JP3948247B2 - 膜パターンの形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に膜パターンを形成するのに好適な膜パターンの形成方法および形成装置、ならびにこれにより得られる膜構造体、電気光学装置、および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
例えば半導体素子やその他の回路素子は、シリコン、ガラス、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の基板上に、回路パターンや配線パターンなどの膜パターンを形成して製造される。従来、このような膜パターンの形成には、例えばリソグラフィー法が用いられている。リソグラフィー法による場合、予め導電膜を塗布した基板上にレジストと呼ばれる感光材を塗布し、回路パターンを照射して現像し、レジストパターンに応じて導電膜をエッチングすることで配線(膜パターン)を形成するものである。
しかしながらリソグラフィー法は真空装置などの大掛かりな設備と複雑な工程を必要とし、また材料使用効率も数%程度でそのほとんどを捨ててしまわざるを得ず、製造コストが高いという問題があった。
【0003】
ところで、米国特許第5132248号では、微粒子を分散させた液体をインクジェット法にて基板上に吐出することによって、直接パターン塗布し、その後熱処理やレーザー照射を行なって導電膜配線(膜パターン)に変換する方法が提案されている。この方法によれば、フォトリソグラフィーが不要となり、プロセスは大幅に簡単なものとなる。また、工程が単純で原材料の使用量も少なくてすむというメリットがある。
しかしながら、このようなインクジェット法によるパターニングにおいては、基板上に吐出された液滴が流動性を有しているため、膜に変換されるまでの間に基板上で広がり易く、膜パターンの線幅や形状の制御が難しい。
【0004】
そこで、例えば特開昭59−75205号公報には、基板上にバンクを設け、バンク内に液体をインクジェット法にて塗布することにより、基板状での液体の広がりを制御することが記載されている。
しかしながらこの方法では、バンクをフォトリソグラフィーを用いて形成するために、コスト高につながってしまうという問題があった。
【0005】
一方本発明者等は、先に、撥液部と親液部のパターンを形成した基板の親液部にインクジェット等の方法で選択的に液体材料を塗布することにより、バンクを用いずにμmオーダーの線幅で微細なパターンを形成できる方法を提案した(特願2001−197801)。
しかしながらこの方法は、従来のリソグラフィー法によって膜パターンを形成する方法よりは工程数が少ないものの、少なくとも親液部、撥液部のパターンを形成するために、マスク等を用いた工程が必要である。また液体の塗布をインクジェット法で行う場合は、親液パターン上に正確に塗布するためのアライメントマークおよびアライメント工程が必要となり、プロセスが煩雑となる。
【0006】
そこで本発明者等は、さらに、基板に撥液部と親液部を設けずに、インクジェット法にて細線状の(液滴の直径程度の線幅の)膜パターンを形成する方法を提案した(特願2001−193679)。この方法では、基板全体にある程度の撥液性をもたせることによって、基板上に塗布された液滴の広がりを抑えるとともに、液滴の一部が重なりあうようにライン状に液滴を吐出し、かつ液滴どうしの重なり量を制御することによって、良好なライン形状が得られる。
しかしながら、この方法では、液滴の重なり量が多すぎると、特にラインが曲がっている部分や基板上の傷やゴミなどのイレギュラーな部分で、液滴が流動してバルジと呼ばれる液溜りが生じ易く、塗布した液体がバルジに集まってしまうと断線が生じることがあるので、バルジの発生を防ぐために液滴の重なり量を少なめに制御する必要がある。そのため、一度に基板に塗布できる量が限られており、導電性が要求される配線を形成する場合など、厚膜の膜パターンを形成するには何度か重ね塗りをする必要があった。
【0007】
本発明はこれらの課題を解決するもので、微細な膜パターンを簡単な工程によって低コストで形成でき、しかも厚膜の膜パターンを効率良く形成できる膜パターンの形成方法および形成装置、ならびにこれにより得られる膜構造体、電気光学装置、および電子機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の膜パターンの形成方法は、載置台に載置された基板を前記載置台に組み込まれたホットプレートにより加熱し、前記基板の温度を、インクジェットヘッド内における液体の温度より高く、かつ、前記液体に含まれる溶媒または分散媒の沸点以下に制御する第1工程と、前記インクジェットヘッドを前記基板と重なる位置に移動させる第2工程と、前記インクジェットヘッドから前記基板に前記液体からなる第1の液滴を吐出する第3工程と、前記インクジェットヘッドを前記載置台と重ならない位置に移動させ、前記インクジェットヘッドを冷却する第4工程と、前記インクジェットヘッドを前記基板と重なる位置に移動させる第5工程と、前記インクジェットヘッドから前記基板に前記液体からなる第2の液滴を吐出する第6工程と、を含むことを特徴とする。
前記液体が第1の溶媒または分散媒と、前記第1の溶媒または分散媒より沸点の低い第2の溶媒または分散媒とを含み、前記第1工程の後の前記基板の温度が前記第2の溶媒または分散媒の沸点より低い、ことが好ましい。
前記載置台が、断熱機構と、前記基板を吸着固定するためのホルダーと、を含み、前記断熱機構と前記ホットプレートと前記ホルダーとがこの順に積層されている、ことが好ましい。
前記第1工程の前に、前記基板に自己組織化膜を形成する工程を含む、ことが好ましく、前記自己組織化膜が前記基板と結合しない側にフルオロ基を有する、ことが好ましい。
前記第3工程及び前記第6工程における前記溶媒または分散媒の室温での蒸気圧が0.001mmHg以上200mmHg以下である、ことが好ましい。前記第3工程及び前記第6工程における前記溶媒または分散媒の室温での蒸気圧が0.001mmHg以上50mmHg以下である、ことがより好ましい。
前記第3工程及び前記第6工程における前記溶媒または分散媒の粘度が1mPa・s以上50mPa・s以下である、ことことが好ましい。
前記第4工程が1秒以上である、ことが好ましい。
前記第4工程において、前記インクジェットヘッドを空冷する、ことが好ましい。
前記第4工程において、前記インクジェットヘッドをクリーニング機構に移動させる、ことが好ましい。
前記液体が導電性微粒子を含むものである、ことが好ましく、前記第6工程のあと、前記基板に光を照射し、前記基板上に形成された膜を導電性に変換する、ことが好ましい。
前記液体が有機ケイ素化合物を含むものである、ことが好ましく、前記第6工程のあと、前記基板に光を照射し、前記基板上に形成された膜をシリコンに変換する、ことが好ましい。
【0009】
本発明において、膜パターンを付与しようとする基板は、表面の親液性が一様なものである。本発明において、基板表面の親液性が一様であるとは、基板に親液部と撥液部とが設けられていない状態をいう。
本発明によれば、親液性が略一様な基板表面上に液体を吐出するので、例えば基板表面に撥液部と親液部を設けたりするための複雑な表面処理工程が不要である。またインクジェット装置により液体を塗布するので、工程数が少なくて済み、材料使用効率も高く、低コストで膜パターンを形成することができる。
基板表面上に液体を吐出する際に、基板表面の温度が溶剤の沸点以下でかつ液体の温度より高い温度に制御されているので、基板表面上に着弾した液体は直ぐに乾燥が始まる。これにより、着弾した液滴の流動性が急速に低下するので、液滴の一部が重なりあうように次の液滴が吐出されても、バルジ(液溜まり)の発生が回避される。また液滴の重なり量を大きくしても、バルジが生じ難いので、膜厚の厚い膜パターンを効率良く形成することができる。また基板表面上に着弾した液滴が直ぐに乾燥し始めることにより、基板表面上における液滴の広がり抑えられるので、膜形状を制御し易く、線幅が小さい膜パターンも精度良く形成することができる。
一方、基板表面の温度が吐出される液体の沸点より高くなると、着弾後に液滴の沸騰が始まるため、液滴の形が崩れたり、膜質が劣化し基板への密着性が悪くなる。
また、本発明の方法によれば、基板上にバンクを設けなくても、表面が平坦な基板上に良好な膜パターンを形成することができる。ここで、基板表面が平坦であるとは、例えばバンクが設けられていないなど、膜パターンが形成される領域とそれに隣接する領域とで高低差が無い状態をいう。
【0010】
前記塗布工程において、基板表面の温度が溶剤の沸点以下でかつ液体の温度より高い温度に制御するためには、前記液体の溶剤の沸点に応じて、基板表面に対する加熱を行ってもよく、吐出手段内の液体に対する冷却を行ってもよく、あるいはこれらの両方を行ってもよい。
【0011】
前記塗布工程において、前記吐出手段からの液体の吐出を、前記吐出手段を冷却する冷却工程を挟んで複数回行うことが好ましい。
塗布工程においては、基板表面の温度が吐出手段内の液体の温度よりも高く制御されているので、吐出手段を基板表面に近接させて液体を吐出させている間に吐出手段の温度が上昇し易い。吐出手段の温度が上昇すると、ノズルの目詰まりが生じ吐出不良が起こり易くなるので、これを防ぐために、液体の吐出を、吐出手段を冷却する冷却工程を挟みながら複数回行うことが好ましい。
【0012】
前記冷却工程において、前記吐出手段を、吐出時よりも基板表面から離れた位置に1秒以上保持することによって、吐出手段を冷却させてもよい。
かかる方法によれば、吐出手段の動作を制御するだけで、特に冷却手段を設けなくても吐出手段を冷却して、吐出手段の温度上昇による吐出不良を防止することができる。
あるいは、吐出手段を水冷するなど、吐出手段を積極的に冷却する冷却手段を用いて、前記冷却工程を行うこともできる。
【0013】
前記塗布工程において、前記冷却工程を挟みながら、同じ部位に対して、前記吐出手段からの液体の吐出を複数回行って重ね塗りしてもよい。
かかる方法によれば、基板表面上に着弾した液滴は直ぐに乾燥し始めるので、間に乾燥工程を設けなくても重ね塗りすることができ、より膜厚が大きい膜パターンを効率良く形成することができる。
【0014】
前記塗布工程に先立ち、前記基板表面を表面処理して前記液体に対する接触角を制御する表面処理工程を設けることが好ましい。
予め、基板表面における液体に対する接触角を制御しておくことによって、吐出された液体の濡れ広がり性を制御することができる。
【0015】
前記基板表面における、前記液体に対する接触角が30[deg]以上120[deg]以下であることが好ましい。
基板表面における液体の接触角が30[deg]より小さいと、基板上で液滴が濡れ広がりすぎるため、膜パターンの形状が乱れるおそれがある。
一方、基板表面における前記液体の接触角が大きいほど、基板着弾後の液体の濡れ広がりが小さくなるので、膜パターンの細線化、膜厚化を図ることができる。また、一般的には、基板表面における前記接触角が大きくて撥水性が高いほどバルジが生じ易いが、本発明によれば、着弾後の液滴が直ぐに乾燥し始めるので、接触角が大きくてもバルジの発生を防止することができる。ただし、本発明において基板表面における前記接触角が大きすぎると膜パターンの密着性の低下が著しくなるので120[deg]以下とすることが好ましい。
なお、接触角は、基板側と液体側の相互関係によって決まるため、液体側の性状にも依存する。しかし、インクジェット法により吐出する液体の性状には表面張力や粘度等に制限があるため、液体の性状のみを調整して接触角を調整することは事実上困難である。したがって、基板側の表面処理により接触角を調整することが適当である。
【0016】
本発明は、前記膜形成成分が導電性微粒子を含有する場合に好適に適用できる。
かかる方法によれば、簡単な工程により、低コストで導電膜配線を形成することができ、液体の塗布時にバルジの発生が抑えられるので、断線や短絡等の不良が生じ難い。電気伝導に有利な厚膜化を効率的に達成することができる。膜形状の制御が容易であるので、線幅が小さい導電膜配線も精度良く形成することができる。
前記膜形成成分が導電性微粒子を含有する場合、前記塗布工程後に。前記膜形成成分を、熱処理または光処理によって導電膜に変換する工程を有することが好ましい。これにより、導電性微粒子の導電性を発現させて、導電性を有する膜とすることができる。
【0017】
本発明の膜パターン形成方法は、上記に挙げた導電性微粒子からなる導電膜配線の形成に好適であるほか、シリコン膜パターンの形成にも適用できる。
本発明の膜構造体は、基板と、該基板上に形成された膜パターンを備えてなり、本発明の膜パターンの形成方法により形成された膜パターンを備えてなることを特徴とする。
本発明によれば、バルジの発生や断線がなく形状精度が良好で、厚膜化や細線化の要請も効率的に満たし得る膜パターンを備えた膜構造体を低コストで得ることができる。
【0018】
本発明の電気光学装置は、基板と、該基板上に形成された導電膜配線を備えてなり、前記導電膜配線が本発明の膜パターンの形成方法により形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、膜厚が厚く電気伝導に有利で、形状精度が良好で断線や短絡等の発生が抑えられ、細線化の要請も満たし得る導電膜配線を備えた電気光学装置が得られる。
本発明の電気光学装置としては、例えば液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ型表示装置等を挙げることができる。
また、本発明に係る電子機器は、本発明に係る電気光学装置を備えることを特徴とする。
また、本発明の非接触型カード媒体は、基板と、該基板上に形成されたアンテナ回路を備えてなり、前記アンテナ回路が本発明の膜パターンの形成方法により形成されたことを特徴とする。
これらの発明によれば、配線部やアンテナの断線や短絡等のパターン形状不良が生じにくく、厚膜化や細線化の要請も効率的に満たすことができ、しかも低コスト化が可能な電気光学装置およびこれを用いた電子機器並びに非接触型カード媒体を提供することができる。
【0019】
本発明の膜パターン形成装置は、親液性が略一様な基板表面上に、膜形成成分および溶剤を含有する液体を吐出して膜パターンを形成する膜パターン形成装置であって、前記基板表面上に、前記液体を吐出する吐出手段と、前記吐出手段と前記基板を相対的に移動させる移動手段と、前記基板表面を前記溶剤の沸点以下に加熱する加熱手段および/または前記吐出手段内の前記液体を冷却する冷却手段を備えたことを特徴とする。
かかる装置によれば、基板表面の温度が溶剤の沸点以下でかつ液体の温度より高い温度に制御した状態で、前記液体を基板表面上に吐出することができるので簡単な操作で膜厚の厚い膜パターンを効率良く形成することができ、線幅が小さい膜パターンも精度良く形成することができる。
【0020】
本発明の装置は、前記膜形成成分が導電性微粒子を含有する場合に好適に適用できる。
本発明によれば、膜厚が厚くて電気伝導に有利で、断線や短絡等の不良発生が抑えられ、しかも細線化の要請も満たし得る導電膜配線を形成することができる。
この場合、前記膜形成成分を導電膜に変換する熱処理手段または光処理手段を備えることが好ましい。これにより、導電性微粒子の導電性を発現させて、導電性を有する膜とすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態として、本発明の膜パターン形成方法を用いて導電膜配線を形成する方法について説明する。
図1は、本実施形態で好適に用いられる膜パターン形成装置の例を示した概略斜視図である。
この例において、膜パターン形成装置100は、インクジェットヘッド群1と、インクジェットヘッド群1をX方向に駆動するための移動手段として、X方向ガイド軸2と、X方向ガイド軸2を回転させるX方向駆動モータ3とを備えている。
また、基板Wを固定する機構および該基板Wを加熱する機構(加熱手段)を備えた載置台4と、載置台4をY方向に駆動するための移動手段として、Y方向ガイド軸5と、Y方向ガイド軸5を回転させるY方向駆動モータ6とを備えている。
また、X方向ガイド軸2とY方向ガイド軸5とが、各々所定の位置に固定される基台7を備え、その基台7の下部には、制御装置8を備えている。
また、冷却機構を兼ねたクリーニング機構部14およびヒータ15とを備えている。
【0022】
インクジェットヘッド群1は、導電性微粒子を含有する分散液をノズル(吐出口)から吐出して所定間隔で基板に付与する複数のインクジェットヘッドH(吐出手段)を備えている。そして、これら複数のインクジェットヘッドHはそれぞれ、制御装置8から供給される吐出電圧に応じて個別に分散液を吐出できるようになっている。
インクジェットヘッド群1はX方向ガイド軸2に固定され、X方向ガイド軸2には、X方向駆動モータ3が接続されている。X方向駆動モータ3は、ステッピングモータ等であり、制御装置8からX軸方向の駆動パルス信号が供給されると、X方向ガイド軸2を回転させるようになっている。そして、X方向ガイド軸2が回転させられると、インクジェットヘッド群1が基台7に対してX軸方向に移動するようになっている。
本実施形態において、インクジェットヘッド群1に設けられている個々のインクジェットヘッドHは、図2に示すように、ノズルプレート面12を除く部分が二重壁構造の冷却ジャケット11(冷却手段)で覆われており、一対の接続口13を通じて冷却ジャケット11の二重壁内部の流路に冷却水を循環させることによって、インクジェットヘッドHを水冷できるように構成されている。また図示していないが、インクジェットヘッドHの温度を測定する手段が設けられており、制御装置8は該温度測定手段で測定された温度に応じて冷却水の温度を制御できるように構成されている。
【0023】
載置台4は、この膜パターン形成装置100によって液体が付与される基板Wを載置させるもので、この基板Wを基準位置に固定する機構を備えている。
本実施形態において、積載台4には、図3に示すように、基板Wを加熱するためのホットプレート42(加熱手段)が組み込まれている。また、ホットプレート42からの熱が積載台4を通じて基台7に伝わらないように、ホットプレート42と載置台4との間に断熱機構41が設けられている。さらに、ホットプレート42の上には基板Wを吸着固定するためのホルダー43が設けられており、基板Wホルダー43の上に固定される。また図示していないが、基板Wの表面温度を測定する手段が設けられており、制御装置8は該温度測定手段で測定された温度に応じてホットプレート42の温度を制御できるように構成されている。
載置台4はY方向ガイド軸5に固定され、Y方向ガイド軸5には、Y方向駆動モータ6が接続されている。Y方向駆動モータ6は、ステッピングモータ等であり、制御装置8からY軸方向の駆動パルス信号が供給されると、Y方向ガイド軸5を回転させるようになっている。そして、Y方向ガイド軸5が回転させられると、載置台4が基台7に対してY軸方向に移動するようになっている。
【0024】
制御装置8は、インクジェットヘッド群1の各インクジェットヘッドHに液滴の吐出制御用電圧を供給するとともに、冷却ジャケット11内で循環させる冷却水の温度を制御してインクジェットヘッドHの温度を制御する。また、X方向駆動モータ3にインクジェットヘッド群1のX軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を、Y方向駆動モータ6に載置台4のY軸方向の移動を制御する駆動パルス信号を供給する。さらに、制御装置8はホットプレート42を制御して基板Wの温度を制御する。
【0025】
クリーニング機構部14は、インクジェットヘッド群1をクリーニングする機構を備えている。クリーニング機構部14は、Y方向の駆動モータ装置16によってY方向ガイド軸5に沿って移動するようになっている。クリーニング機構部14の移動も、制御装置8によって制御されている。
また、このクリーニング機構部14はインクジェットヘッド群1の冷却装置も兼ねており、基板加熱用ホットプレート42からの熱が伝わりにくいように、載置台4と離間してY方向ガイド軸5上に設置されている。したがって、インクジェットヘッド群1が、クリーニングのためにクリーニング機構部14でしばらく待機している間に、インクジェットヘッドHの温度が低下する。クリーニング機構部14において、インクジェットヘッドHの温度は、基板Wの温度と室温との温度差および待機時間に応じて低下するが、クリーニング機構部14に、必要に応じて、例えば空冷装置などクリーニング中のインクジェットヘッドHを積極的に冷却するための機構を設けてもよい。
【0026】
本実施形態において、ヒータ15は、ランプアニールにより基板Wを熱処理する手段であり、基板上に吐出された液体の蒸発・乾燥を行うとともに導電膜に変換するための熱処理を行うことができる。このヒータ15の電源の投入および遮断も制御装置8によって制御されるように構成されている。
【0027】
本実施形態の膜パターン形成装置100において、基板W上の所定の位置に液体を吐出するためには、制御装置8から所定の駆動パルス信号をX方向駆動モータ3および/またはY方向駆動モータ6に供給し、インクジェットヘッド群1および/または載置台4を移動させることにより、インクジェットヘッド群1と基板W(載置台4)とを相対移動させる。そして、この相対移動の間にインクジェットヘッド群1における所定のインクジェットヘッドHに制御装置8から吐出電圧を供給し、当該インクジェットヘッドHから液体を吐出させる。
【0028】
本実施形態の膜パターン形成装置100において、インクジェットヘッド群1の各インクジェットヘッドHからの液体の吐出量は、制御装置8から供給される吐出電圧の大きさによって調整できる。
また、基板Wに吐出される液滴のピッチは、インクジェットヘッド群1と基板W(載置台4)との相対移動速度およびインクジェットヘッド群1からの吐出周波数(吐出電圧供給の周波数)によって決定される。
【0029】
本実施形態の膜パターン形成装置100によれば、基板Wの加熱および/またはインクジェットヘッドHの冷却を行いつつ、基板Wの表面への液体を吐出することができる。また必要に応じてインクジェットヘッド群1をクリーニング機構部14で待機させることによってインクジェットヘッドH内の液体の温度を速やかに低下させることができる。
さらに、ヒータ15を備えているので、塗布工程と、基板W上に塗布された液体を熱処理して膜に変換する膜変換工程を連続して効率良く行うことができる。
【0030】
本実施形態に係る導電膜配線(膜パターン)形成方法は、表面処理工程と塗布工程と膜変換工程とから概略構成され、塗布工程は、分散液調製工程、吐出工程から概略構成される。
(表面処理工程)
導電膜配線を形成すべき基板としては、Siウエハー、石英ガラス、ガラス、プラスチックフィルム、金属板など各種のものを用いることができる。また、これら各種の素材基板の表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層として形成されたものを導電膜配線を形成すべき基板として用いてもよい。
この導電膜配線を形成すべき基板の表面に対して、導電性微粒子を含有した液体の接触角が、30[deg]以上120[deg]以下、好ましくは30[deg]以上90[deg]以下となるように表面処理を施す。
このように表面の接触角(親液性または撥液性)を制御するためには、以下に説明する種々の表面処理方法が採用できる。
【0031】
表面処理の方法の一つとして、導電膜配線を形成すべき基板の表面に、有機分子膜などからなる自己組織化膜を形成する方法が挙げられる。
基板表面を処理するための有機分子膜は、基板に結合可能な官能基と、その反対側に親液基あるいは撥液基といった基板の表面性を改質する(表面エネルギーを制御する)官能基と、これらの官能基を結ぶ炭素の直鎖あるいは一部分岐した炭素鎖を備えており、基板に結合して自己組織化して分子膜、例えば単分子膜を形成するものである。
【0032】
自己組織化膜とは、基板などの下地層の構成原子と反応可能な結合性官能基とそれ以外の直鎖分子とからなり、該直鎖分子の相互作用により極めて高い配向性を有する化合物を、配向させて形成された膜である。この自己組織化膜は、単分子を配向させて形成されているので、極めて膜厚を薄くすることができ、しかも、分子レベルで均一な膜となる。即ち、膜の表面に同じ分子が位置するため、膜の表面に均一でしかも優れた撥液性や親液性を付与することができる。
【0033】
上記の高い配向性を有する化合物として、例えばフルオロアルキルシランを用いた場合には、膜の表面にフルオロアルキル基が位置するように各化合物が配向されて自己組織化膜が形成されるので、膜の表面に均一な撥液性が付与される。
【0034】
このような自己組織化膜を形成する化合物としては、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリクロロシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフルオロアルキルシラン(以下「FAS」という)を挙げることができる。使用に際しては、一つの化合物を単独で用いるのも好ましいが、2種以上の化合物を組合せて使用しても、本発明の所期の目的を損なわなければ制限されない。また、本発明においては、前記の自己組織化膜を形成する化合物として、前記FASを用いるのが、基板との密着性および良好な撥液性を付与する上で好ましい。
【0035】
FASは、一般的に構造式RnSiX(4-n)で表される。ここでnは1以上3以下の整数を表し、Xはメトキシ基、エトキシ基、ハロゲン原子などの加水分解基である。またRはフルオロアルキル基であり、(CF3)(CF2)x(CH2yの(ここでxは0以上10以下の整数を、yは0以上4以下の整数を表す)構造を持ち、複数個のRまたはXがSiに結合している場合には、RまたはXはそれぞれすべて同じでも良いし、異なっていてもよい。Xで表される加水分解基は加水分解によりシラノールを形成して、基板(ガラス、シリコン)等の下地のヒドロキシル基と反応してシロキサン結合で基板と結合する。一方、Rは表面に(CF3)等のフルオロ基を有するため、基板等の下地表面を濡れない(表面エネルギーが低い)表面に改質する。
【0036】
有機分子膜などからなる自己組織化膜は、上記の原料化合物と基板とを同一の密閉容器中に入れておき、室温の場合は2〜3日程度の間放置すると基板上に形成される。また、密閉容器全体を100℃に保持することにより、3時間程度で基板上に形成される。以上に述べたのは、気相からの形成法であるが、液相からも自己組織化膜は形成可能である。例えば、原料化合物を含む溶液中に基板を浸積し、洗浄、乾燥することで基板上に自己組織化膜が得られる。
なお、自己組織化膜を形成する前に、基板表面に紫外光を照射したり、溶剤により洗浄したりして、前処理を施すことが望ましい。
【0037】
表面処理の他の方法として、常圧または真空中でプラズマ照射する方法が挙げられる。プラズマ処理に用いるガス種は、導電膜配線を形成すべき基板の表面材質等を考慮して種々選択できる。
たとえば、4フッ化メタン、ヘキサフルオロエタン、パーフルオロヘキサンなどのフルオロカーボン等を処理ガスとして使用できる。
【0038】
表面処理は、所望の撥液性を有するフィルム、例えばテフロン(登録商標)加工されたポリイミドフィルム等を基板表面に貼着することによっても行うことができる。
また、上記の方法では撥液性が高くなりすぎる場合には、数秒間〜数分間の紫外線照射(170〜400nm)により、撥液性を調整することができる。
【0039】
(分散液調製工程)
次に、表面処理後の基板上に吐出する導電性微粒子を含有する液体について説明する。
導電性微粒子を含有する液体としては、導電性微粒子を溶剤に分散させた分散液を用いる。なお、導電性微粒子を含有する液体において、上記溶剤は厳密には分散媒であるが、本明細書においては、膜形成成分と混合して用いられる溶媒および分散媒を総称して溶剤という。
ここで用いられる導電性微粒子は、金、銀、銅、パラジウム、ニッケルの何れかを含有する金属微粒子の他、導電性ポリマーや超電導体の微粒子などが用いられる。これらの導電性微粒子は、分散性を向上させるために表面に有機物などをコーティングして使うこともできる。導電性微粒子の表面にコーティングするコーティング材としては、例えば上記溶剤の分子をコーティング材として使用することが挙げられる。
導電性微粒子の粒径は5nm以上0.1μm以下であることが好ましい。0.1μmより大きいと、溶剤への分散性が低下すると共に、インクジェット法による吐出が困難になるからである。また、5nmより小さいと、微粒子に比べてコーティング剤の割合が高くなりすぎて膜中の不純物が多くなってしまう。
【0040】
導電性微粒子を含有する液体の溶剤としては、室温での蒸気圧が0.001mmHg以上200mmHg以下(約0.133Pa以上26600Pa以下)であるものが好ましい。蒸気圧が200mmHgより高い場合には、吐出後に溶剤が急激に蒸発してしまい、良好な膜を形成することが困難となるためである。
また、溶剤の室温での蒸気圧は0.001mmHg以上50mmHg以下(約0.133Pa以上6650Pa以下)であることがより好ましい。蒸気圧が50mmHgより高い場合には、インクジェット法で液滴を吐出する際に乾燥によるノズル詰まりが起こり易く、安定な吐出が困難となるためである。
一方、蒸気圧が0.001mmHgより低い溶剤の場合、乾燥が遅くなり膜中に溶剤が残留しやすくなり、後工程の熱および/または光処理後に良質の導電膜が得られにくい。
【0041】
使用する溶剤としては、上記の導電性微粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特に限定されないが、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、更にプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を挙げることができる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、またインクジェット法への適用のし易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、更に好ましい溶剤としては水、炭化水素系化合物を挙げることができる。これらの溶剤は、単独でも、あるいは2種以上の混合物としても使用できる。
【0042】
上記導電性微粒子を溶剤に分散する場合の分散質濃度は1質量%以上80質量%以下であり、所望の導電膜の膜厚に応じて調整することができる。80質量%を超えると凝集をおこしやすくなり、均一な膜が得にくい。
【0043】
上記導電性微粒子の分散液の、吐出時の温度における表面張力は20dyn/cm以上70dyn/cm(0.02N/m以上0.07N/m以下)の範囲に入ることが好ましい。インクジェット法にて液体を吐出する際、表面張力が20dyn/cm未満であると、インク組成物のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じ易くなり、70dyn/cmを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量、吐出タイミングの制御が困難になるためである。
【0044】
表面張力を調整するため、上記分散液には、基板との接触角を不当に低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加することができる。
【0045】
上記分散液の、吐出時の温度における粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましい。インクジェット法にて吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル周辺部がインクの流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となるためである。
【0046】
(吐出工程)
まず、上記分散液を膜パターン形成装置100のインクジェットヘッドHに供給し、基板Wの温度を、分散液の溶剤の沸点以下で、かつインクジェットヘッドH内における分散液の温度より高い温度に制御した状態で、インクジェットヘッド群1と基板W(載置台4)とを相対移動させつつ、各インクジェットヘッドHから基板W上に所定量の分散液を、先に着弾した液滴とその次に着弾する液滴とが一部重なり合うように、一定間隔で吐出する。
ここで、分散液の溶剤として沸点の異なる2種以上の溶剤を併用した場合、基板Wの温度は、低い方の沸点以下とする。
【0047】
図4で示される隣接した液滴どうしの重なりa/b×100(単位%)は、液滴の連なりによって形成される線状の膜パターンに断線が生じない範囲で設定される。図4において、dは分散液の吐出間隔、aは着弾した液滴の重なり量、bは着弾後の液滴の径であり、a=b−dの関係にある。
液滴どうしの重なりa/b×100(単位%)を大きくするほど膜厚を厚くできるが、大きすぎるとバルジが生じて断線が多くなる。バルジは、基板Wの表面における分散液の接触角が小さいほど、また基板Wの表面温度が高いほど生じ難い。一方、厚膜化を図るためには基板Wの表面における接触角が大きい方が好ましい。したがって、液滴どうしの重なりa/b×100(単位%)は、基板Wの表面の親液性と基板Wの表面温度に応じて、膜パターンに断線が生じない範囲で、所望の膜厚が得られるように設定するのが好ましい。
【0048】
この塗布工程において、良好な着弾精度を得るために、インクジェットヘッドHを基板Wに近接させた状態で吐出を行うのが好ましく、例えば、液体の吐出時においてインクジェットヘッドHの吐出口と基板Wとの距離は50μm〜2mm程度とされる。前述したように、分散液の吐出時には基板Wの表面温度がインクジェットヘッドH内の液体温度より高くなるように制御されている。したがって、吐出のためにインクジェットヘッドHと基板Wとが近接した状態が維持されるとインクジェットヘッドH内の液体温度が上昇する。インクジェットヘッドH内の液体の温度が上昇すると、ヘッドが目詰まりを起こして好ましくないので、所定時間吐出する毎にインクジェットヘッドHを冷却する工程(冷却工程)を設けることが好ましい。
【0049】
例えば本実施形態においては、インクジェットヘッド群1と基板W(載置台4)とが相対的にY方向に1回〜数回往復する毎に、インクジェットヘッド群1をクリーニング機構部14で待機させることによって、インクジェットヘッドHの温度を下げるのが好ましい。
なお、必ずしもクリーニング機構14で冷却する必要はなく、インクジェットヘッドHを吐出時よりも基板Wの表面から離れた位置に保持することによって、インクジェットヘッドHの温度を低下させることができる。基板Wの表面から離れた位置での保持時間は1秒以上とし、インクジェットヘッドHの温度が所望の値に低下するように設定される。
また、インクジェットヘッドHを基板Wの表面から離れた位置に移動させるとともに、その位置でインクジェットヘッドHを空冷するなど積極的に冷却してもよい。
さらに、本実施形態では、個々のインクジェットヘッドHが冷却ジャケット11で覆われており、このようにインクジェットヘッドHに冷却手段が設けられている場合には、この冷却手段でインクジェットヘッドHを冷却することによって、インクジェットヘッドH内の液温を一定に保つことも可能である。
【0050】
塗布工程において、同じ部位に対して、前記吐出手段からの液体の吐出を複数回繰り返して重ね塗りをすることができる。重ね塗りすることによって膜パターンの厚膜化を図ることができる。
本実施形態では、基板Wの表面上に着弾した液滴は速やかに乾燥されるので、乾燥工程を挟まずに重ね塗りをしても、先に着弾した液滴と後で着弾した液滴とが互いに引き合ってバルジを生じることはないので、効率よく重ね塗りを行うことができる。
【0051】
(熱処理/光処理工程)
吐出工程において基板Wの表面上に吐出された分散液は速やかに乾燥されるが、微粒子間の電気的接触をよくするために、溶剤を完全に除去する必要がある。また、導電性微粒子の表面に分散性を向上させるために有機物などのコーティング材がコーティングされている場合には、このコーティング材も除去する必要がある。そのため、吐出工程後の基板Wに対して熱処理および/または光処理が施される。
【0052】
熱処理および/または光処理は通常大気中で行なわれるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行なうこともできる。熱処理および/または光処理の処理温度は溶剤の沸点(蒸気圧)、圧力(雰囲気の圧力)および微粒子の熱的挙動(熱安定性や酸化され易さ)や、コーティング材の有無や量、基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。
たとえば、有機物からなるコーティング材を除去するためには、約300℃で焼成することが好ましい。また、プラスチックなどの基板を使用する場合には、室温以上100℃以下で行なうことが好ましい。
【0053】
熱処理および/または光処理は通常のホットプレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行なうこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では100W以上1000W以下の範囲で十分である。
以上の工程により基板上に塗布された液体は微粒子間の電気的接触が確保され、導電性膜に変換される。
【0054】
本実施形態によれば、分散液の吐出時に、液滴どうしが重なり合うように着弾させてもバルジの発生が抑えられ良好な膜形状が得られるので、簡単な工程で厚膜の膜パターンを形成することができ、膜パターンの形状精度も良い。
したがって、本実施形態によれば、膜厚が厚くて電気伝導に有利で、断線や短絡等の不良が生じにくく、しかも細線化が可能な導電膜配線が低コストで得られる。
【0055】
[第2実施形態]
第2実施形態として、本発明の膜パターン形成方法によりシリコン膜パターンを形成する方法について説明する。本実施形態に係るシリコン膜パターン形成方法は、表面処理工程と塗布工程と熱処理/光処理工程とから概略構成され、塗布工程は、溶液調製工程と吐出工程から概略構成される。以下、各工程について説明する。
【0056】
(表面処理工程)
シリコン薄膜パターンを形成すべき基板としては、Siウエハー、石英ガラス、ガラス、プラスチックフィルム、金属板など各種のものを用いることができる。また、これら各種の素材基板の表面に半導体膜、金属膜、誘電体膜、有機膜などが下地層として形成されたものをシリコン薄膜パターンを形成すべき基板として用いてもよい。
このシリコン薄膜パターンを形成すべき基板の表面に対して、有機ケイ素化合物を含有した液体の接触角が、30[deg]以上120[deg]以下、好ましくは30[deg]以上90[deg]以下となるように表面処理を施す。
このように表面の撥液性(濡れ性)を制御する方法は第1実施形態と同様なので、その説明を省略する。
【0057】
(溶液調製工程)
次に、表面処理後の基板上に吐出する有機ケイ素化合物を含有する液体について説明する。
有機ケイ素化合物を含有する液体としては、有機ケイ素化合物を溶剤(溶媒)に溶解させた溶液を用いる。ここで用いられる有機ケイ素化合物は、一般式SinXm(ここで、Xは水素原子および/またはハロゲン原子を表し、nは3以上の整数を表し、mはnまたは2n−2または2nまはた2n+2の整数を表す)で表される環系を有するシラン化合物であることを特徴とする。
ここでnは3以上であるが、熱力学的安定性、溶解性、精製の容易性などの点でnは5〜20程度、特に5あるいは6の環状シラン化合物が好ましい。5より小さい場合にはシラン化合物自体が環による歪みにより不安定になるため取り扱いに難点が生じる。またnが20より大きい場合にはシラン化合物の凝集力に起因する溶解性の低下が認められ使用する溶剤の選択が狭まる。
また、本発明に使用するシラン化合物の一般式SinXm中のXは水素原子および/またはハロゲン原子である。これらのシラン化合物はシリコン膜への前駆体化合物であるため、熱処理および/または光処理で最終的にはアモルファス或いは多結晶状シリコンにする必要があり、ケイ素−水素結合、ケイ素−ハロゲン結合は上記の処理で開裂し新たにケイ素−ケイ素結合が生じ最終的にシリコンへと変化されるものである。ハロゲン原子としては、通常フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子であり、上記結合開裂の点で塩素、臭素が好ましい。Xは水素原子単独またはハロゲン原子単独でもよいし、水素原子とハロゲン原子の総和がmとなるような部分ハロゲン化シラン化合物でもよい。
【0058】
さらに、これらのシラン化合物は必要に応じてホウ素やリンなどの第三族あるいは第五族の元素で変性した化合物を使用することもできる。変性シラン化合物の具体例としては、炭素原子を含まないものが好ましく、一般式Siabc(ここで、Xは水素原子および/またはハロゲン原子を表し、Yはホウ素原子またはリン原子を表し、aは3以上の整数を表し、bはa以上で2a+c+2以下の整数を表し、cは1以上でa以下の整数を表す)で表される変性シラン化合物が挙げられる。ここで、熱力学的安定性、溶解性、精製の容易性などの点でaとcの和が5〜20程度、特に5あるいは6の変性シラン化合物が好ましい。a+cが5より小さい場合には変性シラン化合物自体が環による歪みにより不安定になるため取り扱いに難点が生じる。またa+cが20より大きい場合には変性シラン化合物の凝集力に起因する溶解性の低下が認められ使用する溶媒の選択が狭まる。
また、上記変性シラン化合物の一般式Siabc中のXは、上記のSinmで表される無変性のシラン化合物の一般式中におけるXと同様に水素原子および/またはハロゲン原子であり、通常フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子であり、上記結合開裂の点で塩素、臭素が好ましい。Xは水素原子単独またはハロゲン原子単独でもよいし、水素原子とハロゲン原子の総和がbとなるような部分ハロゲン化シラン化合物でもよい。
【0059】
有機ケイ素化合物を含有する液体の溶剤としては、室温での蒸気圧が0.001mmHg以上200mmHg以下(約0.133Pa以上26600Pa以下)であるものが好ましい。蒸気圧が200mmHgより高い場合には、吐出後に溶剤が急激に蒸発してしまい、良好な膜を形成することが困難となるためである。
また、溶剤の蒸気圧は0.001mmHg以上50mmHg以下(約0.133Pa以上6650Pa以下)であることがより好ましい。蒸気圧が50mmHgより高い場合には、インクジェット法で液滴を吐出する際に乾燥によるノズル詰まりが起こり易く、安定な吐出が困難となるためである。
一方、室温での蒸気圧が0.001mmHgより低い溶剤の場合、乾燥が遅くなり膜中に溶剤が残留しやすくなり、後工程の熱および/または光処理後に良質の導電膜が得られにくい。
【0060】
使用する溶剤としては、上記の有機ケイ素化合物を溶解できるものであれば特に限定されないが、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロへキシルベンゼンなどの炭化水素系溶剤の他、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系溶、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性溶剤を挙げることができる。
これらの内、有機ケイ素化合物の溶解性と該溶液の安定性の点で炭化水素系溶剤、エーテル系溶剤が好ましく、さらに好ましい溶剤としては炭化水素系溶剤を挙げることができる。これらの溶剤は、単独でも、或いは2種以上の混合物としても使用できる。
【0061】
上記有機ケイ素化合物を溶剤に溶解する場合の溶解質濃度は1質量%以上80質量%以下であり、所望のシリコン膜厚に応じて調整することができる。80質量%を超えると凝集をおこしやすくなり、均一な膜が得にくい。
【0062】
上記有機ケイ素化合物の溶液の表面張力は20dyn/cm以上70dyn/cm以下(0.02N/m以上0.07N/m以下)の範囲に入ることが好ましい。インクジェット法にて液体を吐出する際、表面張力が20dyn/cm未満であると、インク組成物のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲りが生じ易くなり、70dyn/cmを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため吐出量、吐出タイミングの制御が困難になるためである。
【0063】
表面張力を調整するため、上記溶液には、基板との接触角を不当に低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加することができる。ノニオン系表面張力調節剤は、液体の基板への濡れ性を良好化し、膜のレベリング性を改良し、塗膜のぶつぶつの発生、ゆず肌の発生などの防止に役立つものである。
【0064】
上記溶液の粘度は1mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましい。インクジェット法にて吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル周辺部がインクの流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となるためである。
【0065】
(吐出工程)
第1実施形態と同様に、上記溶液を膜パターン形成装置100のインクジェットヘッドHに供給し、基板Wの温度を、溶液の溶剤の沸点以下で、かつインクジェットヘッドH内における溶液の温度より高い温度に制御した状態で、インクジェットヘッド群1と基板W(載置台4)とを相対移動させつつ、インクジェットヘッドHから基板W上に所定量の溶液を、先に着弾した液滴とその次に着弾する液滴とが一部重なり合うように、一定間隔で吐出する。
本実施形態において、吐出工程は、一般に室温以上100℃以下の温度で行われる。室温以下の温度では有機ケイ素化合物の溶解性が低下し一部析出する場合があるからである。したがって本実施形態では、インクジェットヘッドHの水冷は行わず、基板Wを加熱することによって、基板Wの表面温度を室温より高く溶液の溶剤の沸点以下の温度に制御する。ここで、溶液の溶剤として沸点の異なる2種以上の溶剤を併用した場合、基板Wの温度は、低い方の沸点以下とする。
また吐出する場合の雰囲気は、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス中で行うことが好ましい。さらに必要に応じて水素などの還元性ガスを混入したものが好ましい。
液滴どうしの重なりの設定、インクジェットヘッドHの冷却工程、および重ね塗りについては第1実施形態と同様なので、その説明を省略する。
【0066】
(熱処理/光処理工程)
吐出工程後の溶液は、溶剤を除去すると共に有機ケイ素化合物をアモルファスあるいは多結晶シリコンに変換する必要がある。そのため、吐出工程後の基板には熱処理および/または光処理が施される。
【0067】
熱処理および/または光処理は、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行なうこともできる。熱処理および/または光処理の処理温度は溶剤の沸点(蒸気圧)、圧力(雰囲気の圧力)および有機ケイ素化合物の熱的挙動(熱安定性や酸化され易さ)や基材の耐熱温度などを考慮して適宜決定される。
通常アルゴン雰囲気中あるいは水素を含有したアルゴンまたは窒素中で100〜800℃程度で、好ましくは200〜600℃程度で、さらに好ましくは300℃〜500℃程度で処理され、一般に到達温度が約550℃以下の温度ではアモルファス状、それ以上の温度では多結晶状のシリコン膜が得られる。到達温度が300℃未満の場合は、有機ケイ素化合物の熱分解が十分に進行せず、十分な厚さのシリコン膜を形成できない場合がある。多結晶状のシリコン膜を得たい場合は、上記で得られたアモルファス状シリコン膜のレーザーアニールによって多結晶シリコン膜に変換することができる。上記レーザーアニールを行う場合の雰囲気も、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガス、もしくはそれらに水素などの還元性ガスを混入したものが好ましい。
【0068】
熱処理および/または光処理は通常のホットプレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行なうこともできる。ランプアニールに使用する光の光源としては、特に限定されないが、赤外線ランプ、キセノンランプ、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザーなどを光源として使用することができる。これらの光源は一般には、出力10W以上5000W以下の範囲のものが用いられるが、本実施形態では100W以上1000W以下の範囲で十分である。
以上の工程により吐出工程後の溶液はアモルファスあるいは多結晶のシリコン膜に変換される。
【0069】
本実施形態によれば、細線パターンを形成するに当たり、より撥液性が高い基板上に溶液を吐出させても、バルジの発生が抑えられ良好な膜形状が得られるので、簡単な工程で線幅の小さい膜パターンを形成することができ、膜パターンの形状精度も良い。
したがって、本実施形態によれば、断線等の形状不良が生じにくく、しかも細線化が可能なシリコン膜パターンが低コストで得られる。
【0070】
[第3実施形態]
第3実施形態として、本発明の電気光学装置の一例である液晶装置について説明する。図5は、本実施形態に係る液晶装置の第1基板上の信号電極等の平面レイアウトを示すものである。本実施形態に係る液晶装置は、この第1基板と、走査電極等が設けられた第2基板(図示せず)と、第1基板と第2基板との間に封入された液晶(図示せず)とから概略構成されている。
【0071】
図5に示すように、第1基板300上の画素領域303には、複数の信号電極310…が多重マトリクス状に設けられている。特に各信号電極310…は、各画素に対応して設けられた複数の画素電極部分310a…とこれらを多重マトリクス状に接続する信号配線部分310b…とから構成されており、Y方向に伸延している。
また、符号350は1チップ構造の液晶駆動回路で、この液晶駆動回路350と信号配線部分310b…の一端側(図中下側)とが第1引き回し配線331…を介して接続されている。
また、符号340…は上下導通端子で、この上下導通端子340…と、図示しない第2基板上に設けられた端子とが上下導通材341…によって接続されている。また、上下導通端子340…と液晶駆動回路350とが第2引き回し配線332…を介して接続されている。
【0072】
本実施形態では、上記第1基板300上に設けられた信号配線部分310b…、第1引き回し配線331…、第2引き回し配線332…が、各々第1実施形態に係る膜パターン形成装置100を用いて、第1実施形態に係る膜パターン形成方法によって形成されている。
本実施形態によれば、上記各配線類の断線や短絡等の不良が生じにくく、厚膜化や細線化の要請も効率的に満たすことができ、低コスト化が可能な液晶装置が得られる。
【0073】
[第4実施形態]
第4実施形態として、本発明の電気光学装置の一例であるプラズマ型表示装置について説明する。図6は本実施形態のプラズマ型表示装置500の分解斜視図を示す。
この実施形態のプラズマ型表示装置500は、互いに対向して配置されたガラス基板501とガラス基板502と、これらの間に形成された放電表示部510とから概略構成される。
放電表示部510は、複数の放電室516が集合されてなり、複数の放電室516のうち、赤色放電室516(R)、緑色放電室516(G)、青色放電室516(B)の3つの放電室516が対になって1画素を構成するように配置されている。
前記(ガラス)基板501の上面には所定の間隔でストライプ状にアドレス電極511が形成され、それらアドレス電極511と基板501の上面とを覆うように誘電体層519が形成され、更に誘電体層519上においてアドレス電極511、511間に位置して各アドレス電極511に沿うように隔壁515が形成されている。なお、隔壁515においてはその長手方向の所定位置においてアドレス電極511と直交する方向にも所定の間隔で仕切られており(図示略)、基本的にはアドレス電極511の幅方向左右両側に隣接する隔壁と、アドレス電極511と直交する方向に延設された隔壁により仕切られる長方形状の領域が形成され、これら長方形状の領域に対応するように放電室516が形成され、これら長方形状の領域が3つ対になって1画素が構成される。また、隔壁515で区画される長方形状の領域の内側には蛍光体517が配置されている。蛍光体517は、赤、緑、青の何れかの蛍光を発光するもので、赤色放電室516(R)の底部には赤色蛍光体517(R)が、緑色放電室516(G)の底部には緑色蛍光体517(G)が、青色放電室516(B)の底部には青色蛍光体517(B)が各々配置されている。
【0074】
次に、前記ガラス基板502側には、先のアドレス電極511と直交する方向に複数の透明導電膜からなる表示電極512がストライプ状に所定の間隔で形成されるとともに、抵抗の高い表示電極512を補うために表示電極512上にバス電極512aが形成されている。またこれらを覆って誘電体層513が形成され、更にMgOなどからなる保護膜514が形成されている。
そして、前記基板501とガラス基板502の基板2が、前記アドレス電極511…と表示電極512…を互いに直交させるように対向させて相互に貼り合わされ、基板501と隔壁515とガラス基板502側に形成されている保護膜514とで囲まれる空間部分を排気して希ガスを封入することで放電室516が形成されている。なお、ガラス基板502側に形成される表示電極512は各放電室516に対して2本ずつ配置されるように形成されている。
上記アドレス電極511と表示電極512は図示略の交流電源に接続され、各電極に通電することで必要な位置の放電表示部510において蛍光体517を励起発光させて、カラー表示ができるようになっている。
【0075】
本実施形態では、上記アドレス電極511、表示電極512、およびバス電極512aが、各々第1実施形態に係る膜パターン形成装置100を用いて、第1実施形態に係る配線形成方法によって形成されている。
本実施形態によれば、上記各電極の断線や短絡等の不良が生じにくく、厚膜化や細線化の要請も効率的に満たすことができ、低コスト化が可能な液晶装置が得られる。
【0076】
[第5実施形態]
第5実施形態として、本発明の電子機器の具体例について説明する。
図7(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図7(a)において、600は携帯電話本体を示し、601は第3実施形態の液晶装置を備えた液晶表示部を示している。
図7(b)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図7(b)において、700は情報処理装置、701はキーボードなどの入力部、703は情報処理本体、702は第3実施形態の液晶装置を備えた液晶表示部を示している。
図7(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図7(c)において、800は時計本体を示し、801は第3実施形態の液晶装置を備えた液晶表示部を示している。
図7(a)〜(c)に示す電子機器は、上記実施形態の液晶装置を備えたものであるので、配線類の断線や短絡等の不良が生じにくく、厚膜化や細線化の要請も効率的に満たすことができ、しかも、低コスト化が可能となる。
なお、本実施形態の電子機器は液晶装置を備えるものとしたが、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ型表示装置等、他の電気光学装置を備えた電子機器とすることもできる。
【0077】
[第6実施形態]
第6実施形態として、本発明の非接触型カード媒体の実施形態について説明する。図8に示すように、本実施形態に係る非接触型カード媒体400は、カード基体402とカードカバー418から成る筐体内に、半導体集積回路チップ408とアンテナ回路412を内蔵し、図示されない外部の送受信機と電磁波または静電容量結合の少なくとも一方により電力供給あるいはデータ授受の少なくとも一方を行うようになっている。
【0078】
本実施形態では、上記アンテナ回路412が、第1実施形態に係る膜パターン形成装置を用いて、第1実施形態に係る膜パターン形成方法によって形成されている。
本実施形態によれば、上記アンテナ回路412の断線や短絡等の不良が生じにくく、厚膜化や細線化の要請も効率的に満たすことができ、しかも低コスト化が可能な非接触型カード媒体が得られる。
【0079】
なお、本発明は上記各実施形態で挙げた例に限らず、基板と、その基板上に形成された膜パターンを備えた各種の膜構造体の製造に適用することが可能であり、特に線状の膜パターンを備えた膜構造体の製造に好適である。
【0080】
【実施例】
[実施例1]
まず、導電性微粒子を含有する分散液を調製した。直径10nmの金微粒子がトルエン中に分散した金微粒子分散液(真空冶金社製、商品名「パーフェクトゴールド」)にトルエン(沸点110℃)を添加し、その粘度を3mPa・s、表面張力を35dyn/cmとしたた。
一方、基板の表面処理を行った。ガラス基板に波長172nmの紫外線を10mW/cm2で10分間照射してクリーニングを行った後、この基板とヘプタデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロデシルトリエトキシシラン0.1gを同一の密閉容器にいれて2日間保持した。その結果、基板表面に撥水性の単分子膜が形成された。この基板表面と上記で調製した分散液との接触角は80[deg]であった。この基板の撥水性を調整するために、さらに波長172nmの紫外線を10mW/cm2で30秒間照射したところ、この基板と上記で調製した分散液との接触角は60[deg]となった。
【0081】
表面処理して得られた基板Wの表面上に、上記分散液を、膜パターン形成装置100により所定のピッチで吐出し、導電膜ラインを形成した。
インクジェットヘッドHとしては市販のプリンター(商品名「MJ930C」)のヘッドを使用した。ただし、インク吸入部がプラスチック製であるため、有機溶剤に対して溶解しないよう吸入部を金属製の治具に変更したものを用いた。基板とインクジェットヘッドHとの相対移動速度は一定とし、ピッチ(吐出間隔)の変更は吐出周波数のみを調整することで行った。
上記分散液をこのインクジェットヘッドHの駆動電圧20Vにて吐出すると、25ピコリットルの体積の液滴が吐出された。その液滴の直径は36μmであり、基板W上(接触角60[deg])に着弾した後は、基板Wの表面上で直径72μmに広がった。
【0082】
吐出間隔dと、基板温度を様々に変化させながら、ラインの描画を行った。インクジェットヘッドHの冷却は行わず、インクジェットヘッドH内の分散液の温度は室温(20℃)とした。
各条件で描画したそれぞれの基板に対して、ホットプレートにて300℃で30分の熱処理を行い、金属微粒子間の電気的接続をとった。
得られた各基板について、単位長さ当たりの断線箇所数を目視により調べた。その結果を図9のグラフに示す。このグラフの縦軸は単位長さあたりの断線個所数を、横軸は基板上に着弾直後の液滴どうしの重なりa/b×100(単位%)を示し、基板温度が20,40,60,80,100(℃)のときの各グラフを記載している。
【0083】
このグラフの結果より、液滴どうしの重なりが1%より小さい場合はいずれの基板温度においても、断線が多く発生している。これはインクジェットの吐出精度の限界のため、そこまで精密に液滴の位置が制御できないためである。また、基板温度が室温(20℃)の場合はドットの重なりを1%から10%の間にしないと断線が多く発生している。
これに対して、基板を分散液の溶剤の沸点(110℃)より低い温度に加熱した場合は、図9に示すように、液滴どうしの重なりが大きくなっても断線が発生しにくくなり、安定したラインが形成された。基板の表面温度が高いほど、液滴どうしの重なりを大きくできる。
また、バルジや断線なく安定して形成された場合のラインの線幅は、液滴どうしの重なりの大小にかかわらず、着弾直後の液滴の直径と同じ72μmであった。膜厚については、線幅が同じであれば、吐出間隔dに反比例し、実際に安定して形成されたラインの膜厚は、液滴どうしの重なりが10%の場合は0.5μm、40%の時は0.75μmであった。また、安定に形成されたラインの抵抗率を測定すると5×10-6Ωcmであった。
【0084】
[比較例1]
比較例として、基板温度を150℃、すなわちトルエンの沸点(110℃)より高くした他は、上記実施例1と同様の吐出条件で導電ラインの形成を行なったところ、液滴どうしの重なりをどのように設定しても、基板に着弾した液滴がすぐに沸騰しはじめ、基板上での液滴の形状が乱れた。このため、形成されたラインは形状が極めて不安定で、断線箇所が多く存在し、また基板への密着力も悪く、軽くこすると容易にはがれてしまった。
【0085】
[実施例2]
まず導電性微粒子として銀微粒子を含有する分散液を調製した。硝酸銀90mgを水500ミリリットルに溶解し100℃に加熱し、攪拌しながら更に1%濃度のクエン酸ナトリウム水溶液10ミリリットルを加えそのまま80分間沸騰させた。これによって凝集を防止するためのクエン酸で周囲を覆われた銀コロイドが、水溶液中に分散した液体が得られた。この銀コロイドの平均粒径は30nmであった。この液体を遠心分離で濃縮した後、再び水と表面張力調整剤を加えて、粘度が3mPa・s、表面張力が45dyn/cm(0.045N/m)の分散液を得た。
一方、ガラス基板に前記実施例1と同様の表面処理を施し、基板表面に撥水性の単分子膜を形成した。この基板表面と上記で調製した分散液との接触角は100[deg]であった。この基板の撥水性を調整するために、さらに波長172nmの紫外線を10mW/cm2で15秒間照射したところ、この基板と上記で調製した分散液との接触角は80[deg]となった。
そして、実施例1と同様にして、表面処理した基板Wの表面上に、上記分散液を、膜パターン形成装置100により所定のピッチで吐出し、導電膜ラインを形成した。
上記分散液をこのインクジェットヘッドHの駆動電圧20Vにて吐出すると、25ピコリットルの体積の液滴が吐出された。その液滴の直径は36μmであり、基板W上(接触角80[deg])に着弾した後は、基板Wの表面上で直径48μmに広がった。
【0086】
吐出間隔dと、基板温度を様々に変化させながら、ラインの描画を行った。インクジェットヘッドHの冷却は行わず、インクジェットヘッドH内の分散液の温度は室温(20℃)とした。
各条件で描画したそれぞれの基板に対して、ホットプレートにて250℃で30分の熱処理を行い、金属微粒子間の電気的接続をとった。
得られた各基板について、単位長さ当たりの断線箇所数を目視により調べた。その結果を図10のグラフに示す。このグラフの縦軸および横軸は図9のグラフと同じであり、基板温度が20,50,70,90(℃)のときの各グラフを記載している。
【0087】
このグラフの結果より、液滴どうしの重なりが1%より小さい場合はいずれの基板温度においても、断線が多く発生している。これはインクジェットの吐出精度の限界のため、そこまで精密に液滴の位置が制御できないためである。また、基板温度が室温(20℃)の場合はドットの重なりをいずれに設定しても断線が多く発生している。
これに対して、基板を分散液の溶剤(水)の沸点(100℃)より低い温度に加熱した場合は、図10に示すように、液滴どうしの重なりが大きくなっても断線が発生しにくくなり、安定したラインが形成された。基板の表面温度が高いほど、液滴どうしの重なりを大きくできる。
また、バルジや断線なく安定して形成された場合のラインの線幅は、液滴どうしの重なりの大小にかかわらず、着弾直後の液滴の直径と同じ48μmであった。膜厚については、線幅が同じであれば、吐出間隔dに反比例し、実際に安定して形成されたラインの膜厚は、液滴どうしの重なりが10%の場合は0.3μmであった。また、安定に形成されたラインの抵抗率を測定すると7×10-6Ωcmであった。
【0088】
[比較例2]
比較例として、基板温度を150℃、すなわち水の沸点(100℃)より高くした他は、上記実施例2と同様の吐出条件で導電ラインの形成を行なったところ、液滴どうしの重なりをどのように設定しても、基板に着弾した液滴がすぐに沸騰しはじめ、基板上での液滴の形状が乱れた。このため、形成されたラインは形状が極めて不安定で、断線箇所が多く存在し、また基板への密着力も悪く、軽くこすると容易にはがれてしまった。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の膜パターンの形成方法によれば、液滴の一部が重なり合うように吐出してもバルジの発生が抑えられる。したがって、液滴どうしの重なり量を多くして、効率良く膜厚の厚い膜パターンを形成することができる。またバルジの発生が抑えられるので、導電膜とした場合に断線や短絡等の問題を生じない膜パターンが得られる。また膜形状を制御し易く、線幅が小さい膜パターンも精度良く形成することができる。
さらにインクジェット法によるため、簡単な工程により、低コストで膜パターンを形成することができる。しかも、基板表面の親液性は一様であるので、複雑な表面処理工程が不要である。
また、本発明の膜パターン形成装置によれば、簡単な操作で膜厚の厚い膜パターンを効率良く形成することができ、線幅が小さい膜パターンも精度良く形成することができる。
また、本発明によれば、配線部やアンテナの断線や短絡等のパターン形状不良が生じにくく、厚膜化や細線化の要請も効率的に満たすことができ、しかも低コスト化が可能な電気光学装置およびこれを用いた電子機器並びに非接触型カード媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る膜パターン形成装置の概略斜視図である。
【図2】本発明に係る膜パターン形成装置におけるインクジェットヘッドを示す概略斜視図である。
【図3】本発明に係る膜パターン形成装置における基板の加熱手段の例を示す概略斜視図である。
【図4】本明細書における液滴どうしの重なりを説明するための図である。
【図5】本発明に係る液晶装置における第1基板の平面図である。
【図6】本発明に係るプラズマ型表示装置の分解斜視図である。
【図7】本発明に係る電子機器で(a)は、液晶装置を備えた携帯電話の一例を示す図、(b)は、液晶装置を備えた携帯型情報処理装置の一例を示す図、(c)は、液晶装置を備えた腕時計型電子機器の一例を示す図である。
【図8】本発明に係る非接触型カード媒体の分解斜視図である。
【図9】実施例の結果を示すグラフである。
【図10】実施例の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
W 基板
H インクジェットヘッド(吐出手段)
100 膜パターン形成装置
1 インクジェットヘッド群
2 X方向ガイド軸
3 X方向駆動モータ
4 載置台
5 Y方向ガイド軸
6 Y方向駆動モータ
8 制御装置
11 冷却ジャケット(冷却手段)
15 ヒータ(膜変換手段)
42 ホットプレート (加熱手段)

Claims (15)

  1. 載置台に載置された基板を前記載置台に組み込まれたホットプレートにより加熱し、前記基板の温度を、インクジェットヘッド内における液体の温度より高く、かつ、前記液体に含まれる溶媒または分散媒の沸点以下に制御する第1工程と、
    前記インクジェットヘッドを前記基板と重なる位置に移動させる第2工程と、
    前記インクジェットヘッドから前記基板に前記液体からなる第1の液滴を吐出する第3工程と、
    前記インクジェットヘッドを前記載置台と重ならない位置に移動させ、前記インクジェットヘッドを冷却する第4工程と、
    前記インクジェットヘッドを前記基板と重なる位置に移動させる第5工程と、
    前記インクジェットヘッドから前記基板に前記液体からなる第2の液滴を吐出する第6工程と、を含むことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  2. 請求項1に記載の膜パターンの形成方法において、
    前記液体が第1の溶媒または分散媒と、前記第1の溶媒または分散媒より沸点の低い第2の溶媒または分散媒とを含み、前記第1工程の後の前記基板の温度が前記第2の溶媒または分散媒の沸点より低い、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  3. 請求項1または2に記載の膜パターンの形成方法において、
    前記載置台が、断熱機構と、前記基板を吸着固定するためのホルダーと、を含み、前記断熱機構と前記ホットプレートと前記ホルダーとがこの順に積層されている、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の膜パターンの形成方法において、
    前記第1工程の前に、前記基板に自己組織化膜を形成する工程を含む、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  5. 請求項4に記載の膜パターンの形成方法において、
    前記自己組織化膜が前記基板と結合しない側にフルオロ基を有する、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の膜パターンの形成方法において、
    前記第3工程及び前記第6工程における前記溶媒または分散媒の室温での蒸気圧が0.001mmHg以上200mmHg以下である、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  7. 請求項1ないし5のいずれかに記載の膜パターンの形成方法において、
    前記第3工程及び前記第6工程における前記溶媒または分散媒の室温での蒸気圧が0.001mmHg以上50mmHg以下である、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の膜パターンの形成方法において、
    前記第3工程及び前記第6工程における前記溶媒または分散媒の粘度が1mPa・s以上50mPa・s以下である、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の膜パターンの形成方法において、
    前記第4工程が1秒以上である、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の膜パターンの形成方法において、
    前記第4工程において、前記インクジェットヘッドを空冷する、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の膜パターンの形成方法において、
    前記第4工程において、前記インクジェットヘッドをクリーニング機構に移動させる、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の膜パターンの形成方法において、
    前記液体が導電性微粒子を含むものである、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  13. 請求項1ないし11のいずれかに記載の膜パターンの形成方法において、
    前記液体が有機ケイ素化合物を含むものである、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  14. 請求項12に記載の膜パターンの形成方法において、
    前記第6工程のあと、前記基板に光を照射し、前記基板上に形成された膜を導電性に変換する、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
  15. 請求項13に記載の膜パターンの形成方法において、
    前記第6工程のあと、前記基板に光を照射し、前記基板上に形成された膜をシリコンに変換する、ことを特徴とする膜パターンの形成方法。
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