JP4552275B2 - 車両の液圧ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の液圧ブレーキ装置に関し、ブレーキペダル操作に応じてマスタシリンダを助勢する助勢手段を備えた液圧ブレーキ装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
米国特許第3910048号の明細書には、圧力比変換器を備えたパワーブレーキシステム用のサーボモータが開示されている。このサーボモータは、マスタシリンダに操作力を伝達する同軸の第1及び第2ピストンが設けられ、差圧によって駆動される壁に第1ピストンが連結され、この第1ピストン内に同軸に第2ピストンが収容され、差圧発生用の制御弁を駆動する入力を伝達すると共に、マスタシリンダ内に配置したロック弁を駆動するように構成されている。これにより、壁の移動に応じて第1及び第2ピストンが共に移動すると、流体がロック弁を介してロック室に流入する。そして、差圧によって発生し得る最大出力に達すると、第1及び第2ピストンの同時移動が終了し、運転者によって更に操作力が加えられると、第2ピストンが第1ピストン内を移動し、ロック弁を閉成してロック室内の流体を保持して第1ピストンの移動を禁止するように構成されている。
【0003】
具体的には、第1及び第2ピストンが前進すると、圧力室112及び146内に液圧が発生し、この第1及び第2ピストンの出力はサーボモータ12内の第2室32が大気圧となるまで図3の線188に従って増加し、図3の点190で、ブレーキペダル20の入力がプランジャ70及びスリーブ66を介して第2ピストン60に伝達される。この入力によって第2ピストン60が独立して駆動され、スプリング130によって流路120が閉成され、更に第2ピストン60が駆動されると出力は図3の線192に示すようになる。一方、負圧が消失した場合には、ブレーキペダル20に付与される入力によって第2ピストン60が第1ピストン58内を移動し、弁手段118によって直ちに流路120が閉成され、パワー液圧が存在しないときに両ピストンが駆動される場合の図3の線195に示す出力より大きな出力となり、線196に示すようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の米国特許第3910048号に記載のサーボモータにおいては、昇圧した液圧をロック室に封じ込めることによって、図3の点190以降は第2ピストン60の第1ピストン58内の移動に応じて線192に従って出力されるように構成されている。一方、助勢手段が失陥したとき、例えば負圧消失時には第2ピストン60の第1ピストン58内の移動に応じて線196に従って出力されるように構成されているが、これを達成するためには、同米国特許の図1に示すように、助勢手段のサーボモータ12を、第2ピストン60の第1ピストン58に対する十分な相対移動量を確保し得るように構成する必要がある。従って、従前のサーボモータの構成に対し大幅な変更が必要となり、コストの上昇は不可避である。同様に、サーボモータによる助勢限界後に更に制動力増大する構成とする際にも、上記米国特許の構成では従前のサーボモータの変更が必要とされる。
【0005】
そこで、本発明は、ブレーキペダル操作に応じてマスタシリンダを駆動する助勢手段を備えた車両の液圧ブレーキ装置において、助勢手段に対する変更を最小限に抑え、実質的にマスタシリンダのみを所定の構造とすることによって、助勢手段失陥時のみならず助勢限界後も適切な入出力特性を確保し得るようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は請求項1に記載のように、ブレーキペダルの操作に応じてマスタピストンを前進駆動しリザーバのブレーキ液を圧力室で加圧して出力するマスタシリンダと、前記ブレーキペダルの操作に応じて前記マスタピストンを助勢する助勢手段を備えた車両の液圧ブレーキ装置において、前記マスタピストンの有効断面積より大の有効断面積の大径部及び該大径部の前方に前記マスタピストンの有効断面積より小の有効断面積の小径部を有する補助ピストンであって、前記マスタピストンの後方に配置して前記大径部と前記マスタピストンとの間に第1の圧力伝達室を形成すると共に、前記小径部と前記マスタピストンとの間に第2の圧力伝達室を形成し、前記助勢手段の助勢作動に連動し得る補助ピストンと、該補助ピストンを介して前記助勢手段によって前記マスタピストンを助勢するときには前記第1の圧力伝達室を密閉し、前記助勢手段による助勢を行なわないとき及び前記助勢手段による助勢限界を超えて前記ブレーキペダルが操作されたときには前記第1の圧力伝達室を前記リザーバに連通する第1の弁手段と、前記補助ピストンを介して前記助勢手段によって前記マスタピストンを助勢するときには前記第2の圧力伝達室を前記第1の圧力伝達室に連通して増圧し、前記第1の圧力伝達室内の圧力が所定圧に到達後は前記第2の圧力伝達室を密閉し、前記助勢手段による助勢を行なわないときには前記第2の圧力伝達室を前記第1の圧力伝達室に連通する第2の弁手段とを備えることとし、前記助勢手段による助勢限界を超えて前記ブレーキペダルが操作されたときには、前記第1の弁手段により前記第1の圧力伝達室を前記リザーバに連通し、前記第2の弁手段により前記第2の圧力伝達室を密閉状態に維持するように構成したものである。尚、前記所定圧は、前記助勢手段による助勢限界直前の圧力に設定するとよい。
【0007】
而して、前記助勢手段により前記補助ピストンを介して前記マスタピストンを助勢するときには、前記第1の弁手段によって前記第1の圧力伝達室を密閉して前記補助ピストンと前記マスタピストンとを流体的に結合すると共に、前記第2の弁手段によって前記第2の圧力伝達室を前記第1の圧力伝達室に連通して増圧し、前記第1の圧力伝達室内の圧力が所定圧に到達後は前記第2の圧力伝達室を密閉することができる。更に、前記助勢手段による助勢限界を超えて前記ブレーキペダルが操作されたときには、前記第1の弁手段により前記第1の圧力伝達室を前記リザーバに連通し、前記第2の弁手段により前記第2の圧力伝達室を密閉状態に維持することができる。前記助勢手段による助勢を行なわないときには、前記第1の弁手段によって前記第1の圧力伝達室を前記リザーバに連通して大気圧とし、且つ前記第2の弁手段によって前記第2の圧力伝達室を前記第1の圧力伝達室に連通して大気圧まで減圧することにより、前記補助ピストンと前記マスタピストンとを機械的に結合することができる。
【0008】
前記液圧ブレーキ装置において、請求項2に記載のように、前記第1の圧力伝達室を前記リザーバに連通する第1の流路を前記補助ピストンに形成し、前記第1の弁手段を、前記第1の流路に配置する第1の弁座と、該第1の弁座に対して着座又は離座するように配置し前記第1の流路を開閉する第1の弁部材と、該第1の弁部材を前記第1の弁座方向に付勢する第1の付勢手段と、前記助勢手段による助勢を行なわないときに前記ブレーキペダルの操作に応じて前記第1の弁部材を駆動するブレーキ入力伝達部材とを備えたものとするとよい。
【0009】
前記液圧ブレーキ装置において、請求項3に記載のように、前記第2の圧力伝達室を前記第1の圧力伝達室に連通する第2の流路を前記補助ピストンに形成し、前記第2の弁手段を、前記第2の流路に配置する第2の弁座と、該第2の弁座に対して着座又は離座するように配置し前記第2の流路を開閉する第2の弁部材と、該第2の弁部材を前記第2の弁座方向に付勢する第2の付勢手段と、前記第1の圧力伝達室内の圧力に応じて前記第2の弁部材を前記第2の弁座から離隔する方向に押圧する圧力応動部材と、該圧力応動部材に対して前記第2の弁部材方向に前記第2の付勢手段より大の付勢力で付勢する第3の付勢手段とを備えたものとするとよい。
【0010】
尚、前記助勢手段としては、負圧式助勢手段の負圧ブースタでも、液圧式助勢手段の液圧ブースタでもよい。また、前記補助ピストン又は前記マスタピストンと前記助勢手段との間に弾性部材を配設し、前記ブレーキ入力伝達部材は前記弾性部材を介することなく前記ブレーキペダルに連結するように配設するとよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の望ましい実施形態を図面を参照して説明する。図1及び図2は本発明の一実施形態の液圧ブレーキ装置を示すもので、ブレーキペダル(図示せず)に加えられた踏力が入力ロッド3を介してブレーキ作動力として伝えられ、これに応じて負圧ブースタ40によって助勢されてマスタシリンダ10からブレーキ液圧が出力され、車両の各車輪に装着されたホイールシリンダ(図示せず)に供給されるように構成されている。尚、図1にマスタシリンダ部を示し、図2に負圧ブースタ部を示す。
【0012】
マスタシリンダ10は、図1に示すように、第1のシリンダ1aと、これに収容する第2のシリンダ1b、第3のシリンダ1c及び第4のシリンダ1dから成るシリンダボデー内に、マスタピストンたる第1のピストン11及び第2のピストン12と、本発明の補助ピストンたる第3のピストン20が直列に収容されて成る。第1のシリンダ1aは有底筒体で、開口部に向かって順次内径が増加するように段付孔が形成されている。第2のシリンダ1bは略円筒体で、径が異なるシリンダボア1e及び1fから成る段付孔が形成されており、その内周面の軸方向に複数の溝1mが形成されている。
【0013】
第3のシリンダ1c及び第4のシリンダ1dは何れも筒体で、これらが重合され、両者間に環状の流路(液室)1rが形成されている。第3のシリンダ1cには、シリンダボア1e及び1fの内径より大の内径を有するシリンダボア1gが形成され、側面には流路1rに連通するポート1pが形成されている。また、第4のシリンダ1dの底部には、シリンダボア1fの内径と同径でシリンダボア1gより小径の孔1hが形成されている。そして、第1のシリンダ1aには給液ポート1i,1j及び出力ポート1k,1nが形成されており、出力ポート1kは溝1mを介してシリンダボア1e内に連通し、出力ポート1nは溝1mを介してシリンダボア1f内に連通している。
【0014】
第1のシリンダ1a内の第2のシリンダ1b前端には、径方向に連通孔17aが形成された環状部材17と、その両側に配設するカップ状のシール部材(代表してS1で表す)が配設され、連通孔17aを介してシリンダボア1e内が給液ポート1iに連通し得るように構成されている。また、第2のシリンダ1bと第3のシリンダ1cとの間にも、径方向に連通孔18aが形成された環状部材18と、その両側に配設するシール部材S1が介装され、連通孔18aを介してシリンダボア1f内が給液ポート1jに連通し得るように構成されている。
【0015】
シリンダボア1e内には有底筒体の第1のピストン11が収容され、環状部材17に対し液密的摺動自在に支持されており、第1のシリンダ1aと第1のピストン11との間に圧力室R1が郭成されている。また、シリンダボア1f内には第2のピストン12が収容され、環状部材18に液密的摺動自在に支持されており、第1のピストン11と第2のピストン12の間に圧力室R2が郭成されている。第1のピストン11は、シリンダボア1eとシリンダボア1fの間の段差で後端位置が規制され、非作動時の後端位置で、そのスカート部に形成された連通孔11aが環状部材17の連通孔17aと対向し、給液ポート1iを介して圧力室R1がリザーバ4に連通するように構成されている。
【0016】
第1のシリンダ1a内の先端面と第1のピストン11の凹部底面との間にはスプリング13が張架され、第1のピストン11が後方に付勢されている。第2のピストン12は両端に中空部12a,12bが形成され、略中央の隔壁で分離されている。第2のピストン12は、スプリング16によって付勢され、非作動時には第2のピストン12の後端面が第3のピストン20の大径部20yの前端面に当接するように付勢されている。このように、第2のピストン12の後端位置は第3のピストン20との関係において規制され、非作動時にはその位置で第2のピストン12に形成された連通孔12cが環状部材18の連通孔18aと対向し、給液ポート1jを介して圧力室R2がリザーバ4に連通するように構成されている。更に、第2のピストン12の後端面には中空部12bに連通する溝12dが形成されており、後述するように、第3のピストン20の大径部20yの前端面に当接したときにもその中空部(20e)に連通する流路が確保されるように構成されている。
【0017】
第3のピストン20は、図3に拡大して示すように、前方から順に小径部20x、大径部20y及び中径部20zが形成された段付筒体で、中空部20a乃至20iが形成されると共に、連通孔20p乃至20r及び長穴20sが形成されている。先ず、大径部20yは、環状部材18に対して摺動する第2のピストン12の有効断面積より大の有効断面積を有する。大径部20yは、その前方にカップ状のシール部材S2が配設され、シリンダボア1g内に液密的摺動自在に収容される。これにより、シリンダボア1gの内面と第2のピストン12の外面との間でシール部材S1及びS2間に第1の圧力伝達室R3が郭成され、大径部20y後方のシリンダボア1g内に液室R5が郭成される。更に、大径部20yの後方には、中空部20gに連通すると共に軸方向を長軸とする長穴20sが、図3の上下2箇所に形成されている。
【0018】
次に、中径部20zは、カップ状のシール部材S3を介して第4のシリンダ1dの孔1hに液密的摺動自在に支持されている。そして、小径部20xは第2のピストン12の有効断面積より小の有効断面積を有し、その前方にカップ状のシール部材S4が配設され、第2のピストン12の中空部12b内に液密的摺動自在に収容される。これにより、中空部12bの内面とシール部材S4との間に第2の圧力伝達室R4が郭成されるが、これについては後述する。
【0019】
図3に示すように、第3のピストン20内には本発明の第1の弁手段及び第2の弁手段が構成されている。先ず第1の弁手段に関して説明すると、中空部20hにプランジャ27が液密的摺動自在に支持され、その前端にピン27aが一体的に形成されている。プランジャ27の径方向には、軸方向を長軸とする長穴27bが形成されており、この長穴27bと中径部20zの長穴20sにピン28が挿通され、両者の長穴27b,20sに対して軸方向に所定距離移動可能に支持されている。このピン27aは小径の中空部20fを挿通して中空部20e内に延出し得るように形成されている。
【0020】
中空部20e内のピン27aの前方には、本発明の第1の弁部材を構成する球状の弁体25、及び本発明の第1の弁座を構成する中空部20f方向に弁体25を付勢し本発明の第1の付勢手段を構成するスプリング26が配設され、弁体25が中空部20fに着座する方向に付勢されている。従って、ブレーキペダル非操作時でピン28が図3に示す位置にあるときには、弁体25はプランジャ27のピン27aに当接し中空部20fから離座しているが、ピン28が長穴20sの後端近傍に位置しピン27aが後退しているときには、弁体25は中空部20fに着座する。尚、中空部20eは連通孔20r及び溝12dを介して第1の圧力伝達室R3に常時連通し、弁体25が離座しているときには、中空部20f,20g、長穴20s、液室R5、ポート1p、流路1rを介してリザーバ4に連通している。従って、これらの中空部20f等によって本発明の第1の流路が形成されている。
【0021】
一方、第2の弁手段は、第3のピストン20の小径部20x内に構成されている。図3に示すように、中間に鍔部を有し本発明の圧力応動部材を構成するプランジャ23が、中空部20c内で軸方向に移動可能に支持され、その軸部後端が中空部20dに摺動自在に支持されている。プランジャ23の前端にはピン23aが一体的に形成されており、このピン23aは小径の中空部20bを挿通して中空部20a内に延出し得るように形成されている。中空部20a内のピン23aの前方には、本発明の第2の弁部材を構成する球状の弁体21、及び本発明の第2の弁座を構成する中空部20b方向に弁体21を付勢し本発明の第2の付勢手段を構成するスプリング22が配設され、弁体21が中空部20bに着座する方向に付勢されている。
【0022】
これに対し、プランジャ23の鍔部と中空部20cの底面との間には、本発明の第3の付勢手段を構成するスプリング24が介装されており、このスプリング24によってプランジャ23が弁体21方向に付勢され、弁体21が中空部20bから離座する方向に付勢されている。このスプリング24の付勢力はスプリング22の付勢力より大に設定されている。従って、図3に示すように弁体21及びプランジャ23が自由状態であるときには、スプリング24は圧縮されることなくスプリング22のみが圧縮されて、弁体21が中空部20bから離座する。
尚、中空部20cは、シール部材S4の後方に開口する連通孔20q及び溝12dを介して第1の圧力伝達室R3に常時連通し、弁体21が離座しているときには、第2の圧力伝達室R4は、連通孔20p及び中空部20a,20b,20cを介して第1の圧力伝達室R3に連通している。従って、これらの連通孔20p等によって本発明の第2の流路が形成されている。
【0023】
上記の構成になる第1及び第2の弁手段によれば、ブレーキ操作が行なわれていない図1乃至図3の状態では、第1の圧力伝達室R3は溝12d、連通孔20r、中空部20e,20f、長穴20s、ポート1pを介して流路1rに連通している。ブレーキ操作が行なわれ、後述の液圧ブースタ40の作動により第3のピストン20が前進(プランジャ27は相対的に後退)し、スプリング26の付勢力により弁体25が中空部20fに着座すると、第1の圧力伝達室R3と流路1rとの連通が遮断される。このように、弁体25が中空部20fに着座した状態では、第1の圧力伝達室R3はブレーキ液が充填された密閉空間となり、第2のピストン12と第3のピストン20が流体的に結合される。このとき、第3のピストン20の大径部20yの有効断面積が第2のピストン12の有効断面積より大であるので、第3のピストン20の前進移動に伴い第2のピストン12が前進して第2の圧力伝達室R4が拡張し図4に示すようになり、この状態で第2のピストン12と第3のピストン20が一体的に移動することとなる。
【0024】
更に第1の圧力伝達室R3内が増圧され、所定圧(負圧ブースタ40による助勢限界(死点)直前の圧力)を越えるとスプリング24が圧縮されてプランジャ23が後退し、弁体21が中空部20bに着座する。これにより図5に示すように第2の圧力伝達室R4はブレーキ液が充填された密閉空間となり、この状態で第2のピストン12と第3のピストン20が一体的に移動することとなる。
【0025】
ブレーキペダル(図示せず)が更に踏み込まれ、負圧ブースタ40の助勢限界を越えると第1の伝達部材31が前進するが、このとき図6に示すようにその前端面がプランジャ27の後端面に当接して前進する。この結果、プランジャ27のピン27aによって弁体25が中空部20fから離座し、第1の圧力伝達室R3が連通孔20r、中空部20e,20f、長穴20s、ポート1pを介して流路1r、ひいてはリザーバ4に連通し、第1の圧力伝達室R3内が減圧され大気圧となる。これにより、プランジャ27がピン28を介して第3のピストン20に機械的に結合し、プランジャ27の押圧力がピン28を介して第3のピストン20にそのまま伝達される。このとき、第2の圧力伝達室R4内の圧力の方が第1の圧力伝達室R3内の圧力より高いので、弁体21は中空部20bに着座した状態に維持され、図6に示す密閉空間の第2の圧力伝達室R4が維持される。
【0026】
一方、例えば図3に示すように第3のピストン20が停止した状態でブレーキ操作が行なわれ、プランジャ27が第3のピストン20に対して相対的に前進駆動されると、図6の右側に示すようにプランジャ27がピン28に当接する。更にプランジャ27が前進駆動されると、ピン28を介して弁体25が前方に駆動され、弁体25が中空部20fから離座し、図3の左側に示すように第1の圧力伝達室R3及び第2の圧力伝達室R4は流路1rと連通した状態で、プランジャ27がピン28を介して第3のピストン20、ひいてはこれに当接する第2のピストン12に機械的に結合し、プランジャ27の押圧力がピン28を介して第2のピストン12にそのまま伝達される。
【0027】
更に、図1及び図2に示すように、第3のピストン20の後方の中空部20iには、ブレーキペダル(図示せず)の操作量を伝達する第1の伝達部材31と、負圧ブースタ40(後述)による駆動力を伝達する第2の伝達部材32が収容されている。第1の伝達部材31はプランジャ27等と共に本発明のブレーキ入力伝達部材を構成するもので、前端がプランジャ27の後端に当接し後端が伝達ピン34(後述の反力ゴムディスク33を貫通)を介して後述のプランジャ45に連結するロッドで構成され、第2の伝達部材32は反力ゴムディスク33を介して駆動部材43に連結するように構成されている。
【0028】
次に、負圧ブースタ40は、図2に示すように、シェルと呼ばれる容器状のハウジング41a,41bが可動壁42を介して重合され、前方に定圧室(負圧室)CPが郭成され、後方に変圧室VPが郭成されている。定圧室CPはインレット(図示せず)を介して吸気マニホールド(図示せず)等の負圧源に連通接続されており、負圧が維持されている。可動壁42は受圧板42aとダイヤフラム42bから成り、その中央部に、パワーピストンとも呼ばれる円筒状の駆動部材43の一方の開口端部が気密的に固着され、駆動部材43の他方の開口端部はハウジング41bを貫通して後方に延出している。駆動部材43はシール部材S5を介してハウジング41bの開口部に対し摺動自在に支持されており、更にブーツBTによって囲繞されている。尚、ブーツBTは入力ロッド3に固定されているが、駆動部材43の開口端部に連通孔BTaが形成されている。そして、駆動部材43の前方端部と前方のハウジング41aの内面との間にはスプリング44が配設され、可動壁42が後方のハウジング41b方向に付勢されている。
【0029】
入力ロッド3は駆動部材43内の中心軸上に位置するように配置され、その先端に球継手を介してプランジャ45が接続されている。このプランジャ45は、駆動部材43内に形成された軸方向の連通孔43aに摺動自在に支持されている。連通孔43aの周囲には弁座43bが形成されており、この弁座43bを囲繞すると共に、弁座43bに当接するように環状の弁体46aを付勢して成る第1の制御弁機構46が駆動部材43内に構成されている。この第1の制御弁機構46はコントロールバルブと呼ばれるもので、更に、プランジャ45の後方端部に弁座45bを形成し、この弁座45bに当接するように環状の弁体47aを付勢して成る第2の制御弁機構47が連結されている。この第2の制御弁機構47はエアバルブと呼ばれるもので、円筒状の弾性部材の前端に弁体47aが形成され、後端に支持したスプリング48aによって弁座43b方向に付勢するように配置されている。第2の制御弁機構47を構成する弾性部材の後端もスプリング48bによって弁座43b方向に付勢するように配置されており、この付勢力によって、駆動部材43の内側に形成された段差43cに係止されている。
【0030】
プランジャ45の先端に形成された摺動部の後方には、環状の縮径部45aが形成されており、この縮径部45aに対し軸方向に所定距離移動し得るようにキー部材49が嵌合されている。キー部材49は駆動部材43の外周から突出し、ハウジング41bに係合してプランジャ45の後方への軸方向移動を規制するように配置されており、これにより可動壁42の復帰位置が規定される。駆動部材43の前方には凹部43dが形成されており、反力弾性部材たる反力ゴムディスク33を介装した状態で、第2の伝達部材32の後端部32bが凹部43dに嵌合されている。第1の伝達部材31の後端に当接する伝達ピン34は反力ゴムディスク33を貫通して後端でプランジャ45の先端面に当接するように配設され、軸方向に移動可能に支持されている。
【0031】
而して、負圧ブースタ40による助勢時には、変圧室VP内の圧力上昇により可動壁42の押圧力が所定値に達すると、反力ゴムディスク33がプランジャ45と対向する部分は後方に膨出してプランジャ45の先端面に当接し、このプランジャ45に対し、可動壁42の押圧力に比例した後方側への反力が加わり、この反力と入力ロッド3に加えられる操作力との差に応じて第1の制御弁機構46及び第2の制御弁機構47が制御される。
【0032】
次に、上記の構成になる液圧ブレーキ装置の全体作動を図1乃至図7を参照して説明する。図3乃至図6は液圧ブレーキ装置における第1及び第2の弁手段等の作動状態を拡大して示すもので、図3は図7の入出力特性におけるa点からb点の非作動状態を示し、図4はb点からc点の作動状態を示し、図5はc点からd点の作動状態を示し、図6はd点からe点の作動状態を夫々示す。ここで、図7は、ブレーキペダルに対する踏力と出力(マスタシリンダ10の出力ブレーキ液圧)との関係を示すもので、実線が負圧ブースタ40による助勢作動時(上方の実線)、及び従来の失陥時(下方の実線)の特性を示し、破線が本実施形態における助勢限界後(上方の破線)及び失陥時(下方の破線)の特性を示す。図7において、ブレーキペダル踏力がd点に達すると、負圧ブースタ40による助勢作動が限界となる。
【0033】
先ず、ブレーキペダルが非操作状態にあるときには各構成部品は図1及び図2に示す状態にあり、第2のピストン12の後端面は第3のピストン20の大径部20yの前端面に当接し、第1及び第2の弁手段等は図3に示す状態にある。また、負圧ブースタ40は非作動の状態であり、図2に示すように、第2の制御弁機構47は弁座45bに対して弁体47aが当接して閉弁状態にあり、変圧室VP内への大気の導入が阻止されている。このとき、第1の制御弁機構46には定圧室CP内の負圧のみが作用している。そして、ブレーキペダル(図示せず)が操作されると、各部品が作動を開始するが、図7のa点からb点までは図3に示す状態にある。
【0034】
ブレーキペダルが操作され入力ロッド3に操作力が印加されると、負圧ブースタ40の第2の制御弁機構47の弁体47aが弁座45bから離座し、入力ロッド3への操作力と、変圧室VP内の圧力と定圧室CP内の圧力の差圧によって入力ロッド3を前方に付勢する力との和が、スプリング48bの付勢力を越えると、入力ロッド3及びプランジャ45が前方へ移動し、駆動部材43の弁座43bに対し第1の制御弁機構46の弁体46aが当接して変圧室VPと定圧室CPとの連通が遮断される。そして、第2の制御弁機構47の弁体47aが弁座45bから離座し、ブーツBTの連通孔BTaを介して大気が変圧室VP内に導入され、変圧室VP内の圧力が上昇する。これにより、可動壁42を前方に押圧する力が発生し、駆動部材43、反力ゴムディスク33及び第2の伝達部材32を介して第3のピストン20及び第2のピストン12が前方に駆動され、更に第1のピストン11が前方に駆動される。
【0035】
この場合において、第3のピストン20の前進移動に伴い、図4に示すように弁体25が中空部20fに着座し、第1の圧力伝達室R3内は密閉空間となる。
この状態で負圧ブースタ40の助勢作動によって第3のピストン20が前進駆動されると、第1の圧力伝達室R3内のブレーキ液圧によって弁体25に作用する後方への圧力(中空部20fへの着座方向の圧力)が大となり、弁体25が中空部20fに着座した状態が維持される。そして、第3のピストン20の前進移動に伴い、前述のように第2の圧力伝達室R4が拡張すると共に、第3のピストン20の大径部20yの後方の液室R5が拡張する。
【0036】
而して、第3のピストン20と第2のピストン12が第1の圧力伝達室R3及び第2の圧力伝達室R4に充填されたブレーキ液を介して流体的に結合され、第3のピストン20及び第2のピストン12が一体となって前進し、第3のピストン20の大径部20yの断面積に応じた液圧が出力される。このようにして負圧ブースタ40による助勢が行なわれ、図7のb点からc点の入出力特性を示すことになる。
【0037】
ブレーキペダル踏力が増大され、第1の圧力伝達室R3内が更に増圧されて所定圧を越えると、図5に示すように、スプリング24が圧縮されてプランジャ23が後退し、弁体21は中空部20bに着座する。これにより第2の圧力伝達室R4は加圧ブレーキ液が充填された密閉空間となり、第2のピストン12と第3のピストン20が流体的に結合され、この状態で第2のピストン12と第3のピストン20が一体的に移動し、図7のc点からd点の入出力特性を示すことになる。
【0038】
そして、負圧ブースタ40の助勢限界(図7のd点)に達し、これを越えてブレーキペダルが操作されると、入力ロッド3の前進に伴いプランジャ45、伝達ピン34、第1の伝達部材31が前進する。そして、図6に示すように第1の伝達部材31の前端面がプランジャ27の後端面に当接してこれを前進駆動する。
この結果、プランジャ27のピン27aによって弁体25が中空部20fから離座し、第1の圧力伝達室R3内が減圧される。これにより、プランジャ27がピン28を介して第3のピストン20に機械的に結合し、プランジャ27の押圧力がピン28を介して第3のピストン20にそのまま伝達される。このとき、第2の圧力伝達室R4内の圧力と第1の圧力伝達室R3内の圧力との圧力差により、弁体21は中空部20bに着座した状態に維持され、図6に示す密閉空間の第2の圧力伝達室R4が維持される。
【0039】
而して、負圧ブースタ40の助勢限界後に出力されるブレーキ液圧は、負圧ブースタ40による助勢作動により第3のピストン20の大径部20yの有効断面積で決まるブレーキ液圧に加え、ブレーキペダル(図示せず)の踏力に応じた第2のピストン12の有効断面積によって決まるブレーキ液圧が付加されることになるので、図7のd点以後の破線で示すように、ブレーキペダルの踏力に急激な変化が生ずることなく円滑な入出力特性となる。仮に、第2の弁手段が設けられていなければ、助勢限界に達し図6の状態となったときには、第1及び第2の圧力伝達室R3,R4内が大気圧となるため、ブレーキペダルのストロークが急激に増加し、所謂ブレーキペダルの入り込みが生ずる。これに対し、本実施形態によれば、上記の構成でブレーキペダルの入り込みを確実に防止することができる。
【0040】
一方、負圧ブースタ40が失陥した場合には、第1の圧力伝達室R3内はポート1p、流路1r及びポート1jを介してリザーバ4に連通し大気圧のままとなるので、ブレーキペダルの操作に応じて入力ロッド3が前進すると、第3のピストン20は第2のピストン12に当接し一体となって前進する。即ち、図1乃至図3の状態から、第2の伝達部材32が前進することなく、ブレーキペダルの操作に応じて入力ロッド3のみが前進すると、プランジャ27がピン28に当接してこれを押圧することになる。これにより、弁体25は中空部20fから離座し、第1の圧力伝達室R3及び第2の圧力伝達室R4内はリザーバ4に連通し液室R5と同様大気圧となる。
【0041】
而して、第3のピストン20と第2のピストン12が当接した状態で一体となって前進するが、この場合に出力されるブレーキ液圧は、第3のピストン20の大径の大径部20yの有効断面積ではなく、第2のピストン12の有効断面積によって決まるので、図7の下方に破線で示す入出力特性となり、負圧ブースタ40の失陥時にも従前の特性に比べて増圧勾配が増大される。
【0042】
以上のように、上記の構成になる本実施形態の液圧ブレーキ装置においては、簡単な構成で、図7の上方に破線で示すように、負圧ブースタ40の助勢限界後にも円滑に制動力を増大させることができるので、適切な制動力を付与することができる。しかも、負圧ブースタ40の失陥時には図7の下方に破線で示す入出力特性を得ることができる。即ち、万一負圧ブースタ40が失陥したときには、従来の失陥時より大きな制動力が出力されるので、失陥時においても適切な制動力を付与することができる。従って、緊急時の応答性の確保という点でも有効である。更に、伝達ピン34は反力ゴムディスク33を貫通して前方に延出し、その先端で第1の伝達部材31の後端面に当接するように配設されているので、良好な応答性を以って円滑に失陥時のブレーキ作動に移行することができる。また、本実施形態においては第3のピストン20の中空部内に第1及び第2の弁手段が構成されているので、容易に製造、組付けを行なうことができる。
【0043】
更に、万一、第1の圧力伝達室R3の前後のシール部材S1及びS2等のシール性が損なわれた場合には、負圧ブースタ40が作動しても第1の圧力伝達室R3内の圧力が保持されず第3のピストン20と第2のピストン12が当接した状態のままであるので直ちにシール性が損なわれたことが判別できる。また、負圧ブースタ40による助勢作動中にシール部材S1及びS2のシール性が損なわれた場合には、第1の圧力伝達室R3及び第2の圧力伝達室R4内の圧力が消失して第3のピストン20が第2のピストン12に当接し、ブレーキペダル(図示せず)のストロークが大となり、あるいは第2の圧力伝達室R4後方のシール部材S4のシール性が損なわれた場合には、第2の圧力伝達室R4が第1の圧力伝達室R3に連通し、ブレーキペダルのストロークが大となるので、直ちにシール性が損なわれたことが判別できる。このように、別途高価な圧力センサ等を設けることなく、シール性が損なわれたことを直ちに検出することができる。尚、上記の実施形態においては、何れも助勢手段として負圧ブースタ40を用いて説明したが、液圧ブースタ、レギュレータ等の液圧助勢手段を用いることとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、請求項1に記載の発明によれば、助勢手段により補助ピストンを介してマスタピストンを助勢するときには、第1の弁手段によって第1の圧力伝達室を密閉すると共に、第2の弁手段によって第2の圧力伝達室を第1の圧力伝達室に連通して増圧し、第1の圧力伝達室内の圧力が所定圧に到達後は第2の圧力伝達室を密閉し、更に助勢手段による助勢限界を超えてブレーキペダルが操作されたときには、第1の弁手段により第1の圧力伝達室をリザーバに連通し、且つ第2の弁手段により第2の圧力伝達室を密閉状態に維持し、助勢手段による助勢を行なわないときには、第1の弁手段によって第1の圧力伝達室をリザーバに連通し、且つ第2の弁手段によって第2の圧力伝達室を第1の圧力伝達室に連通するように構成されているので、既存の液圧ブレーキ装置に対して実質的にマスタシリンダの構成を変更するだけで、助勢手段の助勢限界後も円滑に制動力を増大させることができると共に、助勢手段失陥時にも適切な入出力特性を確保することができる。
【0045】
前記第1及び第2の弁手段は、請求項2又は3に記載のように構成すれば、機械的な構成のみとすることができるので、簡単な構造で確実に、助勢手段の助勢限界後、及び助勢手段失陥時の適切な入出力特性を確保することができる。しかも、万一、第1の圧力伝達室及び第2の圧力伝達室のシール性が損なわれた場合には、直ちにシール性が損なわれたことを判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液圧ブレーキ装置におけるマスタシリンダ部の断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る液圧ブレーキ装置における負圧ブースタ部の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態においてブレーキ操作が行なわれていない状態の第2及び第3のピストン部分を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施形態において負圧ブースタによる助勢が行なわれているときの第2及び第3のピストン部分を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施形態において負圧ブースタによる助勢が行なわれているときの第2及び第3のピストン部分を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施形態において負圧ブースタによる助勢限界に達した後の第2及び第3のピストン部分を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態における入出力特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 マスタシリンダ, 40 負圧ブースタ, 3 入力ロッド,
4 リザーバ, 11 第1のピストン, 12 第2のピストン,
17,18 環状部材, 20 第3のピストン, 21 弁体,
23 プランジャ, 25 弁体, 27 プランジャ, 28 ピン,
S1〜S4シール部材, R1,R2 圧力室,
R3 第1の圧力伝達室, R4 第2の圧力伝達室, R5 液室,
1a〜1d シリンダ, 1r 流路

Claims (3)

  1. ブレーキペダルの操作に応じてマスタピストンを前進駆動しリザーバのブレーキ液を圧力室で加圧して出力するマスタシリンダと、前記ブレーキペダルの操作に応じて前記マスタピストンを助勢する助勢手段を備えた車両の液圧ブレーキ装置において、前記マスタピストンの有効断面積より大の有効断面積の大径部及び該大径部の前方に前記マスタピストンの有効断面積より小の有効断面積の小径部を有する補助ピストンであって、前記マスタピストンの後方に配置して前記大径部と前記マスタピストンとの間に第1の圧力伝達室を形成すると共に、前記小径部と前記マスタピストンとの間に第2の圧力伝達室を形成し、前記助勢手段の助勢作動に連動し得る補助ピストンと、該補助ピストンを介して前記助勢手段によって前記マスタピストンを助勢するときには前記第1の圧力伝達室を密閉し、前記助勢手段による助勢を行なわないとき及び前記助勢手段による助勢限界を超えて前記ブレーキペダルが操作されたときには前記第1の圧力伝達室を前記リザーバに連通する第1の弁手段と、前記補助ピストンを介して前記助勢手段によって前記マスタピストンを助勢するときには前記第2の圧力伝達室を前記第1の圧力伝達室に連通して増圧し、前記第1の圧力伝達室内の圧力が所定圧に到達後は前記第2の圧力伝達室を密閉し、前記助勢手段による助勢を行なわないときには前記第2の圧力伝達室を前記第1の圧力伝達室に連通する第2の弁手段とを備え、前記助勢手段による助勢限界を超えて前記ブレーキペダルが操作されたときには、前記第1の弁手段により前記第1の圧力伝達室を前記リザーバに連通し、前記第2の弁手段により前記第2の圧力伝達室を密閉状態に維持するように構成したことを特徴とする車両の液圧ブレーキ装置。
  2. 前記第1の圧力伝達室を前記リザーバに連通する第1の流路を前記補助ピストンに形成し、前記第1の弁手段が、前記第1の流路に配置する第1の弁座と、該第1の弁座に対して着座又は離座するように配置し前記第1の流路を開閉する第1の弁部材と、該第1の弁部材を前記第1の弁座方向に付勢する第1の付勢手段と、前記助勢手段による助勢を行なわないときに前記ブレーキペダルの操作に応じて前記第1の弁部材を駆動するブレーキ入力伝達部材とを備えたことを特徴とする請求項1記載の車両の液圧ブレーキ装置。
  3. 前記第2の圧力伝達室を前記第1の圧力伝達室に連通する第2の流路を前記補助ピストンに形成し、前記第2の弁手段が、前記第2の流路に配置する第2の弁座と、該第2の弁座に対して着座又は離座するように配置し前記第2の流路を開閉する第2の弁部材と、該第2の弁部材を前記第2の弁座方向に付勢する第2の付勢手段と、前記第1の圧力伝達室内の圧力に応じて前記第2の弁部材を前記第2の弁座から離隔する方向に押圧する圧力応動部材と、該圧力応動部材に対して前記第2の弁部材方向に前記第2の付勢手段より大の付勢力で付勢する第3の付勢手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載の車両の液圧ブレーキ装置。
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