JP3952335B2 - 受信方法及び受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
【0002】
発明の属する技術分野
従来の技術(図9)
発明が解決しようとする課題(図10〜図12)
課題を解決するための手段
発明の実施の形態(図1〜図8)
発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】
本発明は受信方法及び受信装置に関し、例えば携帯電話システムのような無線通信システムに適用して好適なものである。
【0004】
【従来の技術】
従来、この種の無線通信システムにおいては、通信サービスを提供するエリアを所望の大きさのセルに分割して当該セル内にそれぞれ固定無線局としての基地局を設置し、移動無線局としての携帯電話機は自分が存在するセル内の基地局と無線通信するようになされており、いわゆるセルラー無線通信システムを構築するようになされている。
【0005】
その際、携帯電話機と基地局間の通信方式としては種々の方式が提案されているが、代表的なものとしてCDMA(Code Division Multiple Access) 方式と呼ばれる符号分割多元接続方式がある。
【0006】
このCDMA方式は、送信側において疑似的な乱数系列符号でなる固有のPN(Pseudo random Noise sequence)符号を各通信回線ごとに割り当て、当該PN符号を同一搬送周波数の1次変調信号に乗算することにより、元の周波数帯域よりも広い帯域に拡散(以下、これをスペクトラム拡散と呼ぶ)し、当該スペクトラム拡散を施した2次変調信号を送信するようになさなれている。
【0007】
一方、受信側では送信側から伝送されてきた送信信号を受信し、当該受信した受信信号に対して送信側で各通信回線ごとに割り当てられたものと同一の系列パターン及び位相のPN符号を乗算することにより逆拡散処理を施して一次変調出力を得、当該一次変調出力を復調することにより送信されてきたデータを復元するようになされている。
【0008】
このようにCDMA方式においては、送信側と受信側とで互いに同一のPN符号を発生するように設定しておき、受信側では送信側で用いられたPN符号と同一の系列パターン及び位相でなるPN符号を用いて逆拡散処理を施したときに限つてのみ復調し得るようになされており、これにより秘匿性に優れているという特徴がある。
【0009】
またCDMA方式を用いたセルラー無線通信システムにおいて、送信側の基地局では移動局側における同期獲得、同期追跡(トラツキング)及びクロツク再生のためにオール「1」又は「0」のデータをPN符号で拡散することにより生成されたパイロツト信号を繰り返し送信しており、受信側の移動局では電源投入時にまず基地局から常時送信されているパイロツト信号を受信する。
【0010】
受信側の移動局では、複数の伝搬経路を介してマルチパスとなつた複数のパイロツト信号を重なつた状態で重受信し、受信タイミングのそれぞれ異なる各パイロツト信号の位相と一致したPN符号を求める。そして移動局は、実際の通話を開始するときには内部に設けられた複数の復調器を用いて遅延の生じた状態で受信したマルチパスとなつた受信信号(以下、これをマルチパス信号と呼ぶ)に、先程求めた受信タイミングに応じた位相のPN符号をそれぞれ乗算することにより逆拡散処理を施し、コンバイナによつてそれぞれのタイミングを合わせた状態で加算することにより、信号対雑音電力比率(SN比)を向上するようになされている。すなわち移動局は、マルチパスとなつた直接波と反射波とが互いに干渉し合つて電力を低下させることを防止するいわゆるレイク(Rake)受信器を構成するようになされている。
【0011】
例えば、IS−95方式として米国で既に標準化されたCDMA方式の場合、図8に示すように、受信側の移動局1では目的とする基地局2からビル3及び4の反射によつて時間的遅延が生じて送られてくるマルチパスとなつたパイロツト信号P1〜P3を受信する。ここで移動局1が受信したパイロツト信号P1〜P3は、系列パターンは同一であるが時間的遅延によつて位相ずれがそれぞれ生じている。
【0012】
従つて移動局1は、内部に設けられたサーチヤ(図示せず)と呼ばれる回路によつて各パイロツト信号P1〜P3とPN符号との相関値を位相を動かしながら算出することにより各パイロツト信号P1〜P3の位相を検出し、最も相関値の大きなパイロツト信号P1を基準にして、システム全体の基地局及び移動局全てに共通のシステムクロツクと同期させる。これによりパイロツト信号P1〜P3は、周期が 32768系列(215)の同一系列パターンのPN符号であると共に、全て位相「0」の位置が共通でそれぞれ数十チツプづつ位相がずれた状態となる。
【0013】
ここでパイロツト信号P1〜P3は、直接波の相関値が最も大きく、反射波の到達時間が長くなる程にその相関値は直接波の相関値よりも小さくなる。このことはパイロツト信号P1〜P3が移動局に到着する到達時間の差として位相のずれに関係しており、当然相関値の最も大きな直接波のパイロツト信号P1の位相が最も小さくなる。
【0014】
従つて移動局は、このようなパイロツト信号P1〜P3を含めた制御データの交換を基地局と行つた後、実際の通話を開始するときには図9に示すように、まず受信したマルチパス状態の受信信号(マルチパス信号)S1、S2、S3をサーチヤによつて相関算出することにより検出する。
【0015】
そして移動局は、次にマルチパス信号S1〜S3を検出する際には、そのうち位相の最も小さいマルチパス信号S1をリフアレンス信号とし、当該リフアレンス信号の位相位置64を中心として基地局から指定される「サーチ窓」と呼ばれる任意のサーチ窓範囲内に、マルチパス信号S1〜S3が存在するか否かをサーチヤによつて定期的に検出する(以下、これを定常サーチと呼ぶ)。移動局は、マルチパス信号S1〜S3を検出できた場合に、この信号強度の大きな上位3つのマルチパス信号S1〜S3(位相位置64、68、70)を用いて送信されてきたデータを復調するようになされている。
【0016】
ここで「サーチ窓」と呼ばれる範囲は、リフアレンス信号となるマルチパス信号S1の位相位置64を中心として±20の位相範囲(位相位置44〜84の範囲)と定められており、移動局は実データを受信中も常に定常サーチを上述のサーチ窓範囲内で行つている。
【0017】
一般的に、移動局に最も早く到着した位相位置64のマルチパス信号S1とビルの反射等によつて遅れて到着するマルチパス信号S2及びS3とが極端に大きな時間差を持つとは考えられないため、ここでは最も早く到着した位相位置64のマルチパス信号S1を中心とした±20の位相範囲内をサーチすれば、信号強度の大きな上位3つのマルチパス信号S1〜S3を検出できるものとしてサーチ窓範囲が定められている。
【0018】
このようにIS−95方式のCDMA方式においては、移動局に最も速く到着した位相位置64のマルチパス信号S1をリフアレンス信号とし、当該リフアレンス信号を基準に同期獲得、同期追跡及びクロツク再生等の時間管理を行つている。
【0019】
但し、このリフアレンス信号が伝搬状況の変化によつて消失してしまつたような場合には、移動局は所定の時定数に従つて速やかに次の時間的に速く到着した位相位置68のマルチパス信号S2をリフアレンス信号として用いることにより時間管理を行うようになされている。
【0020】
このような時間管理を行うため移動局においては、当該時間管理の基準となるカウンタ(以下、これをシステムタイムカウンタと呼ぶ)を用いている。このシステムタイムカウンタは、リフアレンス信号に常に追従しており、もしも伝搬状況の変化によつてリフアレンス信号が消失してしまつたような場合には、当然次のリフアレンス信号に追従して時間管理を行うようになされている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成の移動局においては、上述したような時間管理を行う場合に当該時間管理の基準となるシステムタイムカウンタがリフアレンス信号に常に追従しているが、フエージングという過酷な通信環境下においては、例えば図10に示すように、サーチ窓範囲が位相位置44〜84で相関値が所定レベル以上に大きくなつたノイズEが「サーチ窓」の端部である位相位置45に存在していたとすると、移動局は位相の最も小さなノイズEをリフアレンス信号として誤検出してしまう。
【0022】
このとき移動局が次に行う定常サーチのサーチ窓範囲は、図11に示すように「偽のリフアレンス信号」の位相位置45を中心にした±20のサーチ窓範囲に変更されてしまうため、位相位置68及び位相位置70のマルチパス信号S2及びS3が検出されなくなり、位相位置64に存在するマルチパス信号S1のみが検出される。
【0023】
ところが実際のフエージング環境下では、マルチパス信号S1の信号強度が30[dB]以上も落ち込んで検出されなくなることがよくあり、もしも定常サーチ中にこれが発生すると、最悪の場合には本来受信するべきマルチパス信号S1も2度と検出できなくなつてリフアレンス信号を見失うという問題があつた。
【0024】
また偶然的に誤検出されたノイズEは、次の定常サーチで再び検出される確立は非常に低くなり、このとき時間管理の基準となるリフアレンス信号は完全に消失してしまうことになる。この場合、図12に示すように、実際には基地局と移動局とで使用されているシステムタイムカウンタのクロツク誤差分だけサーチ窓が位相位置45を中心として前後どちらかの方向にゆるやかにずれ始め、そのときの位相位置で定常サーチが行われてしまう。
【0025】
このずれる方向が矢印に示す方向であれば、サーチ窓範囲が「偽のリフアレンス信号」の位相位置45を中心に±20の位相範囲よりもさらにマルチパス信号S1〜S3を検出できなくなる方向にずれることになるため、このような場合にもマルチパス信号S1を二度と検出できなくなつてリフアレンス信号を見失うという問題があつた。
【0026】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、複数の伝搬経路を介して受信された遅延信号の遅延タイミングを短時間で検出して正確に復調し得る受信方法及び受信装置を提案しようとするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、送信側において拡散符号によつて帯域拡散された変調信号を複数の伝搬経路を介してそれぞれ受信した後、当該受信した受信信号に含まれている複数の遅延信号をそれぞれ所定の遅延タイミングで復調する受信方法において、受信開始時に受信信号に含まれている複数の遅延信号の位相を調べることにより当該複数の遅延信号の遅延タイミングをそれぞれ検出すると共に、当該遅延タイミングにそれぞれ応じた位相の拡散符号で逆拡散することにより複数の遅延信号を復調し、受信開始時以降は前回検出した遅延信号の中で最も早く到着した遅延信号の遅延タイミングを基準とした所定の検出範囲内で、複数の遅延信号の位相を調べることにより当該複数の遅延信号の遅延タイミングをそれぞれ検出すると共に、当該遅延タイミングにそれぞれ応じた位相の拡散符号で複数の遅延信号を復調し、検出範囲内でRAKE合成に用いるフインガ数分だけ上記遅延信号の遅延タイミングが検出できなくなつた場合には、前回検出した遅延信号の中で最も早く到着した遅延信号の遅延タイミングを基準として当該検出範囲を所定範囲に拡げるようにする。
【0028】
受信開始時以降は前回検出した遅延信号の中で最も早く到着した遅延信号の遅延タイミングを基準とした所定の検出範囲内でRAKE合成に用いるフインガ数分だけ遅延信号の遅延タイミングが検出できなかつたときには、当該最も早く到着した遅延信号の遅延タイミングを基準として検出範囲を所定範囲にさらに拡げるようにしたことにより、ノイズ等の原因により検出範囲が動いてしまつて本来検出すべき複数の遅延信号を見失つたような場合でも、さらに拡げられた所定の検出範囲内の位相を調べるだけで簡単に遅延タイミングを検出することができ、かくして当該遅延タイミングに応じて複数の遅延信号を復調することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0030】
(1)レイク受信装置の全体構成
図1に示すように、10は全体として移動局に搭載されている本発明の受信装置としてのレイク受信装置を示し、マルチパスによるフエージングの影響を軽減すると共に、SN比を向上させるようになされており、通話を開始する際にまず複数の伝搬経路を介して到着したマルチパス信号S1〜S3をアンテナ11を介して受信し、これを受信信号S4として受信回路12に入力する。
【0031】
受信回路12は、受信信号S4に対して周波数変換処理を施すことによりベースバンド信号S12を取り出し、これをアナログ・デイジタル変換回路13に送出する。アナログ・デイジタル変換回路13は、ベースバンド信号S12にアナログ・デイジタル変換処理を施すことにより受信シンボルストリームS13を生成し、これをサーチヤ14及びフインガ15〜17にそれぞれ送出する。
【0032】
サーチヤ14は、入力された受信シンボルストリームS13に対して送信側で拡散したときと同一系列パターンのPN符号を発生し、当該PN符号の位相をずらしながら受信シンボルストリームS13に乗算処理することにより位相ごとの相関値を全て算出し、各位相ごとの相関値で表される全てのPN符号S14をタイミングコントローラ18のCPU(Central Processing Unit) 19及びセレクタ20にそれぞれ送出する。
【0033】
CPU19は、各位相ごとのPN符号S14の中から相関値が所定レベルを越えると共に信号強度の高い上位3つの位相位置で示されるPN符号S15a、S15b、S15cをそれぞれ検出した後これらをメモリ22に格納する。またCPU19は、セレクタ20に制御信号を出力することにより、当該セレクタ20に保持されたPN符号S14の中から相関値が所定レベルを越えると共に位相が最小のPN符号S15aをシステムタイムカウンタ21に出力する。
【0034】
ここでシステムタイムカウンタ21は、位相の最も小さいPN符号S15aに追従することによりシステム全体に共通のシステムクロツクと同期させてこれをリフアレンスタイムとした後、当該リフアレンスタイムに同期したPN符号S15aの位相位置に相当するカウント値をカウント情報S16aとしてメモリ22に格納するようになされている。
【0035】
そしてCPU19は、メモリ22からPN符号S15a、S15b、S15cを読み出し、PN符号S15aをフインガ15に、PN符号S15bをフインガ16に、そしてPN符号S15cをフインガ17に供給するようになされている。
【0036】
フインガ15〜17は復調機でなり、当該フインガ15は受信シンボルストリームS13の入力されたタイミングに合わせてPN符号S15aを受信シンボルストリームS13に乗算することにより、マルチパス信号S1の信号成分だけと逆拡散処理を成立させて符号化ビツト系列S17aを取り出し、これをコンバイナ23に送出する。
【0037】
フインガ16も同様に、受信シンボルストリームS13の入力されたタイミングに合わせてPN符号S15bを受信シンボルストリームS13に乗算することにより、マルチパス信号S2の信号成分だけと逆拡散処理を成立させて符号化ビツト系列S17bを取り出し、これをコンバイナ23に送出する。
【0038】
さらにフインガ17も同様に、受信シンボルストリームS13の入力されたタイミングに合わせてPN符号S15cを受信シンボルストリームS13に乗算することにより、マルチパス信号S3の信号成分だけと逆拡散処理を成立させて符号化ビツト系列S17cを取り出し、これをコンバイナ23に送出する。
【0039】
コンバイナ23は、符号化ビツト系列S17a、符号化ビツト系列S17b及び符号化ビツト系列S17cの位相タイミングをリフアレンスタイムを基準に一致させた状態で合成することにより、SN比を向上させた符号化ビツト系列S18を生成し、これをデインターリーブ回路24に送出する。
【0040】
デインターリーブ回路24は、送信側で行われたインターリーブ処理と逆の手順で符号化ビツト系列S18の順番を並び換えることによりデインターリーブ処理を施して元の並び順に戻し、この結果得られる符号化ビツト系列S19をビタビ復号回路25に送出する。
【0041】
ビタビ復号回路25は、軟判定ビタビ復号化回路からなり、入力される符号化ビツト系列S19に基づいて畳み込み符号のトレリスを考え、データとして取り得る全ての状態遷移の中から最も確からしい状態を推定(いわゆる最尤系列推定)することにより情報ビツト系列S20を復元し、これをデイジタル・アナログ変換回路26に送出する。デイジタル・アナログ変換回路26は、入力された情報ビツト系列S20を伸長した後、アナログ信号化することにより送信されてきたデータS21を復元し、これを出力する。
【0042】
ところでタイミングコントローラ18は、サーチヤ14によつて最初に検出されたPN符号S14のうち位相の最も小さいPN符号S15aで拡散変調されたマルチパス信号S1を基準のリフアレンス信号とし、その位相位置を中心としてサーチ窓範囲を決定するようになされている。
【0043】
従つてタイミングコントローラ18は、次に行う定常サーチによつてマルチパス信号S1〜S3を検出したときにはマルチパス信号S1をリフアレンス信号とし、その位相位置を中心としてサーチ窓範囲を動かしていくことになるため、定常サーチによつてマルチパス信号S1〜S3を検出する度にリフアレンス信号の位相位置が動き、それに応じてサーチ窓範囲も動くことになる。
【0044】
このためタイミングコントローラ18は、ノイズ等による誤検出の「偽のリフアレンス信号」を基準にサーチ窓範囲が動いてしまつた場合には、本来のマルチパス信号S1〜S3を検出できなくなる可能性が生じる。ところがタイミングコントローラ18は、ノイズ等による「偽のリフアレンス信号」を基準にサーチ窓範囲が動いてしまつた場合でも、本来のリフアレンス信号を確実に検出して同期獲得し得るように、サーチヤ14が行う定常サーチのサーチ窓範囲をCPU19によつて制御するようになされている。
【0045】
実際にタイミングコントローラ18のCPU19は、サーチヤ14が一度マルチパス信号S1〜S3を検出した後、そのうちのマルチパス信号S1をリフアレンス信号とし、その位相位置を中心としたサーチ窓範囲で定常サーチを行つた場合に、マルチパス信号S1〜S3の検出ができなかつたときの回数Nをカウントする内部カウンタを有しており、この定常サーチを所定回数M以上行つたにも係わらずリフアレンス信号を検出できなかつた場合に、当該リフアレンス信号を見失つたものと判断し、定常サーチを行う際のサーチ窓範囲を所定の方法で拡げるようになされている。次に、このサーチ窓範囲を拡げる際の3通りのサーチ窓範囲制御方法1、2及び3を具体的に説明する。
【0046】
(2)サーチ窓範囲制御方法1
まず図2に示すように、レイク受信装置10においてはRT1の開始ステツプから入つてステツプSP1に移る。ステツプSP1においてCPU19は、定常サーチを行つた回数をカウントする内部カウンタのカウント値N1を「0」に初期化して、次のステツプSP2に移る。
【0047】
ステツプSP2においてCPU19は、受信開始時にサーチヤ14により検出したマルチパス信号S1〜S3のうちの位相の最も小さいマルチパス信号S1をリフアレンス信号とし、その位相位置を中心としたサーチ窓範囲の中で定常サーチを行つて、次のステツプSP3に移る。ステツプSP3においてCPU19は、サーチヤ14によつて受信開始時以降に受信したマルチパス信号S1〜S3が検出されたか否かを判定する。
【0048】
ここで肯定結果が得られると、このことは各位相ごとのPN符号S14の中から相関値が所定レベルを越えると共に信号強度の高い上位3つの位相位置で示されるPN符号S15a、S15b、S15cがそれぞれ検出されたこと、すなわちマルチパス信号S1〜S3が検出されたことを表しており、このときCPU19は再度ステツプSP1に戻つて上述の処理を繰り返す。
【0049】
そしてCPU19は、マルチパス信号S1〜S3を一度検出した後にステツプSP1及びステツプSP2の定常サーチ処理を繰り返し、ステツプSP3において否定結果が得られると、このことは各位相ごとのPN符号S14の中から相関値が所定レベルを越えると共に信号強度の高い上位3つの位相位置で示されるPN符号S15a、S15b、S15cが検出されなかつたこと、すなわちマルチパス信号S1〜S3が検出されなかつたことを表しており、このときCPU19は次のステツプSP4に移る。
【0050】
ステツプSP4においてCPU19は、マルチパス信号S1〜S3が検出されなかつたので、内部カウンタのカウント値N1を「1」インクリメントし、次のステツプSP5に移る。ステツプSP5においてCPU19は、内部カウンタのカウント値N1が所定値M1を越えたか否かを判定する。
【0051】
ここで否定結果が得られると、このことは未だ内部カウンタのカウント値N1が所定値M1を越えていないことを表しており、このときCPU19はステツプSP2に戻つて定常サーチを繰り返し行う。これに対してステツプSP5において肯定結果が得られると、このことは内部カウンタのカウント値N1が所定値M1を越えたことを表しており、このときCPU19は次のステツプSP6に移る。
【0052】
ステツプSP6においてCPU19は、一度マルチパス信号S1〜S3が検出された後に所定回数以上の定常サーチを行つたにも係わらず、マルチパス信号S1〜S3を検出できなくなつたので、これはノイズ等による誤検出のためにサーチ窓範囲が動いてしまつたことによりリフアレンス信号を見失つてしまつたと判定し、次のステツプSP7に移る。
【0053】
ステツプSP7においてCPU19は、図3に示すようにリフアレンス信号を再度獲得するため、最後に定常サーチを行つたときのノイズEをリフアレンス信号として誤検出した位相位置40を中心としたサーチ窓範囲を±20の位相範囲から任意の±50の位相範囲に拡げ、ステツプSP1に戻つて上述の処理を繰り返す。
【0054】
このようにタイミングコントローラ18は、CPU19によつてマルチパス信号S1〜S3を一度検出した後に、ノイズ等による誤検出によつてリフアレンス信号を見失つてしまつたと判定した場合には、見失つたときのリフアレンス信号の位相位置を中心としてサーチ窓範囲を今まで以上にさらに拡げた状態でサーチすることにより、今までのサーチ窓範囲では検出できなかつた範囲までサーチすることができ、かくしてマルチパス信号S1〜S3を検出して再度正確に同期獲得して復調することができる。
【0055】
(3)サーチ窓範囲制御方法2
また図4に示すように、レイク受信装置10においてはRT2の開始ステツプから入つてステツプSP11に移る。ステツプSP11においてCPU19は、内部カウンタのカウント値N2と、定常サーチを行つた結果リフアレンス信号を変更する場合にメモリ22に書き込むリフアレンス変更履歴フラグF2を「0」に初期化して、次のステツプSP12に移る。
【0056】
ステツプSP12においてCPU19は、図5に示すようにサーチヤ14により検出したマルチパス信号S1〜S3のうちの位相の最も小さいマルチパス信号S1をリフアレンス信号とし、その位相位置64を中心としたサーチ窓範囲(±20)の中で定常サーチを行つて、次のステツプSP13に移る。ステツプSP13においてCPU19は、定常サーチによつてマルチパス信号S1〜S3が検出されたか否かを判定する。
【0057】
ここで肯定結果が得られると、このことは各位相ごとのPN符号S14の中から相関値が所定レベルを越えると共に信号強度の高い上位3つの位相位置で示されるPN符号S15a、S15b、S15cがそれぞれ検出されたこと、すなわちマルチパス信号S1〜S3が検出されたことを表しており、このときCPU19は次のステツプSP14に移る。
【0058】
ステツプSP14においてCPU19は、マルチパス信号S1〜S3が検出されたのでサーチヤ14によつて次に定常サーチを行う際のリフアレンス信号が変更されたか否かを判定する。この場合、検出されたマルチパス信号の中に、ノイズによる誤検出のノイズE(位相位置45)が含まれていたときには、次の定常サーチのサーチ窓範囲が「偽のリフアレンス信号」の位相位置45を中心としたサーチ窓範囲に変更されてしまう。
【0059】
この場合に肯定結果が得られ、このことはリフアレンス信号の変更がなされたことを表しており、このときCPU19はステツプSP15に移る。ステツプSP15においてCPU19は、リフアレンス信号の変更がなされたので、最初にメモリ22に初期化されて書き込まれたリフアレンス変更履歴フラグF2を「0」から「1」に書換えて、次のステツプSP16に移る。
【0060】
ステツプSP16においてCPU19は、リフアレンス信号の変更前と変更後におけるシステムタイムカウンタの2種類のカウント値(位相位置64と位相位置45)に基づいて、そのずれ量X2(64−45=19)を算出して当該ずれ量X2(位相差19)をメモリ22に格納し、再度ステツプSP12に戻る。
【0061】
そしてCPU19は、ステツプSP12以降の定常サーチを再度実行するが、変更後のリフアレンス信号がノイズEによる「偽のリフアレンス信号」であつた場合には、マルチパス信号S1〜S3が検出されなくなり、この場合ステツプSP13において否定結果が得られることになり、このときステツプSP17に移る。
【0062】
ステツプSP17においてCPU19は、「偽のリフアレンス信号」を基に定常サーチを行つたためにマルチパス信号S1〜S3が検出されなくなると、このとき内部カウンタのカウント値N2を「1」インクリメントし、次のステツプSP18に移る。ステツプSP18においてCPU19は、内部カウンタのカウント値N2が所定値M2を越えたか否かを判定する。
【0063】
ここで否定結果が得られると、このことは未だ内部カウンタのカウント値N2が所定値M2を越えていないことを表しており、このときCPU19はステツプSP12に戻つて再度定常サーチを繰り返し行う。これに対してステツプSP15において肯定結果が得られると、このことは内部カウンタのカウント値N2が所定値M2を越えたことを表しており、このときCPU19は次のステツプSP19に移る。
【0064】
ステツプSP19においてCPU19は、一度マルチパス信号S1〜S3を検出したが、その後定常サーチを所定回数以上行つたにも係わらず、マルチパス信号S1〜S3が検出されなかつたので、これはノイズEによる誤検出のためにサーチ窓範囲を動かしたことによりリフアレンス信号を見失つてしまつたと判定し、次のステツプSP20に移る。
【0065】
ステツプSP20においてCPU19は、リフアレンス変更履歴フラグF2が「1」に書き換えられているか否かを判定する。ここでは先程ステツプSP15においてリフアレンス変更履歴フラグF2が「1」に書換えられていることにより肯定結果が得られ、このときCPU19はステツプSP21に移る。
【0066】
ステツプSP21においてCPU19は、リフアレンス信号を「偽のリフアレンス信号」に変更した結果マルチパス信号を見失つたために、リフアレンス信号の変更前と変更後の位相位置のずれ量X2(位相差19)を、位相位置45を中心としたサーチ窓範囲の前後に加えることにより、当該サーチ窓範囲を位相位置45を中心とした新たなサーチ窓範囲(±39)に拡げこのサーチ窓範囲で定常サーチを行つた後、ステツプSP11に戻る。
【0067】
これにより、サーチ窓範囲を拡げる前ではマルチパス信号S2及びS3を検出できなかつたが、「偽のリフアレンス信号」の位相位置45を中心としたサーチ窓範囲がリフアレンス信号の変更前と変更後の位相位置のずれ量X2(位相間隔19)だけ拡げられたことにより、定常サーチを実行したときにマルチパス信号S2及びS3を再度検出できるようになる。
【0068】
これに対してステツプSP14において否定結果が得られると、このことはマルチパス信号S1〜S3が検出されたにも係わらずリフアレンス信号の変更がなされていない、すなわち検出したマルチパス信号S1の位相位置が同じであつたことを表しており、このときCPU19はステツプSP12に戻つて再度定常サーチを行う。
【0069】
そしてCPU19は、ステツプSP12以降の定常サーチ処理を経て所定回数以上マルチパス信号S1〜S3が検出されないとリフアレンス信号を見失つたと判定し、ステツプSP20においてメモリ22のリフアレンス変更履歴フラグF2が「0」から「1」に書き換えられているか否かを判定する。
【0070】
ここでは先程ステツプSP14においてリフアレンス信号が変更されていなかつたために否定結果が得られ、このときCPU19はステツプSP22に移る。ステツプSP22においてCPU19は、マルチパス信号S1〜S3を再度検出して同期獲得するために、サーチ窓範囲をマルチパス信号S1の位相位置64を中心として±50の位相範囲に任意に拡げて定常サーチを行つた後ステツプSP11に戻る。
【0071】
(4)サーチ窓範囲制御方法3
図6に示すように、レイク受信装置10においてはRT3の開始ステツプから入つてステツプSP31に移る。ステツプSP31においてCPU19は、内部カウンタのカウント値N3を「0」に初期化して、次のステツプSP32に移る。
【0072】
ステツプSP32においてCPU19は、図7に示すようにサーチヤ14により検出したマルチパス信号S1〜S3のうちの位相の最も小さいマルチパス信号S1をリフアレンス信号とし、その位相位置64を中心としたサーチ窓範囲の中で定常サーチを行つて、次のステツプSP33に移る。
【0073】
ステツプSP33においてCPU19は、サーチヤ14によつてマルチパス信号S1〜S3が検出されたか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは各位相ごとのPN符号S14の中から相関値が所定レベルを越えると共に信号強度の高い上位3つの位相位置で示されるPN符号S15a、S15b、S15cがそれぞれ検出されたこと、すなわちマルチパス信号S1〜S3が検出されたことを表しており、このときCPU19は次のステツプSP34に移る。
【0074】
ステツプSP34においてCPU19は、マルチパス信号S1〜S3に基づいてメツセージが復元できたか否かを判定する。ここで否定結果が得られると、このことはメツセージが復元できていない、すなわちマルチパス信号S1をノイズEによるものと誤検出したためマルチパス信号S1〜S3を検出できておらず、これにより正確にデータを復元できていないことを表しており、このときCPU19はステツプSP36に移る。
【0075】
これに対してステツプSP34において肯定結果が得られると、このことはマルチパス信号S1〜S3に基づいてメツセージが復元できたことを表しており、このときCPU19は、リフアレンス信号の位相位置「64」を示すシステムタイムカウンタのカウント値X31をメモリ22に記憶して、ステツプSP31に戻る。
【0076】
CPU19は、ステツプSP31以降の定常サーチ処理を実行した後、ステツプSP33において否定結果が得られると、このことは一度マルチパス信号S1〜S3を受信してメツセージを復元した後に定常サーチを行つたが、マルチパス信号S1〜S3が検出されなかつたことを表しており、このときCPU19はステツプSP36に移る。
【0077】
ステツプSP36においてCPU19は、マルチパス信号S1〜S3が検出されなかつたので、内部カウンタのカウント値N3を「1」インクリメントし、次のステツプSP37に移る。ステツプSP37においてCPU19は、内部カウンタのカウント値N3が所定値M3を越えたか否かを判定する。
【0078】
ここで否定結果が得られると、このことは未だ内部カウンタのカウント値N3が所定値M3を越えていないことを表しており、このときCPU19はステツプSP32に戻つて再度定常サーチを繰り返し行う。これに対してステツプSP37において肯定結果が得られると、このことは内部カウンタのカウント値N3が所定値M3を越えたことを表しており、このときCPU19は次のステツプSP38に移る。
【0079】
ステツプSP38においてCPU19は、サーチヤ14がリフアレンス信号を見失つたために(図7)、正確に定常サーチを行うことができず、このときのサーチ窓範囲の中心となる位相位置「23」を示すシステムタイムカウンタ21のカウント値X32をメモリ22に記憶して、次のステツプSP39に移る。
【0080】
ステツプSP39においてCPU19は、システムタイムカウンタ21のカウント値X31とカウント値X32とのずれ量X3を算出して、次のステツプSP40に移る。
【0081】
ステツプSP40においてCPU19は、メツセージの復元できていたときのカウント値X31(位相位置64)とリフアレンス信号を見失つたときのカウント値X32(位相位置23)とのズレ量X3(位相差31)を現在のサーチ窓範囲(±20)の前後に加えた範囲(±51)に拡げて定常サーチを行い、ステツプSP11に戻る。
【0082】
これにより、サーチ窓範囲を拡げる前ではリフアレンス信号を見失つたときにマルチパス信号S1〜S3が検出されなかつたが、このときに用いたリフアレンス信号のカウント値X32(位相位置23)を中心としてサーチ窓範囲をずれ量X3だけさらに拡げるようにしたことにより、マルチパス信号S1〜S3を再度検出できるようになる。
【0083】
以上の構成において、レイク受信装置10はサーチヤ14によつてマルチパス信号S1〜S3を一度検出し、そのうち位相の最も小さいマルチパス信号S1をリフアレンス信号とし、その位相位置を中心として決定されたサーチ窓範囲を用いて定常サーチを行つた結果、ノイズE等をマルチパス信号S1と誤検出したことによつてリフアレンス信号を見失つた場合には、当該見失つたときのリフアレンス信号の位相位置を中心としてサーチ窓範囲を所定の方法で拡げることにより、今までよりも少しだけ広いサーチ窓範囲を調べるだけでマルチパス信号S1〜S3を検出することができる。
【0084】
従つてレイク受信装置10は、マルチパス信号S1〜S3の検出を見失つた場合に、従来のようにPN符号の位相「0」から全て相関値を算出することによつてマルチパス信号S1〜S3を検出する必要はなくなり、短時間に再検出することができる。これによりレイク受信装置10は、新たに検出したマルチパス信号S1〜S3のうち位相の最も小さいマルチパス信号S1をリフアレンス信号として用いることにより再度正確に同期獲得することができ、かくして送信されてきたデータS21を復元することができる。
【0085】
以上の構成によれば、レイク受信装置10はマルチパス信号S1〜S3を一度検出した後の定常サーチ中にノイズEによる誤検出によつてリフアレンス信号を見失つた場合、見失つたリフアレンス信号の位相位置を基準としてサーチ窓範囲を所定の位相範囲に拡げることにより、さらに広いサーチ窓範囲でマルチパス信号S1〜S3を短時間に検出することができ、かくして正確な同期獲得を行つて送信されてきたデータS21を正確に復元することができる。
【0086】
なお上述の実施の形態においては、サーチ窓範囲制御方法1に従つて範囲を変更する際、サーチ窓範囲をノイズEの位相位置40を中心として±50位相分以上に拡げるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、サーチする時間を考慮した任意の位相範囲に設定するようにしても良い。この場合にも上述の実施の形態を同様の効果を得ることができる。
【0087】
また上述の実施の形態においては、サーチ窓範囲制御方法1、2及び3に従つて範囲を変更する際、サーチ窓範囲をリフアレンス信号を中心とした位相位置から両サイドに拡げるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、前回検出したリフアレンス信号がの存在した片側方向にだけサーチ窓範囲を拡げるようにしても良い。
【0088】
さらに上述の実施の形態においては、通話時の連続的にマルチパス信号S1〜S3を受信するときに本発明を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、マルチパス状態のパイロツト信号P1〜P3だけを所定の時間間隔ごとに間欠受信する場合に本発明を適用するようにしても良い。
【0089】
さらに上述の実施の形態においては、本発明の受信装置としてのレイク受信装置10を受信手段としてのアンテナ11及び受信回路12、遅延検出手段としてのサーチヤ14及びタイミングコントローラ18、復調手段としてのフインガ15〜17、検出範囲制御手段としてのサーチヤ14及びタイミングコントローラ18によつて構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、他の種々の受信手段、遅延検出手段、復調手段及び検出範囲制御手段によつて構成するようにしても良い。
【0090】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、受信開始時以降は前回検出した遅延信号の中で最も早く到着した遅延信号の遅延タイミングを基準とした所定の検出範囲内でRAKE合成に用いるフインガ数分だけ遅延信号の遅延タイミングが検出できなかつたときには、当該最も早く到着した遅延信号の遅延タイミングを基準として検出範囲を所定範囲にさらに拡げるようにしたことにより、ノイズ等の原因により検出範囲が動いてしまつて本来検出すべき複数の遅延信号を見失つたような場合でも、さらに拡げられた所定の検出範囲内の位相を調べるだけで簡単に遅延タイミングを検出し当該遅延タイミングに応じて複数の遅延信号を復調することができ、かくして複数の伝播経路を介して受信された遅延信号の遅延タイミングを短時間で検出して正確に復調し得る受信方法及び受信装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるレイク受信装置の構成を示すブロツク図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるサーチ窓範囲制御方法1の処理手順を示すフローチヤートである。
【図3】本発明の一実施の形態によるサーチ窓範囲制御方法1に従つて拡げた新たなサーチ窓範囲を示す略線図である。
【図4】本発明の一実施の形態によるサーチ窓範囲制御方法2の処理手順を示すフローチヤートである。
【図5】本発明の一実施の形態によるサーチ窓範囲制御方法2に従つて拡げた新たなサーチ窓範囲を示す略線図である。
【図6】本発明の一実施の形態によるサーチ窓範囲制御方法3の処理手順を示すフローチヤートである。
【図7】本発明の一実施の形態によるサーチ窓範囲制御方法3に従つて拡げた新たなサーチ窓範囲を示す略線図である。
【図8】マルチパスの説明に供する略線図である。
【図9】サーチ窓範囲を示す略線図である。
【図10】ノイズを誤つて検出した場合のサーチ窓範囲を示す略線図である。
【図11】ノイズを中心に決定されるサーチ窓範囲を示す略線図である。
【図12】サーチ窓のずれを示す略線図である。
【符号の説明】
10……レイク受信装置、14……サーチヤ、15〜17……フインガ、18……タイミングコントローラ、19……CPU、21……システムタイムカウンタ、22……メモリ。

Claims (8)

  1. 送信側において拡散符号によつて帯域拡散された変調信号を複数の伝搬経路を介してそれぞれ受信した後、当該受信した受信信号に含まれている複数の遅延信号をそれぞれ所定の遅延タイミングで復調する受信方法において、
    受信開始時に上記受信信号に含まれている上記複数の遅延信号の位相を調べることにより当該複数の遅延信号の遅延タイミングをそれぞれ検出すると共に、当該遅延タイミングにそれぞれ応じた位相の拡散符号で逆拡散することにより上記複数の遅延信号を復調し、
    上記受信開始時以降は前回検出した遅延信号の中で最も早く到着した上記遅延信号の遅延タイミングを基準とした所定の検出範囲内で、上記複数の遅延信号の位相を調べることにより当該複数の遅延信号の遅延タイミングをそれぞれ検出すると共に、当該遅延タイミングにそれぞれ応じた位相の拡散符号で上記複数の遅延信号を復調し、
    上記検出範囲内でRAKE合成に用いるフインガ数分だけ上記遅延信号の遅延タイミングが検出できなくなつた場合には、上記前回検出した遅延信号の中で最も早く到着した遅延信号の上記遅延タイミングを基準として当該検出範囲を所定範囲に拡げる
    ことを特徴とする受信方法。
  2. 上記検出範囲を所定範囲に拡げる場合には、上記最も早く到着した遅延信号の上記遅延タイミングを基準として上記前回検出した遅延信号の存在した方向に拡げる
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信方法。
  3. 上記検出範囲を所定範囲に拡げる場合には、上記最も早く到着した遅延信号の上記遅延タイミングを表す位相位置と、上記前回検出した遅延信号の上記遅延タイミングを表す位相位置との位相差以上に上記検出範囲を拡げる
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信方法。
  4. 上記検出範囲を所定範囲に拡げる場合には、上記最も早く到着した遅延信号の上記遅延タイミングを基準として上記前回検出した遅延信号の存在した方向に拡げる
    ことを特徴とする請求項3に記載の受信方法。
  5. 送信側において拡散符号によつて帯域拡散された変調信号を複数の伝搬経路を介してそれぞれ受信した後、当該受信した受信信号に含まれている複数の遅延信号をそれぞれ所定の遅延タイミングで復調する受信装置において、
    上記受信信号を受信する受信手段と、
    受信開始時に上記受信信号に含まれている上記複数の遅延信号の位相を調べることにより当該複数の遅延信号の遅延タイミングをそれぞれ検出し、上記受信開始時以降は前回受信した遅延信号のうち最も早く到着した遅延信号の上記遅延タイミングを基準とした所定の検出範囲内で、上記複数の遅延信号の位相を調べることにより当該複数の遅延信号の遅延タイミングをそれぞれ検出する遅延検出手段と、
    上記遅延タイミングにそれぞれ応じた位相の拡散符号で逆拡散することにより上記複数の遅延信号を復調する複数の復調手段と、
    上記受信開始時以降は上記遅延検出手段によつて上記所定の検出範囲内で上記複数の遅延信号の位相を調べさせた結果、RAKE合成に用いるフインガ数分だけ上記遅延信号の遅延タイミングが検出できなくなつた場合には上記前回検出した遅延信号の中で最も早く到着した遅延信号の上記遅延タイミングを基準として上記検出範囲を所定範囲に拡げさせる検出範囲制御手段と
    を具えることを特徴とする受信装置。
  6. 上記検出範囲制御手段は、上記検出範囲を所定範囲に拡げる場合に上記最も早く到着した遅延信号の上記遅延タイミングを基準として上記前回検出した遅延信号の存在した方向に拡げる
    ことを特徴とする請求項5に記載の受信装置。
  7. 上記検出範囲制御手段は、上記検出範囲を所定範囲に拡げる場合に上記最も早く到着した遅延信号の上記遅延タイミングを表す位相位置と、上記前回検出した遅延信号の上記遅延タイミングを表す位相位置との位相差以上に上記検出範囲を拡げる
    ことを特徴とする請求項5に記載の受信装置。
  8. 上記検出範囲制御手段は、上記検出範囲を所定範囲に拡げる場合に上記最も早く到着した遅延信号の上記遅延タイミングを基準として上記前回検出した遅延信号の存在した方向に拡げる
    ことを特徴とする請求項7に記載の受信装置。
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