JP3944982B2 - 車両の液圧ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用の車輪のホイールシリンダにブレーキ液圧を供給する液圧ブレーキ装置に関し、特に、マスタシリンダに加え補助液圧源と調圧弁手段を備えた車両の液圧ブレーキ装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車用の液圧ブレーキ装置に関しては種々の形態の装置が知られているが、例えば特開平9−24819号公報には、マスタシリンダに加え補助液圧源(同公報では、圧力源と記載)と調圧弁手段(レギュレータ)を備えた車両用ブレーキ制御装置が開示されている。この装置は、マスタシリンダピストン(第1ピストン)の前方に圧力室を形成すると共に後方にパワー室(補助圧力室)を形成し、ブレーキ操作部材の操作に応じてマスタシリンダピストンを前進駆動し圧力室からブレーキ液圧を出力するマスタシリンダを備えている。また、ブレーキ液を所定の圧力に昇圧してパワー液圧を出力する補助液圧源(圧力源)と、シリンダボデー内でマスタシリンダピストンの前方に液密的摺動自在に収容しマスタシリンダピストンに連動するように配置する制御ピストン(第2ピストン)と、補助液圧源の出力パワー液圧を制御ピストンの移動に応じて所定の圧力に調圧する調圧弁手段(スプール部材)とを備え、この調圧弁手段が調圧したブレーキ液圧をマスタシリンダのパワー室に付与しブレーキ操作部材の操作力を倍力するように構成している。そして、レギュレータ圧室とレギュレータポートとの間にオリフィスを設け、ブレーキ操作部材の操作速度に応じて倍力比を増大させ、緊急ブレーキ時のブレーキ力を増大させることとしている。
【0003】
一方、特開平2−41965号公報には、補助液圧源としてのパワー液圧源あるいは液圧ブースタの出力液圧が不十分な場合には、増圧器を作動させてマスタシリンダの出力ブレーキ液圧を増圧させると共に、パワー液圧源あるいは液圧ブースタの出力液圧が十分で増圧作用が不要な場合には、増圧器を非作動とし過大なブレーキ液圧が生じないようにした液圧ブレーキ装置が開示されている。この液圧ブレーキ装置は、パワー液圧及び液圧ブースタの出力液圧の何れか一方がマスタシリンダのブレーキ液圧を所定圧力差以上、下回ったときに作動状態としてブレーキ液圧を増圧する増圧器を備えると共に、パワー液圧源、液圧ブースタ及びマスタシリンダの何れか一の出力液圧を入力し、この出力液圧が所定圧以下のときのみ増圧器を作動状態とする制御装置を備えたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平2−41965号公報に記載の液圧ブレーキ装置は、マスタシリンダと液圧ブースタは一体に形成されているものの増圧器は別体として並設されているので、大型となり、液圧路の構成も複雑となり、設計が困難である。これに対し、前掲の特開平9−24819号公報に記載のブレーキ装置において、例えばマスタシリンダピストンを二つのピストンで構成し各々の前方受圧部及び後方受圧部を夫々圧力室とパワー室に連通するように配置することとすれば、補助液圧源の出力液圧が十分のときにはブレーキ操作部材の操作に応じて調圧弁手段の出力液圧によりマスタシリンダを倍力駆動し、補助液圧源の出力液圧が不十分のときにはブレーキ操作部材の操作に応じて一方のピストンを直接駆動しブレーキ液圧を出力するように構成することができる。
【0005】
然し乍ら、上記のようにマスタシリンダピストンを二つのピストンで構成すると、例えば補助液圧源による液圧制御終了後もブレーキ操作部材が大きな力で操作され続け、圧力室内の液圧がパワー室内の液圧より所定圧以上大となったときには、ブレーキ操作部材に直接接続されていない他方のピストンが後退し、ブレーキ操作部材に接続された一方のピストンが前進する。このため、ブレーキ操作部材が急激に前進することになり、運転者に違和感を与えることになる。これは、パワー室内のブレーキ液が非制御状態の補助液圧源に逆流することに起因するので、パワー室内から補助液圧源へのブレーキ液の逆流を阻止することができれば、ブレーキ操作部材の急激な前進を効果的に防止することができる。
【0006】
そこで、本発明は、マスタシリンダに加え補助液圧源と調圧弁手段を備えた車両の液圧ブレーキ装置において、ブレーキ操作部材の操作フィーリングを損なうことなく、調圧弁手段の出力液圧によりマスタシリンダを倍力駆動すると共に、ブレーキ操作部材の操作によってマスタシリンダを直接駆動し得る液圧ブレーキ装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するため、本発明は、シリンダボデー内にマスタシリンダピストンを液密的摺動自在に収容し、該マスタシリンダピストンの前方に圧力室を形成すると共に後方にパワー室を形成し、ブレーキ操作部材の操作に応じて前記マスタシリンダピストンを前進駆動し前記圧力室からブレーキ液圧を出力するマスタシリンダと、ブレーキ液を所定の圧力に昇圧してパワー液圧を出力する補助液圧源と、前記シリンダボデー内で前記マスタシリンダピストンの前方に液密的摺動自在に収容し前記マスタシリンダピストンに連動するように配置する制御ピストンと、前記補助液圧源の出力パワー液圧を前記制御ピストンの移動に応じて所定の圧力に調圧する調圧弁手段とを備え、該調圧弁手段が調圧したブレーキ液圧を前記マスタシリンダのパワー室に付与し前記ブレーキ操作部材の駆動を助勢する車両の液圧ブレーキ装置において、前記マスタシリンダピストンが、前記ブレーキ操作部材に連結する第1のピストンと、前記ブレーキ操作部材とは独立して前記第1のピストンに対し相対的に摺動可能に配置し前進時に前記第1のピストンに係合し、前記第1のピストンとは独立して後退可能に配置する第2のピストンを備え、前記第1及び第2のピストンの各々の後方受圧部を前記パワー室に連通すると共に、各々の前方受圧部を前記圧力室に連通するように配置し、前記補助液圧源の出力パワー液圧を前記調圧弁手段に供給する液圧路に、前記補助液圧源から前記調圧弁手段へのブレーキ液の流れを許容し逆方向の流れを阻止する逆止弁を介装し、前記パワー室から前記補助液圧源へのブレーキ液の逆流を阻止することとしたものである。これにより、前記第2のピストンは前記パワー室の圧力のみで前進し、前記第1のピストンは前記ブレーキ操作部材の操作力及び前記パワー室の圧力によって前進する。
【0008】
前記車両の液圧ブレーキ装置において、前記補助液圧源の出力パワー液圧を前記調圧弁手段に供給する液圧路に、前記補助液圧源の出力パワー液圧を検出する圧力検出手段を接続し、該圧力検出手段の接続部と前記調圧弁手段との間に前記逆止弁を介装するとよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1乃至図3は本発明の一実施形態に供するブレーキ液圧制御装置を示すもので、シリンダボデー1h内にマスタシリンダ部とレギュレータ部が構成されており、車両後方側(図1の右側)にブレーキ操作部材たるブレーキペダル2が設けられている。このブレーキペダル2に加えられた踏力がプッシュロッド3を介してブレーキ作動力として伝えられ、これに応じてマスタシリンダ部及びレギュレータ部の出力ブレーキ液圧が車両前方右側及び左側の車輪FR,FL、並びに後方右側及び左側の車輪RR,RLのホイールシリンダWfr,Wfl,Wrr,Wrlに出力される(図1では車両前方及び後方右側の車輪FR,RR、並びに各車輪に装着されたホイールシリンダWfr,Wrrのみを示す)。
【0010】
シリンダボデー1hには、内径が異なる孔1a,1b,1c等から成る段付孔が形成されており、この中に第1及び第2のピストン11,12から成るマスタシリンダピストン10並びに制御ピストン21が収容され、第1のピストン11と制御ピストン21との間に圧力室R2が郭成されている。尚、孔1aはこれより大きい内径を有するパワー室R1に連通している。小径の孔1cには制御ピストン21が液密的摺動自在に嵌合されている。そして、孔1cより大径の孔1bと、これより大径の孔1aの両者に亘って、マスタシリンダピストン10が収容され、液密的摺動自在に嵌合されている。
【0011】
マスタシリンダピストン10は第1のピストン11及び第2のピストン12から成り、第1のピストン11は更にピストン11x及びピストン11yに二分割されている。第2のピストン12は筒体で、その中空部内面にランド部12eが形成され、これにシール部材12fが配設されている。第2のピストン12の外面には大径のランド部12aが形成されると共に、軸方向に所定距離隔てて小径のランド部12bが形成されており、ランド部12aにシール部材12cが配設されて孔1aに液密的摺動自在に嵌合され、ランド部12bにシール部材12dが配設されて孔1bに液密的摺動自在に嵌合されている。従って、ランド部12a(及びシール部材12c)の後方側に第2のピストン12の後方受圧部が構成され、ランド部12b(及びシール部材12d)の前方側に第2のピストン12の前方受圧部が構成される。また、ランド部12eの後方側に連通孔12gが形成されている。孔1b内でランド部12a,12b間に郭成される給液室R5はポート1eを介してリザーバ4に連通接続されている。
【0012】
第1のピストン11を構成するピストン11xは、第2のピストン12の中空部内に収容され、ランド部12eに支持されている。従って、ピストン11x(及びシール部材12f)の前方側に第1のピストン11の前方受圧部が構成される。ピストン11xの軸方向には、圧力室R2に連通する軸方向の孔11cが形成されると共に、この孔11cをピストン11xの外面と第2のピストン12の内面との間の間隙に連通する径方向の孔11dが形成されている。また、ピストン11xの孔11cの前方開口部を囲繞するように円筒状の支持部11sが一体的に延出形成されており、この中に弁体25が収容されている。支持部11sにはリテーナ16が装着され、このリテーナ16にスプリング19が張架され、ピストン11xと制御ピストン21との間が拡開するように付勢されている。そして、ピストン11xの外面と第2のピストン12の内面との間の間隙は連通孔12gを介して給液室R5に連通している。従って、弁体25が後述のように開弁すると、圧力室R2は孔11c,11d及び連通孔12gを介して給液室R5に連通する。尚、この実施形態ではピストン11x側にはシール部材は設けられていない。
【0013】
更に、第2のピストン12内の後方側にはピストン11yが収容されている。ピストン11yは前方端部にランド部11e及び肩部11fが設けられ、これらの間にカップ状のシール部材14が介装されており、これを介して第2のピストン12の中空部にピストン11yが液密的摺動自在に嵌合され、ピストン11yの前方端面がピストン11xの後方端面と当接するように配置されている。シール部材14は、第1のピストン11と第2のピストン12が相対的に離隔する方向に移動するときに、リザーバ4から閉空間R6へのブレーキ液の流れ(ポート1e、連通孔12g及びピストン11xの孔11c,11dを介して)のみを許容するものである。従って、ランド部11e(及びシール部材14)の後方側に第1のピストン11の後方受圧部が構成される。ピストン11yの本体部は円筒状のスリーブ17によって支持されている。スリーブ17の内面及び外面には環状の溝が形成されると共に、これから軸方向に一定距離隔てた内面にも環状の溝が形成されている。これらの溝には、夫々シール部材17a、カップ状のシール部材17b及びシール部材18が収容されており、パワー室R1に対するシール性が確保されている。
【0014】
第2のピストン12の後方端部には環状の保持部材13が固定されており、その内側端面に溝13aが形成され、この溝13aにシール部材13bが収容されている。そして、保持部材13にピストン11yの肩部11fが係止されるように構成されている。また、保持部材13には絞り13gが形成されている。而して、ピストン11yのシール部材14と保持部材13のシール部材13bとの間に閉空間R6が形成されるが、この閉空間R6は絞り13gを介してパワー室R1に連通すると共に、球状の弁体52と弁座13fとの間隙を介してパワー室R1に連通し得る。
【0015】
即ち、保持部材13は軸方向に孔13dが形成され、この孔13dにプランジャ51が支持されている。更に、保持部材13の径方向には孔13eが形成されており、パワー室R1に連通している。保持部材13の孔13dの前方開口端には弁座13fが形成されており、第2のピストン12及び保持部材13が後端に位置した図1及び図2の状態で、プランジャ51は弁座13fから若干前方に突出するように配置されている。これにより、弁体52は弁座13fから若干離座した状態に保持されている。従って、第2のピストン12及び保持部材13が後端に位置しているときには、パワー室R1と閉空間R6は絞り13g及び弁体52と弁座13fとの間隙を介して十分な流路面積をもって連通するが、弁体52の弁座13fへの着座時には絞り13gのみを介して連通するので流路面積が制限される。
【0016】
次に、シリンダボデー1hの前方部分には、スプール弁機構を備えたレギュレータ部が形成されており、これに補助液圧源40が接続され、その出力パワー液圧が適宜制御されて出力される。補助液圧源40は電動モータ42によって駆動される液圧ポンプ43を備え、入力側がリザーバ4に接続され出力側がアキュムレータ44に接続され、このアキュムレータ44から液圧路1pを介して連通孔31dにパワー液圧が供給されるように構成されている。
【0017】
補助液圧源40のアキュムレータ44とレギュレータ部の液圧路1pとの間の液圧路には、補助液圧源40の出力パワー液圧を検出する圧力検出手段として、一対の液圧センサPH,PLが接続されており、これらの液圧センサPH,PLとレギュレータ部の液圧路1pとの間の液圧路に逆止弁60が介装されている。液圧センサPH,PLは補助液圧源40の出力状態を検知するもので、液圧センサPHは高圧側、液圧センサPLは低圧側の状態を検知するように設定されており、一般的にはスイッチで構成されている。逆止弁60は弁体61と、これを閉弁する方向に付勢するスプリング62から成り、レギュレータ部の液圧路1p方向へのブレーキ液の流れを許容し、補助液圧源40方向への流れを阻止するように配置されている。
【0018】
孔1c内に収容される制御ピストン21には、軸方向に所定距離を隔てて一対のランド部21a,21bが形成されているが、前方のランド部21aにのみ環状のシール部材24が装着され、後方のランド部21bは連通している。従って、シール部材24によって、圧力室R2と後述のレギュレータ室R3が分離されており、シール部材24と、ピストン11のランド部11eに装着されたシール部材14との間に圧力室R2が郭成されている。
【0019】
図1に明らかように、制御ピストン21には、径方向に貫通すると共に、軸方向に延び後端で開口する貫通孔21cが形成されている。前方のランド部21aの後端に位置し径方向に延在するように係止ピン28がシリンダボデー1hに固定されており、これによって制御ピストン21の前進は許容されるが、後退(マスタピストン10方向への移動)は規制される。制御ピストン21の後端部を囲繞するように円筒状の支持部21sが一体的に延出形成されており、この中に、シャフト25bを介して弁体25に連結された係止部25cが収容されている。支持部21sにはリテーナ26が装着され、このリテーナ26に係止部25cが係止され、弁体25のマスタピストン10方向への移動が規制されている。また、制御ピストン21の前端部には凹部が形成されており、この凹部に後述するスプール32の後端部が保持されている。
【0020】
孔1bに連通する段付の孔1c内には、円筒状のスリーブ31及び調整部材36が嵌着されており、スリーブ31と制御ピストン21との間に調圧室たるレギュレータ室R3が形成されている。スリーブ31及び調整部材36の外周には複数の環状溝が形成されており、夫々に環状のシール部材が嵌合されている。これらの隣接するシール部材間にはスリーブ31の径方向に連通孔31d,31fが形成され、スリーブ形状の調整部材36には段部36bが形成され、径方向に連通孔36cが形成されている(図1では上下に表れている)。スリーブ31の中空部内にはスプール32が摺動自在に収容されており、スプール32の前進移動により連通孔31fの開口部が遮蔽されるように配設されている。
【0021】
スリーブ31の軸方向には、一端が連通孔31fに連通し、他端がレギュレータ室R3に連通する連通孔31eが形成されており、連通孔31fが開口しているときにはレギュレータ室R3が連通孔31e,31fを介して液圧路1sに連通し得るように構成されている。連通孔31dは、液圧路1pを介して補助液圧源40に連通接続されているが、図1の位置ではスプール32の外周面によって遮蔽されている。更に、連通孔31dの後方のスリーブ31の内周面に環状の溝31cが形成されている。尚、連通孔36cは夫々液圧路1q,1rに連通接続されている。
【0022】
スプール32の前端にはプランジャ35が軸方向に突出するように嵌着されており、スプール32の後端はレギュレータ室R3内に位置し、制御ピストン21に係止されている。即ち、制御ピストン21の前方の凹部内にリテーナ33が支承され、これとスリーブ31との間にスプリング34が張架され、スプール32が制御ピストン21に当接するように付勢されている。この制御ピストン21の初期位置(後退位置)においては、連通孔31fの開口部はスプール32によって遮蔽されておらず、レギュレータ室R3はスリーブ31の連通孔31e,31f、そして液圧路1sを介してリザーバ4に連通し、大気圧のブレーキ液が充填されている。また、スプール32の外周面には、その後退位置でスリーブ31の後端を中心とする軸方向の所定範囲に亘って環状の溝32bが形成される共に、その前方に所定距離隔ててスリーブ31の溝31cと対向する位置に環状の溝32cが形成されている。
【0023】
而して、レギュレータ室R3内は図1の位置では、スリーブ31の連通孔31e,31f、そして液圧路1sを介してリザーバ4に連通しており、大気圧となっているが、制御ピストン21の前進移動に伴ってスプール32が前方に移動すると、スリーブ31の連通孔31fが遮断され、代わって連通孔31dがスプール32の溝32cと対向すると共に、溝31cと溝32bが対向し、従って補助液圧源40と連通する。これにより、補助液圧源40のパワー液圧がレギュレータ室R3内に供給されて昇圧する。
【0024】
一方、調整部材36の中空部は段付孔形状に形成され、その小径孔部分に伝達部材37が軸方向に摺動自在に収容され、その後端面がプランジャ35の前端面と対向するように配置されている。更に、調整部材36の大径孔部分に例えばゴム製の弾性部材38が嵌着されており、これに伝達部材37の前端面が当接するように配置されている。そして、調整部材36の中空部の前端にはプラグ39が嵌着され、このプラグ39と弾性部材38との間に圧力伝達室R4が形成され、液圧路1qを介してレギュレータ室R3に連通接続されている。而して、スリーブ32に対するスプール31の相対移動に応じて調整されたレギュレータ液圧が、圧力伝達室R4内に導入されて弾性部材38に付与されると、伝達部材37を介してスプール32が後方に押動され、レギュレータ室R3内のレギュレータ液圧が減圧されるように構成されている。尚、本実施形態では、伝達部材37の前端部に円錐台形状の当接部材(符号省略)が設けられているが、伝達部材37の前端部を同形状に形成することとしてもよい。
【0025】
圧力伝達室R4は連通孔36c及び液圧路1qを介してレギュレータ室R3に連通接続されると共に、連通孔36c及び液圧路1rを介してパワー室R1に連通接続されている。また、圧力室R2は液圧路1nを介してホイールシリンダWfrに連通接続され、パワー室R1は液圧路1kを介してホイールシリンダWrrに連通接続されている。
【0026】
次に、上記の構成になる液圧ブレーキ装置の全体作動を説明する。図1はブレーキペダル2の非操作時の状態を示すもので、この状態から、ブレーキペダル2が操作され、プッシュロッド3、ピストン11が前方(図1の左方)に押圧されると、ピストン11xに弁体25が当接し、弁体25の弾性部材によって連通孔11cが閉塞され、圧力室R2と給液室R5との連通が遮断され密閉状態となる。このように、圧力室R2と給液室R5との連通が遮断された状態で、ピストン11がブレーキペダル2の操作力によって駆動されると、ピストン11と制御ピストン21はスプリング19を介して図1の状態に保持されているので、これらは一体となって前進する。
【0027】
従って、制御ピストン21に支持されたスプール32によって連通孔31fが閉塞され、リザーバ4との連通が遮断される。同時に、補助液圧源40からのパワー液圧が逆止弁60を介して液圧路1pから、連通孔31d、環状の溝31c,32c、そして溝32bを介してレギュレータ室R3に流入し、レギュレータ液圧として液圧路1qを介して圧力伝達室R4に供給され、更に液圧路1rを介してパワー室R1に供給される。これによって、ピストン11,12が助勢されて前進し、圧力室R2内が更に圧縮され、マスタシリンダ液圧が液圧路1nを介してホイールシリンダWfrに出力されると共に、レギュレータ液圧がパワー室R1から液圧路1kを介してホイールシリンダWrrに出力される。
【0028】
この間、レギュレータ室R3内のレギュレータ液圧によって制御ピストン21に付与される力が、圧力室R2内のマスタシリンダ液圧によって制御ピストン21に付与される力より大であれば、制御ピストン21が後方に移動し、連通孔31fが開口しリザーバ4と連通するのでレギュレータ室R3内が減圧される。制御ピストン21に付与される力の関係が上記と逆になると、制御ピストン21が前方に移動し、連通孔31fが遮断され、代わってレギュレータ室R3が連通孔31d等を介して補助液圧源40と連通するので、レギュレータ室R3内が増圧される。このような制御ピストン21の移動に伴うスプール32の移動の繰り返しによって、制御ピストン21に付与されるレギュレータ液圧による力と、マスタシリンダ液圧による力とが等しくなるように制御される。そして、圧力伝達室R4内のレギュレータ液圧による力が弾性部材38及び伝達部材37を介してプランジャ35に伝達されるまでは、マスタシリンダ液圧に略比例したレギュレータ液圧が出力される。
【0029】
更にレギュレータ液圧が増圧され、圧力伝達室R4に供給されるレギュレータ液圧によって弾性部材38の中央部が後方に変位し、伝達部材37がプランジャ35に当接してスプール32が後方に押圧されると、連通孔31fの開口面積が増大する。これにより、レギュレータ室R3内のレギュレータ液圧が減圧され、マスタシリンダ液圧に略比例するがブレーキ液圧特性の増圧勾配より緩やかな増圧勾配を有するブレーキ液圧特性が得られる。
【0030】
上記のマスタシリンダピストン10の作動に関し、ブレーキペダル2の操作に応じてピストン11x及びピストン11yが前進し制御ピストン21方向に移動すると、ピストン11yの肩部11fが保持部材13の端面から離隔し、閉空間R6が拡大する。このとき、ポート1eからブレーキ液の一部が一方向許容のシール部材14を介して閉空間R6へ流入する。この状態で、レギュレータ液圧がパワー室R1に供給されると第2のピストン12及び保持部材13は前方に移動し、弁体52は弁座13fに着座するように付勢される。従って、パワー室R1と閉空間R6は、絞り13gのみを介して連通することとなり、流路面積が制限される。これにより、閉空間R6内のブレーキ液は絞り13gを介して緩やかにパワー室R1に排出されるため、ダンパ効果によって保持部材13がピストン11yに当接する際のショックが低減される。
【0031】
一方、パワー室R1内にレギュレータ液圧が存在しない場合には、ブレーキペダル2が急激に操作されるとピストン11x,11yが前端に達するが、第2のピストン12はそのままであるので、閉空間R6の容量が大となる。この状態で、ブレーキペダル2が解放されると、ピストン11x,11yが閉空間R6の容積を減少させる方向に移動するが、第2のピストン12及び保持部材13がスリーブ17に当接している(弁体52と弁座13fの間隙は確保)。これにより、パワー室R1と閉空間R6は、弁体52と弁座13fとの間、孔13e及び絞り13gを介して連通し、十分な流路面積が確保され、ピストン11x,11yの復帰作動、ひいてはブレーキペダル2の復帰作動が円滑に行われる。
【0032】
図4は、上記の実施形態における、ブレーキペダル2に対する踏力とホイールシリンダ液圧との関係を示すもので、実線が正常時、破線がパワー液圧消失時の特性を示す。2点鎖線は第2のピストン12を備えていない場合の特性であり、ピストンの断面積が相対的に大きいため、所定のブレーキ踏力を与えた場合のホイールシリンダ液圧(即ち、圧力室R2の圧力)は小さくなる。これに対し、本実施形態においては、パワー液圧消失時には、小径の第1のピストン11のみが作動するため、その断面積が相対的に小さくなり、破線で示すように、パワー液圧消失時に所定のブレーキ踏力を与えた場合のホイールシリンダ液圧(即ち、圧力室R2の圧力)は大きくなる。
【0033】
例えば、アンチスキッド制御中にブレーキペダル2に対して大きな踏力が加えられ、あるいは補助液圧源40の液圧制御終了後もブレーキペダル2に大きな踏力が加えられると、圧力室R2内の液圧が上昇し、パワー室R1内の液圧より大となる。更に、圧力室R2内の液圧がパワー室R1内の液圧より所定圧以上大となり、この圧力差によって仮に非制御状態の補助液圧源40のアキュムレータ44にパワー室R1内のブレーキ液が逆流すると、第2のピストン12が後退し、第1のピストン11が前進することとなる。しかし、本実施形態においては図1及び図3に示すようにアキュムレータ44とレギュレータ部の液圧路1pとの間の液圧路に逆止弁60が介装されており、アキュムレータ44方向へのブレーキ液の流れが阻止されるので、ブレーキペダル2に大きな踏力が加えられた場合でも第2のピストン12が急に後退することはない。従って、第1のピストン11が更に前進しブレーキペダル2が急に入り込むといった事態が生ずることなく、良好なブレーキフィーリングを維持することができる。
【0034】
しかも、逆止弁60にはスプリング62が設けられているので、上下逆方向に配置しても弁体61が重力によって開弁するおそれはない。また、逆止弁60は液圧センサPH,PLの下流側(レギュレータ部側)に配置されているので、液圧センサPH,PLによる補助液圧源40の出力パワー液圧の検出に誤差が生ずるおそれはない。
【0035】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下に記載の効果を奏する。即ち、本発明の車両の液圧ブレーキ装置においては、マスタシリンダピストンが、ブレーキ操作部材に連結する第1のピストンと、ブレーキ操作部材とは独立して第1のピストンに対し相対的に摺動可能に配置し前進時に第1のピストンに係合し、第1のピストンとは独立して後退可能に配置する第2のピストンを備え、第1及び第2のピストンの各々の後方受圧部をパワー室に連通すると共に、各々の前方受圧部を圧力室に連通するように配置し、補助液圧源の出力パワー液圧を調圧弁手段に供給する液圧路に、補助液圧源から調圧弁手段へのブレーキ液の流れを許容し逆方向の流れを阻止する逆止弁を介装することとしているので、この逆止弁によって、パワー室から補助液圧源へのブレーキ液の逆流を阻止することができる。而して、補助液圧源の出力液圧が十分のときにはブレーキ操作部材の操作に応じて調圧弁手段の出力液圧によりマスタシリンダを倍力駆動し、補助液圧源の出力液圧が不十分のときにはブレーキ操作部材の操作に応じてマスタシリンダを直接駆動し、マスタシリンダのみによって適切な制動作動を行なうことができるだけでなく、逆止弁によって補助液圧源へのブレーキ液の逆流が阻止されるので、ブレーキ操作部材に大きな操作力が加えられた場合にも操作フィーリングを損なうことはなく、良好なブレーキフィーリングを維持することができる。
【0036】
前記車両の液圧ブレーキ装置において、請求項2に記載のように、補助液圧源の出力パワー液圧を調圧弁手段に供給する液圧路に圧力検出手段を接続したものにあっては、圧力検出手段の接続部と調圧弁手段との間に逆止弁を介装すれば、補助液圧源の出力パワー液圧の検出時に誤差が生ずることはなく、適切に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る車両の液圧ブレーキ装置の断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態のマスタシリンダ部を拡大して示した断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態のレギュレータ部を拡大して示した断面図である。
【図4】 本発明の一実施形態におけるブレーキ液圧特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1h シリンダボデー
2 ブレーキペダル
4 リザーバ
10 マスタシリンダピストン
11 第1のピストン
11x ピストン(第1のピストンの前方受圧部)
11e ランド部(第1のピストンの後方受圧部)
12 第2のピストン
12a ランド部(第2のピストンの後方受圧部)
12b ランド部(第2のピストンの前方受圧部)
21 制御ピストン
R1 パワー室
R2 圧力室
R3 レギュレータ室
R4 圧力伝達室
R5 給液室
R6 閉空間

Claims (2)

  1. シリンダボデー内にマスタシリンダピストンを液密的摺動自在に収容し、該マスタシリンダピストンの前方に圧力室を形成すると共に後方にパワー室を形成し、ブレーキ操作部材の操作に応じて前記マスタシリンダピストンを前進駆動し前記圧力室からブレーキ液圧を出力するマスタシリンダと、ブレーキ液を所定の圧力に昇圧してパワー液圧を出力する補助液圧源と、前記シリンダボデー内で前記マスタシリンダピストンの前方に液密的摺動自在に収容し前記マスタシリンダピストンに連動するように配置する制御ピストンと、前記補助液圧源の出力パワー液圧を前記制御ピストンの移動に応じて所定の圧力に調圧する調圧弁手段とを備え、該調圧弁手段が調圧したブレーキ液圧を前記マスタシリンダのパワー室に付与し前記ブレーキ操作部材の駆動を助勢する車両の液圧ブレーキ装置において、前記マスタシリンダピストンが、前記ブレーキ操作部材に連結する第1のピストンと、前記ブレーキ操作部材とは独立して前記第1のピストンに対し相対的に摺動可能に配置し前進時に前記第1のピストンに係合し、前記第1のピストンとは独立して後退可能に配置する第2のピストンを備え、前記第1及び第2のピストンの各々の後方受圧部を前記パワー室に連通すると共に、各々の前方受圧部を前記圧力室に連通するように配置し、前記補助液圧源の出力パワー液圧を前記調圧弁手段に供給する液圧路に、前記補助液圧源から前記調圧弁手段へのブレーキ液の流れを許容し逆方向の流れを阻止する逆止弁を介装し、前記パワー室から前記補助液圧源へのブレーキ液の逆流を阻止することを特徴とする車両の液圧ブレーキ装置。
  2. 前記補助液圧源の出力パワー液圧を前記調圧弁手段に供給する液圧路に、前記補助液圧源の出力パワー液圧を検出する圧力検出手段を接続し、該圧力検出手段の接続部と前記調圧弁手段との間に前記逆止弁を介装したことを特徴とする請求項1記載の車両の液圧ブレーキ装置。
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