなるアクチュエータ群16が接続され、出力インタフェース64は、CPU60からの制御信号をアクチュエータ群16を構成する各部に出力する。
【0022】
そして、CPU60は、入力インタフェース62を介して入力されたセンサ群12及びスイッチ群14からの検出信号に基づいて、車両の運転状態を示す各種検出データ(エンジン回転数やアクセルペタル位置等)を演算すると共に、アクチュエータ群16を駆動制御するための制御量を表わすデータ(スロットル駆動モータ16aの制御量、燃料噴射量、点火磁気、自動変速機のギア段等)を演算して、その演算データに対応した制御信号を、出力インタフェース64を介してアクチュエータ群16に出力する。
【0023】
また、左バンクエンジン用ECU10には、他のECU20,30,40との間で通信回線50を介してデータ通信を行なう通信手段として、通信制御回路70が備えられている。通信制御回路70は、CPU60から転送された図3(a)に示す如き送信データを蓄積する送信用メモリ70aと、他のECU20〜40から送信され、受信した図3(b)に示す如き受信データを蓄積する受信用メモリ70bとを有している。
【0024】
そして、左バンクエンジン用ECU10内では、CPU60が、他のECU20〜40に送信すべき各種制御データを送信データとして、データ転送線72を介して送信用メモリ70aに格納すると共に、通信制御回路70にて受信され、受信用メモリ70bに蓄積された他のECU20〜40からの受信データを、データ転送線72を介して取り込み、その取り込んだ受信データを制御データの一つとして、制御量の演算等に使用する。また、通信制御回路70は、予め設定された通信プロトコルに従い、送信用メモリ70aに蓄積された送信データを他のECU20〜40に送信すると共に、他のECU20〜40から送信データを受信して、その受信データを受信用メモリ70bに格納する。
【0025】
なお、図3(a)に示す如く、CPU60は、他のECU20〜40に送信すべきエンジン回転数データ,エンジン冷却水温データ等の各種制御データDX2,DX3,…に加えて、上記各種検出信号に基づき算出した検出データや制御量の演算データ等の各種制御データの正常・異常を表す状態信号DX1を、送信データとして送信用メモリ70aに格納するようにされており、この状態信号DX1も他のECU20〜40に送信される。
【0026】
また、他のECU20〜40は、左バンクエンジン用ECU10と略同様の構成を有しており、各々にCPU60や通信制御回路70等を備え、入力インタフェース62に接続されたセンサ群12やスイッチ群14からの検出信号を取り込み、出力インタフェース64に接続されたアクチュエータ群16の制御量を演算して、アクチュエータ群16を制御すると共に、他のECUとの間でデータ通信を行なう。また、これら他のECU20〜40も、左バンクエンジン用ECU10と同様、CPU60の動作によって、制御データの正常・異常を表す状態信号DX1を送信用メモリ70aに格納して通信制御回路70から左バンクエンジン用ECU10を含む他のECUに送信するようにされている。
【0027】
従って、各ECU10〜40において、通信制御回路70の受信用メモリ70bには、例えば、図3(b)に示す如く、他のECUから送信されてきた各種制御データDR2(図はABS・TRC用ECU40から左バンクエンジン用ECU10に対してエンジントルク抑制のために送信されてきたスロットル開度要求データを表す),…に加えて、他のECU側での制御データの正常・異常を表す状態信号DR1も、受信データとして格納されることになる。
【0028】
そして、各ECU10〜40間のデータ通信において、例えば、左バンクエンジン用ECU10にて制御データの一つとして演算されたエンジン回転数データは、通信制御回路70及び通信回線50を介して、メータ用ECU30に送信され、メータ用ECU30では、このエンジン回転数データをタコメータの駆動に用いる。
【0029】
つまり、各ECU10〜40は、制御に必要な制御データの一部を、通信制御回路70及び通信回線50を用いたデータ通信により他のECUから受取り、この制御データを他のECUとの間で共用するのである。
また、本実施例の車両用制御システムでは、左バンクエンジン用ECU10で演算された車速データを、通信回線50とは別の専用の信号線52を用いて、右バンクエンジン用ECU20及びメータ用ECU30に順に送信できるようにされている。そして、この車速データは、右バンクエンジン用ECU20において車両の定速走行制御を実行するのに使用されると共に、メータ用ECU30においてスピードメータの表示を行なうのに使用される。
【0030】
なお、これは、通信制御回路70及び通信回線50を用いたデータ通信では走行距離の積算演算が困難であるとか、車速データ等の重要な制御データについてはデータ送信系を二重にする必要がある、といったことに鑑みなされたものであり、メータ用ECU30においてスピードメータの表示を行なう際には、信号線52を介して入力された車速データが使用される。そして、このように車速データ等を専用の信号線52を介して送信する際には、CPU60自体が通信手段として機能する。
【0031】
次に、上記各ECU10〜40において各種制御を行うために実行される制御処理、及び、その制御処理実行時に制御データの異常を判定して自局(自ECU)が正常状態か異常状態を表わす状態信号を他のECUに送信するための状態信号設定処理について、図4及び図5のフローチャートを用いて説明する。なお、図4及び図5に示すフローチャートは、各ECU10〜40に設けられたCPU60が行なう処理の流れを概略的に表わすものであり、より詳細には、制御対象の種類,制御内容等によって各々異なるものである。
【0032】
図4に示す如く、各ECU10〜40において、CPU60は、まずS110(S:ステップを表わす)にて、センサ群12及びスイッチ群14からの各種検出信号を読み込み、検出データを演算し、続くS120にて、通信制御回路70内の受信用メモリ70bから受信データを読み込み、続くS130にて、S110にて演算した検出データとS120にて読み込んだ受信データとに基づき、所定制御を実現するための各種制御量を算出し、S140にて、その算出した制御量に応じた制御信号をアクチュエータ群16に出力して、各種アクチュエータを駆動し、更に続くS150にて、S110にて求めた検出データやS130にて求めた制御量を表す演算データの内の、他のECUに送信すべき送信用制御データを通信制御回路70内の送信用メモリ70aに格納して、再度S110に移行する、といった手順で、S110〜S150の処理を繰り返し実行することにより、制御対象制御のための制御処理を実行する。
【0033】
また、こうした一連の制御処理実行時には、検出信号から演算した検出データや、受信用メモリ70bから読み込んだ受信データ、或いはこれらの制御データから演算した制御量の演算結果(演算データ)等に異常があることがある。
そこで、上記S110〜S130の実行時には、各制御データの正常・異常を判定してその判定結果を表す状態信号を他のECUへの送信データの一つとして通信制御回路70の送信用メモリ70aにセットする状態信号設定処理を併せて実行する。
【0034】
この状態信号設定処理は、図5に示す如く、まずS210にて、上記S110〜S130の実行時に得られた検出データ,受信データ,演算データ等の異常を判定する。例えば、S110にてセンサ群12やスイッチ群14からの検出信号に基づき検出データを演算する際には、検出信号自体或いは検出信号から求めた制御データが異常値になっているか否かを判定し、S120にて受信データを読み込む際には、受信データ中に他のECU側での異常を表す異常状態信号が存在するか或いは受信データ中の制御データが異常値になっているか否か等を判定する。
【0035】
そして、S210にて、何等かの異常を検出すると、続くS220にて、その異常を検出する以前に制御処理にて使用した正常時の全制御データと、異常を検出した現時点の全制御データとをメモリ60aに格納する、前述の異常時データ記憶手段としての処理を実行し、続くS230に移行する。なお、このS220では、S210にて同一の異常が連続して検出され、その検出前・後の制御データが既にメモリ60aに格納されている場合には、制御データの格納処理を実行することなく、S230に移行する。
【0036】
次に、S230では、今回検出した異常は、他のECUからの受信データ中に含まれる異常状態信号によるものか否かを判断する。そして、今回検出した異常は、他のECUからの異常状態信号によるものでなく、受信データ中の制御データを含めた制御データや検出信号による異常のときは当該ECU側で異常が発生したものと判断して、S240にて、自ECUにて異常が発生した旨を他のECUに報知するために、送信用メモリ70aに異常状態信号をセットし、当該処理を終了する。
【0037】
一方、S210にて異常を検出できなかった場合、或いは、S220にて、今回検出した異常は他のECUからの異常状態信号によるものであり、自ECUは正常であると判定した場合には、S250に移行して、他のECUに自ECUは正常状態である旨を報知するために、送信用メモリ70aに正常状態信号をセットし、当該処理を終了する。
【0038】
以上説明したように、本実施例の車両用制御システムにおいては、通信回線50を介して接続された各ECU10〜40が、制御データの正常・異常を判定し、その判定結果に応じた正常状態信号或いは異常状態信号を、通信制御回路70内の送信用メモリ70aにセットすることにより、他のECUに対して自ECUの動作状態を報知するようにされている。そして、各ECU10〜40は、自ECUの異常を検出するか、他のECUから送信されてきた異常状態信号から他ECUの異常を検出すると、その検出前・後に得られた全制御データをCPU60のメモリ60a内に格納する。
【0039】
このため、本実施例の車両用制御システムにおいて、何等かの異常が発生した場合には、各ECU10〜40のメモリ60aに格納された異常検出前後の制御データから、そのときの車両の運転状態を詳細に把握し、故障原因を容易に且つ詳細に特定することが可能になる。
【0040】
例えば、スピードメータの表示異常が発生した場合には、以下に説明する故障解析手順にて、故障個所を簡単且つ詳細に特定することができる。
まず本実施例の制御システムでは、車速センサ12eからの検出信号(車速信号)は、一旦、左バンクエンジン用ECU10に取り込まれて、車速データに変換される。そして、この車速データは、左バンクエンジン用ECU10から通信回線50及び専用の信号線52を介して他のECU20〜40に送信され、メータ用ECU30がスピードメータの表示を行なう際には、信号線52を介して入力された車速データを使用する。
【0041】
従って、スピードメータの表示異常が発生した場合、図6に示す車速データの信号経路上で何等かの異常が発生したものと考えられ、その故障原因としては、車速センサ12e自体の異常,車速センサ12eから左バンクエンジン用ECU10に至る信号線LSPの断線,左バンクエンジン用ECU10から右バンクエンジン用ECU20に至る信号線52aの断線,右バンクエンジン用ECU20からメータ用ECU30に至る信号線52bの断線,メータ用ECU30からスピードメータ32aに至る信号線LM の断線,スピードメータ32a自体の故障等が考えられる。なお、実際には、ECU10〜30のいずれかが故障した際にもスピードメータの表示異常が発生するが、この場合、スピードメータの表示異常だけでなく、他の異常も同時に発生することから、ここでは説明を簡単にするために、各ECUの異常については言及しないこととする。
【0042】
そして、車速センサ12e自体の故障或は信号線LSPの断線による異常の場合には、全ECUにおいて正常な車速データが得られないため、各ECUにて車速データの異常が検出され、信号線52aの断線による異常の場合には、右バンクエンジン用ECU20及びメータ用ECU30に正常な車速データが入力されないことから、これら各ECU20,30にて車速データの異常が検出されて、信号線52bの断線による異常の場合には、メータ用ECU30にのみ正常な車速データが入力されないことから、メータ用ECU30でのみ車速データの異常が検出され、信号線LM の断線或はスピードメータ32a自体の故障による異常の場合には、全ECUに正常な車速データが入力されることから、いずれのECUでも車速データの異常は検出されない。また各ECUにおいて車速データの異常が検出されると、異常状態信号により全ECUにその旨が報知され、そのときの全制御データが各ECUのメモリ60a内に格納される。
【0043】
従って、スピードメータ32aの表示異常が発生した場合には、例えば、メータ用ECU30に記憶された異常検出時の制御データを用いることにより、図7に示す手順で故障箇所を特定できる。
図7に示す如く、メータ用ECU30内に、自ECU30が車速データの異常を検出したことによって記憶された制御データ(以下第1異常情報という)が存在するか否かを確認する(S310)。そして、メータ用ECU30にこの第1異常情報が記憶されていなければ、スピードメータ32a自体或は信号線LM の異常であることから、信号線LM に断線等の異常があるかどうかを確認し(S320)、その確認結果に従い、スピードメータ32a又は信号線LM の異常を特定する(S330,S340)。
【0044】
一方、メータ用ECU30に第1異常情報が記憶されている場合には、メータ用ECU30内に、右バンクエンジン用ECU20が車速データの異常を検出することによって記憶された制御データ(以下第2異常情報という)が存在するか否かを確認する(S350)。そして、メータ用ECU30に第2異常情報が記憶されていなければ、信号線52bの異常を特定する(S360)。
【0045】
また、メータ用ECU30に第2異常情報が記憶されている場合には、メータ用ECU30内に、左バンクエンジン用ECU10が車速データの異常を検出することによって記憶された制御データ(以下第3異常情報という)が存在するか否かを確認する(S370)。そして、メータ用ECU30に第3異常情報が記憶されていなければ、信号線52aの異常を特定する(S380)。
【0046】
また更に、メータ用ECU30に第3異常情報が記憶されている場合には、信号線LSP又は車速センサ12e自体が異常であることから、信号線LSPに断線等の異常があるかどうかを確認し(S390)、その確認結果に従い、信号線LSP又は車速センサ12eの異常を特定する(S400,S410)。
【0047】
このように、本実施例の車両用制御システムによれば、スピードメータの表示異常等、各種制御を実行する上で何等かの異常が発生した場合には、各ECU10〜40のメモリ60aにその異常が発生した前後の全制御データが記憶されるため、修理或は点検を行なう際には、各ECU10〜40に記憶された異常検出時の制御データから、車両状態を詳細に把握して、故障原因を容易に且つ詳細に特定することができるようになるのである。
【0048】
なお、上記説明では、故障箇所を特定する際の解析手順として、比較的簡単に行なうことのできるスピードメータの表示異常発生時の解析手順を例にとり説明したが、本発明を用いれば、こうしたスピードメータの表示異常発生時に限らず、どのような異常であっても、各ECU10〜40に記憶された異常検出時の制御データを用いて、故障解析を行ない、故障箇所を特定できる。また、上記説明では、メータ用ECU30に記憶された制御データを用いて、スピードメータ表示異常時の故障解析を行なう場合について説明したが、こうした故障解析は、どのECUに記憶された制御データを用いても、同様に行なうことができる。従って、仮に通信回線50に接続されたECUの内、特定のECUが故障したとしても、他のECUに記憶された制御データを用いて故障解析を正確に行なうことができる。
【0049】
そして、本実施例によれば、いずれかのECUで異常を検出すると、通信回線50に接続された全てのECUが、そのとき制御に用いている全制御データを記憶するので、これら全制御データを解析すれば、異常発生時の車両の運転状態を詳細に把握できる。従って、例えば、TRC制御が実施された時に異常状態となるという限られた運転状態での故障解析にも有効となることは言うまでもない。
【0050】
また、上記実施例では、各ECU10〜40において、CPU60は、自ECU又は他ECUが異常を検出すると、単に、その異常検出前後の全制御データを記憶するものとして説明したが、異常検出前後の全制御データを複数回にわたり順次記憶するようにすれば、各ECU10〜40において連続的に異常が発生した場合の異常の発生順序を知ることができるようになり、故障原因の特定をより効率よく行うことが可能になる。
【0051】
また更に、上記実施例では、本発明を車両用制御システムに適用した場合について説明したが、本発明は、複数の制御装置を通信線にて接続して、各制御装置が制御データの一部を共用するようにした電子制御装置(システム)であれば、上記実施例と同様に適用して、同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の車両用制御システムの構成を表わす概略構成図である。
【図2】 実施例の制御システムを構成する各ECUの構成を左バンクエンジン用ECUを例にとり説明する説明図である。
【図3】 通信制御回路の送信用メモリ及び受信用メモリに夫々蓄積されるデータの一例を表わす説明図である。
【図4】 各ECUにおいて各種制御を行うために実行される制御処理を表わすフローチャートである。
【図5】 各ECUにおいて実行される状態信号設定処理を表わすフローチャートである。
【図6】 スピードメータ表示異常発生時に故障解析を行なう際の信号経路を表わす説明図である。
【図7】 スピードメータ表示異常発生時の故障解析手順を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン 3…トランスミッション 5,7…スロットルバルブ
9…駆動輪 32…表示パネル 32a…スピードメータ
12…センサ群 14…スイッチ群 16…アクチュエータ群
10…左バンクエンジン用ECU 20…右バンクエンジン用ECU
30…メータ用ECU 40…ABS・TRC用ECU
50…通信回線 52…信号線 60…CPU 60a…メモリ
70…通信制御回路 70a…送信用メモリ 70b…受信用メモリ

Claims (3)

  1. 通信手段を有する複数の制御装置を通信線を介して接続し、各制御装置が、制御対象の制御に必要な制御データの一部を、前記通信手段及び通信線を介して他の制御装置との間で送受信することにより、該制御データを他の制御装置と共用する電子制御装置において、
    前記各制御装置
    制御データの異常を検出する異常検出手段と、
    該異常検出手段が制御データの異常を検出すると、その旨を表す異常状態信号を、前記通信手段から他の制御装置に前記通信線を介して送信させる異常状態送信手段とを有し、さらに
    前記異常検出手段が制御データの異常を検出したとき、及び、前記通信手段が他の制御装置から送信されてきた異常状態信号を受信したときには、前記通信線を介して接続された複数の制御装置からなる制御系全体のいずれの部分が故障原因であるかを特定できるようにするために、当該制御装置が制御対象の制御に使用している制御データを、データを継続的に保持可能な所定の記憶媒体に格納する異常時データ記憶手段と、
    を備えたことを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記異常時データ記憶手段は、前記異常検出手段が制御データの異常を検出すると、該異常検出前・後の制御データを前記記憶媒体に格納し、前記通信手段が他の制御装置から送信されてきた異常状態信号を受信すると、該異常状態信号の受信前・後の制御データを前記記憶媒体に格納することを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記複数の制御装置は、車両に搭載されたエンジン,変速機,ブレーキ装置等の各部を夫々分散して制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子制御装置。
JP32485495A 1995-12-13 1995-12-13 電子制御装置 Expired - Fee Related JP3953542B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32485495A JP3953542B2 (ja) 1995-12-13 1995-12-13 電子制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32485495A JP3953542B2 (ja) 1995-12-13 1995-12-13 電子制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09160602A JPH09160602A (ja) 1997-06-20
JP3953542B2 true JP3953542B2 (ja) 2007-08-08

Family

ID=18170399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32485495A Expired - Fee Related JP3953542B2 (ja) 1995-12-13 1995-12-13 電子制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3953542B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3596433B2 (ja) * 2000-06-29 2004-12-02 株式会社デンソー 車載用電子制御装置
JP2004042794A (ja) 2002-07-12 2004-02-12 Fujitsu Ten Ltd 制御装置及び制御システム
WO2008035766A1 (fr) 2006-09-21 2008-03-27 Autonetworks Technologies, Ltd. Système de commande électronique et dispositif de commande électronique
JP2008175617A (ja) * 2007-01-17 2008-07-31 Mitsubishi Electric Corp 試験装置
JP4352078B2 (ja) 2007-03-28 2009-10-28 三菱電機株式会社 車載電子制御装置の給電制御回路
US8155829B2 (en) 2007-11-21 2012-04-10 Denso Corporation Common control apparatus and vehicle control system
JP4438861B2 (ja) 2007-12-21 2010-03-24 株式会社デンソー 車両制御装置およびそれを用いた車両制御システム
WO2011092805A1 (ja) 2010-01-27 2011-08-04 トヨタ自動車株式会社 制御システムの異常判定装置および異常判定方法
JP5257467B2 (ja) * 2011-01-27 2013-08-07 株式会社デンソー 車両用データ記録装置
JP5527270B2 (ja) 2011-04-12 2014-06-18 株式会社デンソー 車載用電子制御装置
JP2016125436A (ja) * 2015-01-07 2016-07-11 日立オートモティブシステムズ株式会社 エンジン制御システム
CN111915762B (zh) * 2020-06-30 2023-08-08 浙江吉利汽车研究院有限公司 车辆馈电数据记录方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09160602A (ja) 1997-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10239531B2 (en) Fault-tolerant automotive braking system
JP3953542B2 (ja) 電子制御装置
US4817418A (en) Failure diagnosis system for vehicle
US8180519B2 (en) Cooperative vehicle diagnostics
US8527137B2 (en) Vehicle behavior data recording control system and recording apparatus
JPH07105801B2 (ja) 車両用通信制御装置
JPH1083321A (ja) データ処理装置及び電子制御装置
JPH0776733B2 (ja) 車輌診断システム
CN102951107A (zh) 车辆***的异常判断装置
JP6982108B2 (ja) 車両制御装置、車両制御方法およびプログラム
JP5813547B2 (ja) 車両挙動制御システム
JP2011032903A (ja) 車両の制御装置
US11472406B2 (en) Vehicle control apparatus, vehicle, and vehicle control method
JP3550062B2 (ja) 車載電子制御装置の故障診断装置
JP2011145900A (ja) マルチプロセッサ装置
JP3649452B2 (ja) 電子機器の制御装置
JP2880364B2 (ja) 自動車用エンジン制御装置
JP5223512B2 (ja) 車両用異常解析システム、車両用異常解析方法、及び車両用故障解析装置
JP2006224892A (ja) 車両用電子制御装置
JP4781113B2 (ja) 車両用電子制御システムの自動検査装置
JP2006161604A (ja) 車両故障診断装置
JP2003294129A (ja) 車両用電子制御装置
JPH04240997A (ja) 車載電子装置の制御方法
JP4356650B2 (ja) データ通信方法及びデータ通信システム
US20240195598A1 (en) Vehicle control system and abnormality diagnosis method

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050621

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050805

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050830

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051028

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20051102

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20051209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120511

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120511

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees