JP3949982B2 - クランプオン型超音波流量計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランプオン型超音波流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
管状体の外周面上に装着され、管状体の内部を移動する流体の流量を測定する流量計として、伝搬時間差式あるいはドップラー式などのクランプオン型超音波流量計が知られている。
【0003】
図7に、従来のクランプオン型超音波流量計とその使用の形態の一例を示す。図7のクランプオン型超音波流量計は、伝搬時間差式の流量計である。クランプオン型超音波流量計は、一対の超音波送受信器71a及び71bから構成されている。超音波送受信器71aは、超音波振動子72aと楔形超音波伝搬材73aから構成されている。楔型超音波伝搬材73aは、底面74aと底面74aに対して鋭角をなす斜面75aを備えている。超音波振動子72aは、楔型超音波伝搬材73aの斜面75aに装着されている。そして、超音波振動子72aの楔形超音波伝搬材側の面及びその逆側の面には、超音波振動子に電圧を印加するための電極とリード線(図示は略する)が備えられている。同様に、超音波送受信器71bは、超音波振動子72bが、楔型超音波伝搬材73bの斜面75bに装着された構成を有している。一般に、超音波振動子としては、ジルコン酸チタン酸鉛系のセラミックスなどから形成された圧電振動子が用いられている。また、楔形超音波伝搬材は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ステンレスなどから形成されている。
【0004】
超音波振動子72a及び72bのそれぞれは、電極に電気的な駆動信号が印加されると、超音波を楔形超音波伝搬材に付与(送信)し、逆に超音波が付与(受信)されると、電極に電気的な受信信号を生じる。従って、超音波振動子が備えられた超音波送受信器71a及び71bのそれぞれは、超音波の送信器でもあり、受信器でもある。そして、超音波送受信器71a及び71bは、管状体76の内部の流体の移動方向(図7に記入した矢印77の示す方向)に対して斜めに超音波が伝搬するように、管状体76の外周面上に配置されている。図7に記入した破線79は、超音波の伝搬経路の一例を意味している。
【0005】
管状体76の内部を移動する流体の流量は、以下の様にして測定される。先ず、超音波送受信器71aの超音波振動子72aに駆動信号を印加して、超音波を送信する。超音波は、伝搬経路79に沿って、楔型超音波伝搬材73a、管状体76、移動流体、管状体76、そして楔形超音波伝搬材73bの順に伝搬して、超音波送受信器71bの超音波振動子72bにより受信される。超音波送受信器71aが超音波の送信を開始してから、超音波送受信器71bが超音波を受信するまでに要する超音波の伝搬時間T1 を計測する。
【0006】
次に、超音波送受信器71bの超音波振動子72bに駆動信号を印加して、超音波を送信する。超音波は、前記の伝搬経路を逆向きに伝搬して、超音波送受信器71aの超音波振動子72aにより受信される。超音波送受信器71bが超音波の送信を開始してから、超音波送受信器71aが超音波を受信するまでに要する超音波の伝搬時間T2 を計測する。
【0007】
超音波が、超音波送受信器71a及び71bの間を伝搬するのに要する時間(T1 及びT2 )は、超音波の伝搬する方向(図7に示す矢印79a及び79bの示す方向)により異なる値となる。超音波送受信器71aから超音波送受信器71bに(矢印79aが示す方向に)向かう超音波は、いわば流体の流れに乗って流体中を伝搬するので、伝搬時間T1 は、流体が静止している場合と比べると短い値となる。一方、超音波送受信器71bから超音波送受信器71aに(矢印79bが示す方向に)向かう超音波は、流体の流れに逆らって流体中を伝搬するので、伝搬時間T2 は、流体が静止している場合と比べると長い値となる。これらの伝搬時間の差(T2 −T1 )の値は、流体の移動速度と相関があり、この伝搬時間の差から流体の移動速度が算出される。そして、得られた流体の移動速度、管状体76の内径などから流体の流量が算出される。
【0008】
クランプオン型超音波流量計の測定感度を高くするためには、前記の伝播時間の差の値を大きくする、即ち、流体中における超音波の伝搬距離を長く設定すればよい。流体中における超音波の伝搬距離を長くするためには、楔形超音波伝搬材と管状体の界面における超音波の入射角が大きくなるよう、楔形超音波伝搬材の超音波振動子装着斜面の角度を調節すればよい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来のクランプオン型超音波流量計においては、楔形超音波伝搬材と管状体の界面における超音波の入射角を大きくしても、流量の測定感度を、ある程度以上には高くすることができない。これは、超音波の入射角が大きくなるにつれ、前記の界面における超音波の反射量が多くなったり、管状体の壁体を伝搬する超音波の量が多くなったりして、流体中を伝搬した超音波の受信によって超音波送受信器から出力される受信信号の値が小さくなるためである。
【0010】
本発明の目的は、測定感度の高いクランプオン型超音波流量計を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、楔形超音波伝搬材の底面に、超音波振動子装着斜面と平行な複数の表面を整列形成することにより、楔形超音波伝搬材と管状体の界面における超音波の反射などを抑えることができ、測定感度の高いクランプオン型超音波流量計が提供できることを見出した。
【0012】
本発明は、超音波振動子が、底面と該底面に対して鋭角をなす少なくとも一つの斜面を備えた、超音波を前記斜面に対して垂直な方向に伝搬する楔形超音波伝搬材の前記斜面に装着されてなる超音波送受信器であって、超音波伝搬材の底面に、超音波振動子装着斜面と平行な複数の表面が整列形成されていることを特徴とする超音波送受信器にある。
【0013】
本発明の超音波送受信器の好ましい態様は、下記の通りである。
(1)楔形超音波伝搬材が、樹脂材料シート中に複数本の高弾性繊維がシート平面に沿って平行に整列配置された構成の繊維強化樹脂シートが複数枚積層一体化された構成にある。
(2)高弾性繊維が、炭素繊維である。
【0014】
本発明はまた、前記超音波送受信器が一対、底面に開口を有する細長い形状のケースに、各超音波送受信器の超音波振動子が装着された斜面が互いに対向しないような位置関係で収容固定されてなるクランプオン型超音波流量計にもある。
【0015】
本発明のクランプオン型超音波流量計は、フッ素樹脂製管状体の内部を移動する流体の流量測定用であることが好ましい。
【0016】
本発明はまた、管状体の外周面に、前記クランプオン型超音波流量計の各超音波送受信器を固定してなり、そして各超音波送受信器の超音波伝搬材の底面に形成された、超音波振動子装着斜面と平行な各表面の少なくとも一部が、管状体と密接していることを特徴とする流量測定構造体にもある。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の超音波送受信器を、添付の図面を用いて説明する。図1は、本発明に従う超音波送受信器とその使用の形態の一例を示す斜視図である。図2は、図1に記入した切断線I−I線に沿って切断した、超音波送受信器と管状体の断面図である。図1及び図2に示す超音波送受信器11は、超音波振動子12と楔形超音波伝搬材13から構成されている。楔形超音波伝搬材13は、底面14と、底面14に対して傾斜する斜面15を備えている。楔形超音波伝搬材13において、超音波は、斜面15に対して垂直な方向に伝搬する。超音波振動子12は、楔形超音波伝搬材13の斜面15に装着されている。そして、楔形超音波伝搬材13の底面14には、超音波振動子装着斜面15と平行な複数の表面16が整列形成されている。また、超音波振動子12の楔形超音波伝搬材側の面及びその逆側の面には、超音波振動子に電圧を印加するための電極とリード線(図示は略する)が備えられている。
【0018】
図2に示すように、超音波送受信器11は、超音波振動子装着斜面と平行な各表面16の少なくとも一部が管状体17と密接するようにして、管状体の外周面に固定されている。超音波伝搬材の表面16と管状体17とを密接させるには、超音波送受信器11を管状体の側に押し付けることにより、表面16を管状体の壁体に食い込ませればよい。また、管状体17に、超音波伝搬材の表面16と対応する切り欠きを形成しておき、切り欠きにあわせて超音波送受信器を固定することにより、表面16と管状体17とを密接させることもできる。
【0019】
超音波振動子12により送信された超音波は、図2に記入した破線20が示す伝搬経路に沿って、楔形超音波伝搬材13の内部を伝搬し、底面14に形成された複数の表面16に垂直に入射する。楔形超音波伝搬材13の底面に、このような複数の表面16を形成することにより、表面16と管状体の界面における超音波の入射角が零度となり、界面における超音波の反射などを極めて少なくすることができる。従って、このような超音波送受信器を用いることにより、クランプオン型超音波流量計の測定感度を高くすることができる。
【0020】
また、楔形超音波伝搬材13の底面に形成された表面21は、超音波振動子装着斜面15と垂直であることが好ましい。超音波振動子装着斜面15に垂直となるように表面21を形成することにより、超音波振動子12から超音波伝搬材13に付与された超音波の大部分を、表面16に入射させることができる。
【0021】
超音波伝搬材13において、超音波は、超音波振動子装着斜面15に対して垂直な方向に伝搬する。楔形超音波伝搬材13は、従来の楔形超音波伝搬材と同様にして形成することができる。楔形超音波伝搬材は、超音波振動子に垂直な円柱部分とその外側の部分とを、互いに音響インピーダンスの値が大きく異なる材料から形成することもできる。超音波伝搬材を、このような構成とすることにより、超音波が超音波振動子に垂直な方向から広がって伝搬することを防止することができる。
【0022】
楔形超音波伝搬材13は、樹脂材料シート中に複数本の高弾性繊維がシート平面に沿って平行に整列配置された構成の繊維強化樹脂シートが複数枚積層一体化された構成にあることが好ましい。楔形超音波伝搬材13は、市販の繊維強化樹脂材料を切削加工して形成することができる。なお、図2、図3及び図6の断面図において、繊維強化樹脂材料の高弾性繊維の配置を説明するために、楔形超音波伝搬材13の断面には、ハッチングの記入を省略した。
【0023】
繊維強化樹脂材料の高弾性繊維18の長さ方向は、楔形超音波伝搬材の底面に形成された表面16と平行であることが好ましい。このような繊維強化樹脂材料に超音波を付与した場合、高弾性繊維の長さ方向に沿った振動が抑えられるために、繊維の長さ方向に垂直な方向(即ち、表面16に垂直な方向)に、指向性に優れた超音波を伝搬させることができ、クランプオン型超音波流量計の測定感度をさらに高くすることができる。繊維強化樹脂材料による超音波の伝搬方向の制御については、特開平7−284198号公報に記載がある。
【0024】
高弾性繊維18は、繊維強化樹脂材料の製造のし易さや、コストなどの面で、楔形超音波伝搬材の表面16に平行な、一方向または二方向に整列配置させることが好ましい。高弾性繊維を、楔形超音波伝搬材13の表面16に平行な一方向に整列配置させる場合は、図1に示すように、高弾性繊維18の長さ方向を楔形超音波伝搬材13の底面14に投影した線と、表面16の法線を前記の底面に投影した線とが平行であることが好ましい。
【0025】
高弾性繊維18を、楔形超音波伝搬材13の表面16に平行な二方向に整列配置させる場合は、楔形超音波伝搬材13を、複数枚の繊維強化樹脂シートが、隣接する各シート内の高弾性繊維の整列方向が互いに直交をなすように交互に積層され一体化された構成とすることが好ましい。
【0026】
楔形超音波伝搬材13の高弾性繊維18の長さ方向に沿った方向の振動の励起を抑えるために、高弾性繊維の長さ方向の引張弾性率は、50GPa以上であることが好ましく、100GPa以上であることがより好ましい。高弾性繊維18の例としては、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、ナイロン繊維、ポリアミド繊維、およびアラミド繊維などが挙げられ、炭素繊維もしくは炭化ケイ素繊維を用いることが好ましい。また、繊維強化樹脂シートの樹脂材料19の例としては、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、ポリイミド樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、およびポリアミドイミド樹脂などが挙げられ、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
【0027】
また、楔形超音波伝搬材13と管状体17との間に空気(隙間)が存在すると、空気の音響インピーダンスが小さいために、楔型超音波伝搬材と空気の界面で超音波が反射してしまうため、楔型超音波伝搬材と管状体との隙間には、接触媒質を充填することが好ましい。接触媒質としては、気泡が残りにくい液体またはペースト状の材料が用いられ、一般には、水、油、水ガラス、グリース、ワセリンなどが用いられる。超音波送受信器を管状体に固定して、継続的に流体の流量を測定する場合には、接触媒質としてはグリースを用いることが好ましい。また、接触媒質として液状の高分子材料、もしくは高分子ゲル材料を用いることもできる。高分子ゲル材料の例としては、シリコーンゲル、ポリウレタンゲルが挙げられる。
【0028】
図3は、本発明の超音波送受信器を用いたV式のクランプオン型超音波流量計とその使用の形態の一例を示す断面図である。図3のクランプオン型超音波流量計は、超音波の伝搬経路30の形から、V式と呼ばれている。V式のクランプオン型超音波流量計は測定感度が高く、管状体17の長さ方向に沿った直線上に一対の超音波送受信器11を配置できるので、管状体への取り付け作業が容易であるという利点がある。そして、図3のクランプオン型超音波流量計は、楔形超音波伝搬材13に超音波振動子装着斜面15に平行な複数の表面16が整列形成されているために、測定感度が高い。
【0029】
クランプオン型超音波流量計には、伝搬時間差式、ドップラー式のように多くの種類があり、用いられる超音波送受信器の数も様々である。クランプオン型超音波流量計については、「流量計測AtoZ」(日本計量機器工業連合会編、第8章、1995)に詳しい記載がある。本発明の超音波送受信器は、様々な種類のクランプオン型超音波流量計のいずれにも好ましく用いることができる。
【0030】
図4に、本発明に従う別の超音波送受信器とその使用の形態の一例を示す。図4の超音波送受信器41は、楔形超音波伝搬材43の管状体の側の面が凹状に湾曲した形状とされていること以外は、図1の超音波送受信器と同様の構成である。超音波伝搬材41の管状体の側の面を凹状に湾曲した形状とすることにより、超音波振動子装着斜面と平行な表面46と、管状体17とが密接する面積が大きくなる。従って、超音波送受信器41から、より多くの超音波を管状体の内部に送信できるようになり、超音波流量計の測定感度をさらに高くすることができる。
【0031】
次に、本発明のクランプオン型超音波流量計について説明する。図5は、本発明に従うクランプオン型超音波流量計とその使用の形態の一例を示す一部切欠き斜視図である。図5のクランプオン型超音波流量計は、図1の超音波送受信器11が一対、底面に開口を有する細長い形状のケース51に、各超音波送受信器の超音波振動子が装着された斜面15が互いに対向しないような位置関係で収容固定されてなる。ケース51は、ケース本体52とケース蓋53から構成されている。
【0032】
管状体17の寸法(内径および外径)と材質がわかれば、一対の超音波送受信器11の適切な位置関係が算出できるので、予め超音波送受信器11のそれぞれを、ケース蓋53にボルト54を用いて固定しておくことができる。一対の超音波送受信器11の位置関係を予め固定しておくことにより、既設の管状体(化学プラントの配管など)にクランプオン型超音波流量計を装着する作業が容易となる。
【0033】
クランプオン型超音波流量計と管状体17は、管状体をケース51と流量計固定材55により挟んで、ケース51と流量計固定材55をねじ56により締め付けることにより、簡便且つ確実に固定することができる。そして各超音波送受信器11の超音波伝搬材の表面16と管状体17とを密接させるために、ボルト54を締め付けて、超音波伝搬材13を管状体に食い込ませる。これにより、楔形超音波伝搬材の表面16と管状体17の界面における超音波の入射角は零度となり、界面における超音波の反射量を少なくすることができる。本発明のクランプオン型超音波流量計は、超音波伝搬材を管状体に容易に食い込ませることができるので、フッ素樹脂などの柔らかい材料から形成された管状体の内部を移動する流体の流量測定に好ましく用いることができる。また、管状体17に、予め超音波伝搬材の表面16と対応する切り欠きを形成しておき、切り欠きにあわせて超音波送受信器を固定することにより、表面16と管状体17とを密接させることもできる。
【0034】
管状体17の寸法(内径および外径)や材質が不明な場合などは、一対の超音波送受信器間の距離を、流量計を管状体に装着する際に設定する必要がある。このため、ケース蓋53に、長穴57を設けるなどして、流量計を、超音波送受信器間の距離を任意に変更できる構成とすることもできる。
【0035】
また、化学プラントなどにおける既設の配管が取り外し可能な場合には、管状体の外周面に、クランプオン型超音波流量計の各超音波送受信器を固定して構成される流量測定構造体を用いて、流量の測定をすることも好ましい。本発明の流量測定構造体においては、各超音波送受信器の超音波伝搬材の底面に形成された、超音波振動子装着斜面と平行な各表面の少なくとも一部を、管状体と密接させる。このような流量測定構造体を用いると、予め超音波送受信器の位置関係を精密に調整した(管状体とクランプオン型超音波流量計が一体となった)流量測定構造体と、既設の配管を交換するのみで、直ちに流量の測定が可能となる。なお、流量測定構造体の管状体の両端部には、既設配管と流量測定構造体の交換を容易にするために、フランジなどの適当な管接続手段を付設することが好ましい。
【0036】
図6は、本発明に従う流量測定構造体の一例の構成の要部を示す断面図である。図6には、超音波の伝搬経路を説明するために、流量測定構造体の一方の超音波送受信器と管状体の一部のみを記載する。図6に示すように、超音波伝搬材の底面に形成された表面16の全体と、管状体を密接させることにより、超音波伝搬材の表面16と管状体の界面における超音波の反射量を少なくすることができる。さらに、管状体の内周面を、外周面と対応する形状とすることにより、管状体と測定対象の流体との界面における超音波の入射角も零度にする(即ち、管状体と流体との界面における超音波の反射量も少なくする)ことができ、流量測定構造体の測定感度をさらに高くすることができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明のクランプオン型超音波流量計を用いることにより、流体の流量を高感度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う超音波送受信器とその使用の形態の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に記入した切断線I−I線に沿って切断した、超音波送受信器と管状体の断面図である。
【図3】図1の超音波送受信器を一対用いたクランプオン型超音波流量計とその使用の形態の一例を示す断面図である。
【図4】本発明に従う別の超音波送受信器とその使用の形態の一例を示す図である。
【図5】本発明に従うクランプオン型超音波流量計とその使用の形態の一例を示す一部切り欠き斜視図である。
【図6】 本発明に従う流量測定構造体の一例の構成の要部を示す断面図である。
【図7】 従来のクランプオン型超音波流量計とその使用の形態の一例を示す図である。
【符号の説明】
11、41 超音波送受信器
12 超音波振動子
13、43 楔形超音波伝搬材
14 底面
15、45 斜面
16、46 超音波振動子装着斜面と平行な表面
17 管状体
18 高弾性繊維
19 樹脂材料
20、30、60 超音波伝搬経路の一例
21 表面
51 ケース
52 ケース本体
53 ケース蓋
54 ボルト
55 流量計固定材
56 ねじ
57 長穴
58 リード線
59 ねじ
67 管状体
71a、71b 超音波送受信器
72a、72b 超音波振動子
73a、73b 楔形超音波伝搬材
74a、74b 底面
75a、75b 斜面
76 管状体
77 流体の移動方向
79 超音波伝搬経路の一例

Claims (6)

  1. 超音波振動子が、底面と該底面に対して鋭角をなす少なくとも一つの斜面を備えた、超音波を該斜面に対して垂直な方向に伝搬する楔形超音波伝搬材の該斜面に装着されてなる超音波送受信器であって、該超音波伝搬材の底面に、超音波振動子装着斜面と平行な複数の表面が整列形成されていることを特徴とする超音波送受信器。
  2. 楔形超音波伝搬材が、樹脂材料シート中に複数本の高弾性繊維がシート平面に沿って平行に整列配置された構成の繊維強化樹脂シートが複数枚積層一体化された構成にあることを特徴とする請求項1に記載の超音波送受信器。
  3. 高弾性繊維が、炭素繊維である請求項2に記載の超音波送受信器。
  4. 請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の超音波送受信器が一対、底面に開口を有する細長い形状のケースに、各超音波送受信器の超音波振動子が装着された斜面が互いに対向しないような位置関係で収容固定されてなるクランプオン型超音波流量計。
  5. フッ素樹脂製管状体の内部を移動する流体の流量測定用である請求項4に記載のクランプオン型超音波流量計。
  6. 管状体の外周面に、請求項4に記載のクランプオン型超音波流量計の各超音波送受信器を固定してなり、そして各超音波送受信器の超音波伝搬材の底面に形成された、超音波振動子装着斜面と平行な各表面の少なくとも一部が、管状体と密接していることを特徴とする流量測定構造体。
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