JP2004230211A - 溶液噴出装置及び溶液噴出方法 - Google Patents

溶液噴出装置及び溶液噴出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶液を効率的に目的の位置のみに精度よく付着する噴出を実現することである。
【解決手段】隔壁により囲繞された囲繞領域が一方の面上に複数配列されている透明基板2がワークテーブル1に載置される。コントローラ73Aの制御により、透明基板2及びその上の雰囲気が加熱器68により加熱され、冷却媒体供給器70Aから冷却媒体ジャケット69Aに冷却媒体が供給されてノズル65が冷却される。そして、ノズル65と透明基板2とが相対的に移動され、タンク66内の溶液がノズル65に供給され、その溶液の液滴が噴出口65aから連続的に噴出されつつ、加熱された透明基板2の囲繞領域にその液滴が乾燥されつつ到達する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に形成された囲繞領域内に液滴を噴出する溶液噴出装置及び溶液噴出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL(Electroluminescence:エレクトロルミネッセンス)素子は、アノード電極、有機材料からなる有機EL層、カソード電極の順に積層された積層構造を為している。そして、アノード電極とカソード電極の間に順バイアス電圧が印加されると有機EL層において発光する。このような有機EL素子を画素として基板上にマトリクス状に配列して、各有機EL素子を所定の階調輝度で発光することによって画像表示を行う有機EL表示パネルが実現化されている。
【0003】
アクティブマトリクス駆動のような有機EL表示パネルでは、アノード電極又はカソード電極のうちの一方の電極を全ての画素に共通する共通電極とすることができるが、少なくとも他方の電極及び有機EL層を画素ごとにパターニングする必要がある。アノード電極やカソード電極を画素ごとにパターニングする手法は、従来の半導体素子製造技術を適用できる。つまり、PVD法又はCVD法等による成膜工程、フォトリソグラフィー法等によるマスク工程、エッチング法等による薄膜の形状加工工程を適宜行うことで、アノード電極やカソード電極を画素ごとにパターニングすることができる。
【0004】
有機EL層の成膜方法については、材料等の条件に応じてドライ蒸着法と湿式コーティング法に大別できる。湿式コーティング法を用いる場合には、インクジェット技術を応用することで画素ごとにパターニングすることができる。つまり、有機EL層になる高分子系有機EL材料を溶質として溶媒で溶解してなるEL溶液の液滴をノズルで噴出することで、画素ごとに有機EL層をパターニングすることができる。インクジェット技術を応用した湿式コーティング法では成膜工程と、画素ごとのパターニング工程をほぼ同時に行えることから、インクジェット方式は主流の技術となりつつある。
【0005】
有機EL層は、実際に発光する発光層のみからなる一層構造のものがある。また、その一層構造よりも発光効率及び耐久性を向上するために、有機EL層が、アノード電極からの正孔を発光層に注入する正孔注入輸送層と、電子注入層を兼ねた発光層とから構成される二層構造のものがある。この二層構造の場合、有機EL素子は、基板上に、アノード電極、正孔注入輸送層、発光層、カソード電極の順に形成される。従来、インクジェット式記録ヘッドにより、正孔注入輸送層用組成物の液滴を、仕切り部材で仕切られた囲繞領域に吐出し、正孔注入輸送層をパターン形成して、有機EL素子を製造する製造方法が考えられていた(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−106278号公報(第7頁、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
その1つの囲繞領域は、1つの画素となる。また、従来、正孔注入輸送層だけでなく、発光層等も含めた有機EL層がインクジェット方式でパターン形成されていた。インクジェット方式で有機EL層をパターン形成するにあたり、ノズルから噴出する溶液に揮発性の有機溶媒を用いると、経時的にそのノズルに溶液中の有機EL材料が析出して目詰まりする。よって、この観点から溶液には、蒸発速度の遅い高沸点溶媒が望ましい。しかし、その高沸点溶媒を用いると、その高沸点溶媒の乾燥速度が遅いため、ノズルからの噴出量を保持したままだと、囲繞領域から乾燥しきれていない溶液がオーバーフローしてしまう。
【0008】
そのため、そのオーバーフローを防ぐためには、1回の最低噴出量を減少し、1つの画素に溶液を数滴噴出することが必要となる。この時、1画素形成に要するタクトタイムを保つためには、噴出周期を短くする必要がある。しかしながら、噴出周期を短くすると、噴出量のバラツキが大きくなる。また、噴出周期には下限が存在する。スループットを向上するために強い圧力で溶液を噴出すると、囲繞領域内に着弾した勢いで跳ね返りが生じ、はじかれた溶液が囲繞領域の外にはみ出してしまうといった問題があった。
【0009】
本発明の課題は、溶液を効率的に目的の位置のみに精度よく付着する噴出を実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
基板の一方の面上に形成された複数の囲繞領域に向けて溶液を噴出口(例えば、図2に示す噴出口65a)から噴出するノズル(例えば、図2に示すノズル65)を備えた溶液噴出装置において、
前記基板を加熱する第1の加熱器(例えば、図2に示す加熱器68)と、
前記ノズルを冷却する冷却手段(例えば、図2に示す冷却媒体ジャケット69A、冷却媒体供給器70A、冷却媒体供給管71、冷却媒体排出管72)とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の溶液噴出装置において、
前記ノズルの温度を検知する温度検知器(例えば、図4に示す温度検知部75)と、
前記温度検知器により検知される前記ノズルの温度に基づいて、前記ノズルの温度が所定温度範囲内となるように、前記冷却手段を制御する温度調節器(例えば、図4に示す温度調節器76)とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の溶液噴出装置において、
前記ノズルを加熱する第2の加熱器を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、
ノズルの噴出口から基板の一方の面上に形成された複数の囲繞領域に向けて溶液を噴出する溶液噴出方法において、
前記ノズルを冷却する工程とを含むことを特徴とする。
【0014】
請求項1又は4に記載の発明によれば、ノズルが冷却されているので、沸点の低い溶媒又は蒸気圧の高い溶媒を含む溶液を用いても、ノズル内に滞留する溶液中の気化成分の発生を抑えて適量の溶液を噴出することができる。そして、基板を加熱しているので、液滴が基板の囲繞領域に到達するまでの間に速やかに加熱して溶液中の溶媒が乾燥されるために、液滴の量が減り且つ溶液の粘度が高くなる。したがって液滴が所望の囲繞領域以外にオーバーフローしたり、飛び散ることがなく、さらに蒸発するまでの時間を短縮できる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の溶液噴出方法において、
前記ノズルの温度を検知する工程と、
前記検知される前記ノズルの温度に基づいて、前記ノズルの温度が所定温度範囲内となるように、前記冷却手段を制御する工程とを含むことを特徴とする。
【0016】
請求項2又は5に記載の発明によれば、検知されるノズルの温度に基づいて、ノズル内の温度が所定温度範囲内となるように、ノズルの冷却が調節される。このため、ノズル内の溶液の温度が適切な温度範囲に調節され、溶液の粘度を適切且つ一定に保つので、溶液の一定容量の液滴を、基板の囲繞領域に噴出することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の溶液噴出方法において、
前記ノズルを加熱する工程を含むことを特徴とする。
【0018】
請求項3又は6に記載の発明によれば、ノズルの冷却及び加熱を行いつつ溶液の液滴を噴出する。このため、ノズルの加熱により、ノズル内の温度が所定範囲内になるまでの時間を短縮することができるとともに、ノズルの冷却により、溶液の一定容量の液滴を、基板の囲繞領域に連続的に噴出することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明に係る具体的な第1及び第2実施の形態を順に説明する。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1〜図3を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。先ず、図1を参照して、有機EL素子が設けられた有機EL表示パネル1を説明する。図1は、有機EL表示パネル1の構成を示す図であり、(I)は、有機EL表示パネル1の平面図であり、(II)は、(I)の切断線A−Aで切断して示した断面図である。
【0021】
有機EL表示パネル1は、透明基板2を具備しており、画素ごとに有機EL素子が設けられている。透明基板2としては、石英ガラス等といったガラス基板の他にプラスチック基板を使用することができる。
【0022】
透明基板2の一方の面上に複数の透明電極3,3,…がマトリクス状に配列されて形成されている。透明電極3は、有機EL素子のアノード電極であり、比較的仕事関数が高い。透明電極3は、導電性及び透光性を有する材料で形成されており、例えば、インジウム・スズ・酸化物(ITO:Indium−Tin−Oxide)、インジウム・亜鉛・酸化物(IZO)、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)又は酸化亜鉛(ZnO)で形成されている。
【0023】
透明基板2の一方の面上に隔壁5が網目状に形成されており、平面視して隔壁5は各々の透明電極3を囲繞している。隔壁5は、その囲繞される囲繞領域ごとに画素を仕切っている。隔壁5は、単層以上の層で構成され、絶縁性を有し、例えば、酸化シリコン若しくは窒化シリコンからなる下地層上にポリイミド樹脂といった感光性樹脂からなる上層で形成されている。
【0024】
隔壁5に囲繞される各々の囲繞領域内において有機EL層4が透明電極3上に形成されている。有機EL層4は有機EL素子の広義の発光層である。有機EL層4は、ポリフルオレン系高分子、ポリフェニレンビニレン系高分子等の発光材料(蛍光体)が含有されている狭義の発光層や、チオフェン系高分子等を含む電荷輸送層を単層以上含む層である。有機EL層4は、透明電極3側から順に正孔輸送層、狭義の発光層、電子輸送層となる三層構造であっても良いし、透明電極3側から順に正孔輸送層、狭義の発光層となる二層構造であっても良いし、狭義の発光層のみからなる一層構造であっても良い。また、有機EL層4は、これらの層構造において適切な層間に電子或いは正孔の注入層が介在した積層構造であっても良いし、その他の層構造であっても良い。有機EL層4は、正孔及び電子を輸送する機能と、正孔と電子の再結合により励起子を生成して発光する機能とを有する。ここで、有機EL層4の発光色は三色あり、有機EL層4Rは赤色に発光し、有機EL層4Gは緑色に発光し、有機EL層4Bは青色に発光する。なお、有機EL層4は、液滴噴出方式で後述する溶液噴出装置6Aによって形成される。
【0025】
図1では、図示を省略するが、有機EL層4上に対向電極が形成されている。対向電極は、有機EL素子4のカソード電極である。対向電極は、比較的仕事関数の低い材料で形成されており、例えばインジウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム及び希土類元素の中から選択された単体或いはこれらのうちの少なくとも一種を含む合金若しくは混合物で形成されている。対向電極は、全ての画素に共通であっても良いし、画素ごとに区切られていても良く、また複数のストライプ状の電極のように、複数の画素を1つのユニットとした複数のユニット群を構成し、各ユニット毎に電気的に離間した電極としても良い。
【0026】
各々の画素では、アノードとなる透明電極3の電位がカソードとなる対向電極の電位より高くなるように電圧が印加されると、透明電極3から有機EL層4に正孔が注入されるとともに、対向電極から有機EL層4に電子が注入されることで、有機EL層4が発光する。透明電極3をカソードとし、対向電極をアノードとする場合、対向電極の電位が透明電極3の電位より高くなるようにすることで有機EL層4が発光する。
【0027】
なお、上記有機EL表示パネル1がアクティブマトリクス方式で駆動されるものであれば、画素ごとにスイッチング回路(複数の薄膜トランジスタ、コンデンサ等から構成される。)が設けられており、スイッチング回路には透明電極3が各々接続されている。
【0028】
次に、図2を参照して、液滴噴出方式で有機EL層4を成膜する溶液噴出装置6Aについて説明する。図2は、本実施の形態の溶液噴出装置6Aが示された概略側面図である。
【0029】
溶液噴出装置6Aは、有機EL溶液81を液滴として透明基板2に噴出することによって有機EL層4を成膜するものである。有機EL溶液81の溶質は、有機EL層4の有機EL材料(発光性物質、正孔輸送性物質、電子輸送性物質等の高分子系材料)である。有機EL溶液81の溶媒は、有機EL層4の有機EL材料を溶解することのできる液体であり、スループットの観点から沸点が低いもの(低沸点溶媒)又は揮発性の高いもの(蒸気圧の高い溶媒)が望ましい。溶液噴出装置6Aは、2〜100[pl]程度の液滴を噴出できる。
【0030】
また、有機EL層4を成膜する際には、予め透明電極3,3,…及び隔壁5が形成された透明基板2を用いる。なお、図2において、透明基板2上の隔壁5及び透明電極3の図示は省略している。
【0031】
溶液噴出装置6Aは、平坦で且つ水平な上面を有するとともに副走査方向(紙面の奥行き方向)に移動自在なワークテーブル61と、ワークテーブル61を副走査方向に移動させるようにワークテーブル61を駆動する駆動装置62と、副走査方向に対して略直角な主走査方向(紙面の左右方向)に延在するガイド部63と、ガイド部63に案内されてガイド部63に沿って主走査方向に移動する移動体であるヘッド部64と、有機EL溶液81を液滴として噴出する複数のノズル65と、有機EL溶液81の供給源であるタンク66と、タンク66から有機EL溶液81を供給する溶液供給管67と、ワークテーブル61上の透明基板2を加熱する加熱器68と、ノズル65に直接的又は間接的に接触するように設けられ冷却媒体が供給される冷却媒体ジャケット69Aと、冷却媒体の供給源である冷却媒体供給器70Aと、冷却媒体供給器70Aから供給された冷却媒体を冷却媒体ジャケット69Aへ流入する冷却媒体供給管71と、冷却媒体ジャケット69Aから排出された冷却媒体を冷却媒体供給器70Aへ流入する冷却媒体排出管72と、溶液噴出装置6A全体を制御するコントローラ73Aとを具備する。冷却媒体は、流体として利用できれば、純水やアルコール、ジエチレングリコール、塩化カリウム等の冷却剤を含む溶液のように液体でもよく、冷却された気体でもよく、また冷却されて結晶化した固体粒を含んだ液体であってもよい。
【0032】
ワークテーブル61は、平板状に形成されており、その上面に透明基板2が載置される。また、タンク66内に有機EL溶液81が貯蔵されている。駆動装置62は、ヘッド部64の動作に合わせてワークテーブル61とともに透明基板2を副走査方向に搬送するものであり、具体的には、間欠的に透明基板2を搬送するものである。なお、駆動装置62は、コントローラ73Aによって制御される。
【0033】
ヘッド部64は、間欠的な透明基板2の搬送に合わせて、ワークテーブル61上においてガイド部63に沿って主走査方向に往復移動するものである。具体的には透明基板2が停止している際に、主走査方向に少なくとも一往復の移動をするものである。ヘッド部64は、コントローラ73Aによって制御される。
【0034】
また、ヘッド部64にノズル65が設けられており、ノズル65は溶液供給管67を介してタンク66に通じている。有機EL溶液81がタンク66から溶液供給管67を通じてノズル65内に供給され、ノズル65内に有機EL溶液81が充填される。更に、ノズル65には噴出手段が設けられているとともに、ノズル65の下端には噴出口65aが設けられている。このノズル65は、噴出手段の作動により噴出口65aから、有機EL溶液81の液滴を透明基板2に向けて噴出する。噴出口65aから透明基板2までの距離は到達位置の精度のためには短い方が好ましく、また透明基板2での液滴のはね返りを考慮すればある程度長い方が好ましく、両者を鑑みて1.0mm〜1.5mm程度が好ましい。噴出手段はピエゾ式であり、噴出口55aから噴出し透明基板2に到達するまでの時間は、溶媒の一部が気化するためには長い方が好ましく、噴出口65aから透明基板2までの距離は到達位置の精度のためには短い方が好ましく、両者を鑑みて1〜100m秒が好ましい。
【0035】
ピエゾ式の噴出手段は、ノズル65内の有機EL溶液81に接したピエゾ素子の体積を変化させることによってダイヤフラムを圧縮・膨張させ、ノズル65内の有機EL溶液81の圧力を変化させる。これにより、有機EL溶液81の液滴が噴出口55aから噴出される。
【0036】
以上のワークテーブル61、駆動装置62及びヘッド部64によって、透明基板2とノズル65はワークテーブル61の上面に平行な面に沿って相対的に移動される。
【0037】
なお、図2では、一つのノズル65及び一つのタンク66のみが示されているが、実際には複数のタンク66があり、複数のノズル65がヘッド部64に設けられている。具体的には、赤、緑又は青の何れか一色に発光する有機材料を溶解した有機EL溶液81がそれぞれのタンク66に充填されている。各タンク66にそれぞれ通じるノズル65からは、赤、緑又は青の何れか一色に発光する有機EL材料が溶解した有機EL溶液81が噴出される。
【0038】
以上のワークテーブル61及びノズル65が箱体74内に配設されている。従って、透明基板2が副走査方向に移動されることと、ノズル65から有機EL溶液81の液滴が噴出されることと、有機EL溶液81の液滴が透明基板2に着弾することとは、箱体74の内部空間において行われる。また、駆動装置62、ヘッド部64及びノズル65はコントローラ73Aによって制御されて所定タイミングで動作したり、停止したりする。
【0039】
また、冷却媒体供給器70Aは、水を貯蔵するタンク、その水を送り出すポンプ及び水を排出する排出手段等を備える。水道等の外部からそのタンクに水が供給され、そのポンプによりそのタンク内の水が冷却媒体として冷却媒体供給管71を通じて冷却媒体ジャケット69Aに供給される。冷却媒体ジャケット69Aは、供給された冷却媒体にノズル65の熱を伝導することにより、ノズル65の熱を奪って冷却する。冷却媒体ジャケット69Aは、図2に示すように、ノズル65の表面の一部に設けられる構成でもよいが、冷却効率を上げるために、ノズル65を囲むように設けられる構成でもよい。
【0040】
冷却媒体ジャケット69Aによりノズル65の熱が吸収された冷却媒体は、冷却媒体排出管72を通じて、冷却媒体供給器70Aへ排出される。冷却媒体供給器70Aは、内部の排出手段により、冷却媒体ジャケット69Aから排出された冷却媒体を溶液噴出装置6Aの外に排出する。なお、冷却媒体供給器70Aは冷却媒体ジャケット69Aに冷却媒体を供給する構成であれば、この構成に限定されるものではなく、冷却媒体排出管72から排出された水を再び冷却する冷却器を備え、この冷却器により冷却された水を冷却媒体供給管71を介して冷却媒体ジャケット69Aに供給するような循環式の冷却手段等であってもよい。また、コントローラ73Aにより溶液噴出装置6A内の温度をノズル65内の有機EL溶液81の温度より下げることで冷却媒体供給管71及び冷却媒体排出管72の温度が下がり、冷却媒体供給管71及び冷却媒体排出管72に接触しながら移動する管内の水を冷却することが可能である。また、冷却媒体供給管71及び冷却媒体排出管72の少なくとも一方に電気的に冷却された冷却器を設けることで水を冷却することも可能である。また、冷却媒体供給器70Aは、コントローラ73Aによって制御される。
【0041】
図1に示すように、透明基板2及び透明電極3上に隔壁5により形成される画素に、有機EL材料が溶解した有機EL溶液81の液滴を噴出口65aから噴出してパターン形成する場合に、特に有機EL溶液81の溶媒の揮発性が低い又は沸点が高いと、液滴の噴出後、乾燥しきれていない溶液が隣接画素へオーバーフローすることがある。
【0042】
そのオーバーフローを防ぐためには、液滴の容量(1回の噴出量)を減少させ、1画素に液滴を複数回噴出することが必要となるが、有機EL表示パネルの生産性を上げるために、1画素に有機EL層4を形成するためのタクトタイムを保持しようとするには、有機EL溶液81の噴出周期を短くせねばならない。しかし、ノズル65が噴出可能な液滴の最小容量及び噴出周期のいずれも限度がある。また、各画素への噴出回数を多くしても生産性を下げないためには液滴の噴射速度を速くしなければならず、このため液滴が透明電極3にはじき返されて飛び跳ねた溶液が他の画素に入りやすくなる。このように液滴が所望の画素以外の画素に入ってしまうことによって、各画素の膜の厚さが異なるために各画素の発光輝度にバラツキが生じたり、さらには、例えば有機EL層4Rが形成されるべき画素に有機EL層4Gとなる溶液や有機EL層4Bとなる溶液が混入することで発光色純度が悪くなるために有機EL表示パネルとしての品質が劣化する。
【0043】
そこで、溶液供給装置6Aは、加熱器68によりワークテーブル61及びその上に載置された透明基板2等が加熱される構成となっている。つまり、透明基板2及びその上方の雰囲気を加熱するので、液滴がノズル65の噴出口65aから噴出されたとたんにすぐに加熱され、その液滴の溶媒が画素に到達する前に蒸発される又はその蒸発を促進する構成となっている。
【0044】
しかし、低沸点の溶媒又は蒸気圧が高い(揮発性が高い)溶媒を含む有機EL溶液81を用いて、ワークテーブル61の温度を上昇させると、ワークテーブル61から輻射熱が発生し、その輻射熱によりノズル65及びその内部の温度も上昇してしまうため、このままでは、ノズル65内の有機EL溶液81の一部が気化してしまう。またノズル65は、ピエゾ式噴出手段を用いているので、ピエゾ素子によりダイヤフラムを圧縮・膨張させて有機EL溶液81を噴出している。そのダイヤフラムが膨張する際に内部圧力が小さくなり、有機EL溶液81がさらに気化されやすい状態が起きる。
【0045】
気化された溶媒が微小であれば、気化した溶媒のガスは溶媒液中に再び溶け込み、害をなさない。しかし、低沸点の溶媒又は蒸気圧が高い溶媒を用いて、しかも溶媒液滴噴射時の環境温度が高い(ノズル65内の温度が高い)場合は、気化される溶媒量が多くなり、気化した溶媒のガスがもはや再び溶媒中に再び溶け込むことが困難となる。例えば、有機EL層4の正孔輸送層を形成する際、有機EL溶液81としてPEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)溶液を用いる場合に、そのPEDOT溶液は、蒸気圧の高い水を主溶媒としているが、ノズル65の温度が40[℃]を超えると、気体が発生することが確認された。この気化した溶媒のガスがノズル65内に滞留すると正確な量の有機EL溶液81を噴出することができず、場合によっては溶液が噴出できなくなる。またこの溶媒のガスは液状の溶液同様に噴出口65aから噴出されることもあるが、単位体積当たりの有機EL溶液81の量が液状に比べ極めて微量なために満足に成膜できない。
【0046】
そこで、溶液供給装置6Aは、ノズル65に設けられた冷却媒体ジャケット69Aにより、ノズル65内部の有機EL溶液81を冷却して、有機EL溶液81の気化を抑制し、ノズル65から正確な量の有機EL溶液81の液滴の連続噴射を可能とする。
【0047】
次に、有機EL表示パネル1の製造方法について説明する。
PVD法或いはCVD法等による成膜工程、フォトリソグラフィー法等によるマスク工程、エッチング法等による薄膜形状加工工程を適宜行うことによって、透明基板2上に複数の透明電極3をマトリクス状にパターニング形成する。
次に、スピンコート法又はディップ法等によって、透明電極3の形成された透明基板2上の一面に感光性樹脂のレジスト膜を成膜し、レジスト膜を露光した後に現像液で部分的に除去することで、各々の透明電極3を囲繞するようにレジスト膜を形状加工する。残留したレジスト膜が隔壁5となる。なお、PVD法或いはCVD法等による成膜工程、フォトリソグラフィー法等によるマスク工程、エッチング法等による薄膜形状加工工程を適宜行うことによって、酸化シリコン又は窒化シリコンからなる隔壁5の下地層をレジスト膜の下方に予め形成しても良い。
【0048】
次に、透明電極3及び隔壁5の形成された透明基板2をワークテーブル61上に載置する。次に、溶液噴出装置6Aを用いて、隔壁5に囲繞された各々の囲繞領域に有機EL溶液81の液滴をノズル65の噴出口65aから噴出することで、その囲繞領域に有機EL層4を成膜する。
【0049】
詳細には溶液噴出装置6Aの各部はコントローラ73Aに制御されて以下のように動作する。
つまり、駆動装置62がワークテーブル61とともに透明基板2を副走査方向に間欠的に搬送する。ここで、透明基板2が停止している最中に、ヘッド部64が主走査方向に少なくとも一往復する。また、加熱器68によりワークテーブル61を介して透明基板2が加熱される。更に、冷却媒体供給器70Aにより冷却媒体ジャケット69Aに冷却媒体が供給されて、ノズル65が冷却される。
【0050】
ヘッド部64が主走査方向に移動している最中に、ノズル65が透明電極3の直上を通過する。ノズル65が透明電極3上を通過している最中には、ノズル65が透明電極3に向けて有機EL溶液81を液滴として一回又は複数回噴出する。透明基板2が加熱されていることで、噴出口65aから噴出した液滴が透明基板2に到達する前に加熱されるので溶媒が蒸発しやすいので、有機EL溶液81が他の画素へ飛び散ることを抑制できる。
【0051】
また、冷却媒体ジャケット69Aによりノズル65が冷却されるので、ノズル65内部の有機EL溶液81に、キャビテーションによる気化された溶媒の滞留が発生することなく、ノズル65の噴出口65aから連続的に液滴を噴射することができる。従って、着弾した液滴が、隔壁5の囲繞領域から溢れ出なくなり、隣接画素との間で有機EL層4の膜厚が不均一となったり、隣接画素との有機EL溶液81同士が混ざったりすることがない。このため有機EL層4R、有機EL層4G、有機EL層4Bは、所望の範囲の厚さを維持することができ、安定した輝度で発光色純度の高い表現が可能となる。
【0052】
なお、ノズル65が透明電極3の直上に位置した時に、ヘッド部64が一旦停止して、ノズル65が透明電極3に向けて有機EL溶液81を液滴として一回又は複数回噴出しても良い。透明電極3に着弾した液滴が透明電極3上で広がって膜になり、そして固化することによって、有機EL層4が形成される。
【0053】
以上のようにヘッド部64が主走査方向に少なくとも一往復した後、駆動装置62がワークテーブル61とともに透明基板2を副走査方向に所定距離搬送する。そして、透明基板2が再び停止したら、ヘッド部64の往復移動、ノズル65による有機EL溶液81の噴出が再び行われる。以降、溶液噴出装置6Aが上述の動作を繰り返すことにより、隔壁5の囲繞領域全てに有機EL層4が成膜される。
【0054】
溶液噴出装置6Aによる有機EL層4の成膜が終了したら、PVD法又はCVD法等による成膜工程を行うことで、有機EL層4の形成された透明基板2上の一面に対向電極を成膜する。
【0055】
ここで、図3を参照して、溶液噴出装置における有機EL溶液81の噴出動作開始からの経過時間と、ノズル65の温度との関係を説明する。図3は、液滴噴出動作開始からの経過時間とノズル65の温度との関係を示すグラフである。この測定において、有機EL溶液81としてPEDOT溶液を用いた。
【0056】
図3のグラフ中の「*」は、比較例として図2の溶液噴出装置6Aから冷却媒体ジャケット69A、冷却媒体供給器70A、冷却媒体供給器71及び冷却媒体排出管72を除いた溶液噴出装置を用いて、ワークテーブル61の温度が70[℃]となるように加熱器が制御され、ノズル65が冷却されない場合を示す。この場合、PEDOT溶液の液滴の噴出開始からの経過時間が300[sec]になると、ノズル65の温度が40[℃]を大きく上回って48.3[℃]まで達し、ノズル65内の溶媒蒸気の発生により、PEDOT溶液の供給ラインにガスが溜まり、PEDOT溶液の液滴の噴出が止まった。よって、連続的な噴出は不可能であることが分かる。
【0057】
一方、図3のグラフ中の実線は、溶液噴出装置6Aにおいて、ワークテーブル61の温度が70[℃]となるように加熱し、冷却媒体供給器71を動作させてノズル65を冷却した場合を示す。この場合、PEDOT溶液の液滴の噴出開始からの経過時間が600[sec]に達しても、ノズル65の温度が40[℃]を超えることは無く、PEDOT溶液の液滴の連続的且つ継続的な噴出が実現できた。
【0058】
また、図3のグラフ中の点線は、溶液噴出装置6Aにおいて、ワークテーブル61の温度が80[℃]となるように制御し、冷却媒体供給器71を動作させてノズル65を冷却した場合を示す。この場合、PEDOT溶液の液滴の噴出開始からの経過時間が600[sec]に達しても、ノズル65の温度が40[℃]を大きく上回ることは無く、PEDOT溶液の液滴の連続的且つ継続的な噴出が実現できた。
【0059】
よって、本実施の形態によれば、加熱器68によりワークテーブル61に載置された透明基板2を加熱するとともに、冷却媒体ジャケット69Aによりノズル65を冷却しつつ、透明基板2の隔壁5の囲繞領域に有機EL溶液81の液滴を噴出する。このため、沸点の低い溶媒又は蒸気圧の高い溶媒を含む有機EL溶液81を用いても、ノズル65の冷却によりノズル65内に滞留する有機EL溶液81中の気化成分の発生を抑えて適量の有機EL溶液81を噴出することができる。そして、透明基板2を加熱しているので、加熱された透明基板2に液滴が到達するまでの間に速やかに加熱して有機EL溶液81中の溶媒が乾燥されるために、液滴の量が減り且つ有機EL溶液81の粘度が高くなる。したがって液滴が所望の囲繞領域以外にオーバーフローしたり、飛び散ることがなく、また、蒸発するまでの時間を短縮することができる。
【0060】
(第2の実施の形態)
次に、図4を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。図4は、本実施の形態の溶液噴出装置6Bが示された概略側面図である。
【0061】
上記の第1の実施の形態では、制限なくノズル65を冷却しすぎると内部の有機EL溶液81の温度が下がりすぎて粘度が高くなり、噴出口65aから噴出されるEL溶液81の液滴の量が減る恐れがある。本実施の形態では、冷却媒体供給器内の冷却機能を調節する温度調節手段を設けたことにより上記問題を解消するものである。本実施の形態の溶液噴出装置6Bにおいて、第1の実施の形態の溶液噴出装置6Aと同じ部分に同じ符号を付し、その説明を省略する。溶液噴出装置6Bは、ワークテーブル61と、駆動装置62と、ガイド部63と、ヘッド部64と、ノズル65と、タンク66と、溶液供給管67と、加熱器68と、ノズル65に設けられ冷却媒体が供給される冷却媒体ジャケット69Bと、冷却媒体の供給源である冷却媒体供給器70Bと、冷却媒体供給管71と、冷却媒体排出管72と、ノズル65の温度を検知する温度検知部75と、温度検知部75により検知されたノズル65の温度情報により冷却媒体供給器70B内の冷却機能を調節する温度調節器76と、溶液噴出装置6B全体を制御するコントローラ73Bとを具備する。
【0062】
冷却媒体供給器70Bは、循環式恒温槽等であり、冷却媒体を貯蔵するタンクと、送り出すポンプと、そのタンク内の冷却媒体を加熱及び冷却する温度変化手段を備える。そのポンプにより、そのタンク内の冷却媒体が冷却媒体供給管71を通じて冷却媒体ジャケット69Bに送り出される。冷却媒体ジャケット69Bに供給された冷却媒体によりノズル65の熱が奪われ、熱を吸収した冷却媒体が冷却媒体排出管72を通じて、冷却媒体供給器70Bに排出される。冷却媒体供給器70Bは、その排出された冷却媒体を内部のタンクに流入する。コントローラ73Bは、温度検知部75からの温度情報にしたがって、冷却媒体供給器70Bに対して冷却媒体供給管71に流す冷却媒体の流量を所定量に設定するように指令する。
【0063】
温度調節器76は、温度検知部75により検知されたノズル65の温度情報に基づいて、冷却媒体供給器70Bの温度変化手段を制御して内部のタンク内の冷却媒体の温度を調節する。この温度流量調節は、ノズル65の温度が一定になるように制御される。コントローラ73Bは、温度検知部75からの温度情報にしたがって、温度調節器76に対して冷却媒体供給器70B内の冷却媒体を所定の温度に設定するように指令する。
【0064】
次に、溶液噴出装置6Bを用いた有機EL表示パネル1の製造方法は、第1の実施の形態における溶液噴出装置6Aを用いた有機EL表示パネル1の製造方法とほぼ同様であり、ノズル65の冷却手順が異なる。よって、説明の重複を避けるため、この冷却手順についてのみ説明する。
【0065】
溶液噴出装置6Bのノズル65からの有機EL溶液81の液滴の噴出とともに、温度検知部75からの情報にしたがったコントローラ73Bにより冷却制御が実行される。具体的には、冷却媒体供給器70Bにより冷却媒体が冷却媒体ジャケット69Bに供給され、その冷却媒体によりノズル65が冷却される。また、加熱器68によりワークテーブル61が加熱されてその輻射熱によりノズル65及びその下方の雰囲気が加熱される。温度調整器76は、温度検知部75により検知されたノズル65の温度が適切且つ一定となるように、冷却媒体供給器70B内のタンク内の冷却媒体の温度を制御する。つまり、ノズル65への加熱と冷却とさらには冷却媒体供給器70Bにより制御される冷却媒体の流量のバランスでノズル65の温度が適切且つ一定に保たれるように、冷却媒体ジャケット69Bに供給される冷却媒体が温度制御される。また冷却媒体供給器70Bにも、コントローラ73Bにフィードバックされた温度調節器76の制御情報に基づいてコントローラ73Bから流量を制御する制御信号が出力される。冷却媒体の適切な温度は、ノズル65内の有機EL溶液81に気化した溶媒の滞留が発生することなく、有機EL溶液81の粘度を適切な値にする温度とする。また、ノズル65の適切な温度には所定の範囲を持たせてもよい。
【0066】
以上、本実施の形態によれば、温度調節器76により冷却媒体ジャケット69Bに供給される冷却媒体の温度が、有機EL溶液81の粘度を適切且つ一定に保つ温度となるように制御される。このため、沸点の低い溶媒又は蒸気圧の高い溶媒を含む有機EL溶液81を用いても、有機EL溶液81の液滴の連続的な噴出を実現するとともに、有機EL溶液81の粘度を適切且つ一定に保ち、ノズル65から噴出される液滴の容量を一定にし、有機EL層の膜厚が一定の高品質な有機EL表示パネルを製造することができる。
【0067】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、第1及び第2の実施の形態では、冷却する構成として、ノズル65に冷却媒体ジャケット69A,69Bを直接的又は間接的に密着させることとしたが、これに限るものではない。例えば、ノズル65内に冷却媒体ジャケットを格納する構成でもよい。また、ノズル65をヘッド部64に取り付けるためのステー等に冷却媒体ジャケットを設けてもよい。
【0068】
また、冷却する手段としては、冷却媒体ジャケットに限るものではなく、通電により2種類の金属に温度差を作り出して放熱するペルチェ素子や、放熱フィン又は冷却ファン等でもよく、更にこれらと冷却媒体ジャケットとのうちの複数を組合わせる構成でもよい。
【0069】
また、上記各実施の形態では、冷却媒体ジャケット69A,69Bによりノズル65を冷却のみさせる構成であったが、これに限るものではない。例えば、ノズル65に新たに加熱器を設け、ノズル65に対して、冷却媒体ジャケット69A,69Bによる冷却と、その加熱器による加熱とのいずれか一方又は両方を実行可能とする構成でもよい。この構成によれば、溶液噴出装置6Bの起動開始から、ノズル65の加熱によりノズル65の温度が適切な温度に達するまでの時間を短縮することができる。従って、全体として有機EL表示パネル1の製造時間を短縮することができる。
【0070】
また、上記各実施の形態ではヘッド部64が主走査方向に移動可能であったが、主走査方向及び副走査方向に移動可能、つまりワークテーブル61の上面に対して平行な面に沿って移動可能であっても良い。この場合、ワークテーブル61が固定されていても良い。同様に、ワークテーブル61が駆動装置62によって主走査方向及び副走査方向に移動可能であっても良い。この場合、ヘッド部64が固定されていても良い。つまり、ワークテーブル61及びヘッド部64がワークテーブル61の上面に平行な面に沿って相対的に移動可能であれば良い。
【0071】
また、上記各実施の形態において、ノズル65の噴出手段は、ピエゾ式であるものとして説明したがこれに限るものではない。例えば、静電吸引式の噴出手段を用いてもよい。静電吸引式の噴出手段は、ノズル65及び有機EL溶液81を帯電させ、ノズル65内の有機EL溶液81に微小圧力を加え、ノズル65に有機EL溶液81のメニスカスを形成し、この状態でワークテーブル61にノズル65と正負が逆の電位を加えて、メニスカス状態の有機EL溶液81に静電引力を加えてノズル65から有機EL溶液81を引き出す。これにより、有機EL溶液81の液滴が噴出口65aから噴出される。
【0072】
また、サーマルジェット式の噴出手段を用いてもよい。サーマルジェット式の噴出手段は、発熱体でノズル65内の有機EL溶液81を瞬時に膜沸騰させることによって、有機EL溶液81内に気泡を発生させてノズル65内の圧力を変化させる。これにより、有機EL溶液81の液滴が噴出口65aから噴出される。上記各実施の形態において、ノズル65内に滞留する溶媒のガスの発生を抑えるためにノズル65の冷却を行っているが、サーマルジェット式の噴出手段における発熱体の加熱による瞬間的な溶媒ガスは許容するように構成される。つまり、サーマルジェット式の噴出手段を用いる場合、液滴の噴射の目的以外で溶媒ガスが発生しないように、ノズル65の冷却を行う構成となる。
【0073】
また、上記各実施の形態における溶液噴出装置6A,6Bを有機EL表示パネル1の製造に用いたが、カラーフィルタや短波長の光を吸収してより長波長の光を発する色変換媒体(Color Changing Media)の製造にも用いることができる。カラーフィルタや色変換媒体の場合も有機EL表示パネル1の場合と同様に、透明基板上に隔壁が網目状に形成されており、隔壁によって囲繞された囲繞領域のそれぞれに複数の色の着色層が形成されているが、これら着色層を溶液噴出装置6A,6Bで成膜することができる。但し、着色層を形成する材料は、有機EL層4を形成する材料とは異なるが、有機溶媒等に溶解することができるものである。
【0074】
【発明の効果】
請求項1又は4に記載の発明によれば、ノズルが冷却されているので、沸点の低い溶媒又は蒸気圧の高い溶媒を含む溶液を用いても、ノズル内に滞留する溶液中の気化成分の発生を抑えて適量の溶液を噴出することができる。そして、基板を加熱しているので、液滴が基板の囲繞領域に到達するまでの間に速やかに加熱して溶液中の溶媒が乾燥されるために、液滴の量が減り且つ溶液の粘度が高くなる。したがって液滴が所望の囲繞領域以外にオーバーフローしたり、飛び散ることがなく、さらに蒸発するまでの時間を短縮できる。
【0075】
請求項2又は5に記載の発明によれば、検知されるノズルの温度に基づいて、ノズル内の温度が所定温度範囲内となるように、ノズルの冷却が調節される。このため、ノズル内の溶液の温度が適切な温度範囲に調節され、溶液の粘度を適切且つ一定に保つので、溶液の一定容量の液滴を、基板の囲繞領域に噴出することができる。
【0076】
請求項3又は6に記載の発明によれば、ノズルの冷却及び加熱を行いつつ溶液の液滴を噴出する。このため、ノズルの加熱により、ノズル内の温度が所定範囲内になるまでの時間を短縮することができるとともに、ノズルの冷却により、溶液の一定容量の液滴を、基板の囲繞領域に連続的に噴出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL表示パネル1の構成を示す図であり、(I)は有機EL表示パネル1の平面図であり、(II)は(I)の切断線A−Aで切断して示した断面図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態の溶液噴出装置6Aが示された概略側面図である。
【図3】液滴噴出動作の経過時間とノズル65の温度との関係を示すグラフである。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態の溶液噴出装置6Bが示された概略側面図である。
【符号の説明】
1…有機EL表示パネル
2…透明基板
3…透明電極
4…有機EL層
5…隔壁
6A,6B…溶液噴出装置
61…ワークテーブル
62…駆動装置
63…ガイド部
64…ヘッド部
65…ノズル
65a…噴出口
66…タンク
67…溶液供給管
68…加熱器
69A,69B…冷却媒体ジャケット
70A,70B…冷却媒体供給器
71…冷却媒体供給管
72…冷却媒体排出管
73A,73B…コントローラ
74…箱体
75…温度検知部
76…温度調節器

Claims (6)

  1. 基板の一方の面上に形成された複数の囲繞領域に向けて溶液を噴出口から噴出するノズルを備えた溶液噴出装置において、
    前記基板を加熱する第1の加熱器と、
    前記ノズルを冷却する冷却手段とを備えることを特徴とする溶液噴出装置。
  2. 前記ノズルの温度を検知する温度検知器と、
    前記温度検知器により検知される前記ノズルの温度に基づいて、前記ノズルの温度が所定温度範囲内となるように、前記冷却手段を制御する温度調節器とを備えることを特徴とする請求項1に記載の溶液噴出装置。
  3. 前記ノズルを加熱する第2の加熱器を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶液噴出装置。
  4. ノズルの噴出口から基板の一方の面上に形成された複数の囲繞領域に向けて溶液を噴出する溶液噴出方法において、
    前記基板を加熱する工程と、
    前記ノズルを冷却する工程とを含むことを特徴とする溶液噴出方法。
  5. 前記ノズルの温度を検知する工程と、
    前記検知される前記ノズルの温度に基づいて、前記ノズルの温度が所定温度範囲内となるように、前記冷却手段を制御する工程とを含むことを特徴とする請求項4に記載の溶液噴出方法。
  6. 前記ノズルを加熱する工程を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の溶液噴出方法。
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