JP3951210B2 - コントロールユニット - Google Patents

コントロールユニット Download PDF

Info

Publication number
JP3951210B2
JP3951210B2 JP2001202958A JP2001202958A JP3951210B2 JP 3951210 B2 JP3951210 B2 JP 3951210B2 JP 2001202958 A JP2001202958 A JP 2001202958A JP 2001202958 A JP2001202958 A JP 2001202958A JP 3951210 B2 JP3951210 B2 JP 3951210B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
substrate
power
insulating substrate
metal substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001202958A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003011829A (ja
Inventor
彰夫 岡村
由晃 東原
武史 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp filed Critical Omron Corp
Priority to JP2001202958A priority Critical patent/JP3951210B2/ja
Publication of JP2003011829A publication Critical patent/JP2003011829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3951210B2 publication Critical patent/JP3951210B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両における電動パワーステアリング装置のコントロールユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電動パワーステアリング装置は、ハンドル操作によりステアリングシャフトに発生する操舵トルクをトルクセンサにより検出し、それに応じてステアリングシャフト等に取り付けられたアシストモータ(以下、場合により単にモータという)に車両のバッテリーから電流を流して操舵補助トルクを発生させるものである。この電動パワーステアリング装置は、油圧式のものに比べ、大きな操舵補助トルクを発生させることが困難なため、従来では主に軽自動車に使用されてきたが、電子制御が容易である、或いは油圧ポンプや油配管が不要で構造が簡素になるなどの各種利点があり、近年では排気量が1800CCレベルの小型車両にも適用が検討されており、将来はさらに大型な車両にも適用される可能性がある。
なお、この電動パワーステアリング装置におけるアシストモータの電流制御には、通常四つ(又は四組)のFET(電界効果トランジスタ)で構成されるHブリッジ回路よりなる駆動回路を用い、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を含む制御回路の制御で、この駆動回路を介してアシストモータをPWM(パルス幅変調)方式で駆動する。
また一般的に、この種の装置では、車両のバッテリーから前記駆動回路に電力供給する高電位電源ラインには、電源バックアップ用コンデンサ(通常は、電解コンデンサ)やチョークコイルが接続され、リップル電流の問題や、大電流時の配線抵抗による一時的な電源電圧降下の問題、或いはノイズの問題を解消するようにしている。また、モータ電流を検出するために、例えば低電位電源ラインにシャント抵抗が接続される。また場合により、電源ライン或いはモータの通電ラインを開閉するパワーリレーも設けられる。
そして、上記駆動回路や制御回路、或いは上記電源バックアップ用コンデンサなどの大電流回路部品は、コントロールユニットなどと呼ばれる一つのユニット内の回路基板に実装されて設けられ、このコントロールユニット(以下、場合により単にユニットという)は、例えば車室内の搭乗者からは見えない隙間などに配置されていた。
【0003】
ところで、従来の電動パワーステアリング装置のコントロールユニットは、一枚の回路基板を金属製のケース内に収納してなる構造であり、その回路基板は、例えば図9に示すような構成となっていた。即ち、基本構造は、いわゆるプリント基板と同様であり、絶縁性を有する樹脂製の基板上に、印刷配線技術よりなる導体パターンによって回路導体や受動素子などを形成し、前述のFETや電源バックアップ用コンデンサ等、或いは前述の制御回路を構成するICチップやパワーリレーなどの部品を実装してなるものである。
ちなみに、図9に示した回路基板1では、符号2で示すものが樹脂でモールドされたFETのチップであり、符号3で示すものが電源バックアップ用コンデンサであり、符号4で示すものが前述の制御回路を構成するマイコンのICチップ(以下、マイコンチップという)である。また、符号5で示すものは、モータの通電ライン等の大電流が流れる回路導体を構成するブスバ(導電板)であり、符号6で示すものは主にFET2で発生する熱を放熱する放熱器であり、符号7で示すものはマイコンチップ4の制御でモータの通電ラインを開閉するパワーリレーである。
【0004】
なお、アシストモータには、軽自動車の場合でも最大35A程度の電流が流れるので、厚さに限界のある回路基板1上の導体パターンによってアシストモータの通電ライン等を構成するのは、発熱や基板上スペース等の面から実用上不可能であった。このため、回路基板1上の導体パターンに比較して幅及び厚さが格段に大きな上述のブスバ5が回路基板1上に取り付けられることにより、前記通電ライン等が構成されていた。また、FET2で発生する熱量は、稼働状態によっては非常に大きく、仮に放置すれば短時間で数百℃程度にまで昇温してしまう。そのため、上記放熱器6は、熱導電性の高いアルミなどより製作され、FET2の裏面に接合された状態で、回路基板1の端に各FET2と並列状態に設置されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の電動パワーステアリング装置のコントロールユニットは、特に比較的大型な車両(アシストモータの電流を例えば60〜80Aとする必要があるもの)への適用性や搭載性などに関して、以下のような問題を有していた。
(イ)即ち従来の構成では、比較的大型な車両への適用によってモータ電流が増大すると、自己発熱によるプリント基板の温度上昇に加え、シャント抵抗などの自己発熱部品の半田接続部への熱ストレスが大きく自己発熱による熱衝撃性の点で十分な耐性が得られなくなる。さらに、大電流の連続通電では、半田が溶融し部品(例えば前述したシャント抵抗など)の接続不良を引き起こす可能性がある。
(ロ)また、Hブリッジ回路パターンが長いため、大電流化によりラジオノイズ特性が悪化し許容範囲を越える可能性がある。
(ハ)また、一枚のプリント基板上に平面的に部品を配置する構成であったため、特に回路基板の面方向の大きさが大型になり、重量も重くなる。特に、例えば小型自動車などの比較的大型な車両の場合には、アシストモータの電流が例えば最大80Aとなるので、放熱器や前述したブスバが極めて大型化し、その分がそのままユニット全体の大きさや重量に反映して、ユニット全体が極めて大きくかつ重くなってしまう。そして、小型自動車等の場合には、アシストモータの電流の増大により、ユニットとモータ間などの配線抵抗による電圧降下の問題が無視できなくなり、配線をコスト面等から太くできない状況では実用上コントロールユニットをアシストモータ近く(即ち、エンジンルーム内)に配置せざるを得ないが、上述したようにユニットが大型化するとエンジンルーム内の隙間への配置が極めて困難になり、小型自動車等への装置の適用自体がコスト面やスペースの面などから困難になる。
【0006】
なお、図8に示すコントロールユニットは、上述した大電流化に対応するため、出願人が提案したものである。このユニット10は、ベース基板11の下面に金属基板12を取り付け、次いでこの中間組立品を、放熱板15(ヒートシンク)を予め取り付けた樹脂ケース13に対して組み付け、その後絶縁基板14(プリント基板)をベース基板11の上面に取り付けた後、カバー部材16をベース基板11及び絶縁基板14の上面を覆うように樹脂ケース13に取り付けてなるものである。
ベース基板11は、金属基板12や絶縁基板14が重ねて取り付けられる支持部材であるとともに、前述の電源バックアップ用コンデンサやパワーリレーなどの大電流が流れる回路部品(大電流部品)を実装するための回路基板でもある。このベース基板11は、金属製の複数の金具よりなる回路導体構成部材が、インサート成形により樹脂製の基材と一体化されてなる。
【0007】
金属基板12は、FETを含むHブリッジ回路とシャント抵抗を実装したアルミ製の基板であり、ベース基板11の下面側に接着等により取り付けられ、ベース基板11との回路接続はワイヤボンディングで実現される。この金属基板12の裏面(下面)は放熱板15に接合し、Hブリッジ回路等で発生した熱が効率良く放熱される構成となっている。
樹脂ケース13は、ベース基板11等が収納可能な大きさの全体として枠状の形状のもので、ユニット10の側面の外壁を構成する部材であるとともに、外部配線のためのコネクタ17,18,19が一体的に設けられた部材である。
絶縁基板14(プリント基板)は、マイコンチップなどの小電流部品を実装したものである。
この絶縁基板14とベース基板11又は樹脂ケース13との間の回路接続は、ベース基板11又は樹脂ケース13に設けられたリード端子20,21(プレスフィット端子)を、組立時に絶縁基板14のスルーホール22,23に圧入することで実現されている。
【0008】
この図8に示すコントロールユニットの構成であれば、各回路部品が機能毎に最適な基板に実装され、しかも各基板がベース基板11を中心に積層配置されているため、電流増による熱衝撃性の問題を解消できるとともに、ユニットの小型化が可能となり、車両への搭載性が向上する。
しかしこの構成でも、ベース基板11におけるパワーパターン(モータの電源ラインや通電ラインを構成する導体パターン)のパターン形状が複雑で長くなるため、ラジオノイズ特性の悪化の問題が残る。
また、ユニット内部は三つの基板が積層配置された3ピース構造となるため、組立工数や部品点数が増えることによって、相当のコストアップが避けられないという問題が新たに発生する。
そこで本発明は、上述した課題が解決されて、特にモータ電流が増大する比較的大型な車両への適用性や搭載性などが格段に向上するとともに、ラジオノイズ特性やコスト面でも優れた電動パワーステアリング装置のコントロールユニットを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願の第1発明による電動パワーステアリング装置のコントロールユニットは、車両の操舵系に連結されたアシストモータにより操舵補助トルクを発生させる電動パワーステアリング装置のコントロールユニットであって、
前記アシストモータの各コイル端子を高電位電源ライン又は低電位電源ラインに切り替え可能に接続するスイッチング素子を含む駆動回路と、
この駆動回路のスイッチング素子の動作を制御することにより前記アシストモータの動作を制御する制御回路と、
基材が金属よりなり、前記駆動回路が実装された金属基板と、
基材が絶縁性材料よりなり、前記制御回路が実装されるとともに、外部接続用のコネクタが実装された絶縁基板と、
ユニットの外壁を構成する金属製の放熱ケースとを備え、
前記金属基板と絶縁基板が、前記放熱ケースに対して相互に重なるように取り付けられ、前記金属基板と絶縁基板との間の信号及び電源の接続が、各基板に設けられ各基板を相対的に取り付ける際に相互に接合する信号接続部とパワー接続部によりそれぞれ実現され、
前記信号接続部又は/及び前記パワー接続部は、前記絶縁基板に設けられた凹状端子と、前記金属基板に設けられ前記凹状端子内に嵌合する凸状端子とよりなり、
前記凸状端子は、前記金属基板の所定の導体パターンにクリーム半田によって表面実装されるバラ端子よりなり、
前記金属基板の所定の導体パターンにおける前記バラ端子の座面が半田付けされる所定領域の四隅位置には、前記導体パターンを構成する導体層が存在しないパターン抜き部が設けられ、かつ、前記導体パターンの表面を覆うレジストパターンは、前記所定領域の周縁まで形成され、前記所定領域の周縁には前記レジストパターンの厚さ分の段部が形成されているものである。
【0010】
ここで、金属基板に実装される「駆動回路」としては、アシストモータをPWM駆動する場合のブリッジ回路を含む回路があり得る。また、「スイッチング素子」には、アシストモータをPWM駆動する場合のブリッジ回路を構成するFETが含まれる。また、絶縁基板に実装される「制御回路」とは、例えばマイコンやその周辺回路(大電流が流れない周辺回路)を含む回路である。なお、電源バックアップ用コンデンサ(通常は、電解コンデンサ)、ノイズ対策用のチョークコイル、モータ通電ライン等を開閉するパワーリレー、或いは電流検出用のシャント抵抗などの大電流部品は、絶縁基板又は金属基板の何れかに実装すればよい。但し、放熱性を考慮すれば、これら大電流部品のうち発熱が特に問題となる部品(例えば、シャント抵抗)は金属基板に実装すべきである。
また、「信号接続部」や「パワー接続部」は、金属基板と絶縁基板との間の電気的接続を実現する部位を意味する。このうち、「信号接続部」は、金属基板と絶縁基板との間の信号の接続を実現する部位である。また「パワー接続部」は、金属基板と絶縁基板との間の電源関係の接続(アシストモータを駆動するための大電流が流れる回路導体の接続)を実現する部位である。この「パワー接続部」によって上記基板間の接続部分が構成されるライン(回路を構成する導電路)には、例えば後述する形態例のように大電流が流れる電源ラインとモータ通電用の通電ラインとがある。
また「バラ端子」とは、基板の導体と別個の部材によって構成された単独の端子を意味し、基板にモールドされた導体やコネクタの電極は含まない。
また「レジストパターン」とは、基板表面を保護する絶縁層を意味する。
【0011】
この第1発明によれば、次のような基本的効果が得られる。即ち、ユニット内部の構成が、二つの基板(金属基板と絶縁基板)が積層配置された2ピース構造となるため、組立工数や部品点数が少なくなり、生産性が向上してコストアップが回避される。
しかも、各回路部品が機能毎に最適な基板に実装され、各基板が積層配置されている。このため、ユニットの大幅な小型化が可能となり、車両への搭載性が格段に向上する。
即ち、まずアシストモータの通電状態を切り替えるスイッチング素子を含み発生熱量の多い駆動回路は、熱伝導性の良い金属基板に実装されて高い放熱性が確保される。これにより、この駆動回路の回路導体を構成する金属基板上の導体パターンの幅や間隔を従来よりも狭く設定可能となり、駆動回路実装部分の面積、ひいては金属基板全体の面積が縮小できる。
また、流れる電流が少ない制御回路は、通常の絶縁基板に実装され必要最小限の面積内に配設できる。このため、金属基板上の実装部品と絶縁基板上の実装部品の干渉を避けて、二つの基板間距離を小さくし、各基板とその実装部品の配置スペースを厚さ方向に小さくすることが可能となる。
しかも、金属基板と絶縁基板が積層配置されることにより、全体として面方向の大きさが大幅に縮小される。
したがって、ユニットの面方向の大きさが大幅に縮小されるとともに、ユニットの厚さ方向の大きさも従来と同程度とすることができ、それにともなって重量も軽減できる。そのため、アシストモータの電流量が多い比較的大型な車両についても、ユニットの高い適用性や搭載性が得られる。
【0012】
なお、この第1発明や後述する第2発明においては、ユニットの外壁を構成する放熱ケースの内面に前記金属基板の裏面が接合されている態様が望ましい。
このような構成であると、部品点数の増加を回避しつつ、金属基板で発生する熱の放熱性を高く確保できる。というのは、放熱部材である放熱ケースが外壁を構成する構造であるので、放熱部材が設けられる部分の外壁を構成する部材(カバー部材)が不要になり、さらに金属基板に接合した放熱部材の外面が外気にさらされることになるので、高い放熱性が得られる。
【0013】
またこの第1発明では、前記信号接続部又は/及び前記パワー接続部が、前記絶縁基板に設けられた凹状端子(例えば、スルーホール)と、前記金属基板に設けられ前記凹状端子内に嵌合する凸状端子とよりなり、前記凸状端子が、前記金属基板の所定の導体パターンにクリーム半田によって表面実装されるバラ端子よりなるものである。
このため、前記信号接続部又は/及び前記パワー接続部が、バラ端子の表面実装やスルーホール等の形成によって容易に実現でき、生産性がより高まる。
【0014】
またこの第1発明では、前記金属基板の所定の導体パターンにおける前記バラ端子の座面が半田付けされる所定領域の四隅位置には、前記導体パターンを構成する導体層が存在しないパターン抜き部が設けられ、かつ、前記導体パターンの表面を覆うレジストパターンは、前記所定領域の周縁まで形成され、前記所定領域の周縁には前記レジストパターンの厚さ分の段部が形成されている。
このため、クリーム半田のリフロー工程において、半田の表面張力が前記バラ端子を前記所定領域の中心に向かわせるように作用し、前記バラ端子を自動的に適正位置に位置決めるセルフアライメントの機能が実現され、組立性がさらに向上する。即ち、バラ端子を単純に表面実装するだけで、高精度に位置決めされた前記凸状端子が構成でき、ひいては前記信号接続部又は/及び前記パワー接続部が、簡単な工程で(即ち、低コストで)高精度に製作できることになる。
【0015】
また、この第1発明のより好ましい構成は、前記バラ端子の座面に、前記クリーム半田が入り込む穴が形成されているものである。
このような構成であると、前記バラ端子の座面において半田のフィレットが形成される縁面距離が長くなり、前記バラ端子が構成する接続部(前記信号接続部又は/及び前記パワー接続部)の耐熱衝撃性が向上する。
【0016】
また、この第1発明のより好ましい構成は、前記バラ端子が、帯状材の曲げ加工よりなり、その座面から前記凹状端子内に嵌合する先端部に向かって、略直角に屈曲する屈曲部が複数(好ましくは、第1屈曲部から第5屈曲部まで合計5箇所)設けられているものである。
なお、上記屈曲部が第1屈曲部から第5屈曲部まで合計5箇所設けられた場合、第2屈曲部から第3屈曲部までの部分の大きさが、第4屈曲部から第5屈曲部までの部分よりも大きくなっていることが望ましい。
このような構成であると、バラ端子の重心が低くなりバラ端子の自立安定性が高まるため、バラ端子の実装作業がより楽になる。
また、例えば熱変形によって絶縁基板からバラ端子の先端側(嵌合部)に力が加わっても、バラ端子が柔軟に変形することで、この力がバラ端子の座面(即ち、金属基板に対する半田付け部分)まで伝達することを十分緩和できるようになり、これにより発熱による半田付け部の接続不良発生を回避できる(即ち、発熱時の応力を緩和して耐熱衝撃性を向上させることができる)。というのは、バラ端子が帯状材よりなるため、その板厚方向の外力に対しては、その板厚を薄く設定することで十分な柔軟性を持たせることができる。また、上述したように複数の屈曲部を有する構造であると、板厚方向に直交する横方向の外力に対しても相当な可撓性を持たせられるからである。なお、5箇所で屈曲し、第2屈曲部から第3屈曲部までの部分が比較的大きく設定されている構成であると、板厚方向に直交する横方向の外力に対してより十分撓むように構成できる。
【0017】
また、この第1発明のより好ましい構成は、前記パワー接続部と、これに対応する前記コネクタの端子とを接続する前記絶縁基板のパワーパターンが、前記絶縁基板の厚さ方向に複数形成された導体層を同一パターンとしてスルーホールで接続してなる多層構造となっており、さらに、前記パワー接続部から前記コネクタの端子まで、略直線的かつ平行に配置されているものである。
このような構成であると、従来のように基板表面側に位置する単一の導体層やブスバーによって複雑かつ長尺な形状のパワーパターンを設ける場合に比較して、パワーパターンを格段にコンパクト化でき、しかも十分大きな導体断面積が得られる。したがって、ラジオノイズ特性を改善できるとともに、パワーパターンの仕様において大電流化にも対応可能となる(いいかえると、電流増大時のパターン抵抗による発熱を抑制できる)。
次に、本願の第2発明による電動パワーステアリング装置のコントロールユニットについて説明する。この第2発明は、前述した第1発明の基本構成と、上述したパワーパターンの特徴とを、併せ持つものである。
即ち、車両の操舵系に連結されたアシストモータにより操舵補助トルクを発生させる電動パワーステアリング装置のコントロールユニットであって、
前記アシストモータの各コイル端子を高電位電源ライン又は低電位電源ラインに切り替え可能に接続するスイッチング素子を含む駆動回路と、
この駆動回路のスイッチング素子の動作を制御することにより前記アシストモータの動作を制御する制御回路と、
基材が金属よりなり、前記駆動回路が実装された金属基板と、
基材が絶縁性材料よりなり、前記制御回路が実装されるとともに、外部接続用のコネクタが実装された絶縁基板と、
ユニットの外壁を構成する金属製の放熱ケースとを備え、
前記金属基板と絶縁基板が、前記放熱ケースに対して相互に重なるように取り付けられ、前記金属基板と絶縁基板との間の信号及び電源の接続が、各基板に設けられ各基板を相対的に取り付ける際に相互に接合する信号接続部とパワー接続部によりそれぞれ実現され、
前記パワー接続部とこれに対応する前記コネクタの端子とを接続する前記絶縁基板のパワーパターンが、前記絶縁基板の厚さ方向に複数形成された導体層を同一パターンとしてスルーホールで接続してなる多層構造となっており、さらに、前記パワー接続部から前記コネクタの端子まで、略直線的かつ平行に配置されていることを特徴とする。
このため、この第2発明によれば、前述した第1発明の基本的効果に加えて、前述したパワーパターンの特徴に基く効果が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、電動パワーステアリング装置の回路構成の一形態例を、図6により説明する。本装置は、車両の操舵系に連結されて操舵補助トルクを発生するアシストモータ31(以下、場合により単にモータ31という)と、このモータ31を駆動回路32(Hブリッジ回路)を介して制御する制御回路33と、車両の電源(バッテリー)34の出力をもとにこの制御回路33に所定電力を供給する電源回路35と、前記操舵系の操舵トルクを検出するトルクセンサ36とを備える。なお図6において、符号30で示すものが、電動パワーステアリング装置のコントロールユニット(以下、場合により単にユニット30という)である。
【0019】
また図6において、符号37で示すものは、車両のイグニションスイッチであり、本装置においては制御回路33の起動スイッチとして機能する。
また、符号38で示すものは、モータ31の電流(以下、場合により単にモータ電流という)が増大したときに電源をバックアップする電解コンデンサである。
また、符号38a,38bで示すものは、電磁リレー(正確には電磁リレーの接点)であり、図示省略した回路を介してこれら電磁リレー(パワーリレー)のコイルが制御回路33によって駆動制御される構成となっている。
電磁リレー38aは、ユニット30の通電ラインL1(高電位電源ライン)と電源の正極間を開閉する電源リレーであり、電磁リレー38bは、駆動回路32とモータ31間の通電ラインL3を開閉するモータリレーである。
これら電磁リレーは、装置の非稼働状態において開状態に維持されて、例えばバッテリー逆接(車両のバッテリーを反対の極性で接続すること)による大電流の発生等を回避している。また、装置の稼働時に地絡故障などが起きた場合には、この故障に起因する大電流の発生やモータの誤動作、或いは回生ロックの回避のために、上記リレーをやはり開状態に切り換えて各通電ラインを遮断する構成となっている。
なお、ここでいう回生ロックとは、駆動回路32(Hブリッジ回路)を構成する後述のFETの短絡故障(オン故障)などによって、モータのコイルの両端子が接続された状態となり、モータにいわゆる回生制動力が発生して、モータに連結されたハンドルが回転操作困難になるか又は回転操作不能になる現象をいう。そして、このような回生ロックの問題をリレーによって解決しようとすれば、上記電磁リレー38bのように、Hブリッジ回路とモータ間の通電ラインにリレーを設ける必要がある。
【0020】
また、符号39で示すものは、駆動回路32のグランド側に接続された抵抗であり、この抵抗39の電圧降下分に相当する電圧が入力ライン40によって制御回路33に入力されている。なお、この入力ライン40から入力される電圧値は、当然にモータ電流に比例するため、制御回路33ではこの電圧値からモータ電流値を検知可能であり、抵抗39や入力ライン40は、モータ電流の電流検出手段を実質的に構成している。
また、符号41で示すものは、ノイズ発生を抑制するためのチョークコイルであり、通電ラインL1に直列に接続されている。また、符号42で示すものは、駆動回路32やシャント抵抗39などの発熱部の温度を検出するためのサーミスタである。
なお、駆動回路32、制御回路33、電源回路35、電解コンデンサ38、電磁リレー38b、シャント抵抗39、チョークコイル41、サーミスタ42などは、ユニット30内に設けられるユニット部品である。電磁リレー38aは、この場合ユニット30外(即ち、車両側)に設けられているが、ユニット30内に設けられる場合もある。
【0021】
ここで、駆動回路32は、この場合4個の電界効果トランジスタSW1〜SW4(以下、FETSW1〜SW4という)をモータ31に対してHブリッジ形に接続してなるHブリッジ回路よりなり、このHブリッジ回路を構成するスイッチング素子である各FETSW1〜SW4は、制御回路33から出力されるPWM駆動信号によって動作する。各FETSW1〜SW4のこの動作により、モータ31の各コイル端子は、前記PWM駆動信号に応じたデューティ比で、通電ラインL1(高電位電源ライン)又は通電ラインL2(低電位電源ライン)に断続的に接続される。
なお、各FETSW1〜SW4は、この場合、Nチャンネルエンハンスメント型MOSFETであり、その構造上ダイオードD1〜D4(寄生ダイオード)がドレイン・ソース間に作り込まれている。
【0022】
また、制御回路13は、マイコンを含む回路で構成され、トルクセンサ36の検出信号から検知される操舵トルクの値に応じた操舵補助トルクを発生させるべく、前記操舵トルクに応じたモータ電流の目標値(目標電流値)を実現するデューティ比のPWM駆動信号を生成して駆動回路32を制御する通常状態(異常状態でない正常な運転状態)での制御機能の他、例えば地絡故障を検出して、故障対応制御(FETSW1〜SW4を全てオフにしたり、電磁リレー38a又は38bを開状態とする処理)を実行して過電流によるFETの焼損等を回避するフェールセーフ機能も実現する。また、制御回路33は、サーミスタ42や入力ライン40からの信号を読み取ることによって、ユニット30内の温度状態を監視し、必要に応じて上記目標電流値よりもモータ電流を強制的に低下させることで、ユニット30内の過熱を防止するフェールセーフ機能(過熱防止機能)も実現する。
なお、目標電流値は、操舵トルクに応じた(例えば、比例した)目標の操舵補助トルクを発生させるためのモータ電流値であるが、操舵トルク以外のパラメータ(例えば、車速)も考慮してこの目標電流値を求めるようにしてもよい。例えば、操舵トルクが同じでも、車速によって目標電流値を異ならせ、車速に応じて操舵補助トルクを若干異ならせるような構成が一般的となっている。
【0023】
また、電源回路35は、バッテリー34の電圧(通常、12V〜14V)を所定電圧(例えば、5V)に変換して制御回路33に供給するものである。
なお、電磁リレー38aは、駆動回路12と電源34の負極(即ち、グランド)との間の通電ラインL2に設けられていてもよく、また、電磁リレー38bは、駆動回路12とモータ31間の他方の通電ラインL4に設けられていてもよい。
また、図示省略しているが、制御回路33内又はその周辺には、駆動回路12の各スイッチング素子(FETSW1〜SW4)を制御回路33内のCPUの指令で駆動するためのトランジスタよりなるFET駆動回路や、入力ライン40などから入力される信号を平滑化するフィルタ回路、或いは、入力ライン40やサーミスタ42などからの入力信号(アナログ信号)をデジタル化するA/Dコンバータ(図示省略)などが必要に応じて設けられる。また通常は、PWM駆動信号の設定に使用される車速検出信号が、車両に設けられた車速センサから制御回路33に入力される。
【0024】
次に、ユニット30の構造の一形態例について説明する。
図1は、ユニット30の要部分解斜視図である。また、図2(a)はユニット30の斜視図(カバー取り外し状態)であり、図2(b)はユニット30の斜視図(完成状態)である。図1及び図2(a)に示すように、本形態例のユニット30は、大きく分けて、放熱ケース50と、金属基板60と、絶縁基板70と、カバー80(図2(a)に示す)とよりなる。また、その組立手順は、次のとおり極めて簡単である。即ち、まず図1の如く、放熱ケース50に金属基板60と絶縁基板70をネジ91,92によって順次取り付け、次いで図2(a)のように、カバー80をネジ93によって放熱ケース50に取り付けて完成となる。
【0025】
以下、各構成要素を説明する。
まず、放熱ケース50は、上面が開口した箱形のもので、例えばアルミ(アルミ合金含む)のダイカストよりなり、金属基板60や絶縁基板70が重ねて取り付けられる支持部材であるとともに、ユニット30の一面側を覆うカバー部材、さらには放熱用のヒートシンクとしても機能する部材である。図1に示すように、この放熱ケース50内には、金属基板60の下面(裏面)が接合する接合面51が設けられ、この接合面51の四隅の位置には、前述のネジ91をねじ込むためのネジ穴52が形成されている。また、この放熱ケース50内の四隅位置には、絶縁基板70の四隅に当接して絶縁基板70を支持する支持部53が形成され、この支持部53の上面には、前述のネジ92をねじ込むためのネジ穴54が形成されている。また、この放熱ケース50の一側端部には、後述するコネクタ71〜74をユニット外に露出状態に配置するための切り欠き部55が形成されている。
【0026】
次に、金属基板60について説明する。金属基板60は、基材であるアルミ板の表面(実装面側)に絶縁層を形成し、さらにその上に回路導体としての導体パターンを印刷配線技術により形成し、この導体パターンの所定の部位に対して駆動回路32を構成するスイッチング素子等の部品を実装したものである。なお、図1においては、上面側がこの金属基板60の実装面となっている。またこの場合、金属基板60に実装される回路要素としては、図6において一点鎖線で囲まれたもの、即ち、スイッチング素子(FETSW1〜SW4)と、シャント抵抗39と、サーミスタ42が含まれる。なお図1において、符号61で示すものが、スイッチング素子(FETSW1〜SW4)に相当するFETチップであり、この場合2個ずつ並んで表面実装されている。シャント抵抗39とサーミスタ42については、煩雑を避けるため、図1では図示省略している。
この金属基板60の上面には、図1に示すように、本発明の凸状端子に相当するパワー端子62と信号端子63(バラ端子)が、クリーム半田による表面実装によって各々一列に並んで取り付けられている。
【0027】
このうちパワー端子62は、金属基板60と絶縁基板70との間の四つのパワーライン(前述した電源ラインL1,L2及び通電ラインL3,L4)の接続を実現するパワー接続部を構成するものである。このパワー端子62は、図3(図3(a)は側面図、図3(b)は下面図、図3(c)は正面図、図3(d)は斜視図)に示すように、金属製の帯状材の曲げ加工よりなる。そして図3(a),(d)に示すように、その座面62aから先端部62bに向かって、略直角に屈曲する屈曲部が第1屈曲部K1から第5屈曲部K5まで合計5箇所設けられており、第2屈曲部K2から第3屈曲部K3までの部分の長さL1が、第4屈曲部から第5屈曲部までの部分の長さL2よりも長くなっており、重心位置が図3(a)の符号G1に示すように低い位置に設定されている。また、このパワー端子62の座面62aには、図3(b),(d)に示すように、表面実装用のクリーム半田が入り込む円形の穴62c(貫通孔)が形成されている。
【0028】
また、信号端子63は、金属基板60と絶縁基板70との間の複数の信号ライン(各FETSW1〜SW4の駆動ラインや、前述の電流検出信号の入力ライン40やサーミスタ42からの温度信号入力ラインなど)の接続を実現する信号接続部を構成するものである。この信号端子63も、図4(図4(a)は側面図、図4(b)は下面図、図4(c)は正面図、図4(d)は斜視図)に示すように、金属製の帯状材の曲げ加工よりなる。そして図4(a),(d)に示すように、その座面63aから先端部63bに向かって、略直角に屈曲する屈曲部が第1屈曲部K6から第3屈曲部K8まで合計3箇所設けられており、やはり重心G2の位置が図4(a)に示す如く低い位置に設定された低重心構造となっている。また、この信号端子63の座面にも、図4(b),(d)に示すように、表面実装用のクリーム半田が入り込む円形の穴63c(貫通孔)が形成されている。
なお、パワー端子62や信号端子63が、このような低重心構造であると、これら端子が安定して真っ直ぐに起立した適正姿勢に維持される自立安定性が得られる。
【0029】
そして、金属基板60において、パワー接続部の凸状端子(パワー端子62)が表面実装される部分の構成は、例えば図5(a),(b)に示すような構成となっている。即ち、パワー端子62がクリーム半田によって接続される所定の導体パターン64において、パワー端子62の座面62aが半田付けされる四角形状の所定領域65の四隅位置には、導体パターン64を構成する導体層が存在しないパターン抜き部66が設けられ、かつ、導体パターン64の表面を覆うレジストパターン67(図5(b)に示す)は、前記所定領域65の周縁まで形成され、前記所定領域65の周縁にはレジストパターン67の厚さ分の段部が形成されている。なお、上記所定領域65は、パワー端子62の座面62aの形状に対応した形状となっており、座面62aよりも僅かに大きな寸法となっている。
この構成であると、クリーム半田のリフロー工程において、半田の表面張力が、例えば図5(b)の矢印に示すように、パワー端子62(バラ端子)を前記所定領域65の中心に向かわせるように作用し、パワー端子62を自動的に適正位置に位置決めるセルフアライメントの機能が実現されることを、発明者らは実験で確認している。
【0030】
次に、絶縁基板70について説明する。
絶縁基板70は、例えば合成樹脂製の基板に印刷配線技術により所定の導体パターンを形成し、制御回路33を構成する回路部品(例えばマイコンチップや、その入出力回路を構成するトランジスタなど)や、金属基板60に実装されないその他の回路要素(例えば、図6に示す電源回路35、電解コンデンサ38、電磁リレー38b、及びチョークコイル41)、さらには外部配線のためのコネクタ71,72,73,74(図1及び図2に示す)を実装してなるもので、基本的には一般のプリント基板と同様の構成である。
コネクタ71,72,73,74は、基板とは別部品のコネクタ部材が絶縁基板70の一端縁にネジ止めされてなる。ここで、コネクタ71は、モータ31の各コイル端子に接続された通電ラインの配線が接続されるコネクタであり、コネクタ72は、バッテリー34の正極又はグランドに接続された電源配線が接続されるコネクタであり、コネクタ73,74は、イグニションスイッチ(起動スイッチ37)やトルクセンサ36などの各種信号線(制御回路33のユニット外部に対する入出力信号の信号線)が接続されるコネクタである。なお、これらコネクタ71〜74の配列方向は、組立状態において前述した金属基板60の凸状端子(パワー端子62及び信号端子63)の配列方向と平行になっている。
【0031】
この絶縁基板70において、前述の金属基板60の凸状端子(パワー端子62及び信号端子63)に対向する位置には、図1に示すように、前記凸状端子が嵌合する凹状端子に相当するスルーホール75,76が各々一列に並んで形成され、図1に示すように絶縁基板70を放熱ケース50(金属基板60が取り付けられたもの)に取り付ける際の平行移動によって、前記凸状端子の先端部62b,63bがこれら凹状端子内にいっせいに嵌合する構成となっている。即ち、前記凸状端子の凹状端子への挿入作業は、絶縁基板70を取り付ける際の通常の動作(図1では、絶縁基板70を位置決めて水平に保ちつつ下降させて放熱ケース50等に対して押し付ける動作)で全て実現でき、この動作で絶縁基板70の取り付け(ネジ92のねじ込み作業除く)と電気的接続のための端子接合が完了する。
なお、前記凸状端子(パワー端子62及び信号端子63)とこれら凹状端子(スルーホール75,76)は、本発明のパワー接続部と信号接続部をそれぞれ構成している。
ここで、スルーホール76は、信号端子63に対応する個数(この場合、7個)設けられ、各信号端子63の先端部63bが上記取付時に容易に挿入可能な形状寸法となっている。
また、スルーホール75は、パワー端子62に対応する個数(即ち、4個)設けられ、各パワー端子62の先端部62bが上記取付時に容易に挿入可能な形状寸法となっている。
【0032】
また、図5(c)の拡大図(絶縁基板70の要部パターン形状等を示す拡大平面図)に示すように、4個のスルーホール75のうち、モータ31の通電ラインL4(図6参照)を構成するスルーホール75aは、絶縁基板70の最も側縁部(図5(c)における最下方)に配置され、モータ31の通電ラインL3(図6参照)を構成するスルーホール75bは、上記スルーホール75aの内側に隣接して形成されている。また、低電位電源ラインL2(図6参照)を構成するスルーホール75cは、上記スルーホール75bの内側に隣接して形成され、高電位電源ラインL1(図6参照)を構成するスルーホール75dは、上記スルーホール75cの内側に隣接して形成されている。
また、絶縁基板70のコネクタ71,72が設けられる端縁部には、図5(c)に示すように、これらコネクタ71,72の端子がそれぞれ接続されるスルーホール71a,71b,72c,72dが、前述のスルーホール75(75a〜75d)と平行に一列に並んで配置されて形成されている。ここで、スルーホール71aは、コネクタ71の通電ラインL4に対応する端子(モータ31の一方の端子に結線される端子)に接続されるものであり、スルーホール71bは、コネクタ71の通電ラインL3に対応する端子(モータ31の他方の端子に結線される端子)に接続されるものである。また、スルーホール72cは、コネクタ72の電源ラインL2に対応する端子(グランドに結線される端子)に接続されるものであり、スルーホール72dは、コネクタ72の電源ラインL1に対応する端子(電源リレー38aを介して電源34の正極に結線される端子)に接続されるものである。
【0033】
そして、絶縁基板70において、パワー接続部を構成する凹状端子(スルーホール75a〜75d)と、これに対応する前記コネクタ71,72の端子(スルーホール71a,71b,72c,72d)とを接続する絶縁基板70の導体パターン(即ち、パワーパターン)は、絶縁基板70の厚さ方向に複数形成された導体層を同一パターンとしてスルーホールで接続してなる多層構造となっており、さらに、前記凹状端子から前記コネクタの端子まで、略直線的かつ平行に配置されている。
即ち、図5(c)に示すように、スルーホール75aとスルーホール71aは、絶縁基板70に設けられた全体として横長帯状のパワーパターンP1によって導通しており、スルーホール75bとスルーホール71bは、パワーパターンP1に隣接して平行に設けられた全体として横長帯状のパワーパターンP2,P3によって導通している。また、スルーホール75cとスルーホール72cは、パワーパターンP2,P3に隣接して平行に設けられた全体として横長帯状のパワーパターンP4によって導通しており、スルーホール75dとスルーホール72dは、パワーパターンP4に隣接して平行に設けられた全体として横長帯状のパワーパターンP5,P6によって導通している。
【0034】
ここで、各パワーパターンP1〜P6は、絶縁基板70の厚さ方向に四つ形成された導体層を同一パターンとしてスルーホール(例えば、スルーホール75a〜75dやスルーホール71a,71b,72c,72d)で接続してなる多層構造となっている。一般的なプリント基板の場合、厚さ方向に四つの導体層が形成され、このうち最も表面側の導体層は、表面に形成される回路用として単独で用いられ、最も裏面側の導体層は裏面に形成される回路用として単独で用いられ、残った内側の二つの導体層は、電源用又はグランド用として別個に用いられるのが一般的である。ところが、この絶縁基板70の場合には、これら四つの導体層を全て同一パターン形状としてスルーホールで接続し、上記パワーパターンP1〜P6を構成している。
なお、図5においては、絶縁基板70に実装される前述の電解コンデンサ38、モータリレー38b、チョークコイル41、及びコネクタ71,72を一点鎖線で示しており、このうち電解コンデンサ38はパワーパターンP4,P5間(即ち、高電位電源ラインL1とグランド間)に接続され、モータリレー38bはパワーパターンP2,P3間(即ち、モータ通電ラインL3上)に接続され、チョークコイル41はパワーパターンP5,P6間(即ち、高電位電源ラインL1上)に接続されている。
【0035】
なお、絶縁基板70の回路部品の実装面は、組み付け状態において、この場合ユニット内側の面(図1では下面)とされ、この絶縁基板70上の回路部品は、金属基板60上の回路部品と略同一平面上に配置されている。このため、金属基板60、及び絶縁基板70の何れかに実装される全ての回路部品が、結局、ユニット30の厚さ方向において必要最小限のスペース内(一枚基板の場合と同程度の厚さ内)に全て収まっている。さらにいえば、ユニット30全体の厚さ方向(図1及び図2では上下方向)の大きさは、各基板に実装される大型部品(例えば、電解コンデンサ38等)の厚さ寸法に、放熱ケース50の比較的少ない厚さとカバー80の僅かな厚さを加えた程度のものとなっている。
【0036】
次に、カバー80について説明する。
カバー80は、例えば鋼製の板材のプレス加工等よりなるもので、図2に示すように、放熱ケース50の開口側(絶縁基板70の裏面側)を覆うカバー本体部81に、車体への固定用の脚部材82,83を例えばスポット溶接等によって固定してなるものである。このカバー本体部81の周縁は、放熱ケース50の開口側の周縁(コネクタ71〜74の配置部分を除く)に、取付状態において接合しており、この接合部分には必要に応じて接着剤が塗布されて、いわゆる接着シールが施される。
【0037】
次に、上記ユニット30の出荷までの生産工程について説明する。
上記ユニット30は、例えば図7に示すような比較的簡単な流れで容易に生産可能である。
即ち、所定の導体パターンやレジストパターンが形成されたアルミ基板(金属基板60の部品未実装品)やプリント基板(絶縁基板70の部品未実装品)を製作し、これに前述のFETチップ61やパワー端子62等、或いはマイコンチップなどの回路部品を表面実装する。
ここでの表面実装は、金属基板60の場合、例えば次のように行う。まず、クリーム半田塗布用の型枠(マスク)を使用して、上記アルミ基板の所定領域にクリーム半田を塗布する半田印刷工程を実行する。例えば、前述したパワー端子62を実装する所定領域65(図5に示す)内に、過不足無くクリーム半田を塗布する。次に、前述のFETチップ61などを例えばチップマウンターなどの自動機を使用してアルミ基板上に位置決めして載置するチップマウント工程を実行する。次いで、前述のパワー端子62や信号端子63を、やはり自動機を使用してアルミ基板上に位置決めして載置する端子自動実装工程を実行する。その後、アルミ基板を加熱槽に入れてクリーム半田を一時的に溶融させた後、冷却してクリーム半田を硬化させるリフロー工程を実行する。このリフロー工程においては、前述したパワー端子62等のセルフアライメント機能や自立安定性の特性が働くため、このように単純かつ容易な表面実装工程を実行するだけで、パワー端子62等が適正位置に適正姿勢で実装される。
【0038】
次に、アルミ基板(金属基板60)については、図7に示すように、上記表面実装工程終了後、特性検査を行った後、放熱グリス印刷工程を実施する。放熱グリス印刷工程は、アルミ基板の裏面(放熱ケース50との接合面)に熱伝達性を高めるグリスを塗布するものである。一方、プリント基板(絶縁基板70)については、表面実装工程終了後、クリーム半田で接続できない異形部品の半田付け(異形部品半田付け)を行い、その後、ICTや基板コーティング工程を実行する。ここでICTとは、インサーキットテストである。
そして、こうして完成したアルミ基板(金属基板60)とプリント基板(絶縁基板70)を、アルミダイカストによって製作された放熱ケース50に対して前述したように順次組み付ける工程(アルミ基板組付、プリント基板組付)を実行する。
次いで、基板組み付け後に必要な半田付け、例えばパワー端子62や信号端子63の嵌合部を絶縁基板70の裏面(図1では上面)から必要に応じて半田付けする工程を行った後、調整(例えば、半田付け修正)や検査(例えば、外観検査)を実行する。
その後、カバー80を取り付けるカバーAssy組付工程を経て、最終特性検査を行い、出荷となる。
【0039】
以上説明したユニット30の構成によれば、以下のような実用上優れた各種の効果が得られる。
(1)即ちユニット30は、ユニット内部の構成が、二つの基板(金属基板60と絶縁基板70)が積層配置された2ピース構造となるため、組立工数や部品点数が少なくなり、生産性が向上してコストアップが回避される(図8に示した構成に比較すれば、大幅にコスト低減できる)。
しかも、各回路部品が機能毎に最適な基板に実装され、各基板が積層配置されている。このため、ユニットの大幅な小型化が可能となり、車両への搭載性が格段に向上する。
【0040】
即ち、まず発生熱量の多い駆動回路32やシャント抵抗39は、熱伝導性の良い金属基板60に実装されて高い放熱性が確保される。これにより、この駆動回路32の回路導体を構成する金属基板60上の導体パターンの幅や間隔を従来よりも狭く設定可能となり、駆動回路実装部分の面積、ひいては金属基板60全体の面積が縮小できる。
また、流れる電流が少ない制御回路33は、通常のプリント基板である絶縁基板70に実装され必要最小限の面積内に配設できる。このため、金属基板60上の実装部品と絶縁基板70上の実装部品の干渉を避けて、二つの基板間距離(積層距離)を小さくし、各基板60,70とその実装部品の配置スペースを厚さ方向に小さくすることが可能となる(この場合、一枚基板の場合と同程度の厚さ寸法となっている)。
しかも、金属基板60と絶縁基板70が積層配置されることにより、全体として面方向の大きさが大幅に縮小される。
したがって、ユニットの面方向の大きさが大幅に縮小されるとともに、ユニットの厚さ方向の大きさも従来と同程度とすることができ、それにともなって重量も軽減できる。そのため、モータ31の電流量が多い比較的大型な車両についても、ユニットの高い適用性や搭載性が得られる。
【0041】
(2)またユニット30は、この場合図1における下面側の外壁を構成するように配置された放熱ケース50を備え、この放熱ケース50の内面に金属基板60の裏面が接合されている。
このため、部品点数の増加を回避しつつ、駆動回路32等で発生する熱の高い放熱性を確保できる。というのは、放熱部材である放熱ケース50が外壁を構成する構造であるので、放熱部材が設けられる部分の外壁を構成する部材(カバー部材)が不要になり、さらに金属基板60に接合した放熱部材の外面が外気にさらされることになるので、高い放熱性が得られる。
【0042】
(3)またユニット30では、金属基板60と絶縁基板70間の信号接続部及びパワー接続部が、絶縁基板70に設けられた凹状端子(スルーホール75,76)と、金属基板60に設けられ前記凹状端子内に嵌合する凸状端子(信号端子63、パワー端子62)とよりなり、前記凸状端子が、金属基板60にクリーム半田によって表面実装されるバラ端子よりなる。このため、前記信号接続部及び前記パワー接続部が、バラ端子の表面実装やスルーホールの形成によって容易に実現でき、生産性がより高まる。
【0043】
(4)またユニット30では、金属基板50の導体パターン64におけるパワー端子62(バラ端子)の座面が半田付けされる所定領域65の四隅位置には、導体パターン64を構成する導体層が存在しないパターン抜き部66が設けられ、かつ、前記導体パターン64の表面を覆うレジストパターン67は、前記所定領域65の周縁まで形成され、前記所定領域65の周縁には前記レジストパターン67の厚さ分の段部が形成されている。
このため既述したように、クリーム半田のリフロー工程において、半田の表面張力がパワー端子62を前記所定領域65の中心に向かわせるように作用し、パワー端子62を自動的に適正位置に位置決めるセルフアライメントの機能が実現され、組立性がさらに向上する。即ち、パワー端子62となるバラ端子を単純に表面実装するだけで、高精度に位置決めされたパワー端子62(凸状端子)が構成でき、ひいては金属基板60と絶縁基板70間のパワー接続部が、簡単な工程で(即ち、低コストで)高精度に製作できる。
【0044】
(5)またユニット30では、パワー端子62や信号端子63(バラ端子)の座面に、クリーム半田が入り込む穴62c,63cが形成されている。
このため、これらバラ端子の座面において半田のフィレットが形成される縁面距離が長くなり、これらバラ端子が構成する接続部(金属基板60と絶縁基板70間の信号接続部及びパワー接続部)の耐熱衝撃性が向上する。
【0045】
(6)またユニット30では、パワー端子62や信号端子63(バラ端子)が、帯状材の曲げ加工よりなり、その座面から前記凹状端子内に嵌合する先端部に向かって、略直角に屈曲する屈曲部が複数設けられており、この屈曲部が5箇所設けられたパワー端子62では、第2屈曲部から第3屈曲部までの部分の大きさが、第4屈曲部から第5屈曲部までの部分よりも大きくなっている。
このため、パワー端子62や信号端子63の重心が低くなり自立安定性が高まるため、これらバラ端子の実装作業がより楽になる。
また、例えば熱変形によって絶縁基板70からこれらバラ端子の先端側(嵌合部)に力が加わっても、これらバラ端子が柔軟に変形することで、この力がその座面62c,63c(即ち、半田付け部分)まで伝達することを十分緩和できるようになり、これにより発熱による半田付け部の接続不良発生を回避できる(即ち、発熱時の応力を緩和して耐熱衝撃性を向上させることができる)。というのは、パワー端子62や信号端子63が帯状材よりなるため、その板厚方向の外力に対しては、その板厚を薄く設定することで十分な柔軟性を持たせることができる。また、上述したように複数の屈曲部を有する構造であると、板厚方向に直交する横方向の外力に対しても相当な可撓性を持たせられるからである。なお、特に上述したパワー端子62は、5箇所で屈曲し、第2屈曲部から第3屈曲部までの部分の長さL1が比較的大きく設定されているため、板厚方向に直交する横方向の外力に対してより十分に撓むことができる。
【0046】
(7)またユニット30では、金属基板60と絶縁基板70間のパワー接続部(スルーホール75;75a〜75d)と、これに対応するコネクタ71,72の端子(スルーホール71a,71b,72c,72d)とを接続する絶縁基板70のパワーパターンP1〜P6が、絶縁基板70の厚さ方向に複数形成された導体層を同一パターンとしてスルーホールで接続してなる多層構造となっており、さらに、前記パワー接続部からコネクタ71,72の端子まで、略直線的かつ平行に配置されている。
このため、従来のように基板表面に位置する単一の導体層やブスバーによって複雑かつ長尺な形状のパワーパターンを設ける場合に比較して、パワーパターンを格段にコンパクト化でき、しかも十分大きな導体断面積が得られる。したがって、ラジオノイズ特性を改善できるとともに、パワーパターンの仕様において大電流化にも対応可能となる(いいかえると、電流増大時のパターン抵抗による発熱を抑制できる)。
【0047】
以上を総括すると、本形態例のユニット30は、大電流化に対応でき、しかも小型かつ軽量で車両への搭載性が高く、さらに構成が簡素で生産性が高く比較的安価となる。なお発明者らは、少なくとも前述したサーミスタ42の検出信号に基づく電流制限(過熱防止)機能を併せて実施することで、モータ電流が例えば最大60A程度となる比較的大型な車両に対しても、上述したようなユニット30の構造が実用可能であり、小型化等の点で図9に示した従来の構成(或いは、図8に示した構成)に対して優位性があることを試作品の試験等で確認している。
【0048】
なお、本発明は以上説明した形態例に限定されないことはいうまでもない。例えば、上記形態例における信号端子63について、パワー端子62と同様の構成(5箇所の屈曲部を有する構成)を採用することができる。また、金属基板60における信号端子63の実装部分について、パワー端子62の実装部分と同様の構成(図5(a),(b)に示すような構成)を採用することもできる。
また、電磁リレー38bのようなモータリレーは必ずしも必要ではなく、前述した回生ロックが問題とならない場合(例えば、モータ31と操舵系との間にクラッチが設けられ、モータ31と操舵系の連結が適宜解除できる場合等)には、不要である。
【0049】
【発明の効果】
この発明によれば、ユニット内部の構成が、二つの基板(金属基板と絶縁基板)が積層配置された2ピース構造となるため、組立工数や部品点数が少なくなり、生産性が向上してコストアップが回避される。
しかも、各回路部品が機能毎に最適な基板に実装され、各基板が積層配置されている。このため、ユニットの大幅な小型化が可能となり、車両への搭載性が格段に向上する。
即ち、まずアシストモータの通電状態を切り替えるスイッチング素子を含み発生熱量の多い駆動回路は、熱伝導性の良い金属基板に実装されて高い放熱性が確保される。これにより、この駆動回路の回路導体を構成する金属基板上の導体パターンの幅や間隔を従来よりも狭く設定可能となり、駆動回路実装部分の面積、ひいては金属基板全体の面積が縮小できる。
また、流れる電流が少ない制御回路は、通常の絶縁基板に実装され必要最小限の面積内に配設できる。このため、金属基板上の実装部品と絶縁基板上の実装部品の干渉を避けて、二つの基板間距離を小さくし、各基板とその実装部品の配置スペースを厚さ方向に小さくすることが可能となる。
しかも、金属基板と絶縁基板が積層配置されることにより、全体として面方向の大きさが大幅に縮小される。
したがって、ユニットの面方向の大きさが大幅に縮小されるとともに、ユニットの厚さ方向の大きさも従来と同程度とすることができ、それにともなって重量も軽減できる。そのため、アシストモータの電流量が多い比較的大型な車両についても、ユニットの高い適用性や搭載性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コントロールユニットの要部分解斜視図である。
【図2】コントロールユニットの斜視図(カバー外し状態及び完成状態)である。
【図3】凸状端子(パワー端子)を示す図である。
【図4】凸状端子(信号端子)を示す図である。
【図5】金属基板や絶縁基板の要部構成を示す図である。
【図6】コントロールユニットの回路構成を示す図である。
【図7】コントロールユニットの生産工程を説明する図である。
【図8】コントロールユニットの比較例を示す図である。
【図9】コントロールユニットの従来例を示す図である。
【符号の説明】
30 コントロールユニット
31 アシストモータ
32 駆動回路
33 制御回路
50 放熱ケース
60 金属基板
62 パワー端子(パワー接続部、凸状端子、バラ端子)
63 信号端子(信号接続部、凸状端子、バラ端子)
64 導体パターン
65 所定領域
66 パターン抜き部
67 レジストパターン
70 絶縁基板
71〜74 コネクタ
71a,71b,72c,72d コネクタの端子
75(75a〜75d) スルーホール(パワー接続部、凹状端子)
76 スルーホール(信号接続部、凹状端子)
P1〜P6 パワーパターン

Claims (8)

  1. 車両の操舵系に連結されたアシストモータにより操舵補助トルクを発生させる電動パワーステアリング装置のコントロールユニットであって、
    前記アシストモータの各コイル端子を高電位電源ライン又は低電位電源ラインに切り替え可能に接続するスイッチング素子を含む駆動回路と、
    この駆動回路のスイッチング素子の動作を制御することにより前記アシストモータの動作を制御する制御回路と、
    基材が金属よりなり、前記駆動回路が実装された金属基板と、
    基材が絶縁性材料よりなり、前記制御回路が実装されるとともに、外部接続用のコネクタが実装された絶縁基板と、
    ユニットの外壁を構成する金属製の放熱ケースとを備え、
    前記金属基板と絶縁基板が、前記放熱ケースに対して相互に重なるように取り付けられ、前記金属基板と絶縁基板との間の信号及び電源の接続が、各基板に設けられ各基板を相対的に取り付ける際に相互に接合する信号接続部とパワー接続部によりそれぞれ実現され、
    前記信号接続部又は/及び前記パワー接続部は、前記絶縁基板に設けられた凹状端子と、前記金属基板に設けられ前記凹状端子内に嵌合する凸状端子とよりなり、
    前記凸状端子は、前記金属基板の所定の導体パターンにクリーム半田によって表面実装されるバラ端子よりなり、
    前記金属基板の所定の導体パターンにおける前記バラ端子の座面が半田付けされる所定領域の四隅位置には、前記導体パターンを構成する導体層が存在しないパターン抜き部が設けられ、かつ、前記導体パターンの表面を覆うレジストパターンは、前記所定領域の周縁まで形成され、前記所定領域の周縁には前記レジストパターンの厚さ分の段部が形成されていることを特徴とするコントロールユニット。
  2. 前記バラ端子の座面には、前記クリーム半田が入り込む穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコントロールユニット。
  3. 前記バラ端子は、帯状材の曲げ加工よりなり、その座面から前記凹状端子内に嵌合する先端部に向かって、略直角に屈曲する屈曲部が複数設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコントロールユニット。
  4. 前記屈曲部が第1屈曲部から第5屈曲部まで合計5箇所設けられており、第2屈曲部から第3屈曲部までの部分の大きさが、第4屈曲部から第5屈曲部までの部分よりも大きくなっていることを特徴とする請求項に記載のコントロールユニット。
  5. 前記パワー接続部とこれに対応する前記コネクタの端子とを接続する前記絶縁基板のパワーパターンが、前記絶縁基板の厚さ方向に複数形成された導体層を同一パターンとしてスルーホールで接続してなる多層構造となっており、さらに、前記パワー接続部から前記コネクタの端子まで、略直線的かつ平行に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のコントロールユニット。
  6. 車両の操舵系に連結されたアシストモータにより操舵補助トルクを発生させる電動パワーステアリング装置のコントロールユニットであって、
    前記アシストモータの各コイル端子を高電位電源ライン又は低電位電源ラインに切り替え可能に接続するスイッチング素子を含む駆動回路と、
    この駆動回路のスイッチング素子の動作を制御することにより前記アシストモータの動作を制御する制御回路と、
    基材が金属よりなり、前記駆動回路が実装された金属基板と、
    基材が絶縁性材料よりなり、前記制御回路が実装されるとともに、外部接続用のコネクタが実装された絶縁基板と、
    ユニットの外壁を構成する金属製の放熱ケースとを備え、
    前記金属基板と絶縁基板が、前記放熱ケースに対して相互に重なるように取り付けられ、前記金属基板と絶縁基板との間の信号及び電源の接続が、各基板に設けられ各基板を相対的に取り付ける際に相互に接合する信号接続部とパワー接続部によりそれぞれ実現され
    前記パワー接続部とこれに対応する前記コネクタの端子とを接続する前記絶縁基板のパワーパターンが、前記絶縁基板の厚さ方向に複数形成された導体層を同一パターンとしてスルーホールで接続してなる多層構造となっており、さらに、前記パワー接続部から前記コネクタの端子まで、略直線的かつ平行に配置されていることを特徴とするコントロールユニット。
  7. 前記放熱ケースの内面に前記金属基板の裏面が接合されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のコントロールユニット。
  8. 前記金属基板には、モータの電流を検出するためのシャント抵抗が実装されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のコントロールユニット。
JP2001202958A 2001-07-04 2001-07-04 コントロールユニット Expired - Lifetime JP3951210B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001202958A JP3951210B2 (ja) 2001-07-04 2001-07-04 コントロールユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001202958A JP3951210B2 (ja) 2001-07-04 2001-07-04 コントロールユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003011829A JP2003011829A (ja) 2003-01-15
JP3951210B2 true JP3951210B2 (ja) 2007-08-01

Family

ID=19039670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001202958A Expired - Lifetime JP3951210B2 (ja) 2001-07-04 2001-07-04 コントロールユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3951210B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004110848A1 (ja) * 2003-06-11 2004-12-23 Nsk Ltd. 電動パワーステアリング装置
JP5196237B2 (ja) * 2008-02-12 2013-05-15 株式会社ジェイテクト 車両用操舵装置
JP4580999B2 (ja) 2008-03-19 2010-11-17 日立オートモティブシステムズ株式会社 モータのコントロールユニット
JP4877265B2 (ja) * 2008-04-09 2012-02-15 三菱電機株式会社 電動式パワーステアリング装置及びその製造方法
JP5229612B2 (ja) * 2008-05-20 2013-07-03 日本精工株式会社 電動パワーステアリング装置
JP5250329B2 (ja) * 2008-07-30 2013-07-31 日立オートモティブシステムズ株式会社 電動パワーステアリング用制御装置および電動パワーステアリング装置
JP5333077B2 (ja) * 2009-09-07 2013-11-06 新神戸電機株式会社 樹脂成形体
JP6988093B2 (ja) * 2017-01-25 2022-01-05 株式会社デンソー 接続端子、モータ装置及びワイパモータ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003011829A (ja) 2003-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6078155A (en) Electric power steering circuit assembly
KR101788524B1 (ko) 전동 구동 장치 및 전동 파워 스티어링 장치
JP3416450B2 (ja) パワートランジスタモジュールの実装構造
JP2983405B2 (ja) 電動式パワーステアリング回路装置
JP4909961B2 (ja) 電動パワーステアリング用制御装置
JP3100834B2 (ja) 電動式パワーステアリング回路装置
KR101788525B1 (ko) 전동 구동 장치 및 전동 파워 스티어링 장치
US20030206392A1 (en) Switching device for controlling large amount of current
WO2017158966A1 (ja) 電動パワーステアリング駆動装置
JP5572608B2 (ja) モータ駆動装置
JP2001196770A (ja) コントロールユニット
US10249558B2 (en) Electronic part mounting heat-dissipating substrate
CN104752390A (zh) 电子控制单元和具有电子控制单元的电动助力转向装置
JP3951210B2 (ja) コントロールユニット
JP2016146702A (ja) 電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置
JP4019408B2 (ja) コントロールユニット
JP2000043740A (ja) 電動式パワーステアリング回路装置
JP2002127920A (ja) 電動パワーステアリング装置のコントロールユニット
JP3716231B2 (ja) 電動式パワーステアリング回路装置及びその製造方法
JP3600560B2 (ja) 電動式パワーステアリング回路装置
JP3808267B2 (ja) 電動式パワーステアリング制御装置
JP2004237832A (ja) コントロールユニット
JP6295354B2 (ja) 電子制御装置
JP3962976B2 (ja) ユニットケース及び回路ユニット
JP6416647B2 (ja) 電動駆動装置及び電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3951210

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110511

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120511

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140511

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term